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桑田、遠い遠い1勝7イニング2失点の好投も ◆巨人4-3ヤクルト ああ、惜しかった-。開幕から未勝利の巨人・桑田真澄投手(37)が7回2失点と好投。今季12試合目で最高の投球を披露したが、同点のまま降板したため勝利投手にはなれなかった。「野手もよく守ってくれたし、自分のやりたい野球ができたと思う。自分の勝ち星にはつながらなかったけど、ファンが喜ぶ野球はできたんじゃないかな」 初勝利こそ逃したものの、試合後はさわやかな表情。好投に加え、「皆で桑田さんを盛り上げないと」と話した阿部の同点弾が飛び出すなど、首脳陣とナインが一丸となって援護してくれたことに満足そうだ。 今季は残り11試合となったが「何とかもう1回投げさせてあげたい」と堀内監督。そんな“親心”にこたえるため、阿波野投手コーチも「この先? ある程度検討して…」とスケジュールの再調整を示唆。10月に先発する可能性が出てきた。 このまま未勝利でシーズンを終えれば去就問題に発展しかねないが、現役続行に意欲を見せている桑田に対して球団側も配慮を見せている。「またチャンスがあれば、がんばります」と前向きであり続ける桑田を、球団はどう判断するか-。
2005年09月23日
松坂、快投乱麻3安打完封で5連勝 ◆西武3-0日本ハム プレーオフへ向け上り調子!! 西武の松坂大輔投手(25)が、この時期に照準を定めたかのような快投を演じている。この日は散発3安打10三振で5連勝。今季3度目の完封勝ちで、勝ち星を「14」まで積み上げた。 「淡々とゲームが進んだ感じ」。本人の言葉通り、得点圏に走者を許したのが5回のみ。1死三塁で代打石本、坪井を連続三振にしとめた。 要所でのカットボールが効いた。5回、坪井の三振もそうだった。「インコースをうまくさばくイメージがあるので、投げました。シュート回転したのは予想外。“カッシュー”ですかね」とコメントも滑らかだ。 勝ち頭は17勝の西口に譲っているが、松坂への信頼感は揺るぎがない。「ウチのエース」と言ってきた伊東監督は「ストレートも変化球も安心感があった」とその思いを強くした様子だ。 快投ぶりは数字にも表れる。31イニング連続無失点は自己最長、224三振も自己最多だ。「取れるタイトルが少ないと思うので、狙えるものは狙いたい」と控えめながら4度目の最多奪三振に意欲を見せた。さらに、2・27まで戻した防御率にはこう触れた。「待つだけですからね」。昨年まで2年連続のタイトルホルダーにこう言われては、上位のソフトバンク杉内、ロッテ渡辺俊もいい気はしないはずだ。 エースの快投で、チームもプレーオフ進出へまた一歩進んだ
2005年09月23日
解雇か、1億円減俸か桑田「究極の選択」 電撃解雇か、年俸1億円ダウンか-。去就が注目される巨人・桑田真澄投手(37)が二者択一を迫られていることが22日、分かった。すでに水面下では、原第2次政権誕生に備えて来季の編成部門に着手。投手陣の再建は最重要課題だけに、球団側も桑田の処遇に関しては熟考に熟考を重ねている。そのカギを握るのが、来季指揮を執る原氏の意向だ。 その“新監督”が21日の巨人-ヤクルト戦のテレビ解説で注目発言を行った。桑田が自ら「若手にチャンスを…」と出場選手登録抹消を首脳陣に直訴した一件に触れ「そういう判断はベンチがするものであって選手がするものではない。いかがなものかと思う」と断言。桑田の行き過ぎた言動を一刀両断した。 原氏が今季0勝の桑田を来季構想外と判断しているのであれば、監督復帰の正式発表前にも桑田に自由契約を通達する可能性は大。兼任コーチ案は残されているものの、現役一本に固執する桑田が簡単に受けるとは考えにくい。清武球団代表も「同情でいさせるのは本人の意図することじゃない」とシビアに対応することもにおわせており、清原同様の判断が下されても全く不思議ではない状況だ。 仮に将来の幹部候補生として、残留させるケースも現在の推定年俸2億200万円から1億円ダウンは必至。いずれにせよ、桑田が野球人生の岐路に立たされた。
