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古市憲寿氏、韓国の慰安婦土下座像に「メディアが取り上げて大騒ぎしすぎた」29日放送のフジテレビ系「とくダネ!」で、韓国北東部の江原道平昌にある「韓国自生植物園」が慰安婦像にひざまずき謝罪する安倍晋三首相を模した像を設置したことを報じた。菅義偉官房長官は28日の記者会見で像について「事実関係は確認していない」としつつ、「国際儀礼上、許されない」と述べた。番組では、植物園の園長を取材。園長は土下座する男性を韓国メディアに「対象として安倍総理で作った」と話したが、番組の取材には「安倍首相という人自身を作ったわけではない」と答えていた。コメンテーターで社会学者の古市憲寿氏は今回の問題を「そもそも誰がどこに作ったかが大事だと思ってて」とした上で「民間人が私有地である自分の植物園で作ったわけですよね。だからこれで韓国政府が私有地にある像を撤去しろっていうのも違うと思う」と指摘した。その上で「例えば仮に日本の私有地に誰かが韓国大統領を侮辱する銅像を作ったとしてそれを日本政府に撤去しろって言われて撤去するのも違う話じゃないですか。だから今回の話もメディアが取り上げて大騒ぎしすぎたんじゃないかなっていう気がします」とコメントしていた。---古市憲寿は、あまり好きな人ではないのですが、ここでの言い分はそのとおりと思います。ネトウヨ連中が大騒ぎをしているのを見て、私は最初、公立の植物園にそんな像を設置したのかと思いました。一般的には、「植物園」という名称の施設はたいてい公立ですから、一瞬そのように勘違いしたのも仕方のないところではあります。ところが実際には、引用記事にあるように、一私人であるこの「園長」が民有地に建設した私設の植物園に私費で設置した銅像ということです。確かに、骨の髄まで安倍が大嫌いな私から見ても、いささか悪趣味であるとは思いますよ。だから韓国政府も、像の設置について「外国の指導者に対して国際儀礼を考慮する必要がある」として支持しない考えを明らかにしています。でも、一民間人が民有地に私費で設置した銅像なんだから、政府にできることといえばそこまでです。逆に日本だったらどうでしょう。ネトウヨが私有地に韓国大統領を侮辱する像を作ったとして、その設置者を処罰したり、政府(行政)が私有地内の銅像を強制撤去したり、そんなことができるんでしょうか?どういう法的根拠で?やったら、ネトウヨ連中は怒り狂うと思いますが。銅像は知りませんが、書籍なら、「文在寅という災厄」なんていう本が日本では出版されています。しかも、その著者は純然たる民間人ではなく、在韓国特命全権大使を務めた元外交官です。土下座する銅像は侮辱的ですが、個人を名指しで「災厄」呼ばわりも充分侮辱的です。あるいは画像、絵画なら、韓国の歴代大統領を悪し様に描いたイラスト、漫画などは履いて捨てるほど存在します。いや、韓国に限ったものではなく、北の「偉大なる首領様」、トランプ、習近平、かつてのサダム・フセイン・・・・・・、色々と批判の多い政治指導者には、批判的、あるいは侮辱的なイラストや漫画など履いて捨てるほど出されています。習近平なんか、肖像画を路上に貼ってそれを踏みつけるようなパフォーマンスもありました。これは香港の人々がやったことですから、「外国の」元首への侮辱、「外交的」儀礼とは関係ありませんが、日本で反安倍派が安倍の肖像画で同じパフォーマンスをやったら、ネトウヨは発狂すること確実です。でも、香港での行為なら日本では批判する人は誰もいません。「国家元首を侮辱するパフォーマンスは政府が取り締まれ」などと言ったら「中国の言論弾圧の尻馬に乗るのか」烈火のように怒りそうな人たちが、韓国に対しては「安倍首相を侮辱するパフォーマンスは取り締まれ」と叫ぶなら、それは「ご都合主義」というものです。土下座する安倍像も、文大統領を「災厄」呼ばわり※する書籍(タイトルについての話です。中身の是非は未読なので知りません)も、悪趣味だと思うし、その設置者、著者に対する批判は出てきて当然と思うけど、だから政府がけしからんとか、政府が取り締まれ、というのは、何かを勘違いしたばかげた主張と言うしかありません。こんなの、騒げば騒ぐほど、この私設植物園の宣伝に協力しているようなもので、黙って黙殺しておけばいいのに、と思います。※もっとも、私もそろそろ、「安倍晋三という災厄」と口に出していいたい気分満載なんですがね。昨今の安倍政権の迷走ぶりは、さすがにそう言われても仕方のないレベルでしょう。
2020.07.30
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前回の続きです。7月23日、尾瀬2日目。前日昼頃からの晴天からは一転、この日は朝からどんよりと曇りです。朝5時に散歩に出て、例によって笛を吹いたのですが、その写真は撮りませんでした。樹林の中で暗かったので。6時前、同行者は至仏山に登りたいというので、一足先に出発しました。彼は私より脚力があります。私の方は、前日と二日続けてのきつい登りは気力がなく、何より帰りのバスに間に合わなくなったら大変なので、別行動でゆっくり尾瀬ヶ原を散策することにしました。私の出発も6時ちょっとすぎでした。コバギボウシヨッピ川を渡ります。川岸はほとんどヤナギ林です。ヨッピ川を渡ったところにベンチがあったので、そこで朝食のおにぎり弁当を頂きます。まだ6時50分頃ですが、ここで早くも雨がぱらつき始めました。ただ、この後も降ったりやんだり、それほど強い降りにはなりませんでした。ヨッピ川を渡ったところで、道は二つに分かれます。尾瀬ヶ原の西側終点山の鼻への最短コースと、尾瀬ヶ原の真ん中に出るコース。後者の方が山の鼻へは遠回りになりますが、時間は十分あるのでこちらのコースを取ります。おそらくキンコウカの大群落。晴れていれば壮観だったでしょうが、でも雨でもそれなりに風情がありました。おそらくキンコウカ。竜宮十字路で尾瀬ヶ原の真ん中を東西に貫くメインルートに出ます。正面は至仏山。同行者は今頃どのあたりかな。天気は悪く雨が降ったりやんだりでしたが、視界はそれなりにありました。こちらから山頂が見えたし、あとで聞くと、当然山頂からも尾瀬ヶ原は見えたそうです。尾瀬ヶ原のど真ん中に立つ竜宮小屋。今シーズンは新型コロナの影響で休業とのことです。尾瀬でいくつの小屋が営業し、いくつの小屋が休業しているのか、ちゃんと調べていませんが、新型コロナの影響は色濃く出ています。南北アルプスの山小屋でも、今シーズン休業というところはいくつかあります。尾瀬ヶ原ではニッコウキスゲはほとんど終わっている、とのことでしたが、それでも点々と多少は咲いていました。池塘。元々尾瀬ヶ原は尾瀬沼と同様に燧ケ岳などの火山活動によって川がせき止められてできた堰止湖でした。そこに土砂が堆積し、更にさまざまな植物が繁茂し、それが枯れても寒冷な気候のため十分に分解されず(つまり腐らず)「泥炭」として堆積していきました。分厚い泥炭層によって湖がほぼ完全に消滅した「高層湿原」が現在の尾瀬ヶ原の姿です。その上にミズゴケを中心に様々な植物が繁茂していますが、元々が湖だったので湿原のあちこちに池が残っています。それが「池塘」です。ナガハノモウセンゴケ。食虫植物として有名です。モウセンゴケの仲間自体は南極と乾燥地帯をのぞいて全世界に分布し、特に種類数が多いのはオーストラリアということなので、どちらかというと熱帯、亜熱帯に多いのかもしれません。しかし、このナガハノモウセンゴケとモウセンゴケは世界の寒冷地に広く分布する種類です。調べたのですが、名前が分かりません。山の花近くの湿原に生えていました。ここから先、名前の分からない花が続きます。これも名前が分かりません。同じく山の花近くです。※甲斐駒ファン さんからご指摘いただき、ミズチドリのようです。これも山の鼻近くで名前が分かりません。クガイソウと蝶々はヒョウモンチョウかコヒョウモンと思われます。ヒョウモンチョウとコヒョウモンは酷似していて区別がつきません。ただ、羽化がヒョウモンチョウは7月中旬が多く、コヒョウモンは8月以降が多い、との記述をネットで発見したので、それが事実なら今の時期はヒョウモンチョウ??コオニユリでしょう。とっくに花は終わっていますが水芭蕉です。山の鼻から鳩待峠に上る途中に水芭蕉の大きな群落がありました。水芭蕉の花期はまだ残雪が残る6月初めなので、私は見たことがありません。鳩待峠に到着。尾瀬ヶ原は元が湖だった湿原だけに、高低差がなくひたすら平らな道を歩いていましたが、最後山の鼻から鳩待峠までだけが登りです。標高差180mほどのわずかな登りなのですが、前日の疲労が残っていたのできつかったです。これではやはりとても至仏山には登れませんでした。鳩待峠に着いたら、至仏山に向かった高校同期がすでに到着していたのでびっくり。私はどれだけ足が遅いんだ、と。実際には、時間に余裕があるので大廻りしたり寄り道したりして、相当余計な時間を食っていますけどね。鳩待峠から尾瀬戸倉に下り、そこで入浴したから昼食。ビールがうまかった!!というわけで、ここから高速バスで帰宅しました。
2020.07.28
