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最近、知人の趣味がバードウオッチングで、かつ、HPで写真を掲載しているのを知って、そのHPのサイトを教えてもらい、アクセスした。 素晴しいHPであった。 今まで、自然公園をウオーキングしているとき、カメラを持っている中年の人たちを見かけていて、単なる物好きと思っていた。 しかし、このHPにあるような写真をとるために集中しているのだなと思い、見直した。 興味がある方は下記のHPにどうぞ。 心が洗われるような野鳥の自然な写真が見られる。 http://gorosuke.com/
2011.05.31
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A氏:こないだ俺がもといた会社の品質保証部の担当と話していたら、審査員に顧客から来た不良品の箇所の写真は外部文書だと指摘されたと言っていたね。 外部文書って何かね?私:これはISO9001が持ち込んだ言葉だね。 初版の1987年版にはなく、1994年版に登場するね。 元の英語はdocuments of external origin だね。 直訳すると「外部がもとになっている文書」「外部から来た文書」かね。 94年版の文では「規格及び顧客の図面のような外部の文書」とある。 日本訳では「外部文書」でなく「外部の文書」だね。A氏:「規格及び顧客の図面のような」とあると理解できるね。私:当時ISO本部で出版されたガイドラインの「中小企業のためのISO9000」(94年版向け)では「法的規制、規格、綱領code、仕様書などの外部文書(external documents)」とあるね。 ここでは英語も日本語訳もまさに「外部文書」だね。 ところが、2000版で「どれが外部で作成された文書であるかを明確にし」と改訂になって「規格及び顧客の図面のような」が消えた。A氏:かえって分かりにくくなった改訂だね。私:IT化が進んだ結果かね。 2000年版向けのガイドラインの「中小企業のためのISO9001」では「電子的に受け取った外部文書すべてを管理するのは不可能である」とあるね。 ここでの「外部文書」の英語はdocuments from external sources だね、A氏:2008年版ではどうなったの?私:いい質問だね。 「外部文書」についてちょっとした変更があったね。 次のように「外部文書」の前に長い言葉が追加された。 「品質マネジメントシステムの計画及び運用のために組織が必要と決定した外部からの文書」A氏:なんだかもっと分からなくなったね。私:まぁ、94年版の規格で示されたような文書が中心と考えればいいだろうね。 ISO9001は企業の規模、業種を問わず、使えるようにしているから、どうしても文章が抽象化しやすいね。 逆に解釈の自由度があることになるね。 だから、この抽象化されている規格から、自社なりの具体的な「外部文書」の定義を決めることが個々の企業に必要になるね。A氏:それには企業のマネジメントシステム設計者の「知的体力」が必要になるというわけか。私:その通りだね。 それから、その顧客からの写真が「外部文書」かは、来週の月曜日に検討しよう。
2011.05.30
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ベイジン 下 / 文庫ま 18- 2 (文庫) / 真山仁私:いよいよ下巻では北京オリンピック開会式に間に合わせるべく、大連の大型原発の運転が開始されようとする。 開会式の電力は、この最新鋭の原発の電力によるという宣伝文句になる。A氏:しかし、電力に色はないから、どれがどの発電所のものか分からないだろうね。私:それが、この小説の狙いどころかね。 事実、開会式の日に、大連の原発にトラブルが発生する。A氏:まさか、地震・津波がきたわけではないだろうね。私:作業員による人災だね。 主人公の日本人技師が中心になって、トラブル対応に躍起となるが、ずさんな管理に思うようにいかず悩まされる。 それに中国独特の政治体制がからんでネックになる。 結局、全電源喪失となる。A氏:ブラックアウトかね。私:原子炉の冷却を継続しなくてはならないが、全電源喪失で不可能。 ちょうど、火災の消火できていた消防車の水を使うが、これもなくなる。 そこで海が近いので海水を使うことを考える。A氏:なんだか、福島第1原発事故を予言したようなストーリー展開だね。私:この小説は、トラブル対応で追われる原発の姿を描いたところで終わる。 この本は2008年7月に単行本で発刊されたものの文庫本化だ。A氏:福島第1原発事故の3年ほど前だね。私:もし、そのとき、著者がこの小説の舞台を日本にしたら、政(地方自治体も含む)・官・民・学・マスコミの「原子力村」を描いただろうね。 原発をめぐる中国の共産党一党独裁、権力争い、幹部の汚職体質の代わりにね。 そして東電の現場と本社との対立や「隠蔽体質」を描いただろうね。 中国の現場の民工の存在とその管理者の関係の代わりにね。 そして、その作家の想像力は、今、問題となっている福島第1原発を予告したものになっていたかもね。 しかし、「原子力村」の「原発安全神話」がそれを阻んだようだね。
2011.05.29
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2、3日前から、部屋の湿度計が60%以下になったことがない。 そうしているうちに梅雨独特のジトジトした雨がふるようになってきた。 例年より早い梅雨入りだという。 今日は、湿度計が70%になった。 1日中、雨が降る。 1週間くらい続きそうだ。 台風も来る。 晴天なら、自然公園のウオーキングであるが、長雨では諦めざるを得ない。 午後、雨の中、予約していた「べイジン」の下巻の順番が来たので受取りに図書館に行く。 この本は面白いので、没頭して読み出す。 晴耕雨読か。 ベイジン 下 / 文庫ま 18- 2 (文庫) / 真山仁
2011.05.28
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A氏:君の一昨日の「福島第1原発事故の調査委員会発足」のブログでとりあげていたが、海水注入中断は実はなかったということが、明らかになったということで、昨日からマスコミは大騒ぎだね。私:現場のトップである吉田昌郎所長の判断で継続していたという。 現場のことは俺たちが一番よく知っているという姿勢が感じられるね。 東電本社などのメンバーは無知で頼りにならないという意識があるね。 現場の東電の本社やスタッフたちへの反感はすごいと感じるね。 東電の「事故隠し」体質も、形式的な事故報告の無意味さを知っての現場の反抗の姿だろうね。 それを本社もマスコミも長い間、問題にしてこなかったんだろうね。 体質だから、こういう非常事態でもつい出てしまう。A氏:原発の小さなトラブルでも、現場は分厚い報告書を書かされる。 紙と安全は関係ないのに、形式的な紙を重視する傾向があったんだね。 東電本社は、吉田所長の処分を検討しているというが、吉田所長は本当は本社幹部のいい加減さに、自分から辞表を叩きつけたいところではないかね。私:それにしても、谷垣禎一自民党総裁はまた赤恥をかいたね。 国会の復興特別委員会で1時間近く、この注入を中断をした、しないでの質疑はナンセンスだったのはますます明らかになったね。A氏:新聞はある自民党幹部の弁として 「総裁が恥をかかされた。 落とし前をつけさせなくてはならない」 と報じているね。 ヤクザの喧嘩だね。 自民党もヤクザ政党に落ちたね。私:ところで、今朝の朝日新聞の「池上彰の新聞ななめ読み」で池上彰氏は読売新聞の「東電後継社長の誤報」をとりあげているね。 5月20日の読売新聞朝刊の一面トップに「東電社長に築館氏」と他社を抜いて報じた。 特ダネと思えたが、当日の記者会見で東電は西沢俊夫常務の社長昇格を発表した。 読売新聞は、誤報のお詫びを小さく出したが、池上氏は、「どうして誤報をだしたのかを読者は知りたいのにそれがない」と厳しく批判しているね。 これも一種の「隠蔽体質」だね。
2011.05.27
