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日ハム・新庄、ファンのハートがっちり「主役と裏方」で大忙し 日本ハムの名護キャンプ最初の週末も、主役は新庄剛志外野手(33)だった。宿舎を出るときに大あくび。しかし、3000人のファンのお出迎えで、目はパッチリ。異例のファンサービスで、ファンのハートをガッチリつかんだ。 新庄が、球場からランニング練習場まで移動するときは、混乱を避けるため、ファンは立ち入り禁止。その中へ、自らひとりの少年を招き入れた。 ファンクラブのツアーで来た、鷲見雄大クン(11)がサインをねだると、肩に腕を回し“新庄ワールド”へウエルカム。「野球やってるの? ガンバレよ。でも楽しまなきゃダメだぞ」と新庄。肩を組んだまま、時間にして5分、300メートルのランデブーだった。異例の体験に「夢みたいだった」と目を輝かせた雄大クン。 その後も、臨時サイン会を開き、精力的にファンサービスする新庄。当然、取り囲むファンで騒然となったが、汗をぬぐいながら、書いたサインは100枚。それでも100人以上がサインをもらえず涙をのんだ。 先日宣言した“プロデューサー”業も忘れない。外野ノックを受けていたお気に入りの森本を指さし「黄色い声、黄色い声!」と連呼し、外野スタンドの女性ファンにアピール。今年の新庄は「主役と裏方」で大忙しだ。
2005年01月31日
恩師・仰木監督の“表敬訪問”に野茂は「やる気になる」 オリックスの仰木彬監督(69)が29日、大阪・堺市の新日鉄堺グラウンドを訪問。近鉄監督時代の教え子でデビルレイズとのマイナー契約が決まったばかりの野茂英雄投手(36)を激励した。マリナーズ・イチロー、カージナルス・田口と、子弟関係だった現メジャーリーガーたちへの激励行脚の第3弾。「不死鳥のごとく、頑張れ」と、初めて野茂と会った思い出の場所で、互いに今季の健闘を誓い合った。〔 思い出の地で恩師とその教え子が、互いにエールを送った。大阪・堺市の新日鉄堺グラウンド。野茂のもとへ、仰木監督が自ら、足を運んだ。 「順調な時も、どん底もあり…と、向こうでやってる間、そういうことの連続。イチローも『野茂さんは凄い』と敬意を表していたね。とにかく不死鳥のごとく、やり続けてくれるでしょう」 現地27日に、野茂はデビルレイズとマイナー契約。のべ7球団目となる新天地では、マイナーからメジャーへはい上がる過酷な道を選択。89年秋、8球団競合の末に抽選で交渉権を引き当てた近鉄時代の仰木監督と野茂の初対面がこのグラウンドだった。プロへの第一歩に立ち会ったその恩師が、今度は新たな旅立ちを誓った日に、激励に訪れたわけだ。 その剛腕は、巣立った場所に自ら『NOMOベースボールクラブ』と名づけた社会人チームを立ち上げ、若き野球人に夢を追う場所を提供している。「来てくれれば、刺激になるんです。何かつかみたい。そう思っている選手もいる。仰木さんの一言でやる気になると思う。来てもらえて、ホントによかったです」 プロの監督が視線を送ってくれている。それだけで、選手たちの目の輝きが変わった。だから、野茂も恩師に感謝した。95年の大震災からの復興途上の神戸で優勝を飾った『がんばろう神戸』の精神を知るイチロー、田口、そしてこの日は、近鉄のいてまえ魂を知る野茂。キャンプ直前。かつての教え子たちから、69歳の球界最年長監督も戦うエネルギーを“再充電”してもらった。
2005年01月30日
燕の1番候補・リグスはトム似の「ラスト サムライ」 お主、似てるな。ヤクルトの新外国人、アダム・リグス選手(32)=前エンゼルス=が29日、神宮で来日初練習。チーム内ではさっそく、米俳優トム・クルーズ(42)に似ているとの声が上がった。実はリグス、来日前に映画『ラスト サムライ』で武士道を学び「忠誠心は野球にも大切」と感銘。俊足巧打で1番起用も検討されており、文字通り“切り込み隊長”。お主、できるな ここはどこ?いまは何時代?バットは刀?新助っ人は、日本人が忘れかけている武士道精神を、運んできた。 「“ラスト サムライ”は来日前に見てきたけど、相手への尊敬、勤勉、家族を思う心は、すごく大切だと思ったよ。野球も、自分勝手なプレーをしていたら勝てない。チームの和や忠誠心は大切だと思う」 28日に来日したばかりのリグスから、サムライ発言が飛び出した。 初練習のこの日、キャッチボールやマシン打撃で汗を流し、意欲をアピール。古田らチームメートに自己紹介して回った。すると宮本が、ひざをたたいた。 「横から見るとトム・クルーズに似ている」 これには本人も、ご満悦。そして、話題がトム・クルーズ主演の大ヒット映画『ラスト サムライ』に及ぶや、ベベン、ベンベンと熱弁。19世紀末の日本の武士道精神に、野球人としての自分を重ねたわけ。 リグスには、1番打者起用が浮上している。昨秋にテスト参加した松山キャンプでは、盗塁もこなせる快足に、シュアな打撃を披露。「これまで2球団でリードオフマンをしてきた。11年間、プロとして経験があるし、いろいろな状況を知っている」と、切り込み隊長役も大歓迎。 昨年は最後まで1番が決まらず、相手投手の左右により志田や真中を日替わりで起用した。外国人選手の1番は異例でも、ヤクルトには好データあり! その時、歴史は動いた! 昭和53年、ヒルトンを1番で起用し、球団創設初の優勝を成し遂げている。 本格的な適性は2月1日からスタートする沖縄・浦添キャンプで試される。トム様、いやリグスが、球場の緑の芝生を、ハリウッドの赤じゅうたんのように、華やかに彩ってくれそう。
2005年01月29日
堀内vs清原05年初顔合わせ持ち越し、“手打ち”は宮崎 番長、何を想う…。巨人・清原和博内野手(37)が、30日に東京・稲城市で行われるファン感謝イベント「GOGO巨人軍2005」を欠席することが29日、わかった。このイベントには、起用法を巡る対立が伝えられた堀内恒夫監督(57)が参加。今年初の顔合わせで直接会談も予想されたが、“手打ち式”はひとまず、キャンプ地・宮崎に持ち越される 注目の“メーンイベント”は延期となった。清原の「GOGO巨人軍2005」欠席が判明。イベント関係者によると、27日夜に球団関係者を通じ「本人の都合により欠席いたします」との連絡が入ったという。今年初となる堀内監督との接触も、お預けとなった。 キャンプイン前に行われる、毎年恒例のファン感謝イベント。東京都稲城市の「よみうりランド」に、選手会長の高橋由をはじめ、上原、小久保ら主力の大半が参加。選手愛用品のチャリティーオークションやトークショーなどが開かれ、選手はそれぞれ例年、ファンの前で優勝への決意を語っていた。 いわば巨人軍にとって、シーズンへの始動となる節目のイベント。ところが、清原の欠席理由について、球団関係者は「本人の都合なので…」とハッキリ語らなかった。 このイベントは、堀内監督との絶好の対話チャンスとみられた。清原は昨年11月、球団本部を電撃訪問し、編成権の所在と起用法について直談判。その後、戦力外のらく印を押されるなど、去就騒動に発展している。 結局は「泥水を飲む覚悟」で残留を決断した清原。今月19日のスタッフ会議では、清水の外野専任が固まり、一塁開幕スタメンへ追い風も吹いてきた。 しかし、堀内監督との直接対話は去就騒動以降、ないまま。“完全和解”とはいえない状況だ。 そもそも、両者の“亀裂”のきっかけは、昨年の「GOGO巨人軍」だった。今年のイベントでは、堀内監督が手を差し伸べる可能性もあっただけに、欠席は残念。再起にかける清原の雄姿を楽しみにしていたファンにとっても、大いに残念。番長の胸中や、いかに…。 ★GOGO巨人軍VTR★ 就任1年目の堀内監督と清原は昨年のイベントで“亀裂”が表面化した。堀内監督は「選手は2月1日に万全で(キャンプに)こられるように」と厳命。