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尾瀬の写真の続きは次回に回すことにして・・・・・・「共産主義で世界の覇権握る野望」米国務長官、対中批判強める 中国は抗議ポンペオ米国務長官は23日、西部カリフォルニア州で演説し、中国の習近平国家主席を「破綻した全体主義的イデオロギーの本物の信奉者だ」と痛烈に批判した。そのうえで、中国の経済発展を後押しして民主化を促すとする米国の歴代政権の「関与政策」は「失敗だった」と明言。覇権主義的な中国に対抗するため「民主主義国家の新たな同盟」の構築の必要性を訴えた。一方、中国外務省は24日、四川省成都にある米国総領事館の閉鎖を要求したと発表。米中対立はさらに深刻化している。ポンペオ氏は中国による新型コロナウイルスへの対応や、香港への統制を強化している現在の情勢にふれ、従来の「関与政策の古い枠組みは失敗」と認め、「これを継続してはならない」と訴えた。そのうえで、習氏が「共産主義によって世界の覇権を握る」という長年の野望を持っていると指摘。中国共産党が関与しているとされる知的財産窃取、南シナ海での威圧的行動などを列挙し、「我々が共産主義の中国を変えなければ、中国が我々を変える」と警告した。一方、ポンペオ氏は自身の呼びかけを中国の「封じ込め」ではないとも述べた。そのうえで「米国だけで立ち向かうことはできない」とし、国連やNATO、G7、G20が力を結集させるべきだと訴えた。また、テキサス州ヒューストンにある中国総領事館の閉鎖要求の理由について、「スパイ活動と知的財産窃取の拠点だった」と説明した。一方、中国外務省は24日、成都の米総領事館閉鎖を米国に要求したと発表。(以下略)---米中全面対立の様相です。確かに、現在の中国の政治体制や覇権主義的行動に問題があることは確かです。が、米国がよその国を悪し様に言えるようなことをやってきたのか、今もやっているのか、と言いたい。ポンペオの言い分は、鼻でせせら笑うしかない状況です。中国のやっていることは、少し前に米国自身がやってた来たことに過ぎない、言ってみれば鏡に映った自分を批判しているようなものです。>中国の経済発展を後押しして民主化を促すとする米国の歴代政権の「関与政策」米国の歴代政権が、どこまで中国の「民主化を促す」ことを現実の問題として考えていたかは、極めて疑問です。端的に言って、冷戦後期、中ソ対立が表面化したことから、「敵の敵は味方」で中国を味方につけたかったこと、ベトナム戦争で疲弊し、それ以上中ソ両国をを敵にし続けるのは困難だったこと、そして中国の巨大人口は潜在的に大きな市場となる経済的魅力から中国と接近したのであって、「民主化」というのは、それまで長く対立してきた国との関係を一変させることへの、言ってみれば「言い訳」にしか過ぎないものです。それまで米国が友好関係を築いてきた台湾の国民党政権は「民主的」でしたか?今でこそ台湾では総統選挙や議会選挙が普通に行われていますが、米国が台湾を「中国の唯一正当な代表」と認めてきた時代、蒋介石の国民党は台湾で一党独裁体制を敷いており、それ以外の政党は結社禁止、選挙もありませんでした。米国が台湾の国民党政権と友好関係を築いたのは、台湾が「民主的」だったからではなく「親米的」だったからです。だから、反米的な政権が民主的な選挙によって成立すると、米国はそれに対して非民主的な手段によって倒壊させることを平気で支援しました。(1973年、チリのピノチェトによるアジェンデ政権打倒には、裏で米国の後押しがあったことは公然の秘密)これは、今でも状況は変わりません。充分に民主的とは言えないものの、一応は選挙が行われているイランを米国は目の敵にし続けています。その一方で選挙もない政党結成の自由もない、反政府派は弾圧し放題、殺害し放題という前近代的政治体制のサウジアラビアとは歴代米政権は親しい関係を築いてきました。要するに、イランは半分民主国家だけど反米だから敵、サウジアラビア(の政府・王家)は欠片ほどの民主主義もないけれど親米だから味方、という、それだけのことです。つまり、「民主主義」とは自らの外交政策をそれらしく見せるための修辞語以上の何物でもない、ということです。そもそも、ポンペオは民主主義と全体主義を対立概念のように言っているますが、実際にはそうではないことは言うまでもないでしょう。史上最悪の全体主義政権であるナチスは選挙によって多数を得て政権につきました。民主主義の結果非民主的な全体主義政権が選ばれる、そのような例は枚挙にいとまがなく、トランプ政権もその例の一つと私は思います。他国である香港での政治的自由の迫害は批判しても、自国での黒人差別解消には冷淡な対応しか取らないそんな政権でも、確かに大統領選で多数を制して選出されているのです。現在は民主主義が危機に瀕している時代である、多くの人がそう考えているでしょう。しかしそれは、「全体主義国が攻撃している」というような外的要因によるのではありません。自壊の危機ということです。まさしくトランプのような人物が選ばれる、いや、トランプだけではありません、ブラジルではボルソナーロ、イギリスではボリス・ジョンソン、日本では安倍晋三・・・・・・、民主的価値観を自己否定するような勢力が拡大し、政権を握っている、いわば民主主義の自己否定現象がどこの国でも起こっていることが民主主義の危機であると私は思っています。1930年代のナチスやイタリアのファシストの勢力急拡大の背景には世界大恐慌がありました。現在において、民主主義が内側からの危機に瀕している背景にも、経済的な行き詰まりがあることは間違いないでしょう。私は自他ともに認める反アベ派ですが、それでも野党が政権を取れば経済状態が今より好転する、とは信じられないのが現実です(より悪くなるとも思わないですが)。民主主義だ全体主義だと言っても、政治の最低限の基本的存在意義は、民衆を飢えさせない死なせないことでしょう。それができなければ、その上にどんな立派な理想を掲げても成り立ちません。さて、中国の国家体制には重大な問題が多々あることは確かです。過去においては大躍進政策の失敗や文革で、国民を飢えさせないという最低限の目的も果たせなかった時期もありました。しかし、直近の新型コロナ禍を別にすれば、21世紀に入ってからの中国の経済発展は目覚ましいものがあります。今の中国の経済政策は社会主義でもなんでもありませんが※ともかく「共産党」を名乗る政権が「社会主義」市場経済という経済政策を行い、それが史上まれにみる経済発展をもたらしたことは歴然たる事実です。わずか20年前でも、中国人観光客が世界中を闊歩して各国の観光産業に莫大なお金を落とす時代が来る、そんなことを想像した人がいるでしょうか。※今の中国の経済政策は社会主義でもなんでもないとは思いますが、世界各国の「社会党」「社民党」「労働党」等々の社民主義政党の経済政策も似たようなものでしょうから、その程度のレベルでなら「社会主義」と言えるでしょう。かつて冷戦時代の最盛期、社会主義陣営の盟主だった旧ソ連でも国民生活のレベルはお粗末で、西側陣営主要国の国民生活レベルに達していなかったことを考えると、中国は明らかに史上もっとも経済的に成功した社会主義国であることは疑いありません。そして、その経済的成功は大方の「民主主義国」をしのぐものになっています。「民主主義国陣営」は、経済政策の面で、中国を悪し様に罵れるような、どれほど素晴らしい経済的成果を達成できたのかと考えると、きわめて心もとない。どこの国でも、自ら「より貧しい国になりたい」などと願うはずもなく、「我々が共産主義の中国を変えなければ」などといくら叫んだところで、それが中国が今より貧しくなる道であれば、米国が望むような方向に中国が変わることなどあり得ません。いや、中国だけではありません。「国連やNATO、G7、G20が力を結集させるべき」だそうですが、そうすることで、米国以外の国々にいったいどのような経済的利益があるのでしょうか。米国自身にとっては自らの覇権を脅かす中国が脅威だとしても、米国と中国以外の国にとっては、そんなことは知ったこっちゃないのではないでしょうか。「米国の利益だけが第一」を標榜するトランプ政権の下で、各国に対して、米国と歩調を合わせて中国への敵対姿勢を取れば、中国と良好な関係を維持する以上の経済的利益を保証できるのか?いやそもそも保証する気があるのか?ということに尽きます。米国(トランプ政権)の指図に従ったところで、一文の得にもならず、更にむしり取られるだけです。
2020.07.26
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前回の続きです。俎嵓山頂から尾瀬沼を望みます。ガス多めながら視界はあります。ここで昼食。ついでに笛も吹いちゃいました。あまり時間がなかったので、ここでは1曲だけ。俎嵓と柴安嵓の鞍部に咲いていた花。後で検索したら、タイヤマリンドウのようです。燧ケ岳は比較的新しい火山なので、高山植物のお花畑は少なく、森林限界より上で確認した花は、ハクサンシャクナゲとこの花だけでした。鞍部から柴安嵓を望む。たいした距離ではありませんが、ここまでで既にかなり体力を使っているので、きつかったです。もっとも、あとから考えれば一番きつかったのはこれより先だったのですが。柴安嵓に到着。この時は、先の俎嵓を燧ケ岳の山頂だと誤認していましたが、実際にはこちらが燧ケ岳の最高地点のようです。燧ケ岳に登ったのは今回が2回目なのですが、前回は1991年、29年も前なので、「天気が悪かった」「往路(今回と同じルートだったので長英新道)で登山道がぬかるんでいた」「なんだか下り(見晴らし新道)が長かった気がする」しか記憶がなく、あとは何も覚えていません。実は、写真も残っていないのです。まだ登山を始めて2回目か3回目くらいの山でした。なので、実質的には今回が初登頂と言えなくもありません。雲は多いながらも晴れ。向こうに至仏山が見えます。至仏山と、手前に広がる尾瀬ヶ原。尾瀬ヶ原。その一番手前に見晴らし(下田代十字路)の山小屋群が見えます。見晴らし(下田代十字路)の山小屋群を望遠で。意外に近くて、すぐ着きそうに見えました、この時は。・・・・・・しかし、甘かったです。下り、あまりにキツくて、写真はほとんどとっていないのですが、9合目までは岩場、そしてその下はひたすら泥濘です。この時は晴天でしたが、なんと言ってもこの長雨です。それまでに散々雨が降り続けたでしょうからね。