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琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption第40話離沢(リタク)宮の新しい宮主になった元朗(ゲンロウ)は早速、禹司鳳(ウシフォン)を利用することにした。実は十二羽金赤鳥の力で魔域に捕らわれた無支祁(ブシキ)を救出して欲しいという。宮主の魂胆などお見通し、司鳳は出ていけとあしらったが、元朗はよく考えてくれと言った。司鳳は宮主に金赤鳥一族を人質に取られ、身動きが取れなかった。そこでひとまず命を守るため弟子たちに天虚堂に従うよう伝え、必ず一族を守る策を考えると安心させる。一方、元朗は天虚堂への加入を拒んだ弟子を投獄し、連魂鼎(レンコウテイ)で魂を抜き出した。これでちょうど80人、完成するには99人の魂を吸収させねばならない。実は元朗は連魂鼎と陣法を使い、戦神の力を手に入れようとしていた。琉璃盞(ルリサン)を開ければ魔煞星は復活するが、開けた者は千年も封印された魔煞星の力で瞬時に粉々にされてしまう。元朗は戦神の力があれば助かる上、その力で魔煞星を服従させようと企んでいた。そのためにも焚如(フンジョ)城の扉が開く時までに司鳳を従わせなければならない。邪気に満ちた魔域に足を踏み入れることができるのは十二羽の継承者である司鳳だけ、そこで密偵の若玉(ジャクギョク)に成功すれば妹に会わせてやると発破をかけた。「褚璇璣(チョセンヂー)をどうやり込めようか…」柳意歓(リュウイカン)は弔問を口実に離沢宮を訪れた。先宮主が亡くなって7日、司鳳はずっと祖廟で父を弔っているという。そこで意歓は人払いしてから司鳳に紫狐(シコ)の伝言を教えた。「明日、辰の刻、璇璣が青木(セイボク)鎮に…」「璇璣が私に会うと?」実は同じ頃、少陽山に戻っていた璇璣の元にも紫狐から連絡が届いていた。司鳳と璇璣は願掛けの木で再会を果たした。互いに見つめ合い笑顔になる2人、しかし璇璣は慌てて大木の後ろに隠れてしまう。「あたなに会うと父上が悲しむから、このまま話して…」すると司鳳は何もかも打ち明けたかったが、真実を話す前に全てが明るみに出てしまったと言った。璇璣は副宮主が魔域右使(マイキユウシ)の元朗だと暴き、司鳳も魔煞星復活に加担しているのかと疑う。しかし司鳳は無関係だと否定、離沢宮が天虚堂に利用されていたことも、師匠が実父であることも知らなかったと釈明した。「…信じるわ」「なら顔を見せてくれないか」「だめよ!」璇璣は母の敵である司鳳の父を許すことができないと泣いた。そこで司鳳は父が報いを受けて亡くなったと明かし、璇璣の母の息の根を止めたのは元朗だと教える。驚いた璇璣は思わず飛び出し、司鳳に駆け寄った。「今、何て言ったの?」「元朗本人が認めた、君の母君は邪気に焼かれて亡くなったんだな? どうやって真相を探るか道筋は見えた、璇璣、時間をくれないか?真実を突き止めてみせる…」璇璣は司鳳の父が敵ではないと知り、すぐ離沢宮を離れて一緒に少陽山へ行こうと提案した。しかし司鳳は一族を見捨てることはできないと拒む。「…皆を変えられる?あなたまで悪に取り込まれたら?」「ふっ…そんな日が来たら…私を殺してくれ」「あなたを殺す?」璇璣は呆然となった。今や修仙門派は戦神を盟主に据え、離沢宮を倒すべく画策している。例え全員が悪ではないとしても、もはや討伐は止められないだろう。「私が乗り込んで定坤(テイコン)剣の刃があなたに向いたらどうするの?私と戦うの?!」司鳳は何も答えられなかった。結局、2人はすぐに結論を出せず、また明日、会おうと約束する。すると司鳳は璇璣がどんな結論を出そうと璇璣への愛だけは変わらないと誓った。一方、褚玲瓏(チョレイロウ)は鐘敏言(ショウビンゲン)の深い愛情に支えられ、必死に立ち直ろうとしていた。しかしある日、買い物中に点睛(テンセイ)谷の弟子たちに絡まれ、玲瓏はうっかり手を出してしまう。騒ぎに気づいた買い物客が集まる中、憤慨した弟子たちは玲瓏に剣を向け、妖魔の女だと蔑んだ。玲瓏は古傷に触れられ、思わず弟子の剣に身を投げ出してしまう。その時、敏言が駆けつけ弟子たちを撃退、玲瓏を救った。玲瓏は逃げるように山荘へ戻った。鐘敏言は必ず自分が助けると慰め、その夜は玲瓏のそばに付き添うことにする。しかし翌朝、敏言が目を覚ますと寝台で寝ていたはずの玲瓏の姿がなかった。鐘敏言は少陽派へ駆けつけ、師匠に事情を話した。驚いた褚磊(チョライ)は弟子たちにも玲瓏の捜索を命じたが、心配のあまり喀血してしまう。一方、玲瓏は人けのない川岸に立っていた。頭の中から消えることのない烏童(ウトウ)の記憶、玲瓏は自分と一緒にいる限り敏言まで他人に罵られると思い詰める。…死ぬ以外に烏童の呪縛から解放される術はないんだわ…玲瓏は最後に命剣・断金(ダンキン)剣を招喚し、別れを告げて岸に突き刺した。「あなたはこの世に残り、妖魔を倒して私の罪滅ぼしをするのよ…」鐘敏言は川に入った玲瓏を発見、危ないところで助け出した。「そんなに死にたいなら私が先に死のう、愛する人を失う苦しみを味わえ!」敏言は怒って自ら川に身を投げようとしたが、慌てて玲瓏が止める。「ごめんなさい…死なないで、お願いよ…」玲瓏は敏言に抱きついて号泣した。すると敏言は自分がそばにいると言い聞かせ、独りにしないで欲しいと訴える。「君は何も悪くないんだ、2人の幸せを壊さないでくれ、いいな?」「分かったわ」鐘敏言は玲瓏を少陽山で静養させることにした。深く傷つき昏睡する玲瓏、すると褚磊は娘を助けてくれた敏言に感謝し、璇璣に看病させるという。「…はて、璇璣は?」昊辰(コウシン)はハッとして部屋を飛び出し、回廊で騰蛇(トウダ)神君を見つけた。「璇璣はどこだ?!」「せっ青木鎮だよ…」( ̄▽ ̄;)<璇璣の師兄は何者だ?なぜか逆らえない…その夜、青木鎮の山荘に留まった司鳳は屋根の上で独り、物思いにふけっていた。