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Sarah Vaughan。ブラジリアンなジャズヴォーカルアルバム。オススメです。【No.512】 ・Sarah Vaughan:Brazilian Romance (1987)Sarah Vaughanは大好きなジャズシンガーです。20世紀を代表するシンガーの一人ですし、大半の人がSarah Vaughanの声をどこかで耳にしていると思います。詳細はHMVのバイオを参照下さい。以前に「I Love Brazil」【No.384】というブラジリアンテイストの作品を紹介済みですので、今日はジャズヴォーカルの名盤にしようと思いましたが、今回もブラジリアンな作品になりました(笑)。暖かくなってきたせいかなあ。ブラジル色やインパクトは先の「I Love Brazil」の方が上ですが、本作も好きな作品ですね。Sarah Vaughanの歌やバックのサウンドはライトな仕上がりです。フュージョン色が少し濃いですが、この辺はGeorge Dukeの参加や、ブラジル以外のミュージシャンも多く参加している点、80年代という事も影響しているのかなと思います。とはいえ、それが悪いというわけではなく、全体のサウンドは非常に心地よいです。George Dukeのkeyもいいですし、ストリングスもイイ感じで導入されています。周りを固めるメンバーも凄く、アレンジはDori Caymmi、プロデュースはSergio Mendesというブラジル勢。Milton Nascimentoも参加しており、「Love And Passion」ではデュエットしてます。メンバーからしても悪いはずがないという感じ。曲は殆どがMilton Nascimento、Dori Caymmi、Sergio Mendesによるもの。本作のSarah Vaughanに関しては、パワフルというよりは、しっとりと丁寧に歌いあげている印象を受けます。録音当時は60歳を超えていたと思うのですが、いつの時代もカッコいいですね。ホント凄いです。HMV等で全曲試聴できます。曲毎の紹介は例によって省略。「So Many Stars」、「Your Smile」など好きな曲多数。Sarah Vaughanについては、他の作品についても機会があれば紹介したいと思います。
2008.03.30

Jon Lucien。レアグルーヴ・フリーソウル定番。イチオシです。今聴いても素晴らしい傑作。迷うところですが最終的にはBrazilのカテゴリに入れときます。【No.511】 ・Jon Lucien:Rashida (1973)Jon Lucienが最も注目されたのは90年代で、今はもう知らない人がいるかも?と勝手に思いましたので、紹介しておきます。好きなアーティストです。実際日本盤が最初にリイシューされたのも90年代半ばだったと思います。セント・トーマス島出身のアーティストで、レアグルーヴとかフリーソウルでは外せない人ですね。個人的には少し懐かしい感じもします。一般に70年代の本作や「Mind's Eye」といった作品が傑作とされていますが、1stアルバムの「I Am Now」(1970)もカバーが多いものの良いアルバムで、この3作品は全て好きなアルバムです。どれか一枚となるとコレですかね。Jon Lucienは、ブラジリアンミュージック・ジャズ・ソウル・ファンクを、非常にバランスよく自らの音楽に取り込んでいたアーティスト。はっきり言ってカテゴライズは意味がないんで、聴いていただくのが一番でしょう。当然ながら、後のミュージシャンにも大きな影響を与えています。いつも感じるのは、そのミックスの仕方が凄く自然であることですね。この時代は、色んなジャンルにおいて様々な音楽の融合が盛んだった時代ですが、それが表面的あるいは形式的なだけに終わっている作品も少なくないだけに、本作の素晴らしさは際立っていると感じます。アコースティックとエレクトリックのバランスも絶妙。なんとなくですが聴いていると同時代のEmilio Santiago【No.65,236】を思い出しますね。Jon Lucienの方が声も少し渋く、サウンドも落ち着いた感じです。特に本作では、かなりJon Lucienのスキャットがフィーチャーされており、本人のギターも含め心地よい一枚に仕上がっています。エレピやストリングスによるメロウなサウンドも素敵ですね。幸せ感が高い作品。HMV等で全曲試聴可能ですので細かな曲紹介は省略します。本作以外の2作品についてもHMV等で試聴できますので、気になる方はチェックしてみて下さい。ちなみに輸入盤では、これら3作品を2CDに収めたものが2001年に出ており、比較的安く入手できます。解説が必要ないのであればソチラがいいかもしれません。ブラジリアンなサウンドが好きなら買って損はないと思います。
2008.03.27

