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2004年01月20日
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 昨日書いた劣化ウラン弾の件で友人に、WHOが劣化ウラン弾の被害について認めていないのは本当である、ということ、WHOは基本的に、「低線量被爆」については正確に認識されていない、と考えていて、日本でも、今なお、被爆者団体などが「低線量被爆」を国に認めさせるために訴訟をおこしているという状態である、ということを教えてもらいました。この件についてはさらに調べてみたい。知らないことがあまりに多くて途方に暮れる。

 今日の朝日新聞には、日本ジャーナリスト会議が、防衛庁が報道各社に自衛隊のイラク派遣に関する現地取材の自粛を要請したことに抗議、撤回を求める声明を出したという記事の横に、新聞・放送・通信など報道機関21社でつくる在京社会部長会が、防衛記者会を通じて、防衛庁に取材ルール作りなどを申し入れた、という記事があった。この後の記事の意味がよく理解できない。防衛庁に取材ルールを作るよう求めた、というのであれば、現地取材を防衛庁が自粛せよ、というのなら、どう自粛するのか明確なルールを防衛庁に作るよう求めた、ということか(それならばとんでもない話だが)。

 また別の友人が「赤旗」に掲載された「言葉と政治をめぐって」という小森陽一、池澤夏樹の対談の切り抜きを送ってきてくれた。この中で、「広告」が今の政治の主流になっているという指摘があったのが注目を引いた。広告は論理ではなく心理である。普通の人たちの欲望をコントロールする技術が広告である。小泉首相は本質的な質問には答えないが、テレビカメラの前には毎日こまめに立って、「広告の言葉遣い」で話す。キャッチフレーズは何度も繰り返すが、説明がない(池澤は「単純反復絶叫型」と形容する)。文字通り、広告塔のような政治家である。「広告的な言葉に対して、筋の通った、論理的につながりのある言葉をつきつけていかなくてはいけないと思いますね」(池澤夏樹)。僕もそう思う。

 僕はいつもソクラテスのことを思い出す。ソクラテスは青年に害悪を与えるという理由で告訴され裁判に臨むが、アテナイ人諸君に諒承を願いたいこととして、こんなふうにいっている。

「それはわたしが、よその場所でも、また市場にある両替屋の店先でもなどでも、ふだんしゃべりつけていて、多数の諸君がそこで聞かれたのと、同じ言葉をつかって、今弁明するのを聞かれても、そのために驚いたり、騒いだりしないでほしいということです」(『ソクラテスの弁明』)

 なぜなら自分は今70歳であるが、裁判所にきたのは初めてのことなので、ここの言葉づかいは、まるでよその言葉であるからだ、という。ということは、裁判所では一般的でない話し方がされているということでもある。

 このようにソクラテスは終始普通の言葉で語っている。専門用語を使った難しい話は一切しない。プラトンの対話篇ではソクラテスのみならず登場人物は普通の言葉で話す。そうでない人ももちろんいる。知識をひけらかすような話し方をする人もいないわけではあない。しかし、そういう人はソクラテスによってたちまち反駁され、無知であることが明らかにされる。

 ソクラテスが法廷においても普段と同じような話し方しかできなかったことにかてて加えて、ソクラテスにとっては説得力があるとか、美辞麗句で飾られているということは問題にならず、ソクラテスの関心事はただ一つ。真実を語っているかどうかだけである。当時の若者は弁論術をソフィストから学び、それによって立身出世を図ったのだが、たとえ美しく語られるとしても本当のことを何一ついわないのであれば、そのような人のことを弁論家とはいえず、真実を語る者だけが弁論家である、とソクラテスは考える。

「どうか言葉づかいのところは…あっさり見逃してください。そして私のいうことが、正しいか否かということだけに注意を向けて、それをよく考えてみてください」(『ソクラテスの弁明』)



 現代に蘇るソクラテスを描いた山下和美の『不思議な少年』について、 2002年11月20日の日記 に書いた。





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最終更新日  2004年01月21日 01時47分10秒
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