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2008年06月17日

　今日は聖カタリナ高校で講義。残り少なくなってきて残念。まだまだ話したいことはあるのに。
　姜尚中が、人がなぜ働かなければならないかという問いの答えとして、「他者からのアテンション（ねぎらいのまなざし、承認のまなざし）」と「他者へのアテンション」だといいたい、といっている（『悩む力』集英社新書、p.123）。他者へのアテンションは間違ってないだろう。しかし、他者からのアテンションを働く理由と考えると、もしもアテンションがなければ働かないのか。姜がいうアテンションはないよりはあったほうが、うれしいのは本当である。しかし、誰も認めてくれなくても、働くこと自体で完結しているのではないか。それでは足りないと思うとすれば、賞罰教育を受けてきたことの弊害ではないか。こんなことを考えていた。
　今度出版したアドラーの『人間知の心理学』はMenschenkenntnisの第一部を訳出したもの。第二部（性格論）はアドラーセレクションの4冊目として刊行予定。

one morning I discovered I had been changed into ...

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最終更新日 2008年06月17日 23時05分09秒
コメント(2) | コメントを書く

■コメント

Re:認められなくても(06/17)

mari さん

てんとう虫は、動きが早くてなかなかいい状態で写真に写すのはむずかしいと思うのですが、ばっちり捉えておられますね。

他者からのアテンションが、（ねぎらいのまなざし、承認のまなざし）というものだとすると、それがあることで、他者へのアテンションが自己満足じゃないって、わかりやすくなると思いました。完結しているのと、自己満足とどこが違うのかしら？とか、他者からのアテンションがないのに、何かをするということは、自己満足と同じじゃないのかなあ？と私はすぐ思ってしまいます。自己犠牲でもなく、自己満足でもないって、一体なんなんでしょう？ (2008年06月18日 23時18分48秒)

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Re[1]:認められなくても(06/17)

Ichiro_Kishimi

mariさん
　テントウムシを撮るのは難しいです。蝶よりも難しいかもしれません、ある意味で。
　自己満足とは違って、完結していながら、他者に開かれているのです。また説明します。 (2008年06月18日 23時49分31秒)

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