森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.01.28
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巨大な星は超新星爆発によりその残骸を宇宙空間にまき散らします。
オリオン座にあるペテルギウスはその候補と言われている。
爆発した残骸の中から、新たに星の赤ちゃんが生まれます。
宇宙空間では、巨星が死を迎えることで、新しい命が生まれているのです。

その際、超高温の核融合反応によって、新しい元素が次々と作り出されます。
それが新しく生まれる星たちに豊富に供給されているのです。
炭素や酸素や鉄などの元素は、超新星爆発がなければ生み出されないということになります。地球も様々な元素に満ち溢れていますが、超新星爆発の恩恵を受けているのです。

これは超新星爆発という巨星の死が、利他的な側面を持っていることを意味しています。一見パラドックスな現象ですがこれは宇宙の真実です。
この宇宙の法則は人間にも当てはまるのではないでしょうか。


ケガをしたときにその部分の細胞が死んでかさぶたができます。
それが取れると元に戻ります。

目の角膜は毎日、約3000億個の細胞が死に、それと同数の細胞が誕生しています。また成人の赤血球は毎日、数千億個が入れ替わっているといわれています。
こうした細胞の死と誕生は遺伝子に書き込まれているそうです。

手足の指は、元々分離していません。
それが胎児として成長していく過程で、指と指の間の細胞が自死することで分離されていきます。その部分の細胞が死んで、他を活かすための材料となるという仕組みは、利他的遺伝子として人間の細胞に組み込まれているそうです。

永遠に増殖して増え続けるがん細胞は、死の遺伝子を持っていません。
ガン細胞には利他的遺伝子がないので、貪欲に増殖します。
ところが生存可能な領域を求めて拡大し続けると、宿主を死に至らしめます。
その結果最後には自分自身も絶滅してしまいます。

誕生と死は繰り返されているという考え方は希望が湧いてきます。

今が良ければそれでよしという考え方はできなくなります。
次につながる生き方ができるようになります。

遺伝子研究の村上和雄氏によると、人間には自己中心的な遺伝子も、利他的遺伝子も両方とも組み込まれていると言われています。
自己中心的な遺伝子のスイッチがオンになると、紛争や戦争を起こすようになります。この方向は、ガン細胞と同じように人類の破滅につながります。
利他的遺伝子のスイッチがオンになると、人類の共存共栄が可能になります。

世界の悲惨な紛争や戦争の歴史を見ると、利他的遺伝子をオフにしたままで、自己中心的な遺伝子のスイッチをオンにしていた場合が多かったのではないでしょうか。

森田理論の中に「物の性を尽くす」というのがあります。
この考え方は、その物に居場所や活躍の場を与えて、その物が持っている存在価値や能力を最後まで存分に発揮してもらうという考え方です。

この考えを実生活に活かしていくことは、人間に組み込まれている利他的遺伝子のスイッチをオンにする生き方のことではないでしょうか。
(望みはかなう きっとよくなる 村上和雄 海竜社 参照)





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Last updated  2023.01.28 06:39:28
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
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