紫狐は人間に感化され優柔不断すぎると呆れ気味だったが、柳意歓は9度の転生で璇璣に殺され続けても司鳳は恨み言ひとつ言っていないとかばう。「今回、璇璣に時間をくれと頼んだが、璇璣は司鳳に少陽へ来て頭を下げろと言ってる 璇璣は司鳳を害するつもりかもしれん」「あら、私が璇璣なら絶対、金赤鳥を許せないわ、でも璇璣は司鳳を殺そうとしてない」すると意歓は副宮主が実は天虚堂の堂主で、すでに霊匙(レイシ)を4つ手に入れたと教える。寝耳に水の紫狐は驚いた。…元朗は無支祁を利用する気ね、霊匙を盗み出さなきゃ…一方、璇璣は山荘を離れ、高台から青木鎮の明かりを眺めていた。そこへ突然、昊辰が現れる。昊辰は司鳳に会いに来た璇璣を厳しく非難し、正邪の区別もつかないのかと落胆した。「今すぐ決別させてやる」昊辰は青木鎮へ向かおうとしたが、璇璣は思わず術を放って阻止してしまう。「本意ではありません、追い詰めないで」「分かった、確かに九天玄火を使われたら敵わない まさか戦神の力を妖魔を守るために使うとはな…ふっ 玲瓏は妖魔のせいで自害しようとしたと言うのに、君は妖魔と結託するのか!」「自害?!どうして?」璇璣は驚いて少陽山へ帰ることにしたが、大事なかんざしを落としたことに気づかなかった。玲瓏は意識が戻り無事だった。璇璣は自分が敵を討つと誓ったが、玲瓏は司鳳にも情けをかけないよう言い聞かせる。驚いた璇璣は司鳳なら無関係だと釈明し、まだ果たすべき務めがあるとかばった。「璇璣、騙されないで」「司鳳はそんな人じゃないわ!」しかし玲瓏は妖魔に関われば自分のように軽蔑されると嘆き、せめて璇璣だけは父を失望させないよう涙ながらに訴える。璇璣は姉を安心させるため司鳳に会わないと誓ったが、もし無関係だと明らかになった時は司鳳に機会を与えて欲しいと頼んだ。つづく(  ̄꒳ ̄)あれ?…確か紫狐って魔域に入ってなかった?
2022.02.28
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长歌行 The Long Ballad第20話「渭水の賭け」皓都(コウト)は李楽嫣(リラクエン)の刺繍を持っていた商人から有力な手がかりを得た。早速、雲州へ引き返し西郊織坊(セイコウショクボウ)へ駆けつけた皓都、しかし楽嫣は洛陽(ラクヨウ)を目指し、すでに隊伍と一緒に南下したと知る。一方、李長歌(リチャングァ)も楽嫣を探すため雲州に入った。しかし偶然、皓都の姿を見かけ、慌てて物陰に身を隠す。…皓都だわ、なぜ雲州に?…長歌は露店の店主から織物工場があると聞き、西郊織坊を訪ねた。一足違いで楽嫣は雲州を発っていたが、女将の話から皓都も楽嫣を探していると分かる。すると柴(サイ)女将は長歌が握りしめている銭袋に気づいて驚いた。「それは…公主が親友の贈り物なのに失くしたとずっと泣いていたわ」長歌は楽嫣に天の加護があると信じ、草原へ戻った。しかし鷹団の幕営に人影はなく、厩舎に馬もいない。驚いた長歌は特勤(テギン)の天幕に駆けつけると、穆金(ムージン)が独りで片付け物をしていた。穆金は阿詩勒隼(アシラシュン)なら牙帳に行ったとごまかしたが、長歌はちょうど穆金が整理していた地図を取り上げる。「涇(ケイ)州?…涇州には天偈(テンゲ)軍がいる、この印の意味は何?!」慌てた穆金は何でもないとごまかしたが、聡明な長歌をあざむくことはできなかった。「もし天偈軍が負ければ北の門戸が開き、阿詩勒部の大軍がなだれ込む…はっ!長安!」弥弥古麗(ミミクリ)は長歌が雲州から戻ったと聞いて天幕へ駆けつけた。しかし長歌の姿はなく、箱にしまっていた短剣も消えている。弥弥は天幕を飛び出し長歌を探したが、そこへ穆金が現れた。「何があったの?!隼特勤がいない、長歌もこっそり出て行ったわ…」すると穆金は可汗(カガン)から南下するよう指示があり、それに気づいて長歌が後を追ったという。実は涇州で反乱を起こした天偈軍総帥・羅義(ラギ)が排除され、可汗がその隙を突いて涇州に侵攻していた。「可汗はこの機に長安へ斬り込むつもりだ」長安では皇帝・李世民(リセイミン)が側近を集めて協議を始めた。阿詩勒部はすでに涇州・武功を下し、高陵へ進軍している。将軍・尉遅敬徳(ウッチケイトク)は延利(イエンリー)可汗の目的が長安だと気づき、自分が高陵で食い止めると嘆願した。しかし李世民は涇陽を決戦の地と決める。異民族は騎兵に絶対の自信を持っていた。そこで山に囲まれた天然の要塞である涇陽なら地の利で敵の勢いを阻止できるという。「尉遅敬徳、涇州道行軍総管に任ずる 5万の兵を率いて涇陽へ向かい、阿詩勒部を防いで引き延ばしにかかれ」すると李世民は虎符を渡した。再び辺境は戦火に見舞われた。しかし希望者には隊伍と共に南下するよう通達しており、数日以内に百以上の隊伍が避難して来るだろう。李世民は戦に勝利すること以上に、戦そのものを避けたいと願っていた。その頃、楽嫣が同行する隊伍はちょうど休憩を取っていた。楽嫣は女将が持たせてくれた焼餅を食べようとしたが、突然、子供に奪われてしまう。驚いた楽嫣は子供を追いかけ、ちょうど転んだところを捕まえることに成功、すると雲州で銭袋を盗んだあの物乞いの少年だと分かる。少年は叩かれると思ったが、楽嫣は少年に水を飲ませ、もっと食べるかと聞いた。一方、長歌は出征した阿詩勒隼に追いつき、鷹団を尾行していた。しかし隼に気づかれ、引っ張り出されてしまう。長歌は隼が約束を破ったと反発、鷹団の行軍を探って唐に知らせるつもりだったと認めた。「いっそ殺して」「お前の命は私のものだ」隼は蘇伊舎(スーイーシャー)に李軍師を連れて帰るよう命じたが、長歌は唐に危害を加えれば絶対に許さないと釘を刺した。「あしらすぁん!いつかあなたに刃を向けたくはない」「…縛って幕営に連れて行け!」隼は行軍を早めた。長歌の護送を任された蘇伊舎は丸め込まれないよう気をつけたが、半日も経たず逃げられてしまう。物乞いの少年はお人好しな楽嫣をむしろ怖がり、逃げて行った。仕方なく隊伍に戻った楽嫣、しかし今度は男に焼餅を奪われてしまう。