2005年09月21日
ロッテ、2差 堀、満塁弾!5回一挙8点!首位攻防4連戦3連勝◆ロッテ13-3ソフトバンク 追う者の強みを存分に発揮している。1点リードされた5回。それまでパーフェクトに抑えられていた田之上からサブローが中前打を放ってロッテ打線に火が付いた。 「雰囲気は悪くなかった」と堀は言う。続くフランコが初球のまっすぐを右翼席へ20号2ラン。あとは面白いように安打が連なった。今江、李承ヨプ。1死と四球を挟んで西岡。仕上げは堀のグランドスラム。自身、千葉で今季初、2002年5月12日以来の6本目の満塁弾も飛び出して8得点。一気に突き放した。 「たまたま最後に打っただけ。逆転してあれだけ勢いがつけば、流れで打てる」と堀。流れを引き寄せたのは守備でも。この日も猛攻の前に大塚がバティスタの当たりをジャンピングキャッチしてピンチを防いだ。2併殺にけん制死の拙攻だったソフトバンクとは対照的な姿。3戦連続の逆転勝ちは先行逃げ切りで勝つ続けた序盤とはまた違った強さを見せている。 これで貯金は36。ロッテにとって創設年の1950年以来、55年ぶり。風はロッテに吹いているが、ボビー・バレンタイン監督(55)からすれば、まだまだのよう。「順位はシーズンが終わってから。今は明日の試合に全力を尽くす」と話すが、その目にとらえているのは、逆転での1位通過。現在の勢いからすると、決して夢物語ではない。
2005年09月20日
◆楽天2-0ロッテ 0-0で迎えた8回、1死満塁。楽天・山崎武司内野手(36)が薮田から三遊間をライナーで抜ける決勝打。対ロッテ戦の連敗を5で止めた。 セラフィニが相手だった第1、2打席は三邪飛と三振と、内容は決してよくなかった。だが、3連打で迎えた8回は「前の選手がいい場面をつくってくれた。何とか打ちたかった」と気合が入っていた。4番の責任を果たした19年目のベテランは、満足そうに笑みを浮かべた。勝負を分けたのは2-2からのインコースのストレートだ。山崎は「自分としてはボールと思った」。決めにいった球を自信を持って見逃されては、薮田の投げる球はなかった。 主砲の一打にエース岩隈も奮い立った。8回途中まで無失点に抑え、3年連続2けた勝利にあと1勝と迫る9勝目。「自分のリズムで投げられました」とニッコリ。田尾監督も「決して調子はよくなかったけど、一つ投球を覚えてくれたかな」とホッとした表情だ。 4番とエースが期待に応えた楽天は、接戦をものにして勝率を3割台に戻した。残り12試合。最下位は決まっているが、“100敗”の悪夢から解放されたチームに恐れるものはない。岩隈は「全部勝つつもりでいきます」と意地を見せることを誓った。
2005年09月19日
ソフトバンク2-0西武 予期せぬ一撃でハートにカツが入った。初回、先頭・栗山の痛烈なライナーがソフトバンク・新垣渚投手(25)の右鎖骨下を直撃。「痛かったですよ。でも、逆に気合が入った。ダメになるまで投げてやろうと」。投手としての本能が目覚めた瞬間だった。 昨年6月30日のオリックス戦以来、自身4度目の完封を成し遂げ、奪った三振も自己最多タイの14個。完投での勝利、2ケタ奪三振ともに今季初だ。7勝6敗と白星が先行し、ようやく心からの笑顔を見せた。「今年1番の出来でした」。