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2003年10月27日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 朝方まで寝るのが惜しいような気がして、久しぶりにゆっくりした気持ちで本を読んだりして過ごした。長い夢を見たがそんなにいやな夢ではなかった。校正を終えたがまだこれからである。それでもそろそろ大詰め、先が見えてきたのでうれしいという尾崎さんの言葉はうれしい。まだまだ煩瑣な作業が残っているのだが。

 中曽根氏は総選挙には出馬しないという。アドラーが1930年に出版した『子どもの教育』(一光社、岸見一郎訳)には、こんなふうに書いてある。

「六十、七十、あるいは、八十歳の人にすら仕事をやめりょうに勧めてはいけません。仕事を続ける方が、人生の計画の全体を変えるより容易なのです。しかし、誤った社会的な習慣があるので、老人はまだ働き盛りであるのに解雇されてしまいます。続けて自己を表現する機会を老人たちに与えません」(p.179)。

 その結果、何が起こるか。この世で自分が価値があるということを証明しなければならない。アドラーは別の個所で、何かを証明しないといけないと感じる時は、いつでも行きすぎる傾向がある、といっている(p.192)。祖父母が自分がこの世で価値があることを証明しようとすることについては、これは証明するべきことではない、といっている。

 証明しようとするとどうなるか。孫の教育を妨げる。ひどく甘やかすのである。

「これは老人たちがまだ子どもの育て方を知っていることを証明するための方法ですが、大きな害をもたらすのです」(p.180)。

 実際には親もさることながら祖父母も子どもの育て方を知っているとは思わない。僕の講演に孫との関わり方について学びたいと思って、とこられる方があるが、そんな人は少ないだろう。

「老人はいわば(社会の)隅へと追いやられたように感じます。これは痛ましいことです。老人は働き努力する機会をもっと多く持てば、より多くのことをなしとげ、ずっと幸福になることができるからです」(p.179)。

 今日、仕事の機会を奪われる人は低年齢化しているように見える。仕事の有無は別としても自分の価値を認められないのは辛い。アドラーはこの世で価値があることを証明しようとするべきことではない、といっている。価値あることを証明するために価値あることをしようとするのは間違っているわけである。





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最終更新日  2003年10月27日 23時49分07秒
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Re:自分の価値は証明してはいけない/老人の立(10/27)  
非常にタイムリーなお話が『子どもの教育』から引かれていたことに驚きました。
 その本はまだ本棚に置いたままなのですが、今日私の日記でも紹介したのでうれしかったです。
(2003年10月28日 00時05分26秒)

Re:自分の価値は証明してはいけない/老人の立(10/27)  
かすみ草 さん
先生は、プラトンの饗宴や国家を原著で読まれたのですよね。そのために古代ギリシャ語を学ばれたのですよね。 (2003年10月28日 00時17分42秒)

Re:Re:自分の価値は証明してはいけない/老人の立(10/27)  
Ichiro_Kishimi  さん
やまじゆみこさん
 日記を拝読する前に書きました。ご紹介ありがとうございます。 (2003年10月28日 00時19分46秒)

Re:Re:自分の価値は証明してはいけない/老人の立(10/27)  
Ichiro_Kishimi  さん
かすみ草さん
 今度の本に書いたのですが、最初からプラトンを学ぶつもりではなかったのに、いつのまにかのめりこんでいました。ギリシア語の辞書を引いてばかりの日々が続きました。 (2003年10月28日 00時26分28秒)

Re:自分の価値は証明してはいけない/老人の立(10/27)  
青い炎  さん
Ichiro様
必然的にご高齢の方が働かなくては成り立たない社会
に成ると感じています。
そのことが高齢者にとっても自らの価値を証明すること
になるのであれば、幸いです。
高齢であっても元気ならできる仕事。社会はそれを増やさなくてはなりません。孫の育児、一つの選択肢であると考えます。育児のためのお祖父さん、お祖母さん学校。国はそのような学校を建てても良い気がします。
少子化・・・この国には未来がないのでしょうか?
人は心のどこかで感じているのかもしれません。
(2003年10月28日 01時29分22秒)

Re:Re:自分の価値は証明してはいけない/老人の立(10/27)  
Ichiro_Kishimi  さん
青い炎さん
 この国に生まれてよかったと思えるようになれば事態は変わってくるのかもしれませんが…一体これからどうなることか。
 国がつくる学校というのはどうも僕の個人的な偏見かもしれないのですがうさんくさく感じられてなりません。いわば上からではなく下から人生の先輩たちが身につけた知恵と経験を活かせる場を作るようは動きがあればいいのですが。年を重ねたら立派な人にあるわけではないというような耳障りなことを今度の本の中に書いたことを思い出しました。 (2003年10月28日 01時48分53秒)

Re:自分の価値は証明してはいけない/老人の立(10/27)  
青い炎  さん
Ichiro様
個人的にですが、日本に生まれたことを非常に幸運に
感じています。
人生の先輩たちが身につけた知恵や経験を生かせる場・・・・考えてみます。
先生は慎重な言葉を使われますね。偏見とは私のような
無知の人間がもつ代物だと思っていました。
哲学者にもあるのですね。物事を知るということは偏見や差別をなくすことであって欲しいです。
(2003年10月28日 12時07分45秒)

Re:Re:自分の価値は証明してはいけない/老人の立(10/27)  
Ichiro_Kishimi  さん
青い炎さん
 誰でも偏見なしに物事を見ることはできないと思います。大事なことは偏見をもって物事を見ているかもしれない、とか、自分の見方は唯一絶対ではない、ということを知っていることでしょう。 (2003年10月28日 19時16分53秒)

Re:自分の価値は証明してはいけない/老人の立(10/27)  
pooh-tonton  さん
リンク、ありがとうございます。
実は、雲の上の先生にリンクして頂き、非常に驚き
そして、ものすごく嬉しかったです。
早速に、自宅に帰り本棚からIciro先生の本を引っ張り
だして、家内と「ホーホー」と言いながら読み直して
おります。まずは、お礼まで。  tonton (2003年10月28日 21時07分58秒)

Re:Re:自分の価値は証明してはいけない/老人の立(10/27)  
Ichiro_Kishimi  さん
pooh-tontonさん
 雲の上なんてとんでもありません。リンクしていただいた頃、ばたばたしていて読みに行かせていただく時間もなくて失礼しました。トップの画面に野田先生の名前が書いてあって驚きました。よろしくお願いします。 (2003年10月28日 22時12分09秒)

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