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鱧は夏の魚とされますが、春にも出ていますし、いつでもそこそこ美味しいように思います。身に脂が多いので、うなぎと同じく夏でも日持ちする(生命力が強い)というところから、夏の魚になったのでしょう。関西では「祭り鱧」と言って、夏祭りのときに食べるとされます。農村は収穫を祝って秋祭りをしますが、町なかでは体力が弱って疫病がはやる夏に、無病息災を祈って祭りをするため、その時期でも食べられる鱧が珍重されたのではないかと思います。さて、以前も何回か書いていますが、鱧の身も美味しいのですが、皮がまた絶品です。あぶって刻んだ皮をパックにしたものが売り場に出ていますから、それを買ってきます。きゅうりもみと合わせた鱧の皮のザクは、大阪人の「始末の精神」が表れた一品でしょう。いつもこれだと家族に飽きられますが、わたしが好きなものだから、たまに作ります。鱧の皮に添付されている二杯酢またはぽん酢しょうゆ少々をさっと掛ければ、涼味を感じる夏の一品になります。
2017年06月29日
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冷蔵庫になすがいっぱいあったので、なすの中華風炒めにしてみました。味付けにぽん酢しょうゆを使おうというものです。これは中華なのか和風なのかは怪しいですが、中華鍋を使った甘酢の味わいの料理なので、中華風でいいのではないでしょうか。今回はなす適量(食べたいだけ)と、長ねぎを用意しました。ピーマン、カラーピーマン、たまねぎ、にんじんなどもあってもいいですが、そうするとますます「豚の入っていない酢豚」に近づいてしまいますね。なすは乱切りにして水にさらし、あくを抜いたら水から上げておきます。長ねぎも乱切りにします。中華鍋にごま油を熱して、なすと長ねぎを中火で炒めます。鍋をあおりながら炒めていると、だんだん火が通り、少ししんなりしてきます。ここへ「さしすせそ」という調味料を加える順番を意識して(中華料理にも当てはまるのかどうか分かりませんが)、まず酒と砂糖を加え、全体に絡めます。シは省略し、ス+セ、つまりぽん酢しょうゆを加えて味を決めます。加熱することである程度、酢の酸味は飛ぶとはいうものの、塩分もあるので、ぽん酢しょうゆの量は加減してください。酒と砂糖を加えるときに、中華だしの素を加えると、うま味が増すでしょう。煎り煮のようにして、なすがいくぶんクタッとしたら、できあがりです。皿に移し、お好みでラー油を垂らしてもいいと思います。なすをたっぷり食べるために、肉やほかの野菜は極力入れずに作っています。ほかのおかずと組み合わせて、バランスを取ってください。
2017年06月26日
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売り場に石鯛が出ていたので、買ってみました。若いうちは縦縞模様がくっきりしていて、大きくなるにつれて全体が黒っぽくなっていく魚のようです。新しいものは刺し身で食べれば、真鯛と同じような弾力のある上品な白身で、美味しいとのことですが、値引きの札が貼ってあったので、今回は煮付けにしようと思いました。切り身だったので特に何も考えず、しょうゆ:酒:みりん:水=1:1:1:5の煮汁を作り、おろししょうがを少し溶かし込みました。石鯛の切り身を並べて、紙の落としぶたをし、煮ていきましたが、すると石鯛の皮がものすごく縮まって、身がそっくり返りました。箸で押さえたり、火を強めたりして、全体に煮汁が行き渡るようにして10分ぐらい煮付けました。火を切って、落としぶたを取ると、身が骨から外れているものもありましたが、身は崩れてはいませんでした。食べると、皮も身も弾力が強く、ぷりぷりとした口当たりでした。脂はそこそこで、全体的にやはり鯛に似た味わいでした。
2017年06月25日