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私:昨日、夜9時近く、テレビの4チャンネルを見たら、プロ野球の巨人とソフトバンクスの試合中継をしていた。 ビックリしたのは、キャッチャーの視点で画面が出たことだね。 ピッチャーが投げたボールが、画面に向かって走ってきて目の前で上半身大きく映るバッターがこれに当てようとしてバットを振る。A氏:どうやって撮ったのかね。私:球審のマスクに小さなカメラをつけたんだね。 審判協会の協力を得てやったとのことだ。 球審にとっては、ちょっと邪魔に感ずるかも知れないね。A氏:球審が視点をきちんとピッチャーに向けていないと、画面がゆれるだろうね。私:それが、揺れがほとんどない。 バッターが打つか、選ぶか、三振するかまで、ほとんど揺れない。 球審もさすがにプロだね。 ボールをよく見ていることがわかる。 巨人の阿部がピッチャーの左肩の上あたりをまっすぐにかすめて、センター前にすごいライナーのヒットを打ったシーンはすごかった。 ピッチャーが投げて、阿部のバットがこれを捕え、ボールがセンターに向けてまっすぐにとぶまで、きれいに連続して画面に映ったね。 当然、録画してあるから、何度もリプレイできる。 この撮影は日本で最初の試みだという。 もっとも、6回と7回だけだったがね。A氏:アメリカの大リーグではやっていないのかね。私:今回、巨人対ソフトバンク戦で見たような画面は、アメリカ大リーグのテレビ放送では見た記憶はないね。 世界初かね。 アメリカでは審判が協力的でないのかね。A氏:今朝の朝日新聞のスポーツ欄にはそういう記事がなかったね。 読売か、スポーツ新聞にあるかもね。私:3Dで見たら、すごい迫力だろうね。 テレビのプロ野球中継は人気が下降気味だったが、これで多少持ち直すかもね。
2011.05.26
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私:福島第1原発の事故調査委員会が発足するね。 委員長には「失敗学」の畑村洋太郎氏がなるそうだね。A氏:今朝の朝日新聞では、皮肉な政治漫画が載っていたね。 教室で畑村氏が教壇に立っている。 その前で、生徒である菅直人首相、斑目春樹氏、海江田万里氏、細野豪志氏の4人が「原子炉海水注入中断」を言った、言わないでもめている。私:それを教壇の畑村氏が「まさに『失敗学』のモデルのような人たちだ」と皮肉っているね。 しかし、俺はこの生徒に自民党の谷垣禎一総裁も加えるべきだと思うね。 災害地復興を検討する国会の場で、1時間近く、「原子炉海水注入中断」で誰が言った、言わない、の不毛の議論を延々としていたね。 この人も「失敗学」のモデルの一人だね。 大体、原子力発電を推進してきたのは自民党だしね。A氏:民主党に政権が移ってから、福島第1原発事故が起きてホッとしているのではないかね。 ところで、朝日新聞は今朝から「神話の陰に」とした連載記事を始めたね。 初回の今日は「原子力村は伏魔殿」と題しているね。 一面から3頁に続いているが、3頁は「産・政・官・学・・・広大な『村』」と見出しにあるね。 これに、マスコミが含まれるのではないかね。私:オピニオン欄では、水俣病に関係してきた原田正純氏のロングインタビューが載っているね。 水俣病の視点から福島第1原発の放射能被害をどうみるかだね。A氏:見出しは「教訓生きなかった福島原発の事故・専門家とは誰か」とあるね。 やはり、地震・津波は天災だが、原発事故は専門家による人災と見ているね。 原発の安全性に警鐘を鳴らした学者は排除された。 それは水俣病のときも同様で、行政や企業を批判する学者は非難されたという。私:反対意見を謙虚に聞くというのは、「失敗学」では失敗防止の鉄則だがね。 ここで原田氏は、放射性物質の安全基準については、絶対的なものでないとしているね。 仮の基準だね。 マスコミが「基準の根拠を示せ」といっても仮の基準だから絶対的な根拠なんかないね。 そうかといって政府が口をつぐんだらダメで、「現時点では十分な科学的根拠はありませんが、でも今後、こういう危険が考えられるので、政治的な判断で実施します」とていねいに説明すべきだという。A氏:「安全基準」という言葉がよくないという。 「我慢基準」と呼ぶべきだという人もいるそうだね。私:名言だね。 極論を言えば、生活を犠牲にしてでも県外に避難するか、将来、ある確率で発生するガンなどの発生を覚悟で「低線量放射線被曝」を我慢するかかね。 タバコと同じで、肺ガンになる確率を覚悟でタバコの楽しみを捨てないでいるかだね。 もっとも副流煙は気をつけるがね。A氏:ヘビースモーカーで長生きする人いるし、肺ガンで70代でなくなる人もいる。 タバコを吸わない人でも肺ガンになる。私:養老孟司氏は、喫煙と肺ガンは直接的な因果関係がないと言っているしね。 まぁ、禁煙は科学的根拠論よりも行政としては医療費低減のための政治的判断かね。
2011.05.25
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私:マスコミで、20ミリシーベルト以下なら安全か、などという論議で問題を起こしているね。 この問題の背景に、放射線被曝に閾値(しきい値)があるかどうかが、根底にあるね。A氏:閾値?私:例えば、◯◯ミリシーベルトなら安全だというという場合、この数字が閾値だね。 広辞苑では「閾値(いき値)」とあり、「ある系に注目する反応をおこさせるときに必要な作用の大きさ・強度の最小値」とあるね。 「ある系」を人体として、注目する反応を「発ガン」とすると、それを発生させる最低の放射線被曝量が「閾値」だね。 「閾値」以下だと「発ガン」しないことになる。 広島、長崎の原爆や、チェルノブイリ事故からのデータで100ミリシーベルト以上の被爆量では、「発ガン死亡」が生じることは異論がないが、問題はそれ以下だという。A氏:今、福島第1原発事故で問題になっている被曝量だね。私:これを「低線量被曝」と言っているね。 これには、2つの仮説があるという。 第1の仮説は「閾値仮説」で「◯◯シーベルト以下なら発ガン死亡リスクはない」というものだね。 第2の仮説は「直線仮説・閾値なしの仮説」だね。 1ミリシーベルトでもリスクは少ないが「発ガン死亡」はあり得るというものだね。 「低線量被曝」と人的被害については、世界各国の原発作業者のデータが得られてきて、第2の仮説が優勢になってきたという。 国際放射線防護委員会(ICRP)は、「直線仮説」を採用するとしているという。A氏:ということは、例の20ミリシーベルトという「閾値」は問題だということかね。私:「抗がん剤は効かない」の近藤誠氏は、放射線による医学検査、例えばCT検査では数十ミリシーベルトを被曝するという。 だから近藤氏の著書に「CT検査でがんになる」という本があるね。A氏:昨日のBS8チャンネルのプライムニュースで、学校の放射線被曝で20ミリシーベルトの問題をやっていたが、「直線仮説」が出ていたね。 問題は、「閾値」を1ミリシーベルトにすると、福島の多くの学校の子どもは故郷や親を離れ強制疎開しなくてはならない。A氏:戦争の時みたいだね。私:問題はそれが子どもたちに与える生活環境的なマイナス影響との比較だね。 例えば、10万人に1人のガン患者を出すか、それより多い環境変化に因るマイナス影響を被った子どもを出すかというバランス問題をやっていたね。私:俺も見たが、今、問題になっているのは、「外部被曝量」だが、さらに、大気中にある放射線物質を吸い込んだり、食べ物に付着していた放射線物質を食べたりして、人の体内中に入り込んだ放射性物質が発する「内部被曝量」があるね。 体内の放射性物質は排泄されることもあるが、このほうが怖いね。 近藤氏が言うCT検査の被曝は「外部被曝」で瞬間的に人間の身体を通過するものだね。 しかし、「内部被曝」はないね。A氏:「外部被曝」と「内部被曝」の「被曝総量」を福島の学校や幼稚園の子どもたちについて測定して、事実を把握してから、この問題を論ずべきだという意見がプライムニュースであったね。私:賛成だね。 それにしても、放射性物質というのは厄介なものだね。 厄介なものを作ってしまったね。
2011.05.24
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A氏:たしか、ISO9001では、購買先の評価をして、品質上、信頼がある購買先から必要なものを購入するように要求しているね。私:ISO9001では、「7.4 購買」で購買についての要求事項があるね。 購買先と言わないで、「供給者」と言っている。 「供給者」の評価方法を複雑にすると、維持できないことがあるようだね。 簡単な評価方法の例として、「供給者」がJISマークをとっていれば、それをもって良い評価してもいいのではないかね。A氏:俺のいた会社は、「供給先」からJISマークの品物は買っていなかったようだがね。私:JISマークはJIS規格品の品質が良いということで製品につけるものだが、このマークをつけるには、製品とともに、その会社の品質マネジメントシステムも審査してセットで合格を出すんだね。 だから、JISマークをもっている「供給者」の品質マネジメントシステムレベルは高いことになるね。A氏:なるほど。 JISマークをとっている工場は、品質マネジメントシステムシステムもあるレベルにあるということか。 ISO9001の「供給者」評価に使えるね。私:ISO9001も今の2000年版の前の94年版では、JISマークと同じように、「供給者」の製品の品質レベルと、品質マネジメントシステムレベルの2つを評価するように要求していたね。 品質レベルのほうは製造業だと「供給者」の設備の調査でカバーできるね。