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2015年06月15日

「原因」と「結果」の法則について?@

ジェームズ・アレンの『「原因」と「結果」の法則」(※原題は「As a man thinketh」)』を読みました。
読んだのは坂本貢一さんが翻訳したサンマーク出版から出版されている本です。

初めてこの本を知ったのは漫画版ですが、漫画版で興味が出たので本の方も読んでみようと思い買いました。
届いた本はあとがきを含めて95ページと大変薄いもので驚きましたが、とりあえず読んでみました。

さらさらっと読んだ感じは、まあ、なるほどなーという感じでした。
それっぽいことは書いているのですが・・・正直良く分かりません。
いや、理屈では分かるような気はするんですが、でもその意味が感覚で掴めないといいますか、全然自分のものになったっていう感覚がないんです。専門用語をものすごい勢いでまくしたてられた後「ってことだけど分かったよね?」っていう感じっていうか・・・
決して難しい言葉は使われていません。むしろ、平易な言葉で簡単な言い回しで、、、と大変に読みやすいものです。でも分からない。
・・・と、ここでいつもの自分なら読書を終えて「あまり自分には合わなかった」とまとめてしまうところですが、世界で多くの人に読まれているベストセラーである以上、きっと何か心に響くことが書かれているはず・・・と考えると、終わる訳にはいきません。
今の自分では気づけていないだけ、という可能性が高いですから。

・・・よし、読み込んでみよう!
ということで、少しずつ、考えながら読んでみることにしました。


「思いと人格」の章

人生をつくる絶対の法則として「原因と結果の法則」のフレーズが紹介されます。
でもその法則が何か?ということの直接的な解説はありません。
「結果」という言葉に注目しながら読んでいくことになります。

P15に次のように書かれています。

”それは、くり返しめぐらされつづけた、気高く、正しい思いの、自然な結果です。そして、卑しい獣のような人格は、卑しく、誤った思いの、やはり自然な結果です。”

ここでは気高い神のような人格や、卑しい獣のような人格が「結果」であると説かれています。
原因と結果の、結果の方だと考えるのが妥当でしょう。すると原因は?同じ文のなかから読み取れるのは、「気高く、正しい思い」あるいは「卑しく、誤った思い」が原因にあたるものだと推測されます。

つまり普段の思いが結果としての人格をつくっているんですよということですね、きっと。
これを踏まえて読み進めていきます。

次にP17では真実として一つの事が紹介されます。

”「人間は思いの主人であり、人格の製作者であり、環境と運命の設計者である」”

先ほどの原因と結果の法則と似た内容ですね。
論理として考えると、
「人間が思いの主人である→原因を支配するのは人間である→結果を支配するのは人間である→人間は人格の製作者である」
ということになります。ここまでは分かります。理屈としてはですが。でも感覚的にはピンと来ません。
一方、「環境と運命の設計者である」の部分はまだ論理的にも良く分かりません。繋がるロジックは示されていません。

更に読み進めていきます。
すると、重要だと思われる部分が出てきます。丁寧に、この本では点まで打たれていますから、やはり重要であることは間違いないでしょう。

P17
”でも、私たちがそうなるためには、まず、自分の内側で機能している「原因と結果の法則」をはっきりと認識しなければなりません。そしてその認識は、みずからの試みと経験と分析によってのみもたらされます。”

この部分を読んだとき、あ、なるほどな、と腑に落ちる感じがありました。
”みずからの試みと経験と分析によってのみもたらされます”
ということは、認識、つまり「原因と結果の法則」の認識は、知識的なものではなく自らの体験的なものとして理解することで初めてモノになるんだということなんですね。

この本を読んだだけでは駄目。自分を分析する努力と経験がなければ「原因と結果の法則」は認識できず、先程にあげた真実にも辿り着くことは出来ないんだよと、ここには書かれているわけです。
「人間は自分の人格の製作者であり、自分の環境と運命の設計者である」という真実は身をもって知るものだよということですね。また、後には、その真実を知ることは知恵とパワーの獲得だよと書かれています。

なるほど。
この本を読むだけでは駄目で、自分をしっかり分析する努力を経なければ、いわゆる「原因と結果の法則」は認識出来ないんだ。知識だけでは駄目で、智慧にしなければ駄目なんだと。
何だかちょっと仏教的ですね。

でも少し「原因と結果の法則」という本の面白さが分かってきたような気がします。
ちょっと面白くなってきました。

さて今の時点でまだ明らかにされていないことは何かと考えると、
・「原因と結果の法則」を認識するための、試みと経験と分析とは何か。
・紹介された真実の「環境と運命の設計者である」である理由は何か。
という2点だと思います。

これらは以後のページで紹介されるのでしょうか?