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これも、前回の「煮込みハンバーグ」と同じく、ビーフシチューの素(ルー)を使ったメニューです。本場イタリアのナポリにはそんなものは無いと言われる「スパゲッティ・ナポリタン」ですが、通常は茹でたスパゲティーをトマトソースまたはケチャップで炒めて作ることが多いでしょう。それを少し豪華?に、ビーフシチューの素を使った簡単なシチューを、麺に絡めて作ってみました。牛の塊肉を使えば本格的でしたが、豚の薄切りベーコンで作っています。中華鍋を熱してサラダ油を薄く引き、適当に切った薄切りベーコンを中弱火で焼きます。両面に火が通って脂が出始めたら、くし切りにしたたまねぎ、細長く切った赤ピーマン、捌いたしめじを加えて炒めます。野菜に火が通れば、4人分なら水450~500ccを注いで沸かし、火を弱めてビーフシチューのルーを4山溶かします。再度沸騰させ、とろみがついたらOKです。ルーの箱に書いてあるよりやや少なめの水で、味を濃いめにしておいたほうがいいでしょう。スパゲティーを人数分茹でます。茹でる時間は袋の時間より2分ほど短くします。時間が来たら、茹でている鍋から麺を、シチューを作っている中華鍋に移し、温めながら手早く混ぜて絡めます。この作業は2分以内にします。できたものを各自の皿に移し、粉チーズや粉バジリコなどを振って、いただきましょう。ビーフシチューの素ですからコクがあるはずですが、塩分が足りなければ塩で補ってください。また、タバスコソースなどもお好みでお使いください。
2017年06月23日
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ビーフシチューの素(ルー)が中途半端に余っていたので、使ってしまおうと思い、煮込みハンバーグを作ることにしました。4人前で合い挽き肉300~350gに、塩、ナツメグ、クローブの粉を振ってよくこね、みじん切りにしたたまねぎ大半分、パン粉半カップぐらいを混ぜて、小判形に成形します。油を薄く引いて熱したフライパンで、ハンバーグの両面を中火で焼き、水を加えます。ルー2山分なら水は300cc、3山なら450ccなどと、水の量を加減します。煮立ったら弱火にして、フライパンの空いた所でビーフシチューのルーをよく溶かします。溶けたら弱火のまま、ふたをして、ハンバーグの中まで火を通します。にんじんや皮をむいたブロッコリーの軸などを、いっしょに煮込んでもいいでしょう。ハンバーグが煮汁に浸っていないときは、上下を返してもいいですが、崩れないように注意してください。野菜を含め弱火で5分ほど煮込めば、適度なとろみがつき、肉のエキスも煮汁に出て、美味しくいただけます。
2017年06月21日
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大阪で家族と過ごしているときは、家内が早起きをして、子たちの弁当と朝食を作りますが、少し遅れて起きてくるわたしのために、生野菜とりんご1切れのセットを冷蔵庫に残しておいてくれます。朝食のメインは自分で作るのですが、この日はスクランブルエッグを作り、そのあとのバターがなじんだフライパンで、三角に切った食パンとその耳を焼きました。パンを普通に焼いてスライスチーズを乗せて食べる日もあれば、レトルトカレーでカレーライスの日もあり、袋麺の日もあります。いずれも、りんごと野菜は定番になっています。
2017年06月20日
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以前にも、ぶりと鯖と鰆を一緒に煮付けた煮魚や、鮭とたらの煮魚など、種類の違う魚の切り身を一つの鍋で煮いたものを作ってきました。今回は、同じ魚で揃えたかったのですが、品揃えがあまり良くなく、サイズも考えて、めばる2匹と、金目鯛1匹を煮付けることにしました。めばるは、今回はがしら(赤めばる)ではなく、黒めばるのほうです。金目鯛も、型は小ぶりですが、1人1匹、尾頭付きで食べるので、あまり大きくなくていいだろうと思いました。ちょうど3匹が入る大きさの鍋が28cmのフライパンだったので、紙で落としぶたをして煮ました。煮汁は、しっかりと味をつけようと思ったので、しょうゆ、酒、みりん各40cc、水200ccの計320ccです。砂糖とおろししょうが少しを加えて沸騰させたら、魚を静かに並べ入れ、紙の落としぶたをします。また沸騰したら、吹きこぼれないように気をつけながら、煮汁が全体に回るように適宜箸で落としぶたを押さえながら、5分ほど煮れば、できあがりです。火を止めたら、各自の深皿に魚を1匹ずつ移して、煮汁を適当に掛けます。今年は庭の山椒は実がならなかったのですが、葉っぱ=木ノ芽はまだ柔らかく、虫に食われてもいないので、魚の上に飾りました。熱で香りがたてば、木ノ芽はお役ごめんですが、そのあと温かい煮汁に浸しておいても、煮汁に香りが移ります。魚の選択権は、まず年少の娘にあるので、選んでもらったらめばるを取りました。残りは家内が金目鯛、わたしがめばるというふうに分けました。
