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Sam Dees。久々にソウル。未発表曲集とはいえ侮れない内容です。ブログ開始から3年目に突入。今後ともよろしくお願いします。【No.567】 ・Sam Dees:Second To None (1995)近年のソウルのリイシューをチェックしていると、過去表向きはライターで有名だったものの、実は歌も上手いというアーティストの編集盤が結構みられます。今回紹介するSam Deesもそういったアーティストの一人。とはいえ、この人は別格で、歌の上手さはソウルファンには有名。Sam Deesについては、本作と同様にUK Kentから発売されている「The Heritage Of A Black Man」【No.478】を紹介済みですので、詳細はソチラを参照下さい。日本でもUKでも人気の高いアーティストですが、残念ながらSam Dees名義のCDで現在入手可能なのは、先の作品と本作だけだと思います。コンピなら「Hotlanta Soul」など色々ありますけどね…。このCDは「The Heritage Of A Black Man」と同様に全曲未発表、しかも23曲収録という凄い内容。全てSam Deesのオリジナル(一部共作)。他のシンガー(Bill BrandonやRozetta Johnsonなど)に作った曲も含まれてますが、Sam Deesの歌も一流ですので聴き比べてみるのも楽しいですね。先の作品も含め、いったい何曲ストックあるの?と言いたくなります。ソウルという枠の中で語られる事が多い人ですが、この人の曲は、メロディーラインが素晴らしく、幅広い音楽ファンに受け入れられるポテンシャルを持っていると思います。サザンソウルからモダンソウル、メロウソウルなど、曲調やサウンドも多彩。未発表曲ということもあり、デモっぽい曲や、完成度という点で今一歩な曲もありますが、Sam Deesの才能を感じるには十分な作品だと思います。バックのサウンドも幸か不幸かシンプルなので、曲・歌の良さが目立ってますね。Towerで全曲試聴可能。先の2作以外の昔出ていたアルバムも既に廃盤ですし、困ったものです(数曲だけコンピに入れられるのも買う側としては複雑…)。とにかく、もっと広く知られて欲しいアーティストですね。そうすれば、またCDが出るかもしれないし。
2008.10.30

Stephen Stillsの傑作ソロアルバム。「Love The One You're With」良いですね。懐かしい。【No.566】 ・Stephen Stills:Stephen Stills (1970)CSN&Y等での活躍で知られるStephen Stillsのソロ1作目というよりも、フリーソウルで話題になった名曲「Love The One You're With」を収録している作品といった方がピンとくる人が多いかもしれません。この曲はIsley BrothersやAretha Franklinがカバーしていることでも知られてますし、そちらも好きですが、やはりオリジナルが最高だと個人的には思います。こういうロックの名曲をソウルシンガーが歌うとチョット雰囲気が良くも悪くも変わってしまうので…。とはいえ、今の若い人達の中にはレアグルーヴやフリーソウルを経ていない人も多いと思いますので、この曲を知らない方も意外に多いかもしれませんね(勝手に決めつけ)。今回紹介するに際して、かなり久しぶりに聴いてみましたが、やはり名曲だな~と思いました。この曲だけでも買う価値がありますが、その他も良い曲が多くアルバムトータルとして聴いても傑作です。サウンド面ではStephen Stillsのオルガン・ギターが最高ですよね。Stephen Stillsは幅広い音楽性を持ったミュージシャンで、本作は随所にソウルやゴスペルの要素が取り入れられた作品になっていますので、ロックを日頃聴かない方もチェックしてみることをオススメします。ゲストでEric ClaptonやJimi Hendrixといった大物ミュージシャンが参加しており、その辺の演奏も聴き所ですね。HMVで全曲試聴可能。好きなアルバムです。しかし、このジャケは何だ…(笑)。
2008.10.26

Joe Henderson。Blue Noteでの傑作アルバム。カッコいいです。【No.565】 ・Joe Henderson:Mode For Joe (1966)Joe Hendersonは多くの傑作アルバムを残しているSax奏者で、時代によって様々な作風の作品を残しています。今回紹介するのはBlue Note在籍時の作品。Blue Note時代ではコレ以外のアルバムの方が一般的に有名かもしれませんが、私が特によく聴いたCDという理由で本作をアップしておきます。Joe Henderson(ts)以外の参加メンバーをみると、Lee Morgan(tp)、Curtis Fuller(tb)、Cedar Walton(p)というJazz Messengersのメンバーに、Bobby Hutcherson(Vib)、Ron Carter(b)、Joe Chambers(ds)という豪華な編成。好きなミュージシャンが多く、このメンツで買った記憶があります。ワンホーンのアルバムより、こういった3管編成の作品が好きなのも理由ですね。全体的にはタイトルどおりモーダルな曲が多いのですが、難解な作風ではなく良い意味で聴きやすい作品だと思います。実力者揃い・かつメンバーも多いですが、決して発散することなく、まとまり・バランスが良いのも特長ですね。グルーヴィーでカッコいい曲が多いですし、楽器が多い分、音やソロも多彩で楽しめます。Joe HendersonだけでなくLee MorganのトランペットやBobby HutchersonのVibeも聴き所でしょう。全てオリジナル曲(Joe Henderson作が3曲、Cedar Walton作が2曲、Lee Morgan作が1曲)というのも新鮮ですし、各曲のポテンシャルも高いです。特に「A Shade Of Jade」「Mode For Joe」「Black」「Granted」が好きな曲。ラテンテイストの「Caribbean Fire Dance」もイイですね。Towerで全曲試聴可能。ジャケもカッコいいですし、内容含め当時のBlue Noteの充実ぶりが感じられる一枚だと思います。ジャズに興味のある方は是非チェックしてみて下さい。
2008.10.23