ノーザン(モダン)ソウルのコンピ紹介。第31弾。Richard Searlingのコンピ。今日はなんとなくコレ。この企画に飽きている方も多いと思いますが、まだ続く予定…。【No.510】 ・V.A.:You Better Believe It!Vol.2 (2006)Vol.1については既に紹介済みですので【No.496】、シリーズの詳細についてはソチラを参照願います。Vol.1と同様にRichard Searlingがコンパイル。この人のコンピについては他にも「After Hours」【No.70, 77, 303】シリーズ、「Northern Soul Connoisseurs」シリーズ【No.491,502】とかなり多く紹介しています。本作もVol.1に続きAtlantic、Atco、Cotillion、Reprise、Warner Bros.といったレーベルのコンピ。本作では67年から79年の音源を23曲収録。Vol.1よりもマニアックな内容のように感じますね。未発表曲も3曲収録。このシリーズは70年代の曲が多く、またニューソウルというよりノーザン系のモダンソウルが多いので、本ブログではノーザン(モダン)ソウルコンピ紹介としていますが、特にサザン・ディープソウルに拘っていない人であれば、抵抗なく聴ける内容です。収録されているシンガー・グループは、Linda Jones、The Olympics、Bettye Swann、Lorraine Johnson、Johnny Bristol、Dee Dee Warwick、Prince Phillip Mitchell、Pointer Sisters、Barbara Lynn、The Hypnotics、Mary Wells、Barbara Lewis、Sam Dees、Betty Lavette、Walter Jacksonなど。メジャーな人も多いですが、シングルを中心とした(シングルオンリーのLP未収録が多い)コンピですので、ソウルファンも楽しめる内容です。本作でのみCD化されている曲も多いと思いますね(詳しく調べてないですけど…)。一聴すると他のコンピに比べミドルテンポのナンバーが多くインパクトに欠けるかもしれませんが、Richard Searlingらしく(?)爽やかで堅苦しくない雰囲気がイイです。心地よいソウルが聴けるコンピですね。収録曲の詳細は、HMVを参照下さい。好きな曲はWindy City「Hey It's Over」、Tony And Tandy「Bitter With The Sweet」、The Hypnotics「Girl, You Know That I Love You」、Linda Jones「If Only」、Bettye Swan「I Want Sunday Back Again」、Pointer Sisters「Don't Try To Take The Fifth」、Lorraine Johnson「If You Want Me To Be More Of A Woman」、Walter Jackson「Coldest Days Of My Life」など多いですね。大手ショップでは試聴できないと思いますが、前作(試聴可能)が気に入った方にはオススメできます。ちなみにRichard Searlingのコンピは他にもあります。この人のコンピって多いんですよね。
2008.03.24

Hank Mobley。Blue Noteでの傑作アルバム。ゴキゲンなジャズ。オススメです。【No.509】 ・Hank Mobley:Roll Call (1960)Hank Mobleyは有名なテナーサックス奏者で、以前に紹介したJazz Messengers【No.486】にも在籍していました。Blue Noteに傑作を何枚か残しており、今回紹介する作品よりも人気・知名度の高いアルバムがありますが、まずはグルーヴィーな本作を紹介しておきます。好きな作品ですね。これもハードバップです(最近偏ってます…)。メンバーは、Freddie Hubbard(tp)、Wynton Kelly(p)、Paul Chambers(b)、Art Blakey(ds)。悪いわけがないという感じ。全6曲中「The More I See You」を除く5曲がHank Mobleyによるもの。Art Blakeyが参加しているから買ったと記憶していますが、見事に期待を裏切らない内容で、冒頭のタイトル曲「Roll Call」がアップテンポで凄くカッコいいハードバップナンバー。良いですね~。この曲はクラブジャズとかでウケそうな感じがします。Art Blakeyの存在感が大きく(目立ちすぎ?)、Hank Mobleyのリーダー作というよりもJazz Messengersの作品かと思うほど。同じくグルーヴィーな「Take Your Pick」や「The Breakdown」もオススメですね。他のオリジナル「A Baptist Beat」「My Groove Your Move」も良い曲で、演奏だけでなくコンポーザーとしてもHank Mobleyはツボをおさえている感じ。敷居が高い作風でもないんで、ジャズが初めての方にもオススメできる内容です。Wynton Kellyもノリのいいピアノを聴かせてくれますし、Freddie HubbardとHank Mobleyの相性も良いと思います。CDには「A Baptist Beat」のAlternate Takeが追加。HMV等で全曲試聴できますので、ジャズが好きな方はチェックしてみて下さい。Hank Mobleyの他の作品についても機会があれば紹介します。
2008.03.21