楽嫣はおどおどするばかりだったが、その時、少年が背後から男の頭を殴りつけ、焼餅を取り上げた。「俺は恩知らずじゃないぞ」すると少年は焼餅を半分ほど返し、自分の食べ物くらい自分で守れと威張った。鷹団が合流した阿詩勒部は尉遅将軍の分隊をそれぞれ退け、主力が涇陽を越えた。日没には渭水(イスイ)に到着してしまう。動揺を隠せない李世民だったが、そんな中、阿詩勒部の使者・炻辛思力(シーシンスーリー)がやって来た。房玄齢(ボウゲンレイ) は書状を受け取り、殿外で待たせていると報告する。すると杜如晦(トジョカイ)が何と回答すれば良いか尋ねた。「…捕らえよ」阿詩勒部の大軍はいよいよ渭水に迫っていた。しかし長安からわずか40里というのに唐軍の姿がない。狼団の小可汗・阿詩勒(アシラシャアル)は敵が守りを固める前に急いで川を渡れば長安城下で駐留できると言った。すると延利可汗は阿詩勒隼に意見を求める。「…慎重を期すべきです」面白くない捗爾だったが、そこへ伝令兵が駆けつけ小可汗に書状を渡した。「…叔汗、炻辛思力が捕えられました」可汗は渭水の守りが緩いのは罠だと判断、進軍を止めてこのまま宿営すると命じた。↓隼の鎧だけ派手なのが気に入らないんじゃ…( ̄▽ ̄;)一方、道なき道を進んでいた長歌は偶然、山道を行く唐軍の隊列を見かけた。すると先導しているのが頭領の方義(ホウギ)だと気づき、皇帝の馬車だと分かる。「なぜここに?」延利可汗は唐軍の力を見極めるため、狼団と鷹団に夜襲を命じた。可汗の命は絶対、阿詩勒隼は拝命して天幕を出ると、ふと夜空を見上げる。…長歌は幕営に戻った頃か…しかしそこへ蘇伊舎が慌てて戻ってきた。「失敗しました…逃げられました」「もういい、ひとまず支度しろ」長歌は皇帝の一行を尾行、宿営に忍び込んだ。そこでちょうど皇帝に菓子を差し入れに行く侍従を襲い、衣を取り替えて潜入を試みる。しかしもう少しで皇帝の幕舎というところで方義に見つかった。騒ぎに気づいた李世民が外へ出ると、驚いたことに死んだと聞いていた長歌の姿がある。「チャングァ…本当にお前なのか…」すると李世民は長歌を自分の幕舎へ呼んだ。李世民は純粋に姪との再会を喜んだが、どれほど案じていたか訴えても長歌には伝わらなかった。すると長歌は朔(サク)州を見捨てた叔父を激しく非難する。李世民は唐の地と民を見捨てたことなどないと否定、当時の事情を伝えた。あの時、すでに并(ヘイ)州と代(ダイ)州が陥落し、長安に朔州の状況は伝わっていなかった。しかし例え知らせが届いたとしても、辺境に大軍を遣わすことはできなかっただろう。唐は建国わずかで兵力が薄く、及ばぬ時はこもって力を蓄えるしかなかった。そこに来て涇州で天偈軍が反乱を起こし、阿詩勒軍にその隙を突かれたという。実は長安から駆り出せた兵馬はわずか4万ほどだった。これを渭水に点在させて大軍と見せかけたが、背後の軍営は空だという。長歌は李世民が″空城の計″を使ったと知り呆然、今のところ阿詩勒部に脅しは効いているが、あまりに無謀だ。すると李世民はだからこそ自分がここにいると言った。「長歌、教えたはずだ、″成せぬと知りても成す、敵千万人でも我、前進する″と…」その時、夜襲を知らせる声が響き渡った。方義と魏淑玉(ギシュクギョク)が皇帝の幕舎に駆けつけた。淑玉は思いがけず長歌と再会を果たしたが、旧情を温めている暇はない。すると李世民は淑玉に長歌を安全な場所まで送るよう命じ、自ら出陣すると決めた。「今が存亡の鍵となる、弱さを見せれば事実が知れ渡る だから朕が姿を見せて敵に示すのだ、唐は勝つ自信があると…」長歌は帳の隙間から馬にまたがった叔父の背中を見ていた。杜如晦と房玄齢は考え直すよう引き止めたが、李世民は万死しようと国を守る責任があると譲らない。するとついに2人を押し退け、馬を駆けて行った。淑玉は嫌がる長歌を無理やり引っ張って行った。「陛下は君を殺す気なんてない、分かっただろう?一緒に長安へ帰るんだ」しかし長歌は東宮が襲われた日から過去には戻れないと拒絶、馬を盗んで逃げてしまう。唐軍と阿詩勒軍は河を挟んで対峙した。すると前線に唐の皇帝・李世民が姿を現す。李世民はたった独りで橋の真ん中まで進み、可汗を挑発した。「朕が参上したのは可汗に伝えるためだ!朕は戦に固執せんが恐れもしない! 渭水が勇士たちの血で染まることも、草原の男が異郷で死ぬのも望まぬ! しかしどうしても戦うのなら今夜、渭水から一歩も引かん!」つづく( ;∀;)ぁぁ~イールン…情けない(←そこ?w
2022.02.27
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长歌行 The Long Ballad第19話「2つの刺繍」鷹団特勤(テギン)の軍師・穆金(ムージン)と李長歌(リチャングァ)の側仕え・弥弥古麗(ミミクリ)は顔を合わせれば喧嘩になった。しかし穆金は次第に気の強い弥弥に惹かれて行く。そんなある日、穆金は川で洗濯している弥弥を見つけ、水汲みを手伝った。すると川岸に落ちていた釘を踏んでしまう。( ;∀;)<誰だ~釘なんか捨てたのは…( ゚ロ゚)!!<血が出てるわ!穆金は弥弥の手前、何でもないと強がったが、弥弥は自分の肩を貸して送ることにした。その夜、弥弥は怪我をした穆金を心配し、差し入れを持って天幕を訪ねた。すると穆金がばったり倒れている。恐らく錆びた釘を踏んだせいで毒に侵されたのだろう。弥弥はかつて母が同じような症状で亡くなったことから、一晩中、穆金に付き添った。そして翌朝、穆金は熱が下がり目を覚ます。穆金は弥弥が献身的に介抱してくれたと知り、これをきっかけに2人は急接近した。穆金はそろそろ物資が底をつくため、弥弥を連れて調達に行きたいと報告した。どこか照れ臭そうな穆金、その様子を見た阿詩勒隼(アシラシュン)は穆金の気持ちを察して許可する。一方、弥弥が雲州へ出かけると聞いた長歌は銭袋を手作り、自分の俸禄を入れて持たせた。弥弥はあまりに不恰好な刺繍に驚きながらも、長歌の優しい心遣いに感激する。