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Antonio Carlos Jobim。CTIレーベルでの傑作。【No.549】 ・Antonio Carlos Jobim:Stone Flower (1970)Antonio Carlos Jobimは凄く有名なんで詳細は省略。数々のボサ・ノヴァ名曲を作曲したことで知られるブラジル音楽の大御所。ブラジルでこの人の名前が空港に使われているのは有名な話。いかに偉大で多くの人に愛されたアーティストか、そんなところからも伝わってきます。モチロン曲からもですけどね!今回はCTI時代の作品を紹介。CTIでの代表作は一般的にはClaus Ogermanによるストリングスアレンジが美しい「Wave」(1967)だと思いますが、他にも良い作品がありますので紹介しておきます。正直「Wave」のみで満足している人がいるなら勿体ない(余計なお世話)。本作あたりを最も好きな作品にあげる人も多いかと思います。私の場合も、CTIの中では本作を聴くことが多いですね。CTIということで、本作もCreed Taylorがプロデュースしていますが、Eumir Deodatoが参加しているのが嬉しいところ(Deodatoは、同レーベルのJobim作品「Tide」にも参加)。他のメンバーも、Joe Farrell(ss)、Hubert Laws(fl)、Ron Carter(b)、Airto Moreira(per)など実力者揃い。お馴染みのボサ・ノヴァ定番もありますが、単なるボサ・ノヴァ・インスト作品集でないところが本作のポイント。多彩な楽曲と繊細な演奏、絶妙なサウンド・アレンジにより、非常に味わい深い作品に仕上がっています。特にJobimのピアノとエレピが心地よく印象に残りますね。歌も「Brazil」「Sabia」で聴くことが出来ます。HMVで全曲試聴可能。特に「Tereza My Love」「Children's Games」「Brazil」「Amparo」「Andorinha」がお気に入りのナンバーですが、他も良い曲ばかり。聴けば聴くほど、良いなあと感じる傑作ですね。特にメロウなブラジリアンが好きな人にはオススメ。ジャケも男っぽくて好きです。
2008.07.31

Horace Silverの傑作ライヴ。Blue Note連続アップ。【No.548】 ・The Horace Silver Quintet:Doin' The Thing - At The Village Gate (1961)Horace Silverは、Art Blakeyらと共にハード・バップを支えたアーティストで、「Horace-Scope」など傑作・名盤とされる作品は多いです。また、70年代のファンキーな作品はレアグルーヴとしても注目されていました。本ブログでは、70年代のレアグルーヴ作品「Total Response」【No.79】、Art Blakeyとの名盤「A Night at Birdland, Vol.1」【No.465】、Jazz Messengers時代の「Jazz Messengers」【No.486】を紹介済みです。本作はHorace Silver Quintetとしてのライヴアルバムで、これも傑作とされていますね。編成は、Horace Silver(p)、Blue Mitchell(tp)、Junior Cook(ts)、Gene Taylor(b)、Roy Brooks(ds)。とにかくグルーヴィーなアルバムで、ハード・バップが好きなら必聴と言える内容です。全曲Horace Silverのオリジナルで構成されており、アップテンポでダンサブルな曲が多いのが特徴。アルバムトップの「Filthy McNasty」や続く「Doin' The Thing」や「The Gringo/Cool Eyes」等、スウィング感溢れる演奏が詰まっており実に楽しいです。フロントの2管も良いですが、個人的には、躍動感のあるHorace SilverのピアノとRoy Brooksのドラムが凄く好きですね。ライヴ盤ならではのMCもイイ感じで、良いアクセントになっていると思います。HMVで全曲試聴可能。CDではボーナストラックが2曲追加され、6曲になっています。全体に熱い演奏で、カッコいいナンバーが多いので、クラブジャズが好きな人もOKでしょう。痛快で楽しいジャズが聴きたい方にオススメです。入手が容易で安いのも嬉しいポイントですね。
2008.07.28

