SAC.COM

2024年07月14日
XML
テーマ: 洪水対策(4)
カテゴリ: 環境・自然災害
 2024年、中国南部では例年より早い4月18日から降り続く雨で洪水が多発するシーズンとなり、各地で平年を上回る雨量を記録している。
 中国では近年、極端な気象現象が頻発しており、特に深刻な洪水への対処において当局の緊急対応能力が課題となっている。
     ​
生活立て直しの不安を吐露する住民ら
2024/7/4 ロイター
  …  (略)  …
 今週、湖南省の一部地域は大雨に見舞われ、川の水位が70年ぶりの高水位に達した。地元当局は最大の緊急対応レベルを発令している。
 約2週間にわたる集中豪雨による洪水と土砂崩れが複数の地域で発生している中国は、救助活動と緊急物資の支援のために3億1640万ドル以上を拠出している。
 国営メディアは、湖南省の省都長沙では、湘江とロウ刀河の水位が4日朝に最高危険水位に達すると予想されていると報じた。
  ―  引用終わり  ―
 21世紀、世界で大雨による大洪水、干ばつなど異常気象が多発している。偏西風の大きな蛇行が観測されており、これが雨と晴れの偏りによる異常気象の原因とされる。そしてこの蛇行を引き起こした原因がクラウド・シーディングではないかと噂されている。
 中国政府は異常気象を地球温暖化のためとしている。
 2023年7月29日から8月2日まで中国の北京とその周辺で続いた豪雨は、甚大な被害をもたらした。北京では140年の観測史上最大の降雨量を記録。中国メディアによると、北京市で33人、河北省で29人が死亡したほか、被災者は300万人を超えると報じられた。
     ​
 2024年、中国に「100年に一度の洪水」をもたらした大雨の原因は、クラウド・シーデイングという技術に注目して開発された「人工気象操作システム」であることが指摘され始めている。
 クラウド・シーデイングは、1960年代に米国で発明された人工降雨技術で、雲の中に雨粒の種となるヨウ化銀をばらまき、周囲の小さな水の粒を集めて大きな雨粒に成長させ、雨を降らせるというもの。
     ​
 2008年、中国の科学者たちは、8月に行われる北京オリンピック開会の数日前に人工的に雨を降らせることで、開会式の日を晴天にしようと計画した。
 北京市は気象操作を専門的に管轄する「人口影響天気弁公室」を設置している。
 8月8日開会式当日の早朝、北京市郊外の密雲区上空などで、まとまった雨を降らせる雲を“発見”。14時15分、同弁公室は北京、天津、河北省の各センターに「人工消雨作戦」の決行を指示。14時45分から16時2分、小型機2機が「雨雲の位置を正確に把握する」ために飛び立ち、北京北西部と西部に雨雲があることを察知。続いて小型機2機が「催化剤」の散布による第1次人工消雨作戦を行った。
 16時08分、南西方向から市中心部に向かって移動している雨雲を発見。当局はこの雨雲について「選手入場に影響を与える可能性あり」と判断。第2次消雨作戦の決行を指示。21時半すぎ、上空の雲に1104発のミサイル弾を打ち込み、雲を散開させることに成功。23時半、当局はすべての人工消雨作業の終了を宣言し、壮大な気象操作が“成功”に終わった。
     ​
 オリンピック開会式晴天化計画は、中国の気象改変プログラムのほんの一部にすぎないとされた。
 中国は、2013年に「人工気象操作システム」を完成させたとされている。
 2024年4月22日、広東省北部の山間部にある韶関市近郊などで、大雨のため少なくとも11人が行方不明、土砂崩れが発生して6人が負傷したと国営新華社通信が報じた。
     ​
 6月11日、中国・国家気候センター(NMC)は、河北省北部と山東省東部の20カ所以上の地点で、6月1日から10日に今季の最高気温を観測した。12日には河北省北部で気温が42度に達する見込みと発表した。
 6月18日、中国の習近平国家主席は、水害対策は「厳しさ」を増していると警告し、南部の洪水対策に全力を挙げるよう求めた。国営通信会社・新華社が伝えた。行方不明者や閉じ込められている人を救出するため、あらゆる努力をするよう指示した。
 6月20日、広東省は、洪水に見舞われた省内各地でリソースの調整や配分を支援するため、災害に対する緊急対応計画を2番目に高いレベルに引き上げた。
     ​
 6月25日、夏季の収穫・播種・農業管理の重要な時期を迎えた中国の北方地域では、高温と干ばつが続いており、各地の人々が総力を挙げて対策に取り組んでいると、国営通信会社・新華社が報じた。
 6月29日、大雨が長時間降り続いたことに伴う深刻な洪水が中国各地から報告された。
 中国最大の淡水湖である鄱陽湖の水位が警戒水位を超えた。重慶市の梅江河秀山地区では今年最悪の洪水が発生していると中国国営テレビが報じた。
 7月8日、中国の新華社通信は、洞庭湖の決壊した堤防が同日夕方10時31分で復旧が完了したと報じた。
当局は9日正午までに復旧作業を終える計画を立てたが、13時間以上繰り上げ、美談に仕立て上げようとしている。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024年07月14日 06時00分20秒
コメント(0) | コメントを書く
[環境・自然災害] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

Ta152R

Ta152R

コメント新着

maki5417 @ Re:コメ 品薄の構図、値上げの秋(09/09) 需給ギャップは20万トン程度。 6月頃か…
maki5417 @ Re:福島原発の核燃料デブリ取り出し…着手できず作業中止(08/31) 核燃料デブリ取り出し 元請けから下請け…
maki5417 @ Re:香川産 養殖鮭に注目(07/07) 外国のように船ごとの漁獲高制限をしない…
maki5417 @ Re:星野リゾートトマム 施設売却(07/05) 中国に買われていたとは知りませんでした…
maki5417 @ Re:中国 重要閣僚解任連鎖 農村農業省(05/22) 5%成長は、立派だと思います。 少子高齢…

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: