第168回智麻呂絵画展
本日は智麻呂絵画展であります。今回は12作品、花あり、蝶あり、果実あり、風景画もあり、です。どうぞ、ごゆるりとご鑑賞下さいませ。
<参考>他の智麻呂絵画展は下記からご覧になれます。
第1回展~第100回展
第101回展~第200回展
第201回展~
最初の作品は、若草読書会のメンバーの一人、東京のリチ女さんからの「谷中の菊」であります。谷中の菊は第66回展、第89回展にも登場していますが、今回はそれらとは少し画風が変わった絵になっています。
次の3作品は、家持館長の中学の同級生であるひろみの郎女さんから戴いた花と実であります。彼女も智麻呂絵画のファンで、時々絵の題材にと花を下さいます。
<参考>ひろみの郎女さんのブログは コチラ
。
レモンマリーゴールドは香の強い花。触れるとその移り香が指や衣服に残る。花の香で思い出す歌と言えば季節的には合わないが、この歌でしょうか。
さつきまつ 花たちばなの 香をかげば 昔の人の 袖の香ぞする
(古今集139)
<夏の五月を待って咲く、花橘の香をかぐと、もと知っていた人の袖の香りがする思いである。>
或は、新古今集のこれらの歌でしょうか。
花の香に ころもはふかく なりにけり 木の下かげの 風のまにまに
(紀貫之 新古今集111)
風かよふ 寝ざめの袖の 花の香に かをる枕の 春の夜の夢
(藤原俊成卿女 同112)
この程は 知るも知らぬも 玉鉾の 行きかふ袖は 花の香ぞする
(藤原家隆 同113)
サネカズラというと藤原鎌足が鏡王女に贈ったこの歌を先ず思い出す。
玉くしげ みもろの山の さなかづら さ寝ずはつひに ありかつましじ
(藤原鎌足 万葉集巻2-94)
<みもろの山のさな葛のように共寝をしないでは、とても生きてはいられないでしょう。>
もう一つ万葉歌を記して置きましょう。
あしひきの 山さな葛 もみつまで 妹に逢はずや わが恋ひ居らむ
(万葉集巻10-2296)
<あしひきの山のさな葛が赤くなるまで、妻に逢わずに私は恋うているのだろうか。>
さて、次の2作品は若草読書会関係です。若草読書会のメンバー、小万知さんと偐山頭火さん関連の絵です。
アケビは、小万知さん撮影の写真から絵にされました。
案山子は、
偐山頭火さん撮影の写真から絵にされました。
絵を見た時は何処か田舎の方のそれかと思いましたが、偐山頭火さんのブログを見て、住吉大社の御供田の案山子であることが分りました。
<参考>偐山頭火さんのブログは コチラ
。
(案山子)この写真掲載のブログは コチラ
次の4作品は、先の神戸しあわせの村一泊の若草読書会小旅行に関連のものです。
上は、宿泊したひよどり棟です。当ブログの記事「
若草読書会小旅行2015・神戸しあわせの村
」に掲載の写真から絵にされました。
下の芙蓉も柿も同記事掲載の写真からのものです。
次のベニシジミも神戸しあわせの村で見た蝶ですが、これも写真から絵にされました。その写真掲載の当ブログ記事は「 銀輪虫散歩 」です。
次の蜜柑と柿は智麻呂さんのご近所の某さんからの戴き物です。
最後の作品は、花の絵師智麻呂らしく花の絵と致しましょう。智麻呂邸の前で今を盛りと咲いているサザンカの絵であります。
花の絵師 智麻呂邸は
山茶花の 匂ふがごとく 今盛りなり (若草老)
(本歌)あをによし 寧楽の京師は 咲く花の にほふがごとく 今さかりなり
(小野老 万葉集巻3-328)
以上です。
本日もご覧下さり、有難うございました。
<追記>上の写真のうち、「山茶花」は、フォト蔵に登録した写真を貼り付けていたものですが、2018年8月に登録画像が消失してしまいました。フォト蔵にて復旧に努められたようですが、この写真は復旧できなかったようです。そんな次第で、ブログ記事では当該写真が非表示(白紙状態)になっていました。絵もその写真も原画は既に存在せず。しかし、当該画像消失以前にブログ記事を紙焼きしたもの(智麻呂美術全集)が存在しましたので、これを再撮影してブログに貼り付けることにしました。そんな次第で、画像は不鮮明ですがご容赦願います。
また、「蜜柑と柿」についても、同様の「消失」事故により、ブログ写真が非表示になっていました。これについては、元画像や特大サイズ画像は消失したものの、幸いにも「中サイズ」画像のみは、フォト蔵内に残っていました。これをPCに取り込み、フォト蔵に再登録するとともに、PCに取り込んだ画像をサイズ加工の上、直接ブログにアップすることとしました。<2018年8月2日>
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