Jackie Wilsonの傑作ライヴ。楽しいライヴが聴きたい時に。【No.508】 ・Jackie Wilson:At The Copa (1962)Jackie Wilsonは、既に「The Very Best Of Jackie Wilson」【No.35】、「Higher And Higher」【No.178】を紹介していますので、詳細はソチラを参照願います。ソウルシンガーとして有名で、50年代から70年代にかけて活躍しています。これはタイトルどおりJackie WilsonのCopaにおけるライヴ。それにしても本ブログはCopaのライヴ紹介が多いですね。Sam Cooke【No.115】、Marvin Gaye【No.345】に続いて3人目です(笑)。本作ではCopaでのライヴということでスタンダードが多くなっていますが、当時のヒット曲「Lonely Teardrops」や、「That's Why」「To Be Loved」も収録されてます。スタンダードが多いとはいえ、大御所Jackie Wilsonらしく流石のエンターテナーぶりを発揮。貫禄が違います。楽しい要素が盛り沢山なアルバム。ライヴというよりショーといった感じですね。まあ実際ショーなわけなんですが…。美しいストリングスや女性コーラスも良いですし、タイトで緩急のあるアレンジ・演奏が気に入っています。グルーヴィーな曲が多いのも気に入っているポイント。毎度書いてますけど、Jackie Wilsonは日本では過小評価なシンガーです。Copaでのライヴに関しては、Marvinのライヴよりも出来は上だと思いますね。とはいえ、この頃のMarvinは若かったんで比較するのもおかしいか…。私はシナトラとかもカッコいいと思ってますし、こういったオケ入りのライヴアルバムが大好きなんですよね。文句なしに楽しめるから。冒頭の「Tonight」からカッコいいです。「Love For Sale」「The Way I Am」「I Love Them All/What'd I Say」「That's Why」「I Love Them All」「Lonely Teardrops」「St. James Infirmary」など、好きな曲ばかりで書ききれません。HMV等で全曲試聴可能。痛快でカッコいいアルバムですし、聴いていると心温まる感じもありますね。ソウルとかに拘らずジャンルを問わず音楽を聴いている人には、イチオシなアルバムです。輸入盤でのみ入手可能。
2008.03.19

Freddie Redd。ピアノトリオの傑作アルバム。これは買いだと思います。【No.507】 ・Freddie Redd:Under Paris Skies (1971)Freddie Reddのアルバムは、過去「Straight Ahead」【No.446】を紹介してます。ニューヨーク出身のジャズピアニストで、Blue Noteにも作品がありますが、欧州(スウェーデンやフランス)でも活動し、本作や「In Sweden」といった作品を残しています。以前の紹介でも確か本作に触れたように記憶していますが、Freddie Reddのアルバムではオススメの一枚。この作品はパリで録音されたもので、全曲オリジナル。素晴らしい曲が揃っています。哀愁漂う旋律を持った曲もあり、日本人好みのピアノトリオ作品だと思いますね。雰囲気も抜群。近年の旋律重視のピアノ作品には、旋律を重視するあまりジャズとしては面白みに欠けていたり、また旋律が軽く感じられる作品もあるのですが(まあ軽いのも好きなんですけども)、この作品のバランスは絶妙です。旋律に関しても安っぽさは皆無ですし実に多彩。このアルバムを聴いていると、Freddie Reddという人は引き出しの多い人だなあと思いますね。曲によってはクラシックの影響も感じられますし…。アルバムや曲の構成もメリハリが効いてます。聴いた瞬間に長く付き合える作品だなと感じました。全6曲収録。冒頭の「Diane I Love You」から印象的なメロディーを持った曲で最高です。美しい「To Bud With Love」や「You」(この曲はハイライトの一つ、少しMarcos Valle【No.180】っぽいメロディー)、穏やかな「This Heart Is Mine」、爽やかな「My God Is Love」と好きな曲が多くお気に入りの一枚。前に紹介した「Straight Ahead」と比べると、Freddie Reddのピアノが持っている哀愁がより強調されている感じです。パリ録音というのもあるのか、全体の雰囲気もオシャレですね。Freddie Reddを聴いたことのない人は、この作品から入るのがいいと思います。大手ショップでは試聴できないようですが、ジャズピアノが好きでタイトルが気になった方は買って後悔することはないでしょう(勝手に決め付け)。昨年再販されていますが、この作品も大手レーベルからの発売ではないので、今のうちに買っておくことをオススメします。以前に入手困難になった実績がありますから。
2008.03.17

