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快晴と気温上昇を願っていましたが、梅雨は長引き、山野草の開花はやや遅れ気味。考え方を変えれば長期間楽しむことができるということ。オニノヤガラがそこここで見られましたが、イグチ類は少なくてコガネヤマドリを見ただけです。今年のハナビタタケは虫入りが少なくて、これも気温が低く雨が多いのが作用したのかな。苔の色との対比が美しいヒロハチチタケ。色鮮やかさは目立ちましたたが、見たのは二本でした。三時間歩いて出遇ったタマゴタケは、これだけ。湿った地中で条件が整うのを待っていて、快晴が続くと一斉に出てくる・・・という妄想をしてしまいました。マイナスイオンが満ちる霧雨の樹林は、生きものの気配もなく、きのこを見つけた時の歓声も静寂に吸い込まれていきます。ベニバナヤマシャクヤクから始まり、ウツギ・シモツケ・ヒヨドリバナ・ホタルブクロ・オダマキ・ノイバラと今季も楽しむことができて大満足。じっくり観察すると、名前を知らない小さな植物が沢山ありますが、ついきのこに集中してしまいます。そんな週末の楽しみも一段落。気持ちを切り替えて郷の母と過ごすお盆が迫ってきました。待ちきれない気持ちをじっとこらえている母の声を聞いて、帰省を早める事に。「九月になればまた山を歩けるという楽しみが、どうぞ現実のものとなりますように」と願って、秋を待ちたいと思います。
2019.07.21
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一面に実っている白花イチゴを摘み採ろうとしたことは何度かあり、その度に時間と手間の割には収穫量が増えないことと、きのこが気になって諦めていました。今年のイチゴの実りは充実していて、気温の変化が緩やかな為か三週続けて歩いても真っ赤な粒が減る気配がありません。ハナビラタケもいくらか採れたので、今回こそはイチゴ摘みに励むことに。足腰が疲れているので同じ姿勢でいる事がきつくて、さらに甘い匂いに誘われるのか虫達がまとわりついてきます。「イチゴ摘み」という言葉からイメージされるのとは程遠い、根気仕事になりました。持ち帰って先ずは見て楽しむことに。時間をかけるごとに傷みが進んでくるので、早々にヘタを取りのぞきます。指先を赤く染めて約一時間もかかってしまいました。強く掴むとつぶれてしまうので、優しく優しく扱わねばなりません。しばらく塩水につけてから洗い、砂糖をまぶして三時間ほど置いてから火にかけます。灰汁を取りながら煮詰めて、形が残るようにコンフィチュールに仕上げました。摘み採りから仕上げまで、どれほどの時間を要したでしょうか。「ふぅ~、もう作らない」とつぶやいてしまいました。そのお味は・・・。「こ・れ・は、美味しい~」体の中にすーっと沁みこむような、雑味がない上品な味わい。格別の風味に感動しましたが、手間と出来上がりの量を考えるとこれっきりかも。何年も考えていた事を、やっと完結することができました。
2019.07.15
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雨が止むのを待っていたのは私達だけではなかったようです。ヒヨドリバナにはアサギマダラがよく似合います。まるでトリミングして貼り付けたような感じですが、産毛の質感が分かるような翅の外側に、写真で見てこその美ってありますね。今回見たオダマキは、薄黄色と紫色の二種類。下向きに咲く花は、どうしても下から覗きこみたくなります。「パンパカパーン」(フレーズとして古い)「きのこが始まりましたよ~~」と、並んだウスタケが知らせてくれました。ハナビラタケの清楚な美しさに敬意を表して、勝手に「夏きのこの女王」と呼んでおります。樹上に出たハナビラタケは、森林の香りと樹脂香が際立ち、持ち帰ってテーブルに置いて目を瞑ると、森の中に居るよう。早々と出てしまったアカモミタケ。気候が不安定で、発生のタイミングを間違ってしまったのでしょうか。三連休の初日、早朝だというのに高速は渋滞が発生しており幾分遅い現地到着。花や蝶、きのこを探して歩き廻り、食べる分のハナビラタケが採れたら、白花イチゴを採ると決めていましたので、後半はイチゴ摘みに励み、11時には帰路につきました。その後イチゴはどうなったか? お楽しみに。
2019.07.14
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例年より気温が低いので、ムラサキヤマドリタケは期待しないで近場散策へ。数は少ないものの、出始めから流れてしまったものまでありました。パンケーキのような老菌。諦めきれなくて管孔を取り除いてみるとカサは綺麗。小さな斜面を飾るように連なっている、シロソウメンタケ。手持ちの本では食菌となっていますが、まだ食べたことがありません。今度見つけたら、試食して「食べたきのこ」のリストに入れましょう。半日蔭のこの場所は、何だか分からない粘菌も出ていて楽しめる。雨が上がって一日晴れた日があったら、もう一回ムラサキが発生すると予想しています。今回はカサだけ三本持ち帰り、コンソメを効かせたバターソテーに。パンケーキ風ヤマドリは、トロリと口中でとけてしまいました。初物、ごちそうさまでした。
2019.07.12
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肌にまとわりつく霧雨の優しさが心地よくて、柔らかい下草を踏みながら歩を進めていると、「あれは、なに?」遠目にぼんやりと鹿のシルエットが浮かび、近づいても逃げる気配がない。絶妙な形。数年前に伐採されて積み上げられた木が朽ちてきた場所に、森の神様のように「それ」はうずくまっていました。物言わぬ自然には哲学も芸術も含まれていて、聴く耳を持てば心に沁みこむように言葉を投げかけてくれます。霧の中に浮かぶ、おそらくほんの数か月間の造形は神秘と畏怖を伴って、いつも遊ばせてもらっている森の大切さを教えてくれているよう。一面が白花イチゴで、足の踏み場がありません。こうも見事に実っていると、つい口に・・・。いくらか酸味が勝つ味わいを楽しみます。結実したベニバナヤマシャクヤク。伐採されたこの場所で残ることは難しいかもしれません。「私の秘密の花園」は灌木の林になったと嘆いていたら、きのこ仲間のbaeさんが、「きっと他にも花園はある・・・」と。新しい場所に、シモツケ・オダマキ・うの花・野イバラが咲き競う花園がありました。一週間後は、シモツケの蕾が咲き揃い、一面が桃色の揺らぎに覆われるでしょう。霧を集めたシモツケの花は、じっくり見ると小さなイソギンチャクの集合体にみえます。7月の樹林にはカッコーの鳴き声が冴え渡り、下草の中にコガネヤマドリやニセクロハツ、そしてモリノカレバタケのフェアリー・リングが見られて夏きのこが始まっていました。次に見たい花は月見草、夜明けに合わせて会いに行かないと綺麗な開花状態が見られないので超早起きが必要。草花やきのこのを見るためなら、できます。
2019.07.08
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