お立ち台で胸を張った。 よみがえった武器がさえた。今季苦しんだ原因はスライダーの制球難だった。昨季までは誰にも負けない自信があったボール。「自分の中で染み込んでいる感覚がある」。そう確信して1、2年目はブルペンで練習する必要すら感じなかった。 昨季はチームトップの11勝を挙げ、リーグ奪三振王。「いい時は(スライダーに)自信があった。今年はそれがなかった」。三振を取れず、自信が大きく揺らいだ。責任感が強まったことで焦りも生まれた。 前回(8月28日の日本ハム戦)登板では5回途中8失点KO。ローテはく奪へのがけっぷちで、スライダーは息を吹き返した。14三振のうち10個をその宝刀で奪取。「うまく操れた。いい時に近いボールが投げられた」 これまで苦言を繰り返してきた王貞治監督(65)は「きょうは完ぺきだ。低めにボールがいっていた」と拍手喝さいだ。1位通過マジックも「13」に減らした。プレーオフまで約1カ月。2ケタ勝利トリオの斉藤、杉内、和田に大きく遅れながらも、ようやく“4本目の柱”が真の姿を現した。
2005年09月19日
◆阪神2-1横浜 実に今季7度目となった横浜との延長戦。10回に決勝点をたたき出したのは途中出場の藤本敦士内野手(27)だった。先頭・今岡の四球、矢野の右前安打などで1死一、三塁の好機となった2打席目。8回先頭の代打で平凡な中飛に倒れた借りを返すには絶好の場面で、横浜3番手・川村のフォークの抜け球を今度は鋭いライナーで中前へはじき返し、今岡を迎え入れた。 「不細工な三振だけはやめようと思っていたんだ。今日は打撃練習でも良かったしね。素直にバットが出た。いつも、ああいう打撃ができればいいんだけど」と藤本。この勝負どころで代打・桧山か浜中を送る選択肢もベンチにはあった。 「ベンチからハマ(浜中)が出てきたから、一瞬オイオイって思ったよ」(藤本)。だが、藤本は通算打率2割5分2厘ながら、横浜戦に限っては3割1分7厘(ともに3日現在)。4月10日の3回戦(甲子園)で、大魔神・佐々木からサヨナラ打を放った強運を、指揮官は忘れていなかった。 8月17日には長男(第1子)啓寿(けいじゅ)君を授かったばかり。今季は関本との併用が続いてきたが、首位争いがし烈になる中で父親になった藤本の優勝への思いは、さらに熱くなっている。「これから何とか、中日を引き離したいですね」。札幌で3日夜に堪能したジンギスカン料理のカルチニンパワーを、決戦の地、名古屋にも持ち込む。
2005年09月18日
◆ヤクルト5-4中日 リードオフマンの2号本塁打が、眠れる竜を目覚めさせた。 4点差を追った9回、先頭打者の荒木雅博二塁手(27)がヤクルト先発左腕・藤井のスライダーを左翼席にたたき込んだ。この一撃で藤井をマウンドから引きずり降ろすと、抑えの切り札・石井から井端が四球で歩き、1死後、大砲タイロン・ウッズ一塁手(36)が2試合連続の33号2ランを放って、スコア4-5と1点差に追った。あきらめずにスタンドに残ったドラゴンズファンに、“竜魂”を焼き付けた。 終わってみれば、1点差。よく粘った…と言っていいかもしれない。しかし、首位・阪神は延長戦を制して勝ち切った。直接対決第2ラウンド目前で、突きつけられた3ゲーム差の現実。99試合ぶりの一発にも、荒木に笑みが浮かぶことはなかった。悔やみきれない、1-3で迎えた9回の守備。宮出が放った荒木への打球が内野安打となり、直後にリグスに2ランを浴びた。 「(一塁送球時に)握り損ねた。悔しい。本塁打のことは忘れます」と責めつつも、「ここが正念場ですから」とあらためてカツを入れ直した。 サヨナラ勝ちへの夢をつないだウッズも、最終回の打線の粘りに手応えを感じている。 「失望はしていない。1点差まで迫ったし、これが野球さ。大切なことは、阪神に連勝して、ゲーム差を『1』にすることなんだから…」とウッズは“直接対決”での連勝を約束した。ナゴヤドームの2連戦、最後までみせた闘争心と気概を持って、トラを必ず追い詰める。
