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世界の太陽と月と星の民話(著者:日本民話の会/外国民話研究会|出版社:三弥井書店) 世界各地の太陽と月と民話を集めた本。 ドイツの「太陽に秘密をばらされる」は、なんと「泡んぶくの敵討ち」ではないか。一番感動したのが、台湾の「太陽を射る話」。太陽しかなく、夜は真っ暗なので、太陽を二つにできないかと、三人の若者が村を代表して旅に出る。それぞれ自分の子を背負っていき、道々ミカンの種をまいていく。途中で若者は年老いて死ぬが、子供達が意志を継いぎ、一人は犠牲になるが見事太陽を二つにし、大きくなったミカンで飢えと渇きをいやしながら村に戻ってくる。戻ってきたときには二人とも年老いていたが、村人は覚えていて、太陽が割れて月ができ、夜も光があるようになったことを感謝する、という話。 ただ一つのことのための人生というのは、半村良の『妖星伝』に出てきた、あることを伝言するためにのみ存在してきた家系を思い出させる。
1998.01.29
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ことばの文化背景 中国語51話(著者:上野恵司|出版社:白帝社) もともと北京語には「在」が存在しなかった話など興味深い。 専門的に詳しく書いてあるわけではなく、読みやすい。 簡体字の説明で、「文字を部屋にたとえるなら,“机”はずっと空き部屋であったわけです。そこへいつのまにやら“機”の字が住みついてしまい,それを革命後,文字改革委員会の審査報告を受けて,中国政府が正当な住人として認めたというわけです。」(P139)というのがうまい。 「私にも多少そういう傾向がありますが、背もたれのない腰掛けをいすと呼ぶことにこだわりを覚える人があるかもしれません。」の「こだわり」は、本来の意味なのだろうが、今や、かえってひっかかりを感じるようになってしまった。著者は1939年生まれ。古本で探す
1998.01.08
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