A氏:ところで、「供給者」の業種はどこまで入るのかね。 機械設備の「供給者」も含まれるのかね。私:ISO9001では、購入するものを「購買製品」と言っているね。 「購買製品」に機械設備は含まないね。 というのは、ISO9001規格の「1.1 一般」の「注記1」で次のような説明がある。 「この規格の『製品』という用語は次の製品に限定して用いられる。 a)顧客向けに意図された製品、又は顧客に要求された製品 b)製品実現プロセスの結果として生じる、意図したアウトプット 「購買製品」は「購買する『製品』」だから、顧客に渡らない設備の購入などは、「購買製品」に含まれないことになるね。A氏:b)の「意図したアウトプット」とはどういう意味かね。私:原料を加工した場合、スクラップなどが出るね。 これは「意図的」に作ったものではなく、副産物的に発生するね。 できるだけ少ないほうがいい。 これはISO14001(環境マネジメントシステム)のほうの問題だね。 だからISO9001の「購買製品」の中心は、材料以外に部品、半製品も含まれるね。 なかには、外注で完成品まで作らせて、購入することもあるね。A氏:こちらから材料を支給して、「供給者」が加工したものを納入するモノはどう扱うのかね。私:これはアウトソースの問題でISO9001規格では、「4.1 一般要求事項」でアウトソースのマネジメント要求があるが、これも本来は購買だね。 だから、購買の要求事項は「4.1 一般要求事項」と「7.4 購買」との2つあることになるね。 日本では、伝統的にアウトソースは「工数購買」、「7.4 購買」のほうは「材料購買」と言っているね。 両方とも「7.4 購買」にまとめている企業が多いね。 そのせいか、2000年版の改訂の時に「4.1 一般要求事項」の注記3のc)に「7.4 購買」との関係が追加になったね。
2011.05.23
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【送料無料】ベイジン(上)私:この本を図書館から借りた動機は、文藝春秋で真山仁氏が今度の福島第1原発事故について感想を述べていたことからだね。A氏:真山氏のコメントは君のブログの「原発を直視する勇気を」でふれているね。 この小説は原子炉のトラブルを扱っているんだが、最初、日本の原子炉を舞台にしようとしたが、日本の専門家に「日本の原子炉は絶対安全だ」と言われ、中国に舞台を移したという経緯がある。私:上巻は、大連近くの最新鋭原子炉が北京オリンピックの開会に間に合わせようと進むまでだね。 主人公は日本人の原子炉の技術者で、顧問としてこの中国の原子炉に乗り込む。 背景に、中国の共産党独裁と幹部の汚職が描かれている。 日本を舞台にしていたら、「原子力村」の姿が描かれていただろうね。 そして、原発の危機を叫んだ人が「村八分」にされている姿もね。A氏:小説ではどういうトラブルが発生したのかね。私:上巻ではまだ、大きなトラブルはないが、兆候は出ているね。 今度の福島第1原発のトラブルは「想定外」で逃げているが、それは「想定外」でなく、当事者の「想像力」の欠乏からくる「想定外」だね。 「原子力村」の人びとにせめて真山氏くらいの謙虚な「想像力」があったら、今度の事故対応は大きく変わり、逆に日本の原子力技術を世界に宣伝できただろうにね。 「想像力」欠如の「傲慢」というのは怖いね。 真山仁氏は「全電源喪失」をすでに「想定」してこの小説を書いているね。 これが下巻のメインテーマだろうね。 著者の「想像力」に期待したい。
2011.05.22
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A氏:君の「お茶の放射能知的街道」に刺激されてアンテナを張っていたのか、今朝の新聞で小さな記事だが、茶葉のセシウムが基準値500ベクレルを超える記事が載っていたね。 4県というのは、福島、栃木、茨木、千葉だが、正確には、これに神奈川が加わるから5県だね。私:福島、栃木、茨木は、福島第1原発に近いから、想定できるね。 神奈川がとんでいるね。 福島が930ベクレル。 茨木が822から1030ベクレル。 千葉が751から985ベクレル。 栃木が610ベクレル。 神奈川は先週の「足柄茶」の530ベクレル。 傾向は、こないだの「世界版緊急時迅速放射能影響予測システム(WSPEEDI)」による予測」と見事に一致しているね。A氏:福島、栃木、千葉の3県の茶葉は出荷されなかったという。 神奈川の「足柄茶」は検査が遅れ、出荷され、回収したものもあったね。私:例の農水省と厚労省の間でもめている「荒茶」の放射能基準値はどうなったのかね。 まだ、公表されていないが、早期に決めてほしいね。
2011.05.21
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【送料無料】証拠改竄私:この本は例の郵便不正事件で前田恒彦特捜主任検事が、証拠のFDを改竄したことを朝日新聞がスクープした内幕を書いたものだね。 図書館から借りた。A氏:何か新しい事実を書いてあったかね。私:事件はすでに明らかになっているので、あたらしいものは無いね。 スクープのきっかけは、内部告発的な情報だね。 それにFDが被告側に返却されていたから、これを朝日新聞記者が入手でき、密かに専門家に分析を依頼できたことだね。A氏:スクープだから、他の新聞社には絶対漏れないようにしただろうね。私:当然だね。 内部告発的な情報から、スクープまで2ヶ月ほどかかっている。 その間、社内も2、3の限られた人しか知らない. そして、検察にやられてもみ消されないように、事前に交渉する。A氏:朝日新聞は2002年に検察の組織的な「裏金」を朝日新聞に告発しようとした三井環大阪高検公安部長が取材直前に逮捕され、記事にできなかった苦い経験があるね。私:それに、今度は現職の検事の罪を追求するのだから、スクープにする証拠は十分か、記事を載せる前に外部の専門家の意見を聞いているね。 スクープを記事にするのはそう簡単でないことがわかるね。
2011.05.20
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A氏:君のブログの「足柄茶から基準値超すセシウム」、「『足柄茶』のその後」、「世界版緊急時迅速放射能影響予測システム(WSPEEDI)」による予測」は「お茶と放射能汚染」の知的街道となりはじめたね。 それが今朝の朝日新聞では「茶のセシウム 基準は」と大きく載っているね。私:興味があった静岡茶の放射能は、清水区で「生茶葉」が基準値500ベクレルに対して139ベクレルで、「飲用茶」は基準値200ベクレルに対して11ベクレル。 だから、静岡県知事は安全宣言をしている。 しかし、埼玉県では厚労省の検査方針には県知事が異議を唱えているという。 埼玉県には「狭山茶」があるね。A氏:基準値の問題が絡んでいるね。 お茶の基準設定では、厚労省と農水省では見解が異なるんだね。 お茶には「生茶葉」と「荒茶」と湯に溶かした「飲用茶」の3つがある。 「生茶葉」は基準値が500ベクレルで、「飲用茶」は200ベクレル。 問題はお茶の中間工程で発生する「荒茶」の基準値が決まっていないことだね。私:「荒茶」は濃縮するので、「生茶」が問題なくても、放射能値は高くなる。 問題になった「足柄茶」は「生茶」は580ベクレルだが、「荒茶」にすると3000ベクレルになったという。A氏:静岡県は「荒茶」は流通しないとして検査を避けているという。 何か、問題があって、隠したいことがあるのかね。私:しかし、俺たちが店頭で買うのは「荒茶」ではないのかね。 それを家で湯に溶かして飲むのが普通ではないのかね。 「飲用茶」の基準値が200ベクレルとすると、逆算すると「荒茶」は6000ベクレルになる。 厚労省幹部は 「店頭に6000ベクレルの茶葉が並ぶことを国民が納得するのだろうか。 何かが起こってからでは遅い」 と話しているという。 チェルノブイリ事故では「荒茶」で検査したという。A氏:13日に厚労省と農水省の副大臣が枝野幸男官房長官を交えて協議したが、すぐに結論は出ず、近く、菅政権としての指針が出るという。私:農水省は生産者の立場、一方、厚労省は消費者の立場、という対立だね。 たしかに、静岡茶まで問題になると生産者は大打撃だね。 しかし、原則は、消費者の立場優先ではないのかね。 消費者の安全あっての生産者だからね。 福島第1原発事故の被害は関東の節電だけでなく、関東の神奈川、東海の静岡の茶まで拡大しかねないね。 菅政権の指針が出るまで、とりあえず、宇治茶でも飲むかね。
2011.05.19