2005年09月17日
落合監督動く 中日は、4日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)の9回に2本塁打で1点差まで追い上げたが、4-5で敗れた。阪神の勝利でゲーム差は3に広がった。6日からは本拠地での直接対決2連戦だが、連勝でも首位には立てなくなった。手痛い敗戦に、試合後、落合博満監督(51)は3回途中で降板した先発・野口を厳しく指弾し、2軍降格を明かした。阪神戦を前に、不振が続く竜投手陣を入れ替える。 さっぱりとした表情で落合監督が記者会見室に入っていた。この日の敗戦で指揮官はついに決断した。振り上げた大なたで、どの部分を切り捨て、残り26試合で力を出し切るチームに変えていくのかを、心に決めた。 「先発の差とかいう問題じゃない。まあ(投手陣を)大幅にてこ入れしていかなきゃいけないんじゃないの」と、6日からの阪神戦を前に不振が続く投手陣を入れ替える可能性を示唆した。 この日、3イニングともたずKOされた先発・野口の2軍降格を試合後に即決、代わって2軍から同じ左腕の小笠原を第1候補にして、入れ替えを検討している。 すでにこの日、2日のヤクルト戦で先発した後、背筋痛を訴えた朝倉の2軍降格を発表、先発は昇格予定の小笠原を入れても5人。幸い9月は最終週まで6連戦がない。川上、山本昌、新人・中田、マルティネス、小笠原の5人で回すことは十分に可能だ。首脳陣は中継ぎの強化に遠藤の昇格も検討している。 決断のきっかけは、この日の野口の投球だった。9回に3点を返し、形の上では4-5という1点差の惜敗。しかし、指揮官の思いはまったく違う。戦う姿勢を見せなかった先発・野口に指揮官は感情をあらわにした。 問題のシーンは3回2死三塁で2番宮本を迎えたところ。野口は2球続けてボールを投げると、最後は敬遠気味に歩かせて、岩村勝負を選んだ。挙げ句に逆転3ラン。ラミレスにも左前に運ばれたところで、落合監督は山井にスイッチした。 「1点をやりたくなくて、3点を取られている。野球で一番悪いことをやってる。すべてはあの(宮本に与えた)四球なんだ。宮本に2ラン打たれてもいいじゃないか。投げる前から打たれたらどうしようと考えてる。自分の中に恐怖心のある選手は使えない。(野口は)先発ではもう使わない」と、非情に言い切った。残りは26試合。待ったなしの臨戦態勢を敷いて、阪神を追いかける。
2005年09月16日
セ・リーグ、07年からプレーオフ検討委設置「パ方式」に慎重論も プロ野球セ・リーグの理事会が5日、東京都内で行われ、2007年からプレーオフ制度を実施することを前提に検討していくで合意した。近く、横浜の田中浩球団常務を座長とする検討委を設置し、来年の交流戦の時期をめどに具体案を詰める。既にプレーオフを導入しているパ・リーグとも協議していく方向で、両リーグ共通のプレーオフ構想に発展する可能性もある。 セでは初のプレーオフが現実味を帯びてきた。昨季、パが導入して関心が高まったこともあり、セもこの“人気回復策”を前向きに検討することで基本的に一致。07年からの実施に向け近く検討委を立ちあげ、来春をめどに具体的な方法をまとめる方針だ。 セでも02年から勝率1位のチームを2位が勝利数で上回った場合に限り3試合制のプレーオフを行うことが決まっているが、今回はパ同様、特別な条件抜きでの開催。