すると長歌はふと李楽嫣(リラクエン)に贈った時も同じ反応だったと思い出し、失笑した。「雲州に着く頃にはちょうど中秋節ね…この日は月餅を食べて、家族と一緒に天灯を飛ばすの 雲州なら月餅が食べられるな」「家族が恋しい?…大丈夫!たくさん月餅を買って来る!」皓都(コウト)は魏淑玉(ギシュクギョク)と別れ、単独で公主を探していた。しかし偶然にも2人は滄(ソウ)洲へ向かう途中、都亭客桟で再び合流する。すると淑玉は雨に降られたせいで風邪をこじらせ、ひどく咳き込んでいた。皓都は皇帝から監察御史に封じるため帰京するよう勅命があったと伝え、このまま憔悴すれば公主との再会も叶わないと諭す。口は悪いが淑玉を心配する皓都、そこで淑玉はくれぐれも楽嫣の捜索を頼み、長安へ向かった。淑玉を見送った皓都は部屋に戻ることにした。すると中庭にいた商人が見覚えのある手巾を持っている。それは7話で公主が皓都に見せた手巾と同じウサギの刺繍だった。…私のうさぎは目が緑色なの、うさぎは草原を見ているからよ…皓都は思わず手巾を取り上げ、この刺繍をどこで手に入れたのか聞いた。国境が戦続きのため、朝廷は隊伍と一緒に南下して中原に戻れると通達を出した。雲州の西郊織坊(セイコウショクボウ)でも織子たちが家に帰れると大喜び、楽嫣もようやく洛陽(ラクヨウ)へ帰れる方法が見つかる。そこで最後の奉公とばかりに楽嫣たちは布を売りに市場へ出かけた。ちょうど同じ頃、穆金と弥弥が買い出しのため幽州に到着した。弥弥は中秋節で賑わう市場に大興奮、しかし家族団欒の節句だと聞いて切なくなってしまう。すると偶然にも穆金が楽嫣の露店で足を止めた。弥弥は楽嫣が勧めた美しい布を気に入ったが、中秋節なので家族にも選んではどうかと勧められ顔色が一変する。「…いらない、買う気が失せたわ」弥弥は気を取り直し、穆金と買い物を楽しむことにした。そこで不機嫌になったお詫びに月餅をおごることにしたが、その時、長歌からもらった銭袋を落としたことに気づく。「長歌の贈り物なの、失くすわけにいかないわ」そこで2人は手分けして探すことになった。店じまいした楽嫣は売り上げを数えて銭袋に入れていた。すると先ほど怒らせてしまった娘が現れ、自分の銭袋を返せという。「私が落とした銭袋と全く同じだわ!その下手なうさぎの刺繍もね!」「勘違いです、これは本当に私のものです」しかし気性の激しい弥弥はいきなり楽嫣から奪い取ろうとして騒ぎになってしまう。楽嫣は自分の銭袋だと証明するため、この中には布を売って稼いだ163文が入っていると訴えた。一方、弥弥は白と緑の糸の下手くそな刺繍に何度も縫い直した痕があると証言、ふたの裏にはゆがんだ″兎″の文字もあるという。「…なぜ知っているの?」「私の物だからよ!」弥弥は唖然としている楽嫣から銭袋を奪い取り、中のお金だけ返して人混みに消えた。楽嫣が肩を落として帰って来た。柴(サイ)女将は客引きに失敗したのだと思ったが、楽嫣は稼いだ売り上げを渡す。「こんなに…楽嫣!凄いじゃないの!」そこで女将はその中から餞別を渡した。「みんなには内緒、秘密のご褒美ね、何かのご縁だもの…」楽嫣は女将の真心に触れ、この工房で多くを学び、布を売れるまでになったと感謝した。今まで独りで出かけたことなどなかったが、これで家への道を探せる自信がついたという。すると楽嫣は思わず女将に抱きついて涙し、別れを惜しんだ。一方、銭袋を取り戻した弥弥は穆金と合流した。「弥弥~あったぞ!ほら?中身は減ってないか?!」実は弥弥の銭袋はさっきの店の前に落ちていたという。( ๑≧ꇴ≦)<アイヤー!誤解だった!弥弥は慌てて布売りの娘に銭袋を返しに戻ったが、すでに露店はなかった。柴女将は織子たちを送り出し、すっかり情が移った楽嫣を城門まで見送った。楽嫣は感謝の気持ちを込めて手作りの袋を贈り、丁重に拝礼して別れを告げる。その横をあの物乞いの少年が通り過ぎて行った。弥弥は穆金に2つの銭袋を見せた。一見すると全く同じ銭袋だが、よく見れば作った時期が違うと分かる。ただどちらも確かに長歌の手作りだった。まさかこんな偶然があるとは…。弥弥は長歌に事情を聞くため急いで帰ることにしたが、閉門時間に間に合わず、足止めされてしまう。その夜、阿詩勒隼は長歌に帳簿を見せていた。しかし″8月15日″という日付を見た長歌は急に寂しそうな表情をする。「…中秋節か?中元では月を見ながら月餅を食べると聞いた」隼は月餅を作れるかどうか聞いてみると言ったが、長歌は必要ないと断った。中秋節は月餅を食べることが目的ではなく、家と家族があってこそ意味がある。「他に何もなければこれで…」長歌は自分の天幕に戻ることにしたが、その時、隼が引き止めた。すると隼は長歌に夜明珠を贈る。「あー知ってる!十里桃花で見たやつだ!」←とは言ってないw「あの夜に見た蛍の光に似ていないか? 伝えたかったんだ、大切なものは手元に留めておけると… たとえば家族のいる所は家、心が休まる所も家だ、草原でも団欒はできる」「中原でも草原でも同じように太平と幸せが続くことを誰もが祈る、戦が起きないようにと…」( ・∇・)え? ・・・・・ え?(・ω・ )「贈り物をありがとう、戻るわ」一方、弥弥は宿を出て灯籠が美しい市場を眺めていた。そこへ穆金がやって来る。穆金は銭袋を探している時にひとつだけ月餅を買っておいた。喜んだ弥弥は2つに割ろうとしたが、穆金が慌てて止める。「割ったらダメだ!割ると団欒ができなくなる、この地域の習わしなんだ」そこで2人は仲良く交互に月餅をかじった。「家が恋しいか?」「…いいえ」弥弥は幼い頃、草原の奴隷としてさらわれ、故郷のことは何も覚えていないという。すると穆金は自分も牙帳(ガチョウ)で生まれた奴隷で故郷を知らないと教えた。幼い頃、殺されかけたところを阿詩勒隼に救われ、その後、勇士に封じられた隼が自分を引き連れ鷹団に移ったという。「そこが俺の家になった…弥弥、鷹師の幕営は良い所だ、いつか君も家だと思って欲しい」弥弥は穆金の言葉に幸せを感じたが、ハッとして急につれなくした。「もう遅いわ…先に戻って休んで」「君も…明日は戻らないとな」草原に戻った弥弥は長歌にうさぎの銭袋を2つ渡し、事情を説明した。「なぜあの人も同じものを?」「…以前、友だちにも作ったんだ」長歌は楽嫣がなぜ雲州にいたのか分からず困惑した。深窓の令嬢が市場で布を売っていたとは一体、何があったのか。…絶対に楽嫣を探し出さなくては…その頃、阿詩勒隼は涇(ケイ)州を落とした可汗からすぐ合流するよう命じられた。穆金はあまりに突然だと驚いたが、そこへ李軍師が急用で雲州へ出かけたと報告が届く。これは好都合だ。そこで隼は穆金に出征の件を長歌には教えないよう釘を刺した。つづく(  ̄꒳ ̄)イールン、風邪ひくとか…もぉー