Bobby Womack。好きな作品です。オススメ。【No.506】 ・Bobby Womack:Facts Of Life (1973)Bobby Womackは2回目の登場で、過去「Understanding」【No.480】を紹介していますので、詳細はソチラを参照下さい。本作も大変好きな作品。Bobby Womackのアルバム中では、ここ数年では最も聴いているアルバムです。派手ではありませんが、味わい深いソウルが聴ける傑作アルバム。「Understanding」の「Harry Hippie」が好きな人には合っている作品かもしれません。ソウルシンガー:Bobby Womackの本領発揮といった感があります。雰囲気は60'sソウルと70'sソウルがバランスよくミックスされている感じですね。選曲の幅が広いのも魅力で、Sam Cookeの「That's Heaven to Me」、Arethaもとりあげた「Natural Man」(ArethaはWoman)、Burt Bacharachの曲でSergio Mendesのバージョンで知られる「The Look of Love」、Bob Dylanの「All Along The Watchtower」をとりあげていますが、どれも良い出来。しっかりBobby Womack色に染まっております。「All Along The Watchtower」は個人的にJimi Hendrixのカバーが最高ですが、コレも良いですね。これらの中では「That's Heaven to Me」が凄く好きです。オリジナルは多くはないですが、「I'm Through Trying To Prove My Love To You」は良い曲ですし、メドレー形式の「Fact Of Life/He'll Be There When The Sun Goes Down」も好きですね。他も聴き応えのある曲ばかりで捨て曲なし。聴いているとスグにアルバムが終わってしまいますので(まあ実際短いです…)、何回もリピートしてしまいます。Muscle Shoals録音でバックのサウンド・グルーヴもカッコいい。HMVで全曲試聴可能。リンク先の点数が低いですが、気にしないで下さい。当てになりません。現在は「I Don't Know What The World Is Coming To」(1975)との2in1がStatesideから2004年にCD化されていますので、ジャケを気にしなければそちらをオススメします。後者も中々良い作品ですからね。
2008.03.14

Jack Wilson。Blue Noteでの傑作。イチオシです。【No.505】 ・Jack Wilson:Easterly Winds (1967)Jack Wilsonはジャズピアニストで、過去「Rumblin'」【No.429】を紹介しています。本作は、Blue Noteでのリーダー作としては2作目で人気作。Jack Wilsonはジャズファンを除くと知名度の高いピアニストとは言えませんが、評価の高い人ですね。「Rumblin'」で共演していたRoy Ayersは参加していませんが、本作ではJackie McLean(as)、Lee Morgan(tp)、Garnett Brown(tb)の3管編成となっており、カッコいい作品です。基本的にハードバップですが、60年代後期ということもあって、曲によってはジャズロック(あくまでジャズ好きな人が一般に言うところのジャズロックで、私的にはファンキーなジャズ)的な要素やモーダルな要素が取り入れられています。Jack Wilsonのピアノは派手ではないですが上手いです。ツボを押さえたフレージング、スウィング感などジャズピアニストとしてバランスが良い印象。HMV等で全曲試聴できます。Jack Wilsonのオリジナルが4曲、後は定番「A Time For Love」とアルトサックス奏者Frank Strozierによる「Frank's Tune」という内容。Jack Wilsonのオリジナルでジャズロック風の「Do It」が強調されがちなんですが、むしろ他の曲の方が好きです。グルーヴィーな「On Children」「Easterly Winds」、爽やかな「Frank's Tune」あたりはオススメ。他も、ピアノが聴きものの「A Time For Love」、印象的なテーマを持つ「Nirvanna」と良い曲ばかり。Jackie McLeanやLee Morganの演奏も良いですし、曲調も多彩で楽しいアルバムです。Jack Wilsonに関しては現在入手できるCDが少ないのが悲しいところ。もっと他の作品も聴いてみたいですね。
2008.03.12

