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女兄弟達がみな生け花を習っていたためか、実家の床の間にはいつも花が活けてあった。そして、この時期には梅がよく活けられていた。その時の床の間は、どこか清澄な雰囲気があった。寒さのせいもあったのかもしれない。雪降らぬ冬を過ごせば鳥居のみ太き社に梅の花咲くシリウスを振り仰ぎ見る人影に梅の香りの包み漂う床の間の梅の蕾の膨らみを覚えているか少年の吾
2007/01/26
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母親は子供の頃に亡くなったが、父親は僕が大人になるまで生きていてくれた。無口な父とはあまりしゃべらなかったが、田舎に帰ったときに何度か一緒に酒を飲んだことがある。父は、倒れて入院するまで、毎晩、晩酌を欠かさなかった。けれど、あるとき、父よりも母のほうが酒が強かったのだと聞いた。僕の酒好きは、もしかしたら母親の方の遺伝かもしれない。暖冬が続く夜には日本酒をぬるめの燗で飲みつつ暮らす酒一杯飲み干すごとに一人居の部屋の寒さが心地よくなる亡き父と酒酌み交わす思い出の灯りの下は風透きとおる
2007/01/19
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酒ばかり飲んでいた正月だったので少し遅くなったが、新年を祝う。山の端に光溢れて初春の日差しさし入る静かなる部屋
2007/01/07
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昔、年が明けて数日過ぎた朝には、いつも雪の積もっている河原に行っていた。田んぼの畦道を通っていくと、静かな河原に出る。河原に屈んで川面を眺めていると、不思議に新しい年が来たという気分になった。そうして暫くそこにいると、決まって河原の土手を猟銃を持ったおじさんが通っていく。少しして銃声が空に木霊する。鴨を撃っていたのだ。魚眠り雪降る水面見て居れば鴨撃つ音の遠くに聞こゆ
2007/01/07
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