2022.02.26
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上阳赋 The Rebel Princess第50話「追い詰められた蕭綦」刺客を追って谷へ入った蕭綦(ショウキ)。両側を高い岩壁で挟まれた一本道を進んで行くと、やがて視界が開けた。すると鳴りを潜めていた忽蘭(クラン)の王子・賀蘭箴(ガランシン)が吊り橋の前で待ち構えている。向こう岸には人質となった竇(トウ)夫人の子・小禾(ショウカ)と沁之(シンシ)が助けを求めて泣き叫んでいた。蕭綦は子供を解放すれば見逃すと言ったが、賀蘭箴はなぜ自分に逃げる必要があるのかと怪訝そうな顔をする。その時、援軍を呼びに向かった伝令兵が矢を受けながらも帰って来た。「報っ!大王!禁衛軍が大王は皇帝を暗殺しようとした逆賊だと言って追って来ます!」蕭綦はようやく賀蘭箴の策に気づいた。「ここでお別れだ、来世で会おう」賀蘭箴は悠々と吊り橋を渡って行った。蕭綦は子供たちを盾にされ、一歩も動けなかった。すると向こう岸に渡った賀蘭箴は子供たちの命を奪うつもりは毛頭なく、成人まで養うと誓って吊り橋を切り落としてしまう。そこへついに禁衛軍が到着した。逃げ場もなく追い詰められた寧朔軍、しかし兵士たちは迷うことなく敬愛する大王と生死を共にすると決める。一方、野営で大王の帰りを待っていた寧朔軍の分隊のもとにも禁衛軍が駆けつけた。「蕭綦は皇帝の命を狙った逆賊、逃亡中だ!投降しなければ皆殺しにする!」寝耳に水の唐競(トウケイ)たちは猛反発、命をかけて大王を守ると奮起した。賀蘭箴の筋書き通り蕭綦は逆賊となり、自分が手を下すまでもなかった。いくら戦神と呼ばれた蕭綦でも毒に冒された身体では限界、次第にふらふらになって来る。その時、野営から逃げ出した王儇(オウケン)の白馬・驚雲(キョウウン)が駆けつけ、大王の愛馬・墨蛟(ボクコウ)と共に禁衛軍を蹴散らした。驚いた禁衛軍は馬に気を取られ、わずかながら蕭綦は息を整える時間を得る。すると身を挺して自分を守ってくれた二頭の馬が蕭綦の目の前で禁衛軍に襲われた。愛馬を害された蕭綦はふつふつと怒りが込み上げ、再び戦いの渦に飛び込んで行く。一方、皇帝は天幕へ運ばれ、死の淵をさまよっていた。中書・顧閔汶(コビンムン)は謀反にしてはあまりに短絡的だと首を傾げ、衛(エイ)侯に豫章王の仕業とは思えないと訴える。大勢の大臣と禁衛軍がいる狩り場、そもそも林に駆け込んだのは皇帝だった。しかし衛侯は他の大臣たちならすでに気づいているという。「豫章王の仕業かどうかではない、あの男を消す唯一の機会なのだ」蕭綦が王爵に封じられて以来、多くの寒門出身者が出世し、士族の基盤が揺らいでいた。皇帝の暗殺を試みたのが誰であれ、今回は生き残れないだろう。太医は皇帝から矢を抜くことに成功した。しかし強い薬に頼っても長くても3日の命、そこで最悪の事態を想定し、すぐ皇都へ連れ帰るよう勧める。衛侯は急いで馬車を準備するよう命じ、皇太后や皇后のいる場所で遺言を残してもらう必要があると焦った。賀蘭箴は人質の子供を連れて引き上げた。すると帰路でふと立ち止まり、天を仰いで亡き母と妹に敵討ちを報告する。その頃、蕭綦と寧朔軍は禁衛軍と死闘を繰り広げていた。禁衛軍は決してあきらめない寧朔軍に手こずったが相手はもはや数十人、将軍は蕭綦の首を取れと鼓舞する。その時、唐競が率いる寧朔軍の分隊が駆けつけた。「我々は禁衛軍2千人以上を討伐して全滅させ大王の名誉をお守りしました!」すでに全身に毒が回った蕭綦は立っているのもやっとだったが、兄弟たちのために最後の力を振り絞って雄叫びを上げた。その夜、王儇は愛する夫の危機を知らぬまま鳳池(ホウチ)宮で眠りについた。朝晩、激痛の鍼治療に耐える毎日、しかし申(シン)太医のおかげで王儇は熟睡できるようになっている。徐(ジョ)女官と阿越(アエツ)は確かな効果を実感し、王妃の願いが叶うことを祈りながら見守った。寧朔軍と禁衛軍は共倒れの様相となった。いよいよ立てなくなった大王を助けに向かった胡光烈(ココウレツ)、しかし不意を食らって将軍に刺されてしまう。驚いた蕭綦は朦朧とした意識の中で何とか将軍を殺したが、そのままばったり倒れた。やがて朝になった。気を失っていた胡瑶(コヨウ)が目を覚ますと、谷は両軍の兵士の骸で埋め尽くされている。その時、かすかに兄の声が聞こえた。「ふぅ…いゃぉ…」胡瑤は倒れている兄を発見、喜んで駆けつけたが、腹に剣が突き刺さっている。すると胡光烈は息も絶え絶えに大王を探せと言った。胡瑤は骸の山の中で倒れている蕭綦を発見し、息があると分かる。「哥っ!生きてる!」そこで胡光烈は妹を呼び戻し、大王を死んだと思わせて助けるよう頼んだ。胡瑤はその意味を悟って拒否したが、胡光烈は自ら剣を抜いてしまう。胡瑤は兄の骸に大王の鎧を着せ、蕭綦を馬に乗せた。そして大王が死んだと思わせるため、顔が判別できないよう潰さねばならない。胡瑤は兄の死に顔を見下ろし、断腸の思いで剣を振り上げた。「うわあぁぁぁーっ!」皇后・謝宛如(シャエンジョ)は皇子の夜泣きで一睡もできなかった。すると鄭(テイ)乳母が朝食を運んでくる。「静(セイ)児の世話がどれほど大変か分かったわ…あなたを疑ってごめんなさい」そこで宛如は豫章王妃を呼ぶよう頼んだ。つづく。゚(∩ω∩`)゚。 哥ぁぁぁ~で、ウマーはどうなったの?最後のウマーは大王のかしら?(* ゚ェ゚)ケロッ
