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奇跡の4B 思いの外に翌朝、空は見事に晴れ渡っていた。(これは、幸先がいいぞ!)王城へ向かう大バッハの足は軽やかである。遠くに見える山々は緑に燃える様・・・道の左手には清らかな小川が流れている。やがて王城へ続く道に差し掛かるとバッハは足を止めた。左手には小川に架かる「森へ行きましょう橋」がある。その先には橋の名前が示すように森が見える。(何だか気になる・・・あの森の奥には何か特別のものがあるような・・・そんな気がするのだが・・・)バッハは譜面に乗せた音符の中から、しっくりこない音を消すように、不可解な想いを橋の上から小川に流したつもりになって王城への道を急いだ。近づくにつれて王城が大きく見えてくる。(私は何を当たり前のことを・・・緊張しているのか・・・)城門の通用口には、ホフマン警備主管が出迎えてくれていて、そこから直行で侍従長の部屋に通された。モーツァルト侍従長の部屋に通されるのはこれで2度目になる。モーツァルト侍従長はソファに座っていて、バッハに対し自分の向かいに座るよう促した。侍従長はバッハが座ると同時に口を開いた。「しかし、あなた方の旺盛な好奇心には驚かされます。・・・いや、情熱の表れと受け取りましょうか」「恐れ入ります・・・。あの、それで例の私どもの我が儘は聞き届けて頂けるのでしょうか?」バッハは、モーツァルト侍従長の顔に穴が開くのではと思えるほどに見つめている。伏せていた侍従長のまぶたが上がった。「私には不可能です」 侍従長は言い切った!「え!・・・」 バッハがのけぞった!「今回のあなた方の願いは、王様の不思議なお力によるしか叶えることが出来ません」「・・・・・」 バッハは、声を出すことが出来ずにいる。その時、侍従長の顔に変化が表れた。口角が上がり、白い歯が見えたのだ。「α中天界の国王御自ら興味をお示しになられ、国王のお供として私とあなた方とで共にイングランド王国へお連れ下さるとのお言葉を頂きました」「・・・・・」 ああ、バッハ!絶句は無理もない・・・。「偉大なるバッハよ、どうされたのですか?」今日聴きたくなった曲は、カーペンターズのトップ・オブ・ザ・ワールドです。MrMoonligttさま、アップロードして頂き本当にありがとうございました。いつも応援ポチをありがとうございます。今日もどうぞよろしくお願い致します。♪
2018.07.27
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奇跡の4B アポイントメント「モーツァルト侍従長は、とてもお忙しい方だ。いつも急にお訪ねしては申し訳ない」大バッハはそう言うと、コーヒーショップ・SIGHのオーナーに便箋と封筒を借りた。宛名はモーツァルト侍従長、本文内容は、いつもお世話になっている事へのお礼の言葉。そして今まで突然王城をお訪ねして勝手なお願いばかりしていることへのお詫びの言葉。今度ばかりは、事前にアポイントメントを取らせていただきたく、この書状を持参してお返事がいただけるのであれば、城門の前にてお待ち申し上げる旨を認めた。書き上げた便箋を封筒に入れて、いつも持ち歩いているショルダーバッグにしまい立ち上がる。一緒に立ち上がろうとする3人に両手で、そのままでとの仕草をして見せて、「そのまま、そのまま・・・夕方までには戻れると思うがここで待っているかい?それとも・・・」ベートーヴェンが立ち上がって「先日のように私の家でお待ちしております」そう言って後の2人を振り返ると嬉しそうに頷いた。カウベルの音がしてドアが閉まりバッハの大きな背中が見えなくなった。バッハは王城の門の前に見慣れた顔を見つけた。急ぎ足になって歩み寄るバッハの姿をあちらでも認めたようである。「これはホフマン警備主管どの!お久しぶりです」「やあ、これはバッハさん、それほど久しぶりでもないと思いますが・・・今日はまた何かご用件がありますかな?」「はい、実はモーツァルト侍従長にお伺いしたい事がございまして、しかしご安心ください今回はアポイントメントを頂く為に参上致しましたので」ホフマン警備主管の顔に和やかな笑みが浮かんだ。「それは大変結構なことです。いつもそうして頂くと・・・いや、これは王城の警備を任された者として余計な・・・いや王様を御護りするにあたって支障をきたすことの無いようにと、そういう意味です」バッハはホフマン警備主管に負けないくらい複雑な笑みを浮かべて封筒を差し出した。ホフマン警備主管が城内に入ってからおよそ20分が経過した。王様や侍従長にお会いした後はいつもそうであるが、ホフマン警備主管はやや緊張した表情を浮かべたまま通用門に姿を現した。両手で保持していた1通の手紙をまるで貴重品を扱うようにバッハへ手渡した。「その中に記された時間で宜しいか否か、お尋ねするように仰せつかっておりますが・・・」既に開封し読み始めていたバッハは、明日午後2時に、とあるのを確認して、「全く問題ありません。よろしくお願い致します、と侍従長さまにお伝えください。お世話になりました」明日午後2時に会って下さるとのアポイントメントを頂いてベートーヴェンの家にたどり着いたバッハは、もう既に明日の結果が望みどおりになると思い込んでいるようで「やったよみんな!明日会って下さるそうだ!!」バッハの勢いが乗り移ったのか、全員が交互にハグして今日のベートーヴェン家はお祭り騒ぎである。毎日暑い日が続きます。せめて音だけでも涼やかに♪ クリストファー・クロスで ニューヨーク・シティ セレナーデ です♪Thank you coto.pops music for up this song.いつも応援ポチをありがとうございます。今日もどうぞよろしくお願い致します。♪