2017年06月13日
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いわゆる「おでん」です。その昔、田楽のときに食べる料理として広まったと言われます。後世、しょうゆ煮込みの料理を「おでん」と呼ぶようにもなりますが、大阪などでは一般に、それを「関東煮き」と呼び、昔ながらの味噌田楽を「おでん」と呼びます。今回は秋田土産の「とんぶり入り味噌」を使うためにおでんを作ってみました。この味噌は美味しい甘味噌でしたが、田楽味噌に使ったからと言っても、とんぶりらしい風味や食感がなかったのは残念です。焼き豆腐とこんにゃくは、太めの拍子木に切り、串を打ちます。今回は彩りを考え、また余り物の利用ということもあって、皮をむいたブロッコリーの軸にも串を打ちました。かつおと昆布の濃いめのだしを温め(だしの素でも可)、焼き豆腐、こんにゃく、ブロッコリーの軸を温めます。沸騰させないように火加減を調節すると、豆腐に「す」が入らなくていいでしょう。いったん作って温め直してもかまいません。温かいうちに味噌を塗って、いただきましょう。
2017年06月12日
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秋田土産で「とんぶり入り味噌」のほかに、もう一つ買ったのが、水煮にした蓴菜(じゅんさい)です。スイレン科の水草で、若い芽にゼリー状のぬめりがあります。特に味はないものの、これも食感を楽しむため、お吸い物で楽しんだりします。大阪で、家族が揃う日の夕食に、この蓴菜を実にした澄まし汁を作ろうと思ったのですが、長男が急に「晩ごはんは要らない」と言い出しました。まあ、長男に当たらなくてもいいかとも思ったのですが、作戦変更です。昼のメニューに蓴菜を使うことを考えました。ただし時間的に、凝った料理とお吸い物、というのは、ごはんを炊くことを考えても大変です。そこで、パスタにしようと思いました。蓴菜を生かすために、塩のみの味付けのオイルパスタがいいのではないか。その方針で買い物に行くと、もうシーズンも終わりのほうでしょうが、ほたるいかと桜えびが出ていたので、これ幸いと購入。それ以外のかにかまぼこと水菜は、冷蔵庫に残っていたあり合わせを使いました。4人前で、大きなボウルにオリーブ油大さじ4と、バター少々、塩4つまみを入れて混ぜ合わせます。ここへ目を取ったほたるいかと桜えびを加え、油を絡めておきます。細めのスパゲティー500gを茹でて冷水に取り、冷たくします。パスタの水気を切ってボウルに加え、油と絡めたら、皿に盛り分けます。ほたるいか、水でさっと洗った蓴菜、半分に切ったかにかまぼこ、刻んだ水菜をトッピングし、残った油と桜えびを回し掛けて、できあがり。塩分が足りない分は、適宜振りかけて補いました。蓴菜のにゅるっとした食感を楽しみました。
2017年06月11日
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秋田に出張してきました。2度目とはいえ、せっかく東京から遠い秋田に出張したのですから、ゆっくりできればよかったのですが、翌日には大阪に帰る予定だったため、お土産を急いで買って、午前中に秋田新幹線で東京へ、北品川で着替えて今度は品川から東海道新幹線で、という強行軍でした。さて、秋田といえば、はたはた(魚へんに神、または魚へんに雷)などの海産物も美味しいですが、今回お土産にしたのは、とんぶりを練りこんだという味噌でした。とんぶりは、暗緑色で粒々した「ほうきぐさ」の実です。美味しいというよりも、小さなグミ菓子の粒のような食感を楽しむ食材ですが、栄養分もいくらかあるようで、「畑のキャビア」とも呼ばれています。家に帰って、楽しみにしていた「とんぶり入り味噌」の封を、いよいよ開けました。だがしかし、なんと、みそに練りこんであるというとんぶりは、キャビア状ではなく細かく粉砕されていて、痕跡はあるものの、あの食感を感じることができませんでした。たいそうがっかりしましたが、それでも家族4人のごはんの上にそれぞれ「とんぶり入り味噌」を乗せ、食べてみました。写真は食べる前に撮ったものですが、食べてみると…、うーん、これも普通の甘味噌とほとんど変わりませんでした。元々、とんぶりらしい味、というものがたいして無い素材なので、仕方がないのかもしれませんが…。前回秋田に行ったのは7年前。次はいつになるか分かりませんが、次回はちゃんと粒々したとんぶりを買おうと思いました。