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【送料無料】ドイツを焼いた戦略爆撃私:この本は、新聞の書評で知って、図書館に予約したものだね。 順番が来て図書館で受け取ったとき、辞書のような重さに驚いたよ。 470頁で、1頁に上下2段に細かい字がビッシリ並ぶ。 さらに、索引15頁、文献リスト14頁。A氏:まさに辞書だね。私:だから、この本は、専門家向きだね。 一応、7章のうち、2章読んで大体、内容が分かったのでそれでおしまいにしたよ。 それにしても、英米軍のドイツ全土の空爆はすごいね。 アメリカ軍の日本の都市空爆もすごいが、ドイツ本土へ空爆も負けないくらいすごいね。 日本とドイツの違いは、原爆投下の違いくらいかね。 もし、原爆の開発がもっと早かったら、ドイツに落としかもれないね。 放射能の問題があるかもしれないがね。 英米軍がドイツ全土を空爆したのは延べ400回、死者60万人、そのうち7万5千人が子ども。A氏:都市の空爆は無防備の市民への攻撃となるね。 第1次大戦までは、戦争は軍人同志の殺し合いが中心だったが、第2次大戦は市民を巻き込んでの殺傷となったね。私:飛行機や戦車を叩いても、工場があれば、また作られる。 工場を叩いても、働く人がいればまた、作られる。 人を叩けば、一番効果的だし、戦意を低下できる。 そこで都市の密集地に空爆が集中する。 爆弾だけの絨毯爆撃よりも、火災嵐を起こして焼き尽くす焼夷弾などの効果的な爆弾が開発され、それが一番効果的となった。A氏:東京大空襲などの日本の都市空爆はそのドイツの応用だったんだね。 火災嵐で市民を殺す。 地下壕にいれば酸欠死する。私:戦後の軍事裁判でこの民間人への無差別爆撃に対して、法的審査を受けることはなかったね。A氏:ドイツはホロコーストで裁かれ、日本は捕虜虐待で裁かれているのにね。 それどころか、日本本土爆撃を含む対日無差別爆撃を指揮したカーチス・E・ルメイ少将に対し、日本政府は日本の航空自衛隊の育成に貢献したとの理由で勲一等旭日章を授与したという。私:この本の著者はドイツ人でドイツの空爆を詳細に記録しているが、日本でも日本人が空爆を受けた全都市の記録をまとめて1冊にできないかね。 そうしたら、俺は買うかもしれない。
2011.05.18
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私:今朝発売の「週刊朝日」に「世界版緊急時迅速放射能影響予測システム(WSPEEDI)」による福島第1原発事故から2週間後の3月25日時点の「ヨウ素131の表面沈着量積算値」の予測図が掲載されている。A氏:しかし、このデータが公開されたのは事故から2ヶ月近くたった5月3日だそうだから遅いね。私:この予測図は、長野、山梨、神奈川、静岡まで含まれているので、広範囲の放射能汚染状態がわかるね。 こないだ問題になった神奈川県の「足柄茶」も福島第1原発から300キロ離れているのに、WSPEEDIの図では、すでに3月25日には汚染がかなりあることが予測されている。A氏:公開が早かったら、打つ手があったのだろうがね。 出荷したものを回収しないですんだかもしれないね。私:同じ神奈川県でも真鶴、湯河原あたりが濃い色だね。 これは「足柄茶」が神奈川県内でもベクレルが違っているのと一致するね。 かなり精度の高い予測値だね。A氏:君のブログの「『足柄茶』のその後」でも真鶴、湯河原は基準値を超えるセシウムが検出され、出荷停止となったことを扱っているね。私:この図では、静岡も放射性物質が拡散していることがわかるが、色からしておそらく基準値以下だろうね。 静岡茶も、今頃になって、「足柄茶」のデータであわてて厚生労働省が放射能測定の指示を出しているそうだが、結果が報じられていないね。 この図を早く見ていれば、3月末には、念のため神奈川県と静岡県には測定要請をすべきだったね。 どうも放射能の危機管理のまずさはどうしようもないね。
2011.05.17
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A氏:俺がいた会社の下請けの中小企業の会社の社長にこないだあったんだが、その会社はISO9001とISO14001の両方をとっていたんだが、ISO14001だけ撤退したと言うよ。私:何故だね。A氏:社長が言うには、業務上、廃棄物の量や電力消費量も少ないので、これについてPDCAサイクルを回すのは余り意味が無いということだったね。 特に維持審査費用を節約するのが目的ではなかったね。私:環境目標で紙、ゴミ、電気の節減が中心で、その量が少ない会社は、確かに意味が無いことが多いね。A氏:ところが、撤退で審査員といろいろもめたらしい。私:別にもめることもないはずだがね。A氏:いや、単純な撤退なら簡単だったのだろうが、そのとき、審査員が交替したんだね。 最初の審査員N氏から、S審査員に交替した. N審査員は、この会社がISO9001とISO14001を一緒にとったときの審査員で、とったときから3年間、この審査員一人で維持審査をしていたんだね。 だから、ISO14001撤退の話は以前からN審査員には話していたんだね。私:審査員交替は、おそらくN審査員はISO9001とISO14001の両方の主任審査員の資格があったんで、一人で両方やっていたんだね。 それが今度はISO9001だけになったんで、審査機関はISO9001だけの主任審査員が派遣されたんだね。 ISO9001とISO14001の両方の主任審査員資格をもっている人は審査機関でも他に派遣しやすいからね。A氏:ところが、この審査員交替でこの会社は「審査員の違い」を知ることになったんだね。私:ISO9001は前のN審査員がOKにしているから、不適合はないだろう?A氏:明確な不適合はなかったらしいんだが、細かい文書上のことであれこれ修正したほうがいいということで指摘があったというんだね。私:例えば、どんな指摘?A氏:ISO14001撤退前のマニュアルは「品質・環境マニュアル」となっているのが、今度、ISO14001は撤退したので「品質マニュアル」だね。 この会社の規定では、廃止文書には「無効」印を押すことになっているが、押してないという指摘だね。 社長は、審査の結果、審査員間の矛盾が解決して移行審査が問題なく完了するまで、ISO9001を含んでいる「品質・環境マニュアル」は廃止文書ではないので「無効」印を押すことはできないと反論してこの指摘は取り消しとなったという。私:なかなかしっかりした社長だね。 審査員に卑屈になっていないね。A氏:それから「特殊工程」を除外しているが、その除外の正当性の記述がないという指摘もあったという。私:それは前任者のN審査員が記述内容をOKにしているのだから、完全に審査員の間の食い違いだね。 S審査員その指摘をすれば、N審査員の批判となることを知っているのかね。 これは典型的な文字遊びの「テニオハ審査員」だね。A氏:だから、社長は審査員でこんなに差があるのか驚いたそうだね。私:S審査員みたいな審査員のほうが多いみたいだね。 その社長は「知的体力」があったから、その差を理解でき、対応できたんだね。
2011.05.16
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A氏:この前、君のブログでちょっとふれていたと思うが、ロボット先進国の日本が原発ロボットで米国製の無人ロボットに頼っているのは異常だと思っていたが、その詳細な記事が昨日の朝日新聞の夕刊のトップに載っているね。私:このニュースは以前、たしか週刊誌で読んだと思うね。 JOCの臨界事故が1999年に起きたので当時の通商産業省がロボット開発費として30億円をかけて開発して、2001年に6台完成。A氏:しかし、東電をはじめ、電力会社のほうでは「原発災害で活用される場はほとんどない」ということで06年に廃棄処分になったという。私:詳細な記事が11面に「業界慢心 ロボ頓挫」として載っている。 ロボットを開発したメーカーの研究者が電力会社に配備を提案したら、担当社員は「原発に事故が起きるんですか。どんな事故がいつ?」と不快感をあらわしたという。A氏:原発事故をタブー視する意識はかなり前からあったらしく、電力会社に出すロボットの提案書には「原子力防災」という言葉を使えなかったという。 当時の通産省幹部から「炉心溶融のような重大事故は設計上起こり得ないから想定しなくてよい」と言われたという。私:ドイツは原発事故から12時間以内にロボットを派遣する態勢で訓練をしているという。 フランスも同様だったという。 日本では、いざとなれば、「人が突っ込めばいい」と考えていたようだね。 最後は「特攻隊」かね。 現状は、床に雑魚寝で寝泊りしている作業員はそれに近いね。A氏:「原発安全神話教」は事故の想定をタブー視してしまったね。 「慢心」だね。 それが今回の福島第1原発事故の真の原因だね。 欧米では常識的に「想定」してロボットでの対応準備をしていたのに、日本では「想定外」に無為に追いやって、準備を怠っていたんだね。 「備えあれば憂いなし」でなく、常識的な「備え」をしていないために、今は「憂い」ばかりだね。 いざという場面に対する「想像力」の欠如だね。私:この新聞記事のすぐ下に「原発作業員死亡」とある。 直接の原因は心筋梗塞らしく、放射能とは関係ないらしいが、事故のために慣れない作業をしたせいだろうかね。 遠因は「慢心」にあり、その犠牲者だね。A氏:ところで東電の会長・社長の年収は7200万円だと新聞は報じているね。私:50%カットでも3600万円。全額返上になるらしいね。 事故で死ぬ人あり、全額返上してもカネは十分ある人もいる。 人生いろいろだね。