Lee Morgan。後期の傑作。最近はジャズばかり聴いてます。【No.547】 ・Lee Morgan:Charisma (1966)Lee Morganの紹介は今回で4作目。過去の作品は【No.492, 535, 539】を参照願います。Lee Morganは好きなトランペッターですので、所有しているCDも多いです。多分Milesより多いですね。Lee Morganは、一般的に知名度が高いアルバム(例えばThe Sidewinderとか)以外でも質の高い作品が多いので、気に入った方は掘り下げて聴いてみることをオススメします(前にも書いたか…)。本作も以前紹介した「Tom Cat」【No.535】や「The Gigolo」【No.539】と同様に、Lee Morganが好きな人なら持っていると思われる一枚ですね。Duke Pearsonで有名な「Sweet Honey Bee」を収録していることでも知られています。60年代中期の作品で、アルバム全体としてはファンキーな味わいが強い(またはジャズファンが言うところのジャズロック的な要素が強い)作品になっています。編成は、Lee Morgan(tp)、Jackie McLean(as)、Hank Mobley(ts)という3管に、Cedar Walton(p)、Paul Chambers(b)、Billy Higgins(ds)というBlue Noteらしい豪華なもの。ハードバップが中心ですが、ファンキーな曲からブルージーなナンバーまで多彩な内容。曲・演奏の出来も良く、よく聴く作品ですね。雰囲気が明るく開放的なのも理由かもしれません。全6曲中Morganのオリジナルが4曲、Cedar Waltonが1曲、前述したようにDuke Pearson作が1曲です。陽気でファンキーな「Hey Chico」、グルーヴィーな「Somethin' Cute」や「The Murphy Man」、穏やかでメロディアスな「Rainy Night」、先の「Sweet Honey Bee」など好きな曲ばかり。周りのメンバーのノリも素晴らしいと思います。HMVで全曲試聴可能。ジャケも気に入っているアルバムですね。
2008.07.24

Tamba Trioの2ndアルバム。必聴盤といったところ。2ヶ月ぶりにブラジル音楽を紹介。【No.546】 ・Tamba Trio:Avanco (1963)Tamba Trioは、ボサ・ノヴァやジャズボッサはもちろん、70年代のメロウな音楽性も含め、ブラジルを代表するグループ。私も大好きですので、本ブログでも傑作1st「Tamba Trio」【No.205】やメロウな「Tamba Trio」(通称:ブルー・タンバ)【No.409】、ピアニストであるLuiz Ecaの名盤「Piano E Cordas」【No.46】、CTIからリリースされたTamba 4としての作品「We And The Sea」【No.343】を紹介しています。その他、Edu Loboとの共演盤【No.310】もありましたね。ただTamba Trioとしての作品となると、メロウな70年代も好きですが、最も好きなのは1stから3rdの頃。素晴らしいコーラスワークとアレンジ、他のジャズボッサグループとは異なるクールで独特なサウンド・グルーヴなど好きな点は多いです。もう格が違う感じ。トリオとして最も輝いていたのは、この時代だと思います。前置きが長くなりましたが、2ndアルバムである本作は、1stの路線を継承しつつ、随所に新たな試みが聴ける作品です。アルバムタイトルは「前進」という意味ですが、そのとおりの内容だと思いますね。3rd「Tempo」もクラシックをはじめとする様々な音楽の要素を盛り込んだ素晴らしい作品ですが、今回は聴きやすい本作をセレクトしました。12曲収録で定番カバーが殆どです。特に本作は「Mas Que Nada」を収録していることで知られていますね。冒頭の定番「Garota De Ipanema」も先の曲と同様知られていますが、「Mania De Maria」「Sonho De Maria」「Moca Flor」(これは名演)といったこの時期を代表する曲や、ダンサブルな「So Danco Samba」「O Samba Da Minha Terra」がカッコよく聴き所だと思います。他にもTamba Trioならではの独特なコーラスワークが印象的な「Negro」「Rio」や美しいインスト「Tristeza De Nos Dois」も魅力的で好きですね。相変わらずLuiz Ecaのピアノは素晴らしいですし、Bebetoのフルートや時折挿入されるストリングスもイイ感じ。名盤です。98年に3rdとの2in1という形で日本で世界初CD化されており、私が持っているのもソレなんですが、現在も再販されており入手できます。HMVで全曲試聴可能。13曲目からが本作になってます。3rdにも「Nuvens」というクラシカルで美しい名曲や「Boranda」「Berimbau」といった定番カバーが収録されていますので、この2in1はブラジル音楽が好きならマストでしょう。1stも再販されており、コチラも傑作ですので、是非チェックしてみることをオススメします。
2008.07.21

