自費出版とか出版相談会とか


以前このブログで同人誌の原価計算とか自費出版について書いたのですが、世の中にはわりと「自分の本」を出してみたい人は多いようです。
管理人が購読しているローカル新聞には、ほぼ毎日「出版相談会(参加無料)」の広告が載っています。
終活としての自分史や書き溜めたエッセイ、郷土史、旅行記、小説、詩集、絵本など、いろいろと本にまとめてみたいというご要望はあるようです。
管理人は同人誌を数十年発行しているので、こういう気持ちはよく分かります。
全然悪いことじゃないし、創造的な趣味は人間の特権だと思います。

ただ、こういったものを「出版社」にご相談すると、けっこうなお値段になります。
ざっくり言うと、100万円ぐらい。
これを高いと思うか否かは、その人次第です。管理人的には、うん、高いなって思いますね。
そういう吝嗇(りんしょくと読む。ケチの意)の人は、「出版社」ではなく「印刷会社」に相談します。
ネットで調べるわけです。ネット印刷のいちばん安いお店を。だいたい10分の1ぐらいで済みます。

ただし、ネット印刷については「版下まで全部自分で作る」というのが条件です。
版下って何じゃろ、という方には向きません。印刷会社がやってくれるのは、印刷と製本だけです。

ということをなぜ書いているかというと、じつは身内で「出版相談会」に原稿を持ち込んだモノがいるのです。
誰あろう、管理人のオヤジ殿です。
昭和ひとケタ生まれの相当な高齢者です。退職後に海外旅行に行きまくったので、その旅行記を本にまとめたいらしい。いちおうワープロを使って書いた原稿は出来ている。
貰った見積もりが90万円。うーん、高いな。
親父から相談を受けた際に、咄嗟に「オレがなんとかしてやらあ」という軽率な言動をしてみました。
まだ正式に注文していなかったので、ひとまず出版社にはお断りを入れてもらうようにして、本は「自費出版」で出すことにしました。
原稿はあるわけですから。ものすごい量が。A4横書きで100枚以上。
そして現在、海よりも深く後悔しています。

原稿はあるのですが、データで保存されているのが半分ぐらい。残りのデータは消失?したらしい。
いちおうプリントアウトしたものは残っているので、OCRで復活させてみたりとかしています。
データについても書式がバラバラで、なぜかExcelで作成した原稿もある。さすが昭和ひとケタ。
内容については口を出さないつもりですが、ざっと読んだ限りでは「修学旅行の作文」みたい。
テーマの統一とか、文体の工夫とか、読者への配慮とか、一切なし。うむ、潔し!

ものすごく面倒な作業ですが、製作費として前金で10万円貰ってしまったので、なるべく安く作って、余ったお金で焼肉でも食べに行こうと思います。
親孝行は死ぬ前にやっておけってヤツかな。
posted by ゆうすけ at 16:31 | TrackBack(0) | 同人誌

2023年10月08日

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