往路の長英新道もぬかるみが多いと思いましたが、そんなものじゃない。ドロドロです。登山靴の足首まで泥に浸かりはしませんでしたが、それに近いところまで来ました。つまり、登山靴は真っ黒、そしてズボンも(まくり上げていたので直接泥に埋まりはしませんでしたが)撥ねた泥で裾が真っ黒。そして、とにかく長い。ここまでで既に体力消耗しているうえに、泥濘登山道で下山のスピード上がらず、とにかく時間がかかりました。それでもだんだんスピードが上がってきたら、途端にスッテンコロリン。裾だけでなく、ズボンのお尻も真っ黒になりました。まあ、単純な尻もちだったので、ズボンと腕を泥だらけにした以外はなのもありませんでしたが。逆に言うと、よくスッテンコロリンが1回だけで済んだな、と。何回も滑ってバランスを崩したので、途中で、「多分この後2回か3回は転ぶな」と覚悟したのですが、結局1回だけでした。ちなみに、私も同行者もともに1回ずつ。泥だけでなく倒木も多く、それを乗り越えたり潜り抜けるのにもだいぶ体力を消耗しました。というわけで、下りはほとんど写真を撮る気力もなく、この写真はかなり下ってきてからのものです。もっとも、考えてみると、本来山道というのはそういうものでしょうけど。シベリアの雪解け時なんか、ひざまで泥に潜るといいますから、まだしもそれよりずっとマシかもしれません。というわけで、やっとのことで見晴らしに到着。水は約1.7Lと保温ポットにお湯0.5Lを持っていましたが、この時水の残りは100ccくらい、お湯も半分以下でしたが、途中から水分補給はお湯を飲んでいました。ここで清涼飲料水を買って、水分補給。美味しかった!!しかし、この日の宿泊はここではなく、更に2kmほど行った東電小屋なのです。(宿の手配等はすべて同行者が取ってくれました)2kmと言っても、あとは尾瀬ヶ原の平らな木道歩き。登りも下りもほとんどないのでらくちんです。尾瀬ヶ原の向こうに至仏山。下ってきた燧ケ岳。遠かった・・・・・・。キンコウカでしょうか。尾瀬ヶ原にいっぱい咲いていました。ワタスゲこの日の宿泊先、東電小屋です。お約束の笛。今回は厳選して、それでも3つ持っていきました。ビールがうまいっっっっ!!というわけで、更に次回に続きます。
2020.07.24
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高校同期の山仲間と二人で尾瀬に行ってきました。天気予報はあまりよくなかったのですが、雨だったら湿原歩きに徹する、ということで予定どおり出発しました。早朝、尾瀬沼の玄関口大清水に到着。ここからさらに奥の一ノ瀬まで乗り合いタクシーがあるものの、始発まで1時間以上あったので、ここから徒歩で出発。(結果的に、我々が一ノ瀬に着くのと同時に乗り合いタクシーも一ノ瀬に到着しました)そこから三平峠に登る間、雨が降り出しました。一時は激しい降りでしたが、尾瀬沼に着くころには雨は上がりました。三平峠は1762mだそうで、大清水が1180mということは、そこまでで既に標高差600m近くを登ってしまった、ということです。アヤメ雨の三平峠では、「今日は燧ケ岳はあきらめよう」と言っていたのですが、いざ尾瀬沼に着いてみると、雨が上がり、時々晴れ間も出ます。そこで前言撤回、燧ケ岳に登ることにしました。その前に通過した大江湿原ニッコウキスゲ(ゼンテイカ・エゾカンゾウ)の大群落。事前情報によると、ニッコウキスゲの開花は、尾瀬沼では最盛期ですが、200m低い尾瀬ヶ原では、もうほとんど終わっているとのことなので、ここでじっくりとニッコウキスゲの撮影。尾瀬沼を背にニッコウキスゲが咲き乱れています。黄色いじゅうたん。派手で大柄な花です。見た目でユリ科だと思い込んでいましたが、ススキノキ科だそうです。オオシラビソの樹林をバックにしたニッコウキスゲの花の絨毯は、大好きな景色の一つ。アザミの花です。コオニユリかな。オニユリとコオニユリの区別はつかないのですが、コオニユリの方がより寒冷地、高標高に分布しているし、調べた限り尾瀬に自生するのはコオニユリのようです。燧ケ岳への登りにかかります。眼下に尾瀬沼。この時点ではまだ曇りがちでしたが、ところどころに晴れ間も見えてきました。ただし・・・・。雨は上がったとはいえ、おそらくこの梅雨の間ずーーっと雨が降り続けていたのでしょう。登山道が沢と化しています。階段も水がジャージャー流れています。もちろん、泥濘状態の場所も多かった。ただし、あとから考えると、登り(尾瀬沼からの 長英新道)は下山に使った見晴らし新道に比べれば、まだしもマシでした。樹間に山頂が見えてきました。晴れて日差しが出てきています。尾瀬沼がだいぶ下に見えます。ハクサンシャクナゲ山頂までもう少し。ハイマツ帯です。俎嵓(まないたぐら)に到着。ここが最高峰と勘違いしていましたが、燧ケ岳の三角点(二等三角点)はこの俎嵓に設置されているものの、実際には最高地点は柴安嵓のようです。以下次回に続きます。
2020.07.23
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山登りが大好きな私も、「高いところが好き」の一員かもしれませんが(自虐)しかし・・・・。新宿駅、大改造でツインタワー世界一の乗降客数がある東京・新宿駅に新たなシンボルが誕生し、都心の風景が一変しそうだ。駅の東西に東京都庁を上回る、高さ約260mの超高層ビルのツインタワーを建設する構想が動きだした。関係者への取材で18日分かった。JR東などの鉄道会社や東京都、新宿区は、2040年代の完成を目指し、大規模リニューアルに着手。19日には駅施設の改良第1弾としてJRの「東西自由通路」が誕生する。新宿駅はJR、私鉄各社を合わせ、1日の乗降客数が約380万人。駅直結のデパートや地下街は事業者ごとに開発を進めたため「ダンジョン(迷宮)」と称される複雑な構造で老朽化も進んでいる。---東西自由通路は、良いアイデアだと思います。今まで、東西の行き来には、大廻りして大ガードを抜けるしかありませんでしたから。でも、260mのツインタワーという発想にはため息しか出ません。遠からず再開発が必要になるとしても、そんな超高層ビルが必要とは思えません。あれだけ超高層ビルが並ぶ街に、さらにもう一つ作る意味なんかあるのかよ、と。いや、いっそのことスカイツリーより高いビル(タワー)を建てるなら、観光の目玉としての経済効果はあるかもしれませんが、260mでは、世界何十位か知りませんが、特に観光の目玉になるほどのものでもないでしょう(もっとも、そんな目玉がなくたって新宿は人の集まる場所ですが)。今の時代にそんなビルを建てて、かけた費用に見合う経済効果が見込めるのか、そのあたりは冷静に算盤をはじいているのでしょうか。いや、公費を使わずに全額民間で建設費を賄うなら、好きにすればいいのかもしれないけれど、どうもこれからの時代に高い建物を作ることをよしとする発想は、冒頭に書いたように「何とかと煙」という印象を抱かずにはいられません。
2020.07.20
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明日7月19日(日)に演奏します。会場 中野区哲学堂公園内宇宙館時間 午前11時/午後2時入場無料、事前予約等不要。ただし、リンク先の注意をよくお読みの上ご来場ください。詳細は哲学堂公園公式ホームページの案内をご覧ください。(リンク先の演奏写真は「絶対城」でのもので今回演奏する「宇宙館」とは別の建物です)こういう情勢なので、当日まで本当に演奏できるかどうか分かりませんが、前日の時点で開催予定とのことなので、多分大丈夫でしょう・・・・。
2020.07.18
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GoToキャンセル殺到 業者悲鳴「なぜ東京だけ」「致命的」秋以降も影響旅行需要喚起策「Go Toトラベル」事業は東京都だけを外してスタートすることになった。旅行ツアーでは早くもキャンセルが相次ぎ、混乱が広がる。旅行会社「四季の旅」(東京都)では16日夕方から17日にかけ、予約キャンセルの電話やメールが殺到した。同社のツアーの95%は東京発着で、会員約6万人の約7割は都内在住者。大半のツアーや旅客が対象から外れるという。2月下旬以降はツアーを全て中止し、緊急事態宣言解除までの約3カ月間の売り上げは前年比99%減に落ち込んだ。宣言解除後は少しずつ旅行客も戻り始めたが、それでも前年の7割程度。「Go To」効果に希望を託し、夏の巻き返しを目指して多くのツアーを用意していた。旅行業者などが加盟する「東京都旅行業協会」専務理事によると、加盟社からは16日以降「なぜ東京だけなんだ」「この先どうしたらいいんだ」という問い合わせが相次いでいるという。「都内の旅行業者にとっては致命的な状況。弱り切っている」と話す。東京からの客を期待していた地方の観光地もショックは大きい。一番のかき入れ時を迎えるはずだった長野県軽井沢町。「旧軽井沢ホテル東雲」の予約担当者は、「1週間ほど前には殺到していた申込が鈍り始めた」と明かす。お盆の時期の宿泊予約も7割程度。年間130万人が訪れる北海道登別市の温泉街。その予約販売を受付ける「野口観光札幌営業所」の営業副本部長は「多くの消費者を抱えるマーケットが除外されるのは大きな損失だ」とこぼす。「東京の感染状況を見ると、仕方ない」と理解も示す一方、政府の対応について「ネット予約では(客の)住所を確認するのは難しく、東京からお客様が来た場合の対応も不明。キャンペーンに関し、情報が少ない」と不満を漏らした。(要旨)---いろんな意味で最悪の状況と言うしかないでしょう。私は、GoToキャンペーンに対しては複雑な心境があり、正直なところあまり賛否を公然と書きたくない気分がありました。