Concordレーベルのコンピ紹介。内容は◎です。今日は軽めで。【No.545】・V.A.:Concord For Apres-midi Grand Cru (2002)今回紹介するコンピは、フリーソウルやCafe Apres-midiのコンピで有名な橋本徹氏がコンパイルしたもの。この人は選曲が悪いということはありませんが、正直、手を広げすぎな点があまり好きになれないんですよね。大手レーベルや有名アーティストを、フリーソウルやCafe Apres-midiの名の下にコンパイルしすぎな気がするのは私だけでしょうか。まあ、個人的な好き嫌いは別として、このGrand Cruシリーズは、MPS、Cam、Blue Noteといった大手レーベルをコンパイルしており、家でBGMとして流すのに最適な感じのコンピになっています。このシリーズのMPS編に関しては、殆ど新鮮味がなかったので買っていません。Blue Noteも今更感があったんでスルー。CamとConcordのみ知らない曲が多かったんで購入してます。今も時々聴きますね。内容は非常に良いと思います。今回紹介するConcordレーベル(ジャズです。念のため)のコンピは、敷居の高いジャズは少なめで、ボサ・ノヴァやジャズスタンダード、ラウンジ系のジャズ、クロスオーバー系の爽やかで心地よいナンバーが多いのが特徴。凄く聴きやすいです。77年から2000年の音源を収録してますが、大半が80年・90年代ですので若い人でも抵抗なく聴けるはずです。収録されているアーティストは、Karrin Allyson、Cal Tjader、Carmen McRae、Rosemary Clooney、Stan Getz、Gary Burtonなど有名どころが殆ど。ファンの方には申し訳ないですが、このコンピが素晴らしいのは、橋本徹氏が凄いわけではなく、Concordの音源が良いからでしょうね。これは他の大手レーベルをコンパイルした作品も同じかなと思います。ただ、オイシイ部分というか聴きやすい部分を上手くコンパイルしているので入門編あるいはBGMとして使えることは確か。実際こういう心地よいサウンドは、個人的にも大好きですね。内容は凄く充実しておりオススメですが、両者ともに廃盤だと思います。中古で安く見つけたらチェックしてみて下さい。なお、姉妹編として「・・・For Cafe Apres-midi」シリーズもあり、「Concord For Cafe Apres-midi」は現在でも入手可能のようです。そちらは未聴ですが、多分良い出来でしょう。これからの季節にピッタリな感じですね。
2008.07.15

Sarah Vaughanのライヴ。名盤かつコストパフォーマンスの高いCDです。【No.544】 ・Sarah Vaughan And Her Trio:Sarah Vaughan At Mister Kelly's (1957)Sarah Vaughanについては、以前にClifford Brownとの共演盤を紹介しましたが【No.532】、今回はライヴアルバムを紹介。これも先の作品と同様にSarah Vaughanの代表作として知られていますが、ジャズヴォーカルのライヴアルバムとしても名盤とされています。シカゴにあるMister Kelly'sでのライヴで、凄く臨場感のあるアルバムになっているのが特長ですね。CDではオリジナルLPに収録されていた9曲に加え、11曲も追加されており、収録時間は73分という非常にオイシイ内容。しかも安く入手できる作品ですので、買いなアルバムだと思います。トリオのメンバーはJimmy Jones(p)、Roy Haynes(ds)、Richard Davis(b)で、ピアノとドラムは先の作品と同じ。息の合った演奏でSarah Vaughanを完璧にサポート。冒頭、アナウンス後に入るJimmy Jonesのピアノ(「September In The Rain」のイントロ)からカッコいいんですよね~。Sarah Vaughanのヴォーカルは、スキャット含めて相変わらず素晴らしいですが、スタジオ盤にはない魅力が感じられます(って当たり前か…)。オープンでリラックスした感じや、語りかけるような歌唱、客とのやりとり・MCにおけるチャーミングな一面など聴き所は多いですね。トリオという編成上、Sarah Vaughanが当然フィーチャーされてますから、彼女の歌を楽しみたい方にはオススメです。HMVで全曲試聴可能。全体的には少し渋めで、しっとりとしていますが、明るく・聴き飽きない作品です。当時のジャズクラブの素敵な雰囲気(知らないけど…)を、まんまパッケージした感じですので、ジャズヴォーカルが好きな人は是非チェックしてみて下さい。こういうライヴ録音が残っていたことに感謝ですね。
2008.07.11