Billy Cobham。ジャズロック。久しぶりに聴いてみました。【No.564】 ・Billy Cobham:Crosswinds (1974)Billy Cobhamについては、傑作アルバム「Shabazz」【No.21】をブログ初期に紹介済み。今まで何回か他のアーティストのアルバム紹介でも登場していると思いますが、John Mclaughlin(g)と結成したグループ:Mahavishnu Orchestraのドラマーと言えば分りやすいでしょうか。手数が多いドラマーで凄いテクニシャンですが、この人は作曲面の才能も素晴らしく、ドラマーとは思えないほどリーダー作は優れたものが多いです。そのあたりを感じ取れる作品の一つが本作あたりではないかと思いますね。レアグルーヴとしても注目されていた作品です。この頃のリーダー作は、どれも豪華メンバーが参加していることで有名。本作にもRandy Brecker、Michael Brecker、George Duke、John Abercrombieが参加。とはいえ、やはり彼等をまとめあげるBilly Cobhamが凄いです。実際、全曲彼のオリジナルですし、プロデュース・アレンジまでやってますからね。ドラムがカッコいいのは相変わらず。本作では冒頭の4曲で構成される組曲「Spanish Moss "A Sound Portrait"」が良い出来。ファンキーな「The Pleasant Pheasant」もグルーヴィーでカッコいいですし、穏やかで浮遊感のある「Heather」も好きですね。George Dukeがイイ仕事してます。HMVで全曲試聴可能。ジャケもカッコよく気に入っています。実はコレ、実家にLPで昔からあったんですよね。誰が買ったのか謎なんですが…。
2008.10.19

George Benson。ジャズギターアルバム。楽しい一枚ですね。【No.563】 ・The George Benson Quartet:The George Benson Cookbook (1967)George Bensonは今までフュージョン期の作品を紹介しています【No.334, 538】。一般には、70年代中頃以降が注目されがちですが、ジャズギター作品も当然ありまして良い作品が残されています。初期のBensonはBrother Jack McDuff(org)のグループに在籍。その後リーダー作を残すようになります。本作はA&MやCTI、Warner Bros.でヒットを連発する以前のColumbia在籍時の2作目。人気のあるアルバムです。後に共演しレアグルーヴ名盤「Live At Club Mozambique」【No.41】を残すLonnie Smith(org)が参加しています。全体に明るい雰囲気で、初めての方でも聴きやすい作品だと思いますね。「The Cooker」や「Benny's Back」はアップテンポのグルーヴィーなナンバーでカッコいいですし、「Bossa Rocka」「All Of Me」など楽しい曲が多いです。HMVで全曲試聴可能。ジャズを弾いてもBensonの心地よさは健在。また得意の歌も「All Of Me」で披露しています。リンク先が廃盤になっていますが、輸入盤で入手可能。CD化に際して、ボーナストラックが4曲追加されており、そのうち「Let Them Talk」は未発表曲。コレもBensonのヴォーカル入りです。こういう曲を聴いていると、後のBensonの方向性も納得できますね。Bensonのジャズギターアルバム(フュージョンではない)は、まだ好きな作品がありますので、別の機会に紹介したいと思います。
2008.10.15