当初は来季からの導入も視野に協議していたが、十分な議論ができていないという理由で見送られた。シーズン2、3位のチームにも逆転優勝の可能性がある「パ方式」をそのまま導入することには、ペナントレースの価値や重みが落ちるといった懸念が根強く、プレーオフ実施に「慎重論も含め2、3球団の反対があった」(巨人・清武球団代表)という。 理事会ではこの日、実施方法について、シーズンの優勝を決めたうえで日本シリーズの出場権をプレーオフで争う案なども示され、難色を示していた阪神も態度を軟化。前回理事会で横浜が提案した複数のプランも含め、今後は早急に協議を重ねて各球団から幅広く意見を集約していくことになった。 さらに、清武代表は「セで検討会をやって、パと試合数などをすりあわせて一つのものにしたい」。ヤクルト・倉島専務も「12球団を含む案があれば、将来的には必要かもしれない」と話し、セ単独ではなく球界全体のプレーオフ構想発展も示唆した。
2005年09月15日
8月月間MVP セ、パ両リーグは6日、8月の月間最優秀選手(MVP)賞を発表し、パの投手部門は負けなしの5勝を挙げ、プロ野球タイの開幕15連勝も達成した斉藤和巳投手(27)=ソフトバンク=が2年ぶり2度目の受賞となった。野手部門は、2戦連続の1試合3本塁打を含む10本塁打を放ったカリーム・ガルシア外野手(29)=オリックス=が初受賞した。 セは三浦大輔投手(31)=横浜=、青木宣親外野手(23)=ヤクルト=が選ばれた。5年ぶり2度目となる三浦は3勝1敗、防御率1・88を記録。首位打者を狙う青木は月間25試合で44安打を放ち、打率4割1分9厘をマークして初受賞となった。 ◇パ投手部門・斉藤…印象深いロッテ戦 2年ぶりの受賞となった斉藤は、シーズンも佳境に入っての朗報に顔をほころばせた。「素直にうれしい。この時期の1勝は前半の1勝とはものが違う。スライドで完投勝ちした(24日の)ロッテ戦が印象深い」と、エースらしく直接対決でライバルを抑え込んだ白星を自賛した。 夏場にさらにエンジンがかかり、31日にはプロ野球タイ記録の開幕15連勝をマーク。「チームの大事な時期に周りに過剰反応をされるのはイヤ」とも言うが、負けないことがエースの誇りだ。きょう7日には、新記録の開幕16連勝をかけてオリックス戦に先発する。 ◇セ打者部門・青木…首位打者も狙う プロ2年目で初選出の青木は「うれしい。全く想像していませんでした」と喜んだ。25試合で44安打、打率4割1分9厘と驚異的な成績を残し「1打席1打席集中して打席に入ることを心掛けている」と好調の原因を振り返った。 両リーグトップの164安打を放ち、打率3割5分で首位打者争いもトップを独走。「タイトルを狙うことでチームに貢献していると思うのでどん欲に狙いたい」とキッパリ。イチロー以来の200安打超えについても「狙える位置にいるので狙っていきたい」と話した。 ◇パ打者部門・ガルシア…賞金で豪華夕食 ガルシアは23試合で、91打数31安打23打点、10本塁打、打率3割4分1厘。同月10、11日の楽天戦でのプロ野球史上初の2試合連続3本塁打や、4試合で8本塁打の新記録などが評価された。「ファーム落ちがいいきっかけ。賞金30万円? 豪勢な夕食を楽しみたいね」と笑った。チームの月間MVP受賞は2003年9月・谷以来、2年ぶり。 ◇セ投手部門・三浦…番長は5年ぶり 三浦の「月間MVP」は、2000年8月以来、丸5年ぶり。“ハマの番長”は、遠征先の広島市内の宿舎で「あまり賞という賞に縁がなく、率直にうれしい」と、ほおを緩ませた。 肝機能に障害が出ないよう、定期的に血液検査を続ける三浦。大敵の暑さ中で、2完投を含め月間最多の投球回、38イニング1/3、同最多タイの3勝、37奪三振、防御率1・88だ。三浦は「夏場を乗り切るため、よく食べ、よく寝て、よく練習した。女房が気を使ってくれる」と麻由子夫人に感謝した。
