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全く関係のない医薬品に睡眠薬を混入したのは業務上過失傷害罪に問うべきだと思います。やっと小林化工の問題をマスコミが騒ぐようになってきましたが、なにが問題なのか分かっていないマスコミが多いようです。クラスIと回収会社が判断したのは今年の回収品目では血液とメトホルミンと小林化工のイトラコナゾールだけです。医薬品回収情報によればクラスIとはクラスIとは、その製品の使用等が、重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る状況をいう。」ということです。クラスIで睡眠薬が混入したロットを回収し、クラスIIで他のロットも回収することになりました。クラスIIとは「製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある状況又はその製品の使用等による重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況をいう。」他のロットも製造法は承認している方法ではないので、なにが入っているか分からないので回収ということでしょう。他のロットは少なくともイトラコナゾールと違った薬理作用をもった原薬が混入されていないとの判断でしょう。健康被害が出て、クラスIの回収を始めた小林化工ですから、なにが入っているかは分かりません。回収情報は普通は病院・薬局には届くようになっています。ここで在庫などは回収できますが、実際に処方されて、患者さんにわたっている場合には、患者に連絡して回収するしかありません。始めて処方する調剤薬局では連絡先の記載を求められます。個人情報はさらしたくないということで記載しない人がいますが、提出した個人情報が漏れた場合には調剤薬局は罰せられますので、きちんと書くことをお勧めします。しかし、この回収の費用はだれが持つのでしょうか?小林化工が持つのが当たり前だと思います。患者さんはイトラコナゾールを回収して終わりではありません。治療のためには代わりの薬剤をもらわなくてはなりません。これは患者負担であるわけがありません。不良品を患者と国に売りつけたのですから、正しい商品を手渡す必要があります。今回の場合は小林化工のいとこなゾールは全て回収ということになっているので、他の会社のイトラコナゾールを処方する必要があります。この経費は薬局の人件費、患者の交通費をひっくるめて小林化工が支払うようにしなくてはなりません。デジタル省では早急に健康保健証のデジタル化だけではなくて、お薬手帳のデジタル化(マイナンバーカードで記録を取るということです。)処方箋の薬剤の価格を請求するために使用した薬剤は電子的な形あるいは手書きで都道府県の処方内容を監査するところに送られて保険償還するかどうか決めます。このデータも個人のマイナンバーカードのサーバーに蓄積することでオンタイムに送信可能となります。小林化工の様な犯罪は度々起こるものではありませんが、もし起こったときに迅速な対応が必要が場合にはシステムを考える必要がありません。この件に関しては「二番目」ではダメです。
2020年12月16日
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今年はCOVID-19の感染拡大があることから、インフルエンザは流行しないのではないかと推定している専門家もいます。これはインフルエンザウイルスがCOVID-19ウイルスがはやっている間は入り込む余地がないという「ウイルス干渉」がおこって、インフルエンザは流行しないという仮説です。ウイルス干渉は細胞レベルでは明らかになっています。個体レベルでもコロナウイルスに感染するとコロナウイルスを中和する中和抗体以外にインターフェロンなどの無差別にウイルスを攻撃する液性因子が増強するので,COVID-19に感染した個体では他のウイルス感染が難しくなるのも、インターフェロンを主とするサイトカインの量を測定することでかなり有力な仮説になっています。ただ集団レベルで考えるとRSウイルスは夏から秋にかけて流行し、インフルエンザの流行期には流行が収束することが知られていますが、これがウイルス感染と言えるかどうかはよく分かりません。RSウイルスが単に季節的な問題で終息している可能性はを否定することは難しいからです。トリインフルエンザは明らかに日本に入ってきています。ニワトリの厩舎でトリインフルエンザで死亡していることが分かるとその厩舎のニワトリは全て殺処分になります。ウイルスは構音で不活化するので、殺処分した鶏肉を焼いて食べれば問題なさそうですが、それをするとニワトリを飼っている人、鶏肉を運ぶ人がトリインフルエンザに感染するリスクが高くなります。そこでトリーヒト感染が起こると死亡率の高い新型インフルエンザ感染症を引き起こすことから、殺処分するしか内となります。インフルエンザといえば抗ウイルス剤である「ゾフルーザ」がiインフルエンザの予防薬としての承認を受けました。予防剤ですので、保険は使えません。インフルエンザワクチンとの比較試験を行ったわけではありませんので、感染予防のために「ゾフルーザ」を飲んだ場合に、予防効果は確実かどうかは分かりません。タミフルもそうですが、予防薬に関してはインフルエンザウイルスが漂っているの部屋に一定時間入り、インフルエンザを発症するかどうかの臨床試験が必要となります。インフルエンザが漂っている部屋のインフルエンザ感染力を見るためにはプラセボ対照群が必要となります。この臨床試験でタミフルも効果を示したことで承認が取れました。ただ同時期行われていた小児に対する効用に関しては薬事審議会で「耐性菌の拡大に関与する可能性がある」ということで、承認は行われませんでした。アメリカのiインフルエンザの治療のガイドライン抗ウイルス剤の使用ガイドラインでは・5歳未満の小児(特に2歳未満)・65歳以上の成人・喘息を含む慢性気道疾患、心血管疾患(高血圧は除く)、腎疾患、肝疾患、糖尿病を含む代謝疾患、てんかんを含む神経疾患・免疫抑制薬服用者やHIV感染者・妊婦や出産後・アスピリンを使用中のライ症候群リスクがある人・BMI 40kg/m2以上の肥満者・高齢者施設に居住する人子どもと老人以外は抗ウイルス剤を使用することは市内で、栄養を取ってしっかり眠ることが推奨されています。特にゾフルーザは耐性菌ができやすい事が知られているので、できればタミフルあるいはその後発医薬品を使うことをお勧めします。
2020年12月15日
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糖尿病や高血圧といった生活習慣病では食事療法と運動療法が第一選択となっています。このめにゅーをどうやって決めるかについてCGM(持続血糖モニター)を使うのがお勧めですというプレスリリースがありました。CGMが実際に糖尿病の検査に取り入れられて5年ぐらいでしょうか。同じ食事をしても必ずしも同じ血糖推移がおこらないことが、明らかになりつつあります。これは睡眠や1日の活動量がインスリン分泌あるいはインスリン感受性に関連するという仮説のもとAIを用いて個々人に最適なメニューを教えることができるようになったとオックスフォード大学の研究者がインスリン抵抗性、糖尿病と心血管障害というオンラインで行われた学会で発表しました。検査法の進化が新しい治療法を提案することになったということです。血糖値の変動は摂取した食物によって決まるという通説は壊れたことになります。この研究では最適な食事を提供することができます。しかし、私は2型糖尿病はサブタイプがあると考えています。そのサブタイプによって、食事療法、運動療法、薬物療法をおのおの仮説を立てて、検証する必要があります。この記事はその希望にタイスr第一歩というところです。
2020年12月15日
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アメリカの疫学調査で正常な体重であり、高血圧を止めるための食事療法と同様の食事療法を順守していれば77%の痛風は防げたということが示されました。アメリカの肥満はBMIが30を超えるようなひとがざらにいるので、医学的な異常が多く出ると考えられます。日本で同じような試験(44,654人を26年以上追跡する)は今後東北のデータベースの蓄積を見るまでは確認できません。痛風の予備群である高尿酸血症は日本でも増加傾向にあります。プリン体の摂取過剰が原因とされ、アロプリノールを代表とする尿酸合成阻害剤(もう一つの尿酸合成阻害剤は低用量から始める必要があるので、面倒だし高い)が処方されます。しかし、尿酸の制御は薬物治療だけでは難しいものとなっています。この文献を見れば、肥満を食事治療によって治せば尿酸値も制御できる可能性が示されています。実際には、介入試験を行って確かめる必要がありますが、薬剤を安易に処方するのは無駄である可能性があります。尿酸値が上がってきた人では尿酸の合成量が過剰になって血中尿酸値が上昇したのではなく、肥満に関する何らかの因子が働くことによって尿酸値が上昇している。これは肥満に対して高血圧で用いられている減量食を用いれば防げるという仮説を検証すべきであるということです。ジェネリック医薬品には大前提として血中濃度がプラスマイナス20%までは許容されています。その範囲であればどのような作り方をしても臨床試験を行わなくても承認されます。以前にも書きましたが、このルールではジェネリック同士の生物学的同等性は保証されません。しかも、小林化工の事件(傷害事件として取り上げるべきです。医薬品医療機器法違反の上、明らかな健康上有害なことが起こっているのですから。普通の人に睡眠導入剤を飲ませて運転中に事故を起こさせようとした人は傷害事件で捕まっています。故意でないので犯罪として成り立たないという意見は間違っています。医薬品を取り扱う会社では睡眠導入剤の使用上の注意に飲用後に運転してはいけないということを自分で作成した能書に記載しているわけですから)もう一つの小林化工の罪は厚生労働省にだけ、異物混入のことを知らせて終わっていることです。最近謝罪会見がありましたが、遅い。異物混入が分かったときに全国的に周知する必要がありました。明らかに健康上の被害が起こる可能性があったわけですから、この情報は患者まで届かせる必要がありました。厚生労働省の回収情報の告知にも問題があったと思います。完全に話がそれてしまいました。アロプリノールはもう50年近く売られてきたものなので、とても薬価が安いものです。一日1回朝食後、つまり出勤前に飲むことになります。このような後発性医薬品しかないような分野で小林化工の様な事件が起これば、交通事故や転倒事故は多発するでしょう。明らかに健康上の被害が予想される場合には、厚生労働省だけで無く、マスコミを通してまずこの薬は飲まないでくださいということを周知すべきでしょう。ニュースだけでなく、CM時間も使う必要があると思います。厚生労働省は方法を早急に考えるべきです。これはコロナ問題と同等に扱っていい問題です。小林化工はもちろん加害者なので、罰せられるでしょうが、このようなことを繰り返しませんと宣言しても何の役にも立ちません。後発性医薬品を保険財政改善のために使うのであれば、何故この事件が起こったのか、今の検査態勢では発売までにチェックできないのであれば、品質管理手順の見直しが必要と考えます。ああ はらたつ
2020年12月14日
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順天堂大学は「日本女性における不妊治療開始後の離職に影響する要因を明らかに ~ 不妊治療と就労の両立支援に資する、世界初の疫学研究 ~」と題するプレスリリースを発表しました。不妊治療者1727人を対象とした疫学調査の結果報告です。特に取り上げられているのは不妊治療開始時1075人が就業していたけれども、不妊治療中に179人が離職しており、その離職に影響を与える要因分析を行い、「非正規の社員の方が、正社員に比べて離職のリスクが2.65倍高い」「不妊治療に関する職場からのサポートがない女性の方が、離職のリスクが1.91倍高い」「大卒未満の女性の方が、大卒以上の女性に比べて、離職のリスクが1.58倍高い」「不妊期間が2年以上の女性の方が、2年未満の女性に比べて、離職のリスクが1.82倍高い」としています。この結果から、不妊治療に関しては保険適用だけではなく、働き方の改革が必要と主張されています。また、不妊治療に関する教育を学校・職場で行うことの必要性を訴えています。内容的には立派なお仕事だと思うのですが、要因分析に関して離職に対する要因分析として、不妊治療がどれぐらい効いているかが分からないのです。この研究には、ヒストリカルコントロールが必要です。ヒストリカルコントロールを集めるのは今回のコホートと同じ年齢、婚姻状況、学歴、運動、メンタルヘルス、睡眠、喫煙・飲酒、既往・現病歴、家族歴、不妊治療歴・妊娠歴、不妊治療への支出額、不妊治療助成金の利用状況、女性と男性パートナーの就労実態などを調べなければ、不妊治療によっての退職の要因分析としては成り立たないのでは無いかと思います。今回の要因分析では離職リスクの年齢、非正規と正規、学歴に関しては調整が必要でしょう。
2020年12月11日
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テレビで医療従事者がファイザーのCOVID-19のワクチン接種を受けてアレルギー性反応を起こした画像が流されていました。一例でもこのような副反応を許さないてな顔をしているコメンテイターもいましたが、最後に本人のコメントとして、この副反応は苦しいものでしたが、パンデミックと戦うためにこのワクチンは必要なものであると考えています。と極まっとうなのが出ていました。さて、使用上の注意はどうなっているかをみると- Medical treatment and supervision are necessary in the event of a rare anaphylactic event during vaccine administration.- Vaccine administration should be postponed for patients suffering from acute severe febrile illness.- Patients receiving anticoagulant treatment or with a bleeding disorder that contraindicates intramuscular injection should be given the vaccine only if the benefit outweighs the risk of inoculation.- Immunocompromised patients may see a diminished immune response to the vaccine.- The vaccine may not protect all recipients.- No data are available regarding the use of the Pfizer vaccine in people who have received another COVID-19 vaccine.最初の注意は結構重要ですね。こいつを無視して、例えば老人ホームで数十人摂取してすぐに部屋に戻したら、部屋でアナフィラキシーショックによって死亡していたなんて言うのは、医療ミスですから。ルールを守らないために生じた副反応によって、このワクチンの安全性が評価されてはたまらない。発熱している時にはワクチン接種は延期抗凝固剤を使っていたり、出血性の病気を持っているときには注射をうつことによるリスクがベネフィットよりも低いときに限る。お医者さんきちんと判断してくださいね。死亡や不可逆な障害はどのようなベネフィットをうわわる事のできないリスクですから。次の二つは使用上の注意というより、効果の実態を表している。1)免疫に問題がある人はワクチンの免疫に対する反応が起こらないかもしれない2)このワクチンは100%効果があるわけではありません。基本的人権は公共の福祉によって制限可能です。(暴対法なんか明らかに基本的人権の剥奪ですから)故に、パンデミックが起こっている、または政府がパンデミックがおこる可能性があると判断した場合にはワクチン接種を強制することができます。当然、使用上の注意で禁忌とされている人はワクチン接種を強制することはできません。もう少し安全性を確認できてからワクチンを受けると言っている人は、今のところは問題ありませんが、日本でもパンデミックが発生したら、そのような発言は罰せられることになります。その人たちは他人をリスクにさらして、リスクが低そうであればワクチンを接種するという考え方です。日本では厚生労働省に承認されれば、ベネフィットとリスクはベネフィットが上回ると判断できたということになります。(サンプルサイズの不足はあっても)そして市販後多くの人に使われて安全が確認されてからうつというのはずるくないですか?
