途中でサボってネットカフェでモーニングセットを食べながらマンガを読んだりするという、のんびりライドです。
そのお店ではネット席を利用したのですが、なんとなくTver(ティーバー)という民放のTV番組ポータルサイトを見ておりましたら、懐かしい番組が「まもなく配信終了」と書かれていました。
ということで、コーヒーを飲みつつぼんやり見ていたのがこの「インスマスを覆う影」
この作品は2時間弱の単発TVドラマで、1992年にTBSの「ギミア・ぶれいく」という番組内で放送された、特撮ホラードラマです。原作は、我らの怪奇幻想作家、H・P・ラヴクラフト先生。同名の小説を、舞台を日本に変え、佐野史郎主演(!)で映像化したものです。
「雑誌の企画のために寂れた港町・蔭洲升(=インスマス)を訪れたカメラマンの平田(佐野史郎)。町の住人たちに不気味さを感じつつも、なぜか町の様子に既視感を覚える平田は、美しい浴衣の女性・藤宮佳代(眞行寺君枝!)と知り合う。その夜、浜辺を歩いていた平田は奇妙な宗教行事に遭遇し…。不気味な魚影うごめく恐怖と戦慄と超自然のゴシック・ホラー!」・・・という内容です。
ラヴクラフト先生の原作なので、もちろんクトゥルー神話ものです。インスマスを蔭洲升(いんしゅうます)と無理やり置き換えたセンスがナイスです。じつは脚本はクトゥルー神話が大好きな小中千昭君です。小中君は他の作品でもちらほらとクトゥルー風味の脚本を書いています。
ドラマとしては、派手さはないのですが、いい雰囲気を出していて、カルト的な人気がある作品です。
管理人的には、佐野史郎のキャスティングが秀逸。ネタバレですが、魚類的な風貌がインスマスです。
さらにポイントが高いのが、謎の女性に「眞行寺君枝」さんを配したこと。
眞行寺君枝。
この名前を知っている人が今どれだけいるのか?
ちなみに管理人が好きな女優ベスト10に入っています。
資生堂 秋のキャンペーン「ゆれる、まなざし」(1976年)のCMがいちばん有名かな。
憂いとか翳りのある女性です。
蔭洲升(インスマス)の町に佐野史郎と眞行寺君枝を配置した、というだけでこのドラマは勝利しています。
ものすごくお勧めはしませんが、基本的にクトゥルーものは、こんな感じなんです。
「ニャル子」からクトゥルーに入った人は、地味すぎて驚くかもしれない。
「インスマスを覆う影」
佐野史郎と眞行寺君枝
佐野史郎と眞行寺君枝
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