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2008年07月27日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 鶴見和子氏が、「人は必ず死ぬ。逃げることはできない。ならば受け止めよう」と語っていたという話を25日に引いたが、脳梗塞でリハビリ中の多田富雄氏が、鶴見氏の死について次のようなことを書いてられたことを思い合わせると、痛ましい思いがする。
 診療報酬制度が改定され、リハビリ医療が発症から180日に制限された。鶴見氏は、脳出血で左半身麻痺になり、十年以上、リハビリを続けてきたが、それまで月に二回受けてきたリハビリをまず一回に制限され、その後は打ち切りになると宣言された。間もなく、ベッドから起き上がれなくなり、前からあった大腸癌が悪化し、亡くなられたというのである。「直接の原因は癌であっても、リハビリ制限が死を早めたことは間違いない」と多田氏は、鶴見氏の短歌と発言を引いている。
 政人(まつりびと)いざ事問わん老人(おいびと)われ 生きぬく道のありやなしやと
「これは費用を倹約することが目的ではなくて、老人は早く死ね、というのが主目標なのではないだろうか。(中略)この老人医療改訂は、老人に対する死刑宣告のようなものだと私は考えている」
 10月からの生命倫理の講義に備えて勉強していると、医療資源という言葉をたびたび目にする。必要な人すべてに必要な治療をすることができないとすれば、誰を優先するかを考えなければならないという。恐ろしい話である。
 リハビリという言葉は、母が脳梗塞で入院して初めて聞いたかもしれない。後に僕が心筋梗塞で入院した時、心臓リハビリという言葉があることを知った。絶対安静の状態から少しずつ身体を動かし、歩けるようになると、ある日は廊下を50メートル、次の日は100メートルというふうに徐々に距離を伸ばしていくわけである。心筋の一部が壊死しているので、自分の判断で長く歩いたりしてはいけない。脳梗塞のリハビリとはまた違うともいえるが、リハビリの効果がないと判断されたら打ち切られるということがどういうことかは、この時の経験で想像がつく。
 6月21日の日記の中で、メタボ検診のことについて書いた。通知は受け取ったもののまだ行っていない。同封されていたパンフレットに次のように書かれていることをその際紹介した。
「特定検診・特定保健指導Q&A」
Q 私は腹囲が100cmほどで、「メタボ」ですが、保健指導を受けることができますか?

 しかし、特定保健指導を実施するには多額の費用がかかるため、医療保険者の判断で優先順位をもうけてよいとされています。よりリスクが高い人や、指導の効果が出やすい人など一定の基準を設けて、優先すべき人に特定保健指導の利用券をお送りします。
(引用終わり)
 ここにもはっきりと「優先順位」という言葉が使われている。よりリスクが高い人には指導するが、「指導効果が出やすい人」でなければ、保健指導をしないという意味ではないか。インターネットを調べていたら、医師や保健師、管理栄養士などから食事や運動など生活習慣の改善を促す指導が行われ、5年後に成果を判定し結果がなければ、財政的なペナルティ(罰金)を医療保険者に課すということが書いてあった。その一方で、上述のリハビリはさっさと半年で打ち切られてしまう。
 殺伐とした世の中である。比喩ではなく。

return to the universe ...





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最終更新日  2008年07月27日 18時24分35秒
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Re:生き抜く道(07/27)  
Chiyomi Kubota  さん
 多田富雄氏の「寡黙な巨人」を読みました。絶望の淵に生きながら、不自由になった体を新しく生まれた巨人として、つきあっていく心のギアチェンジに感動しました。リハビリは、体の機能だけではなく内なる機能の回復も含めて必要であると思います。まさに生き抜く力としてリハビリが必要なのです。
 リハビリというと、社会復帰とか機能回復とかというイメージがあるけれども、リハビリは、広い意味の定義として、全人的復帰を得るためのアプローチと考えると人の幸せは、身体能力の向上や社会復帰だけではないことに気がつきます。ただ単に機能回復のみをするのであれば、全人的医療とはいえません。その患者様の時期に応じた患者様の持つ能力を最大限に発揮できるように、もっともよいQOLを達成することを目標におくことがリハビリの目指すところであれば、打ち切るということはなく、たとえ、その人が終末期であっても必要なことだと思います。緩和医療の理念では、リハビリは大切です。優先順位でリハビリの内容を決めるものではないですよね。
 rehabilistare  re-habilis-tare   再びー人間として望ましい状態ーにする
(2008年07月27日 23時53分06秒)

Re[1]:生き抜く道(07/27)  
Ichiro_Kishimi  さん
Chiyomi Kubotaさん
 リハビリ(rehabilitate)という言葉の元々のラテン語の意味は、もとへ戻すというというより、再び(re-)能力を与える(habilitare)ことです。問題は、その能力とは何かということです。ただ機能の回復を意味するのでしたら、その見込みがなければ打ち切るという発想に結びつくことになってしまいます。「もっともよいQOLを達成する」ことをリハビリの目標だといわれていることは、僕もそのとおりだと考えています。近著で人が病になることとはどういうことか、そこからの回復とは何かという問題を扱いましたが、普通にいわれる意味での回復あるいは健康ではないケースがあることに言及しました。 (2008年07月28日 03時21分06秒)

丸い水  
Mio Tsugawa さん
『人間が平等』
なんて、もう誰も信じてないんじゃないかなぁ。とよく思います。

再び能力を与える。再び能力をもらう。
ああ。なるほど。と思いました。
私も、先生のそばで
再び『アドラーのチカラ』をもらっています。

丸い水。
すごいです。ほんとうに不思議です。
どうなってるんだろう。
やっぱり触りたいです。
えいっと指でつっついても、液晶画面。
当たり前ですけど。
カメラを構えた瞬間に、どっかに転げてしまいそうです。 (2008年07月28日 07時52分25秒)

Re:丸い水(07/27)  
Ichiro_Kishimi  さん
Mio Tsugawaさん
 援助する側からいえば、与えるのではなく、援助される側からいえば、与えられるのではないかもしれません。失われたかと見えた能力を再び得る援助ができれば、といつも思っています。
 水滴は大丈夫、すぐには転げていってしまいません。でも、日の光を浴びて、間もなく蒸発したかもしれません。その前の一瞬。 (2008年07月29日 02時40分22秒)

ありがとうございます  
Mio tsugawa さん
『失われたかと見えた能力を再び得る援助』
ああ、なるほど。です。 (2008年07月29日 05時51分39秒)

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