このとき、清原は右ひざの手術明けで、両太ももに爆弾を抱えていたため、イベント後に「開幕に100%にする」と“反発”した。 ★渡辺前オーナー“堀内斬り” 巨人・渡辺前オーナーは、堀内監督が昨季、ペタジーニと清原を一塁で併用したことについて「間違い。大失敗だった」と振り返った。この日、放送された日本テレビの「なかそね荘」に出演し、司会の中曽根元首相らに説明。「争わせたことはチーム内の不和を醸成しただけ」とバッサリ。さらに、守護神に河原を据えたこともカンカン。「不動のストッパーとして復活させたが全然ダメ。この(2つの)間違いで開幕3連敗した。反省してやっていこう」と結論付けた。 ★異例の一、二軍交流で小久保が“ファームの先生”に 若手底上げのため、主力の“派遣講師”。2月1日から始まる巨人の宮崎キャンプで、一軍の主力を、二軍が汗を流す清武総合運動場に送り込むプランがあることが29日、わかった。「(堀内)監督は一、二軍を交流させる方針があるみたいだし、小久保あたりが(二軍に)来ることもあるかもしれない」と高橋二軍監督が明かした。 レギュラー候補の若手が、一軍の練習に部分参加してテストされることはあっても、一軍の主力が、負傷や不調でもないのに、二軍の選手にまじって汗を流すのは異例。「一緒に練習するだけでも違うでしょ」(高橋二軍監督)と、小久保ら主力の練習に対する姿勢を目の当たりにさせることで、若手の意欲向上を促そうという狙いだ。 大砲がズラリと揃う史上最強打線だが、負傷などで離脱したとき、バックアップとなるべき人材の育成も急務。真の一、二軍活性化が、V奪回へのエンジンになる。 ★西山で赤ゴジラ封じ 「赤ゴジラ」封じへ“カープエキス”をフル活用。高田バッテリーコーチは昨季、打率.372、7本塁打とカモにされた広島・嶋封じの対策として、広島から移籍した西山にアドバイスを求めていく考え。「昨年は特定の選手に集中的にやられた。西山の考えも聞いてみたい」と、バッテリーミーティングなどで、ベテランの感覚を教材にする構え。
2005年01月28日
ハム新庄は何をたくらむ、別便沖縄入りでサプライズ? プリンス、企んでます!? 日本ハム・新庄剛志外野手(33)は昨年同様、31日のキャンプ地・沖縄入りがチーム本隊と別便になることが29日、わかった。昨年はビーチサンダル姿のキャンプインで沸かせただけに、今年もサプライズ・パフォーマンスに注目。かぶり物? 肉体美ヌード? もしかして、パンツ一丁? 新庄の“沖縄劇場”が待ち遠しい あの衝撃は、伝説になっている。昨年1月31日。選手にとって気が引き締まるキャンプ地入り。そこに新庄は、サマーセーターにチノパン、そしてビーチサンダルで登場。ヒルマン監督ら本隊がスーツ姿で決めた中、那覇空港に集まったファン500人を、どっと沸かせた。 あの興奮が、再現される? 新庄の31日の沖縄入りが、チーム本隊とは別便であることがわかった。「本隊便のチケットが、取れなかったこともあるし、ちょっと所用があるらしいので…」と球団関係者が、単独上陸を明言した。 31日には日本ハムのほか、ヤクルト(浦添キャンプ)、横浜(宜野湾キャンプ)などが続々と沖縄入りする。昨年、セ球団をも脇に追いやるサンダル・キャンプインで話題を独占しただけに、今年も新庄の上陸パフォーマンスに期待大だ。 昨年はメッツから移籍元年ということもあり、キャンプ地・名護の練習初日に前年の10倍という1500人のファンが殺到。キャンプ中も何度となく即席サイン会を行うなど、ファンとのふれあいを大切にしていた。 「キャンプ中は練習時間が短いので、練習のあとに何かを考えていきたい」とオフの間、自分なりにファンサービスを練り、企画を温めていた。グンゼ(株)のイメージキャラクターとしてパンツ一丁姿のマネキンとポスターを披露し、3月にも正式発表されるエフティ資生堂のCMでは、肉体美ヌードを公開予定と、今年もノリノリだけに、1・31那覇空港から、視線を一身に集めそうだ。
2005年01月27日
竜の腫れ物“発砲男”のマルティネスがやってきた 中日の新外国人、ルイス・マルティネス投手(24)が29日、名古屋空港着で来日した。昨年2月に母国のドミニカ共和国で発砲事件を起こした経歴があるが、球団側はその話題をシャットアウト。ピリピリムードでの上陸となった 来日直後から、“腫れ物”だった。先発ローテの一角を期待される左腕のマルティネスが来日。100人ものファンに出迎えられるのはいつもの光景だったが、実は球団からはお達しが出ていた。 「発砲事件に関しては質問しないようお願いします。こちらも初対面ですから。いきなり発砲事件のことは…。“おいおい”ということで」 国光通訳が報道陣にNGとしたのは昨年2月に起こした発砲事件に関する質問。母国で銃弾3発を相手に命中させると逃走。一時は指名手配されたが、結局は正当防衛が認められた。相手は一命を取りとめたから“人殺し”ではないが、発砲男をいきなり不快にさせるのは得策ではないとの判断からだった。 「日本のことは(前中日の)バルガスから聞いているよ。変化球が多くて低めに集めるんだろ。大丈夫さ。日本語だって勉強したんだ。アリガトウ。アナタノナマエハナンデスカって」。第一印象は好青年だったが、1メートル98の大男だけにキレたらやっぱり怖い。球団職員も打ち解けるには時間がかかりそう!?
2005年01月26日
虎の賢妻・矢野、エースに苦言「個人ではすまされない」 阪神・矢野輝弘捕手(36)が29日、沖縄・宜野座での合同自主トレに合流した。今季からのポスティング(入札制度)でのメジャー移籍を要求し、自費キャンプが濃厚な井川慶投手(25)に対し、「野球は団体スポーツ。井川個人ではすまされない」と苦言を呈した。また、球団側も自費キャンプになった場合の請求する諸経費の計算など、準備段階に入った。 女房役として、苦言を呈さずにはいられなかった。エース・井川の自費キャンプが濃厚となり、矢野が選手の気持ちを代弁するかのようにメッセージをおくった。 「野球は団体スポーツ。井川も影響力があるわけだから。そういうことも考えてやってほしい。井川個人ではすまされない。早くスッキリとして、一つの目標に向っていくのがベストだと思う」 この日から、沖縄・宜野座での合同自主トレに合流した。ポカポカ陽気も手伝って、さっそくフリー打撃を敢行。順調な仕上がりを見せているだけに、V奪回には不可欠な井川の自費キャンプ参加濃厚という暗いニュースが心配の種だった。 これまでもチームを引っ張る立場として、ポスティング移籍を球団に突きつけている井川の姿勢を戒めてきた。キャンプは、チームが一丸とならないといけない大切な時期。そう信じる百戦錬磨の指令塔だけに士気の低下が気がかりだった。 「開幕戦のバッテリー? 普通にいけばそうなる。早くスッキリして余計なことがなくなるのがベストだよね」 4月1日のヤクルト戦(大阪D)でバッテリーを組もう! 沖縄から、熱いメッセージをおくった。エースの変心をひたすら願っていた。★自費キャンプで球団と井川側が話し合いへ 通常であれば春季キャンプ中にかかる諸経費は球団が負担するが、契約を更改していない井川の場合、すべて自己負担となる。 「これまでに例のないことだから。井川の代理人と球団との話し合いで細かいことは決まるはずだが、自費キャンプならば自分で払ってもらうはずです」 球団関係者も、善後策に頭を悩ませている。例えば、選手宿舎は正規の料金で1泊2食付きで2万300円ナリ。“団体割引”が適用されるとはいえ、1日1万円以上の出費となるもよう。その他、クリーニン代も自己負担。スポーツシャツ2枚で800円。アンダーシャツは2枚600円で、ソックスは1枚150円…。 伊丹空港からの飛行機代も請求され、球場と宿舎はバスで移動するが、その代金も求められる可能性もある。今後、球団側と代理人は、ポスティングだけでなく、そのような“交渉”も行われる。 この日、西宮市内の球団事務所で、牧田球団社長は、井川側からの連絡について「今のところないです」と厳しい表情を見せた。 「時間的に(1月中は)かなり厳しいかなと。落としどころ? 落ちてもらわないと困る」 待ち受ける煩雑な作業は、いよいよ秒読み段階に突入した。★岡崎&矢野初対面 自由枠・岡崎(松下電器)は、能見を相手に新ミットを試した。落球する場面も見られたが、「キャッチボールで使っていてよかった。行けるかなと思いました」練習前には前日(28日)、沖縄に入った矢野にあいさつ。「優しいというか、オーラがある」と正捕手との初対面に笑みをうかべていた。
2005年01月25日
赤ヘル黄金時代再生は地獄の「走れ!走れ!」で 広島のスタッフ会議が29日、広島市内の球団事務所で行われ、2月1日からの春季キャンプ(沖縄、日南)の方針が確認され、テーマが「走れ」に落ち着いた。ウォーミングアップで約1時間のランニングを消化してから全体練習に移行。投手陣には締めに約5キロのランニングが待つ過酷メニュー。黄金期だった70年代後半から80年代を想起させる“地獄”で、赤ヘル再生を図る。 動けなくなるまで走り!! 約1時間30分の会議を終えた山本監督は、チーム再生に向けて古風なスパルタ式を明言した。 「アップでしっかりとランニングをさせる。下半身を粘り強くするためには走ることが大事。アップの中でも鍛えるという意味合いがある」 約1時間のウオーミングアップはランニング中心に行う。午前中から下半身を追い込ませるつもりだ。そこから野手陣は通常の守備練習や打撃練習を行い、最後に居残り練習で締めくくる。一方で投手陣はキャンプ全体で一人2500球の投げ込みを課すと同時に、連日400メートルトラック10周のランニングも義務化。 70年代後半から80年代の黄金期、とにかく選手は走った。当時は現役だった安仁屋投手コーチが「練習後、和式便所にしゃがめなかった」と振り返るほど。赤ヘル再生には強じんな下半身作りは欠かせない。コーチ陣の考えは自然と一致した。 「結果は後から付いてくるものやからな。頭で考える前に体で覚えよう、ということや」 8年ぶりのAクラス浮上へ、ついに心を鬼にする山本監督。強いカープよ、再び-。まずは足元からチームを再強化していく。
2005年01月24日
ロッテ・福浦、3年6億円契約で“スン様”超え ロッテ・福浦和也内野手(29)が29日、千葉市・美浜区の千葉マリンスタジアムで契約交渉に臨み、年俸1億8000万円プラス出来高、3年総額6億円でサイン。同じ一塁手の李承ヨプ内野手(28)を成績で圧倒し、契約面でもスン様超えを果たした。 パ・リーグで唯一、未更改だった福浦が、日本人選手でチーム唯一の複数年契約を勝ち取った。年俸は2500万円増の1億8000万円。出来高を含め、3年で総額6億円の大型契約だ。 「自分の希望額に届きました。金額の面では(年末に)ほとんど合意していたけど、いろいろコミュニケーションをとっていました」 4年連続3割をマークするなど昨季は打率.314、11本塁打、73打点。一方の李は主にDHとして出場し打率.240、14本、50点。成績では勝っているにもかかわらず、李(年俸2億円)より金額が下回っていることに矛盾を感じていた。 瀬戸山隆三球団代表(51)は「チームを引っ張るのは日本人の中軸(打者)の仕事。引っ張るだけでなく、押し上げてもらわないと」とチームリーダーとして期待。順調に行けば来年オフにFA権を取得する福浦に、契約規模では李以上となる、3年6億円を認めた。 「やるからには1年1年が勝負。この世界は甘くない」と福浦。30日のキャンプ地・鹿児島入りに向け、表情は気合に満ちていた。
2005年01月23日
辻本 何より最優先は「野球」 阪神・辻本賢人投手(16)が21日、家庭教師や通信教育などは受けず、当面は本業に専念することを決めた。学業については、入団直後から、いろいろなプランが練られていたが、前日までに辻本の家族が球団に「野球に専念させたい」と伝えた。その一方で、日本語の完全習得も課題の一つ。負担のかからない範囲で、漢字検定ドリルで独学することになった。 いずれは、タテジマのエースに成長することが期待される逸材だ。新人合同自主トレでは、他の社会人選手らと別メニューでの調整を余儀なくされているが、16歳の年齢を思えば仕方ないこと。どれだけ苦しいスタートを切ろうとも、辻本は、何より野球を最優先する考えでいる。 「昨日(20日)、ご家族と話しました。すでにご存じかと思いますが、学力は高いレベルを持っていることもあって、ご家族は、野球に専念させたい、ということです」と、牧田社長が明らかにした。辻本の両親と話し合い、そして辻本の意思もくみ取った上で、今後の方針が固められた。 これまで、高校を卒業していない辻本に対して、さまざまな学業のプランが検討されてきた。通信教育や家庭教師によるもの、また夜間学校に通う提案もあった。その中から今回決められたのが、本業に差し支えのない、漢字検定のドリルによる日本語の勉強となった。 「渡したのは、漢字検定の練習用のドリルです。試験問題集は渡してませんよ」と山本寮長。小学校から「カナディアンスクール」に通い、中学1年で単身渡米したこともあり、人生の半分以上を英語を“国語”としてきた。だからこその不安もある。 以前「契約の時に、初めて自分の名前を漢字で書いたらしいよ」と話したのは、パドレス・大塚だ。自主トレで通う堺市内のジムが同じ場所という縁もあって、“辻本通”でもある大リーガーも、ちょっとばかり心配?日本語を自在に操れなければ、練習にも影響が出て、チームに慣れるのにも時間がかかる。漢字ドリルは、本業のための“補習”と言ってもいい。 日本の漢字検定は1級から10級までだが「(渡したのが)どの級なのかは言えません。ノルマもないですし、環境に慣れるための、親心みたいなものです」と山本寮長。机に向かうのは空いた時間だけ。虎のワンダーボーイは、野球に精進する道を選んだ。
2005年01月22日
上原 契約交渉は不調も、調整は万全 エースの調整は万全だ。巨人の上原浩治投手(29)が21日、川崎市のジャイアンツ球場で自主トレを行い、早ければ23日にも若手相手に打撃投手を務める意向を明かした。 「そろそろバッティングピッチャーをしてあげないとね。若い選手に投げようと思う」。昨年も1月18日に阿部らを相手に178球の熱投を演じた上原。野手がフリー打撃に入る時期ということを考慮し、若手の練習相手に名乗り出た。 約20メートルのキャッチボールでは落差の大きいフォークを交え、前日まで80メートルだった遠投は90メートルまで延ばした。きょう22日は休養日。「天気がよければ」の条件つきながら、23日にも室内練習場のマウンドに立つことになる。 予定通りの調整とは対照的に、契約更改交渉の話題となると歯切れは悪い。ポスティングによる来季のメジャー移籍を希望しても、球団の断固拒否の方針は不変とあり「進展はない」とポツリ。25日には球団代表者と12球団選手会会長が出席し、ドラフト改革や移籍の活性化を話し合うプロ野球構造改革協議会が行われる。FA取得までの期間が短縮すれば、自身だけでなく今後の若い選手にもメジャー挑戦の道が広がるが「(協議会には)出ないし提案とかもしない」と話した。 ≪初の“新人合同オフ”≫亀井、木村、東野の新人3人がそろって買い物に出かけ“新人合同オフ”を楽しんだ。この日は14日に始まった新人合同自主トレの2度目の休養日。1度目の17日は部屋にこもりっきりだった木村は「いつも新宿なので、きょうは原宿です」とうれしそうに出かけた。20日に左ふくらはぎの張りを訴え別メニュー調整となった野間口は、寮の電話番を務めるなど静養に努めた。
2005年01月21日