2011.05.15
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A氏:神奈川県の南足柄市の「足柄茶」が法定基準値を超える放射性セシウムが検出されて、県はこの茶を生産している県内16市町村の検査をしたね。 今朝の朝日新聞の横浜地方版では、16市町村のうち、南足柄市などを含む6市町村で基準値を超えたが、残りの10市町村では基準値を下回ったため、出荷を再開したという。私:一番、多く栽培している山北町が基準値以下だという。 しかし、基準値以下だといってもセシウムがあるのだから、ここまで、放射性物質がとんできたのは事実だね。A氏:なぜ、横浜市を飛び越え、神奈川県の東ハズレに放射性物質がとんできたのかが、不明だね。私:セシウムが基準値を超えた6市町村の中に、真鶴町、湯河原町があるのは、海寄りに放射性物質がとんで来やすいのかね。A氏:しかし、南足柄市は山地だしね。 同じ山地でも差が大きい。 地形とどのように関係するのか疑問がわくね。 神奈川県では測定地点を増やすそうだね。私:新聞では毎日、福島を囲む東北の県から神奈川県にかけての大気中の放射線量を掲載しているが、俺が気になるのは、横浜は0.031マイクロシーベルトと低いのに、横須賀は0.057マイクロシーベルト、茅ヶ崎0.052マイクロシーベルトと高いことだね。 それに川崎が0.071マイクロシーベルトと東京の新宿の0.0636マイクロシーベルトより高い。A氏:やはり海寄りは高いのかね。 なぜだろう。私:後、県で測定してもらいたいのは、海水だね。 俺の知人で海釣りをする人が、釣りをやめているよ。 福島第1原発の汚染水を海に流したが、その流れも神奈川県の太平洋岸でも追跡する必要があるね。 本当に放射性物質は厄介だね。
2011.05.14
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A氏:いや、驚いたよ。 最初、11日のテレビで報じていて、12日の新聞で確認したが、神奈川県の南足柄市で採れた茶葉「足柄茶」から、国の基準値を超える放射性セシウムが検出されたという。 私:出荷済みの2.6トンは回収。 1.9トンの出荷前のものは出荷を停止。 これらを廃棄するにも要注意だね。 焼却しても放射能物質は除去できないね。 県農政局によると原因は「福島第1原発の事故の影響」だという。 年間の7割強の売上となる一番茶の最盛期だけに、農家の被害は大きく補償を東電に求めるという。A氏:今まで、農産物の放射能汚染は福島近県に限られていたが、一挙に神奈川県にとんできたね。 県は「足柄茶」は相模原市などの計16市町村で栽培しているので、これも調査するという。 南足柄市については茶葉以外の農産物についても検査するという。私:なんで最初、神奈川県が南足柄市の「足柄茶」の放射能に目をつけたのかの報道がないね。 茶葉は放射能物質に汚染されやすいのかね。 新聞の全国版のほうでは、食品衛生法のセシウムの基準値1キロ当たり500ベクレルに対して570ベクレルが検出されたという。 厚生労働省は、静岡や埼玉の14都県に茶葉の調査を要請したという。A氏:神奈川県民の俺たちにとっては、切実な問題だね。 その後のニュースはと思って、今朝の新聞を見たが報道は見あらないね。私:今朝の朝日新聞の地方版では、「汚泥などから放射性物質」という記事があるね。 神奈川県が管理している茅ヶ崎、平塚、小田原の4ヶ所にある下水処理場の汚泥などからセシウムなどの放射性物質を検出したという。 平塚市の処理場のデータだけが報じられているが、汚泥1キロあたり最大473ベクレルのヨウ素と482ベクレルのセシウムを検出。 焼却灰から1キロあたり最大1177ベクレルのヨウ素と2878ベクレルのセシウムを検出したという。 汚泥に関しての「安全基準」がないので安全性は判断できないという。 原因は、これも県では「福島第1原発の事故の影響」と言っている。 汚泥は下流にある処理場で放射能物質を貯めやすいだろうね。A氏:当面、セメント会社への出荷を取りやめ、施設内で保管して国の判断を待つとあるね。私:神奈川県も「風評被害」となりそうかね。 静岡茶はこれから調査だが、結果によっては一番茶シーズンの静岡県の名産物にとんで、大事になるね。 結果の報道待ちだね。
2011.05.13
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【送料無料】原発列島を行く私:この本は、10年ほど前に「週刊金曜日」に連載したものを加筆訂正してまとめたものだね。 17ヶ所の原発関連地域を全部回っている。 10年前はどうだったのか知りたくて図書館から借りたね。A氏:著者の鎌田慧氏は、「自動車絶望工場」など、どちらかというと左翼系のジャーナリストと見られているね。私:著者は原発や地震の専門家でないので、今回の地震と津波による福島第1原発事故を特に予測してはいないが、地震国日本の原発推進には反対の立場だね。 しかし、福島第1原発事故を体験した今、色眼鏡で読んではいけないね。A氏:17ヶ所での原発推進に共通しているのは、なんだろうかね?私:ひとことで言うとカネまみれの姿だね。 背景には過疎化により自治体の経済が破綻している姿があるが、交付金でカバーする。 カネで立派なハコモノを作っても維持費でまたカネが足りなくなる。 また、交付金をあてにする。 自立できない。 原発依存の「麻薬症状」だね。 著者の最大の関心事は大事故が発生する前に日本が原発から撤退を完了しているか、すなわち、すべての原発が休止するまでに大事故に遭わないですむかどうかであると書いている。 大事故が発生してから、やはり原発はやめよう、というのでは、あたかも2度も原爆を落とされてからようやく敗戦を認めたのと同じ最悪の選択であるという。A氏:著者が恐れていた大事故が10年後に福島第1原発で起きて最悪の選択になりそうだね。私;原発の発電コストは安いと言うが、著者は高いという。 廃棄物処理や廃炉のコストを入れると電力会社の経営の足を引っ張る。 それでも経済通産省は、かっての軍部のように敗色濃厚にしてなお、「聖戦」を唱えているという。A氏:日中戦争から太平洋戦争に向かった日本の姿に似ているね。私:この戦争のときに「神道」などの国粋主義が悪用されたが、原発推進には「原発安全神話教」があった。 政・官・財・学・マスコミの「原子力村」が推進の中心にあったのはすでに明らかだね。 戦争中の大政翼賛会だね。 著者は、将来、戦争責任を問われることは明らかだが、これ以上の戦傷者の発生を思えばあまりにも無能、無責任すぎ、あたかも3000の将兵を積んで、沖縄にむけて「特攻」を敢行した戦艦大和の無謀に似ているという。A氏:しかし、この原発戦争に東条英機はいないね。 自民党は沈黙で、菅退陣要求でごまかそうとしている。私:「将来」、破綻経営の電力会社に「救済資金」として血税を垂れ流すつもりかと厳しいね。A氏:「将来」でなく、10年たった今、著者の恐れた事態が現実のものとなったね。 東電は経営破綻を起こしている。 今朝の新聞では特損1兆円だという。 国のカネ(血税)が出されるか、電気料金値上げも報じられている。 結局、国民負担になるね。私:それに著者は「カネは一代、放射能は末代」という。 そして放射能よりも恐ろしいのは「カネの汚染」であるという。 原発推進のために、地方の首長選挙での買収行為など、原発地帯の自治も汚染されており、「原発は民主主義の対極にある」というのが著者の結論だという。 10年前にはそういう感想だろうが、現実に放射能汚染が起きた時点では、やはり一番怖いのは放射能汚染そのものだね。
2011.05.12