2005年09月14日
ソフトバンク・斉藤、開幕連勝15でストップ5点リードまさか暗転◆リックス13-6ソフトバンク 24年ぶりのプロ野球記録の更新に迫りながら、エースが突然の乱調。ソフトバンク・斉藤和巳投手(27)が開幕から積み重ねてきた連勝は「15」で終止符が打たれた。5点のリードを守れず、6回途中、今季ワースト8失点で初黒星だ。 しかし、試合後の斉藤は開幕16連勝を逃がした悔しさは見せなかった。「そう甘くはない。きょうは相手が上だったということ。気を引き締めていけということでしょう」。淡々と反省の言葉を口にした。 4回まで1安打投球だったが、5回に先頭の谷から4連打を浴びるなど、6安打を集中されて追い付かれた。続く6回に勝ち越し点を奪われて降板。エースで今季初めて敗戦を味わった王貞治監督(65)は逆転負けが信じられない様子だ。 「あの回までは完ぺきだったが、何があるか分からないね。ああいうこともあるんだな…。野球の奥深さと怖さを知ったんじゃないか」 これで首位・ソフトバンクと2位・ロッテとは4ゲーム差。ロッテに自力で同率1位となる可能性を再度復活させてしまった。
2005年09月13日
楽天、GMに広岡氏招へい田尾監督は続投方向 楽天が、来季ゼネラルマネジャー(GM)として元西武監督の広岡達朗氏(73)を招へいする方針であることが7日、明らかになった。去就が未定だった田尾安志監督(51)は続投する方向。 ロッテで日本初のGMを務めるなど経験豊富な広岡氏が、楽天を強力サポートする。同氏は4日、フルキャスト宮城で行われたオリックス戦を視察し、同球場内で島田球団社長らと会談。この場で球団側がGM就任を要請したものとみられる。 昨年10月の球団誕生から、編成面などを含め、田尾監督に頼る部分が大きかった新球団・楽天。さらに今年4月、キーナート氏がGM職を解任され、同監督への負担はさらに大きくなっていた。球界全体に顔の利く広岡氏がGMに就き、編成面などを担当することで、今後は田尾監督がより試合に集中できる環境が整う。 田尾監督はこの日、自らの去就について「まだ何も聞いてないよ。フロントと話? してないよ」とだけ話した。現場に強い影響力を持つ三木谷オーナーが、今季終了まで来季の陣容を明確にしない方針を示していることから、正式発表は10月下旬ごろになるとみられる。 ▼ゼネラルマネジャー(GM) 球団組織において最も重要な地位で、ドラフトなど新人補強、外国人選手補強、交換トレード、選手との契約など、直接チームの強弱に影響する仕事の責任者である。また、現場の監督には戦力補強するための権限がなく、あくまでもGMが与えてくれた戦力を最大限に生かし、試合で勝つことが要求される。日本のプロ野球では、1995年にロッテが初めてGM制度を導入し、広岡達朗氏が就任。しかし、当時人気のあったバレンタイン監督を1年で更迭してGMの権力を世に示したが、反対にファンを失望させて、結果的に失敗した。今年の日本プロ野球でGMは、監督と兼務のソフトバンク・王貞治氏、日本ハム・高田繁氏、オリックス・中村勝広氏(阪神元監督)らがいる。
2005年09月12日