Buddy Rich。ビッグバンドジャズ。Buddy Richは何回か紹介していますが、これもカッコいい作品です。【No.504】 ・The Buddy Rich Big Band:Mercy, Mercy (1968)Buddy Richは過去「Big Swing Face」【No.305】や70年代のファンキーな作品「Big Band Machine」「The Roar Of '74」【No.217.218】を紹介しています。ジャズ界屈指のドラマーとして知られていますが、自身が率いたビッグバンドでの作品群も傑作揃い。どうも日本ではビッグバンドジャズが評価されない傾向があるように感じますが、エンターテイメントとして優れたものが少なくないですし、実際こういった大人数の編成で作品を何作も残すのは大変なことです。もっとBuddy Richの功績は称えられるべきという個人的な思いから、好きな作品を追加で紹介することにしました。この時期のビッグバンド作品は、先の「Big Swing Face」、本作、「Swingin' New Big Band」(未紹介)が有名だと思います。70年代の作品もレアグルーヴが好きなら必聴ですね。本作はCaesar's Palaceでのライヴ録音で、Art Pepper【No.261,354】やDon Menzaといった有名どころが参加。Buddy Richのドラムを中心に生み出されるファンキーなグルーヴ、ビッグバンドならではの厚みのあるサウンド・アンサンブルに加え、Art PepperやDon Menzaのソロも楽しる傑作アルバムに仕上がっています。Walt Namuth(g)の演奏も好きですね。全体的に熱い演奏で躍動感があるのもイイ感じ。どの曲も良いですが、特に13分近くの大作「Channel One Suite」が聴き所。他ではファンキーな「Mercy, Mercy, Mercy」、「Preach And Teach」、「Big Mama Cass」、「Goodbye Yesterday」、「Ode To Billie Joe」、Bacharackの定番「Alfie」がオススメ。HMV等で全曲試聴可能。お馴染みの曲も多いですが、ビッグバンドで聴くと印象も変わって新鮮です。CD化に際して、当時のLPには未収録だった曲が3曲追加されてます。このボーナストラックでは、Henry Manciniの「Mr. Lucky」や「Chelsea Bridge」が好きですね。とにかく楽しいジャズが聴きたい方にはオススメな一枚です。本作が気に入った方は「Big Swing Face」など既に紹介済のアルバムも是非チェックしてみて下さい。
2008.03.10

Eugene Maslov。久しぶりにジャズピアノ。欧州ジャズピアノの傑作だと思います。気分を変えたい時にイチオシな作品。【No.503】 ・Eugene Maslov:Autumn In New England (1994)Eugene Maslovはロシアのジャズピアニストで、ピアノファンには比較的知られた存在かもしれません。本作は、94年に発売(録音は92年)されたらしいのですが、しばらく廃盤で昨年やっと再販されたアルバムです。私も昨年購入しました。不勉強で他の作品は持っておらず、詳しいコメントは出来ません。スミマセン。気になる方は、他で検索願います。再販に際してジャケが変更になってますが、個人的には再販盤の方が好きですね。全体的に、欧州らしくクールですが、冷たい印象はありません。むしろ温かいですね。選曲にもよるのでしょうけど、爽やかな印象も受けます。いつでも聴ける感じです。もちろん、バックのドラムやベース含め、現在(といっても90年代当時)らしい感覚もしっかり盛り込まれています。スタンダードやBill Evans、Chick Coreaのカバーと、オリジナル曲を収録していますが、全体的に美しい旋律を持った曲が多く聴きやすい。Bill Evansが好きな人は気に入るタイプの作品だと思います。ミディアムからアップテンポのナンバーまで多彩な内容で、アルバムの構成にもメリハリがあり飽きません。「Old Folks」、「All Of You」、「My Bells」、「I Love You」、「Windows」、「Blame It On My Youth」、痛快なオリジナル「Let's Start Smoking Again」など好きな曲ばかり。捨て曲はありません。Eugene Maslovを知らなくてもジャズピアノが好きなら買って損のない作品でしょう。凄く上品で流麗なピアノが印象的に残りますし、バラードにおける繊細で奥行きのある演奏もいいです。HMVで全曲試聴可能ですので、曲毎の詳細な紹介は省略します。昨年買ったジャズピアノ作品では、気に入っている作品の一つで、よく聴いてます。心地よいですよ。大手レーベルからの発売ではないので、気に入った方は今のうちに購入されることをオススメします。
2008.03.08