2022.02.25
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上阳赋 The Rebel Princess第49話「皇帝の危機」昭陽殿で独り小皇子・馬静(バセイ)を寝かしつける王儇(オウケン)。一方、皇太后は丞相・温宗慎(オンシュウシン)を永安宮へ呼び出し、豫章(ヨショウ)王を根こそぎ排除してはどうかとほのめかした。温宗慎はようやく安定した国が再び乱れると反対したが、皇太后はもはや手遅れだという。「成否はどうであれ2日以内には知らせが来るはずよ…」温宗慎は皇太后が今回の狩りで豫章王を殺すつもりだと気づき、もし失敗した時は共に立ち向かうと誓った。王儇は皇子を寝床に寝かせ、おむつを交換することにした。そこで脇殿に新しいおむつを取りに来たが、安らかに眠っていたはずの皇子の泣き声がする。 <小皇子、眠ってはいけません、小皇子…王儇が急いで戻ると、鄭(テイ)乳母がちょうど皇子を抱き上げ、身体を揺すっていた。「何をしているの?!」驚いた王儇はすぐ皇子を取り上げ、なぜ皇子を虐げていたのか追及する。鄭乳母は慌ててひざまずき何か言おうとしたが、そこへ皇后・謝宛如(シャエンジョ)が戻ってきた。鄭乳母は皇子が寝床で泣いていたため、抱き上げてなだめただけだと釈明した。しかも皇子が泣き出したのは自分ではなく王妃が来たからだという。王儇は平気で嘘をつく鄭乳母に我慢ならず、思わず平手打ちした。これに宛如は激怒、謝氏に長く仕えた乳母が小皇子を虐げるはずがないとかばう。そこへ控えていた徐(ジョ)女官と阿越(アエツ)が慌てて駆けつけた。宛如は仕返しに徐女官を引っ叩き、これでお互い様だという。雪解けが近いと思われた阿嫵(アーウォ)と宛如、しかし王儇は横暴な宛如の姿に深く失望した。「静児が泣き通しだとおっしゃいましたね、世話をするのが誰か考えてみてください …信じてもらえなくとも忠告しておきます、小皇子をその悪女に近づけぬよう」「ふん、昭陽殿の心配は不要です」「ご安心を、二度と参りません」昭陽殿での騒ぎはすぐ皇太后の耳に入った。理由は分からないが阿嫵が鄭乳母を平手打ち、怒った皇后が徐女官を叩いたという。皇太后は阿嫵が理由もなく人を叩いたりしないと知っていた。乳母が何かしでかしたのは言うまでもないが、まさか徐女官に手を出すとは皇后の高慢も甚だしい。一方、阿越も理不尽な皇后に不満を募らせた。徐女官はもともと先皇太后の侍女、現皇太后さえ礼遇している。経緯を聞いた蘇錦児(ソキンジ)は宮殿では口を慎むよう注意しながら、実は王妃が小皇子を″一度も会ったことがない我が子のようだ″と言っていたと話した。あの時、流産していなければ今頃、王妃の子供も小皇子と同じくらいだったはずだ。それにしても謝氏に仕えて長い鄭乳母がなぜ皇子を虐げるのだろうか。確かに小皇子は生まれつき身体が弱く、泣き続けて衰弱しているという。まさか皇子が眠るたびに乳母が起こしていたとは誰が想像できただろう。これでは太医がいくら調べても異常など見つからないはずだ。「一体なぜそんなことを?」宛如は鄭乳母を信じたものの、王儇の言葉が頭から離れなかった。そこでしばらく皇子を自ら世話すると決める。宛如は食事も後回しにして皇子から目を離さなかったが、確かに皇子はおとなしく眠っていた。一方、江南は再び激しい雨に見舞われた。宋懐恩(ソウカイオン)は自ら増水する川に入って兵士たちと共に堤防を守っていたが、そこへ江夏王・王夙(オウシュク)が駆けつける。「粛毅(シュクキ)伯!…宋将軍!危険だ!上がれ!」「なぜ来られたのですか!堤防が決壊するかもしれません!危険です!」懐恩は江夏王を安全な場所に避難させるよう指示したが、王夙は直ちに懐恩を岸に上げろと命じた。実は水位が下がる傾向にあると分かり、1刻もあれば危機を脱することができるという。そこで2人は石と土を運ばせ、懸命に堤防を守った。王夙が天幕に戻ると、皇都から皇太后の密書が届いた。そこで人払いしてから文を開けたが、そこには恐るべき任務が記されている。…粛毅伯🐥殺… ←いや何か違うけどwその夜、竇(トウ)夫人が人知れず何者かに殺された。蕭綦(ショウキ)は自分の身に危険が迫っているとも知らず、狩り場で皇帝の警護に余念がない。実は皇太后は半月前から林の中に刺客を忍ばせていた。皇帝・馬子隆(バシリュウ)は豫章王を誘き寄せるだけ、あとは全て禁衛軍が片付けてくれる。寧朔軍は林の中まで警戒していたが、穴を掘って地下に隠れている刺客には気づかなかった。翌朝、皇帝と大臣たちは狩りを楽しんだ。しかし皇帝は手加減する豫章王に不満を漏らし、一対一で対決したいという。蕭綦は断ったが、その時、珍しい白狐が現れた。「余が競うと言えば競うのだ!あの白狐を賭ける!豫章王以外は来るな!」子隆は合図の白狐を追って飛び出した。このまま皇帝を独りにすることもできず、蕭綦は仕方なく皇帝を追いかけて行く。やがて蕭綦は森の奥深くに迷い込み、皇帝を見失った。すると皇帝のうめき声と馬のいななきを耳にする。蕭綦は視線の先に皇帝の馬を見つけたが、と同時に刺客が現れ、襲撃されてしまう。皇帝と豫章王を待つ大臣や寧朔軍たち、すると蕭綦の愛馬・墨蛟(ボクコウ)だけが戻ってきた。胡光烈(ココウレツ)は大王に何かあったと気づき、墨蛟を連れて森へ入る。その頃、蕭綦は負傷しながら必死に応戦していた。劣勢になった刺客は撤収、蕭綦は急いで皇帝を探しに向かったが、皇帝は弓矢が胸に直撃して倒れている。するとどこからともなく助けを求める竇(トウ)夫人の子供たちの声が聞こえた。一体、何が起こっているというのか。そこへようやく寧朔軍が到着する。蕭綦は一緒について来た禁衛軍の将軍に皇帝を頼み、寧朔軍を引き連れ刺客を追った。将軍は寧朔軍がいなくなると、慌てて穴の中を確認した。しかし皇太后の刺客は地下で全滅、その時、大臣や禁衛軍たちが駆けつけ、慌てて蓋を閉めて戻る。皇帝を見つけた大臣は驚いて太医を呼んだ。すると弓矢には″蕭″と彫られている。予定外の状況となったが将軍は皇太后の令牌を出し、豫章王が皇帝の命を狙ったとして寧朔軍もろとも捕らえるよう命じた。蕭綦は罠だと知らず、刺客を追って谷へ向かった。しかし次第に身体が鈍くなり、蕭綦は刺客の剣に毒が仕込まれていたと気づく。胡瑤(コヨウ)は腕の傷を治療するよう説得したが、蕭綦は時間がないと拒んだ。寧朔軍の伝令兵が応援を呼びに戻る途中、禁衛軍に出くわした。すると味方のはずの禁衛軍がいきなり弓矢を放ち、兵士は落馬してしまう。つづく( ๑≧ꇴ≦)白狐!一瞬、白浅が出て来たーと空目w