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A氏:今朝は横浜は雨で気温も昨日よりガクンと下がり、上着のシャッツも半袖から長袖に戻ったね。 君は、昨日の「蒸し暑さ」で扇風機を使ったそうだが、俺はがまんできずクーラーの除湿をつけたね。私:昨夜は、夕食を兼ねて数人の集まりがあったので、レストランに行ったが、そこはクーラーをつけていたね。 しかし、少し、寒くなったので除湿に変えたね。 家に帰って、「蒸し暑さ」で寝付けそうもなかったので、やはりタイマーで除湿をかけたよ。 こんな状況では夏の節電時期が心配だね。 昨年の夏の「乾燥した28度」では我慢できそうだが、「蒸し暑い25度」では我慢できないのではないかね。 気温が1度上昇すると約80万キロワットの電力が必要になるという。 大体、原発1基分だね。 湿度と気温が共に上昇するとどうなるのかね。A氏:ところで、今朝の朝日新聞の一面トップは、全国の電力事情が大きに変わりつつあることを報じているね。 原発の停止は、浜岡原発の停止だけですまなくなってきそうだね。 原発の運転開始を予定していたが再稼働延期となるのが7基。 いずれも福島第1原発事故を受けての安全基準の見直しのためだね。 さらに今夏までに定期検査に入るために停止するのが6基。 全部で54基ある原発が夏には42基停止となりそうだ。私:夏の節電は関東電力管内だけでなく、全国的になりそうだね。 俺が特に関心をもったのは、東電の柏崎刈羽原発だね。 現在、運転中の4基のうち、2基が夏までに定期検査に入るという。 この停止を東電は今夏の電力供給能力予定におり込んでいるのだろうか。 中電は東電にすこしだが、余力の電力を供給している。 これもゼロだね。A氏:ところで今朝の朝日新聞では、「放射能と向き合う」という4ページの特集を組んでいね。私;放射能被害のデータを分かりやすくグラフなどを使って説明しているね。 これは保存用になっているね。 これを見るとつくづく、一旦、原発が事故を起こし、陸海空に放射能が散乱すると、いかにその被害が空間的にも、時間的にも大きいかがわかるね。 40年前に立てたエネルギー戦略が問われるね。 第2の敗戦となるかね。
2011.05.11
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昨夜、急に蒸し暑さを感じ、パジャマを短い袖の夏用に着替え。 温度計は22度で湿度計は60%。 昼になると、部屋は26度。 蒸し暑いので、クーラーがほしいくらいだが、扇風機でがまん。 昼、用事で外に出るとき、蒸し暑く短い袖のシャッツで出かける。 それでも歩くとジワッと汗が出てくる。 バスに乗ったらもう冷房だ。 今年の夏は、昨年の晴天で激しく照りつける暑さでなく、今日のような蒸し暑さが続くだろうとテレビで言っていた。 しかし、中電の浜岡原発の停止とこの蒸し暑さで電力事情は厳しくなりそうだ。 家庭も15%の節電要求だが、一番、家庭の節電で効果的なのはクーラーだが、本当に我慢できるだろうか。 明日は、10度ほど下がるそうなので、なんとか扇風機なしで過ごせそうだ。
2011.05.10
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A氏:先週のこのブログで「環境方針」のことで興味をもったので、ISO14001の規格の「4.2 環境方針」のところを見たよ。 確かにa)からg)までの7項目の要求が羅列されているが、君の言う視点に立つと最初の3つと後の4つは次元が違うね。 ところで、このうちf)項目で「組織で働く又は組織のために働くすべての人に周知される」とあるね。 俺のいた会社は、この前に言ったように、従業員には「環境方針」のカードを配っていたね。 これが周知だね。私:その他、職場での掲示板による周知もあるね。A氏:そこで疑問なんだが、それなら「組織で働く人」だけでいいのに、なんで「又組織のために働くすべての人」が追加されてあるのだろうね。私:そうだね。 これは誤解を招きやすいね。 ある会社に審査員が審査に来て、 「宅配業者も、『その会社のために』宅配しているのだから、『組織のために働く人』に該当する。 だから、宅配業者にも環境方針を周知させるべきである」 と指摘したことがあるんだ。A氏:その理屈だとヤマト運輸は膨大な数の配送先をもっているから、配送先の「環境方針」のペーパーの山ができるね。 そしてそれをヤマト運輸の全従業員にも周知しないといけない。 それだけでないね。 俺がいた会社では、いろいろな材料を買う。 たとえば、鉄板を新日鉄から買う。 新日鉄は「俺の会社のために」鉄板を供給する。 そうなると新日鉄の従業員まで俺の会社の「環境方針」を周知しなくてはならない理屈になるね。 新日鉄は多くの供給先をもつから、これも山のような「環境方針」をもちそれを従業員にも周知しないといけないことになる。 それはあり得ないね。 その審査員の指摘はビジネス常識を大きく外れているが、何がおかしいのかね?私:答えは簡単だよ。 例えば、ヤマト運輸の宅配便業者は「ヤマト運輸のために」働いているんだよ。 規格の「--のために働いている」という元の英語はon behalf of だ。 直訳すれば「代表して」だね。 ヤマト運輸の配送業者は君の会社を代表していないね。 ヤマト運輸を代表しているね。A氏:俺は英語に弱いから、ひっかりやすいなぁ。私:それは違うね。 ISO9001もISO14001もそうだが、英語は中高校レベルだね。 問題は、きちんとしたビジネス経験がないといくら英語が達者でも間違った解釈をすることだね。A氏:英語力の問題でなく、「ビジネスの常識力」が問われているということか。 たしかにさっきのヤマト運輸の審査員の指摘例はビジネス常識に欠けるね。 君のよくいうビジネスの「知的体力」があるかが問題なんだね。 その規格読解力によるテストになっているということか。私:ところで、ISO14001には附属書Aという解説がついている。 これは規格でないので、審査には使わないが、具体例があるから規格を理解するにはいいね。 「環境方針」の周知では、具体的に場内下請けをあげているね。 当然、派遣社員も派遣先の指揮下に入るから派遣先での周知対象に含まれるね。 常識的なことだがね。
2011.05.09
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ゴールドマン・サックス研究 世界経済崩壊の真相 (文春新書) (新書) / 神谷秀樹/著私:この新書は図書館から借りた。 著者、神谷秀樹氏は1953年生まれの58歳。 大学を出てから住友銀行に入行。 1984年にゴールドマン・サックスに転職。 91年まで7年間在職。 その後、独立。A氏:ゴールドマン・サックスとは、今度の金融危機で悪名が高いね。 強欲資本主義の象徴みたいに言われたね。私:しかし、著者の在職中は、まったく違った性格の会社であったという。 著者が在職していた頃のゴールドマン・サックスは「顧客第1」の「バンカー」が中心の企業だった。 それが、経営者が変わるに従い、「トレーダー」中心の会社に変わったという。 背景にアメリカ経済の変化があるね。A氏:「バンカー」と「トレーダー」はどう違うのかね。私:「バンカー」は「顧客第1」で顧客を調べ長期的に成長させるためにアドバイスを提供する部門で企業の5年先、10年先を考える。 「トレーダー」はスクリーンの数字を見て「安く買って高く売る」か「高値で空売りして安くなったら買い戻す」。 10分先はすでに遠い未来で、顧客は自分自身だ。 ゴールドマン・サックスが儲ければいい。 そして、ゴールドマン・サックスの売上は、「トレーダー」によるものが9割だという。A氏:リーマンショック以来の金融危機で、「トレーダー」の影は薄くなったのではないの?私:しぶとく生きているようだね。 アメリカの金融規制はまだ甘いという。 石油や食品などの商品価格の急激な上下に未だに投機要因が多いのもそのせいだろうね。 ところで金融危機を収束するため、FRB、日銀、欧州中銀は、皆金利をほぼゼロまで引き下げ、かつ、過剰な流動性を市場に提供するということで、多くの企業が資金繰り倒産しないようにと図ったね。 しかし、このカネは、本当に必要とするところへ届いているだろうか。 アメリカの実態は、カネは国債と超優良企業にしか回っていないことだね。 これは、日本も同じ。 そして、また、低金利のカネがだぶついてきたから、また、「トレーダー」が活躍しやすくなったね。A氏:ヨーロッパはどうなのかね。私:問題はユーロだね。 ユーロ圏では、経済的に弱いところは金融危機で財政が破綻している。 経済力が国によって大きく異なるのに、無理に通貨を統一したことにより、経済力にあった通貨を持てなくなったのが、リーマンショック以来、マイナスに働いている。 「2番底」でユーロの崩壊があるかもしれない。 まだ、世界は金融危機からの痛手から回復していないね。 著者が心配するように「2番底」がくるかもしれない。 世界恐慌のときは「2番底」は世界大戦だった。 まだ、安心はできないね。A氏:最近、また。円が高くなったね。 カネ余りの投資家が、景気のよくないアメリカ、ユーロ不安のヨーロッパから、資金を引き上げる際、ドルやユーロが売られ、円を買うからだね。私:一方、円高は日本の輸出業の業績不振になり、株安だね。 東日本大震災で経済的に打撃となっている日本にとってこれはダブルパンチだね。A氏:これでTPP問題は吹き飛んだね。 東日本の復興に10年以上かかるのに、「10分先」も見ていないアメリカの「トレーダー」に引っかかっては農業、漁業の多い東日本は立ち直れないで壊滅だからね。私:もしTPPに加盟していて 東日本大震災がきたら、日本はもっと破壊的な経済体制になっていたかもしれないね。
