一気に春めいて来ました。
今日から4月。
桜も咲き始めました。
けん家持の銀輪散歩の基地ともなっている花園中央公園も木によってはかなり咲いている桜も見られます。
(花園中央公園の桜)
(同上)
若草読書会では、この10日にこの公園でお花見をする予定になっている。昨年もここでお花見をした。今年は東日本大震災のこともあり、自粛するかという意見もあったが、予定通り行うこととなった。
場所取りはけん家持の担当となっているので、本日はその下見も兼ねて、同公園の桜広場に様子見に立ち寄りました。桜広場の方の桜はまだチラホラで遠目からは花は感じられない(写真下)。丁度10日が見頃になるのかも知れません。今年は被災地の方々に心を寄せてのお花見といたします。
(昨年のお花見の場所の桜はやっと開花し始めたばかりです。)
春雨に 争ひかねて わが
屋前
の
桜の花は 咲き 始
めにけり (巻10-1869)
(春の雨にあらがいかねて、わが家の桜の花も咲き始めたことだ。)
桜花 今そ盛りと 人は云へど
われはさぶしも 君としあらねば (大伴池主 巻18-4074)
(桜の花は今が盛りだと人は言うけれど、私は寂しい。あなたと一緒で
はないので。)
上の大伴池主の歌は大伴家持に贈った歌である。この時、池主は越前国掾であった。隣国同士ということでもあった所為か、越中国守の家持とは盛んに歌を交わしている。
池主は大伴祖父麻呂または大伴牛養の庶子かと言われている。両者は大伴吹負の子であり、吹負は大伴安麻呂(家持の祖父)の父長徳の弟に当るから、家持から見れば、池主は、曾祖父の弟の孫ということになる。
池主は橘奈良麻呂の変で逮捕され、獄死している。
757年の奈良麻呂の変は、橘諸兄の死後、その息子の奈良麻呂が、藤原仲麻呂の専横に不満を持つ分子を集めて、仲麻呂を暗殺し、孝謙天皇を廃し、塩焼王、道祖王、安宿王、黄文王の中から天皇を推戴しようとしたクーデター計画である。
密告により露顕し、443名が処罰される。この事件により、反仲麻呂派は一掃され、仲麻呂が政権第一の座に就く道を開くことになる。
では偐家持も1首。
わが花見 十日
後
なり 桜姫
あわてず遅れず その日にぞ咲け (偐家持)
公園の別の場所では海棠が蕾を膨らませていました。
(花園公園の海棠)
(同上)
桜花 咲き
始
めたれば 海棠
も
負けじと蕾 ふくらませたる (偐家持)
ついでに、わが家の馬酔木も今を盛りと咲いてもあれば。
(わが庭の馬酔木)
(同上)
磯の上に
生
ふる 馬酔木
を 手
折
らめど
見すべき君が ありと言はなくに ( 大伯皇女
巻2-166)
上の歌は弟の大津皇子が謀反の罪で処刑された後、斎王をしていた伊勢から大和に帰って来て、その死を悲傷み姉の大伯(大来とも書く)皇女が作った歌の一つである。
上の歌とは関係なく、偐家持も1首。
妹に恋ふ 花にしあれり わが宿の
馬酔木の花は 今盛りなり (偐家持)
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