禁句第2弾 岩村は「ポスティング」 ヤクルトの岩村明憲内野手(25)が21日、東京・東新橋のヤクルト本社で代理人同席で2度目の契約更改交渉に臨み、6400万円増の年俸1億7400万円(推定)でサイン。同内野手は球団から今オフのポスティング・システム(入札制度)によるメジャー移籍を容認されているが、シーズン終了までその話題を封印すると宣言した。 交渉後の記者会見で岩村は「ポスティングはシーズン中は禁句です。今はやりの禁句。みなさんも(今後は)聞かないでください」。多菊球団社長が若松監督、古田に対し来季監督問題に関してかん口令を敷く方針を固めたが、今度は球団が“第2弾”を岩村に敷いた。 当初は年俸倍増に届かなければ自費キャンプも辞さない構えだった。だが130試合、打率3割、40本塁打、90打点で満額2000万円をゲットできる自身初の出来高導入に陥落。「自分がこのシーズンで(成績に)納得しなかったら(メジャー移籍は)しません」。メジャー移籍実現のため02年の巨人・松井(現ヤンキース)以来となる50本塁打を筆頭に、あらゆる個人打撃部門で上位進出を狙う。 ≪稲葉 ヤクルトに退団のあいさつ≫FA宣言しヤクルト退団を決めた稲葉が東京・新橋の球団事務所を訪れ、退団あいさつ。会見では目に涙を浮かべ「10年間お世話になり、育てていただき感謝してます」と話した。大リーグ移籍を目指す方針に変わりはないが現状ではオファーはなく、獲得を表明した日本ハムに移籍する意思を固めている。自主トレは多菊社長の許可を得て神宮室内練習場を使用。ヤクルトの2軍キャンプが宮崎・西都に移動する2月7日以降も同練習場で元同僚の高津(ホワイトソックス)と合同自主トレを行う。
2005年01月20日
堀内巨人に“癒やし部屋”効能はV奪回? “湯ったり”効果でチーム強化!?巨人・宮崎キャンプの選手宿舎となる青島グランドホテルに、2・1キャンプインに向け露天風呂付きの客室がオープンすることになった。堀内恒夫監督(56)に“特別室”が割り当てられれば、昨年12月に大腸がん手術を受けた体のケアには最適。さらに露天風呂が選手とのコミュニケーションに有効活用される可能性も高く、V奪回の足固めへ温泉が思わぬ効果を発揮しそうだ。 粋な計らいだ。2月1日のキャンプインへ、堀内巨人に強力な“癒やしの部屋”が完成した。「ジャイアンツのキャンプを目指して造りました。役所の検査も受け、最終的に細かいところを仕上げています。ゆっくりしていただければいいですね」と宿舎関係者は言葉を弾ませた。 露天風呂をしつらえた計4室の客室は7階に完成。キャンプでは首脳陣が宿泊するフロアだ。「まだ部屋割りは決まっていないが、そういう部屋があれば代表、社長、監督、ヘッドあたりに割り当てられる」と球団関係者。となれば昨年12月15日に大腸がんの開腹手術を受け、腸を数センチ切除した指揮官にはこの上ないプレゼントとなる。12月26日の退院後は福島県内の温泉などをめぐって療養。キャンプ期間中にも温泉に入り続けることが可能となれば、体調面の不安は薄れる。また19日のスタッフ会議では早出、夜間練習を廃止する代わりに日中の練習が「エンドレスになる」という極限キャンプの方針を打ち出しており、練習でのストレス解消にももってこい。心身両面で“湯ったり気分”を満喫できることになる。 それ以上に効果をもたらすのが、露天風呂を利用した選手との交流だ。仁志、河原らと酒を酌み交わすなど、堀内監督は昨春のキャンプで同ホテルの自室を有効活用。秋季キャンプでも「夜はコミュニケーションの時間。選手とコーチ、監督と選手が意思の受けわたしをしたり話し合うのが目的。肌と肌でぶつかり合うものだと思っている」と自室を開放した。そこに癒やしアイテムが加われば文字通り“裸の付き合い”が可能となる。 3位に終わった昨年は、清原の起用問題など選手とのコミュニケーション不足がささやかれた堀内巨人。今回登場する露天風呂が、V奪回へ思わぬ“効能”をもたらすことになる。
2005年01月19日
NOVA式「駅前野球留学」!?プロOBら講師に塾開講 NOVA式「駅前野球留学」!? 都内の企業がプロ野球OBらを講師とした野球塾の開講を目指していることが21日、分かった。グラウンドがなく子どもたちの野球離れが深刻と言われるが、けいこ事のように子どもが個人レッスンを受けられ、講師として引退したOBたちの雇用にもつながるウルトラCで、キャッチフレーズは「講師は全員プロ野球人」!? 英会話やピアノのように“野球塾”を駅前で開くというアイデア。クリエイティヴワン社の田辺栄一氏が、古い友人である楽天・松井優典二軍監督から相談をもちかけられた中で生まれた。 ヤクルト時代に二軍監督、マネジャー経験のある松井氏にとって、野球を辞めた若い選手の再就職先は悩みの種。「やはり選手は野球で第2の人生を送るのが適任だし幸せという結論になりました」と田辺氏はいう。 郊外の駅前のビルを借り、元選手が子供たちに素振りやティー打撃、キャッチボールなどを教える。ビデオ撮影したフォームを解析したり、また遠隔地の子供にはウェブカメラを通じ“お茶の間野球留学”。プロの指導を受けるだけでなく、好きな時間に、好きな講師を選べる長所もある。 同社は昨秋から各地で野球教室を開催。ヤクルトOBの池山、広沢、川崎らにコーチ役を依頼した。評論家として活躍するOBが野球塾の専属になるのは難しいが、加藤博人、桜井伸一(ヤクルト)、大村巌(ロッテ)など一軍で活躍した面々が名乗りをあげている。 「月謝は通われる場合は他の習い事のように週1回で1万円ぐらいで考えています。生徒をたくさん集めた講師は独立してもらえばいいし、指導力を身につけてプロ球界に帰っていってくれてもいい」(田辺氏) 現在、同社では4月をメドに都内での野球塾第1号の開講を目指している。英会話のように“野球留学生”が増えれば、野球離れの悩みまで解消するはずだ。
2005年01月18日
巨人・仁志『ファンタジスタ』に…“3種の神器”も一新 巨人の仁志敏久内野手(33)は21日、横浜市内でサッカーJ1東京ヴェルディのMF山田卓也(30)と合同自主トレを行った。FA残留した今季はバット、グラブ、スパイクの3種の神器をプロ入り後初めてそろって一新。特にスパイクは球界最軽量の248グラム(片足)を用意。昨季わずか3盗塁に終わった反省から、3拍子そろったファンタジスタ・仁志をアピール。2年後、再びメジャー挑戦の夢に突っ走る。 33歳とは思えない軽快な動き。サッカー元日本代表、東京ヴェルディのMF山田との合同自主トレに臨んだ仁志は反転、切り返しの反復練習で下半身をいじめ抜いた。 「1番のテーマは軽快に走れたり、動き回ること。年齢とともに衰えはくるんだろうけど、やっぱりスピードが何にでも生きてくると思う」 掲げたのはさらなる高速化だ。そのための秘密兵器も用意した。今季からアドバイザリー契約を結ぶ予定のアシックス社が用意したのは球界最軽量・248グラム(片足)の魔法の靴だった。 「軽いのに越したことはないからね」。歯を8本から5本にし、グリップ感を落とさず軽量化に成功。昨季は打率.289、28本塁打と打棒復活の一方、わずか3盗塁に終わった。平成14年には22盗塁で成功率10割を誇っただけに「20盗塁はしたい」と意欲的だ。 さらにスパイクだけでなく、バット、グラブも新調。「3つ同時に変えたのは初めて」とFA残留した今季を再出発と位置づけた。この日、初打ちしたバットはグリップを細く、芯を太くし、よりライナー性の打球が打てる優れモノ。重さは約900グラム、従来のアオダモに加えキャンプでホワイトアッシュも試す。グラブはスイートスポットを小さくし、がっちり捕球できる型に進化させた。 「自分はセカンド。スピードを1番見られるし、見せたい」。メジャー挑戦の夢は断念したわけではない。FA再取得は3年後だが、2年契約が切れる来年オフにも-。夢の実現のためにも、仁志が走攻守に魅せる“球界のファンタジスタ”になる。