2011.05.08
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A氏:今朝の朝日新聞一面トップは大きく「浜岡全炉の停止要請」と大きい見出しで報じているね。 菅直人首相の政治決断だね。 君はこの問題を1週間前のブログで扱っているね。私:こないだ海江田万里経済産業相が現地視察をしていたね。 問題は、定期点検を終わった3号機の7月からの再稼働だと考えられていたが、一挙に稼働中の4号機、5号機の2基の全炉の停止とはね。 首相に停止権限はないが、福島第1原発の事故があったから、中電も拒否はできないだろうね。 もっとも3号機の再稼働だけを延期要請するにしても、延期理由は災害対策不十分となるから、理屈では、稼働中の4号機、5号機も同じ理由で停止しなくてはならないね。A氏:この稼働中の炉の停止要請は、他の地域の原発停止にも影響するが、いつ起きてもおかしくない東海地震の「想定震源内」にあるという浜岡原発の特殊事情を全面に押し出しているね。 それに太平洋ベルト地帯の中央だからね。私:それに中部電力の原発依存度は1割程度と低いので経済への影響度が少ないと見たのだろうね。しかし、原子力政策は、菅首相の政治決断で現実に大きな曲がり角に直面したね。 今後、これに反発して原子力推進派の政・官・財・学・メディアの「原子力村」がどう動くかね。
2011.05.07
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私:昨日の夜9時のNHKテレビニュースウオッチ9で、ノーベル受賞者の野依良治氏のインタビューをやっていたね。A氏:俺も見たよ。 どこかで、野依氏が原発事故で「想定外」はないというのを見たからね。 君の「想定外」知的街道に刺激されてね。 この街道は、「原発安全神話」を含めて次のようにしつこいくらいに長く続いているね。 「想定内」の言葉の正確な使い方、マグニチュード9想定却下、「原発依存からかじを切れ」、「大津波 東電甘い想定・『福島』の危険性 90年代から指摘」、「電源喪失 想定できぬ・保安院・安全委 両トップ、過去に」、「震災は自然災害 原発は人災 防水携帯はあるのに電源が水に弱いとは」、「福島第1 人災の影」、「10メートル津波想定なし」、福島第1原発の「揺れ」 、福島第1原発の設計問題、「『想定外』か?・問われる日本人の想像力・起こり得る可能性があるものは、必ず起こる。それが事故の掟だ」、 「原発を直視する勇気を」、「原発 想定すべて破られた」、「想定外」の「想定」、「MEGAQUAKE・巨大地震」、「福島第1原発・『想定外』のウソ」、私:野依氏は今回の地震・津波は「天災」だが、原発事故は「人災」だという。 野依氏の考えの根底にあるのは、「科学と技術の違い」を明確にしていることだね。 「科学は『想定外』だらけ」だが、「技術には『想定外』はない」ということだね。A氏:「科学」と「技術」はどう違うのかね?私:これには、1978年にはノーベル経済学賞を受賞したハーバート・サイモン氏の「人工の科学」という本が参考になるね。 彼は「自然科学」に対し、「人工物の科学・技術」の違いをこの本で述べているね。 「自然科学は、自然現象を理解できるように説明することである」としているのに対して、「人工物は『こうするとこうなるべきだ』という説明からなる」としているね。A氏:「科学」というのは、神が設計し、作った自然の法則をさぐっていくから、人間にとっては「想定外」の繰り返しだね。 これが「発見」だね。 それに対して人が自然の法則を利用して、「こうなるだろう」と思い設計して作った「人工物」には事故は想定できるということかね。 だから君は、「原発の想定値」と言わず「原発の設計基準値」というのだね。私:「想定値」と言うと「想定外」という逃げに安易につながるからだね。 野依氏は、自然の法則を社会的に応用して、「人工物」を作ることを「技術」としているね。 「神でない人間」が作るものだから、失敗は予想される。 20世紀は、自動車、航空機など、便利な「人工物」が氾濫したね。 しかし、その便利さの裏には「人工物」だから、自動車はぶつかるし、航空機は落ちるというデメリットもある。 それは「想定内」だね。 だが、便利さで社会的に認められ、失敗しながら改善されてきた。 しかし、原発のように失敗して大きなダメージが「想定」されるときは、さらに社会的なコンセンサスが必要だね。 「宗教によるコンセンサス」でなく、「理性によるコンセンサス」だね。A氏:自動車や航空機の事故では被害者は賠償される。私:それが原子力損害賠償法3条1項「ただし書き」の「免責事項」で、「想定外(設計基準値を著しく超える)の場合)」は賠償されないというのは矛盾だね。 原発の被害は最悪の場合、莫大な損害になることを、この法律の「設計者」は「想定」していたんだね。 今回の原発被害を受けた人々は、この「ただし書き」を追求すべきだね。A氏:野依氏は、将来的には、自然エネルギーの利用が望ましいとしているね。 もっともそれも「人工物」だから、事故を「想定」して、利用するときは社会的なコンセンサスが必要だということだね。私:宗教には絶対はあるかもしれないが、人が設計し、作った「人工物」には「絶対はない」のが常識だがね。 「原発安全神話」はだから宗教だね。
2011.05.06
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A氏:いや、驚いたね。 今朝の朝日新聞の4面に「自民 原発推進派はや始動」として、自民党内で甘利明元経済通産相が委員長で「原発を守る」ための「エネルギー政策合同会議」を発足したというね。 その会議では、東電の元副社長で現在は東電顧問の加納時男・元参議院議員が「参与」として座っていたという。私:その加納氏へのインタビューが載っているね。 氏は、原発は地元が要望し、雇用に貢献したという。A氏:それは福島では完全に崩壊したのにね。 地元住民の生活はゼロになってしまった。 最悪だね。 結局、一時的な「安全神話」による「麻薬」効果だった。 残ったのは「麻薬」の副作用だね。 まだ、「安全神話」を反省していないのかね。 今回の原発事故は、「安全神話教」が起こしたもので、オウム真理教のサリン事件のように、宗教テロに似ているね。私:驚いたことに原子力損害賠償法というのがあるんだが、これに「損害が異常に巨大な天災地変によって生じたときはこの限りではない」という免責条項があるんだね。A氏:なぁんだ。 最初から「想定外」でなく「想定」していたんだね。 カネのことは抜け目ないね。私:だから、加納氏は待っていましたとこの免責条項を持ち出したね。 今朝の朝日新聞のトップで問題にしている東電の賠償要望書では、今回は「日本史上稀にみる規模の地震で、津波が福島第1原発で14~15メートルまで達したこと考えれば免責条項にあたるとの解釈も可能」とあるという。A氏:だから東電幹部は「想定外」を必死に主張するのだね。私:この要望書では、一応、免責条項にふれているが、事故の当事者であることを真摯に受け止め、政府の支援を受け補償を進めるとあるという。 なんだかあいまいだね。A氏:東電の社長が被災者の避難所を訪れて、土下座して謝っていたのをテレビでやっていたが、いまだに言い訳に「おもいがけない災害に襲われた」と、まだ避難住民の前でも「想定外」的発言をしていたね。私:驚いたのは、加納氏はインタビューで「低放射能線は体にいい」と言っていることだね。 確かに医療でも放射線は使っている。 しかし、それは人間が放射能をコントロールしている状態の話だね。 しかし、今、福島原発の被害者は、人間がコントロールしていない放射線を浴びているのにね。A氏:比較する条件がまったく違うね。 「安全神話教」はこわいね。 常識的な論理さえ失う。私:加納氏は、家を失った多くの避難民のいる福島の避難所でそれを言うべきだね。 「低放射線は体にいい」とね。 ゾッとする光景だね。 「安全神話教」の幻想から解放されない限り、原発推進派の行動は福島原発の悪夢の再来を予告するものとなるだろうね。
2011.05.05
