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北京好日(下巻)(著者:林語堂/佐藤亮一|出版社:芙蓉書房出版) 解説によれば、この訳者の訳本は、昭和25年にジープ社、昭和26,7年に河出書房文庫、昭和47年に芙蓉書店から出版されており、このたび、他社から中国語訳からの重訳が出たのをきっかけに再び出版したもの。 訳者は、北京時代に中国語に訳されたものを読んでおり、後に、原本である英語版から翻訳している。林語堂とも親交があったと言うことなので、訳の内容に問題はなさそうなものだが、どうも誤植が多いのが気になる。 原作は1939年にアメリカで出版されている。上巻を読んで、紅楼夢のようだと思ったが、実際、紅楼夢を意識して書かれたものだった。 林語堂は、一時欧米で寵児となるが、後に反英米的なことを言って嫌われ、反共になって中国からも嫌われている。 たしかにブルジョワ趣味的なところがあるが、小説としては面白く、登場人物の人格が徐々に変化するのが良くできている。最後まで変わらないのは懐玉ぐらいか。 終盤は抗日戦になっている。蒋介石をだいぶ持ち上げている。 P433「背が小さいのと黒い濃い口ひげをしているとか、脚が曲がっていたり、不格好な歩き方をするので、たいてい日本人はわかります」
1996.12.17
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文学部唯野教授(著者:筒井康隆|出版社:岩波書店) 図書館から借りてきて、たちまち読んでしまった。ただし、講義の内容の所は飛ばし読み。 これは、大学教師の俗物ぶりを描こうとしているのではなく、唯野教授の口を借りて、文芸批評論をしたいのではないか。 この本を取り上げて、大学教師をとやかく言うような論調があったように思うが、同じように新聞記者も俗物として描かれていることには、どう思っていたのか、新聞でその点にも触れていたものがあったのかどうか知りたいところだ。
1996.12.07
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この一冊で「中国の歴史」がわかる!(著者:山口修/宮崎正勝|出版社:三笠書房) やはり一冊に中国史をまとめるというのは無理があると思う。通して読むよりも、ごく大まかなことを知りたいときに該当個所を開いてみるには便利な本。 「満洲」は民族名であって地名ではないこと、華国鋒と四人組、トウ小平との関係などは勉強になった。
1996.12.02
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