2005年01月17日
遊撃は鳥谷で完全固定!岡田監督が実戦フルスタメン指令 鳥谷、実戦全スタメンや-。阪神・岡田彰布監督(47)が21日、大阪市内のホテルで行われた激励会に出席。そこで、あらためてプロ2年目・鳥谷敬内野手(23)の開幕遊撃スタメンを明言するとともに、春季キャンプの紅白戦、OP戦にも初戦から遊撃スタメンでフルに起用する考えを示した。シーズン146試合も合わせて、2005年実戦全スタメンで不動の地位を築かせる 遊撃は鳥谷で完全固定や。だからこそ、紅白戦の最初から試合という試合には、すべてスタメンで出場させる。 「(鳥谷は)紅白戦、練習試合、OP戦とか最初からどんどん出させるよ。居残りで特打なんかさせへん。オレの時でも30歳ぐらいまではOP戦でも最初から出てたしな。結果も出るやろ」。岡田監督が紅白戦、練習試合、OP戦を含む開幕までの実戦に、鳥谷をフルにスタメン起用する考えを明かした。 4・1の開幕戦(ヤクルト戦)は「(遊撃・)鳥谷、(二塁・)藤本でやってもらう」と、藤本とコンビを組んで開幕遊撃スタメンもあらためて明言。プロ2年目の今年、その遊撃の座を開幕から146試合、鳥谷に任せたい。そのためにも、キャンプから実戦の場でより多くもませる。 昨年は藤本との遊撃争いの余波で、OP戦の出場機会は遊撃とDHの併用だった。しかし、今年は「そういうことはしない」と岡田監督。OP戦はもとより、キャンプ紅白戦、練習試合から遊撃スタメンに固定して、フル起用。助走から結果を出させて、一気に開幕本番へ飛躍のスタートを切らせるのだ。 「(鳥谷の)大体の力量はわかっているからな。だから見切り発車じゃない。倉敷の(秋季)キャンプを見て、これでいける、と守備コーチも打撃コーチも感触を得ているからね」 阪神は開幕までに練習試合3試合、OP戦20試合、そして、紅白戦も5試合程度予定している。この実戦練習に遊撃スタメンの自信を植え付けさせて、シーズン本番146試合、その座のまっとうを目指す。計174試合の異例の長丁場。これを最後まで守り抜かせたい。指揮官の期待の込めたフルスタメン指令だ。
2005年01月16日
殿堂入りの村田兆治氏、離島で野球振興 野球界の功労者をたたえる野球殿堂入りが11日、野球体育博物館(東京ドーム内)で発表された。競技者表彰は「マサカリ投法」で通算215勝を挙げた村田兆治氏(55)と、西武監督として日本一6度、巨人V9メンバーとしても活躍した森祇晶氏(68)を選出した。表彰式は球宴第1戦(7月22日=西武ドーム)で行われる。これで殿堂入りは154人となった。 トップ当選で殿堂入りを果たした村田氏は、受賞スピーチで、いきなり新チーム「マサカリ・ドリームズ」の設立を宣言した。「私のような若輩者が、名誉ある殿堂入りなんて、戸惑っている。これも『兆治よ、もっと社会のために働け』というゲキと受け止めたい」。緊張気味に話した。 プロOB12、13人でチームを結成。これまでも島々を巡ってきたが、今後はチームとして離島振興のため島民との親善試合や少年少女たちに野球教室を開く。1回目は3月上旬、長崎・対馬を内定。近くメンバー構成とともに正式発表する。 「人生、先発完投」を座右の銘に、55歳の今日まで全力で走ってきた。2度の入院生活で「精いっぱい生きる」ことを学んだ。1度目はロッテのエースだった33歳の時、右ヒジ故障で当時タブー視されていた移植手術を受けた。復活を目指すも、最初は淑子夫人とのキャッチボールで10メートルも届かなかった。それが2年半のブランクの後、35歳で17勝をマーク、復活した。当時の金田正一監督はこの日のゲストスピーチで「兆治ほど努力の文字が似合う男はいない」と殿堂入りを喜んだ。 ダイエーコーチ時代には、心筋梗塞(こうそく)で手術を受けた。いまも血管に小さな金属板が埋め込まれている。それでも日々のトレーニングを欠かさない。ウオーキングや柔軟体操などの簡単なメニューを暇を見つけてはこなす。体重は現役時代よりわずか4キロ増の84キロ。そんな中高年の星は、55歳目前の昨年11月、マスターズリーグで141キロを記録してファンを驚かせた。 それでも「やり残したことがある」と言う。島の人たちの心の温かさに触れたことが縁で、引退後、離島巡りを始めた。日本には離島が約220。通算215勝の村田氏は「勝ち星の数だけ回りたい」と目標を掲げたが、現在、踏破数は40余島。今度は「マサカリ・ドリームズ」を率いて再挑戦する。
2005年01月15日
宮城球場にボールパーク養成ギプス出現 改修工事中の楽天の本拠地・宮城球場に、うわさの「ボールパーク養成ギプス」が姿を現した。老朽化した同球場が生まれ変わるための秘密兵器で、外壁を半円形の建物ですっぽり覆い、ロッカーやブルペン、売店などを新たに増設するもの。3月20日の納期まで、ほぼ中間点に当たる12日現在、工事の進ちょく率は31・2%。一気にピッチを上げたいところだが、目玉の施設は完成に向け、着々と工事が進められている。 オレは今、猛烈に感動している。小柄なオレ、星飛雄馬は「大リーグボール養成ギプス」で巨人の星になれたが、宮城球場はもっとでっかいギプスで生まれ変わろうっていうのか! 何とも劇画チックなネーミングだが、決しておふざけではない。漫画「巨人の星」世代の三木谷浩史オーナー(39)が、古い球場をメジャー級に改修する願いを込めて「ボールパーク養成ギプス」と命名した。年明けから本格化した工事は現在、足場が組まれた初期段階。それでも、うわさの代物はクッキリと姿を現した。覆われるのは「宮城球場」の看板が掲げられるネット裏施設を起点に一、三塁側の内野席まで。外壁に沿って半円形状に幅10メートルの施設が、ギプスのように包み込んでいる。 それが完成すると、従来の壁の必要な部分に穴を開け、出入りできるようにしたり、壁を撤去して関係者用の広い部屋としてリニューアルする。逆に大外の壁に入り口をつくれば、ファン向けの施設となる。これにより、ロッカーやシャワー室を充実させ、トレーニング室や会見場、トイレ、売店などを新設。ファウルゾーンにあったブルペンもギプス部分に移す。空いたスペースには、より選手に近くなる張り出し型のスタンド(フィールドシート)となる。つまりこのギプスは、新装・宮城球場で選手やファンにとっての快適な環境をつくる、基盤になるというわけだ。 今年は1階部分だけだが、来年は2階までギプスで固め、VIP席や売店の充実を目指す。工期5カ月の中で外周施設の基礎工事期間が省け、コストが割安な上、古い建物を補強できる利点がある。工事を担当する鹿島建設は西武ドームに屋根をかけた経験もあり、既存の球場を大型改修したノウハウを生かした。 グラウンドには、ネット裏を掘り下げた「砂かぶり席」の基礎も完成し、左中間後方には芝生公園化される「楽天山」もそびえたった。4月1日の本拠地開幕まで許された時間は少ないが「ボールパーク」への道は、着実に固められている
2005年01月14日
ロッテが「ハングル」ボード採用へ 電光掲示板も韓流-。ロッテが今季、千葉マリン球場の選手名表記を、ハングル文字にすることを検討していることが13日、分かった。今年のチームの課題は打撃面。カギを握るのは昨年打率2割4分、14本塁打と不振に終わったアジアの大砲、李内野手(28)の復活だ。「李が自分の力を出せるように、韓国と同じ雰囲気で打つことができるようになれば。まだアイデアの段階だけど、実現できればいいですね」と5日に新たに就任した荒木重雄企画部長(41)は説明した。電光掲示板のハングル文字表記は李が打席に立った時に限定するなど、案が出ている。 ロッテは今年6月28、29日に韓国で日本プロ野球初となる公式戦(対ソフトバンク)を行う。2月26、27日には鹿児島で韓国ロッテと練習試合も予定している。韓国での公式戦では、ペ・ヨンジュンと女優チェ・ジウを始球式に起用する案もある。重光オーナー代行も将来的に「アジアリーグ構想」を持つなど、韓国との交流に積極的。ハングル表記も日本在住の韓国人野球ファンへのサービスになる。また、日本人の観客にとっても野球を見ながらにしてハングルの勉強にもなるわけだ。 荒木部長は外部からも広く人材を登用したいというロッテの球団改革の一環として、採用された。青学大の大学院を卒業後、東大スポーツマネジメントスクール修了。日本IBM、ドイツテレコムなどでソフトウエア開発に携わった。早速、斬新なアイデアを披露したが「今後もいろいろ盛り上げていければ」と話している
