ODDTAXI(オッドタクシー)


と言われて
「ズートピアですね」
と答えた方は、正解です。あの作品が今のところ、当該ジャンルではベストです。
一方で、日本の深夜アニメでもかなりがんばった作品が「ODDTAXI」です。
oddtaxi01.jpg
オッドタクシー(2021)
原作 P.I.C.S.
監督 木下麦
脚本 此元和津也
アニメーション制作 P.I.C.S.、OLM

2021年4月〜6月に放送された作品ですが、管理人は先日ようやくアマゾンプライムで観ました。
動物擬人化アニメでは、漫画原作の「BEASTERS」が最近のヒットですが、管理人的には世界観がどうしても馴染めずにアニメは全部は観ておりません。原作は雑誌連載で全部読みました。
「BEASTERS」の世界では、様々な動物たちが人間のように知性を持って暮らしており、それぞれの動物的特性を残しつつ、基本的に二足歩行(手足は人化しています)で、言語で意思疎通します。「草食・肉食」などの違いはありますが、なぜか異種間でも生殖可能で、オオカミとウサギでも子供をつくれます。この世界での「種族の違い」は、我々の世界での「人種・文化の違い」のメタファーだと考えられます。
すべての動物擬人化アニメがこの設定かと言うと、一概にそうとは言えません。
今回レビュウしている「ODDTAXI」は、こうした世界観を含めての「ミステリィ」仕立てです。
犯罪などが出てきますので、あまり小さなお子様にはお勧めできない。
あらすじはおおむねこんな感じです。
「個人タクシー運転手・小戸川(セイウチ)は、身寄りがなく他人とも関わりたがらず、少し偏屈で無口な変わり者。自他ともに認める天涯孤独の身である小戸川は平凡な生活を送るため、彼の運ぶ客や数少ない友人との会話に応じることでコミュニケーションと自我を保っていた。何気ない人々の会話が繰り広げられる中で、やがて失踪中の一人の少女が関わった事件に繋がっていく・・・。」

作品のテイストは、ちょっとマイルドな「闇金ウシジマくん」です。
都市に生きる様々な人々のちょっといびつな欲望が活写されています。主人公はあまり欲が無いタイプですが、いわゆる「巻き込まれ型」のパターンで物語の中心になっていきます。
脚本が上手かったので、誰だろうと思って調べてみたら、意外な人物でした。
此元 和津也(このもと かづや)という人なのですが、じつは漫画家です。『セトウツミ』という、二人の高校生が延々無駄話をしているマンガを描いた人です。うわ、お前だったのか。
才能ある人なので、名前を覚えておくと、「当たりの作品」を探すときに役立つと思います。

全13話で、きれいにまとまっています。
2022年に総集編プラスアルファの劇場版ができるそうですが、先にTV版を観た方が良いでしょう。
久しぶりに「深夜アニメ」らしい作品を堪能できました。

posted by ゆうすけ at 18:47 | TrackBack(0) | 映画・TV

2022年01月26日

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