2020年12月11日
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お医者さんのブログで今年忘年会を行った(行う予定?)の記録がありました。忘年会実施の条件は1)地域のクラスター感染の発生が落ち着いてきたこと2)感染源不明な人が多発している訳ではないことルールとしては・広い会場で1つのテーブルの着座人数を少人数に限ること・座席ごとの距離をしっかり取ること・座席の移動をしないようにすること・お酌をして回ることがないように徹底すること(手酌オンリー)・料理の取り分けはご法度・体調不良者は参加不可・個人の感染防御の徹底なんでも、禁止よりも医療従事者はこんな忘年会をやっているとか、やるとすればどんなことに注意すればいいのかというものがもっと広がればいいと思います。観念的な話よりも、よほど役に立つと思います。
2020年12月11日
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ウイルスは変異するのが当たり前のようにいう人がいますが、エビデンスを示さなければ戯言です。どの部分が変異しやすいかによって、RNA-ワクチンの効果がいつまで続くかの問題になります。ウイルスはランダムに変異を起こして、その変異が生き延びるために必要であった場合にその変異株がドミナントになるという説が正しいのか、現状で生き残るのが難しくなってきたので、進化圧がかかり変異が起こるのかに関しては後者の方がわかりやすいような気がしますが、進化圧が何であるかは分からないことから前者の方が正しい気がします。変異したことによって生き残るのではなく、多様性を持つことによって環境の変化によって、その一部が生き残るというのが何となく私は気に入っていますが、これを証明するのは大変そうです。しかし、タスマニアデビルの感染性のがんによる絶滅の危機を自ら生き抜いたのは、多様性を保っていたからだと予想していますが、遺伝子解析なりの前後の差が明らかにならないと分かりません。話がそれました。今回はCOVID-19ウイルスの変異の話です。オーストリアでの研究が発表されました。「Genomic epidemiology of superspreading events in Austria reveals mutational dynamics and transmission properties of SARS-CoV-2 | Science Translational Medicine」という文献です。この文献ではクラスターの同定のために遺伝子解析が行われています。オーストリアは観光立国なので、ヨーロッパの流行のハブではないかという考えもあります。そのため、観光地とそのたの地域での遺伝子解析を行っています。結果として混雑した屋内イベントがスプレッダーイベントとして認識しています。また感染中に体の中で、変異がおこっている可能性も示唆されました。この研究はあくまでも経時的な遺伝子検査による変異を検討していることから、変異によってなにが起こるかは予想できません。日本では感染者数が毎日新記録を更新しています。しかし、都道府県別に新規感染者の数を眺めてみると、東北地方、北陸地方では感染拡大はなく、新規感染者が0の都道府県も見受けられます。PCR検査そのものが、比較的行われなかったこともあって、今回のような研究は日本では不可能かもしれません。しかし、オーストリアの人口は880万人で、日本で言えば東京都よりも少ない人口です。日本では保健所がクラスターを一つ一つ潰していったから感染者の数は少ないという意見もありますが、これもエビデンスがないので、よく分かりません。オーストリアでは検体の保存と共に感染経路の徹底的な調査が行われており、原因は屋内の混雑イベントとしています。日本ではGOTOをかたくなに政府が中止しないのは(医師会のGOTO中止は、大阪や関東圏での感染拡大で医療資源が不足しているからという訳の分からない理由からなので、否定はしませんが、原因をエビデンスレベルで述べて欲しいところ)実はオーストリアのようなデータを厚生労働省か国立感染症研究所が持っているからかな?しらんけど
2020年12月10日
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誤診のケース研究の記事がありました。睾丸の痛みは膵がんによるものであることを見逃したことに関するケース研究です。膵がんは誤診によって見逃されていることに関して引用します。膵癌は特異的な症状に乏しいため、早期発見が困難な悪性腫瘍です。膵癌患者を後ろ向きに検討した研究では、初期には31.3%が誤診されており、特に胆嚢疾患や逆流性食道炎と診断されていることが多いと報告されています1)。1)Douglas SS, Mary CM, Chong Z, et al. Initial Misdiagnosis of Proximal Pancreatic Adenocarcinoma Is Associated with Delay in Diagnosis and Advanced Stage at Presentation. J Gastrointest Surg. 2015 Oct; 19(10): 1813-21.この論文によれば誤診された膵がんでも、誤診なしに見つかった膵がんに比べた場合あまり変わりの無いことが示されています。特異的な症状がないことから早期発見が困難としていますが、以下記事の引用診断の半年前から25%の患者で腹部違和感を認めており、一方で、診断時に背部痛を自覚している患者は48%と半数未満と報告されています2原因不明の腹部違和感と背部痛に関して膵がんを疑って検査をすれば、もっと早く膵がんが見つかる可能性があるということではないでしょうか?記事の雑談サッカーの世界最優秀賞はバロンドールと言われています。フランス語でBallon d’Orです。Ballonは玉、d’Orが金ですから直訳すると球金(笑)
2020年12月10日
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COVID-19に感染した人は2度と感染しないかというとそうでもなさそう。再感染があるという証拠を取ることは結構難しい。C型慢性肝炎ウイルスのように肝臓のどこかに生き残り、抗原も抗体も血中に存在している。再感染なのか再燃なのかを検討するには、コロナウイルスが変異しなければ分からない。全く変異しなければ再感染と再燃に関して区別をつけることができません。ではコロナウイルスはどうかというと変異するのですね。だから前の感染と今回の感染で遺伝子検査(PCR検査のように共通部分を増やして調べるのではなく、実際にどこに変異があるかどうかの検査)を行って初めて分かることです。さて問題です この検査方法は分かりましたが、COVID-19ウイルスが混入していることが分かっている検体を保存しているところはどれぐらいあるのでしょうか。まぁ少ないでしょうね。そこでCDC(米国疾病対策センター)は、再感染の診断基準を新しく決めてます。新しい検体を遺伝子検査することは必須として、前回の感染時のでデータを詳細に集めることです。その時に変異しているウイルスが存在していた場合にはどうしようもないけれど、最初の感染時期のドミナント(数的に優位な)なCOVID-19ウイルスの遺伝子と比べることによって少しでも再感染のケースを拾おうという方針のようです。前後の自覚症状、重症度をきちんとデータベース化して再感染はどのように発症するかのエビデンスを取ろうということです。(現状では再感染はたいしたことがないというケースと重症化するというケースが混在しています。量的にはたいしたことなさそうですが、エビデンスは今後)で、感染した人の抗体はどうなっているかというと少なくなっている、しかし、ウイルスが侵入したときに抗体を産出するメモリーT細胞は長期間存在することがSARSの研究で可能性が高そう(日本政府の考え方では否定すべき査読がまだ行われていない文献ですが)。抗体がなくなっていても、免疫機構はCOVID-19を排除する方向に持って行く可能性が高いと言うことです。しかし、再感染の恐れがある場合には、1度感染した人でもマスクをつけなくてはダメだと言うことになります。アメリカではマッチングサイトで一番持てるのはCOVID-19感染から回復した人らしいけど、あんまり当てになりそうになさそう。日本では感染者数の絶対値が少ないので、まだそこまでいっていませんが、どこかのシンクタンクの人が感染から回復した人を看護婦の雑作業を引き受けさせればいいとかいってましたが、これもエビデンスを作らない限りは危険。
2020年12月09日
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COVID-19の大都市での感染拡大によって本来すべき治療ができなくなっているという話を聞きます。臨床検査を行い、処方箋を書くだけで実際に変化がない病気である生活習慣病に関しては、外来数の減少は本来望ましい状態でないでしょうか。しっかり問診すべき患者の時間を奪ってまで問診する必要はあるのでしょうか。高血圧の場合には血圧は家庭血圧で十分だと感じています。また、血圧が安定しているのだから、薬をちゃんと飲んでいて偉いですねなんて医者や看護婦が患者にいうのは間違いではないでしょうか。血圧は安定しているのだから薬をやめる方向に持っていくあるいは効果の弱いものや薬価の安いものに変えていくという話をするべきかと思います。実際に高血圧に介入して脳、心臓血管障害のリスクを下げることを証明した研究や薬物治療を始める血圧値を決めた試験で使われているのは利尿薬やカルシウム拮抗薬のみです。今高薬価を取っている高血圧用剤は、比較試験をやって結果がいいものが出ていると思ったらそのデータはねつ造でした。しかも対照薬はプラセボ。本当に心血管障害のリスクが上がると考えているならば利尿剤かカルシウム拮抗剤を比較薬として使うべきで、エンドポイントでは価格から考えて、非劣性ではなく、優越性を示す必要があると思います。脂質異常症に関しても、血液検査で異常値が出ていても自覚症状が全くない場合に外来は必要でしょうか。動脈硬化による脳、心血管障害のリスクが高くなるのは分かっていますが、実際に明日にもの脳、心血管障害が発生することを予測可能になっているのでしょうか。そのリスクが高くなってから外来に通う形にしてもいいのではないでしょうか。いやそんなことはない、外来に通うことによって、脳、心血管障害を未然に防いだ人はこれだけいる、とデータで示していただけば私も納得するのですが、異常高脂血症(Ⅰ型はのぞきます)で、そのような介入試験により、効果を示した研究はみつけることはできません。糖尿病に関しては、腎不全、網膜症を防止しなければ薬として価値は非常に低いと考えています。腎不全や網膜症になるとQOLが極端に下がるからです。血糖を厳密に制御しようとした研究はたくさん行われています。しかし、ほとんどの研究がインスリン使用群を作ることによって、厳密な血糖管理がインスリンによる低血糖を招いてしまう事から試験が中止になっています。糖尿病に対しては新しい作用機序の薬が色々と出てきています。高血圧の場合には、発症機序が不明で本態性高血圧として名前がついてそれに対してさまざまな機序の薬が使われています。しかし、糖尿病は血糖値が経時的に測定可能になってきたことから、病態分類としてインスリンの分泌不足、インスリンの受容体の感受性不足と大きく二つあるようになってきていると思います。さらにインスリン分泌不足には処理すべき糖の量が多いことによる相対的な不足とインスリン分泌刺激回路に問題があってインスリンが分泌されない絶対的な不足があると思います。発病機序によって、治療方法は変わると思います。相対的不足な場合には薬物療法よりも食事療法や運動療法の方が効果があると思われます。他の発病機序には、薬物療法の進化により望ましい薬物が出てきていると思います。糖尿病に関してはⅡ型糖尿病を発病機序によって細部類すれば、食事療法(含む運動療法)の方が望ましい病型は明らかに存在すると思います。食事制限がいやという人に関しての薬剤は糖の吸収阻害剤を用いることになるかもしれません。糖尿病用薬の場合には承認を受けるために他の薬剤との併用臨床試験が求められています。しかし、細分化することによって、適応も絞れルことになると思います。また、血糖値を下げることが主要目的の場合にはプラセボ対照試験よりも標準薬対照試験を求めることを望みます。当然エンドポイントの評価は優越性です。効果は同等で作用機序が違うので、薬価算定は生存原価というのはおかしいと言うことです。こんなことをすると新薬開発の意欲が失われると言われるかもしれません。先ほど2型糖尿病を再分化しろといったのは新しい作用機序を持つ薬が優越性を見いだせる可能性があるからです。基礎的な研究が必要ですが、それに関しては公的な研究費を使えばいいと思うし、製薬企業が合同で金をプールしてそこから研究費を出すことによって利益相反になることを少しでも低くすることが考えられます。今のぬるま湯ではゆでカエルになるだけです。コロナ感染価でも通常の手術や治療を行わなければならないということを、思いつきでなくきちんとデータで示したのが「新型コロナウイルスによる受診控えで患者の病状が悪化するケースも ~適切なタイミングで、必要な医療の提供が重要~」というプレスリリースです。コロナウイルス感染による危険性を鑑みて、肝臓移植手術を先延ばしにすると移植受ける側の状態が明らかに悪くなるので、コロナウイルス感染防御を行った上で手術は予定通り行うべきだというデータです。がんの手術はどうでしょう。虫垂炎の手術はどうでしょう。胃潰瘍の手術がβ2ブロッカーの出現によりほとんど無くなったことを思い出す必要があると思います。COVID-19感染のリスクを理由に手術を延期するのは止めませんか?COVID-19の感染を防いで手術を実行するか、手術のかわりの治療を探すということに目を向けて欲しいと思います、
2020年12月08日
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ATR脳情報通信総合研究所、広島大学、東京大学、昭和大学、京都大学、山口大学、理化学研究所のグループは人工知能技術を駆使することで、機能的磁気共鳴画像(fMRI)データに基づいて撮像施設によらず有効な大うつ病の脳回路マーカーを世界に先駆けて開発したというプレスリリースを発表しました。下図は大うつ病の脳回路マーカの概要図をプレスリリースより引用この技術は、医療機器の承認審査機関である独立行政法人医薬品医療機器総合機構と3年にわたり相談し、2022年度中の医療機器プログラムとしての承認取得を目指しているそうです。やっと検査者というバイアスの入らないうつ病の診断方法ができたかと思いましたが、まだまだ診断の補助がせいぜいかな。結果をプレスリリースから引用すると以下の通りになっています。健常人とうつ病が2分されるうつ病度がないのですね。ですからうつ病度だけでは診断はできない。つまり、医者が面談のうえ、うつ病の治療を開始しようとしたときにうつ病度が0.2未満であればその診断は間違っている可能性があるとはいえます。0.7以上の場合にはほぼうつ病でしょう。しかし、0.2以上0.7未満の場合には健常人とうつ病の人が入り交じっているので、この方法だけでは診断は不可能です。では何のために医療機器として申請しているのでしょうか。治療の効果を測定することによってうつ病度が低下するという治療効果の評価に使うことができる可能性はあります。この可能性に関してはプレスリリースの中では触れられていません。またうつ病度の改善がうつ病の治療による改善効果と相関しなければ意味はありません。これは今後のデータの収集にかかっているのかもしれません。うつ病診断に重要な脳の部分をいくつか設定して、機械学習によりうつ病度を決めていることから、実際に測定するときのバリデーションに関しても難しい用に考えます。このあたりが治験相談に3年という月日を費やしている理由かもしれません。平日は朝2時間ぐらいかけてプレスリリースや新着文献を読んでいます。その中で面白かったあるいは興味の湧いた、これは違うでしょうというものを取り上げてこのブログを書いています。紙でスクラップすると場所がかさばるので、Evernoteというソフトに取り込んでマーカーをつけたり、赤字にしたりして読んだつもりになっています。一つだけキーワードをつけて後からまとめや売文を作るときに役立てています。キーワードを宇宙とつけている記事群があります。これは宇宙とか考古学とかフィールドワークの生物学関連の記事や文献につけています。今日、宇宙とキーワードをつけたプレスリリースは以下の通りです。新たな核酸医薬の候補、DNA/DNA 2本鎖核酸による効率的な遺伝子抑制を達成 ―難病治療薬の開発に向けた一歩らせん磁気構造中にソリトンを形成するパターンを無限個用意することに成功~無限容量磁気メモリの作製原理を発見~太陽系形成より古い有機分子を炭素質隕石から検出 ~ただ古いだけじゃない!太陽系に存在する有機物生成に不可欠な分子~
2020年12月08日
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COVID-19で専門家と言えば尾身さんと言うことになるでしょう。管総理と昨日面談して移動が第3派の原因であるかのような説明をしたそうです。それに乗じて非専門家である新聞記者はGOTOがCOVID-19の拡大の原因であると騒ぎ立てています。ホンマか?まず、尾身さんが菅総理に助言したとしても、その際には根拠などを管総理に分かるように説明したとは思いません。このままGOTOを放置しておけばさらにCOVID-19が拡がるということに対して、たまたま時期が一致していたということ以外にどんな専門的な話があったのでしょうか。また、あったとしても管総理に理解可能な形で話せたのでしょうか。医師会の会長さんもこのままでは医療崩壊がおこるからなんとかしてくれという話はよく分かります。GOTOは原因てどこにデータがあるの?移動そのものが原因になる可能性があるかどうかというと、それほどではないということは誰もが理解していると思います。故に、旅行先でどんちゃん騒ぎが原因だとするマスコミもいます。そうすると正月に実家に帰ることは、カラオケは避けるとして、その他は換気に気をつけて、フィジカルディスタンスを保てない場合にはマスクをする。ということを守ることで、自粛下でも規制は可能でしょう。なぜそういうことまでいわない!例え国際的に認められている専門家であってもその人の個人的な発言はエビデンスレベルでは最も低いものの一つと見なされます。せめて、流行している国で再び感染が広がった理由はどのようなものがあって、それはどのような疫学的なデータで裏付けられているのかをいわない限り、その発言はこのブログの信用度と変わらない(信用してはいけない)ということです。ここまではかまわないと言って後から責任を取らされることに過敏になりすぎだと思います。また、感染が拡大しているのは、北海道、関東5件、静岡、名古屋、大阪、兵庫、福岡、沖縄に限られるのではないでしょうか。GOTOで人混みの増えた京都に関してはあと1週間ぐらい感染が拡大しなければGOTOの感染拡大に関しては関係なると思います。11月23日前後の連休の人手を考慮すれば関係誘うではありますが。(数例が十数例になった場合には感染拡大とはいわない)ならなにが原因かこれが分からないから、GOTOを犯人に仕立て上げているように見えて仕方がありません。マスコミはほとんどが先ほど上げた都道府県に本社があるので、感染拡大、第3派と記事にしますが、その他の県ではとても感染拡大とはいえる状態にはありません。しかし、油断はできません。関西でいえば本来は看護婦のプールがあるはずの大阪で不足が出ています。奈良や滋賀は看護婦を派遣することにして具体的な人選に入っています。なんでもとめておけば、後から責められることはない。でも、いらないことをしても、データをきっちりと見なければいらないことかどうかわからない。こういうときに自衛隊の出番ではないでしょうか。元々規模が少なくて感染拡大ですぐに医療崩壊につながる地域を考えて派遣を待っているというかもしれませんが、目の前に死にそうな人がいるのに、来週増えそうだから目の前の人を助けないのは信頼を生まないと思います。防疫用の準備はすぐできるはずです。はっきり言えば、移動型の重傷者治療施設を有しているはずです。でないと南米などに派遣させられない。疫病を持って帰る可能性の方が高い。もしかしてこれが当たってる? そんなわけないよね。濃厚接触者の定義はあるのだけど運用によって2週間隔離しなくていい人も隔離されている可能性もある。でも、きっちりと隔離すべきです。必要があれば、休業補償をしても。そのかわり、外出したら危険物所持で処罰するようにすれば、一番法改正が簡単。危険物にコロナ濃厚感染者と認定されたの一文加えるだけだから。このブログをよんで考えました。みんなが心配していたファイザーの中和抗体は少なくとも3ヶ月はデータによって裏付けられました。今後この期間は増えていくでしょう。さらに来年3月になれば-70℃保存も少し緩和されるかもしれません。脱毛症に使われるfinasterideにうつ病や抑うつなどの精神的副作用があり、自殺企図のケースが356例、その他の精神的な副作用が2,926例が市販後安全性ファイルに載せられているそうです。オッズ比で見ると使わない場合が1000人に10人とすると自殺企図は1000人に16人ぐらい、精神的な副作用は43人ぐらいになるそうです。finasterideを使っている人で最近、落ち込むという人は主治医か精神科の人に相談することをお勧めします。