2005年01月13日
16歳辻本別メニュー…険しいトラの道 阪神8巡目の辻本賢人投手(16=マタデーハイスクール中退)が13日、西宮市鳴尾浜での新人合同自主トレに参加。初日から別メニュー調整を強いられ、ホロ苦スタートとなった。 予想以上にプロの壁は高く、険しかった。初日のメニューは下半身中心の強化運動やキャッチボール、ランニングなどを約5時間。16歳になった辻本に、動きに限界を感じた続木敏之トレーニングコーチ(46)が途中でストップをかけた。「ここまでかなと判断したので外しました」。辻本は歯を食いしばり、必死に耐えていたが、他の新人と体力差は歴然。体力不足という、悔しい初日となった。 テレビカメラ6台、100人の報道陣を前に、辻本は「悔しい? そうですね。コーチの指示であがりました。もうちょっとできましたね」と語った。合同自主トレはキャンプイン直前の30日まで続く。残り2週間、辻本には厳しい日々が続く。「練習内容がしんどい部分? 少しある」と認めたが、「キャンプまでにベストの状態になるようにして迎えたい」と負けん気の強さもみせていた。 ゴールデンルーキーの練習を視察した岡田監督は、「新人は高校生から社会人まで幅はあるから。全部同じメニューをこなすのもなぁ。はりきりすぎて、パンクしたら何を言われるか分からない」。ただ2月からの2軍キャンプでは「特別メニューをやらせるつもりはない。キャンプでは同じことをさせる」と特別扱いはなし。英才教育の階段を1歩ずつ、着実に上がらせる方針だ。
2005年01月12日
三木谷浩史オーナー(39)が13日、都内で「楽天市場」で独占販売する韓国俳優ペ・ヨンジュン(32)の関連グッズの発表会見に出席。球団もヨン様層の女性ファンに注目していることを明かした。さらにこの日は、東北ゆかりの著名人22人で構成される「東北楽天ゴールデンイーグルス・ファンクラブ名誉創立会員」も発表された。さとう宗幸(55)大友康平(49)西田敏行(57)らの名がずらりと並び、こちらも主婦層など幅広いファン獲得作戦の切り札にする。 三木谷オーナーは4月1日の本拠地開幕戦に「モーニング娘。」らアイドルを大量動員する「仕掛け人」だけに、この日の会見ではヨン様とイーグルスの合体の可能性も注目された。しかし「彼はロッテとCM契約を結んでいますから」との気遣いもあり、その可能性はやんわり否定。それでも、韓流ブームの主役の人気ぶりは、昨年の自社の売れ筋商品ベスト3に「冬ソナ関連商品」が入っていることもあり十分承知。ネット販売ならではの分析による購買層は30~40代の主婦層が圧倒的だった。 三木谷オーナー「彼は人間的な素晴らしさがにじんでますよね。我々にとって球場に来てほしい層にニーズがあるのも分かっています。母さんが来れば、家族みんながついてくる。子供だけじゃなく、女性にも球場に来てほしい。勉強してみます」。 「冬ソナ」を母さんの涙につられて見て、はまってしまった父さんや子供たちも多い。野球に当てはめれば、母さんが球場に来れば、父さんも子供たちもやって来る。財布を握っているのは母さんなのだ。 そんな「ヨン様の方程式」の延長線上にあるのが、この日発表された「ファンクラブ名誉創立会員」だ。東北6県知事と仙台市長以外は、東北ゆかりの著名人で固めた。中村や大友は母さんが若かりしころに熱狂した青春スターにロックスター。「青葉城恋唄」のさとうは、現在、仙台市の主婦向け情報番組の司会者として抜群の人気を誇る。 もちろん、地元に親しまれる人材も不可欠だ。山形のサクランボ農家を営む歌手大泉逸郎(62)は大ヒット曲「孫」にちなみ、ソフトバンク孫オーナーを応援するかと思いきや、やはり東北初のプロ野球団を支持した。これなら、母さんだけでなく、ばあちゃんの注目までアップする。元世界チャンピオンの畑山隆則、元宝塚の涼風真世ら格闘ファンや宝塚ファンまで含む幅の広さだ。モー娘らも来る本拠地開幕戦に22人全員を招待して、地元ファンと一緒に声援を送る予定だ。 もともと、公式応援歌や本拠地開幕戦にモー娘を起用したのは子供たちの関心度を上げるためだった。一方で、中高年層の興味をそそるアイデアも続出する。監督や選手に任せるプレー以外のことは、なんだってやる。そんな強烈なバックアップだ
2005年01月11日
平成の名勝負に新たな1ページが加わる。西武・松坂大輔投手(24)が14日、自主トレ先の静岡・大仁で今季から導入される交流戦で巨人・清原和博内野手(37)との対戦を熱望。少年時代からあこがれ続けたスーパースターとの「MK対決」を球界の新たな呼び物にしようと“直球1本”の真っ向勝負を宣言した。 松坂の表情が野球少年に戻った。清原は小学生時代、電車を乗り継いで西武球場に駆けつけたほど特別な存在。その清原と公式戦で対戦できる喜びを抑え切れなかった。 「清原さんは僕にとっていつまでもあこがれの人。挑戦するつもりで向かっていきたい。変化球は投げたくないし、真剣勝負で楽しみたい」 99年のプロ入り後、球宴などを除く真剣勝負での対戦は02年日本シリーズだけ。第1戦でこん身の直球を東京ドームの左翼看板上まで運ばれるなど、通算4打数2安打3打点と打ち込まれた。それでも松坂は直球勝負にこだわった。自主トレ先、静岡・大仁の「大仁ホテル」は清原が西武時代の91年から巨人1年目の97年まで始動した場所。長嶋元巨人監督が現役時代、自主トレを行っていたことでも有名だ。受け継がれる“ミスタープロ野球”の系譜。大きな存在を乗り越えるための対戦は、松坂の闘志をかき立てるには十分だった。 清原は今オフ、起用法をめぐって球団と対立。残留は決まったものの定位置は確約されていない。その中で松坂が交流戦での対戦を熱望したのも球界の大先輩へのエールの意味が含まれている。一方で「松坂VS清原」の対戦がファンの興味をそそることは確実。今オフ球団の選手会副会長に就任した松坂にとってファンサービスは懸案の1つ。「清原さんとの対戦をファンに見せたい。見てる人を楽しませたいし、そうさせる自信もある」。プロとして何をすべきか。すべてを自覚した大人の松坂がそこにいた。 昨年は日本一に輝いた上、入籍を済ませた倫世夫人(29)と年末年始に海外へ新婚旅行に出かけるなど公私とも充実した1年だった。「シーズンでも優勝して真の日本一になりたい。勝ち星は倍(20勝)で沢村賞も狙いたい。体調はいいしプロで最高の成績を挙げようと思ってやっている」。連覇、そしてその先にあるメジャー挑戦。自らの夢に向かって松坂の1年が幕を開けた。
2005年01月10日