2022.02.24
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琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption第39話霊匙(レイシ)を全て手に入れ、反旗を翻した元朗(ゲンロウ)。しかし離沢(リタク)宮の宮主は息子である禹司鳳(ウシフォン)にその座を譲ると宣言した。すると元朗は宮主と文皓鳳(ブンコウホウ)の美しい恋物語は事実ではないと暴露してしまう。「皓鳳があなたを愛していたのは妖魔と知るまでだ…」実は離沢宮の秘密がばれなかったのは、前宮主が赤子の異変に気づいた点睛(テンセイ)谷の弟子を始末していたからだった。皓鳳は妖魔との子を産んで悲しみに暮れる中、目の前で同門を殺され、さぞや師兄を恨んだだろう。それでも以前のように愛するよう強要され、皓鳳は自害することも許されず、苦しい日々を過ごした。「…あなたは情人呪の発作中に皓鳳に逃げられ、妖魔の姿で追いかけた その時に少陽派の掌門夫人・何丹萍(カタンヘイ)に出くわし、後先考えず攻撃して皓鳳を追った 私が何丹萍の口を封じておらねば、秘密を知られて滅ぼされていましたよ」褚璇璣(チョセンヂー)の母を殺したのは元朗だった。しかし師兄の尻拭いをしても前宮主は十二羽金赤鳥(ジュウニウキンセキチョウ)の継承者である師兄をひいきしたという。「前宮主は呪術であなたの妄想を現実のように見せかけた、情人呪の発作を恐れたからです そして死ぬ前にあなたに忘情丹を飲ませ、真相を忘れさせました ふっ、師哥、皓鳳を死なせたのは他の誰でもない、あなたです」衝撃のあまり身体を震わせる宮主、すると元朗は長年、隠し持っていたという皓鳳の父親宛ての血書を出した。…私は妖魔に監禁され泣き暮れています、苦しみから逃れるため今日、自ら命を絶ちます…私は妖魔に騙され、辱めを受け、点睛谷の名声を傷つけてしまいました…来世では決して妖魔と契りを結ばぬと死をもって誓います…皓鳳、絶筆宮主は初めて見る皓鳳の血書に呆然、到底、受け入れ難い事実だった。元朗は師兄の袖をめくりあげた。そこには情人呪の印である羽根のあざが残っている。これまで皓鳳が自分の情人呪の仮面を外してくれたと信じて疑わなかった宮主、しかし全て幻想だったと気づいて激しく動揺した。宮主は情人呪の発作で喀血し倒れた。「あれ~師哥?皓鳳と相思相愛なら情人呪は解けているはずですよね?なぜ発作が?」父を追い詰める副宮主に激高する司鳳、すると諦めきれない宮主は皓鳳が目覚めれば自分たちの愛を証明してくれると訴えた。すると元朗は千年石髄のことだと思い出し、さらに厳しい現実を突きつける。「当時、点睛谷は皓鳳のため2年かけて千年石髄を手に入れた しかしある夜、何者かにより皓鳳の骸が盗まれ、見つける前に期限が過ぎ、望みは潰えた はあ~師哥、ご存じなかったようですね」実は修行者の骸は3年以内なら千年石髄で蘇らせることができたが、それを過ぎると元神が消えて復活することはできないという。そこで副宮主は配下に皓鳳の氷の棺を運び込ませた。激情に駆られた宮主は弟子たちを吹き飛ばし、棺の前に立った。すると棺の蓋が開いて皓鳳の骸が起き上がり、ゆっくり目を開ける。「おや!師哥の愛が通じたのですね~見てください、師哥に微笑んでいますよ?」しかし棺を出た皓鳳はそのまま消散した。その時、宮主は自分の正体を知った皓鳳から激しく罵倒されたことを思い出し、倒れてしまう。司鳳は急いで駆けつけ、父を腕に抱いた。「司鳳…お前の母は私の正体を知るまでは私を愛していた…我らは心から愛し合っていたのだ… 私は今まで何をしていたのか…滑稽な人生だった…すまない…」そして宮主は離沢宮を司鳳に託し、金赤鳥一族の面倒を見てほしいと頼んで絶命してしまう。宮主は消散し、登仙した。すると長老や弟子たちが副宮主を次の宮主と認め、拝跪する。しかし羅(ラ)長老と白(ハク)長老だけは宮主の座を引き継ぐのは司鳳だと反発した。司鳳は父の死を悼む時間さえなく、涙をふいて内紛を鎮める。「今日以前に天虚(テンキョ)堂へ加入した弟子については罪に問わぬ だが今後、背いた者は1人残らず始末する、今すぐ天虚堂を脱退する弟子は前に出よ」離沢宮の掟には第25条で″終生、他派への入門は許されず、背いたものは死罪″とあった。弟子たちは魔族に加担するより離沢宮の弟子を選んで司鳳の前に集まったが、その時、元朗が天虚堂へ加入しなかった弟子たちを連行する。「同族を捕らえるとは…血迷ったのか?!」白長老は思わず声を荒げて非難すると、元朗はいきなり首を切り裂いて始末した。「金羽令を渡し、私を新宮主と認めるのだ…さもなくば犠牲者が増えるぞ」激怒した司鳳は翼を広げて元朗を攻撃したが、同時に天虚堂が弟子を処刑してしまう。「これ以上あながえば弟子の命は保証せぬ、共倒れはよそう 私はしばし実権を握るだけ、危機が過ぎれば金羽令は必ず返してやる」司鳳は弟子たちを守るため断念、元朗に金羽令を渡した。一方、褚璇璣(チョセンヂー)は現実から逃避するように酒に溺れ、泥酔していた。昊辰(コウシン)は知らせを聞いて駆けつけたが、璇璣の司鳳への未練を知り、いたたまれなくなって引き返してしまう。