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「なんだ、例のお茶会お前行かなかったのか?」
「行くわけねえじゃねえか、女同士水入らずってやつだ」
「なるほど、お前も追い出し喰らったのか」
「ぐっ……!」
「まあそうだよな、さすがの女たらしもあいつらが相手じゃどうにもならんか」
「お、女たらしとは失礼だな、これでも純な男なんだぜ?」
「ほう? 俺はナンパが趣味の純な男を見たことがないんだがな。この前の祭だって、ずいぶんやってくれたじゃねえか。こっちに苦情来たんだぞ?」
「うっ……いいだろそれは、お前がきっちり報復したんだから」
「報復言うな、責任者として当然のことだ。しかしお前も知らないか、あの茶会で何があったのか。誰に聞いても煙に巻かれるしなあ」
「あ……いや、一言だけ、クリスが言ってたぞ」
「ん? 何て?」
「それが……」
『大丈夫よ、八年前の私らよりずっと強いからあいつら。私たちみたく、自滅したりなんかしないわ』
「……自滅、か。言い得て妙かもしれんな」
「……かもな」
「ああ、今日はいきなり呼んで悪かったな、クスト」
「いいってさ、どうせ仕事も暇だったしな」
(何の仕事してるんだろうなホント)
「ああ、じゃ、またな」
「ああ……フォルト」
「ん?」
「心配すんな、お前も充分強くなってるよ」
「……!」
「じゃーな。あ、そうだ、次の機会にはいい女の子紹介してくれよ、な?」
「……強くなったか、違うね」
「大人になっただけだよ、ほんの少し、な」
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