巨人、新クリーンアップ爆発!NKA砲で全8打点◆巨人8-4ヤクルト これが来季のクリーンアップ!? 巨人の“新NKA砲”が大活躍。二岡智宏内野手(29)、小久保裕紀内野手(33)、阿部慎之助捕手(26)の新クリーンアップトリオが、20歳の先発・西村にうれしいプロ2勝目をプレゼントした。 「いい形で打てた。今は自分の中でどう打とうかというのが明確にできている」 こう胸を張った二岡は3安打5打点。1回に先制打を放つと、3回には値千金の16号3ラン、5回にもダメ押しの適時打を決めた。小久保も初回に節目の30号2ランを放ち、阿部は5回に8点目の適時打。この3人で稼いだ全打点に、堀内監督も「いい時は打順の回りがいい。あの(二岡の3ランによる)3点で西村が変わった」とご機嫌だ。 開幕当初の主軸は高橋由、清原、ローズの“TKR砲”。それが今では完全に消滅し、NKA砲に代わった。その三者はいずれもローズ、清原が去ってから打撃が上り調子。新体制となる来季の主軸も任されることになりそうだ。
2005年09月11日
阪神・福原、やりまっせ抑えから先発復帰 阪神・福原忍投手(28)が8日、先発復帰が濃厚な広島3連戦初戦(9日・甲子園)で“右のエース復活”を誓った。チームは7日、乱戦の名古屋首位決戦第2戦を延長でものにし、上昇ムードで帰阪。福原の心境はまさに“優勝行きのバスに乗り遅れるな”だ。 「チームはいい流れに乗っていると思う。僕もその流れに乗っていきたいですね」。前夜の劇勝をテレビで見てたという福原。新たな闘魂が燃え上がっているようだ。 8月24日の広島戦(広島)での6イニング6失点KO以来、2試合は中継ぎとして登板。コンディションの調整が心配されるところ。しかし、福原に不安などみじんもない。“元・抑えの切り札”としての経験と、先発の経験を併せ持つ。7日もベンチ入りメンバーに登録されていたが、一足先に大阪へ戻った。調整は十分。この日も「大丈夫」と言い切った。 広島戦は今季、1勝2敗と分が悪い。本拠地・甲子園ではまだ勝ち星がないが、中日との優勝争いを優位に進め、プレーオフを回避するためには相性が悪いなどといっていられない。先発前日のこの日、ダッシュやランニングで最終調整。「頑張ります!」と言って、ロッカールームへ消えた。
2005年09月10日
竜、一丸 JFK撃ち森野気迫の全出塁 谷繁同点打&赤星封じ◆阪神4-3中日 最後は力尽きた。延長11回。だけど、死闘のきっかけは打線が最後の最後まで粘り、食らいつき、勝利を信じ続けたからにほかならない。9回、ドラマが動き出したのはアレックス外野手(33)の一打からだった。 「とにかく何とか塁に出ることだけを考えていたよ」 2点を追う9回。阪神のストッパー・久保田の3球目を、先頭のアレックスがしぶとく中前へ。続く森野も直球を左翼線にはじき返し、無死二、三塁。続く谷繁の二ゴロで、アレックスがホームへ頭から突っ込む。際どいタイミング。判定は…セーフ! 岡田監督が激しく抗議し、選手をベンチに引き揚げさせ、あわや試合放棄かという非常事態をも招いた決死のダイブ。さらに再開後、井上の犠飛も飛び出し、同点にまで追いついてみせた。 「いいゲームだった。負けたのは悔しいが、両チームの差は最後にホームランが出たかどうか。それだけだよ」 負けた。それでも胸を張るアレックス。8回に1点、さらに9回にも1点。ズシリと重い重圧がのしかかった終盤の2失点。敗戦の文字がちらつく中、あきらめずに阪神が誇る「JFK」を打ち砕いた意味は大きい。8回にはシーツの打球をダイビングキャッチ。抜けてれば間違いなく追加点を奪われていた局面で、「守りの野球」をトラに見せつけた。 「次の巨人戦に勝って、阪神に離されないようにしないと。距離を縮めて、次の阪神戦に備えたいね」 猛虎に冷や汗をかかせた驚異の粘り腰。負けてなお強し。そう思わせるだけの底力は印象づけた。“リベンジ”の機会は19日からの甲子園。その時まで、トラがおびえる位置で竜はキバを研ぎ、目を光らせる。
2005年09月09日