というのは、こういうキャンペーンは果たしてどうなんだ、という思いは当初からあった一方で、親しい知人に旅行業の関係者もいるし、何よりも私自身が旅行(登山も含む)に行きたい、行く予定もあるからです。全額自分のお金で行くつもりで、GoToキャンペーンを利用するつもりは一切ありませんでしたが、それにしても「自分は旅行に行くぞ、でもGoToキャンベーンには反対!」というのは、さすがに矛盾がありすぎて、ちょっと言いにくい(笑)最初からGoToキャンペーンなんかなければ、それぞれの判断で旅行に行く人は行く、という話で済んだはずです。ところが、GoToキャンペーンを散々煽った挙句(東京だけ)キャンペーンを中止となると、そうはいかない。キャンペーン中止の趣旨は「旅行に行ってはいけません」ということではないはずですが、どうしたって「東京在住者は旅行に行ってはいけない(あるいは旅行先に東京を選んではいけない)」という気分が生じることは避けられません※。旅行することへの心理的敷居が高くなり、素直に楽しみにくくなってしまうではないですか。それでも、私は行きますけどね。煽っておいて後で冷や水をかけるなら、最初から煽らないでくれ、と言いたい。※東京だけに限った話ではないでしょう。東京は、日本最大の人口を抱えていることは言うまでもありませんが、「観光地」としても東京都は47都道府県中第1位の観光客数を集めています。それに、上記のような気分は他の道府県にも伝播せずには済まないでしょう。しかも、その後の報道によると、「キャンセル料は補償しない」というのです。客が泣き寝入りするか旅行会社が被るか、宿泊施設や交通機関が被るか、とにかく2階に上げておいてはしごを外された状態です。更に、引用記事最後の「ネット予約では(客の)住所を確認するのは難しく、東京からお客様が来た場合の対応も不明。」という指摘も重要です。国内旅行のネット予約の場合(ツアーの予約をネットでしたことはありませんが、バスや飛行機、宿の予約はよくします)、住所の記入を求められたことはないように思います。東京発着と東京が目的地のツアーを対象外とすることから、実質的には大半の東京在住者は利用しなくなるとは思いますが、その気になれば横浜発着、さいたま発着、千葉発着などのツアーに申し込んでGoToキャンペーンを使ってしまう人も出てくるんじゃないでしょうか。というわけで、「東京だけ対象外」という折衷案みたいなやり方もまた、相当に無理があり、これもまた「やめるなら全部中止(または延期)にすべきだった」ということになるんじゃないか、と思います。このような異常事態によって恐慌状態に陥っているときに、公費によって何らかの景気刺激策を講じること自体は、否定されるべきではありません。ただ、そのやり方、タイミングが新型コロナ感染再拡大の動向をあまりに無視したもので、結果的に逆効果(やらない方がマシ)なものとなってしまったと言わざるを得ません。このことに限らず、安倍政権のやることなすこと、ことごとく外ればっかりで、劣化ぶりがあまりに酷い。いや、安倍政権のやることは最初からずっと酷かったのですが、このところはどう見ても破滅的としか思えません。
2020.07.18
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在日米軍経費「80億ドル」要求、「トランプ氏は本気だ」…ボルトン氏米国のジョン・ボルトン前大統領補佐官が読売新聞のインタビューに応じた。ボルトン氏は在日米軍駐留経費の日本側負担に関し、トランプ大統領が年間80億ドル(約8500億円)を求めたとしたことについて「トランプ氏は本気だ。米軍を撤退させる可能性も十分にあり得る」と述べた。ボルトン氏は回顧録で、昨年7月の訪日時に谷内国家安全保障局長(当時)に対し、駐留経費をめぐるトランプ氏の要求額を伝えたと記した。インタビューでは「これを下回る妥協額も頭にあるだろうが、交渉の起点となる要求額だと思う」と語った。回顧録には在韓米軍駐留経費の韓国側負担に関し、米国が韓国側に年間50億ドルの支払いを求めたとし、積算根拠について「駐留経費の全額に5割を上乗せした額」だと明記されている。ボルトン氏は日本に対する80億ドルをめぐっても「(トランプ氏は)日本を守る上で米国が利益を上げるべきだと考えている」と説明し、同様の方法で積算された額であることを示唆した。---私だったら、そういう提案を受けたら即座に「ではどうぞ撤退してください」と言いますどね。私は軽武装中立論者(非武装ではない)なので、自衛隊は日本の安全保障に必要だけど、在日米軍は撤退の方向にもっていくべきと思っております。日本側からあまり露骨にケンカを売るわけにもいきませんが、わざわざ先方から「(駐留経費負担を増額しなければ)在日米軍を撤退させる」と言ってくれるなら、そりゃ渡りに船、千載一遇のチャンスというものです。在日米軍全軍の撤退までは無理でも、この際半分以上の部隊に撤退してもらいましょう。と言いたいところですが、まことに残念ながら、我らが日本政府は安全保障と言えば日米安保体制維持という固定観念にとらわれて、それ以外の発想は一切ありません。元々は、在日米軍は、日本が太平洋戦争に負けた結果、占領軍としてやってきたものであり、当然のことながら日本が求めたものでは一切ありません。その後も米国が日本に軍隊を置き続けたのは、自らの世界戦略、つまるところ国家的利益のためです。ところが、その状態が75年も続いたら、占領軍であったはずの米軍が、日本に「居てやっている」「米軍が居てくださる」になってしまった。親米政権がずーーーーーっと続いた結果、お互いに考え方の逆転現象を起こしてしまっているのです。80億ドルという金額は、現状の在日米軍駐留経費の日本側負担の4倍といいます。そんなトンデモない金額を吹っ掛けられても、「じゃあ日米安保体制なんてやめちまえ」とは(政権内からは)誰も言い出さない。多少の値下げ交渉くらいはするのでしょうが、「日米安保体制維持」以外の選択肢を拒絶している時点で、足元を見られるに決まっており、80億ドルを70億ドルに値切りました、という程度のことしかできず、結局唯々諾々と払うのでしょう。それにしても、そうなった場合はその費用をどこから捻出するんでしょうか。国債増発して国の借金を増やすか、新型コロナ対策の費用を削って米軍に貢ぐ金に回すか、社会保障の費用を削って回すか、いずれにしても、米国様の利益のために、日本人はもっと苦しめ、ということになるわけです。何とも無残な未来図と言うしかありません。
2020.07.16
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レジ袋有料化の効果に懐疑論が浮上。しかし日本はそれ以前の問題だった全国の小売店でプラスチック製レジ袋の有料化が義務付けられました。環境問題を考えた場合、必要な措置であると評価される一方、実質的には意味がないとの指摘もあるようです。7月1日以降小売店でレジ袋は2~5円かかります。レジ袋を受け取り続けた場合、長期的には結構な金額負担です。この話の本質は環境問題ですから、お金を払えばそれで解決というワケにもいきませんが、一部の専門家からは、環境問題の解決策として意味がないとの指摘も出ているようです。レジ袋をなくせば、その分だけプラスチックごみを減らせますが、海洋プラスチックごみのうちレジ袋の割合は0.3%。本当にプラスチックごみをなくすならペットボトルへの対策が必須ですが、そうした動きにはなっていません。また、レジ袋は環境負荷が小さいという特徴もあります。レジ袋の原料ポリエチレンは石油精製時に必ず発生する副産物なので、レジ袋を使わなくても産出されてしまいます。もともと捨てるはずだったものですから、石油由来の素材を使ったマイバッグなどを使ってしまうと逆に石油の消費が増える可能性もあります。日本は国際社会の流れに追随するため、レジ袋有料化を決定しましたが、国際社会はなぜプラスチックごみを問題視しているのでしょうか。その背景となっているのは、脱石油社会へのシフトという流れです。米国を除き、欧州を中心とした先進各国では脱石油の動きが活発になっています。プラスチック容器やレジ袋等石油由来資源のみならず、発電目的など、あらゆる分野で脱石油を進めるのが国際社会の流れであり、石油由来の資源の中で効率が良い悪い、比率が高い低いという話には意味がありません。レジ袋の有料化には実質的な効果がないという指摘は間違っていないと思いますが、脱石油が至上命題の国際社会で、そう主張しても効果がありません。日本政府が国際社会(米国を除く)の流れと方向性を合わせるならば、火力発電やペットボトルの廃止も含めた総合的な脱石油の提言が必要です。一方、こうした流れとは決別し、米国のように石油に依存する独自路線を歩むなら、諸外国を力でねじ伏せる強大な政治力が必要です。しかし、今の日本にそうした力がないのは明白でしょう。もっともよくないのは、表面的には世界各国と歩調を合わせるかのように振る舞い、実際には脱石油を進めないというパターンです。場合によっては公約違反であると国際社会から激しい批判を浴びる可能性もあります。中途半端な姿勢は弊害をもたらすばかりです。(要旨)---引用記事には、「レジ袋の有料化には実質的な効果がないという指摘は間違っていない」とありますが、私はその手の懐疑論はかなり眉唾物だと思っています。引用記事にある「レジ袋の原料ポリエチレンは石油精製時に必ず発生する副産物なので、レジ袋を使わなくても産出されてしまいます。」(要旨)という話も、嘘ではないけれどかなり誤解を招きやすいものではないでしょうか。石油(原油)は、精製する過程で様々な石油化学製品が生まれます。プロパンガスからガソリン、軽油、灯油、重油・・・・・。