とりあえず今日はここまで。

2015年06月14日

ガール(講談社文庫) 奥田 英朗

映画になった原作の小説です。

30台前半から半ばの独身女性を主人公にそれぞれの揺れる思いを描いた話で、一つ一つのエピソードは割と短いですね。
ある一つの出来事を中心に描き、それに伴い起きてくる出来事に揺れる女心を軽妙に描写しています。
ファッションに関する描写が細かく、女性の性格・行動と服装とを上手く一体化させて、主人公の心理描写の中で説明させている手法が凄いなあと思いました。
テクニックと表現の面白さとがうまく噛み合っていました。

最近小説はほとんど読んでおらず、ビジネス書とか、自己啓発書とかがほとんどだったのですが、久しぶりの小説としては読みやすく、またテーマも今の自分に丁度良いもので、面白く読むことができました。
主人公に感情移入し、ミラーニューロンを大いに働かせ、面白い擬似体験ができたなーと思います。

posted by 霧島もとみ at 2015年06月14日 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

今週の全力!脱力タイムズ

いやー、面白い。
金曜日には丁度いい番組ですね。これを見て「あ〜、面白い」と思うと、一週間が終わったな〜って感じがします。張り詰めた気のようなものがふっと緩む感じで、まさに「脱力タイムズ」ですね。

なるほど、これは番組を見た人が脱力するという意味だったんだ!
と、変に納得してしまいました。

この番組での広瀬ありすさんはとても可愛いですね。
キリッとした服装と黒縁メガネが本当によく似あってます。
今週は、アリス(谷村新司の方です)のレコードジャケットがネタに使われたのですが、その写真を見て「これが私です」というネタをやっていたときの広瀬ありすが最高でした!
ツボにはまったんでしょうね。
こらえきれない感じでヒクヒクッと笑っていた表情がとても良かったです。

隣にいたノンスタイルの井上の扱いも面白かった。
終始「ナルシストには言わせとけ」みたいな半放置プレイで・・・
ありすさんも、井上にちょっとツボってたのかもしれないですね。

また来週が楽しみです。
posted by 霧島もとみ at 2015年06月14日 | Comment(0) | TrackBack(0) | そこはかなきこと

2015年06月11日

時間が足りないという不満

最近「時間を無駄にしている」ということで怒っている気がします。
逆に考えれば「時間が足りない」ということに苛立ちを感じているのだろうと思います。

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だが時間が足りないのは何故でしょうか?
本当に時間が無い?
それは違います。パチンコに行ったり、レンタルビデオ屋で30分以上も選ぶのに時間を使ったりと、それなりに自由に過ごしている時間はあるのです。
でも足りないというのは、それらの他にもやりたいことがとにかく多いと考えているからでしょう。
あれもやりたい、これもやりたいと思っていることが多いから、とにかく何をするのにも時間が足りないという感覚になるんだと思います。

現状を考えると、時間というのは限られています。
それは当然のことです。
自分ひとりの自由になる時間といえば、さらに限られます。
その中で「色々やりたい」というのは、自分の置かれている状況を考えずにワガママを言っているのと何も変わらないのではないか?と、ふと思いました。

自分自身の大きな衝動として「成長したい」という欲があることは感じています。
だとしたら、この「成長したい」という点にフォーカスして優先順位を付けなければならないのではないかでしょうか?

そうすれば出来ないことはあったとしても、優先順位の高い欲のところは満たされていくのだから、必然的に自分の中の不満は少なくなっていくのではないかと思います。

よく自分自身に言い聞かせたいです。
posted by 霧島もとみ at 2015年06月11日 | Comment(0) | TrackBack(0) | そこはかなきこと

聲の形

「このマンガがすごい!2015」オトコ編第1位になったことで有名になった本・・・という印象があります。

そんな訳でレンタルコミックのランキングでも常に上位にあり、なかなか借りることが出来ませんでしたが、ようやく落ち着いてきたのか借りる事が出来ました。

これは、賛否両論だと思います。
いや、賞を取り、これだけ売れているのですから「賛」が多いことは間違いないのでしょうが、私には駄目でしたね。
もう、序盤が辛すぎる。
ヒロイン(聴覚障害者)が虐められるんですが、このヒロインを見るのが辛いんじゃないんです。

主人公である 石田の調子に乗り具合 が、もうむかっ腹が立って立って辛いんです。

なんでこんな奴の事をわざわざ漫画で読まないといけないんだ!?
なんでテメーのエピソードを追いかけないといけないんだよ!?ふざけんな!!


