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風呂に入って湯につかっていると換気扇の音が波打って聞こえてくる。ゴーッという音が微妙に波打っている。音の強弱が夜空を吹きすさぶ風の音に聞こえてくる。天井から落ちてくる水滴が風呂の湯に当たって跳ねる。目を閉じて暖かい夏の嵐の夜に山小屋で雨宿りをしている自分を想像してみる。銀河鉄道が闇の中を走る。甲高い汽笛が鳴る。嵐は続いている。温かな嵐の夜の四重奏銀河鉄道天駆ける小屋
2009/01/31
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まだ眼が治らない。処方箋をくれないから新しい眼鏡もつくれない。前もそうだったけれど、眼医者や歯医者は日にちがかかる。真面目そうな人なのでそんなことはないと思うけれど、病院が患者を頻繁に来させるために長引かせているのかと疑いたくなる。けれど、眼も歯も大切だからいかざるを得ない。まったく厄介なことだ。目医者からの帰りの道でサザンカが散ってた庭の静かな憩い模倣して水音を聞く闇の中眠りに入る一瞬のこと寒椿その夕暮れの鮮やかな光沢見せて月影間近
2009/01/24
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尊敬している作家が、人間にもっとも必要なのは注意深く在ることだ、といっていた。その言葉を思い出しては、もっと注意深くならなければと思っている。けれど、忘れっぽさが癖の自分は、すぐにそのことを忘れてしまう。何ごとにも注意深くあらなければと、思っていること自体をすぐに忘れてしまう。注意深さの反対語は、不注意であるということではなくて、忘れやすさかも知れない。何ごとも注意深くという人の言葉忘れて風花は舞う水際に続く足跡雪明かり昨日の夢を語る語り部雪の道息つく閑の独り言歩幅大きく計る時々雪の道息つく閑の独り言雪降れば無垢なるものの仄明かり初詣巫女の少女のひと欠伸初詣帰りの道の影法師
2009/01/17
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年末に左目の調子が悪くなった。ゴロゴロした違和感があるし、目が充血する。早速、眼科に出かけた。診てもらったら虹彩炎といわれた。症状は軽いけれど、いろいろな検査をしてもらったら乱視だといわれた。眼鏡が合っていないともいわれた。そういえば、長くかけていると疲れが出るような気もする。速く動くものの輪郭がぼやけているような気もする。車の運転は大丈夫だけれど、素早く空を横切る鳥の輪郭がぼやけ、チラッと見る人の顔も判別しにくい。そういえば、というふうに思う位だからあてにはならないけれど。居住まいを正して宵の寒椿 水際に星が流れてゆくか
2009/01/10
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子供の頃、泣き虫だった僕は、漠然とだけれど、人間には涙の袋壺のようなものがあって、それが涸れると、もう涙を流さなくなると思っていた。メソメソ泣きながらも、泣くことは恥ずかしいことだと思っていたので、こうして泣いているけれど、いつか涙が涸れて泣き虫ではなくなると信じていた。成長して確かに泣くことはなくなった。けれど、泣かなくなることで、大切ななにかを永遠に失ってしまったようにも感じている。泣き虫の子供がひとり待っている魚影群れ立つ沖の舟人日が陰る千両の実の成る庭の猫の寝床の平石の苔
2009/01/03
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今朝、家から少し離れた神社の近所に用事があったので、神社の駐車場に車をとめた。用事が終わって、ついでに初詣に行った。思っていたほど混んではいなかったけれど、それでも人は多かった。お参りした後、おみくじを引こうかと思ったがやめておいた。(実は、年末に別の神社でおみくじを引いたのが大吉だったので、大吉の気分のままでいたかったから。)鯛焼きや焼きそばなどの屋台を横目にしてそのまま帰ってきた。元日はいつも朝から酒を飲んでいたので、車で出かけることはこれまであまりなかった。道路に極端に車が少ないことに驚いた。初春の日差し静かな裏道の南天の実の零れる赤さ
2009/01/01
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