2020年12月07日
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COVID-19は大阪で非常事態宣言がでるなど差し迫っているようです。と他人事のように書くのは私の住んでいる都道府県では一日当たりの新規感染者数が二桁にならないので。しかし、私の住んでいる都道府県は大阪のベッドタウン化しており、一時期は私も大阪まで通勤していました。通勤電車ではクラスターが発生していないのは、実際に発生していたとしても通勤電車からの感染に関しては追いかけることができないからという意見があります。COVID-19の感染予防のためには三密を避けることと手洗いだと政府は宣伝しています。三密が三つとも揃わなくては感染が成立するのか、一つでも満たせば感染するのかはよく分かりません。(公表データを私は見つけることができない)。東京ではテレワークや時差出勤を異常に推奨しているので何らかのデータを持っているのかもしれません。(単に都知事のパフォーマンスかもしれません)密閉、密集、密接の三密ですが、通勤電車では、フィジカルディスタンス(ソーシャルディスタンスという言葉はこの記事を読んで使うのを止めようと思いました。)を確保することはほぼ不可能。マスクをせずに大声でしゃべり続ける、歌を唱う。事も無いので、密接もなさそう。で密閉についてはどうかということでデータが12月3日付けのニュースリリースで発表されていました。電車の実証実験で、地下鉄を使ったもの。呼吸をしていないマネキンを使っているので、文句をつける人がいるかもしれませんが、駅で止まるごとの扉の開閉と現在の換気設備で十分な換気がなされている可能性を示唆するデータです。これで通勤電車はマスクをすれば確実に感染は避けられるとは言い切ることはできませんが、クラスターを保健所の調査漏れである可能性はかなり低くなったと思います。この記事を読んでいて思ったのですが、COVID-19で隔離入院している人が退院するときに怒りが頂点に達してお金を投げつけたとありますが、COVID-19感染にかかる費用は今のところ全て無料ではなかったのでしょうか。「感染症法第 42 条の規定に基づく入院患者の療養費の支給について」をみると立て替えてあとで請求できるみたいですが、感染者患者番号が保健所から提供されるはずなので、病院が後から保健所に請求するだけでいいのに、長々と色々な方法が改定ある。ゲームにハマって本を読まない日が続いています。
2020年12月04日
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大阪の現状を知らせるニュースを見ていると医療崩壊はこのまま対策を立てないと目の前という雰囲気でした。大阪だけなら総選挙はありかと思いましたが、東京は公表データで重症患者のカウント法が異なるので、東京が重症患者数が低く見えるのは数字のマジック。埼玉の先生は悲鳴を上げている私が務める埼玉医大総合医療センターは、届出病床数からすればまだ空床があるのですが、この「届出病床数」というのは行政上の手続きに基づくものです。現場からすると実際に余裕があるのか些か疑問です。うちの場合、今まではCOVID-19患者を感染症専門医が診ていましたが、最近は感染症以外を専門とする内科のみならず、外科にも対応してもらってます。つまり私たち専門の医師だけでCOVID-19患者を診るには限界を迎えており、結果として他の専門科の診療にも支障が出始めているのです。大学病院は本来、高度な医療を提供するのが役割です。現在のような体制では癌や脳卒中、心臓病のような命にかかわる病気の診断が遅れ、治療も滞ることになります。いわば、不慣れなパイロットまで動員して飛行機を飛ばし、「飛行機(しかも未整備で本当に飛ぶかは分からない)はまだ余ってるから大丈夫」というのが現在の政治判断なのです。皆さんは安全だと思いますか?政治判断に関しては理由をきちんと文書に残さないと、マスコミは憶測か流さない。憶測も方針がころころ変わる。(マスコミは自分の書いていることが後から検証できることが分かっていないのか?朝日新聞や毎日新聞が過去の記事を含めて有料にしているのはそこのところをわかって、有料にしているのかな。)コロナに限らず、先の予測に基づいて方針を決めたなら、その予測の方法は公開すべき。憶測はもうたくさん。文献でさえ、レビューがないもののコロナ回復したというものが減っている。疫学調査は第1次の感染がやっと公開されてきただけ。Googleはすごいなと思うよりも、どうすれば近づければと考えるべきでしょう。
2020年12月02日
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こういう記事を読むと今ある日常は夢なのかと思ってしまいいます。イランの核開発で主導的役割を担ったとされるイラン人科学者ファクリザデ氏が首都テヘラン郊外で暗殺された事件で、精鋭部隊・革命防衛隊に近いファルス通信は29日、殺害は遠隔操作による自動式機関銃を使って無人で行われ、3分間で完了していたと伝えた。 また、国営のプレスTVは30日、関係筋の話として、現場で回収された武器がイスラエル製だったことが判明したと報じた。イランの国防、外交を統括する最高安全保障委員会のシャムハニ事務局長は30日、「首謀者はイスラエルで、在外の反体制派組織も加担した」と主張。イランは報復を警告しているが、イスラエルは暗殺への反応を控えている。殺人に関しては新人(あるいは原人)が同種あるいは隣接種の類人猿を殺したときに、ある程度の高揚感があったことから、同種殺人が人間で広がったのではないかと考えています。第二次世界体制後に日本人はその種の殺人というものに対して、絶対悪と考えるようになりました。そのよりどころは憲法9条です;議論はいろいろあるとは思いますが、戦場において死人がでことは、殺した側が絶対悪だというのが日本人のメンタルと感じています。そうなると今回用いられた全自動の無人機関銃は日本人のメンタルにあっているからかもしれません。これは結構重大なのかもしれません。死刑囚のボタンを押すのもランダムで誰が引いたか分からなくしている日本にとっては。
2020年12月01日
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マインドフルネスという言葉は最近はやりです。瞑想法です。実際に始めてMindfullnessという概念を使ったのは(諸説あります)1977年発表のcounterclockwise studyを立案したランガー博士だと私は思っています。counterclockwise studyは比較試験で、1958年の話を行った老人と1958年にも取ったようにテレビやラジオ、新聞、住居を変えて過ごした老人の認知機能や生理機能を比較したものです。心を満たすためには思い出を話すよりも、思い出の世界に放り込んだ方がいいという、現在地またにあふれている瞑想法としてのマインドフルネスとは違ったアプローチです。実験結果は認知能力、免疫力、肌のはりなどが20年とはいいませんが、10年程度は若返ったそうです。この試験の目的は高齢化社会でも高齢者が老いなければ問題は生じないという目的から実施されたものです。目的は果たされました。しかし、運用を考えると過去に閉じ込めてしまうという見方もできることから、それに類似した方法が色々試され、インド由来のヨガや仏教の禅の思想が混じって現在のマインドフルネスにいたっているようです。ウィキペディアなどではこのcounterclockwise studyの効果が触れられていないことから、マインドフルネスの作用機序が多説林立となっていてわかりにくくなっています。ここまで大がかりな実験は再現性を試すにはコストがかかりすぎますが、ホテルの従業員が運動不足を訴えている場合に、自分の労働がどれほどの運動になっているかを教育したところ、運動不足に基づく体の不調は回復したとの研究もあります。脳を騙してやれば病気が治るまたパイロットは視力が高いという前情報を与えた群と与えなかった群でフライトシュミレーターを使用後の視力の改善度が前者で高かったという研究もあります。最近はやりの言葉でいえば」可能性があるかもしれません。これはプラセボ効果も含まれますが、与える情報の強さによって差があることから、だまし具合によって、病気の治り具合は違うと言うことになります。ここからは妄想ですが、色々なサプリメントを飲むよりもバーチェルリアリティーで定年前の世界で1週間過ごせば、定年前の年齢相応の仕事ができるようになるかもしれません。その中でゲームの役割は多くなるのではないでしょうか。e-sportsは競技としての意味だけではなく、本当にアンチエイジングの方法として、効果があるのではないでしょうか。副作用としては脳に体がついていかなくて筋肉痛が想定されます。今読んでいる本ワールドデータの解析が大きな役に立つという俗説があります。ワールドデータの解析は一筋縄ではいかないとうことを理論武装しようとして読んでいます。最終章のデータのバリデーション部分は心が折れそうです。昔、保健のデータからスタチン系薬剤とCVD(心血管障害)の発生率の検討を行ったことがあります。薬剤に関してはコード化されているので、(アドヒーランスは別として)処方の状況はかなり分かったのですが、CVDを定義するのにとても迷いました。1年名に過去10年ぐらいのデータでスタチンを飲むことによってCVDのリスクは下がったというデータになったので、これは来年もやらされるということで、CVDの抽出プログラムは仕様書をしっかり書いて、プログラムを残しておきました。翌年、1年間のデータが追加されて再解析すると結果は有意差無しになりました。データを切り出すときに間違いがあったようでした。(去年のカットオフで同様のCVDの抽出を行ったら結果が違う) データカット会社に差し戻しましたが、結局一致せず、続報を書くのを楽しみにしていた先生は、データカット会社に怒鳴り込んだそうです。医学論文の難解な統計手法が手に取るようにわかる本 超絶解説 [ 康永 秀生 ]価格:3520円(税込、送料無料) (2020/11/30時点)楽天で購入
2020年11月30日
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横浜市立大学はScience Reportに論文を投稿しました。(Science Reportは査読雑誌ではありません。)タイトルは”The impact of smoking on male lower urinary tract symptoms (LUTS)”です。10,000人の男性にネットで喫煙状況と下部尿路症状を検討したものです。タバコを吸ったことのない人は下部尿路症状を訴えた人は少なかったですが、喫煙中と禁煙した人手は高くなっていましたが、喫煙中の人と禁煙した人での下部尿路症状を訴えた人の割合は禁煙した人でした。下部尿路症状は加齢に選って増える事がしられています。ガイドラインでは下部尿路障碍を治療対象として見いだすのは50歳以上の男性だけになっています。今回のデータがある程度の真実を満たしているのならば、診断対象を50歳以上としたガイドラインは改定する必要があります。加齢によって下部尿路症状が増えているかを見た文献では20歳代が全ての症状において症状が少なかったことが示されています。信頼度が高くない雑誌に投稿された文献とはいえ、若い年代ではタバコを吸うと、下部尿路症状が増えて、しかも禁煙するとかえって下部尿路症状がふえるという結果は衝撃的なものです。プレスリリースから引用タバコが悪者になっている病気は多々ありますが、禁煙することによって(禁煙期間が問題になりますが)病気は改善して、ある程度寿命を取り戻せると、禁煙論者は主張しています。今回の下部尿路症状に関しては寿命にはあまり関係ありませんが、QOLには大きく影響します。失禁があると外出はおっくうになります。頻尿も同じです。これは、横断的コホート研究(1時点でデータを集めて判断している)ので、なにかのバイアスや試験方法のミスで間違った結論が導かれているかもしれません。想定される原因は論文でも触れられていますが、まずは他の薬に関して調査を行っていないことです。ガイドラインにも下部尿路症状が副作用と報告されている薬が列挙されています。総合感冒薬も含まれていますが、総合感冒薬は長期間のみ可能性が少ないことから候補から外れるかもしれません。精神用薬や抗不安剤なども上げられていますが、20代での使用率が高いとは思いません。統計方法もMann–Whitney U test とスピアマンの相関係数を求めているだけなので、ちょっと難しい。症状を点数化しているので、背景因子を要因として解析し、喫煙あるいは禁煙が要因として有意であるかどうかを検定すべきかとも思います。ただし、年齢がふえると単調に増加するかは先ほど上げた文献ではそうなっているので、そのままにして禁煙あるいは喫煙が症状をどれぐらいふやすかを検討する方法もあると思います。まあ、なにか若い人でバイアスが入ったのではないかと考えられます。ガイドラインではこの年代の下部尿路症状は問題にしていないぐらいですから。しかし、こういった固定観念が病気を見逃している可能性があります。喫煙と下部尿路症状の関係を基礎的に研究すると述べられていますが、今までの若い人を何故のぞいたかの文献考察もあって良かったと思います。
2020年11月27日
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小児喘息の発生率はヨーロッパと北アメリカの一部の地域で減少しているそうです。日本では1982年から2002年に小児喘息が20倍になったとの報告があります。また発症年齢は低年齢化していると記載されています。(2005年の文献なので、最近はどうか調べ切れていません。)なぜ小児喘息の発生率が下がったのかをカナダのブリティッシュコロンビア州でコホート研究を行って確認した文献が出ました。対象期間は2000年~2014年です。原因は抗生物質の使用量であるとの仮説を立てて、抗生物質の処方(1歳未満)と喘息の発生率の相関を検討しています。そのなかで糞便でサンプルで腸内細菌叢の検討を16S rRNA遺伝子シーケンシングデータを用いて検討しています。喘息発生率は2000年から2014年にかけて1000人あたり27.3人から1000人当たり20.2人に減少しました。この減少は乳児期(1歳未満)の抗生物質使用の減少と関連しており、乳児1000人あたり1253・8処方から489・1処方になりました。これは腸内細菌叢の多様性が保たれやすくなったことが糞便の分析から明らかになりました。この結果から考えると1歳未満の幼児に抗生物質を与えなければもっと小児喘息が減るのではないかとの意見が出るかもしれませんが、それは間違いです。抗生物質を与えなければ死亡する可能性のある小児もいるからです。コロナ感染症(新型でなく一般のコロナ感染症、いわゆるかぜです)や病原体を検出しないで上気道炎で抗生物質を投与するなど、抗生物質の誤用を避ける必要があるということです。現状では、腸内細菌叢に影響を与えないような抗生物質は存在しないので、必要最小限の使用にとどめることが必要ということです。抗生物質投与時に腸内細菌叢を守るような医薬品、食品が存在すれば小児喘息の発症率をさらに下げる可能性があります。医薬品の場合には、1歳未満の乳児を対象とした治験を行うことの難しさ及び抗生物質を投与する必要のある病気を持っていることの2点から治験実施可能性が小さくてを出すような製薬会社はいないと思います。可能性があるとすれば食品が考えられます。ヨーグルトなどが目に浮かびますが、全滅状態の腸内細菌叢に善玉菌だけを増やした場合にはなにが起こるか分かりません。推定される副作用としては自己免疫疾患が想定されます。しかしながら、動物実験できちんと腸内細菌叢が戻ることが確かめられたら、抗生物質投与時の腸内細菌叢の乱れを直すあるいは抑えるという形で特定疾病用保健食品の許可が下りるかもしれません。きちんとデータはを出すことが望まれます。機能性食品としての許可(ラベルとり)は幼児が対象なので、企業のモラルとしてやめて欲しいと思います。
2020年11月25日
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東大で実際のCOVID-19を用いた人形で飛沫の拡散やマスクの効果を検証していることがプレスリリースされ、これであたかもマスクの効果が実証されたかのように報道しているマスコミもありました。これはエビデンスレベルで言うと動物実験で効果があった程度だと思います。今週のゴーセンでいっているように突っ込みどころがたくさんあります。文句つけているだけでは、学問になりません。どうすればマスクに効果があるかどうかが分かるのでしょうか。マスクをつけるという介入がCOVID-19の発病に対してどのような結果を生むのかは「エビデンス」でいうと二重盲検比較試験を行うことです。残念ながらマスクをつけるかつけないかは盲検下できないので、無作為にマスクをつける人とつけない人に割り付けてCOVID-19の発症率を比べることが今考え得るエビデンスの高い試験ということになります。実際にはオランダでその試験が行われました。実施されたのは2020年の4月から5月。3,030人がマスクをする群に、2,994人がマスクをしない群に割り付けれました。結果はマスク群で1.8%、非マスク群で2.1%の感染が見つかりました。54人と63人です。有効率(マスクをしなかった感染者-マスクをした感染者)÷(マスクをした感染者)は12.7%とワクチンとは比べものになりませんが効果はありました。この試験の問題点は1)全体としての感染者数が少ないことから、マスクによる効果が低めに見積もられる可能性がある。2)感染の定義が抗体検査で行われている。抗体検査は症状+PCR検査で感染者を定義するのに比べて17%低くなる可能性がある。3)マスクをつけた群とマスクをつけなかった群の介入遵守率が不明。4)結果として地域によってマスクをする人が多い地域や少ない地域があるので、統計学的な検出力が落ちている。ランダム化しても患者背景に差が存在する場合もあります。それに関しては統計学的にその差を取り除くことは可能ですが、そのぶん統計学的有意差がつきにくくなります。(パワーが減ります)5)試験が始まった4月後半からマスクをつけることが世界中でリコメンドされるようになったことから、マスクをしなかった場合の感染率が低くなった可能性が生じる。ということです。比較試験は試験計画をきちんとたてないと、エビデンスとしては評価できない可能性があります。この試験では手術用のマスクを使用しています。疫学的には布マスクでも予防効果があることがいくつか報告されています。マスクはした方がいいけれども、マスクをしていない人をまるで人非人かのように批判するのも問題があると思います。無症状のウイルス感染者がマスクをしていても人にばらまく可能性は0にはなりませんから。GOTOで経済と感染拡大をどちらを優先するかは政府だけで決めてもいいものでしょうか。地方によっては、感染が大きくなっていないところもあります。また、出る方を抑えるのか、来るのを抑えるのかどちらが効果があるかも分かりません。感染が広まっている地域に関しては、感染を優先するというのは本当に正しいでしょうか。重症感染者の数は医療機関で問題になるのは分かっています。しかし、本当の重症感染者(人工呼吸器が必要)と、高熱はでていて患者は苦しんでいるが抗体検査で抗体ができており、検査によってその抗体がウイルス排除に働いている人に関しては、同じような扱いでいいのかも疑問です。この事に関しては第1派のCOVID-19の状況を総括すればある程度国民に説明できるのではないでしょうか。海外の総括から小学校・中学校の閉鎖は不要であったということを明らかにしてお母さんたちを安心させることも重要だと思います。参考文献Bielecki M, et al. Social Distancing Alters the Clinical Course of COVID-19 in Young Adults: A Comparative Cohort. Clin Infect Dis. 2020;doi:10.1093/cid/ciaa889.CDC Scientific Brief: Community Use of Cloth Masks to Control the Spread of SARS-CoV-2Updated Nov. 20, 2020Facial Masking for Covid-19 — Potential for “Variolation” as We Await a VaccineGandhi M, Rutherford GW. N Engl J Med. 2020;doi:10.1056/NEJMp2026913.Bundgaard,H.Effectiveness of Adding a Mask Recommendation to Other Public Health Measures to Prevent SARS-CoV-2 Infection in Danish Mask WearersFREE. Ann Intern Med. 2020;doi:10.7326/M20-6817.Russell.School closure and management practices during coronavirus outbreaks including COVID-19: a rapid systematic review The Lancet Child & Adolescent Health Published:April 06, 2020DOI:https://doi.org/10.1016/S2352-4642(20)30095-X連休で読んだ漫画AIの遺伝子AIというものをSFエッセイのように描いたもの一気に全冊読んでしまいました。楽天koboで売っていなかったので、book walkerで購入https://bookwalker.jp/de93f13a97-75c1-476c-aedc-dbf6e5204894/で続きのAIの遺伝子RED QEENも買って読みました。一気にストーリーものに多重人格の逆で1つの人格が複数の体を持ったらというのがキーノーガンズノーライフの味わいでもっとSF臭がこい。