「赤ゴジラ」でよろしく!昨年の首位打者に輝いた広島・嶋重宣内野手(28)が8日、佐伯郡にある大野2軍練習場で始動した。練習後には自らニックネームについて言及し「『赤ゴジラ』でお願いします」と愛称統一を初めて要望。期待の大きい05年シーズン。嶋…いや赤ゴジラは、文字通り火を噴く勢いでVを呼ぶ。 05年シーズンの始動日。詰めかけた多くの報道陣を前に、嶋がお願いの言葉を口にした。それはマスコミに対してだけじゃない。応援してくれる全国のファンに向けてのものでもあった。 「いろいろな呼び名があるが、一番いいのは『赤ゴジラ』。今年は赤ゴジラでお願いします」。本人発表の“公式ニックネーム”だ。飛び交ったさまざまな愛称の中から、一番愛着のあるもので統一したい気持ちを素直に明かした。 背番号「55」で左打ちということから、ヤンキース・松井秀の愛称「ゴジラ」を引用して付けられた「赤ゴジラ」の呼び名は、嶋の活躍とともに大ブレークし、流行語大賞にもノミネートされるなど、そのニックネームとともに自身の認知度は高まった。 だが、一方で「赤いゴジラ」「嶋ゴジラ」「レッドゴジラ」などさまざまな形に“変形”した愛称が流布したのも事実。「他の呼び方をされてもうれしくも何ともないんですよ。出来たらやめてほしいんですけどね」と自ら宣言したのだ。 昨年末はイベント出演などで超多忙の日々を過ごした。だからこそ、年末年始の10日間は完全休養に充てた。一度リセットしての再スタートは、広島OBの元祖鉄人・衣笠祥雄氏(57)から“伝授”されたもの。昨秋の日米野球に出場した際に会食し、キャンプに向けての心構えを聞いた。 「やっとキャンプを迎えるのか、それとももうキャンプかと思って迎えるのかで、モチベーションは違う」。“鉄人式”のオフの過ごし方を経て「休みの間は体がウズウズしていた。それは本能。そうなるのを待っていた」と、既に練習再開やキャンプインを心待ちしている。 もう「ブレーク」とは言わせない。実力の定着。真価の継続。愛称の統一発表で嶋が、いや失礼、赤ゴジラがその名をさらに高める05年シーズンのスタートを切った。
2005年01月09日
巨人・清原和博内野手(37)に、愛情たっぷりの“最後通告”が突きつけられた。清原のPL学園野球部の1年先輩で、不慮の事故で車いす生活を余儀なくされた清水哲さん(38)を励ます恒例の「哲和会」が8日、大阪・富田林市内で開かれた。清水さんは今季に進退をかけるかわいい後輩に、全力疾走で堀内監督を見返すよう叱咤(しった)激励した。 苦楽をともにした先輩らしい励ましの言葉だった。清水さんは自主トレ中のため哲和会を欠席した清原に対し「ここに来ている場合じゃないでしょ。今年、勝負をかけんことには(野球を)やめなあかんことになる」。その上で堀内監督の「スピード野球」を、清原なりに実践するよううながした。 昨年末、清原は「スピード野球」をテーマに掲げた堀内監督に構想外とされ、巨人退団の危機に追い込まれた。後輩の動向を心配していた清水さんだが、一方的に肩を持つ気にはなれなかった。堀内監督の主張も理解できるからだ。 「50盗塁しろと言っても無理。でも監督が言いたいのはホームランバッターでもサードゴロなら全力で走れということ。メジャーの選手はそれをしている」。もちろん一番の魅力は豪快な本塁打。だが「ファンが見てあきらめや手抜きの姿勢はよくないと言っていると思う。それを見せてくれたら」。今こそ清原の全力疾走が必要だと説いた。 清原は、主力選手が次々とメジャーへ流出する中、甲子園からプロ野球とスター街道をひた走る自慢の後輩。しかし、今年ダメなら引退の二文字が現実味を帯びる。「堀内監督を見返してほしい?そうですね。必死でやらんことには野球ができなくなる。いい成績を残してほしい」。清原を思えばこその“最後通告”だった。
2005年01月08日
巨人にドラフト6巡目で入団した星孝典捕手(22)が8日、アニメ「巨人の星」でおなじみの“ちゃぶ台”を持って、川崎市内のジャイアンツ寮に入寮した。 主人公の星飛雄馬の父、一徹がちゃぶ台をひっくり返すシーンはあまりにも有名だが、名字が主人公と同じ星は、まさに『巨人の星』になるべくお約束のアイテムを持ち込んだ。「(ちゃぶ台を)ひっくり返すわけじゃないですけど、それくらいの勢いでやっていけたら」と抱負を語った。 ちゃぶ台は母校の東北学院大の職員からプレゼントされたもの。40年以上の年代もので「こだわりの道具があると自分の中で燃えるものがある」と話した。 試合で打席に向かう際に流れるテーマソングも「流していいものなら流したい」と“思い込んだら試練の道を~”で有名な『巨人の星』の曲にする。「失礼にならないなら」とビビりながらも先輩の清原に対して星一徹ばりのスパルタ教育をお願い。今後は「巨人の星」のDVDを購入して勉強に励むつもり。目指すは“エース”ならぬ“正捕手”。星が『巨人の星』への第一歩を踏み出した。
2005年01月07日
関本、球児が高らかにV宣言―。 今季の猛虎の命運を握る投打のキーマンが、東の虎党に向かい、高らかにほえた。 まずは関本だ。ヒッティングマーチの大合唱で迎えられてステージに立つと、マイクを強く握り締めた。「今年は優勝して、監督とヘッドを胴上げします。よろしくお願いします!!」。ホールにこだまする大歓声。続いて壇上に立った球児も「必ず優勝します!!」。パーティーのボルテージは、いきなり最高潮だ。 とにかくアツい。トークショーでは、ひっきりなしに虎党のゲキが飛ぶ。関東で相性抜群の関本が「今年も打てるように頑張ります」と大暴れを誓うと、間髪を入れず虎党が返す。「首位打者取れ!」「ホームラン王だ」。今季から背番号22を背負う球児には「22勝しろ」と猛ゲキ。この熱気はまるで甲子園、いやそれ以上か。 関本は現在、横浜市の東芝グラウンドで自主トレの真っ最中。早朝から正午までみっちりこの日のメニューをこなし、その足で会場に駆け付けた。「スゴい歓声でしたね」。しばらく離れていたあの熱狂に浸り、目標のレギュラー獲りへの思いを新たにした。 球児は、11日から福原、吉野らとともに沖縄での自主トレを開始する。「2月1日からブルペンで投げられるように準備するけど、自分のペースで調整していきます。自主トレは遠投が中心になります」。ここ数年、キャンプ中の故障に泣かされ続けた反省を踏まえ、今季はじっくりと仕上げる考え。今季はセットアッパーとしての活躍が期待されるが「何があるか分からないから、先発の調整をしていきます」と万全仕上げを誓った。 ステージを降りても鳴りやまない歓声。関東の虎党も知っている。覇権奪回には、2人の活躍が欠かせない―。約400人の激励を合図に、投打のキーマンは再び、己との闘いを開始する。
2005年01月06日
広島ナインの中では、けが予防への意識の高まりから、暖かな地での自主トレが目立ってきた。年明けに野村は米本土、小山田ら5投手はグアムで始動。嶋ら若手6野手は1月中旬にキャンプ地・沖縄へ先乗りする。相次いで寒い広島から出て、温暖な気候下で試運転をする。 野村は今年に続いて、アリゾナ州へ渡る。「古傷に悩まされずに済んだし、自分自身の開幕は成功だった」と振り返る今季の再現を狙い、約2週間滞在する。 けがを重ねた股(こ)関節の柔軟性を高めていく中で、「テンションを高めるのも目的」。40代でも一線級で活躍する米大リーガーらと同じ環境に身を置くことで、自らを奮い立たせる。首脳陣は一塁コンバートを打ち出すが、「グラブは用意するが、三塁を簡単に手放す気はない」。若手との競争へ向け、心身の準備を整える。 小山田、広池、小林、横山、佐竹の5投手はグアムで合同自主トレ。春季キャンプでは計2500球の投げ込みが待っており、小山田は「暑い場所で、一度全力で動いておく必要がある」と、本格的な投球練習を予定している。 今年は東出だけだった沖縄先乗りも、嶋や尾形らが加わって6人に増えた。ここ数年、戦力ダウンに直結してきた故障の追放が、巻き返しへの至上命題。主力選手たちは暖かな地でじっくり体を鍛え上げ、2月1日のキャンプインへと突っ走る。
2005年01月05日
