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「え、元々オーズはグリードを封印するもの!?」
「いやまあ、そうだとは思ってたけどね。このカザリ、なんとアンクと手を組む交渉をしに来たのだった。自分の言うこと聞かないめんどくさい人間よりグリードの方がいい。コンビ解消の危機だが、アンクは解答を先延ばしにした。アンクが裏切ったらオーズになれないどころか消されるかもしれんのに、映司は人を守るということを変える気はない。しかし、アンクの言うように今回の門太などの欲望に負けた人間を助ける価値があるのか。iPhone片手にアンクはどっか行っちまったし……あ、携帯なってる。ん? 比奈から? げ、比奈に気付かれた!」
「いや、もう隠し立てはできまい……兄が置かれた現状を全て話すしかない。比奈にとっては辛い話だが……」
「現状維持しか方法ないですからね。なんとか助ける手段を見つけるまでこのままでいるしかない。自分が助けてみせるから……と励ます映司でしたが、ほぼ初対面の人にそんなこと言われてもねえ。比奈さんとしては信じられませんとても。第一どうして赤の他人がそこまでお兄さんを助けようとするのか。親切?」
「そこまで甘い奴じゃないさ。人間、誰もかれも助けられないことも知ってる。だけど、だからと言って諦めたりはしない。手が届くのに伸ばさなかったら、死ぬほど後悔する。だからこそ、手を伸ばす。ただそれだけ。親切でも自己満足でもない」
「単なるいい人じゃないねやっぱ。きっと、死ぬほど後悔したことがあるんだろうな……どんな壮絶な人生を送ったんだろう」
「門太はもう限界だな……これ以上食ったら確実に死んじまう」
「そこへ現れたアンク。映司に自分に従うかと最後通告をしたが、無論いいなりになる気などさらさらない。カザリと組むことになるか――と思われたが」
「んだ!? アンクがカザリを不意打ちでぶっ飛ばしやがった! 何が起こった!?」
「実はカザリは疑り深い性格で、自分と手を組むふりをして二人が共謀して裏をかくと勘ぐり二人をずっと監視していたのです。しかしアンク、なんと信吾さんのiPhoneで人間界の情報を調べるふりをして、カザリが自分たちを監視しているのをずっと監視していたのです」
「え!? そんなのどうやってやるの!?」
「インターネット。最近は化け物と警察が銃撃戦なんて騒いでるんだから、アンクを監視している画像が山のようにツイッターとか掲示板にUPされまくっていたのだ。つまりカザリは心底馬鹿にしていた人間の力に一杯喰わされたってとこだな。それをアンクは見ていたと。疑り深いグリードは、最後はどうせ裏切るだろう。だったら面倒でも映司の方がまだマシ。それがアンクの答えだった」
「なんだか納得いかないが……とにかくカザリを倒すぞ! タトバコンボからタカキリバへ、一気に斬り捨ててくれる!」
「だがやはり相手はグリード、ヤミーとは全然違う強敵だ。タカキリバも追い詰められて……げ、カマキリメダル奪われた!」
「いえ、こっちもカザリのコアメダルを三枚奪いました。これで黄色のメダルは四枚、カマキリを引いてもかなりの収穫です」
「あーあ、あの門太って人ネコヤミーに飲みこまれちゃった……まさしく欲にまみれた人間の末路ってとこだけど、あんなん見たらたしかに助ける価値あるのかっていいたくなっちゃうわ」
「だがそれでも映司は戦う。人の価値なんてものは他人がどうこうするものではないのだからと。思いが違う二人は互いに歩み寄ることはないが、協力はする同士……変身、タトバコンボ」
「しかし、前回同様あの体に攻撃は届かない。かと言って、渾身の一撃では中にいる門太までも傷つけてしまう」
「だったら、周りを囲んでるメダルをかき出しゃいいんだ! さっき奪ったメダルで新コンボ、タカ! トラ! チーター! タカトラータ! 駿足の足で連続キックをぶちかませ!」
「ようし、出ました! 門太をヤミーから引きはがしたらこっちのもんです、オーズバッシュで一刀両断!」
「さすがにあそこまで馬鹿食いして死にかけたんだから、いくら大食いの門太でも改まることで……あ、ダメだ、治ってない」
「救い甲斐のねえデブ……と言いたいところだが、まあこれでいいんだろう」
「うん?」
「人間、そう簡単に欲望を捨てれるわけがない。あらゆる宗教や哲学が欲望から解放されることを理想としているが、それは逆に言えばそれがとんでもなく難しいってことなんだ。むしろ、オーズの――映司と人間の欲望との戦いはこれから始まるんだ」
「映司は怪人だけじゃなく、守る筈の人間の欲望とも戦わなきゃいけないってことか? こりゃ平成ライダーで一番シビアかもしれん……ん、誰だあいつ?」
「あれは、鴻上会長の秘書の里中さん? モニタを持って何を――あ、会長が写しだされました。とうとう直接話をつけに来たようです」
現実VS虚構(ニッポンVSゴジラ) 2016.08.31
レビュー企画 相棒Legend12 2015.09.20
レビュー企画 相棒Legend11 2015.07.28
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