・・・って言い放ちたくなるくらい腹が立ちます。
どれくらい腹が立つかというと、品川庄司の「調子ノリ期」を遥かに超える腹立たしさです!
(ごめんなさい、品川庄司は好きですけどね・・・)
でもまとめて借りちゃったから我慢して読みましたけど。

まあ途中からはそんな話ではなくなるんですけどね。
でも序盤の調子ノリがひどすぎて、その印象が抜けきれなくて、私は駄目でした。
最終巻の「生きるのを手伝って欲しい」という石田の台詞は良かったけどね。

まあ、いい話なんだとは思いますよ。
でも私には合わなかったなあ・・・。
posted by 霧島もとみ at 2015年06月11日 | Comment(0) | TrackBack(0) | コミック

2015年06月09日

脱線者 (朝日文庫)  織田裕二

織田裕二さんの自伝的な本です。

文庫で540円+税で売られていて、かつて織田裕二ファンを自称していた自分としては、自然と手に取ってしまいました。文章は平易で「読みやすい本」という印象。織田裕二と500円ちょっとで会話できるものなら安いものです!

この本から、織田裕二は
・仕事を大事にしている。
・一途で、一生懸命
・一方では「織田裕二」という自分を大事にしている。俳優の織田裕二はその中の一つ。
・挫折を味わっている
・人間を大事にしている優しい男
・前向きで情熱的、夢がある
・短気な一面もある
という様なことが読み取れます。

特に仕事である「俳優業」に対しては、「好きな女」に例えて一所懸命に考えつくし、諦めずに攻めていくものとして語っています。
織田裕二の熱さが出ていると思いました。

ところで、この本に書かれている「死」や「自殺」に対する考え方が、自分のものととても似ていることに驚きました。かつて自分が追い込まれていた時期の考え方と酷似している・・・と感じたのです。親近感を覚えるとともに、あれほどの俳優、特別な人物であっても、考え方というものは別に超越したものではない、人間的な存在なんだな、と思います。

自分と織田裕二の差は、その追い込まれた時からどのように自分を変えていったのか、死ぬ気で何をやってきたのか、その点の本気度の違いから出ているのかもしれません。
だとすれば、織田裕二はどれほど真剣に生きてきたのかに思いを馳せ、驚嘆してしまいます。

改めて織田裕二が好きであることを確認した一冊でした。
織田裕二が好きな人は一読の価値があると思います。
posted by 霧島もとみ at 2015年06月09日 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本:人物

アイムホーム#8

酔った勢いで自宅以外のどこかへ転がり込んでいく・・・という話の始まり方は結構好きです。
今回は元不倫相手の自宅でしたね。

あれ、何か自宅と違うな・・・でも慣れた感じで料理を初めてしまったし・・・と見ていると、チャイムの音に「恭子おかえりー」と自分で言っておきながら瞬時に「恭子って誰??あ、また、やっちゃった・・・」と我に返る木村拓哉。

この慌てっぷりが最高です。
(ひょっとしたらこの慌てっぷりを見るのが好きでアイムホームを見ているのかもしれません)

今回もあまり大きな展開を見せることはありませんでしたが、西田敏行演じる小机部長が実は黒幕と繋がっていたり、恵がなぜ記憶を失った5年間についても話をまったくしないことに家路が気づきそれを問いただしたり、恵とサッカーコーチの関係が示唆されたりと、次回以降の展開の材料は多くちりばめられていました。
その意味では見逃せない回でしたね。

それにしても前妻の娘すばる役の山口まゆさんが可愛い!
悩みを抱えて久に頼ろうとしながらも、実際に会うと頼ることに躊躇ってしまう・・・という葛藤ぶりがよく出ていると思います。
こんな風に娘に頼られたら、父親冥利に尽きるんでしょうね。
すばると久の絡みが好きです。

次回も楽しみです。
posted by 霧島もとみ at 2015年06月09日 | Comment(0) | TrackBack(0) | テレビドラマ

LOVE理論 佐藤まさき

これは結構メンタルに染みる一冊でした。

いつもの様にレンタルコミックでふと借りたギャグ漫画なんですが、予想以上に面白かったです。
ちょっと絵が稲中に似てるでしょうか?