軽質油寄り原油、重質油寄りの原油などの違いは多少あるにしても、基本的には原油を精製すればあらゆる成分が抽出されます。逆の言い方をすればあらゆる成分が「使わなくても産出されてしまう」ものです。もし世の中の自動車がガソリンエンジンばかりでディーゼルエンジンがなければ(歴史的に見ればディーゼルエンジンの発展はガソリンエンジンより遅く、戦前にはトラックやバス、鉄道の気動車すらガソリンエンジンを搭載していた)軽油が「使わないのに産出されてしまう」ものになっていたでしょう。何もポリエチレンだけが特別に「使わなくても産出されてしまう」ものというわけではありません。レジ袋の原料ポリエチレンは、更にもとをただせばナフサが原料です。石油化学工業の黎明期、まだ石油が燃料としてしか使われていなかった時代には、あるいは石油化学製品の開発は「使わないのに算出されてしまう」ナフサの廃物利用だったのかもしれません。その頃、買い物と言えば買い物籠を持ち、量販店ではない小売店では、野菜などはそのままかごに入れ、肉や魚などは新聞紙にくるんで、あるいは「紙竹皮」の上から新聞紙でくるんでいたのでしょう。しかし、ひとたびポリエチレンが商品として売れてしまい、社会の隅々までポリエチレンが使われるようになった今、最初の経緯はどうあれ、それを単なる廃物利用とは言えません。また、現実問題として、レジ袋は様々な技術革新によって、その登場以来次第に厚みが薄くなってきました。それは、同じ原料から少しでも多くの生産ができるよう、という涙ぐましい努力だったわけです。ポリエチレンが「使わなくても産出されてしまう」ものなら、そんなもの薄くする必要などないではありませんか。現に、日本は輸入した原油からナフサを精製しているだけではなく、精製されたナフサも相当量輸入しています。「使わなくても生産されてしまう」ものをわざわざ輸入するわけがないのです。それはともかく、レジ袋よりペットボトルの方がゴミとしての量が多いことは確かでしょう。個人的には、ペットボトル飲料は極力買わないことにしています。日常的には水筒(保温ポット)を持って出勤するので、ペットボトル飲料を買うのは泊まりがけの旅行や登山に行くとき、夏の暑い日で保温ポットの飲料だけでは足りなくなったとき、あとは自分で買ったわけではなく会議などで参加者に配られたとき、くらいです。年間に10本以上は消費するけど20本は消費しない、そんな程度です。家族3人で、年に50本までは消費していません。環境という問題もありますが、1本130円前後のペットボトルを毎日、家族3人で買えば年間1000本超、13万円超です。お金がもったいないと思うのも大きいです。ただ、ペットボトルはかなりの程度リサイクルが行われています。その点、レジ袋と同列ではありません。また、レジ袋が容易に破断するのに対して、ペットボトルはそう簡単に壊れない。視覚的にはペットボトルもレジ袋も、ゴミとして散乱していたら同じくらい汚いですが、野生動物の誤飲リスクという意味では、レジ袋の方が遙かに大きいことは明白です。分量で言えば、それを上回るのが、生鮮食品などに用いられるトレイや発泡スチロール類、菓子や加工食品の包装パック類でしょう。これらも、あまりリサイクルされているようには見えません。これらについても、いずれは問題化していくだろうと思います。いずれにしても、引用記事の書きぶりに首を傾げる部分はあるものの、世界の大勢は脱石油大量消費、という方向を向いているという結論は、そのとおりでしょう。レジ袋有料化が脱石油に資する効果はわずかでしょうが、手間もわずかで、特に不都合のあるものでもないと思います。以前より、「西友」を初めとしてレジ袋を有料化していた量販店は珍しくありません。環境問題より経費節減が主眼かもしれませんけど。マイバッグを持って行くくらい、大した手間じゃないでしょう。引用記事に「マイバッグが石油由来の製品だと逆に石油を使ってしまう可能性」が指摘されていますが、すでに見たように、その主張は怪しいです。しかも、石油製品ではない布製品であれば成り立たない主張です。そもそも、あの種の袋をまったく持っていません、という世帯がどれほどあるのか。社会生活を送っていく上で、使い捨てではない手提げ袋は、必須のものではないかと思います。まあ、もしもっていないなら、すぐ買うべきでしょうね。普通に10年単位で使えますから、仮に一人暮らしで週に2回くらいしか買い物に行かないとしても、1000回は使えます。どんな素材で作ってあったとしても、レジ袋1000枚分よりはるかに石油の消費が少ないことは歴然としています。いや、もちろんお金を払ってレジ袋をもらったっていいと思いますけどね、そのレジ袋を使い捨てにせず、何回も使えばよいだけのことですから。我が家も、マイバックを使っているにも関わらず、レジ袋もいろいろな事情でもらうことがあります。そういうものは、山の道具入れになったりすることもあるけど、買い物で何回も使うことが多いです。堅くて角張ったものに注意を払えば、レジ袋だって10回くらいは使えるものです。ようは、ほんの一手間です。わずかに手間を念頭に置けば面倒などどうとでもなる話です。
2020.07.14
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「オスプレイ」1機目、木更津駐屯地に到着…2回延期の後に陸上自衛隊木更津駐屯地に暫定配備される輸送機「オスプレイ」の1機目が同駐屯地に到着した。機体の点検整備を行っていた米軍岩国基地から約2時間かけて飛来した。防衛省は南西諸島防衛や災害派遣での活用を想定し、オスプレイ17機を佐賀空港に配備する計画だが、空港周辺の漁業関係者らとの協議が難航。木更津市に協力を求め、同駐屯地で5年以内をめどとする暫定配備が決まった。---スピードが速いだけで、たいして使い勝手もよくない、ただただ目の玉が飛び出るくらい高価なおもちゃを、おそらく政治の主導で導入してしまったものの、受け入れ先がない。当初予定では佐賀空港に配備予定だったそうです。その話は知っていたのですが、具体的なことは認識していませんでした。佐賀空港と言えば、この3月に行ったばっかりでした。改めて調べてみると、防衛省が佐賀空港に作るつもりだったオスプレイ配備施設の場所はこの管制塔の右側、おそらく、ですが・・・・・この麦畑の近辺(そういう意識で写真を撮ったわけではないので、確実にこの場所と断定はできませんが、ほぼこのあたり。あるいは写真の範囲より予定地は左側である可能性もありますが)のようです。気が付いていれば、もうちょっとしっかり調べて撮影したのですが、その時はすぐ近くの有明海で鳥の写真を撮ることしか頭にありませんでした(笑)で、いずれにしても、まだ何にもありません、まったくの麦畑です。つまりまだ土地の買収も行われていない、ということでしょう。いやー、次に佐賀空港に行くとき、ここにオスプレイの基地があったら嫌だなーって、つい思ってしまいました。ちなみに、オスプレイは嫌ですが、その名前の由来になった鳥の方は大好きですよ。有明海で撮影したミサゴ(英名オスプレイ)で、本題に戻りますが、米軍が普天間(このまま辺野古基地建設を強行すれば、将来的には辺野古)にオスプレイを配備することも問題ですが、自衛隊までこんな超高額兵器を買ってしまうことにも、呆れます。オスプレイは、確かにヘリコプターよりも高速です。しかし、メリットはほぼそれだけ。積載量や使い勝手の面では、この種のティルトローター機より、在来のヘリコプターの方がはるかに上です。そして、「ヘリより速度が速い」という「利点」に魅力を感じるユーザーは少ないのです。その証拠に、在来のヘリコプターが小型から超大型まで、民間用も軍用も様々な機種が製造されているのに対して、ティルトローター機は、軍用のオスプレイと民間用でずっと小型のAW609だけで、売れ行きも在来のヘリコプターよりはるかに少ない。そのオスプレイを日本は17機も買うのです。その総額は3600億円(1ドル120円くらいの頃なので、今の交換レートでは3300億円くらいか?)。予備エンジン、訓練費用も含んだ費用とは言え、1機あたり200億円前後という途方もない値段です。自衛隊最大のヘリコプターCH-47が、「高くつく」と言われるライセンス生産で1機50億円以上というから、その4倍近い値段です。もっと小型のヘリと比べれば、価格差はさらに大きい。自衛隊のオスプレイ導入は「政治主導で決まった」ということが報じられています。つまり、自衛隊(陸上自衛隊)自身が欲しがったわけではない、ということです。前記リンク先によると、(オスプレス導入決定)当時の同省関係者は「上から打診があったが、海(海自)、空(空自)は手を挙げなかった。仕方なく陸(陸自)が引き受けた」と打ち明けています。ありていに言えば、自衛隊内部では「オスプレイなんかいらない」と思っていたのに、官邸がどうしても導入しろというので、陸海空自衛隊で押し付け合いになった結果、陸自が負けて押し付けられた、ということです。そのくらい、いらない存在ということです。そりゃあ、こんなとてつもない高価なおもちゃを買ってしまえば、そのしわ寄せは他の部分に来るに決まっていますから。陸上自衛隊は、中型輸送ヘリを古いUH-1から比較的新しいUH-60に更新することも全部はできていない状態です。老朽化している戦闘ヘリAH-1Sの更新もできていない。別に、戦闘ヘリなんかどうでもいいですが(私は、戦闘ヘリなんかこの際大幅に整理してしまえばよいと思っています)、災害派遣など役に立つ機会の多い輸送ヘリは、そういうわけにもいかないでしょう。UH-1やUH-60などの中型輸送ヘリとオスプレイのどちらが、より役に立つ機会が多いかと言えば、間違いなく中型輸送ヘリです。それなのに、こんな高価なおもちゃに予算を費やすのは、「何が大事か」という取捨選択が適正にできていない、と言わざるを得ません。そして、導入されたオスプレイの置き場もないときています。木更津は戦前からの軍の要衝であり、現在も陸上自衛隊の第1ヘリコプター団が配備されています。そこですら、5年間の期限でなければオスプレイなんか受け入れたくないのです。事故が多発した機体ですから、そうなるのも当然のことでしょう。しかし、佐賀にすんなり基地が作れるとも思えません。自衛隊にとっても、地域住民にとっても、もちろん納税者たる日本国民にとっても、オスプレイはまったく「いらない子」でしかない、ということです。イージスアショアの配備計画を中止したのと同様、オスプレイの購入計画も一刻も早く中止すべきです。