2017年06月10日
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スズキ科のいさき(いさぎ)は、産卵期の梅雨どきが旬だと聞きました。ほかの魚と違って、産卵しても身の脂分が落ちず、刺し身でも美味しいのだとか。売り場に出ていたのは、刺し身用と書いてなかったので、焼く直前に塩を振って塩焼きにしました。身はふっくらと脂分が多くて柔らかく、皮はパリッと焼けました。ソテー(鉄板焼き)やムニエル(小麦粉まぶし焼き)でもいいそうです。オリーブ油かバターで焼くと、洋食のメインの一品になりそうですね。
2017年06月09日
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北品川で、ときどきすし屋に入ります。銀座なんかの店とは違って財布にやさしく、カウンターのみの小さな店なので、いつも大将との世間話を楽しんでいます。注文するのはたいてい「上にぎり」で、握りの最後にきゅうり(かっぱ巻き)と赤身(鉄火巻き)の細巻きが出てきます。食べ足りなければ、ガラスケースの中をぐるっと眺めて、好みのネタを握りでもらいます。これに芋焼酎のお湯割りを2~3杯飲んで、2千円かそこらですから、本当に助かります。江戸前の握りというか、ネタにないのが「サーモン」です。季節物の「白魚」などは、入荷すれば店に並ぶし、なければそれまでなので、サーモンも同様に考えて、市場にあれば仕入れて、食べさせてくれればいいのに、と思うのですが、「そんなもんじゃない」そうです。でも、回転ずしではサーモンは人気のネタですし、東京でも大阪でも、サーモンの刺し身はふつうに手に入るので、巻きずしにしようと思いました。今回はきゅうりと一緒に巻いた中巻きです。サーモン(実際は鮭ではなく鱒でしょうか)は拍子木に切り、きゅうりも1本を縦に6つか8つに細く裂きます。ぱりっとした食感を残すため、板ずりはせずに使います。これを、のり1枚にすしめし茶碗1杯分(約半合)を広げたものの上に乗せて、素手または巻きすでくるっと巻きます。巻き終わりを下にして、のりをなじませると、できあがり。8切れぐらいに切るといいでしょう。江戸前の握りずしは粋ですが、家庭ではいろいろ工夫すればいいと思います。
2017年06月05日
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市販のこはだのきずしを使った、こはだの押しずしです。ごはんは水を少なめにして炊いてから、すし酢を回し掛けてしばらくなじませ、人肌に冷めてから使います。棒ずし1本につき、2合半の1/4=約0.6合のすしめしを使っています。ラップの上にこはだの身をきれいに並べたら、上にすしめしを乗せ、ラップでしっかりくるんでから、巻きすで巻いてよく押さえます。端をしっかり押さえておくと、全体が締まって、あとで切り分けやすいです。家族3人で食べると余りますので、夕食が外食だった長男の朝ごはん用に残しておきました。
2017年06月04日
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ぶりの切り身と餅を使ったお吸い物です。ぶり雑煮は本来、博多の正月料理ですが、この時期まで残っていた正月の餅を食べてしまうために、雑煮風に仕立てました。湯通しして切り身の表面の脂を落とすとともに、軽く中まで火を通したぶりと、焼いて膨らませた餅のほかには、湯がいた大根、にんじん、エリンギ、長ねぎ、焼き豆腐、戻した乾燥わかめと、かまぼこを具にしました。博多ではあご(とびうお)だしですが、今回はかつおだしに、しょうゆと酒で調味をして、最後に器に張りました。ボリュームのある魚の一品になりました。
2017年06月01日
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