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おじ、おばの距離


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2003年10月26日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 校正を夕方、宅急便で送る。手元に校正刷がなくなってしまい寂しい気がする。

「神々に愛される者は若死にする」といったのはギリシア新喜劇の作者、メナンドロスである。この言葉を僕は高校生の時に知った。今、手元にないのだが(そんな本が多すぎる)村川賢太郎の書いたギリシア史の本の中に、クレタ文字の線文字Bの解読したヴェントリスについての記述の中に引かれていた。建築家であったヴェントリスは線文字Bがギリシア語を表記したものであることを発見し、研究成果を論文にまとめ、解読の正しさは専門家に確認され学会でも認められたが、34歳の時に交通事故で亡くなっている。このヴェントリスの業績を讚えて村川はメナンドロスの言葉を引いていたのである。

オーストリア人の親を持つアメリカ人の精神科医であるベラン・ウルフはアドラーの著作の翻訳を編集の仕事を手がけ、アドラーの後継者になっていたかもしれないが、患者をスイスのサナトリウムに搬送していた時、自転車を避けようとしてコントロールを失い、道を外れ木に激突として亡くなった。35歳だった。

 もちろん、長く生きた人が神に愛されてはいないとは思わない。

 宮沢賢治の詩を読んでいた。

「これからの本当の勉強はねえ
テニスをしながら商売の先生から
義理で教はることでないんだ
きみのやうにさ

泣きながら
からだに刻んで行く勉強が
まもなくぐんぐん強い芽を噴いて
どこまでのびるかわからない
それがこれからのあたらしい学問のはじまりなんだ」([あすこの田はねえ]『春と修羅 第三集』)





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最終更新日  2003年10月27日 00時20分49秒
コメント(20) | コメントを書く


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Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
風鈴2525  さん
 魂に響く詩。人生、悪くないねって思える詩。吹雪の中で泣きながら仕事の暇を見つけて読みました。そしてすぐまた吹雪の中へ戻ります。 (2003年10月27日 00時17分05秒)

Re:Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
Ichiro_Kishimi  さん
風鈴2525さん
 すてきでしょう? 精神科に勤務していた頃、勉強する時間がなかなか取れませんでした。自分の時間がなくて辛かったです。 (2003年10月27日 00時23分42秒)

Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
風鈴2525  さん
Ichiro_Kishimiさん
 精神科に勤務していた頃、この詩を思い出したり読まれたりされましたか? (2003年10月27日 00時29分05秒)

Re:Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
Ichiro_Kishimi  さん
風鈴2525さん
>Ichiro_Kishimiさん
 精神科に勤務していた頃、この詩を思い出したり読まれたりされましたか?
-----
 いえ、昨日、初めて読みました。自分の時間をもてなくて、といったら勤務先の院長に、あたりまえよ、と叱られました。本を読むのをやめなさいといわれてさすがにむっとしました(笑)。
(2003年10月27日 01時00分54秒)

Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
風鈴2525  さん
Ichiro_Kishimiさん
 そうでしたか。本を読む時間もないほどに働いてらしたのですね。それが「あたりまえ」とは思えません。言葉は選んで使わないと誤解されますね。 (2003年10月27日 07時51分20秒)

Re:Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
Ichiro_Kishimi  さん
風鈴2525さん
 結局僕は生意気にも(笑)自分がしたいことがあったので医院を辞めました。院長であり、経営者でもあり、かつ、家庭では妻であり母でもある先生に自分の時間がもてない、なんていうことが、いかに不遜だったかということに今は思い当たりますが、インプットする時間がないことがつらかったのは本当でした。『子どもの教育』の翻訳は医院時代に出版しました。 (2003年10月27日 10時45分07秒)

Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
keiko さん
Ichiro様
 マイケル・ヴェントリスはとても早熟な方だったようですね。古典ギリシア語って一種類なのかと思っていたら、色々な方言があったのですね。それくらい文化が進んでいたのでしょうね。 (2003年10月27日 10時58分40秒)

Re:Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
Ichiro_Kishimi  さん
keikoさん
 僕は紀元前5世紀のアッティカ方言が専門なので(笑)、ホメロスのを読もうと思うと、勉強しないと(活用とかが違ったりするのです、そんなに大きな違いがあるというわけではありませんが)すぐには読めません。ギリシア語というのは同時代でも人によってずいぶん違うようにも思います。
(2003年10月27日 11時01分20秒)

Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
風鈴2525  さん
Ichiro_Kishimiさん
 ご自分の時間が無い時に『子供の教育』を出版されたのですね。一層、心して読まねば。「90歳の老生」で引かれたソロンの言葉がありましたね。「人間は長い間にはいろいろいろと見たくないものでも見なければならず、遭いたくないことにも遭わなければならない」 (2003年10月27日 20時05分40秒)