2020.07.12
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日本文化の危機、三味線の最大手「東京和楽器」が廃業へ 需要激減にコロナが追い打ち 三味線の最大手メーカー「東京和楽器」(東京都八王子市)が8月に廃業することになった。近年の需要の低迷や消費税率引き上げに加え、新型コロナウイルスの影響が追い打ちをかけた。創業135年、邦楽界を支えてきた老舗の幕引きに、業界では激震が走っている。「断腸の思い。4、5月は注文がゼロ。もともと大変だったが、これをきっかけに廃業を決めました」と話す代表。135台の機械がそろう作業場では、職人たちが胴となる木材を削るなどの工程を黙々と行っていた。高い技術でプロや愛好家、小売業者から信頼され続けてきた。全国邦楽器組合連合会の調べでは、三味線の国内製造数は、1970年には1万4千5百丁だったが減り続け、2017年には1200丁となった。同社でも10年以上前は年間800丁ほど製造してきたが、最近は400~500丁に減少していた。そこへ昨年10月の消費税率引き上げ、今年のコロナ禍も影を落とした。舞台公演や演奏会などは中止となり、修理や新調などの三味線需要もぱったり止まった。後継者のめども立たず、廃業の意思を固めた。専門誌「邦楽ジャーナル」編集長は「ものすごく大きな事件。1社の廃業でなく、日本文化の危機。修理に時間がかかるなど、いろいろなところに影響が出ると思う。文化に対する国の予算も先進国では最低。東京和楽器の職人は国の宝と考えるべきだ」と懸念する。 ---現在、和楽器の世界に限らず日本中、いや世界中で音楽を生業としている人たちは生活の糧を奪われて大変苦しい状態に置かれており、その限りでは和楽器だけが特殊ではないものの、引用記事を見る限り、和楽器の世界はすでに新型コロナ以前から破滅的な状態に陥っており、新型コロナは最後の一押しに過ぎないように思えます。まさか、三味線の年間生産数が1200丁なんて、そこまで減っているとは思いませんでした。全国邦楽器組合連合会にすべての三味線製作者が加入しているのか、三味線の範囲はどこまでか、といったところを考慮する必要はありそうです。具体的に言えば、おそらく沖縄の三線は三味線には含まれないでしょうから、三線を含めれば、年間生産数1200丁ということはないように思います。とは言え、邦楽(和楽器)の世界が、おそらく沖縄以外では存続の危機に瀕していることは間違いないのでしょう。そう言えば、沖縄に行ったのは昨年春が初めてだったにも関わらず、我が家にはその前から三線は、あります。でも、三味線は我が家にはない。尺八は、塩ビ管製のものを人からもらって1本持っています。でも、ケーナは50本くらい、サンポーニャだって大小あわせて7~8組あるのに、尺八はその1本だけです。この、音楽大好き人間の私にしてそうなのだから、推して知るべきでしょう。真剣に思うのは、「フォルクローレ」は日本では超マイナーな、奏者も少ない音楽と思っていたけれど、ひょっとすると沖縄を除いた和楽器人口(三味線、琴、尺八)は、もう日本のフォルクローレ人口に匹敵するくらいの規模しかないのかもしれません。もっとも、篠笛と和太鼓は、フォルクローレよりは人口が多そうに思いますが。何でそんなに和楽器が流行らなくなったのか、昔、ある知人が「名取り家元制度のせいだ」と言っていたことがあります。確かに、「××流」の流派に弟子入りして、高額の楽器を買い高額の謝礼を払わないとその世界で相手にされない、となると、なかなか裾野は広がらないだろうな、という気はします。もっとも、今でもそういう体制が強固に続いているのかどうかは知りませんが、気軽に始めてみよう、という間口の広さがないことは確かでしょう。もっとも、尺八などは、私は何とか音が出せますが※、フルートやケーナの経験がないフツーの人が吹いてすぐに音を出せる代物ではありません。虚無僧が演奏する「法器」として、あえて簡単に音が出ないように作ってある、と言います。(吹き口の切り口がケーナのように深く彫り込んであると吹きやすく、浅いと吹きにくいのです。尺八は非常に浅いうえに、肉厚が非常に厚いのでとても音を出しにくい楽器です)あれを完全独学で音を出すのは、なかなか困難かもしれません。※そう大口をたたいてみたものの、押し入れでほこりをかぶっていた塩ビ管尺八を久しぶりに吹いてみたら、音が全然でない。いまちょっとアルコールが入っているせいもあって、素面だったら音は出るはずですが(少なくとも以前は出ていた)、ケーナはアルコールが入っていてもまったく問題なく音が出るので、やはりケーナと同じにはいきません名取家元制が衰退の原因かどうかはともかく、残念ながら現在の多くの人にとって、和楽器による音楽は魅力的なものとは感じられていないというのが現実なのかなと思います。魅力的な音楽と多くの人が感じれば、いくら名取家元制があろとうと、その外側で勝手に見様見真似で始める人がいくらでもいそうです。そうなっていないのが現実ですから。そういう意味では、「東京和楽器の職人は国の宝と考えるべきだ」というコメントは、そのとおりではあるものの、その影響力が小さい、あまりに狭い世界での「国の宝」になってしまった、と言わざるを得ないように思います。音楽は、やっぱり理屈も大事だけど最後は感性です。どんなにすばらしい日本の伝統であっても、理屈ではなく、その音楽を「良い」と感じる人が一定数いなければ、なかなか将来の展望が開けてこないのでしょう。そういう意味では、沖縄は今でも伝統音楽が生きている世界、と思うけれど、その沖縄だって相対的に他の地域よりはまだマシということと、本土に一定の沖縄音楽ファンがいるから成り立っている、という部分はあるのかなという気はします。
2020.07.10
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民主党が中止した川辺川ダムがあれば、球磨川の氾濫は防げたのでは?との声藤原かずえ @kazue_fgeewara民主党政権は八ッ場ダムと川辺川ダムの建設中止を掲げ、思考停止したマスメディアはこれに一斉に同調し、両ダムの建設を悪魔化しました。八ッ場ダムは何とか建設されて昨年の豪雨で機能しましたが、球磨川上流の川辺川ダムは中止のまま。セキュリティホールが突かれました。しまりす👔内調勤務 @simalis110数年前の川辺川ダムの建設中止は・元熊本県知事の蒲島郁夫・旧民主党政権・流域内外の自然派サヨクの意向です。---九州の水害、大変な事態になっています。というか、まだ雨は続いており、新たな被害も懸念されるようです。早期の被害終息と復旧を願うばかりです。ところで、氾濫した球磨川の支流川辺川にはかつてダムが計画されていましたが、地元の反対が強く、最終的に蒲島知事(引用記事に「元」熊本県知事とありますが、嘘。現職です)が反対を明言したことで、建設計画が中止になりました。ところが、この事態を「民主党が川辺川ダムを中止した、民主党政権が悪い」というデマにつなげるタチの悪いネトウヨどもがいるわけです。確かに、民主党政権は川辺川ダムの建設計画を中止しました。でも、それは地元知事が反対を明言し、事実上建設が不可能になっていた現状を追認したものにすぎません。残念ながら、ダム建設中止は民主党政権の成果ではなく、蒲島知事の成果なのです。何しろ、知事がダム建設反対を明言したのは民主党が政権につく1年も前であり、この間自民党政権だって「地元の考えは尊重する」という姿勢を取るしかなく、ダム建設計画は事実上中止していたのです。だって、ダムは全額国費で建設するものではありません。地元が反対、つまり建設費は払わないと言っているのに、建設できるわけがない。ちなみに、蒲島知事は無所属ですが自民党系知事です。初当選時は川辺川ダムについて「中立」と言っていましたが、当選後に反対を明言しています。この時の選挙で当時の民主党は対立候補を立てています。それらの点から見ても、蒲島知事が民主党の意向を受けて川辺川ダムに反対したわけではないことは明白です。それは、あくまでも地元の意向に従ったまでのことです。事実上の自民党知事である蒲島知事が4選していることからも明らかなように、熊本は保守王国です。地元のダム反対姿勢も、「自然派」はともかく、「サヨク」ではないことは歴然としています。要するに何でもかんでも、自分の気に入らないものを何でもかんでも「サヨク」扱いしているだけのことなのです。なお、蒲島知事は水害後も「ダムによらない治水を極限まで検討する」と明言しており、現在のダム建設には反対の態度を貫いています。そのあたりは、自民党系とはいえ意外に首尾一貫している。というわけで、川辺川ダムの中止を民主党の功績、あるいは罪悪にする言説は、デマとしか言いようがありません。さて、ダム建設中止が誰の手によるものか、という問題は別にして、そもそもダム建設中止は本当に悪だったのか、ということ自体に、私はかなり疑念を抱きます。引用記事に土木工事に反対する人々は、無駄だ無意味だと市民感情を煽り立て、計画が中止になれば「正義が勝った」と歓声をあげる。そして、忘れる。ダムがあれば防げただろう天災の、失われた命に対して、責任をとることは一切ない。