2020年11月24日
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北海道大学プレスリリースに基づいて朝日新聞がニュースにしていますが、センカクアホウドリを守るために尖閣諸島を調査してほしいという元々の希望がきれいに抹消されていました。アホウドリはいったん絶滅とされた鳥です。北海道大学の研究の結果センカクアホウドリは従来の言われているアホウドリとは30万年前に進化的に分かれた別種である可能性が高くなりました。もめたくないので、日本政府は尖閣諸島に上陸して調査することを禁止しています。日本の領土と主張しているのですから、センカクアホウドリの保全施設を早急に作るべきです。北海道大学の研究には環境省,東京都,米国魚類野生生物局,三井物産環境基金,公益信託サントリー世界愛鳥基金,および文部科学省科学研究費補助金(課題番号 15K14439,研究代表:北海道大学大学院水産科学研究院教授・綿貫豊)等の金で研究が行われています。文献も公開されています。Cryptic species in a vulnerable seabird: short-tailed albatross consists of two speciesEndangered Species ResearchDOI:10.3354/esr01078公表日:2020 年 11 月 19 日(木)(オンライン公開)文献はオープンアクセスになっているので、絶滅種に興味のある人は読むと思います。日本がセンカクアホウドリをほったらかしにしているといわれないように、早急な調査を希望します。ここで産経新聞の記事、うまくいかないのかなあ。
2020年11月20日
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新規医薬品を開発している会社にとっては、効果に関する臨床試験をやらずに、血中濃度尾同等性試験を行うだけで市場に薬剤を出せるのだから後発性医薬品はずるいなあ、と感じることがあります。保険財政を健全化するための一手段として採用しているといわれると反論しようもないです。しかし、自分が後発性医薬品を処方されて嫌だなあと思ったことを書きます。医師は精神科の薬を処方しています。自立支援医療(精神通院)が適用されているので、負担は1割です。その1割を市が負担してくれます。上限を超えると無料になるありがたい制度です。保険の負担を増やしたいので後発性医薬品を使っています。薬局の問題なのですが、今まで使っていた後発性医薬品の供給が止まったので、他の後発性医薬品に変えると言うことがありました。これは後発性医薬品がどのような承認課程を経て承認されているかを知っている自分にとっては断りたかったのですが、自立支援医療(精神通院)では治療する医療機関と院外処方箋を使って処方を行う薬局は最初に登録して他の医療機関や院外処方箋を処方する薬局を使うことはテンポラリーにはできません。したがって、その申し入れを受け入れるしかないので、文句を言えませんでした。その文句をここに書きます。後発性医薬品は先発医薬品の血中濃度のプラスマイナス20%であれば許可されます。その方法ですと後発性医薬品同士の血中濃度の同等性は承認レベルにあるかどうかは分からないというのが本当の所です。極論すれば下限で許可を得ている後発性医薬品から、上限で許可を得ている後発品に変更する場合には、活性物質の血中濃度の最高血中濃度あるいは血中持続時間、血中濃度下面積は倍近くになる可能性があるということです。当然逆もあります。個人におけるばらつきが多い場合にはマスクされる可能性がありますが、ばらつきの少ない医薬品でプラスマイナス40%の変化が起こりえるということです。二つの血中同等性試験を併合解析すれば、同等性が証明されるかもしれませんが、そのようなことは要求されていないので、実施したという話は寡聞にして聞いたことはありません。私は慢性心不全と糖尿病を抱えているので、そちらは別の病院で診察を受け、院外処方箋をうけて薬局で処方してもらって3割を負担しています。最近、精神科の看護婦さんと話をする機会があったので、合併症のある薬に関してどれぐらい処方しているかについて聞いてみました。他科の薬を精神科で処方して自己負担を自立支援医療で減らしている人は結構いるそうです。自立支援医療による支援は精神科に通院している人の自立を支援するために経済的な負担を減らすのが目的ですから、この方法は必ずしもまずいとは思いません。私が使わないのは、負担できるだけで合って、他科の処方が経済的に問題になっている人ではその方法を用いるべきでしょう。但し、収入はきちんと把握したうえでこの方法を続けてもらいたいと思います。後発性医薬品同士の同等性の問題は、各メーカーが負担すべきものではないので、申請資料から厚生労働省が行うべきかと私は思います。(そんなことは不要であるという意見はあるとは思いますが)今日読んだ本:昨日は3DS(製造中止になったそうですね)のファイアーエムブレム(キダタロー先生と一緒や)にはまって、コミックも本も読みませんでした。
2020年11月20日
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毎日のように東京、大阪、北海道でPCR検査で陽性と判定された人の人数が感染拡大から最高になったとか、何番目に多いとのニュースが流れて、不安をあおっています。事実を述べているだけだから不安をあおっているわけではないと記事を作成した人はいうでしょうが、テレビでは今日は陽性者が最高になったと質問すれば不安ですと答えるでしょう。こういうのを無作為に視聴者を誘導していることになるのが何故分からないのでしょうか。少なくとも小池知事の言うように陽性者はPCR検査が増えたから陽性者が増えているのでしょう。しかし、陽性率の変化に関しては資料なしでしゃべられると単に世間誘導の発言でしかありません。その小池知事の発言を垂れ流す前に陽性率のここ1ヶ月の変化を出せないのでしょうか。あまり言われていないのですが、家族内感染が多くなっています。子どもから大人にうつりにくいことに関しては既に論文が出ています。(この書き方はレビューを受けていない論文がコロナに関しては増えているので、データにエビデンスがある意味にならないのがつらいところ。一々発表論文がレビューを受けているかをチェックしなければいけないのですが、そこまでやっていません。)ということは大人が家庭にウイルスを持ち込んでいることになります。隔離はきちんとなされているのでしょうか。それとも、濃厚感染者として測定する対象が家族が多くて、そこで陽性者が検出されているのでしょうか?後者であればいいのですが、前者の場合には隔離がきちんと行われていないことになります。一人暮らしの場合には自宅隔離を認めるとの話が出ていましたが、食事はきちんと配られるのでしょうか。そうでなければ隔離の意味をなさないと思います。東京では無症状感染者の隔離施設としてはオリンピックの選手村という大規模な施設があります。この施設の利用を考えてみてはいかがでしょう。立派な施設を使用しないというのは、無駄遣いです。中止だとは思いますが、実際に選手村を使うようになった場合には消毒すれば済むことです。その時に選手村の使用率が代替施設への転施設が無理な状態でしたら、それこそオリンピックは中止でしょう。
2020年11月19日
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吃逆という漢字が読めなくて調べているうちに、しゃっくりでも薬物治療が必要なものがあることを知りました。ちなみに漢字は「きつぎゃく」と読みます。ATOKは賢い。「きつぎゃく」で変換すると吃逆としゃっくり((標準病名))と候補に出てくる。医療用辞書を入れているからかもしれないので、やってみてできないってJUSTにクレームを入れないでくださいね。話がそれました。しゃっくりの治療のお話しです。福岡県の薬剤師協会のホームページのくすりQ&Aにのっていたしゃっくりの治療方法にそって話を進めます。まず、しゃっくりの定義は「横隔膜、肋間筋、前斜角筋などの呼吸筋の間代性痙攣によって、急激に空気が気管内に吸い込まれ、その際、声帯筋が収縮し、閉鎖した声帯を呼気が通過するため”ヒックッ”という独特の音声を一定の間隔で発する現象である」です。返って分からないような気がします。間代性痙攣がまずなじみがない言葉です。日本緊急医学会の用語集によれば「拮抗筋が交互に痙攣する場合を間代性痙攣といい,筋収縮が持続的に一定時間続くものを強直性痙攣という。」とのことです。間代性痙攣はピクピク動く痙攣でその反対は剛直性痙攣といいつっぱっている状態です。定義よりも治療が必要なしゃくりです。胃食道逆流症などの食道疾患が原因で起こるのが持続性・難治性吃逆です。他には心因性や器質性(中枢神経系、末梢神経系、薬剤性、感染症、代謝性)および訳が分からない突発性の吃逆があります。まずは物理学的な刺激を与えて吃逆を停めることを試みてから薬物療法を行います。一般的なしゃっくりの治療法を医学的に書くと以下のようになります。・スプーン1杯の粒状砂糖の嚥下(粉砂糖をのむ)・舌の牽引(舌を引っ張る)・口蓋垂や鼻咽頭の刺激(喉の奥や鼻をこよりをあてる)・氷水の急激な飲用・外耳道の圧迫・眼球圧迫(ほんとに効くのかな?)・胃部冷却・総頚動脈圧迫法(続けると死にそう)・深吸位での呼吸停止・再呼吸・紙袋で5分間呼吸(パニック障害の治療にも用いられます。はく息に含まれている二酸化炭素によって痙攣を停める作用があるそうです)・驚愕(びっくりさせること)治療的な物理療法としては神経ブロック法や横隔神経の切断も行われるそうです。一般的な物理学的治療が奏効しない場合に薬物治療が行われます。吃逆の治療で健康保険に対応している薬はクロルプロマジンという向精神薬です。クロルプロマジンの適応は「統合失調症、躁病、神経症における不安・緊張・抑うつ、悪心嘔吐、吃逆、破傷風に伴う痙攣、麻酔前投薬、人工冬眠、催眠鎮静鎮痛剤の効力増強」です。話題がそれますが、人工冬眠って保険適用なんですね。といってもSFに出てくるような、治療法がないので、未来に治療法が開発されることを期待する人工冬眠の意味ではありません。麻酔薬などを用いて仮死状態にした上で手術を行うことを指します。重度な麻酔と思えばいいでしょう。また話が横にそれましたが、定型精神病薬が使われているということです。しかし、クロルプロマジン以外には吃逆の適用を持っていません。定型精神病薬の代表であるハロペリドールはクロルプロマジンが効果を示さない時に使われます。その他抗てんかん薬や消化剤、プロトンポンプ阻害薬、カルシウム拮抗薬、抗不整脈薬などが効果があると考えられますが、保険適用はありません。健常人が向精神薬を飲むとふらつきが見られますが、精神病の人は出ない、だから、第一相試験で精神病のスクリーニングができるとう製薬会社の冗談を思い出しました。私はくしゃみをするとしゃっくりはとまります。
2020年11月18日
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デジタルセラピューティクスって何?て記事を読んでみると、まずは「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ及びCOチェッカー」が治療用アプリとして国内初めて承認されましたという内容。厳密には「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ及びCOチェッカー」によって治療を行った場合には薬価算定が出来るということです。(承認ということばは医薬品医療機器の世界では製造販売承認と薬価算定の二種類があるのをこの言葉づかいでは勘違いされてしまう)勘違いとして腕時計型端末「Apple Watch」の心電図アプリケーションおよび不規則な心拍の通知プログラムが家庭用医療機器として承認されるとこちらは「家庭用医療機器」ということばが入っているので、知っている人にはわかるけど(日経メディカルだから知っている人が読む前提かな?)医療用医療機器として糖尿病の治療に関してブレークスルーを起こす可能性のある24時間血糖値測定装置。このポテンシャルをアップルの心電図計は持っているとお医者さんも知ったうえで使用方法を考えてほしい。血圧では病院で測定する血圧よりも家庭血圧の方が測定点が沢山あるので、高血圧症を評価するためには有用であると認められています。では心電図はどうでしょうか。病院の心電図計の最大の欠点は、狭心症などの発作時にしか心電図異常を検知できないことです。アップルの場合はどうでしょう。異常派が出れば知らせてくれるわけですから、肝心な時の心電図データを与えてくれるわけです。医療用検査方法としては24時間心電図計は確かにありますが、アップルの場合は常時心電図計の絵わけですから、専門家もどのようにして利用可能かを評価してほしいところです。慶應義塾大学医学部循環器内科特任講師で、小川聡クリニック(東京都港区)で週に1度、心臓ヘルスケア外来を担当する木村雄弘氏によるとApple Watchによる健康管理=医療ではない」とも強調する。Apple Watchの心電図アプリケーションは、家庭用医療機器にすぎず、医療機関で行う心電図測定と同等ではない。「Apple Watchの家庭用プログラムは、ユーザーが自分の変化に気づくためのものであり、あくまでも次の医学的・専門的検査へつなげるための“きっかけ”にすぎない」そうですが、血圧計や24時間測定ができることに関してほめているのにこの結論では全然探求心というものがないと感じられます。データの一致率とうをデータとして出したうえで、上記のことを述べるのならば納得しますが、理由が「家庭用医療機器」というのが理由ではこの人は臨床研究や治験に参加したことがないのではと疑ってしまいます。狭心症発作の回数をしっかり数えることが出来るならば、狭心症の薬の治験の際に非常に役立つと思うのですが。それこそ、無症候性心電図異常が見つかったりして。今日読んだコミックス中華一番!極(8)中華一番は前回の引き続きで話が進んでいきます。ジャンは子どもだった麻雀に走ったり瞑想しましたが、こちらは一本道。ただし敵方がだんだん分からなくなっていくのではと不安。ドラゴンボールみたいに人間業ではなくならないことを願います。中華一番!極(8)【電子書籍】[ 小川悦司 ]価格:462円 (2020/11/17時点)楽天で購入
2020年11月17日
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徹夜明けに気分が爽快になるのはなぜかと思って調べてみるとずいぶん前に論文にまとめられていました。その文献はDrew Dawson & Kathryn Reid. Fatigue, alcohol and performance impairment. NATURE | VOL 388 | 17 JULY 1997これは深夜労働者の活動量を調査したもので、それがアルコール摂取量に換算するとどれぐらいに当たるかを検討したものです。徹夜明けの爽快感は体内時計によるものと仮説が提供されています。体内時計は睡眠から次睡眠まで覚醒状態を維持するように働き、睡眠から覚める直前に覚醒状態に戻すという仮説です。この仮説は覚醒に働く体内時計は睡眠に関係なく働いていることになります。したがって、徹夜明けには覚醒を促すように働くことから、爽快感をもたらすということが、経時的に活動量を測定することによって確かめています。前にコルチゾールの血中濃度を調べた文献(文献名は忘れました)では、目覚める1時間前から2時間前にコルチゾールの血中濃度が上昇することを確認していました。しかし、この目覚める時間は前の晩に自分が起きようと定めた時間で変化させることが可能であることもその論文にあったはずです(これは文献を探さねば)ということでこの文献は以下池田 大樹、林 光緒;自己覚醒が日中の眠気に及ぼす影響 心理学研究 2012 年 第 83 巻 第 1 号 1-9ということで、これは意志によって体内時計の周期を変化させることになるので、状況証拠的にはDawsonの仮説とは少し合いません。体内時計の文献はたくさん出ています。自分は教科書を買わない人なので、どこまで通説になっているかは分かりませんが、ここ3ヶ月ぐらい、体内時計に関する文献を調べた限りでは、各文献を付き合わすと微妙に仮説が異なるような気がします。話がそれてしまいました。徹夜明けの爽快感です。これはうつ病の治療に応用されて断眠療法というものが存在します。うつ病患者の抑うつ感を徹夜明けの爽快感で回復しようとする方法です。越前屋 勝;うつ病に対する断眠療法:日本生物学的精神医学会誌 22 巻 3 号によると効果が持続しにくい,患者側・治療者側の負担が大きい,診療報酬請求ができない,といった欠点があり,今日まで我が国では普及してこなかった。そうである。有効性は60%、即効性があるので最近は(2011年)選択肢の一つと考えられるとのことである。日本うつ病学会治療ガイドラインIIうつ病(DSM-5)/大うつ病性障害2016にも断眠療法の項目があります。そこでピンとくるのは2019年に注意欠陥/多動性障害治療剤として発売されたビパンセです。この薬剤の発売とともにコンサータとビパンセの治療は登録制になりました。理由はビパンセで顕著ですがアンフェタミンのプロドラックだからです。コンサータは容易にアンフェタミンに変化させることが出来るからです。コンサータは劇薬、向精神薬(第一種)処方箋医薬品の指定ですが、ビパンセは劇薬、覚醒剤原料、処方箋医薬品の指定を受けています。さあ、ここで抗うつ剤の薬剤設計で即効性というものを一つのキーワードにしましたが、結局はそのような物は作る事は出来ませんでした。アンフェタミンに関しては手を付けてはいけないものであるという頭があったからです。注意欠陥/多動性障害治療薬でビバンセカプセル20mgが承認されたのですから、抗うつ薬の抑うつ感の即効性対処療法としてビバンセが適応拡大しないかなということです。今の覚醒剤を使わせないキャンペーンで覚醒剤そのもののイメージが悪くなりすぎているので、難しいのは理解できます。しかし、サリドマイドは不眠症などほぼ健康人に使って大きな問題を起こしましたが、多発性骨髄腫という難病には切り札的効果があるのに薬価収載されるまでにとても時間がかかりました。もっといえば現在抗COVID-19薬として申請中でかつ抗インフルエンザ薬として承認されているアビガン(ファビピラビル)も催奇形性があるので、サリドマイドのような副作用が出る可能性があります。アンフェタミンの依存性が問題になるかもしれません。アンフェタミンの依存性に関してはアンフェタミンによる爽快感のレベルが異常に高い人が存在し、その人たちが依存症に陥るという仮説もあります。でなければ、戦後アンフェタミンが眠らないで仕事ができるという薬として大々的に発売されていることから、高齢者にもっとアンフェタミン依存症のひとがおおくてもおかしくないはずです。これはコンサータが抗うつ剤としての承認を取り消された理由は自殺企図が増えると言うことです。うつ病は寛解途中に自殺企図が出ることが多いというデータが存在します。これから導き出される仮説は現在の抗うつ剤が自殺企図を生じるほどうつ病を治せていないという仮説も生じます。(さすがに無理筋、うつ病の自殺企図は寛解途中に出やすいと言うだけであって100%寛解途中に自殺企図が出るわけではありませんから。)いったん取り消した効能効果でも、現在の科学水準で再検討した場合には効果があるということが分かれば積極的に見直して欲しいと考えます。効かない薬の効能を再審査で取り消すことも重要なことですが、逆に関しては誰かが声を上げなければ日の目を見ません。抑うつはとてもつらいものです。その症状が取れるのであれば、まずは断眠療法の薬価収載、その資金は今の抗うつ剤を減らすことができれば十分ペイすると思います。最近読んだ本双星の陰陽師 23話が本格化してきたというかややこしくなってきました。次の章ぐらいで終わりにしないと、最後はバタバタしそう。双星の陰陽師 23【電子書籍】[ 助野嘉昭 ]価格:502円 (2020/11/16時点)楽天で購入超人類6 Reanimator 4分冊版はやめて 間違えて何冊かかってしまった。分冊にするメリットがよく分からない。合本で値引きしてくれるのは有難いが。超人類6 Re-Animator (5)【電子書籍】[ 鹿賀ミツル ]価格:733円 (2020/11/16時点)楽天で購入