ノーザンソウルのコンピ紹介。第30弾。Vol.2を紹介したのでVol.1も紹介しておきます。こちらも良い内容。楽しいコンピですね。【No.502】 ・V.A.:Northern Soul Connoisseurs (2001)Richard Searlingのコンピ。最近Vol.2【No.491】を紹介したので、詳細はソチラを参照下さい。Vol.1は17曲収録。Vol.2に比べ、こちらはクラシック(定番)と呼ばれるナンバーが多いように思います。ちなみにConnoisseurとは、鑑定家、目利き、通という意味(あまりCDでは見ない英語ですよね)。Amazon UKで全曲試聴できます。特にFrank Wilson「Do I Love You (Indeed I Do)」なんかは、ノーザンソウルのコンピを買うと、もれなく付いてくるぐらいの定番。良い曲です。Tony Clarke「Landslide」も色んなコンピに入っている定番で、過去紹介したCDにも入っています(どれか忘れました・・・)。Terry Callierの「Look At Me Now」はKentのコンピ「Just Keep On Dancing」【No.148】に収録されてましたし、Jerry Butler「Moody Woman」も、最近紹介したCD「The Philadelphia Sessions」【No.479】に収録されており、曲単位ではダブリも多いんですが、初めて聴く人にとっては良いCDだと感じられると思います(勝手に決めつけ)。このコンピでは特にThe Charades「Key To My Happiness」が大好きな曲。短い曲ですがカッコいいです。前述の曲以外でも、The Supremes「Stormy」、Dee Dee Warwick「Worth Every Tear I Cry」、Sisters Love「Learning To Trust My Man」、The Contours「Baby Hit And Run」、The Originals「Suspicion」、Bobby Hebb「Love Love Love」、Edwin Starr「Back Street」など好きな曲は多いですね。Sisters Loveはフリーソウルでも人気でしたが、このコンピに収録されている「Learning To Trust My Man」はMowestからUKで発売されたシングルで、有名な人気曲「Give Me Your Love」とは一味違うUKノーザン受けしそうなナンバーになってます。安いんでVol.2と一緒に買ってもいいかもしれません。
2008.03.05

Soul Stirrers。Sam Cooke在籍時のコンプリート盤。Sam Cookeが好きならオススメです。キリ番の後なんで、プログで最初に紹介したSam Cookeからリスタート。【No.501】 ・Sam Cooke With The Soul Stirrers:The Complete Specialty Recordings (2002)Sam Cookeが在籍したことでも知られる名ゴスペルグループ Soul Stirres。歴史の長いグループで戦前から活動しています。Sam Cooke以外でも、R. H. HarrisやJohnnie Taylorは有名ですよね。Sam CookeはR. H. Harrisの後、Soul Stirrersのリードを担当していました。R. H. Harris時代に引き続きPaul Fosterも在籍。FosterはSam Cookeが抜けた後のJohnnie TaylorやJimmy Outler時代においてもSoul Stirrersを支えた名シンガーです。このCDはSam Cooke在籍時のComplete盤で3CDのBox。これ以外にもSpeciality時代のCDは出てますが、やはりSam Cooke好きとしては、Complete盤が欲しい!ということで買った一枚です。Sam Cookeは私の中ではNo.1のソウルシンガーですし、買って良かったCDですね。51年から57年の録音で、Disc3ラストのライヴテイク3曲(55年)を除き録音年順になってますので、Discが進むにつれて、若きSam Cookeの成長と天才ぶり、大きくなっていく存在感を感じることができます。テイク違いを含むとはいえ84曲というヴォリュームなんで、紹介するのが大変だなと思っていましたが、HMV等で全曲試聴できるようで安心しました。まあ試聴するのも大変でしょうけどね(Disc3から聴くと入りやすいと思います)。有名な「Touch The Hem Of His Garment」「He's So Wonderful」をはじめ「Any Day Now」「The Last Mile Of The Way」「I'll Come Running Back To You」、ライヴ「Be With Me Jesus」「Nearer To Thee」等とにかく聴き所が多すぎて紹介しきれないんですよね。特に8分以上に及ぶ「Nearer To Thee」でのSam Cookeは凄くパワフルで圧倒されます。このライヴの素晴らしさは試聴では伝わらないでしょう。歴史的パフォーマンスだと思いますし、こういう録音が残っていたことに感謝。ライナーも写真が豊富で、Sam Cookeが好きな人は買った方がいいです。リンク先のHMVは高いんで買うなら他店がオススメ。それにしても素晴らしい歌の数々。古い作品ですが、歌は朽ちません。ちなみにSam Cookeのアルバムは、過去「Night Beat」【No.1】、「At The Copa」【No.115】、「Ain't That Good News」【No.227】を紹介済み。特に最初の2作と「Live At The Harlem Square Club」(未紹介)は必聴盤ですので、本作のようなSoul Stirrers時代含め要チェックです。
2008.03.03
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