Re:Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
Ichiro_Kishimi  さん
風鈴2525さん
 2001年の春に出版された『人はなぜ神経症になるのか』の訳稿の大半もこの時期に書きました。出版社が見つからなかったので出版は遅れましたが。一体、いつそんな時間があったのかと今となっては思いますが、移動の電車の中で(さすがに朝は無理でしたが)こつこつと訳していた記憶があります。1999年の春に退職したのですが、こんな感じでかなりのハードワークでしたから、しばらくゆっくり休もうと思っていたところ、思いがけず、『アドラー心理学入門』の執筆を依頼されたのでした。 (2003年10月27日 22時26分09秒)

Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
keiko さん
Ichiro様
 田中美知太郎先生の『古典への案内』を読もうとしていたところでした。『子供の教育』今まで見落としていました。なかなか見つからずにやっと探しました。アマゾンで先生のコメントが記述されていました。
 プラトンの時代はアッティカ方言が使われていたようですね。
(2003年10月27日 22時53分56秒)

Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
かすみ草 さん
古代ギリシャ語というのは現代ギリシャ語とは日本の古語と現代語のように大きく違いがありますか? (2003年10月27日 23時02分18秒)

Re:Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
Ichiro_Kishimi  さん
keikoさん
『子どもの教育』が一番読まれてなくて残念に思っています。おもしろいですよ。
 アテナイ(アテネ)あたりで話されていたのでアッティカ方言と呼んでいます。 (2003年10月27日 23時10分23秒)

Re:Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
Ichiro_Kishimi  さん
かすみ草さん
 かなり違います。古代ギリシア語が読めても現代ギリシア語は読めません。それでもまったく一から学ぶよりは古代ギリシア語の知識があるとはるかに容易ですけどね。シュリーマンは、まず現代ギリシア語を学び、その後に古代ギリシア語を学んでいます。 (2003年10月27日 23時11分49秒)

Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
かすみ草 さん
Ichiro_Kishimiさん
>かすみ草さん
シュリーマンは、まず現代ギリシア語を学び、その後に古代ギリシア語を学んでいます。
-----
シュリーマンって「トロイの木馬」のシュリーマンですか?シュリーマンの伝記がTVであってわくわくしました。トロイの遺跡を発掘したあたりが。おとうさんからホメロスの詩?を聞いて。子供の頃からずっと思い続けていた夢を現実にするなんて素晴らしい。そのためには語学から学んだのですね。
シャンポリオンのロゼッタストーンの解読も凄いと思います。はてしなく努力したのでしょうね。
(2003年10月27日 23時24分20秒)

Re:Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
Ichiro_Kishimi  さん
かすみ草さん
 そうです。岩波文庫に『古代への情熱』という本があります。たくさんの外国語を学びました。音読して学ぶ習慣があったようで、やかましいと何度も下宿を追い払われたというような話もあります。ギリシア語は最後の最後までとっておきました。そうしないとあまりに夢中になって仕事が疎かになるからです。それほどの魅力はたしかにギリシア語にはあります。昨日の日記に書いた宮沢のいう「あたらしい学問」というのはこんなのをいうのでしょうね。知らないことを知るっておもしろい。言葉を学ぶのは本当に楽しいです。覚えないといけないことは多々ありますけどね。 (2003年10月27日 23時56分01秒)

Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
風鈴2525  さん
Ichiro_Kishimiさん
 『個人心理学講義-生きることの科学-』『子どもの教育』『人はなぜ神経症になるのか』はいづれも翻訳をされていますが、『アドラー心理学入門』は先生ご自身の著作ですね。激務の間でもずっと、先生の中に根ざす普遍的な何かに向ってられることは想像に難くありません。『子どもの教育』P.274に書かれている先生の言葉は読む人を勇気づけてくれる一方で、非常な厳しさが求められていることに気が付きます。 (2003年10月28日 00時16分55秒)

Re:Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
Ichiro_Kishimi  さん
風鈴2525さん
 翻訳も著作もいずれも精神科に勤務した歳月がなければ果たせなかったと今は思っています。大切なことはすべて患者さんたちから学んだ、といいたいです。『子どもの教育』のp.274に何を書いたのか見直したら、たしかに厳しいことを書いていますね。解説のところですね。 (2003年10月28日 00時23分57秒)

Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
風鈴2525  さん
Ichiro_Kishimiさん
 解説のところ、そうです。あんなのを読むと自分の行動が恥ずかしくなります。
「大切なことはすべて患者さんたちから学んだ」何者にも替え難い歳月だったと振り返ってられるのですね。未来の本の帯になりそうな言葉です(笑)。 (2003年10月28日 00時44分56秒)

Re:Re:ヴェントリス/新しい学問(10/26)  
Ichiro_Kishimi  さん
風鈴2525さん
 この書を手にする親は知的であって、親を批判する記述を読んでも憤慨することはないだろう。この本を読むべき人、カウンセリングにきてほしい人は本書を読まないだろうし、カウンセリングも受けない…とアドラーはいっていると書きましたが、僕がいっているのと同じであるわけです。恥ずかしくなることはありません。
 今も連絡のある人、ありますよ。思い出してもらって連絡があったりするとうれしいです。 (2003年10月28日 00時51分31秒)

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