Art Blakey & The Jazz Messengers。Morgan, Shorter 2管時代の人気作。傑作です。沢山持っているのでJazz Messengersの紹介は今後も続く予定。【No.543】 ・Art Blakey & The Jazz Messengers:Like Someone In Love (1960)Lee Morgan, Wayne Shorterによる2管時代の作品は、「The Freedom Rider」【No.531】、「Roots And Herbs」【No.527】を紹介済み。この時代は何回も書いているように傑作揃いですが、今回は先の2作より一般的にも知られている人気作を紹介。言うまでもなくBlue Noteからのもの。個人的にも愛聴盤ですね。本作は、有名な「A Night In Tunisia」と同時期(60年8月)のセッションで残ったものをまとめ、後年(66年)になって発売された作品ですが、聴いて驚くほどのポテンシャルの高さです。Morgan、Shorter、Blakey以外のメンバーは、Bobby Timmons(p)、Jymie Merritt(b)で、先の2作(一部の曲を除く)と同じいつものメンツ。本作が人気作であるのは、残ったものとは思えない楽曲・演奏の充実度、メロディアスな楽曲とグルーヴィーな曲を両方収録し全体の構成が良い点、ジャケ買いしそうになるほど素晴らしいジャケにあるのかなと思います。本作ではオリジナルLPの5曲中、4曲がメンバーのオリジナルで、Morganの作品が1曲、Shorterが3曲。特に有名なのは、オリジナルではないものの穏やかで繊細なアレンジが際立つタイトル曲「Like Someone In Love」と、Shorter作の「Sleeping Dancer Sleep On」でしょうね。この2曲は素晴らしい出来。Jazz MessengersらしいグルーヴがカッコいいShorter作の「Noise In The Attic」や「Giantis」も個人的には大好きですね。全体的にはLee MorganのトランペットとBobby Timmonsのピアノが印象に残ります。HMVで全曲試聴可能。ジャズ初心者の方でもOKだと思います。今丁度聴きながら書いてますけど、何回聴いてもいいですね。是非チェックしてみて下さい。
2008.07.08

Thad JonesとMel Lewisによるジャズオーケストラアルバム。イチオシです。これは大好きですね。【No.542】 ・Thad Jones-Mel Lewis Jazz Orchestra:Central Park North (1969)しつこいですが、私はジャズオーケストラ・ビッグバンドものが好きです。ホーンもワンホーンよりは2管・3管の作品が好きなタイプ。本作はThad Jones(flg)とMel Lewis(ds)によるジャズオーケストラアルバム。サド・メル楽団として知られています。本作は代表作の一つ。この二人が組んだ作品は本作以外にもありますので、気に入った方は要チェック。本ブログでも私が持っているものは今後紹介したいと思ってます。サド・メル以外では、Jerome Richardson、Joe Farrell、Richard Davis、Roland Hanna等の実力派ミュージシャンが参加。本作は60年代後半の作品で、オリジナルはSolid Stateからリリース(現在はBlue Noteから発売中)。時代を反映した作品でジャズファンク的な要素が強いのが特徴です。分厚いサウンドも心地よいですね。MPSレーベルのPeter Herborzheimer【No.113,300】や70年代のBuddy Rich【No.217,218】といったファンキーなビッグバンドものが好きな人にはオススメできる内容。グルーヴィーでホーンセクションの切れもいいし、様々な楽器のサウンドも楽しいです。全体に陽気な雰囲気で、爽快なアルバムですね。HMVで全曲試聴可能。リンク先(HMV)の点数が低いですが、毎度のことながらどうでもいい感じ。個人的にもそうですが、一般的にも傑作アルバムとされています。特に冒頭の「Tow Away Zone」や凝った構成の「Central Park North」がカッコいいジャズファンクで好きですね。この辺りはレアグルーヴでしょう。他にも抑揚のあるアレンジが印象的な「Quietude」や、お決まりのカバーですが「Jive Samba」も良い出来。「The Groove Merchant」「Big Dipper」も楽しいですし、全6曲充実した内容です。本作はジャケに関しても好きなタイプ。ビッグバンドは好き嫌いがあって、ジャズファンでも敬遠している人がいますし、意外に知らない人もいるのではないでしょうか(勝手に決めつけ)。ジャズファンでなくても楽しめる作品ですので、是非チェックしてみて下さい。
2008.07.03
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