2020年11月16日
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北海道、特に札幌でCOVID-19の感染者が急増しています。PCR検査の量が増えたので、陽性者が増えているのだといっている人には「PCR検査で陽性率が増えていることを踏まえていっているのか」と叫びそうになります。同じく「接待を伴う飲食」の割合が減り、「会食」の頻度が増えてきたので、外食ではマスクをしていない人を非国民のように指摘する。「一番の感染原因は家族内感染である事を無視するんじゃねぇ」に加えて「お前はあほかぁ」とつぶやいてしまう。そして無症状の感染者の隔離場所の不足から、家庭隔離を拡大する方向にもっていく、北海道知事、だれの提言きぃとんねん、あほちゃうと悪態をついてしまう。家族内感染が感染理由の半分近くを占めているのだから、無症状の患者の隔離を増やすべきで、それには医療従事者尾負担は増やすことになるが、重傷者用のベッドが埋まって、増築するよりもよっぽど短期間にい実施可能になるでしょう。ホテルをすべて隔離用の部屋として確保することにすれば、GOTOで北海道に雇用としても止まれないわけですから、GOTOで北海道にくる東京や大阪の人が減るでしょう。そうすればクラスターつぶしがもっと感染患者指数の増加を抑えるのに効果が出るでしょう。ちゃうか,、なんかまちごうとるぞとおもうぞ、しらんけど。ちょっと落ち着いて文献を紹介します。まず、今のところエビデンスとして成立しているものは少ないですが、いろいろな文献を網羅して、日本語で開設するというとんでもなく手間のかかる事をしてくれている文献Significant Scientific Evidences about COVID-19(日本語です)Toshiharu Furukawa, M.D., M.B.A., Ph.D. [2020年8月21日版感染症学会のホームページにあります。http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_sse_0825.pdf「The temporal association of introducing and lifting non-pharmaceutical interventions with the time-varying reproduction number (R) of SARS-CoV-2: a modelling study across 131 countries」Published:October 22, 2020DOI:https://doi.org/10.1016/S1473-3099(20)30785-4今やっているロックダウンなどの効果を検証しています。エビデンスとしてはランクIIIの疫学的な研究ですが、これは二重盲検比較試験を行うわけにはいきませんから、現在のところ、信用できるデータだと思います。小学校の閉鎖は無駄であることが分かっただけでも、今後のCOVID-19感染症の対策を立てる際に都道府県知事や首相に諮問する人々にはぜひ読んでほしい文献です。評価項目はその対策の実施前と実施後の感染率の変化と対策終了時のその前後の感染率の比較です。「Russian COVID-19 vaccine is 92% effective, interim data suggest」https://www.healio.com/news/primary-care/20201111/russian-covid19-vaccine-is-92-effective-interim-data-suggest?utm_source=selligent&utm_medium=email&utm_campaign=news&m_bt=762929310610第3相試験の試験責任者に対するインタビュー記事なので、論文発表に比べれば信用度は低いですが、ファイザーの3000例予定の60数例の中間解析よりはもう少し信用できると思います。コロナ「誤情報」はなぜ、どこからどのように広まるのか? 研究https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/102600626/?P=1トランプのツイッターが原因となった、エビデンスがまだ確立していない薬に対する誤情報というものを扱っています。(有料会員でないので、尻切れトンボを読んで書いているので、誤情報を流しているかも知れません。)Significant Scientific Evidences about COVID-19に関しては新聞記者、コメンテイター各位にはぜひ読んでから記事を書くなり、コメントをするなりしてほしい。医師会特に会長はこれぐらいの論文は全部目に通したうえでの発言と普通は考えますので、馬鹿をさらさないでください。相変わらずこの本を読み続けています。証拠隠滅のために議事録を残さなかったので(冗談ですよ、知らんけど)聞き取りによって検証を行っています。対象を選ぶ際にバイパスが入っても読者に分からない。しかし、第3波の対策の取り方が、仕方なかったのか、誰かがさぼったのか、誰かが無知だったのか、誰かが境界性人格障害(他人の言葉が理解できず、違う意見に対しては首にするとか罵声を浴びせるかをする)だったのかが原因で成功あるいは失敗したかの追求先は明確になると思います。新型コロナ対応・民間臨時調査会 調査・検証報告書【電子書籍】[ 一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ ]価格:2750円 (2020/11/13時点)楽天で購入私見ですがこの状態下で国会の予算委員会においてCOVID-19対策以外のことを(これしかできないので)追求している、枝野立憲民主党、蓮舫立憲民主党代表代行兼国民運動・広報本部長,志位日本共産党委員長は、第3波で死亡例が増大した時には議員辞職ものだと思います。
2020年11月13日
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東海大学のプレスリリースによれば深海魚ソコダラ類の標本を世界各国から集めて、細分類を行った結果以下のように述べました。- ソコダラ類は深海底を代表する魚類の一群で、水産的に重要なタラ類において最も種多様性が高く、生物学および水産学の様々な分野で研究対象とされてきたが、分類の難解さが多くの研究者にとっての課題となっていた。- 日本とその周辺海域におけるソコダラ類の分類をかつてない規模の標本調査と総合的な形態観察に基づき再検討することによって、4新種を含む18属76種を認め、同海域におけるソコダラ類の高い種多様性を明らかにした。また、各種の分布域を高精度で示した。- 日本のソコダラ類のように比較的よく研究されてきたグループでも未知の種が複数存在し、既知種の学名も大きく混乱していたことから、深海性魚類の種多様性に関する研究がいまだに発展途上にあることが示唆された。- 新たに発見した分類形質を取り入れ、専門家以外でもソコダラ類の同定が容易にできるよう検索表を一新した。新種は以下の顔つきをしていたそうです。ヤジリヒゲとクロネズミダラは同じ種とは思えないぐらい違う。形態的な分類とDNA的な分類を並行して行うと色々面白いことが分かるかもしれません。わかればいいね・深海魚は深海に適応して深海に住んだのか、普通の魚が深海にたまたま適応して、深海で行きの買った。・どれが先祖なのか。深海魚は進化の過程のどの位置にいるのか。袋小路なのか、始まりなのか。・進化して陸上に上がるのは無理かもしれないけれど、海底を二足歩行するような動物に進化しないか。・必要が無いから目がなくなったというのは、進化圧ということばで説明できるのか?(うまく言えていないのは分かるけどどう書いていいか分からない。生きるために必要なものはのこり、邪魔になるものは進化の過程で消えていく。じゃあ、必要ではないが邪魔でもない。そういった器官は進化の過程でどうなるのか。いいかえると適応に無関係なものはどうなるのって事です。)今日読んだ本相変わらずコロナの本を読んでいます。感染が爆発的であるかどうかを評価するためには、コロナ専用病室の埋まり具合が一つの目安にはなりますが、これは金さえ出せば母数は大きくできます。医療従事者増やすことは難しいですが。この本は今出す価値は0ではないが、もう少し結果が見えてからでいいかもしれない。コロナの今後の予想で乾燥がいけない、寒さがいけないと専門家もどきが素人の記者に聞かれて答えていますが、ホンマか、データあるんかと聞きたいところです。モンゴル人民共和国で大流行したら少しは信じるけど、それは競馬の予想と同じで、乾燥とコロナ感染の拡大に関して因果関係があるかどうかに関しては不明。しらんけど。新型コロナ対応・民間臨時調査会 調査・検証報告書【電子書籍】[ 一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ ]価格:2750円 (2020/11/10時点)楽天で購入
2020年11月10日
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琉球大学は2020年11月6日に他の適用で承認済みの薬物のCOVID-19に対する効果を横浜市立大学などと共同で医師主導治験を開始することをプレスリリースしました。選択された薬剤はコルヒチンです。抗炎症剤の一つで、痛風の治療に用いられていましたが、現在は他の抗炎症剤に取って代わられています。コルヒチンと聞いて、痛風でコルヒチンを使用しているひとは結構多いと思っていたので、使っていた人とそうでない人におけるCOVID-19の入院期間が短くなっていることが疫学的な調査で判明したので、実際に第Ⅲ相試験を行うのかと思いましたが、コルヒチンはあまり使われなくなっていました。中等症では肺炎と酸素吸入の両方を行われている人と酸素吸入が行われていない人がいます。抗ウイルス剤は軽症から中等度で酸素吸入が行われている患者には抗ウイルス剤としてアビガンが使われています。酸素吸入を受けている中等度の患者ではこうういるすざいのレムでシビルと抗炎症剤のデキサメタゾンが使われています。軽症から酸素吸入が行われていない患者にも抗炎症剤を用いて重症化を防ぐ仮説が成り立ちます。琉球大学はCOVID-19 でも重症化のリスクが高い糖尿病合併冠動脈疾患患者のコホート研究から、慢性炎症亢進と心血管イベント発生が関連すること、炎症反応の亢進した冠動脈疾患患者でのコルヒチンの内皮機能改善作用を確認しており、2 型糖尿病合併冠動脈疾患患者を対象として、2017 年から心血管イベントの抑制効果を検証する医師主導治験を実施しています。この知見に基づいてコルヒチンを用いたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施することに決めたそうです。対象症例:入院中の中等症、軽症でも重症化因子を有するCOVID-19患者投与方法:コルヒチン初日 1.5mg またはプラセボ、翌日から 0.5mg またはプラセボを 1 日 1 回 4 週間経口投与評価項目:高感度 CRP を指標にした炎症反応亢進抑制作用治験開始日:2021年1月治験終了日:2021年5月これ以上の詳しい情報は今のところ治験情報として登録されていないので、よく分かりません。コルヒチンは琉球大学によると低用量でも抗炎症作用を有し家族性地中海熱患者などで長期投与の安全性も担保されている。ステロイドのような易感染性を招かない。抗炎症作用による血管内皮機能の改善や心血管イベントの減少も報告されている。抗炎症による重症化予防の視点から IL-6 阻害薬の研究も進められているが、現時点では効果ははっきりせず、好中球とインフラマソームに作用するコルヒチンは単独のサイトカイン阻害より有効である可能性が高く、かつ安価で安全である。デキサメタゾン(ステロイド)は酸素投与を必要としない患者や高齢者ではむしろ予後を悪化させる可能性がある。デキサメタゾンと併用、あるいは投与終了後の継続した抗炎症治療として投与が可能である。それにより重症化の予防のみならず回復後の継続投与で肺、血管の後遺症のリスクを低減できる可能性がある。ということです。今日読んだ本前作のクロコーチで、黒河内の部下であったキャリア刑事の新家が警察を辞めて議員として登場。ピカレスクロマンとしては相手側の悪が強すぎるので、やけくそみたいになっていたのが少しましになるかもしれません。これからに期待。警部補ダイマジン 6【電子書籍】[ リチャード・ウー ]価格:660円 (2020/11/9時点)楽天で購入
2020年11月09日
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Journal of the American College of Cardiology Volume 76, Issue 16, 20 October 2020, Pages 1815-1826の文献は「Anticoagulation, Bleeding, Mortality, and Pathology in Hospitalized Patients With COVID-19」と題して抗凝固剤(AC)がCOVID-19の死亡率を減らすかどうかを検討しています。もともとACを飲んでいた人、予防的にACを与えた人及びACを与えなかった人で死亡を主要評価項目にして検討しています。結果は治療でACを飲んでいた人は257人(28.6%)が院内死亡。予防的にACを与えた人は、424人(21.6%)が院内死亡ACを与えなかった人は、、392人(25.6%)が院内死亡となりました。バックグラウンドとしては治療投与群は血圧が高く、心拍数と呼吸数が多く、酸素飽和度が低かった。治療投与群は、Dダイマー、フェリチン、乳酸脱水素酵素(LD)、CRPなどの検査値が、予防投与群やACなし群よりも上昇していました。実際の死亡率は治療でAC群を飲んでいた人ですが、当然治療のためにACを飲むぐらいですから死亡率は上昇してもいいはずですが、バッククラウン度で調整するとACを投与することによってハザード比は治療投与群で0.53(95%CI0.45-0.62)、予防投与群では0.50(95%CI0.45-0.57)と有意に低下していました。これでは抗凝固剤を積極的に投与するのは無理なような気がします。調整因子の問題で治療のためのAC投与群が実死亡率では無投与群よりも死亡率は高いのにハザード比が半分というのは、交絡因子をのぞいた結果だということなのですが、なんとも気持ちが悪い。調査方法が対照群が疫学的な調査で選ばれているので、エビデンス的にはあまり高くなさそうです。じゃあ、ダブルブラインドで試験を行うにたるデータかというとそうでもない。特にステロイドと抗ウイルス薬が承認されている状態でやる価値はいまいちかと思います。このデータは2020年3月1日から4月30日までにニューヨーク市内の5病院に24時間以上入院した18歳以上のSARS-CoV-2感染確定例全員。この規模で4389例を対象とした臨床調査ができるのだからアメリカの今春のCOVID-19の感染はどれぐらい猛威を振るったかが分かります。死亡例が1071人で日本の11月5日の累積死亡数の1808人と比較すると死亡率の高さには驚かせられます。単純に日本の例数を足して要因分析をしたら間違いなく、アメリカ在住が死亡にもっとも寄与する因子であり、他の因子はそれに比べて小さいことが分かります。日本で同様の調査は死亡率が低いので無理です。もう一つ無理な理由があります。この調査は電子カルテでマネージメントされていたことから、この調査研究のためにデータの入力が不要であったと思われます。データの抽出、データマネージメントが容易であったことから、あとは仮説を立てて結果を解析するだけですから。京都大学ではカルテデータが後で、データマネージ、解析が容易になるようになっている部署もあります。(全部そうなっているかもしれませんが、たまたまそういうシステムの入札を見たことがあるので)保健所ではCOVID-19の確定データはFAXでやりとりされていることから、訂正があった場合にはどれが原本かがわかりにくくなります。いわゆる臨床試験データベースを作成するつもりでデータを集積していないからです。ですから、そのデータがなにを示しているかは、担当者と専門家の思いつきにすぎず、世界的に認められることはありません。現在のCOVID-19を終息に持って行くことが一番大切なことですが、それを早急に行うためにはある条件が入ればどう変化するかのオリジナルのデータの解析が必要になります。何か思いつく度に紙のデータを表県産ソフトでデータマネージメントして、解析ソフトで結果を出すという(ことさえ行われていない可能性がありますが)やり方では、結果が出る頃には終息しているかもっと悪化しているかの二つに一つなので、専門家の思いつきがそのまま実行されることになるのでしょう。思いつきでやっているのがばれるのが嫌で対策会議の議事録を取らないのではないかと邪推します。今日読んだ本(まだ読み切っていない)新型コロナ対応・民間臨時調査会 調査・検証報告書【電子書籍】[ 一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ ]価格:2750円 (2020/11/6時点)楽天で購入上の本は息が詰まるので、息抜きに読んだ。魔王になったときにエンディングだと思いましたが、どんどん話が広がっています。ちゃんと終われるかなんて作者はいわれたくはないでしょうが老人はそう感じました。水戸黄門の由美かおるシーンが相変わらずの頻度で出てきますが、話の筋が緊迫してきたので、もういいかとも思ってしまう。トリニティセブン 7人の魔書使い(24)【電子書籍】[ サイトウ ケンジ ]価格:726円 (2020/11/6時点)楽天で購入
