あの夏で待ってる


管理人的にはけっこう多いのですが、TVアニメの「あの夏で待ってる」もそのひとつ。
2012年1月から3月までの1クール12話で放送された作品です。
監督が長井龍雪さんで、その前年に「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」を制作しています。大ヒット作の次ということで、ものすごく期待されたはずだったけど、今ではあまり話題に出ないアニメです。
脚本が「あの花」の岡田麿里さんじゃなくて「無限のリヴァイアス」の黒田洋介さんだったので、「あの花」とはかなりテイストが異なります。
お話は、高校生のラブコメですが、ヒロインが「宇宙人」という設定です。
みんなで8mm映画を製作しつつ、恋愛もしちゃうという、まるで夢のような作品です。
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「あの夏で待ってる」2012年放送
監督 長井龍雪
脚本 黒田洋介
キャラクターデザイン 羽音たらく(原案)、田中将賀
アニメーション制作 J.C.STAFF

今回、10年ぶりに全話を見返してみましたが、うん、確かに「傑作」「名作」の類ではないです。
だがしかし。
この作品、なかなか変っています。
まずは時代設定。いわゆる「現代」ではなく、ざっくりとした「昔」です。
スマホはもちろん、携帯電話やPHSも無い世界です。主人公が趣味にしているのが「8mmカメラ」です。
8ミリビデオではなく、フィルムのほうです。お間違いなく。
2022年現在では製造も販売も終わっている、アレです。
紹介画像の真ん中に、三脚に据えてあるのがそれです。
FUJICAのシングル8、P300です。すっげ。
ちなみに管理人が昔、映画製作で使ったのは同じFUJICAのZ450です。勝った!
作中では明確に時代設定を示している場面は無いのですが、登場する小道具(スクーターがベスパとか、車が60年代ぐらいのトライアンフとか、電話は固定電話のみとか)などから、1980年末〜1990年初め頃と推定されますが、じつは正確に決めている訳ではないようです。
「高校1年の夏にみんなで映画を作る」っていう状況設定が大事なのです。
さらに、「映画製作」というのは、スマホのムービーみたいなのじゃなくて、「フィルム」で撮るのがお作法?なのです。ここは大事です。テストに出ます。
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なぜか上級生の女の子が持っている8mmカメラ。
FUJICAのZC1000
8mmカメラの最上位機種。
レンズ交換も逆転撮影もできるぞ

そんなわけで、8mm映画製作が不自然で無さそうな疑似レトロ世界でのラブコメとなった次第です。
じつはこの作品、脚本の黒田氏の過去作「おねがい☆ティーチャー」の番外編だという説もあります。
管理人は残念ながら「おねてぃ」を見ていないので、なんとも言えません。
ただ、かなり唐突に、後半になって謎な設定が明かされます。明かされる、というか、無理やり突っ込んでくる、というか。
「おねてぃ」を見ている人には理解できる展開らしいのですが、初見の人にはよくわかりません。
分かっているのは、この作品が、「すべての人に受け入れてもらいたい」訳ではないことです。
かなりニッチな層を狙っているように思えます。
たぶん、昔、FUJICAのZC1000を使いたくても使えなかった層だと思います。オレかよ。

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2017年5月に「グランフォンド軽井沢」というサイクルイベントに参加した際の写真です。
途中の補給所に置いてありました。
他の参加者の反応はものすごく薄かったけど、管理人だけはハフハフ言ってました。
posted by ゆうすけ at 15:48 | TrackBack(0) | 映画・TV

2022年03月21日

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