というコメントがあります。忘れるのは、お前らも一緒だろ、としか言いようがありません。普段はダムの是非なんてほとんど忘れていて、民主党の「罪悪」をあげつらう材料になった時だけ騒いでいるだけの話ですから。それはともかく、確かにダムは100年に1度か200年に1度の大水害が来た時、役に立つ、かもしれません。(かも、であって確実に役立つとは限りません)しかし、その100年200年に一度への対策の代償は、非常に大きい。当然ながら、ダムの底に水没する集落が出ます。Wikipediaによれば、五木村の村役場を初め村の中心部400戸以上が水没予定地内にあるそうです。ダム予定地に広がる豊かな自然も水没する。私は現地に行ったことはありませんが、Wikipediaにダム予定地の写真があります。その景色を湖底に沈めてしまうのは、あまりにもったいないです。ダムの下流域では、平時には水量は激減しますし、建設費用が巨額に膨れ上がることも確実です。近年、異常気象による大規模水害が頻発しており、上流にダムのある所でもないところでも、今回のような事態は発生しています。昨年の台風15号、19号、一昨年の西日本の集中豪雨、「線状降水帯」という用語がマスコミに頻発するきっかけとなった2015年の関東・東北水害・・・・・。そこから考えれば、「ダムがあれば大雨でも水害が防げる」と単純に決めつけられるものではありません。もちろん、何の役にも立たない、とは言いません。ないよりはあった方がマシかもしれません。しかし、前述のとおり400戸、500世帯の住民から生活の場を奪い、豊かな自然を水没させ、下流域では水量の減少を招き、かかる費用は2000億円以上、それほどの犠牲と費用と引き替えにしても見合うような効果があるのか。費用の全額を国が負担するなら、地元の賛否も変わったかもしれませんが、前述のとおりダムは全額国費で建設されるものではありません。建設費が高騰すれば地元の負担も増える。建設に躊躇するのも当然なのです。そのあたりのことを何も考慮せず、ただ単に民主党たたきの材料としてだけ「ダム建設を中止していなければ」と叫んで回る連中の、なんと底の浅いことか、と思います。
2020.07.08
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東京都知事選 現職の小池百合子氏 2回目の当選過去最多の22人が立候補した東京都知事選挙は、現職の小池百合子氏(67)が、2回目の当選を果たしました。東京都知事選挙の結果です。▼小池百合子、無所属、現。当選。366万1371票。▼宇都宮健児、無所属、新。84万4151票。▼山本太郎、れいわ新選組、新。65万7277票。▼小野泰輔、無所属、新。61万2530票。▼桜井誠、諸派、新。17万8784票。(以下略)---予想されたこととはいえ、残念な結果となってしまいました。小池百合子がそんなにいい、というのは私には信じられないことですが、それが都民の選択なんだから仕方がありません。私自身は宇都宮健児に票を投じました。山本太郎とどちらを選ぶか、迷いは多少ありましたが、それほど深くは迷いませんでした。宇都宮さん、私は直接的にはまったく面識がないのですが、縁の深い知人が何人かおりまして、「彼等が支援するなら、人として間違いはないだろう」と思っていました。今回は単に票を投じただけですが、実は、前回都知事選で政治献金をしたこともあるのです。それも、出馬を辞退した後に。出馬辞退しても、すでに作成したポスターやチラシなどの費用が発生していたことを知っていたからです。あの時、陣営に参加していた人たちの葛藤と落胆は、察するに余りありました。鳥越俊太郎がよくないとは思いませんでしたし、票も投じましたが、都知事候補としてより適任だったのは、あの時も宇都宮さんだったと思っています。残念ながら、今回結果は最初から見えており、ほとんど期待も抱けない状態でしたが、それでも宇都宮都知事、見てみたかったです。山本太郎については、政治家として大いに期待している部分は多々あるものの、今回の都知事選に関しては、野党陣営の統一を割ったことについて、ちょっと興ざめな感覚を抱いたことは否めません。政策的な面でいうと、総額15兆円の都債発行という公約には、実現性と、もし実現した場合の財政状態悪化への懸念が、私にはどうしても消すことはできませんでした。確かに、東京都は全国一の富裕自治体であり、実質公債費比率も都道府県の中で群を抜いて圧倒的に低い。しかし、順風満帆の状態で15兆円の都債を増発するわけではありません。リーマンショックを超えると言われる急激なコロナ不況の進行は、東京都の税収とも無縁であるはずがなく、これから急激な財政悪化(それはそのまま都債の増発につながる)を迎える中で、更に15兆の都債が加わる(「総額」だから一度に発行するわけではない、とはいうものの)ことは、私ですら、「本当にやって大丈夫なのか?」という懸念を抱かずにはいられませんでした。発想自体が悪いとは思いません。このような状況に際して財政再建最優先、財政赤字を拡大させるようなことは一切まかりならぬ、などという財務省的態度では、状況は悪化するばかりです。しかし、程度というものがあります。2兆3兆と言われれば「そのくらいやるべきだ」と思うけど、15兆と言われると、私でも「ちょっと待て」と思う。全面的に反安倍・反小池の私ですらそう思うのですから、世間一般的に、これを「確かに実現性がある、この人に都政を託そう」と考える人が多数派にならないのは、そりゃ仕方がなかろうと考えざるを得ません。人並なことを言っていたのではとても都知事選に勝つことは覚束ない、「まじめに」突拍子のないことを言わなければ(不真面目に突拍子もないことなら、誰でも言えますが、それでは話にならない)世間の注目を集めることもましてや当選も見込めない、ということは分かります。山本太郎が非常に真面目に考えたのは間違いないところですが、でも、今回はそれがちょっと外れたかな、と思います。そのことと、新型コロナの影響で選挙運動も制約がある状況では、現職が極度に有利になる傾向が否めないなと思わざるを得ません。現職は現職であるというだけで有利というのは、選挙における(特に首長選)普遍的原則ですが、今回のこの新型コロナ騒動によって、それが極大化したように思います。街頭演説もしない、討論会もしない、選挙運動らしい運動は何もしない、ところが、小池の名前や記者会見がマスコミに登場しない日はない。少なくともここ1か月以内に限れば安倍に匹敵、いや告示後は安倍以上のマスコミ登場頻度だったと思います。都知事は元々何かとマスコミに取り上げられることが多いものの、この登場頻度(それも選挙直前、選挙中の時期に)は過去の都知事に例がないのではないかと思います。連日連夜、自分で選挙費用を使わずに、勝手にマスコミが名前を売ってくれるんだから、そりゃ自分で選挙運動なんかやる必要もないでしょうよ。戦う前から知名度、注目度で巨大な差を付けているんだから、そりゃ圧倒的大差で勝利できない方が不思議というしかありません。ともかく、小池百合子を私は1ミリたりとも支持はしません。これまでも、これからも。
2020.07.06
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6月の鳥写真です。6月20日葛西臨海公園人口なぎさは、コアジサシが営巣したというので一部が立ち入り禁止になっていました。ただし、この撮影をした時にはすでに、カラスに襲われて卵が全滅していたそうで、ほどなく立ち入り禁止は解除されました。6月も後半ですが、まだまだ冬鳥が居残っていました。ミヤコドリが2羽とスズガモが3羽、そして残る1羽は・・・・・。なんと、ウミアイサ(オス)です。ウミアイサ。こんな時期にどうしたんでしょうか。怪我でもして飛べない?でも元気いっぱいに見えますけどねえ。ウォッチングセンター前ではツバメの巣立ったばかりの幼鳥がいっぱい。ツバメの幼鳥が2羽ツバメツバメが7羽。アオスジアゲハヒヨドリが飛び回っています。その下にヒヨドリの幼鳥。きっと先の写真の子どもでしょう。まだ飛べないようです。巣から落ちたのでしょうか、人が何人か集まっていて、どうしようか相談しているようでした。コチドリ6月27日手賀沼ホオジロオオヨシキリオオヨシキリ。あっちでもこっちでも仰々しくさえずり中。実は、何度か手賀沼に行った中で、今回初めて笛を持っていきました。カメラだけ持っていると、オオヨシキリなかなか寄ってこないのですが、笛を吹いていると勝手に寄ってくる(笑)というわけで、鳥撮影している間よりも笛練習している間の方がオオヨシキリ間近に来ました。ツマグロヒョウモン(メス)カワセミ
2020.07.04