2020年11月06日
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PCR検査は自由に受けられますというテレビコマーシャルが行われています。薬価収載されている検査に関して自由診療で行う場合にはこういうテレビコマーシャルは許されているのでしょうか?例えばがん治療で薬価承認を受けていない免疫療法というものがあります。患者からNK細胞を採決によって入手し、培養してまた患者に戻す治療です。肝がんにおいては二重盲検比較試験で生存期間の延長が認められるという文献が公開されていますが、そのほかのがんでは二重盲検比較試験の結果も報告されておらず、一例報告であたかも効果があるような報告を行っているので、胡散臭い諜報の一つです。自由診療による治療が医師免許を有する医者によって行われています。効果②関しては申請するほどのデータを集めるために投資する気がなく、この治療を信じているとはとても思えません。有効性が証明されていない治療を自由診療で行う場合には、医師主導の治験として無料で行うべきだと思います。話がそれました、PCR検査のことです。地方によって事情は異なりますがコロナの診断に用いられるPCR検査は単に医者が必要と感じただけでは試験を実施できず、保健所が実施の権限を持っていると医者が思っている地域は少なくありません。すでにPCR検査、抗体検査ともに保険が適用される検査であり、コロナが第2種感染症である事から患者負担はありません。医者によってはPCR検査や抗体検査が保険適用になっていることを知らない人もいます。問題は知っていても、コロナを疑ったて検査をしたときに結果が陰性であった場合には支払いがどうなるか分からないので検査を行わない病院があります。陽性になった場合には保健所に通知して、隔離を行い、その患者の動線上にある部署に関しては消毒を行わなければならないので、一般外来中の検査を断っているところがほとんどです。外来終了後に外来を受け付けているところはまだましと言わざるをえない状態が実際存在します。迅速に結果がでると、その結果が出た途端に隔離・消毒を行わなければならないので翌日に結果を出ることを望んでいる開業医や病院もあります。薬価の支払い基準は都道府県と政令指定都市の長が判断すべきことなので地域差があるのは仕方がないとも考えられますが、何となく変。自由診療だからテレビコマーシャルを流してもいいのでしょうか。熱がでて、コロナっぽい症状があると診療を断られる可能性があるので、PCR検査を受けてコロナじゃないので診断して下さいというのは本末転倒でしょう。しかもコマーシャルは1回いくらと10回いくらの2種類の値段設定をしています。これは毎日PCR検査を受けて私はコロナじゃないからマスクもしない、接待を伴う飲食店に行っても構わない事を保証してもらうためなのでしょうか。いま思いつきましたが、接待を伴い飲食店の従業員が毎日検査を受けて、本店の従業員から感染することはありません。というのはある種の宣伝なるかもしれない。どっちにしても医療に関することを宣伝することに関しては縛りがきついはずです。まあそこら辺は知った上で問題ないからテレビコマーシャルを流しているのでしょうが。なんか変今日読んだ本 相変わらず漫画だやっと朱海平原の決着 20巻はかかる感じでしたが58巻から速度アップしましたね。キングタム 59巻キングダム 59【電子書籍】[ 原泰久 ]価格:564円 (2020/11/4時点)楽天で購入
2020年11月04日
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いまのところ私は熱も出ていないし、COVID-19の症状はでていません。しかし、熱がでたらいいのでしょうか。発熱 病院 居住都道府県でググると今日から「身近な診療所で診療・検査を受けられるようになる。まずは電話等でご相談を。」となっていました。きのうまではどこか指定の病院に行かなければならなかったようです。昨日、特定市から特別区に移行するのが否決された大阪では医師会と大阪府の契約ができていないので、指定医療施設でしかCOVID-19の可能性がある患者はどこでも診療可能にはなっていないみたいですね。検査はすでに健康保険が適用されているのに、自由診療でPCRをして設けている病院もいるかと思えば、健康保険の適用を知らなくて、病院が費用持ちで検査をしているところがあったり混乱している。(新型コロナとインフルの同時流行に備えよ【大阪府編】 大阪府、集合契約に「補償」関連の文言盛り込む 府がSARS-CoV-2の迅速診断キットの使用推奨で混乱も )もめているのは法律で診療が理由で感染した場合には保証すると決められているのに、補償するのが都道府県であることから、厚生労働省がつくった行政検査のひな形に「補償」に関する項目がなかったからだそうです。これを大々的にマスコミが騒いでいたら厚生労働省と大阪府の官僚はまた叩かれることになったのでしょうが、この記事がでたのは今日ですからね。大阪市に居住していないので、横から口出しはできないですが、もう結果が出たのでいいでしょう。マスコミのこの市民投票に関する報道に関してはBPOで検証する必要があると思います。反対の方に軸足起きすぎかと思います。しらんけどオリンピックに関しては、そろそろ予選が始まってもいい頃ですが、欧州ではそれどころではないでしょう。中止は明白と思いますが、ヨーロッパの再流行の記事は伝えても、それに伴う影響に関して全然記事がない。トルコの地震に関して自衛隊は出動すべきだと思いますが、そのような社説を述べた新聞も意見を出したアンカーも見当たりません。年末までに色々な事が決まってきそうですが、きちんと議論して欲しいと思います。日本学術会議の話は法律違反があるという党は一人社民党の党首は弁護士ですし、外された学者さんの行政訴訟を手伝った方が知りたい情報は手に入るのではと思います。日本学術会議全体としては毛その話は終わって、あり方を考える方向に行っています。ですから、文句があるならば立憲民主党として日本学術会議のあり方について意見を出して、その内容を議論するならば、国会の部会ぐらいは開いてもいいでしょう。予算委員会では議論する場ではないですし、自分の知りたいような答えがでないのは、自分の質問方法が悪いということをきづいていないことを、しゃべればしゃべるほど私は見ている人に伝わっていることが何故、分からないのか不思議でしょうがありません。COVID-19のデータはあとから分析できるようなデータになっているのでしょうか。なっているなから、個人を推定できる部分をのぞいて、研究したい人に公開して欲しい。欧州ではスウエーデンとその他の国々の比較、イギリスを中間としてみる見方も込みでそろそろ解析結果が文献投稿されている常態かと思います。(欧州系のニュースではその結果に関してインタビューを受けている人が今投稿中という事を必ず言っています。)スウェーデンの集団抗体に関しては今回の流行に対して効果が出ているように見えますが、80歳以上だったかはスウェーデンでは積極的な治療は行わないというきまりがあるので、死ぬ可能性のある人はすでに前回の流行で死んでいるのかもしれません。スウェーデンではある年齢以上で積極的な医療介入を行わないことを決めてから自殺が減ったそうですが、日本では真似して欲しくない。まぁ日本で自殺が多いのは(自殺率が高いのは)10~20代で、このコロナ下で増えてきているそうなので、対応が必要ですね。コロナの感染押さえ込み対策が原因で起こっているとしたら、スウェーデンよりももっと嫌ですね。今日読んだ本やっと終わりましたね。お疲れ様でしたといおうと思ったらすぐに新作が始まるそうで元気やなぁと思います。C.M.B.森羅博物館の事件目録(45)【電子書籍】[ 加藤元浩 ]価格:462円 (2020/11/2時点)楽天で購入
2020年11月02日
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山口大学共同獣医学部は日本全薬工業と共同で犬の癌免疫チェックポイントの臨床試験の結果を発表しました。免疫チェックポイント阻害剤ですから、化学療法剤のように嘔吐などの世話が大変な副作用は少なく、白血球の減少で感染症を起こすリスクも少なくなります。しかしながら効果としては下の図に示すようにどれだけお金をかけるかはかなり判断が分かれる気がします。赤字が他の治療で青地が免疫チェックポイント阻害剤です。横軸は時間、縦軸は生存時間です。今までの治療では50%の犬が50日ぐらいで死んでしまいましたが、免疫チェックポイント阻害剤を用いると150日でも半分が生き残っています。この部分だけ見ると免役チェックポイント阻害剤を使うことで、生存期間が3倍増えたことになりすごい効果を持っていると考えられます。しかし、このデータは免疫チェックポイント阻害剤を治療に使った場合には350日で全ての犬がなくなっていましたが、今までの治療では350日をこえても何匹かは生き残っているということです。3倍というと聞こえがいいですが、100日生存期間を延ばすのに免疫チェックポイント阻害剤を使うかどうかが考えどころになります。人間のように健康保険は効かないので、1000万円はかかると思われます。1000万円で3ヶ月長く生きるということは、命はお金に換えられないという言葉に従えば出すべきなのですが、日本人の平均年収の3倍をペットにだすのかと考えると出せない人はたくさんいるでしょう。しかも1年たてば治療しても死んでしまうのです。現在、人間に使われている免疫チェックポイント阻害剤も同じ面があります。ただ自分の懐だけでなく、保険財政という被保険者が積み立てたお金をたくさん使うことになっています。(薬価を下げることによって厚生労働省は対応しようとしています。しかし、まだまだ足りません。特にオプジーボの場合には一次治療で今の標準治療で優位性を示していないことから、標準治療と同じ価格にすべきとも思います。今日読んだ本電子書籍リーダーは治りましたが、結局漫画を読んでいます。こういう漫画何故か好き。半村良を思い出す。八雲立つ 灼 4【電子書籍】[ 樹なつみ ]価格:660円 (2020/10/30時点)楽天で購入
2020年10月30日
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昨日までは迅速検査が必要と思っていました。COVID-19では感染初期には症状としては発熱だけという人がたくさんいるので(発熱さえもない人がいることが報告されていますが、そのような人は感染者と濃厚接触がないと検査しないでしょう。)すぐに結果がでて措置した方がいいと思っていたからです。今日「リポート◎新型コロナとインフルの同時流行に備えよ【東京都編】 SARS-CoV-2迅速検査は開始前に熟考を 発熱患者が多い都内では補助金の支援効果は低い 」という記事を読んですこし考えが変わりました。少し引用します「地域医療に貢献するため、かかりつけ医にはCOVID-19疑い患者も含めた発熱患者を診療してほしい」「東京都では一部の医療機関にCOVID-19患者の診療を任せることは不可能」と角田氏。「これまで発熱患者を診療していた全ての医療機関に、新型コロナ疑い患者を含む発熱患者を診療してほしい」「電話問診票」は、最初に患者からの電話を受けたスタッフが記入し、医師が適切に判断できることを目指したツール。「検査をせずに抗インフルエンザ薬を処方するという対応も医師の判断で可能ではあるが、できるだけ対面診察してほしい」「成人では、発熱の原因となり得る二大感染症はインフルエンザとCOVID-19だが、小児では様々な感染症を鑑別する必要がある。その意味でも小児の発熱患者は対面で診察した上で対応してほしい」「医師会と行政が協力して、都内には40数カ所のPCR検査センターが稼働している」「外来診療・検査体制確保事業による補助金は、発熱患者の診療数が増えると減額される。患者数が少ない地方の医療機関にとってはメリットのある施策かもしれないが、患者が多い東京都内の医療機関に対しては効果の少ない施策」「インフルエンザの検査は迅速抗原検査で実施し、COVID-19については、迅速検査ではなく、翌日以降に結果が出るPCR検査を勧めている」COVID-19陽性を確認したら、まず保健所に連絡して、感染者の移送についての指示を仰ぐ必要がある。保健所から対応についての指示があるまで、他の患者と動線を分けた上で院内に陽性者を待機させなければならない。「病院であれば、患者を隔離しやすいが、部屋数に限りがある診療所では難しい」最後の行でなるほどなと思いました。COVID-19の診察を行っている病院に対して差別的な発言をする人がいることも問題になっています。それが圧になってCOVID-19の診察を断っている開業医、病院も存在します。そのような圧をかけている人の廻りにはCOVID-19感染者がいないと言われています。SNSだけのせいではなく、感染者数を速報で流すようなマスコミにも問題があると思います。感染者数だけをみれば現在の東京における感染レベルは4でしょう。しかし、経済的な問題が多いので、GOTOキャンペーンが東京も含まれるようになったと思います。東京の責任者としてはCOVID-19の感染拡大のリスクと経済的なリスクと精神病リスクを天秤にかけて判断したのですから、東京以外の人間が文句を今の段階で文句をつける必要は無いと思います。しかし、他の県の責任者は、感染拡大リスクを重く見て東京からのGOTOの受け入れ拒否を行うのもまた東京の人間が文句を言うべきではありません。COVID-19が収まったときに振り返りで対策を再検証しておけばいいことです。たとえ、全国に感染が広まり、さらに東京以外の感染者が東京に行くことでさらに拡大するリスクは当然あります。そのリスクを考えた上での判断であるならば、それに文句をつけるのは結果論です。数年後にも想定されるNeo-COVIDに対してそのリスクを最小にするための対策の立て方に生かせばいいのですから。(原発のように見直しを行わないで対策を先延ばしにしているようでは、仮に南海トラフ大地震が明日来ても原発は全て大丈夫とは原子力規制委員会はいえないでしょう)今日読んだ本最近コミックスばかりなのは電子書籍リーダーKoboが充電できなくなったためです。地獄堂霊界通信12原作者の香月日輪氏が亡くなったのは2014年。コミックはまだ新刊が出るのかとしみじみ。(サザエさんみたいにはならないよね)地獄堂霊界通信(12)【電子書籍】[ みもり ]価格:660円 (2020/10/29時点)楽天で購入
2020年10月29日
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味の素株式会社は、1回の採血でさまざまな疾患リスクを評価する検査として展開している「アミノインデックス®リスクスクリーニング(AIRS®)」に50歳以上を対象とする「現在認知機能が低下している可能性」の評価項目を追加し、2020年10月下旬よりサービス提供というニュースリリースを2020年10月6日に発表しています。認知症の前段階と考えられている軽度認知障害(MCI)ではいくつかの血中アミノ酸が減少しているということから、アミノ酸バランスを測定することによって軽度認知障害をスクリーニングしようという試みです。写真は上記のプレスリリースより引用しました。医療用の検査として薬価申請を行っていないので、健康診断の際にこれを採用している施設で測定してもらうことになります。価格は脳疾患リスク、糖尿病リスク、必須アミノ酸のレベルも分析して2万円ぐらいになります。偽陽性率、偽陰性率が明らかにされていませんので、この検査によって軽度認知障害と診断することはできません。軽度認知障害の確定診断および分類は下の表の様に行われますが、心証検査のようなものはありません。「認知症疾患治療ガイドライン2010」より引用さらに質問表による検査やバイオマーカーの検査、CT検査などが行われます。CT検査などはどちらかというと認知症ではないことの確認を目的として行われています。で、このスクリーニングで要再検査と指示された場合にはどうすればいいのでしょうか。一応廻りの人に自分がボケていないかを確認して、ちょっと口ごもられるようであれば認知外来で検査を受けた方がいいかもしれません。残念ながら、軽度認知障害に対してスパッと効果を示す薬剤は今のところありません。脳トレのゲームをやっていた方がましかもしれません。今日読んだ本プラセボを食品として売ろうとしている人がいたんだ。精神科領域ではちょっと薬を買えてみましょうとプラセボを飲ませたら、症状が改善するのではと私は思っています。また、薬物離脱プログラムにも有用性があるのではないでしょうか。僕は偽薬を売ることにした [ 水口直樹 ]価格:1980円(税込、送料無料) (2020/10/28時点)楽天で購入
2020年10月28日
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首相官邸ホームページに載っている令和2年10月26日の第203回国会における管内閣総理大臣所信表明演説を読んでみました。年末までと期限を明確にしてやることとして、・ポスト「子育て安心プラン」・新たな男女共同参画基本計画・農作物の輸出に対する当面の戦略です。少子化対策として不妊治療の保険適用に関して、少子化対策にならないというネットニュースのコメントが多かったようですが、保険適用の部分だけを取り出してあたかもそれが全部であるかのような、マスコミが得意な切り取りに引っかかっているのか、全文を読んだ上でコメントするほどの努力はしないのか分かりませんが、管総理の少子化対策は「子育て安心プラン」がメインののようです。さらに男女共同参画基本計画を作成することによって、子どもを産める環境整備にかかる予定でしょう。男女共同参画基本計画の内容は吟味する必要があると思います。なんでも反対でなく、こちらの方がいいという建設的な議論のできる野党がでることを望みます。都市は製品輸入によって拡大しました。それを地方の農作物を輸出することによって地方創生を図る一つの手段とするのは賛成です。また都市にいることを必要としない状況を作るためにデジタル庁がどのような仕事をするのかも興味のあることです。上記の3つを年末にだして、国民に問うということであれば来年の通常国会冒頭の解散もありだと考えます。さすがに選挙になれば野党も単なる反対ではなく、自分の党ならこうするということをスローガンに掲げる必要があることを理解するでしょう。携帯電話の値下げや不妊治療の保険適用もきちんと反対理由を出して反対すべきです。私は携帯電話の値下げを政府が迫るのは自由主義を掲げる国では間違ったことだと思っています。少なくとも、基地局を作る必要の無い会社からは政府が出しているラインまで値下げしている会社はあります。まだ通話範囲に問題が残っているので新規参入ができたというには規模が小さいですが、楽天が出てきています。我が社は高いが通信速度は下がりませんとか、遅い時間帯には通信料金を値下げするとか各社が別々に工夫すればいいわけでそこで、政府が口を出す事ではないと思います。不妊治療に関しての保険適用に関しては、不妊治療ができる医療施設を増やす必要があります。限られた施設しかできないために高額になっている部分があります。助成金の場合には年齢制限や回数制限があるので、保険でも同じにするべきだという意見がありますが、これには反対です。個別で見ると可能な人もいるでしょうし、可能性は0ではないでしょう。財政の問題は、もし「年齢制限、回数制限」を導入するならば、同じ論理でがんの治療で高額な免疫チェックポイント阻害剤や抗体製剤を使うことにも制限をかけるべきです。今日読んだ本12巻をまだ読んでいないことに気づいた。電子書籍は積ん読で順番が分からなくなる。応天の門 13巻【電子書籍】[ 灰原薬 ]価格:594円 (2020/10/27時点)楽天で購入
2020年10月27日
