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2024年07月06日
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テーマ: 山口県(129)
 インバウンド客の増加によるオーバーツーリズム、観光公害は、昔なじみのインバウンド客から避けられているようだ。
 下記の記事筆者は、ジャーナリストということなので、記者自身が職業的な探求心に欠けるのか、観光地としての日本が自分の知識では商売のネタ、売文のネタになりにくくなったということを示している。
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―台湾人ジャーナリスト
Record China  2024年6月8日 22時0分
 台湾メディアの中時新聞網は7日、「日本にはもう行きたくなくなった」と題する、台湾人ジャーナリスト・王尚智氏の文章を掲載した。
 王氏は「なぜ日本に行きたいと、少しも思わなくなったのか、ようやく理解した。2022年にコロナが収束してから今に至るまで、周囲の親しい友人たちが何度も(日本に)足を運んでも、私は心を動かされることはなかった。まるで暗い密室の中で1本のろうそくの火が一切揺らぐことがないように、日本に行きたいとは思わなかった」と述べた。
 その上で、「今の日本はもう私がよく知るような国ではなくなっている」と指摘。「京都、奈良、鎌倉など、私が何百回も足を運び、夢にも出てくるほど見慣れた街や観光地には、今では大勢の観光客が押し寄せている。三十三間堂の千手観音像も、もはや私がわざわざお参りに行くことを期待することはないだろう」とした。
 そして、「今やバスも地下鉄も含め、至る所で観光客があふれている。かつてのように一人物思いにふけることができる場所を探すのは難しくなった。時が静かに流れる奥深さは、もはや京都には無い」と言及。京都市が昨年、転出者が最も多い日本の都市になったことに触れ、「オーバーツーリズムがこの奥ゆかしい都市を住みにくいものにした。歩くのも難しいような人の波は、スマートフォン上ではAIによって消し去ることができるが、記憶からはどのように削除すればいいのか」と嘆息した。
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 そして、「いずれにせよ、2023年のインバウンド消費が過去最高の5兆円を記録した日本では、こうした街の混雑はより深刻になっていくだろう」とした上で、「2019年12月、最後に三十三間堂で手を合わせた時に、観音様が笑みをたたえて『何年(長い年月)か経った後にまたお会いしましょう』とおっしゃったのもうなずける」と結んだ。
  ―  引用終わり  ―
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 インバウンド客がよくいくような観光地だけをとらえて「日本にはもう行きたくなくなった」と呟かれるのは誠に残念なことだ。
 混雑がひどすぎる観光地を避けた方がよい観光ができることだろう。
 わざと紋切り型の観光地の混雑だけを消化したのは、日本好きの筆者の陰謀なのかもしれないが。
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 京都、奈良、鎌倉だけで語れるほどには日本は狭くも小さくもない。
 インバウンド客による混雑の典型とされる京都のお寺でさえ観光の二極化ははっきりしており、インバウンド客が訪問することの少ない名刹はある。奈良には日本人も訪れることが難しい、混雑が少ない有名寺社が多数ある。
 日本全体では観光地の二極化はさらに明瞭となる。よそ者の私に見える限りでも混雑する観光地となっていないが十分訪れる(観光)に値する京都はたくさんある。
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 現世ご利益を頼む観音菩薩、薬師如来を本尊とするお寺は日本中にたくさんある。
 日本最初の観音巡礼とされる西国三十三所をもとに各地に地域名を冠した三十三所観音巡礼が設けられている。日本のあちこちで観音様の慈しみの微笑みに会うことができる。二府五県に点在する西国三十三所の札所を多数抱える京都にも、観音様の慈悲に与れるように、西国より容易に巡拝できる洛陽三十三所観音巡礼が設けられている。
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 西国三十三所の札所でも第16番・清水寺(本尊:十一面千手観音)はインバウンド客と修学旅行生で激混み。
 一方すぐ近所にある、空也上人像で有名な第17番・六波羅蜜寺(本尊:十一面観音)は静かに拝観できる。観音菩薩とは静かにお会いできる。
 清水寺から六波羅蜜寺の道中にあり、小野篁が冥界と行き来したことで有名な井戸のある六道珍皇寺(本尊:薬師如来)も静かに拝観できる。
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 よそ者が「時が静かに流れる奥深さは、もはや京都には無い」と唱えるのを聞いて、「京都の何を知っているのか」と京都人は鼻で笑っているかもしれない。
 京都だけでも観光の間口は広く、奥が深い。日本に範囲を広げればなおさらだ。
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 ニューヨークタイムズ紙は世界の「2024年に行くべき観光地52か所」の中で日本の山口県山口市を3番目で推薦した。
 同紙は2023年、「歩いて回れる宝石的スポット」として岩手県盛岡市を2番目で推薦している。
 有名どころに集中するのは外来者の勝手であるが、そこでその地の全てを語れるわけでもない。日本の観光という幅広い尺度なら、行って日本情緒を十分堪能できる地はまだ数多くあることが日本人にも分かる。それにしてもニューヨークタイムズ紙・クレイグ・モド記者の探索能力・慧眼は称賛に値する。
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山口県観光サイト
ニューヨーク・タイムズ紙「2024年に行くべき52カ所」に
「山口市」が選ばれました!!
 2024年1月9日に、アメリカの The New York Times(ニューヨーク・タイムズ)が「52 Places to Go in 2024(2024年に行くべき52カ所)」を発表し、日本からは唯一「山口市」が選ばれました。
 ニューヨーク・タイムズでは、毎年1月に旅行先として勧める世界各地の場所を選び発表しており、2024年は、「皆既日食の道」が見られる北米、オリンピックを控えた 「パリ」に続き、3番目に山口市が紹介 されました。
目次
▼なぜ山口市が選ばれたの?推薦者はライターのクレイグ・モドさん
▼国宝 瑠璃光寺五重塔~令和の大改修により山口の宝を後世に引き継ぐ~
▼ここもおすすめ!山口県の定番観光スポットをご紹介
▼山口に来たらこれだけは食べて欲しい!山口県ご当地グルメ
  ―  引用終わり  ―
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 盛岡市や山口市のインバウンド客は前年比で大幅に増えているようだが、オーバーツーリズムの話は今のところ聞かない。観光ポイントが多く、東京、京都、大阪から遠いためだろう。





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最終更新日  2024年07月06日 06時00分20秒
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