主人公は屋良畑(やらはた)君という20歳の男です。
この危険なネーミングをいきなりドーンと持ってくるストレートなセンスは素晴らしいです。
「ヤラハタ」という言葉にピンと来る人は多いと思います。男なら一度は聞いたことがあるであろう、「やらずの二十歳」つまり「20歳過ぎて童貞」という意味です。
この言葉を聞いただけで背筋に寒気を覚える人は多々・・・というある意味禁断のフレーズな訳です。

ストーリーとしては、主人公が幽霊コーチの独自のLOVE理論を身につけてモテ男への道を切り開いていく・・・という話なのですが(だと思います。1巻しか読んでいないので・・・)、いわゆる「モテない男」の描写がなかなか面白く秀逸です。

なんというか、
「あ、分かるな・・・」
という思い当たるところがアリアリなんですよね。
これって誰のこと?自分のこと?と冷や汗をかくこと請け合いです。

同じ学校のモテる奴に強烈な劣等感を覚えるくだりとか、ほんとその通り・・・と個人的には思います。

これらの「こんなんじゃモテないんだよ」という現実を突きつけられる冷や汗感が、ギャグっぽいまさかの技術から、一つ一つひっくり返っていくというカタルシスが良いですね!!

「執着の分散理論」
「日本代表理論(飲み会をサッカーの日本代表に例えて、それぞれの役割を演じていくという理論)」
などは、全くその通り!!あるある!!と思ってしまいますね。

今となっては役に立たせるような場面ももう少ないとは思いますが、もっと昔にこの漫画を読んでいたら異性に対する見方と接し方が変わっていたかな?と、少し残念です。

いや、勿論人それぞれの考え方は様々なんですが、この
「異性にモテない」
というのは、想像以上に精神的に辛いんですね。個人的な体験から言いますと。
人間はもともと社会的な動物ですから「疎外感」に対してはかなり敏感な神経を持っていると思うんですが、異性からの疎外感というのはまた格別な強さがありました。
「異性にモテない」→「生物として価値がない」→「生きている価値がない。自分はダメな奴」という究極の三段論法を展開してしまい、自分を追い込んでいくんですよ。

こうなると誰が何を言ったって言葉は届きません。
だって、「モテない状態の奴」には、どんな言葉を費やしたってそれは表面上の飾りでしかないんです。いくら良さそうな事を口で言ってたって、結局本当のところでは相手にしないんだろ?ともう相当拗ねた物の見方しかた出来なくなっているんですよ。

「モテない」という事実は、ある意味精神的なブラックホールなんです。

でも結局、ここから抜け出すためには、自分で何とかするしかないんですよね。
誰もどうすることもできません。

・・・とちょっと大いに脱線してしまいましたが、まあ、そんな昔のことを思い出させてくれるような、ギャグ漫画でありながら内容は結構リアルなもので、面白いと思いますってことです。

続きもこれは見たいです。またレンタルコミックに行かないと!!
posted by 霧島もとみ at 2015年06月09日 | Comment(0) | TrackBack(0) | コミックー恋愛

2015年06月07日

今週の東京喰種

ようやく、ほっと一息付けました。

自分の中にいるカネキ(白い子ども)と正面から向かいあうことができたハイセは、カネキとの共存の道を進むことに決めたーというのが、今回の話でした。

強さと引き換えに人格が暴走してしまっていたこれまでとは違う戦い方を見せたハイセ。
これからはどのような強さを得ていくのでしょうか。

それにしても東京喰類、色々な情報が1話の中に詰め込まれていて、とても立ち読みの時間では内容を全て把握することは困難です。
オークション襲撃編は色々な場所で話が同時進行していて、ことさら理解が難しいですねー。
ワンピースのドレスローザ編と同じくらいかもしれません。
今回はオークション襲撃編の終わりのエピソードだったということで、いつもにも増して情報が多く、理解しきれていない部分が相当あったと思います。

あとで単行本で見て、ようやく「こういう話だったのか」と理解できるような感じなんでしょうね。

それなら立ち読みせずに買って読むとか、逆に単行本が出るまで読むなって話なんですけれど、毎週買うのはちょっとアレだし、ついつい気になって読んでしまうんですよね。

今週は、最後のバタバタッと話が集約していく中で、次に繋がるような人物がちらほら出てきて、また次回以降の話の膨らみを予感させるというところも注目でした。

さあ、来週以降も楽しみです。でも、しばらく休んでみてもいいかなあ。。。
タグ: 東京喰種
posted by 霧島もとみ at 2015年06月07日 | Comment(0) | TrackBack(0) | コミック