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医薬基盤・健康・栄養研究所は2020年5月27日、「重曹」について、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザへの効果に関する研究成果は見当たらないと発表しています。重曹水そのものは効果がないが、重曹にひと手間かけたものは効果がありそう。実際にコロナ用の消毒剤としてはターゲットにしていないようですが、ソフト農薬として有望だと思います。その製品は荷電した重炭酸カルシウム結晶の水溶液。プレスリリースによれば植物病原体であるキャベツ黒腐菌に対して消毒液25℃、30分浸漬で効果があるとのこと。キャベツ黒腐菌は種子を介して感染するキャベツの感染症です。キャベツ黒腐菌に対して上記の処理によって効果がある事が東京大学の研究で明らかになりました。この消毒作業によって、種子の発芽や生長に影響がないことも検討されています。土壌に撒くことによって効果が得られると思われます。分解物としては消石灰が想定されるので、土壌に悪影響は与えないように思えます。これは特殊処理をした重曹であって、単純な重曹ではないそうです。インフルエンザウイルスにも効果がある事が発表されているので、この研究が重曹でも効果があるというデマにつながったのかもしれません。ただし、インフルエンザウイルスに対するウイルス無効化作用は試験管内で研究されていますが、実際にこの水溶液が空中に存在するインフルエンザウイルスにどの程度効果があるのかは不明です。机の上を消毒するのにアルコールよりはいいかもしれません。しかし、水溶液のpHが12もあるので、まったく害がないかは試験が必要です。【今日読んだ本】ひどい速歩で完結にもってきている。伏線回収だけに終わっただけ。お勧めしません。幻魔大戦 Rebirth(11)【電子書籍】[ 平井和正 ]価格:605円 (2020/10/26時点)楽天で購入
2020年10月26日
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東北大学と産業技術総合研究所は「家屋内汚染からの内部被ばく評価 実際の掃除機がけ、ハタキがけにより採集した試料で線量を評価 」というプレスリリースを10月21日に出しました。文献H. Yoshida-Ohuchi et al.Estimated internal exposure doses due to indoor radiocaesiumcontamination in residential houses after the Fukushima nuclear accident .Scientific Reports, 10, Article number: 17212 (2020)https://doi.org/10.1038/s41598-020-74182-x原発事故時に屋内に入り込み、残存している放射性物質は遊離性であるため掃除の方法によっては舞い上がり、これを摂取することで経気道及び経口の内部被ばくを生じる可能性があります。この調査による内部被曝量は福島第一原発から距離が離れると小さくなるので、福島第一原発事故が原因である可能性は高いと思われます。問題は掃除機では除染効果がほとんどないということです。キムタオルや化学ぞうきんで拭き取ることで始めて除染効果が出ることが明らかになりました。屋外の汚染が除染されることによって避難勧告は解除されてきました。避難勧告がとけて家に帰ってきたときにまずは掃除をすることになったと思います。その時にはたきで上部のゴミを落として掃除機やホウキで溜まったホコリを除くことだけで済ませた所帯もあるかと思います。まだ避難解除になっていない地域も近々解除される話を聞いています。屋内の除染に関しても東京電力が資金を供給して実施すべき事が明らかになった研究であると思います。本日読んだ本2冊目バギ道かつてのバギシリーズでは相撲はあまり強くなかったような気がします。(確認する気力なし)今シリーズではえらく相撲が用いられている。それを納得させるのが、作者の腕か?バキ道 7【電子書籍】[ 板垣恵介 ]価格:473円 (2020/10/22時点)楽天で購入
2020年10月22日
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尾崎誠司氏の「選手の不倫に罰を与えるのは専門家の統治組織がやることではない」という記事は面白かった。べつに不倫がどうこうという話ではなく水泳連盟がなにをすべきであったかに対してのコメントから医学教育の徳倫理偏重に対する疑問に対する日頃からの考えを述べたものです。 専門家はその専門において力を発揮すべきであり、倫理性によって専門性が犯されてはならないと言うことです。 例えば「COVID-19の感染が広がる中、医者が看護婦と合コンを行った」ということに対して、看護婦と合コンを行ったことは別に攻められることではなく、COVID-19を広げないためには3蜜を避けるべきだという専門家が出している方針を専門家が破ったことを責められるべきということです。 医学教育では「医師は、まず立派な人間でなければならない。立派な人間として、患者から尊敬や信頼の対象となることがまず大切である」が基本スタイルになっているそうです。尾崎氏はこのことに関して非常に気持ちの悪さを感じているそうです。 理由は医師は権威者として患者よりも強者の立場にたってはいけないということと述べられています。全く賛成です。専門知識の欠如を人柄で補ってはいけないともいえるからです。 マスコミは医者に権威を感じています。ですから、薬害などの可能性があると声高に医師を責めます。「人として後ろ指をさされるような行い」として責めて、専門家的な視線にたった発言を抑えてしまいます。過去のエイズ薬害、イレッサの間質性肺炎(これは薬害ではありません)に関しての裁判記録や学会での総括(文献になっています)をみれば明らかです。 国民視線という言葉があります。これって、単純にマスコミや野党の目線であることが多いと思います。例えば、原発に関して国民はどう思っているのでしょうか。6分4分ぐらいで原発廃止の人が多いかと思います。しかし、のこり4分も国民なのです。 少数意見を取り入れることが重要ならば民主主義の原則である多数決はどうなるのでしょうか。というのは一種の詭弁です。法律が成立するかどうかは多数決で決定しますが、その法律が少数例の権利を侵すものであるならば、法案を多数決で否決すべきべきだと思います。 今日読んだ本なんとなく 半村良の太陽の世界(電子書籍だと18巻合本)を再読したくなった。どれだけかかるか。海王ダンテ(11)【電子書籍】[ 皆川亮二 ]価格:660円 (2020/10/22時点)楽天で購入
2020年10月22日
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レストレスレッグス症候群の日本語訳はむずむず脚症候群というように足がむずむずすることを主徴とする症候群です。診断法は問診しかなく、医師は確定診断が難しい病気の一つです。以下の四つの症状を特徴とします。1)脚に不快な感覚がおこり、脚を動かしたくてたまらなくなる2)安静にして、横になったり座ったりしていると症状があらわれる、または強くなる3)脚を動かすと、不快な感覚がやわらぐ4)夕方から夜にかけて症状が強くなる患者が訴える症状はさまざまないい方になります。むずむずする電流が流れている脚が笑うだるいちくちくするかきむしりたくなる脚を動かしたくなるほてる虫が這(は)うような感じがする脚がピクピクするイライラするよく似た病気としては不眠症-夜寝付けない 不眠症の場合には睡眠計で判別することができます。坐骨神経痛-脚の不快感や痛み 原因疾患によりますが、原因疾患を見つけるための検査うつ病気持ちの落ち込み ストレスチャックが行われていると分別可能です。皮膚疾患-皮膚の不快な感覚 皮膚所見が除外診断に役立ちます。薬物治療には以下のようなものがあります。がぱぺ日本語訳はむずむず脚症候群というように足がむずむずすることを主徴とする症候群です。診断法は問診しかなく、医師は確定診断が難しい病気の一つです。以下の四つの症状を特徴とします。1)脚に不快な感覚がおこり、脚を動かしたくてたまらなくなる2)安静にして、横になったり座ったりしていると症状があらわれる、または強くなる3)脚を動かすと、不快な感覚がやわらぐ4)夕方から夜にかけて症状が強くなる患者が訴える症状はさまざまないい方になります。むずむずする電流が流れている脚が笑うだるいちくちくするかきむしりたくなる脚を動かしたくなるほてる虫が這(は)うような感じがする脚がピクピクするイライラするよく似た病気としては不眠症-夜寝付けない 不眠症の場合には睡眠計で判別することができます。坐骨神経痛-脚の不快感や痛み 原因疾患によりますが、原因疾患を見つけるための検査うつ病気持ちの落ち込み ストレスチャックが行われていると分別可能です。皮膚疾患-皮膚の不快な感覚 皮膚所見が除外診断に役立ちます。薬物治療には以下のようなものがあります。ガバペンチン(レグナイト錠) ガバペンチノイドのひとつで抗痙攣作用、鎮痛作用、抗不安作用を持っています。ガバペンチノイドはてんかんにも用いられています。日本での副作用報告では安全な薬のように思われます。しかし「Associations between gabapentinoids and suicidal behaviour, unintentional overdoses, injuries, road traffic incidents, and violent crime: population based cohort study in Sweden」によると自殺行動(年齢補正後のハザード比は1.26、95%信頼区間1.20-1.32)、意図せぬ過剰摂取(1.24、1.19-1.28)、頭部/身体の外傷(1.22、1.19-1.25)、交通事故と交通違反(1.13、1.06-1.20)と有害事象の増加が報告されています。ロチゴチン(ニュープロパッチ)ロチゴチンは当初パーキンソン病治療剤(経口剤)として開発されましたが、血中濃度の個人差が大きいため、ハップ剤としてパーキンソン病治療剤、レストレッグス症候群の治療薬として承認されています。プラミペキソール(ビ・シフロール)ロチゴチンと同様の作用機序でこちらは経口剤です。3種類ともに傾眠が副作用として持つことから自動車の運転糖を禁じられています。特にニュープロパッチの場合には貼り薬ですので、注意が必要です。道路交通法で運転が禁じられている病気としては・認知症・統合失調症・てんかん・再発性の失神・無自覚性の低血糖症・そううつ病・重度の眠気の症状を呈する睡眠障害・アルコール、麻薬等の中毒・その他安全な運転に支障のあるものが上げられています。薬剤による眠気に関してはきちんと法律で取り締まられていません。(その他安全な運転に支障があるものに入るかどうかは裁判できめることになっています)交通事故を起こした場合には危険運転致死傷罪に問われることはまずありません。でも、前もって危険であることを、添付文書に書いてあるので、医師が患者に説明していなければ未必の故意に問えるのではないでしょうか。病気の人を全て免許を取り消せと言っているわけではありません。添付文書に車の運転を止めるように重大な注意事項に記載している薬物を飲んで交通事故を起こした場合には酒気帯び運転で事故を起こしたのと同じであるという取り扱いにしてもらいたいと考えます。薬は適正に使うことが医師・薬剤師に義務づけられています。患者に対してきちんと説明しているはずです。酒気帯び運転のように事故を起こさなくても検挙することは事実上不可能である事を考えると、事故に対する重大な処罰を決めることにより、抑止力にする必要があると考えます。今日読んだ本再びテレビドラマ化されるなら、解説が必要になりそう。刑事ゆがみ(9)【電子書籍】[ 井浦秀夫 ]価格:605円 (2020/10/19時点)楽天で購入
2020年10月19日
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東京大学、広島大学とスペーススペース・バイオ・ラボラトリーズは「微小重力環境が発芽野菜の鮮度保持に有効であることを発見」というプレスリリースを2020年10月15日に発表しました。文献も公表されています。 Yoshio Makino et al. Efficient preservation of sprouting vegetables under simulated microgravity conditions.https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0240809野菜の保存の際に問題となるのは水分の蒸散です。無重力状態(プレスリリースでは実験的に作り出したので、微小重力環境と称しています。)ではその蒸散が抑えられることから、野菜が長持ちするということです。野菜(発芽状態のもの:もやしとかスプライト)は重力にそって水が流れることから水分の蒸散がおこる。無重力状態では径がなくなるので、水が蒸散せず、茎は太くなるということを実験的な無重力状態を作り出した中で野菜を保存することにより、見いだしたと言うことです。宇宙船の中で野菜を保存する場所には重力を発生させなくても良いと言うことになります。構造上、宇宙船の野菜保管室に重力を発生させなくてもいいと言うことが、コストダウンになるかどうかは分かりません。宇宙船での生活を描くSFで野菜だけは新鮮に食べられると言う描写は嘘のような本当の話になるかもしれないと言うことです。今日読んだ本呪術がメインで主役はどこへいった感を感じていましたが、やっと無敵対決で出番。相手がどこが無敵じゃという強さ。呪術廻戦 13【電子書籍】[ 芥見下々 ]価格:460円 (2020/10/16時点)楽天で購入
2020年10月16日
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副作用のないくすりがあるかのような、またあたかも全員に効果を示す薬があるかのような一般紙の薬や医療の記事を殻皮とがイレッサの薬害を引き起こしたというのが、私の持論です。いままで何度も書いてきました。医者が読む雑誌の記者はそんなことはないだろうと思っていましたが、そうでもない記事がありました。欧州腫瘍学会はバーチャルで開催されたことから、飛行機に乗らなくても学会に参加できるという興味はあるけれども、飛行機代と宿代のない人間にとってとても有難いことです。ASCOもそう。質疑応答が盛り上がらない欠点もあるけれども、バーチャルな会議も同時に行って欲しいなと思いました。さて問題の記事です。日経メディカルの横山 勇生氏の「記者の眼」2020年10月14日で以下の記載が気になって仕方がありません。日韓台で行われたATTRACTION-4試験の結果も、PFSを有意に延長できることを示した(関連記事)。ATTRACTION-4試験は、OSこそ有意差はつかなかったものの、OSの中央値は17カ月を超えるという良好な結果を示した。 HER2陽性胃癌を除く進行胃癌で、1次治療で全生存期間(OS)を延長することができたという報告は、2007年のSPIRITS試験以来のこと。実に13年ぶりの大きな進歩になる。まず「OSこそ有意差はつかなかったものの、OSの中央値は17カ月を超えるという良好な結果」というのは1次治療で従来の治療群と従来治療+ニポルマブの併用の比較試験です。結果は化学療法軍のOS17.15ヶ月、ニボルマブ併用群が17.45ヶ月で化学療法でも17ヶ月を超えており、ニポルマブ併用は不要が結論と思います。ちなみにこの試験は日韓台の共同試験ですが、日本のデータを抽出するとOSの中央値はニボルマブ併用群が16.53ヶ月、化学療法群が19.12ヶ月となっています。このことから結論は「一次療法ではニポルマブの併用は必要がない」ではないでしょうか。この記事にコメント欄がないのでここに書きました。2巻まで人物紹介とストーリーが入り交じっているので、少し読みづらい。でも面白い。紅 kure-nai 1【電子書籍】[ 片山憲太郎 ]価格:458円 (2020/10/15時点)楽天で購入
2020年10月15日
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厚生労働省は2020年10月2日「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第1版)」を公開しました。<背景>国立感染症研究所、国立国際医療研究センターなどの9団体が合同で作成した指針です。9月25日の厚生科学審議会感染症部会で検討が行われたのち10月2日の公開となった。この指針の発表により6月16日に最終改訂された「SARS-CoV-2抗原検出用キットの活用に関するガイドライン」は廃止となります。<概要>各種検査の種類と行き、状況に応じた各検査の使い分け、献体摂取に応じた感染防護について記載しています。検査の使い分け「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第1版)より引用無症状で検査を行う場合はPCR検査などの核酸検出検査あるいは抗原検査(定量)が勧められています。濃厚接触者の検査としてはこの二つのどちらかを選べばいいことになります。検査結果の出る速度を考えると抗原検査(定量)が第一選択になることになります。COVID-19の確定診断としてはPCR検査が推奨されています。「発症10日目以降の有症状者に対する抗原定性検査で陰性となった場合、確定診断のためには改めて核酸検出検査を行う必要がある。」とされています。これは感染が確認されて14日間隔離が終了時にウイルスがないとなくなったということを明らかにするためには抗原検査が陰性になったときにPCR検査で陰性でなければ隔離期間の延長が必要になります。現在の隔離期間は14日と決まっていますが、ウイルス消滅までの平均あるいは中央値が予測値として採用されているだけだと思います。どこかの施設で無症状の場合は連日の抗原検査(定量)を行い、陰性になったら、PCR検査で確定して隔離終了とするべき日数を確実な証拠のあるものになる必要があります。早く研究を行わないと対象がいなくなってしまう。このガイドラインが出たことで、濃厚接触者の検査や隔離期間を一律14日に定めて、検査も終わらず検査を終了とする今後のなんの役にも立たない保健所の業務が後に検証できる業務になることを願います。これから流行季節が始まるインフルエンザに関してもCOVID-19の抗原定量検査も同時に検査する方がいいと思います。これに関しては厚生労働省から指導があっても良いと思います。【久しぶりに読み直した本】COVID-19感染はここまで怖くはなかったパンデミックの初期にはここまで考えた人もいたのでは?ステロイドが反応してよかった。復活の日【電子書籍】[ 小松 左京 ]価格:836円 (2020/10/14時点)楽天で購入
2020年10月14日
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いや 本当にこうなればいいと考えているですかね?「都知事は政府が任命する」アメリカの首都『ワシントンD.C.』のような存在にするのです。ワシントンD.C.は他の州とは異なり、連邦政府が管轄権限をもつ区域を置くことが合衆国憲法1条に記されています。ワシントンD.C.と東京の大きな違いはワシントンD.C.は経済の中心ではないこと。日本において同様なことをするのであれば、福島に新しい都市を作って首都機能を移すか、京都に首都を戻すかです。東京は、日本の“戦略的基地”という意味合いも持ちます。東京は、それくらい特別な場所なのですこれはその前の文書と矛盾します。アメリカ風に行くならば東京はワシントンD.C..ではなく、ニューヨークとしての都市機能を持っているからです。金融の中心であることは首都の中心である必要はないというのがアメリカ流でしょう。道州制にして、各州の自治権をアメリカ並みに与えるべきでは。日本は明治維新のあと中央集権的なカタチになって1度は成長路線を取れたが、それはもうとっくに限界を認めている。維新前の藩は地方自治の単位として小さすぎる。いまの都道府県でも小さすぎる。北海道、東北、関東、中部、関西、四国・九州、山陰・山陽の7つぐらいにして、国家議員は各州から140名の一院制にし権限は外交、義務教育、警察、年金のみに絞る。そうすれば、金融に走る州もあれば、農業に走る州もでるでしょう。医療に力を入れるために増収に力を入れるところや最低限の生活費は州が支給して学問に力を入れるところもでるでしょう。ふるさと納税で税金をたくさん集めた市が褒められる雰囲気を作るべきでしょう。
2020年10月13日