立浪 目指す!!40歳レギュラー年男 新年の誓い 中日の立浪和義内野手(35)が2日、“40歳レギュラー”の大目標を掲げた。愛知県長久手町のショッピングセンターで行われたトークショーで、胸に秘める夢を口にした。8月で36歳を迎えるが、老け込むつもりはない。「これから1年1年が勝負になる」。不惑へのカウントダウンが始まる今季、あと1勝で逃した日本一を手にするため、野球人・立浪はむしろ若返っている!? 野球こそがライフワーク。PL学園高時代、甲子園のアイドルだった立浪も8月で36歳を迎える。人生の3分の2以上を野球とともに過ごしてきた。30代折り返しとなる18年目のシーズンを前に壮大な夢を口にした。 「正直、40歳くらいまで野球を続けたいと思っています。1年1年が勝負なので、状況は厳しいと思いますけど」 2009年に40歳になる。あと5シーズン。まるで自らを鼓舞するような口調だった。トークショーが行われたショッピングセンターの特設会場にあふれかえった600人のファンから「頑張れ!」と声援が上がった。 40歳現役にとどまらず、あくまでも40歳レギュラーが目標。中日では40歳を迎える年で定位置を守り抜いた野手は、1993年の現役時代の落合監督だけ。高木守道氏も谷沢健一氏もなしえなかったことだ。最後に「状況は厳しい」と付け加えた理由だ。「同じ力なら若い選手でしょう。力が落ちて、レギュラーで使われなくなったら辞める時だと思ってます」と、ハードルを高く設定。潔さも持っている。 永遠の若さを保つ源は野球に対する真摯(しんし)な姿勢だ。「野球はそんなに甘いもんじゃないですから。例えば死球を受けた際も、ほんの数センチの差がケガするかしないかを分ける…」。野球を語る口調は自然と熱気を帯びてくる。 「今年も中日は優勝を狙える戦力があると思ってます。ライバルは巨人や阪神か…。その中で自分もしっかりやっていかないと」。沖縄春季キャンプでは、中盤まで自由調整が認められているが、1軍本隊と同じ北谷球場でスタートする。「北谷球場はトレーニング器具も充実している。徹底的に鍛えます」と例年以上に意欲を見せる。 夢を提供するのがプロ野球選手の仕事だと考える。小さな体でもできる-。体格に恵まれない野球少年に夢を与え続けてきた。「1年でも長く期待に応えられるプレーがしたい」。新たな夢である40歳レギュラー。カウントダウンの第一歩である今季が重要だと分かっている。51年ぶりの日本一奪回へ、逆に若返っている。今年も大一番で立浪の集中力が発揮される。
2005年01月04日
中日の朝倉健太投手(23)が3日、川上に続く右の先発2番手に名乗りを上げた。名古屋市熱田区の神宮東中日ハウジングセンターでトークショーを行い、146試合フルシーズンのローテ死守をファンに約束した。チーム内はもちろん、一時は中日も獲得を検討していた同い年の楽天・岩隈久志投手(23)に対してもライバル心を隠さない。「今に見ていろという感じです」。同じ右投手には負けない。何度も期待を裏切り続けた背番号18が、雪辱を誓った。 名古屋でトークショー 今季への確かな手応えはつかみつつある。朝倉は迷うことなく、理想像をトークショーに詰めかけたファン約300人に語った。 「今年は絶対にローテに入る。(川上)憲伸さんの次といわれるようにならないといけない。自分と同じ右ピッチャーには負けない」 尊敬するエース川上に近づきたい。追い越したい。そんな気持ちが、昨季10勝を挙げた格上のドミンゴを“スルー”させた。先発の座を勝ち取るだけではなく、その上を目指しているのだ。 自信の源は、秋季キャンプでつかんだ理想の投球フォームだった。すり足投法、2段モーション…。オフは自らのフォームに悩んでいたが、オーソドックスなものに落ち着いた。「今年はフォームが大丈夫なので気持ちが楽です。ケガをしないで、このまま開幕を迎えたい」と表情は晴れやか。トレード勧告など、落合監督や森投手コーチに“シュート”な叱咤(しった)を受けながら手にした飛躍の芽。球春まで枯らすことなく、大輪の花を咲かせる。 負けるのが何より嫌い。朝倉の視線は、外にも向いている。その1人が楽天・岩隈だ。統合球団・オリックス入りを拒み、大騒動に発展した折りは中日も水面下で獲得を検討していた。2人は同じ高卒6年目の23歳で右の本格派。だが、ここ数年で岩隈はパ・リーグを代表するエースに成長。実績で大きく水をあけられてしまった。それでも朝倉は一歩も引かない。 「(岩隈が中日に)来てくれれば良かった。(どっちが中日の)ローテに入ることができたか。同級生ですから、意識しますよ。遅いかもしれないけど、今に見ていろという感じです」。今季から交流試合が始まる。投げ合うチャンスがあれば、もちろん勝つつもり。次世代の名勝負となる可能性はある。 今度こそ裏切らない。本当にラストチャンスといえる。「今までは自分で逃げている部分があった…」と朝倉。もう期待には押しつぶされない。内にドミンゴ、外に岩隈。右のライバルに勝ち、竜のエースに成長する足掛かりを築く。
2005年01月03日
新球団「福岡ソフトバンクホークス」の世界一への挑戦が、いよいよスタートだ。4日、球団事務所で鏡開きが行われ、新たにオーナー企業となる通信大手ソフトバンクからは孫正義社長(47)の意向を受けた笠井和彦取締役(67)が出席。「日本一ではなく、世界一を目指したい」と力強く抱負を語った。本業のブロードバンド技術を生かし、2月春季キャンプの練習風景をインターネットで生放送するプランも検討中だ。また、選手会長の松中信彦内野手(31)は全球団に勝ち越す完全優勝で「ソフトバンク元年」を飾る決意を披露した。 「世界一」を合言葉に、新生ホークスの1年が幕を開けた。この日、球団事務所を訪れたソフトバンク笠井取締役が、球団職員へ「孫オーナー」の思いを伝えた。「日本一を狙うだけでなく、世界一を狙うチームをつくっていただきたい。社員の皆さんも、それぞれの立場でチャレンジしていただきたい」。スタッフを激励した後、鏡開きに姿をみせた際の言葉も力強かった。「孫社長が何度か言われているが、常勝ホークスを目指し、世界一を目指すために、王監督をバックアップしたい」。ゼネラルマネジャーを兼任する王監督とともに、世界の頂点に立つことを宣言した。 グラウンドで結果を出すだけでなく、球界活性化も目標に掲げている。オーナー代行に立候補しているという笠井取締役は、2月春季キャンプでチームの練習風景をインターネットで生放送するプランを検討していることを明言した。「現場と相談してからになるが、技術的には十分に可能。戦術的に映せないところはあるでしょうが、孫も私も同じ考え」。試合放映についてもオープン戦で試験的に流すことを示唆。チケット、グッズのネット販売はシーズン途中から踏み切るつもりだ。ソフトバンク社内では、孫社長をトップに先月29日からチーム運営についてのディスカッションをスタート。海外からマネジメント部門の専門家を招くプランも検討され始めた。 30日には本拠地・福岡ドームで大々的な「発足式」開催を目指しており、孫社長も訪れる予定。福岡ソフトバンクホークスが壮大な夢へ、踏み出した。
2005年01月02日
ソフトバンクの初年度Vは「西武松坂攻略」にかかっている。昨季、史上7人目の3冠王を獲得したソフトバンク松中信彦内野手(31)が4日、来季の目標として「完全優勝」「打倒松坂」を掲げた。山口県下関市でサイン会に出席した松中は「去年は3冠王を取ったけど、優勝できずに悔しかった。今年は完全優勝するつもりでやる」と、全チームに勝ち越す完全優勝をノルマとした。 最大の敵は明らかだ。「去年は西武とロッテに負け越したけど、ロッテは戦力的にうちが上。西武は松坂にやられっぱなしだし、松坂をシーズン中から、たたいておかなきゃいけない」と松中。チームは昨年、西武に11勝14敗と負け越し、松坂には1勝5敗、防御率2・09と抑え込まれた。西武にはプレーオフ第2Sでも敗れ、シーズン1位ながら日本シリーズへの道を閉ざされた。その悔しさが、3冠王以上に「打倒松坂」「完全優勝」へと松中をかき立てる。「今年は力を見せつけたい。個人的には50本塁打を打ちたいけど、優勝しなきゃ価値がありませんから」。松中があくまで目指すのは優勝だ。
2005年01月01日
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