Nova。イタリアのプログレッシヴロックグループ。ロックは久々ですね。レアグルーヴが好きな人にもオススメ。【No.562】 ・Nova:Blink (1975)Novaはプログレッシヴロックファンの間では有名なイタリアのグループで、OsannaやCervelloといったイタリアでも知名度のあるグループのメンバーで構成されています。一般には2ndや3rdが傑作とされていますが、メンバーがイタリア人のみで構成されているのは1stである本作のみ。荒削りながらもパワフルで勢いのある魅力的な作品だと思いますね。2nd「Vimana」ではキーボードが入り、メンバーもPercy Jones(b)やNarada Michael Walden(ds)といった有名どころが参加したりと、サウンド含めてかなり変化しています。プログレッシヴロックとして位置づけられるグループですが、1stのサウンドはハードロックとジャズロックを混ぜた非常にグルーヴィーなロック。グループはギターが二人とドラム、ベース、サックスの5人ですが、Mourice Pert(Sax)がゲストで参加。ハードなロックは全くダメという人もいるでしょうけど、カッコいい作品ですので、一聴をオススメします。歌も英語なので聴きやすいと思いますよ(個人的にはイタリア語でも全然OKなんですが)。曲も展開があってスリリングですし、特にうねるベースと打っているドラムがいいです。結構ファンキーなグルーヴなのも嬉しいポイント。私は元々ハードロックが大好きなので、この1stは結構お気に入りです。実に痛快なアルバムだと思いますね。HMVで全曲試聴可能。私が持っているのは昔リイシューされた輸入盤ですが音が良くありませんので、買うなら近年発売されている日本盤をオススメします。70年代の熱さが感じられる作品ですね。
2008.10.11

Bobby Cole。これは大好きな作品です。しびれますね。【No.561】 ・Bobby Cole:A Point Of View (1964)Bobby Cole。この人は一般的には凄くマイナーなピアニスト・シンガーですが、クラブジャズが好きな人の間では比較的知られた存在です。私が本作を知ったのは今から7,8年前ぐらいで、確かクラブ系の雑誌だったと記憶しています。スモーキーで何となく只者ではないといった感じのジャケが印象に残っていて、P-Vineからリイシューされているのを知った際には即買いでした。本作はBobby Coleが自身のインディー・レーベルからリリースした唯一の作品(それ以前にもアルバムを一枚残していますが、そちらはCD化されておらず未聴)。全曲Bobby Coleのオリジナルで構成されてます。とにかくBobby Coleのブルージーかつソウルフルなヴォーカルが魅力的。ハスキーでイイ声してます。チープな表現ですが不良っぽくてダンディーな感じですね。ピアノもカッコいいですし、トリオ編成でグルーヴィーなジャズを聴かせてくれます。本作では特に「A Perfect Day」が有名でカッコいいのですが、冒頭の「Status Quo」もアップテンポのグルーヴィーなナンバーで最高です。また随所に入る女性ヴォーカルも良いアクセントになっていて、曲によってはスピリチュアルな雰囲気が漂っているのもイイ感じ。サンバやボッサテイストがあるのも嬉しいポイントですね。今聴いてもピッタリはまる内容で、オリジナルLPの12曲に関しては、どれも素晴らしい出来だと思います。CD化に際して須永辰緒氏が絶賛しているのも納得。HMVで全曲試聴可能。CDでは90年代に録音された未発表曲が6曲追加されていますが、オリジナルLP収録のM1からM12の方が断然良いので、試聴する際はソチラをどうぞ。こういうマイナーな作品は、いつか廃盤になると思われますので、気に入った方は今のうちに買っておきましょう。
2008.10.07

Gerry Mulliganの代表作。ジャズ名盤。リラックスアイテムですね。イチオシです。【No.560】 ・Gerry Mulligan:Night Lights (1963)ジャズ名盤として知られ、人気の高いGerry Mulliganの代表作。持っている人が多いでしょうけど、好きなんで紹介しておきます。穏やかでリラックスできるジャズアルバムは多いのですが、本作は中でも屈指の出来だと思いますね。個人的には職人Jim Hall(g)の参加が嬉しいところ。この人のギターだけで、ワンランク上の作品になります。雰囲気は異なりますが、同じくJim Hallが参加しているPaul Desmondの名盤「Bossa Antigua」【No.322】が好きな人は買って損はないと断言できます。スタンダード「In The Wee Small Hours Of The Morning」とボッサ定番「Manha De Carnaval」、本作中でも有名なショパンの「Prelude In E Minor」を除き、Gerry Mulliganのオリジナルで構成されていますが、どれもホント素晴らしい出来。Gerry MulliganのBaritone(!) Saxが渋く、Jim Hallのギター、Art Farmerのトランペットと共に、なんとも言えない心地よい雰囲気を生み出しています。タイトルどおり夜聴くのが一番ピッタリはまるんですが、夕暮れ時なんかもいいですよ。HMVで全曲試聴可能。冒頭のタイトル曲「Night Lights」から名曲ですよね~。ボッサテイストの「Prelude…」も凄くいいですし、「Tell Me When」等お気に入りばかり。未聴の方はチェックしてみることをオススメします。40年以上も前の録音ですが、今後も愛され続けるであろう味わい深い作品です。CDでは「Night Lights」の65年録音バージョンが追加で収録されています。
2008.10.01
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