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2020年5月7日に医薬品医療機器法に基づく特例承認制度で承認されたレムデシビルの第Ⅲ相試験の結果が報告されました。Remdesivir for the Treatment of Covid-19 — Final ReportOctober 8, 2020DOI: 10.1056/NEJMoa2007764レムデシブルは入院のCOVID-19患者の入院期間がプラセボが15日であったのを10日に統計学的に有意に短くしました。COVIC-19感染患者の重症度が低いと入院期間はプラセボでも短くなったが、レムデシブル投与によって各重症度でプラセボより短いデータがでましたが、ECMOが使用されているような重症患者では退院までの期間を短くすることはできなかった。しかし、プラセボの死亡率を統計学的に有意に下げることはできなかった。副作用はグレード3または4の有害事象は、レムデシビル群の273人の患者(51.3%)およびプラセボ群の295人(57.2%)で29日目またはそれ以前に発生しました(表S18)。41件のイベントがレムデシビルに関連していると調査員によって判断され、47件のイベントがプラセボに関連していると判断されました(表S17)。全患者の少なくとも5%で発生する最も一般的な非重篤な有害事象には、糸球体濾過率の低下、ヘモグロビンレベルの低下、リンパ球数の低下、呼吸不全、貧血、発熱、高血糖、血中クレアチニンレベルの上昇、および血糖値の上昇が含まれます(表S20)。これらの有害事象の発生率は、レムデシビル群とプラセボ群で概ね類似していた。有害事象はCovid-19感染によるものがほとんどで、プラセボと同じ発生率である事から、特に問題になるような副作用がないと思われます。ただし、これはCovid-19の症状が重篤である事から、レムデシビルの副作用が隠された可能性があります。また投与例数が273人なので統計学的には95%の確率で1%の発生率の副作用が1例発生するかどうかです。今後大規模に使われて重篤な副作用が発生しないという担保は得られていません。Covid-19に対する抗ウイルス薬レムデシブルの効果は、ウイルスが存在することによる病状に対しては有効であることが示されたと思います。しかし、ウイルスが体内の免疫機構に影響を与えてサイトカインシンドロームを起こしてしまうと無効であることが死亡率を下げることができなかったと思います。新型コロナウイルスが世界中に流行している中での厚生労働省のレムデシビルの特例承認は間違いなかったと言うことになるでしょう。しかし、検討することはまだまだ残っています。退院できた人はCovid-19が本当に消えているか、他の人に感染力をもたないかどうかが不明。ウイルスに感染した人に後遺症がでるということがいわれています。これに関して①C型慢性肝炎ウイルスのようにいったんウイルスは消えても肝細胞のどこかに隠れていて長い時間をかけて少しずつ肝臓に悪影響を与えている。②ウイルス感染により正常細胞が毒性物質を作るようになっているため、③単純にウイルスが排除されていないだけの三つぐらいが仮説として考えられます。今後は優先順位をつけて①から③のどれかあるいは複数が影響しているかどうかを研究する必要があります。①~③原因であった場合にはそれぞれ対応も変わると思うので、ワクチンの第Ⅲ相試験で測定項目を増やして明らかにする必要があるかもしれません。PCR検査の疑陽性に関する対策も必要かと思います。抗体検査をスクリーニング検査に用いてPCRを確定診断に限るあるいはその逆の方法をとるなど検査方法の一律化を図る必要があると思います。人の運は一生で決まっているのか?貧乏神が! 1【電子書籍】[ 助野嘉昭 ]価格:458円 (2020/10/13時点)楽天で購入
2020年10月13日
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九州大学は眼内水晶体の混濁度や分光特性を数秒で測定できるシステムに成功したと発表しました。プレスリリース文献T Eto et al. A Purkinje image-based system for an assessment of the density and transmittance spectra of the human crystalline lens in vivoScientific Reports volume 10, Article number: 16445 (2020)この研究はSingapore Eye Research Instituteとの共同研究で特許は出願済になっています。システムは光を目に入射したときに現われる第4プルキンエ像(水晶体の後面からの反射像)を利用して、安全に簡便かつ短時間(現状約4秒)で水晶体の混濁度や分光透過率を測定可能なシステムで、JSPS研究費の助成を受けたものです。現在普及している水晶体混濁度の測定機器は、大型で高価なものが多いのが現状です。本システムは、簡便かつ迅速に混濁度の測定可能であるのに加え、小型で安価な装置を実現できます。なので、白内障のスクリーニングに用いることができるかもしれません。白内障は老化に伴う目の病気です。「目の中にある水晶体が濁る病気」といわれます。症状としては暗いところで文字が読みにくくなったり、物がぼやけて見えにくくなったり。目が疲れやすくてショボショボするなどですが、これは単に老眼として100均で老眼鏡を買って自分で対症療法をしても問題は無いのですが、白内障が原因であると問題になります。そのためにセルフチェックなどが眼科学会などで推奨されていますが、今回の発明を使えば健康診断で視力の検査だけではなく、眼内水晶体の混濁度や分光特性を測定することになれば白内障の早期発見につながるかもしれません。そのためには、ある程度の規模の前向の研究を行う必要があります。評価項目は検査によって白内障が早期に発見できるかどうかです。この裏付け研究がないと健康診断の項目に入れることが必要といいきれません。水晶体の懸濁を白内障の発現とすると50台でも50%の人に白内障があると推定されています。治療的には早期の場合には薬物治療で経過観察、悪くなれば手術です。手術することが少なくなれば、医療費を抑えることができれば医療経済的にも役に立つことになります。私も60を超えたのでそろそろ「白内障」年齢になったので購入した本「白内障手術」で絶対に後悔しないための本【電子書籍】[ 藤本雅彦 ]価格:704円 (2020/10/12時点)楽天で購入
2020年10月12日
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逆流性食道炎に対する治療薬としてはプロトンポンプ阻害剤は優れた薬剤であることは理解しています。「鎮痛剤服用中の消化性潰瘍の再発予防」に対する効能を見直した方がいいということです。鎮痛剤使用中に発生した消化性潰瘍(NSAID潰瘍)に対して、ガイドラインはNSAIDの中止と通常の潰瘍治療を行うこととされています。通常の潰瘍治療はプロトンポンプ阻害剤となっています。NSAIDの中止は疼痛によるQOLの著しい低下を招く恐れがあることと、NSAIDの鎮痛作用のために消化性潰瘍が発生しても自覚症状に乏しく、無症状のうちに消化性潰瘍が発生して重症化する可能性が高いことからNSAIDを長期間使用する場合にはプロトンポンプ阻害剤を投与する合理性があるということになっています。もっともな話ですが、NSAIDを投与するとどれぐらい消化性潰瘍が発生するのでしょうか。そしてプロトンポンプ阻害剤はそれをどれぐらい予防するのでしょうか。その答えは申請概要が公開されているので、臨床結果をみることができます。タケプロンの審査報告書で臨床試験の内容を見てみました。すでにアスピリンとの併用に関して適応を取って、さらに鎮痛剤まで効能を広げたときの審査報告書です。第Ⅲ相試験の結果はとなりました。投与361日までの累積発生症例ゲファルナート群は46/181(36.9%)、タケプロンでは15/183(12.7%)となりました。審査官はゲフェルナート群でも70%以上で潰瘍が発生していないことから、消化管潰瘍が再発する症例としない症例で何か差がないかとの疑問を出しましたが、この試験で収集した背景因子の中には判別できるような症例はなかったこと、長期試験を行ってもこの差は埋まることがない事から併用投与する意義があるという主張を審査官は認めました。薬理学的には承認条件を満たしています。これはすでにこのブログに書きましたが、医療経済上は併用意義があるかどうかは検討が行われていないので、不明です。しかし、長期投与すればするほど医療経済上は併用しない方がいい事になります。医療経済的は面も保険で使えるかどうかを検討するヨーロッパではNSAID潰瘍の予防は使うことは出来ません。日本ではNSAIDが処方されると短期間であってもプロトンポンプ阻害剤が処方されることがあります。実際に抜歯の痛み止めでプロトンポンプ阻害薬を処方されたときには断りました。問題はプロトンポンプ阻害剤が長期投与を行って問題のない薬剤であるかどうかです。プロトンポンプは1989年に米国でオメプラゾールが発売されたのが最初です。2020年ですから、発売30年になります。消化管潰瘍の再発防止に使われる用になったのが2010年頃ですから、10年が経過したことになります。消化管潰瘍の治療では1年にわたるような長期投与は認められないと思いますが、NSAID潰瘍の予防に使うのであれば、10年ぐらいは使う可能性があります。長期使用薬剤は申請時には2年程度投与の副作用の発生状況が短期投与と変わらなければ認可されると思います。再審査時に長期投与による影響が考慮されるべきではありますが、臨床試験として行われていないので、副作用は副作用報告によって副作用発生数は分かりますが、発生率は実際にNSAID潰瘍予防のために用いられていることを把握しているところはないので分かりません。といわれていましたが、保険のための処方データが第三者が利用することが可能になったので、ビッグデータの処理を行えばプロトンポンプの長期投与の影響に対して疫学的に研究することができるようになっています。できることとやることは別の話で、何らかの仮説がなければ実施することはできません。しかし、仮説が出てきたと思います。Cheung KS, Chan EW, Wong AYS, et alLong-term proton pump inhibitors and risk of gastric cancer development after treatment for Helicobacter pylori: a population-based studyGut 2018;67:28-35.https://gut.bmj.com/content/67/1/28.infoです。香港で行われた疫学的研究です。ピロリ菌排菌した人々で胃癌の発生率を見たものです。ピロリ菌感染は胃がんのリスクを上げることは既に高値であると思います。その因子を除外して他にどんな因子があるかどうかをみたということです。その結果PPIを3年以上飲んでいる人は有意に胃癌の発生率を高めているということでした。このデータを具体的に見てみると長期間飲んでいる人とそうでない人の胃がんの罹患は1万人に4人分増えているということです。日本での男性の胃がんの罹患率は10万人で144.9(2017年)ですから、10万人に40人増えたということはもしかしたら、PPIの長期使用を止めれば胃がんの罹患率は10万人に100人強となり2番目の罹患率である胃がんの順位は3位の大腸がん(141.4人)、4位肺がん(134.4人)に抜かれて4位になる可能性は高いと思います。この計算は非常にざっくりしたものであることは認めます。しかし、ビックデータの解析を行う動機としては十分ではないかと思います。だれかやりませんか?ピロリ菌治療後10年ぐらいのデータを処理して、なにが胃がんの罹患率を高めているかを検討することを。今日読んだ本いかん20年前のコミックスを20巻読みたくなった。BLACK CAT 1【電子書籍】[ 矢吹健太朗 ]価格:647円 (2020/10/9時点)楽天で購入
2020年10月09日
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2020年5月20日キャプピリンが薬価が決まり、即日発売となりました。1錠中にアスピリン100mg及びボノプラザン10mgの合剤です。ボノプラサンは武田のプロトンポンプ阻害剤でタケキャブという商品名で既に販売されています。審査の段階で問題になったのはアスピリン100mgとボノプラザン10mg併用とキャプピリンの同等性試験でアスピリンの濃度が同等性試験の範囲に入らなかったことです。最終的にはアスピリンの血中濃度は幅が広く、併用も合剤もその血中濃度は薬効濃度内に入っているという判断で厚生労働省は認可を行いました。(審査報告書参照)薬価はタケキャブと同じで130.3円です。新医薬品配合剤の薬価を決める特例として自社薬の薬価×0.8+配合剤の相手の最低薬価(後発医薬品も含む)で決まります。アスピリン100mgの最低薬価は5.7円なので、単純に計算するとタケキャブの薬価を下回ってしまいます。その結果タケキャブの薬価になったということです。薬価算定の審議会においても議論はありませんでした。適応は狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)、心筋梗塞、虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作[TIA]、脳梗塞)、冠動脈バイパス術(CABG)あるいは経皮経管冠動脈形成術(PTCA) 施行後における血栓・塞栓形成の抑制で、いずれも胃潰瘍または十二指腸潰瘍の既往がある患者に限られる。ということです。臨床的有効性に関する試験は行われていません。生物学的同等性試験だけです。武田薬品工業は2014年にタケルダを発売しています。(ランソプラゾールとアスピリンの合剤)それとの比較などには審査報告書では触れられていませんでした。薬価はタケルダが57.6円です。キャプピリンは有効性が上回る資料なしに2倍強の薬価を取ったことになります。新規合剤の特例といえば相ですが、今までの新規合剤に関しては薬剤の合剤のメリットは患者のアドヒーランスが上昇する事以外に併用することによって各々の薬価を合わせた場合よりも安くなると言う患者のメリットもありました。プロトンポンプ阻害剤本来の価値は胃壁細胞への集積性が高いことと持続的な胃酸抑制作用を示すことからランソプラゾールよりも高いのでしょうがアスピリンの副作用の予防作用に対して師有意に高いかどうかは臨床試験によって示されてはいません。従って、薬価はタケルダと同等にするべきだと思います。単純に新配合剤の特例を利用してはいけないと思います。製薬会社はより高い薬価を求めるのは当然ですが、審査当局は保険財政も背負っているのですから、なるべく安くすることを求めるのが当然です。しかし、全例主義に陥りすぎだと考えます。プロトンポンプ阻害剤はアスピリンの副作用阻害剤としては不適であるという内容でブログを書くつもりでタケキャブを前説に持ってきましたが、前説だけで一つ結論が出てしまいました。(2)として、副作用は減っても他の病気で死んだら意味がないのではを次回書きます。今日読んだ本 22巻で終わりじゃないんだ。鬼滅の刃 22【電子書籍】[ 吾峠呼世晴 ]価格:460円 (2020/10/8時点)楽天で購入
2020年10月08日
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9月初旬は残暑が厳しい日が続きましたが、「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り涼しくなってきました。健康に関するニュースに「季節性感情障害」という言葉が出てくる季節です。季節性感情障害とは症状が季節性のパターンを示し,典型的には秋または冬に出現する;この疾患は冬が長いまたは厳しい地域において発生しやすい傾向がある。とMSDマニュアルに記載されています。Seasonal Affective Disorderの略でSADともよばれますが、季節性感情障害の略号にSADを注釈なしに使うことは誤解を招く場合があります。精神病の世界ではSADはSocial Anxiety Disorder(社会不安障害)の方が症状を示す人が多いので、SADは社会不安障害の略だと思われる可能性があります。季節性感情障害の症状がつよくなると冬季うつ病と診断される可能性があります。冬季うつ病が診断名として独立しているのは1.秋から冬に発病することが多い2.原因は体内時計の乱れと考えられている。3.体内時計の乱れが原因のため不眠、過食が症状としては全面にでることから不定型うつ病の一つと考えられている。この冬季うつ病の定義がどの程度仮説検証しているのかは分かりませんが、秋はメランコリックになるというのは、急に日光の当たる量が減って、体内時計の調節が間に合わないことによる可能性はあります。ブログの記事などを読んで私は「季節性感情障害」ではないかと思って、すぐ精神科に行く必要はあまり高くはありません。まず、朝10分ほど日光を浴びてみてください。スマートフォンやPCのブルーライトも(副作用は色々でますが、季節性感情障害には有用な可能性が高いです。)ビタミンDを飲むのもいいかもしれません。春になっても変わらなければ精神科を受診するのもありかもしれません。今日読んだ本13巻がもう販売していますが、やっと12巻にたどり着きました。7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT(12)【電子書籍】[ ハロルド作石 ]価格:693円 (2020/10/1時点)楽天で購入
2020年10月01日
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本日、国立研究開発法人日本医療研究開発機構は「ウイルス遺伝子の新しい解読法の開発に成功―新規ウイルス蛋白質を発見し、ウイルス性脳炎の発症の仕組みを解明―」というプレスリリースを出しました。東京大学医科学研究所と産業技術総合研究所の共同研究です。従来法では解読が困難であった特別なウイルス遺伝子を効率的かつ包括的に同定可能な「ウイルス遺伝子の新しい解読法」を開発し、単純ヘルペスウイルス(HSV)がコードする9つの新規ウイルス遺伝子とそれらがコードするHSV蛋白質の同定に成功しました。ということです。ウイルスの遺伝子解析などとうの昔に終わっていると思っていたので、あれ?と思いました。遺伝子解析はその産物が具体的になにをするのかが分かるまでは薬剤開発には参考にならないと思っている人ですから、今回の研究はコードするタンパク質まで同定しているので立派な研究と思いました。遺伝子がコードするタンパク質を同定するのは、コードとタンパク質が一対一対応していればすぐにでもできるような気がしますが、現実にはそうではありません。その遺伝子がタンパク質を作るように動き出すのは色々な条件があるからです。また、できたタンパク質は何らかの効果を示すためにはタンパク質が特手の部分で分断される必要がある場合が有るからです。遺伝子も常に働いているわけではなくて、メチル化など停止状態になることがあることが分かっているので、遺伝子がコードしたタンパク質の同定は難しいものがあるのでしょう。今はたくさんの病人の遺伝子から共通する遺伝子を「数学的に」浮かび上がらせて、このあたりの遺伝子の変異が怪しいという研究がたくさん行われています。薬物が合成品である場合には、一つに絞ってもらわなくてはその情報から薬を作るのはとても難しという風に思っています。今回の研究はウイルス脳炎を引き起こすウイルス産生タンパクを同定しているので、薬を作る筋道としては分かりやすいものです。(簡単なものではないですァ)そのタンパク質の活性を抑える化合物のスクリーニング系ができればウイルス脳炎の死亡率(無治療で70%、抗ウイルス剤でも30%で後遺症が残る)を下げることが期待できると思います。今日読んだ本ノー・ガンズ・ライフ 11【電子書籍】[ カラスマタスク ]価格:627円 (2020/9/30時点)楽天で購入
2020年09月30日
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