2018.07.22
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奇跡の4B そろそろ私にも (貴方は既にご自分の生まれ変わる相手の方と、その似通った作風などモーツァルト侍従長からお聞きになってご存知ですから珈琲を美味しそうに味わっておられますが・・・私には珈琲を味わっている余裕など・・・)ヨーゼフ・アントン・ブルックナー、彼には隣で屈託なく笑みを浮かべてあれこれ話し合うベートーヴェンとブラームスの2人が羨ましく映り、目の前でその光景を眺めていたバッハが機嫌よく飲み干した珈琲のお代わりをしそうになったその時を逃しはしなかった。「大バッハ!私にも!・・・」つい声が大きくなり、勢いも生じた!彼の気持ちは作者にも理解できる。驚いたバッハは肩をすくめて振り返った。ブルックナーを見る目は大きく見開かれている。「ブルックナー君、君も珈琲のお代わりかね・・・」「そうではありません!・・・私にも・・・私も知りたいのです。私が生まれ変わる相手の、ジョージ・ハリソンという若者の、私と似通った作風のような・・・つまり、生まれ変わる理由を教えて頂けませんか・・・」偉大なるバッハが俯いた。もう先ほどまでの笑みは消えていた。(悪気は無かった。けれど、私はモーツァルト侍従長から直に聴いて知っていた。ベートーヴェン君にもブラームス君にも、それぞれジョン・レノン。そしてリンゴ・スターに生まれ変わることとその音楽性に似通った作風があると・・・私はいい、私もポール・マッカートニーという才能溢れる若者に生まれ変わる。その理由まで知っている。ここに居る者は皆、ブルックナー君以外は3人共に知っているというのに!彼だけはまだ知らない。)ヨハン・セバスティアン・バッハは、空のコーヒーカップを分厚い木製のテーブルの上に置くとブルックナーに向き合った。「ヨーゼフ・アントン・ブルックナー君、すまなかった・・・私はどうも舞い上がってしまっていたようだ。リーダーであるならば、全てのメンバーと常に公平に接していなければならない。分かってたはずだったのに・・・これからはもう4人のことだけを考えているようにする。約束だ。どうかわたしを許して欲しいそしてモーツァルト侍従長の話を聴いてもらいたい・・・」大バッハの差し出した右手をブルックナーは両手でしっかり握りしめた。「お願いします大バッハ!・・・」大バッハは自分のイスをブルックナーの前に運んで腰を下ろした。胸の前で腕を組み、天井を仰いだ。おそらくはあの日モーツァルト侍従長から伺った世にも不思議なお話を思い出しているのであろう。うん、と頷いた大バッハは組んでいた腕を解き、情熱を持ちながらも実の弟に接するように優しい面差しで語り始めた。「ブルックナー君、あの日モーツァルト侍従長は君の話をする前にピアノを弾いてくれた。君の交響曲の冒頭のように、pp系の弱奏で神秘的に入っていく。『やがて頭角を現すことになるジョージ・ハリソンの代表曲「ヒア・カムズ・ザ・サン」に顕著なように、その多くが静かな立ち上がりで『神秘的で実に素晴らしい!』とね」「モーツァルト侍従長が、そんな風に言って下さったのですか!」「本当さ!だから皆で一緒に頑張ろうじゃないか、できるさ私達なら、必ずやれる、下界でまだ誰も聴いたことのない最高に楽しい曲を作って皆に音楽の楽しさを存分に味わってもらおうじゃないか!」ヨハネス・ブラームスが、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが腰を上げて2人と同じ赤レンガの床に集まり手を重ね合わせて「やろうよ!」「大きな夢ができた!」「こんなにワクワクするのはいつ以来だろう!」何故か押し黙ったままの大バッハが急に顔を上げた。「いっその事みんなでモーツァルト侍従長にお願いして、リバプールの4人の演奏を観に行かないか!?」4人全員による賛同の声は、今日一番大きくて、外を歩く人たちにも聞こえたかも知れない。今日聴きたい曲は、この曲・・・The Beatles -I Feel Fine です。Thank you The Beatles♪ for up this song.いつも応援ポチをありがとうございます。今日もどうぞよろしくお願い致します。♪
2018.07.05
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