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生活保護手続きに1カ月 窓口で渡されたサンマ缶15個4月の生活保護の申請件数が前年から25%増とはね上がった。新型コロナウイルスの影響で仕事を失い、生活が行き詰まる人が増えたためとみられるが、窓口でなかなか申請を受け付けてもらえない例も相次いでいる。4月の完全失業率は前月比0・1ポイント増の2・6%に上昇した。会社から仕事を休まされるなどした休業者は前年同月の3倍以上となる597万人に達した。生活困窮者を支援する「つくろい東京ファンド」に相談した50代の男性の場合、日雇いなどの仕事をしながら都内のネットカフェに寝泊まりする生活をしていたが、新型コロナの影響で仕事がなくなった。5月下旬、東京都のある区の生活困窮者支援窓口に生活保護を申請すると、「支給決定には1カ月かかる」との説明を受けた。当時の所持金はわずか200円だった。1カ月も食べていくことは不可能だ。---ここだけを読むと、福祉事務所の窓口酷い、ということになりますが、実際はどうなのでしょうか。こういう場合、通常は保護申請から支給決定までのつなぎ資金は社会福祉協議会(社協)のお金を使う仕組みになっています。知人の福祉事務所関係者によると、自治体によって、福祉事務所が社協からつなぎ資金を預かっていて貸し出す場合と、社協に出向いてもらって貸し付けを受けてもらう場合があるようです。いくらまで貸すかは、各福祉事務所あるいは社協によって千差万別だそうですが、手持ち金200円で保護申請して、この種のつなぎ資金を一切貸さない、というところは、普通はないはずです。また、「1か月かかる」(正確には30日以内)というのは、法的にグレーゾーン。法的には2週間以内に決定しなければなりません。やむをえない事情がある場合には30日まで延長することができる、とはなっていますけど、よほどのことがない限り基本は2週間。ケースワーカー(あるいは面接相談員)も人間なので、「手持ち金200円です」という人に、1か月どころか「保護費渡せるのは2週間後、それまでお金は渡しません」とすら、普通は言いません。できるだけ頑張って何とか早く保護決定するものだそうです。とはいえ、ケースワーカーも魔法使いではありません。法律で決まっていれば自動的に何でもできる、というわけにはいかない。他の保護申請も来た、とか、あのトラブル、この起案、と忙しいときにそういう事態が起りがちで、何とかしたくてもどうにもならない時もあるそうです。それはともかく、普通はできるだけ早く保護決定するべく努力するのに「保護費は1か月後」と言ってつなぎ資金も渡さないなんて、鬼のような対応、と思うかもしれないけれど、私は逆の可能性を考えますね。というのは、知人だって「保護決定までのつなぎ資金なんか渡すかっっっ」って塩対応を取ったことはあると聞きます。そういう気持ちにさせてくれるような申請者は、往々にしているのです。あと、住所不定者(引用記事の場合がそう)は、つなぎ資金を貸すと、そのままドロンしてしまう例が多々あるので、つなぎ資金を貸さないことが多いようです※(ただし、住所不定者には、初めから返ってこない前提で、「バス券」とか鉄道やバスの最低運賃相当額、2~300円くらいを渡す例は多いようです)。社協でも、貸付の条件に、その自治体に転入して(住民票を置いて)×か月以上というので、住民票のない人には貸しません。無料低額宿泊所に入れば、食事が出るので、保護決定までくらいは何とかなる。それなのに「施設は嫌だ、今すぐドヤに入れろ」などとゴネられると、「ああそうかい、じゃあ勝手にして」という気分になることもあるとか。※社協から預かっているつなぎ資金はあまり多くないので、持ち逃げが多発すると、次に来た申請者に貸すつなぎ資金が欠乏してしまうのです。ケースワーカーや面接相談員も人間なので、相手の行動次第で鬼になることもあれば神になることもある、ということでしょうね。
2020.07.03
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「敵基地攻撃」は「専守防衛」に反しないのか 自民検討チームが議論開始自民党は陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」配備計画断念を受け、ミサイル発射前に相手の基地を攻撃する「敵基地攻撃能力」保有に関する議論をスタートさせた。これは憲法9条に基づく「専守防衛」には抵触しないのだろうか?検討チームの座長には敵基地攻撃能力保有に積極的な小野寺五典元防衛相が就任。会合で「北朝鮮は変則軌道ミサイル、ロシアや中国は極超音速滑空弾を開発しており、中長期的にどんなミサイル防衛が必要かしっかり議論する必要がある」と述べた。~政府はほかの手段がない場合、「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とは考えられない」と明言した1956年の鳩山一郎首相の国会答弁を皮切りに、相手が武力攻撃に着手している時点で相手国の基地への攻撃は合憲との見解を示している。一方で憲法9条と日米安全保障条約に基づき、攻撃能力は米軍に委ねる政策判断から保有は見送ってきた。近年は核ミサイル開発や軍拡を進める北朝鮮や中国に対抗し、敵基地攻撃能力保持を求める声は政府内でも高まっている。今回はイージス・アショア断念に伴うミサイル防衛の一環として議論が開始されたが、能力保持の「効果」についてはもともと疑問視する意見は多い。国連憲章51条は相手からの武力攻撃がない状況での先制攻撃を禁じており、敵基地を攻撃するには相手が攻撃に着手することが前提となる。そのためには、敵基地の状況を把握する軍事衛星や偵察機などによる情報収集が不可欠で、コストや技術面での課題は大きい。中朝などは潜水艦や移動式発射台からの弾道ミサイル発射技術を高めており、「敵基地」自体の特定も難しくなっている。(以下略)---「敵基地攻撃能力」とは具体的に何を指すのでしょうか。航空自衛隊が持つF-2戦闘機(戦闘攻撃機)に爆弾を搭載すれば、ロシア、中国、北朝鮮の沿岸部を爆撃することはできるでしょう。空中給油機を随伴させれば、ある程度内陸まで爆撃できるかもしれません。もっとも、現実には、相手も無抵抗じゃないから、相当数が撃墜されるでしょうが。しかし、「日本も敵基地攻撃能力を持つべきだ」というような論調は、「今は敵基地攻撃能力がない」という前提で成り立っているようですから、ということはF-2戦闘機は敵基地攻撃能力ではない、ということになりそうです。ということは、敵基地攻撃能力とは、具体的にはF-2よりもっと強力な(航続距離が長く、大量の爆弾を搭載し、撃墜されにくいステルス性能を持ち)爆撃機か、あるいは対地ミサイル、ということになります。現実的には大型爆撃機(米軍の持つB-1やB-2爆撃機のような)を開発あるいは購入というのはあまりに非現実的なので、実際には対地ミサイル一択、ということになるのでしょう。信用記事から略してしまいましたが、トマホーク巡航ミサイルという言葉も出てきたようです。はっきり言って、馬鹿も休み休み言ってくれ、というのが正直な感想です。専守防衛の自衛隊に関しては私は認める立場です。巷間言われるように、今の世界で軍隊(防衛力)一切なしで維持できている国なんてほとんどないじゃないか、という意見には、全面賛同はしませんが一理あることは確かです。しかし、敵基地攻撃能力は専守防衛ではありません。そして、世界中の多くの国の中で、敵基地攻撃能力を持っている国など、そう多くはありません。前述のとおり、F-2戦闘機レベルの爆撃能力は「敵基地攻撃能力にならない」とするなら、敵基地攻撃能力を実質的に持つ国など、米ロ英仏中の5大国以外では、北朝鮮、インド、パキスタン、イラン、イスラエルくらいでしょうか。はっきり言って、敵基地攻撃能力を持つ国など、世界でもごく一握りしかありません。そのような一握りの軍事大国と同じことを、日本もすべきだとはまったく思いません。そしてもう一つ重要なことは、上記に上げた国々はいずれも、核保有国か、あるいは核兵器開発に躍起になっている国である、ということです。長距離対地ミサイルの通常弾頭での攻撃能力は、あまり高いものではありません。名前の挙がったトマホーク巡航ミサイルは、全体の重さが1トン余、弾頭部分は500kgにも満たない重さです。その程度の爆弾を50発や100発落としたところで、中国もロシアも北朝鮮も、実質的な打撃はほとんど受けないでしょう。しかもその飛行速度は時速900km足らずです。そんな低速でも、超低空を飛行するので、発見されにくいことが強みですが、発見されれば撃墜は必至です。当然のことながら、相手側のミサイル発射基地も無防備ではありません。固定式であれば強固な掩体壕や地下に格納して防御し、野外にむき出しなら移動可能として、頻繁に移動してその所在を秘匿しているはずです。その位置を正確に特定して反撃ミサイルを命中させ破壊するのは、ほとんど不可能です。対地ミサイルは高価であり、数も限られます。そこに通常弾頭を搭載して「敵基地攻撃能力」と言っても、効力はあまり期待できません。つまり、対地ミサイルによる敵基地攻撃能力とは、すなわち「核ミサイル」なのです。場合によっては化学兵器ということもあり得ますが、いずれにしても国際条約によって禁じられる大量破壊兵器です。「敵基地攻撃能力を持つ」となれば、核兵器(または化学兵器)を持つということになる、そこに口を閉ざした議論は、誠実なものとはとても言えません。日本は、核拡散防止条約に入り、化学兵器禁止条約にも入っています。それを反故にして核や化学兵器を持つことには、おそらくネトウヨ連中は大喜びするでしょう。しかし、危険すぎるおもちゃを手にして彼らの自尊心を満たすことと引き合えに、日本の将来は真っ暗にならざるを得ません。日本が核武装を行えば、韓国が核武装することをとどめることはできなくなります。今も日韓関係は悪いですが、悪いと言っても口の上での対立です。それが互いに核を携えての対立関係になる。すでに核を保有している中国、ロシア、北朝鮮にしても、日本が核武装したら「へへー、参りました」などというわけがありません。今よりはるかに多くの核ミサイルの照準が、日本に向くことになる。そうなると、対抗上日本は更に強力な「敵基地攻撃能力を」となっていく。そうなった場合、今の日本の経済状態で中国やロシアに軍拡競争で勝てるわけがない。かつて旧ソ連が米国との冷戦の重荷に耐えかねて崩壊しましたが、日本も同じことになります。それでいいのですか?「高度国防国家」と称し、その実過大な軍備と対外侵略によって滅亡したかつての大日本帝国と同じ轍を再び踏むことになりかねません。
2020.07.01
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