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A氏:昨日の朝日新聞朝刊の一面トップは「オサマ・ビンラディンの殺害」ニュースが大きく報道されていたね。 一方で、アルカイダの報復が予想されているね。 関連する各国では警戒態勢をとっている。 アフガン支援の韓国は報復を警戒していると報じているね。私:日本でも厳戒態勢をとっているようだね。 小さな記事だが、2日、イギリスの核燃料施設の周辺で5人のバングラデシュ系の若者が撮影をしていうるのをイギリス警察が反テロ法違反で逮捕したと報じている。A氏:原発関係施設はテロの標的として狙われやすいね。 日本は、自然災害だけでなく、原発はテロからの安全保障を考えるべきだね。 原発の維持コストはその安全保障コストを考慮すべきだね。私:今朝の朝日新聞では、一面トップはウィキリークスから、朝日新聞が日本関係の公電約7千本の提供を受けて分析したニュースだね。 詳細は、8、9面に掲載されている。 特に、普天間基地をめぐる交渉の裏話は、想像した範囲を出ていないね。 「まぁそういうこともあり得るだろう」だね。A氏:あまり騒ぐほどの内容でなかったがね。 鳩山由紀夫元首相の「方便」という驚くべき発言がすでに内幕をさらけだしているからね。私:連休で家にいる時間が多いとテレビを見るチャンスが多いが、ACジャパン のコマーシャルが一本調子で辟易するね。 それを朝日新聞の「CM天気図」の連載コラムで天野祐吉氏が指摘しているね。 このコラムで「がんばれ、東北」とか「日本をつなごう」という一本調子から、そろそろ次の段階に進んでもいいのではないかと言っているね。 特に、東北の観光CMを具体的な観光地名をあげて行うべきだとしているね。A氏:東北の観光地の人がじかにお客にCM を流せるように、広告料も値下げしてやるべきだという。私:ところで公共機関、スーパーなどの節電は定着しつつあるようだが、石原慎太郎東京都知事が節電でヤリ玉にあげていたパチンコ業界が7月~9月の3ヶ月間、電力を25%以上削減すると報じているね。 その一環として各店が月3回以上休む「輪番休業」を取り入れるそうだ。A氏:デパートも休日をもうけるところがあるようだね。私:これを契機に、もう一度、過剰な電力浪費の生活を見直すべきだろうね。
2011.05.04
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私:2、3日前かな。 NHKテレビの参議院予算委員会の実況中継を見ていたら、例の内閣官房参与小佐古敏荘氏の辞任問題と、放射能の避難区域を円形で20kmとか30kmとかに幾何的に区切っている問題を取り上げていたね。 A氏:その国会中継は俺も見たよ。 ところで小佐古氏は、辞任の会見で、涙を流していたね。 年間20ミリシーベルト問題を感情論で決めることではないと思うがね。 学校の放射線基準を厳しくすればするほど安全だが、そうなると、福島県の学校はすべて閉鎖して、学生の大量移動となるのではないの? こういう人は、本人の意図に反して政治的に扱われやすいね。私:小佐古氏は、福島県には学校が何校あって、どの学校が20ミリシーベルトになっているのか、具体的な指摘がないね。 感情論は客観的な事実を見逃すね。 枝野官房長官は、20ミリシーベルトまで被ばくしても構わないなどと言っているわけではなく、小佐古氏には誤解があると述べていたね。 また、モニタリングでも実際には大幅に下回る見通しだとし、この基準に問題はないという考えを示していたね。 この枝野官房長官の話も、現実に20ミリシーベルトの学校は何校あるのか、ゼロなのか具体的な事実をあげていないね。A氏:ところで、原発避難地区を幾何的に円形でバッサリ切っていることに対して、野党議員から質問が出た。 これに対して、海江田万里大臣が、まだ、原発はまだ不安定なので、万が一の場合を考慮して円形で区切っているというような答弁だったね。私:そうしたら、すでに東電の「工程表」が出て、収束の見通しなのに、まだ安定しないというのはおかしいのではないかと、その野党議員が言っていたね。A氏:誰だって「工程表」通りに必ずいくとは思っていないね。 愚問だね。私:政府も「工程表」、すなわち、原発事故の収束については本音は慎重で甘くはないようだね。
2011.05.03
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A氏:俺のいた会社は、数年前にISO14001:2004をとった。 そのとき、「環境方針」を作り、掲示したり、全従業員にカードで配付したりしたよ。 これがそのときもらった「環境方針」のカードだよ。私:長い「環境方針」だね。 よく長い「環境方針」の会社をみることが多いが、これは「環境方針」を誤解している例だね。A氏:えっ? 俺の会社の担当者は「環境方針」の規格要求を満たしていると自信満々だったがね。 それに審査もパスしているしね。私:それだけ誤解が多いというだけだよ。 ISO14001:2004の「4.2 環境方針」にはa)からg)までの7つの要求項目があるね。 だから、機械的にこの7項目を「環境方針」に入れると、長くなるんだね。 しかし、そもそも「環境方針」というのは、トップが環境に関して示す「経営理念・ポリシー」だね。 そういう視点から、7項目を見ると、「環境方針」そのもの内容に対する要求は最初の3項目であって、後の4項目は、できた「環境方針」の運用に関するものだね。 例えば一番最後の項目g)は「一般の人々が入手可能である」という要求だね。 これがポリシーかね。 この要求は「環境方針」の運用方法を要求している。 だから、企業では具体的に「一般の人々の入手要求があるときは、総務部がコピーを渡す」というような具体的な手順を決めないといけない。A氏:なるほど、誤解の分岐点はポリシーの意味の理解不足だね。私:それと、すでにISO14001:2004をとった会社の「環境方針」をよく考えないで、形だけ真似するからだね。 だから、長い「環境方針」になるのですぐに誤解しているのがわかる。 数年前に、地方都市のビジネスホテルに泊まったことがある。 そのホテルはISO14001:2004をとっていた。 フロントの女性に「環境方針」が欲しいというと、胸につけているカードを示したね。 そうではなく手に入れたいのだと言ったが、ピンとこなかったらしい。 部屋に戻ったら、すこしたって、フロントから 「すみません。下に降りてきた際、フロントにお寄りください。 『環境方針』を差し上げます」 と電話が来たよ。A氏:そういう客ははじめてだったんではないの?私:そのホテルの「環境方針」ももらって見たら長かったね。 実務的な内容まで「環境方針」に入れてしまったから、担当の実務があいまいになるんだね。 だから、「一般の人々の入手要求があるときは、フロントがコピーを渡す」という実務的な手順が抜ける。 掲示されている「環境方針」が長いか、短いかを一目すれば、その会社のISO14001:2004の対応で示した「知的体力」が測定出来るね。
2011.05.02
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A氏:こないだ「原発交付金は『麻薬』だ」ということで日経ビジネスの記事をこのブログでとりあげたので、今朝、この記事がアンテナにかかったよ。私:新聞では17ヶ所ある原発が存在する市町村で、10ヶ所は交付金が『麻薬』になり財政状態がよくないことを数字で示しているね。A氏:俺は今まで気がつかなかったんだが、原発交付金のカネの出どころは俺たち市民が払っている電気料金なんだね。 その法律は、1974年に田中角栄内閣、中曽根康弘通商産業相のときに制定された。私:電気料金の一部を電源開発促進税として集め、発電所立地市町村などへの交付金や補助金に使われる。 このカネの動きの趣旨は当時の田中角栄首相の「どんどん(新潟から)電気を送る。どんどん東京からカネを送る」という説明は分かりやすいね。A氏:そのカネが田中元首相の地元の新潟の柏崎刈羽では「麻薬」になってしまうとはね。 田中元首相の意図とは逆になったようだね。私:東電管内の標準家庭では月の電気代金は約6222円で、そのうち108円が交付金にまわるという。 これが交付金の「入り口」。 このうち、7割が原発関連に使われるという。 さらに加えて使用済み核燃料処理費用も200円強あるというから、原発推進に国民は平均月300円払っていることになる。 日本の世帯数は4500万くらいあるから、毎月百数十億円くらいのカネになるだろうね。A氏:原発反対派の人も電気を使って料金を払っていれば、カネは原発推進に使われているという矛盾になるね。私:電気利用者が気がつかないまま、原発のために巨額の資金が集められているという構造だね。 この構造を経済産業省が6月からの「賢人会」で見直しを始めるそうだね。A氏:しかし、この問題の背景には「下り坂社会」の日本、「地方の疲弊」の日本があるね。 新聞では、山口県上関町の例をあげているが、ここは2009年4月に原発準備工事に入っていた。 漁業の町で、人口の半分は65歳以上。 町税収入は2億円なのに、原発を設置すれば、何十億円というカネが入り、悲惨な財政状態を脱することができる。 しかし、福島第1原発事故でストップがかかった。 「地方の疲弊」という「国の痛み」を「原発交付金」という「麻薬」でごまかしてきたが、いよいよ、ごまかしが効かない事態となったね。 「賢人会」は「地方の疲弊」を含めた「人口減少」「高齢化社会」「下り坂社会」の日本の問題をどのように解くだろうか。 代替えエネルギー問題もあるしね。
2011.05.01
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