ブログをほったらかして・・・

しばらくブログを更新していませんでした。

その間何をしていたかと言いますと・・・

パチンコしてました。

人の話を聞いて「面白そうだなー」と思い久し振りに立ち寄ったパチンコ屋で「CRダンバイン」を触ってみたんです。
これが一気に爆発して、約1時間ちょっと当たりが続いて一気に9万円ほど勝ってしまいました。

その余韻でちょこちょこっと寄っては打ち、寄っては打ち、結局は半分くらい勝ちを減らしたんですけれど。。。

まあ、楽しかったのかな?
数日間のトータルで負けなかっただけ良しとするべきでしょう。大人の遊戯である以上、お金を払って遊ぶというサービスですから。

でも恐るべきは身をもって体験したその 中毒性 です。
私の意思が弱いということはあるのでしょうが、「今日はあと5千円でやめよう」と思っていても簡単には止められません。財布の中にまだお金があったら、さっきまでの決意はどこへやら、半ば自動的に財布から札を取り出して機械に放り込んでしまいます。

そういえば中野信子さんの本「脳内麻薬〜人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体」のなかで「スキナーの箱」と呼ばれる鳩の実験の話が紹介されていました。
有名な実験だそうです。

・Aの箱:スイッチを押すと必ず餌が出る
・Bの箱:スイッチを押すとときどき餌が出る

これらの箱に鳩を入れて一定期間放置して学習させた後、A・Bともに一切餌が出ないようにしたところ、
「Aの箱で学習した鳩は2,3回スイッチを押して餌が出てこなくなると諦めた」
「Bの箱で学習した鳩は、1日中スイッチを押し続けた」
という結果が出たという実験です。

この実験から、 「出るかどうか分からないスイッチ」を押すことに対して脳が快感を覚える ということが示唆されているという話だったのですが(本の中ではさらにギャンブル依存症に関する実験が紹介されていきます)、あ、これは 正に今の自分だな と思いました。

パチンコのイメージとして、勝ったときの興奮が忘れられない、あるいはリーチ予告の当たるか当たらないかのスリルがたまらない、というものがあるのではないかと思っていましたが、今回の経験の中で感じたのは「毎回毎回のチャッカーに玉を入れるという行為に快感を覚えている」という事でした。

機械にお金を入れる、玉を打ち出してルーレットを回すという行為そのものが快感の原因じゃないかと思った訳です。

これは怖いですね。
勝つことに快感を覚えるのであれば、勝つための戦略を工夫して、勝つことにこだわる打ち方をしますからそんなに負けてばっかりにはならないはずです。
ところが「打つことそのもの」が快感の原因であれば、勝つか負けるかなんてどうでもよく、ただ打つことができれば快感を覚えられるんですよ。これってどうなると思います?
まず負けます。やがて勝つとか負けるとか気にならなくなり、ひたすら打ち込むだけの行為に耽ることになります。
・・・ギャンブル依存症ですね。

これは大事な気付きだと思いました。
勝負事によくある話だと思いますが「気が付けば最初の勝ちを吐き出してかなりの負けを作ってしまっていた。なぜそんなことになったのかよく思い出せない」ということは、まさに「行為そのもの」に快感を覚えていた典型的な例なのでしょう。

なら、どうすればいいか?
それを自覚し、行為そのものの快感に耐性を持ち、「勝つこと」に集中した立ち回りをすればいいということですね。

そうすれば快感に振り回されて気が付けば財産を失ってしまう・・・という悪夢のような事態は避けられるでしょう。

(でも、勝つことに集中した立ち回りって割とストイックで、そんなに気持ちよくはないんですよね・・・。これが気持ちよくなるように経験を積めばいいんでしょうけれど)

というわけでしばらくはパチンコからは遠ざかりたいと思います。
勝ち負けはともかく、地味に時間を喰ってしまい、他のことが出来ないので。
posted by 霧島もとみ at 2015年06月07日 | Comment(0) | TrackBack(0) | そこはかなきこと
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プロフィール
霧島もとみさんの画像
霧島もとみ
他人との距離感をいつも遠く感じながら生きてきました。高校の体育祭のフィナーレでは、肩を抱き合って大はしゃぎする光景に「何でこんなに盛り上がれるんだろう・・・?」と全く共感できませんでした。共感できない自分が理解できず、いつも悩んでいます。そんな私でも面白いと思うことはこの世界に一杯あります。それが私の生きる糧でした。面白いことが増えていけば、よりたくさんの人が楽しく生きられるはず。そんな世界を夢見ています。
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