マサ、全部勝つ!!まずは得意のG退治 対巨人3連戦初戦(9日・東京ドーム)先発が濃厚な中日・山本昌広投手(40)は8日、神宮室内練習場のブルペンで調整投球した。今季はここまで7勝7敗。対戦防御率1.29と相性がいい巨人をねじ伏せ、再び白星を先行させれば、チームの阪神追撃再開の合図にも。また同日、ナゴヤ球場のブルペンでは背筋痛で戦列を離れている岡本真也投手(30)が本格投球を再開。阪神との最後の対決、甲子園3連戦(19-21日)での復帰に照準を合わせた。 阪神を追うチームのためにも、そして自分自身のためにも負けられない。大事なマウンドとなる巨人戦を24時間後に控えた山本昌は黙々と調整に励んだ。 「チームは負けられない苦しい状況? そうですね」 この日はランニングとキャッチボールの後、ブルペンで投げこんだ山本昌。森投手チーフコーチはもちろん、落合監督までもが中に入った。内部の様子は報道陣には見えない。だが、逆転Vのために、ベテラン左腕の奮起は必要不可欠-という思いが伝わってくる。 球宴明けの後半戦は6試合に投げて1勝3敗。6勝6敗の五分から8月23日のヤクルト戦(いわき)で40歳初勝利を挙げ白星を先行させたが、前回登板だった1日の阪神戦(甲子園)では5回途中5失点KOで黒星を喫し、また7勝7敗と勝ち負けが並んでしまった。そんな山本昌にとって、今回の巨人戦はシーズン終盤に再び浮上するきっかけにしたいところ。今季の防御率は4・77だが、巨人戦に限っては2試合(1勝1敗)に投げて1・29と格段に数字がいい。 「残り試合登板? もちろん全部勝ちたいですよ」。まずは得意の巨人に勝って、8勝7敗と勝ち越したい。それが実現すれば、19日からの直接対決3連戦でもう一度阪神封じのマウンドを任せられることにもつながる。山本昌自身もチームも、9日の東京ドームのマウンドから逆転Vへのラストスパートに入る。
2005年09月08日
アニキ一発!!1000打点阪神・金本 史上26人目 ◆阪神3-1広島 豪快に決めた。阪神・金本知憲外野手(37)がプロ26人目となる通算1000打点を古巣相手に本塁打で飾った。6回、広島・黒田が投じた151キロのストレートを狙い打ち。打球はバックスクリーンへ一直線。自己タイの決勝34号ソロ。初打点が代打本塁打だったアニキ。記念の打点も本塁打で決めるところは、“千両役者”の面目躍如だ。 「本塁打は意識はしなかった。オレは本塁打打者やないから…。でも、ストライクゾーンが広かったので、甘く入ってくると思っとったわ」。黒田が「さすが金本さん。完敗です」と脱帽した一撃を笑顔で振り返った。 今季は記録達成ラッシュだ。1500安打に300本塁打、1000試合連続出場、1000得点、そして、1000打点。だが、そのアニキが個人記録より大事にするのは“フォア・ザ・チーム”の姿勢。だが、この日は心に引っかかることが一つあった。 「中日戦の後、ウチは気が抜けた試合をすることが多い」。アニキの闘魂に火がついた。4回は遊ゴロを全力疾走で内野安打に変えた。8回には2死二塁からダメ押しの適時三塁打を右翼線へ。守りでも9回に浅井の難しいライナーをランニングキャッチ。「投手に助けられているから、たまにはお返しをせんと」。チームリーダーの一言だ。 中日とのゲーム差は再び「4」へ。だが、気のゆるみはない。お立ち台で「必ず、岡田監督が宙に舞うよう頑張ります」とV宣言をしたが、その直後から30分、黙って素振りを繰り返した。勝ってかぶとの緒を締める。残り19試合。アニキがトップスピードで頂点へ突っ走る。
2005年09月07日
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