そしてその夜、酔って眠っていた璇璣は妖気に気づいて目を覚ました。「紫狐(シコ)?」「やはり鼻が利くわね~」実は37話で元朗に利用された紫狐は隙を見て姿を消し、亭奴(テイド)に傷を治してもらっていた。紫狐は司鳳が十二羽金赤鳥だったと聞いたが、それが問題かと笑った。なぜなら璇璣は狐妖とも鮫人とも友だちになれたという。紫狐は自分の経験から後々後悔しないよう、誤解があるなら2人で話し合い、解決する方法を見つけるべきだと訴えた。実は柳意歓(リュウイカン)の話では宮主が司鳳の実父だという。司鳳も事実を知らされたばかり、おそらく板挟みとなり苦しんでいるはずだ。そこで紫狐は2人の仲を取り持つため、柳意歓に頼んで司鳳を探すと約束した。「吉報を待っていて!」一方、褚玲瓏(チョレイロウ)は烏童(ウトウ)のせいで修仙門派から偏見を持たれ、落ち込んでいた。鐘敏言(ショウビンゲン)は玲瓏に何ら責はないと慰め、気にする必要はないという。「安心しろ、私がいる、もう過ぎたことだ」しかし玲瓏は烏童の影に怯えるあまり、夢にまで烏童が現れる。…私の元へ戻るのだ!お前は私のもの、逃すものか…「きゃあぁぁぁぁーっ!」飛び起きた玲瓏は夢だと分かったが、消すことのできない記憶が玲瓏の心をむしばんでいった。司鳳は独り亡き父を弔っていた。思えば父が言った通り璇璣の愛情が本物なら情人呪の発作は出ないはず、どんなに愛し合っても正体が知られたら悲惨な結末が待っているだけなのだろうか。そこへ小銀花(ショウギンカ)がやって来た。小銀花は宮主の位牌に叩頭すると、司鳳が1日も早く忘情丹を飲んで璇璣を忘れるよう祈る。「バカなことを言うな、出ていけ」「出て行きますよーだ!」すると小銀花と入れ替わるように元朗がやって来た。十二羽の血統が解放された今、司鳳は強大な妖魔となった。元朗は同族なら対立するのはやめようと訴え、千年前の天魔大戦で金赤鳥は修羅王の親衛軍として魔煞(マサツ)星に付き従い、戦ったという。かつての栄光を取り戻すために自分たちで魔煞星を復活させようという元朗、しかし司鳳は夢物語に過ぎないとあしらった。すると元朗は少陽山の秘境に封印された琉璃盞(ルリサン)の中に魔煞星の心魂があると教える。無支祁(ブシキ)が持っている神器・均天策海(キンテンサクカイ)で琉璃盞を開ければ、魔煞星は復活するのだ。「お前にやって欲しいことがある」つづく( ;∀;)ミッキートリビュート最後まで顔芸、ありがとう!
2022.02.23
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琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption第38話褚磊(チョライ)たちは林で独りたたずむ褚璇璣(チョセンヂー)を見つけた。深く傷つき憔悴する璇璣、すると昊辰(コウシン)は確かに禹司鳳(ウシフォン)を見誤っていたが気づいて良かったと慰める。そこへ少陽派の大弟子・敏行(ビンコウ)が駆けつけた。「大変です!玲瓏(レイロウ)たちが烏童(ウトウ)の軍に囲まれました!」璇璣の中で何かが壊れた。司鳳の裏切り、母を殺した離沢(リタク)宮の宮主、そして玲瓏を苦しめ続ける烏童…。「妖魔め…皆殺しにしてやる…」璇璣はこれまでにない怒りと憎しみが込み上げ、ついに戦神が覚醒した。するとかつて反逆の罪に問われ落仙台へ押送されたことや、天魔大戦で修羅族を迎え撃ったことも思い出し、封印されていた鎧を招喚する。そして光の速さで烏童たちのもとへ駆けつけ、妖魔など赤子の手を捻るように消滅させた。烏童はこんなこともあろうかと燭龍の鱗の盾を持っていた。「燭龍の鱗だと?まさか私の武器を利用するとは…ふっ、いいだろう、全ての妖魔を葬ってやる」烏童は配下を集め、全員の燭龍の鱗で陣を組んだ。しかし戦神の九天玄火に焼き尽くされ、命からがら撤収する。一方、修仙門派たちは変化した璇璣に困惑しながら、洞窟に避難していた。すると逃げ遅れた弟子たちが戦神の玄火で焼かれてしまう。「璇璣の力は尋常じゃない…怪物だ」弟子たちが恐れおののくと、鐘敏言(ショウビンゲン)は仕方なく璇璣の正体を明かした。「璇璣はかつて妖魔を滅ぼした戦神将軍なんだ…」璇璣は戦神の力を操ることができず暴走した。危険を感じた昊辰は思わず飛び出し、玄火で火傷を負いながらも静心呪(セイシンジュ)を放つ。「璇璣!敵は退いた!もう人を傷つけるな!」すると戦神は沈静化、璇璣は気を失った。璇璣が目を覚ますと昊辰が付き添っていた。「璇璣、うなされていたぞ?」「…司鳳の夢を見ていたの」すると昊辰は偽りの愛情で気を引くのが妖魔の常套手段だという。司鳳は秘境に侵入するため掌門の娘で善良な璇璣に近づき、その後、璇璣が戦神だと分かると、自分に情を抱くよう仕向けたのだろう。璇璣の心を操ることで戦神の使命を忘れさせ、利用しようとしたのだ。そこで昊辰はこれも試練だと言い聞かせ、登仙するまで自分が支えると励ます。「君は戦神、本来は天界に属している、いずれは戻らねば…」( ゚д゚)<登仙…?璇璣は中庭で独り物思いにふけっていた。そこへ玲瓏と鐘敏言がやって来る。「まだ私を妹だと思ってくれる?」「バカね、当然でしょう?永遠に妹よ…」璇璣は安堵の涙を流し、本音を漏らした。「司鳳は本当に私を騙したの?全部、嘘だったと?」玲瓏は妖魔に心などないと辛辣だったが、敏言は司鳳の璇璣への気持ちに嘘はないという。すると璇璣は司鳳から直接、真実を聞きたいと言い出した。玲瓏は天虚堂での苦い経験から妖魔に近づくなと叱ったが、敏言は理解してくれる。見解の相違で思いがけず言い争いになる玲瓏と敏言、そこへ点睛(テンセイ)谷の弟子たちが戦神を迎えにやって来た。「戦神将軍にご挨拶を…騰蛇(トウダ)神君と一緒に正殿にお越しください」璇璣は霊力が復活した騰蛇と一緒に正殿に向かった。しかし正派を破門された玲瓏と鐘敏言への風当たりは強く、後に続こうとした2人は足止めされてしまう。敏言は憤慨したが、玲瓏は烏童と仲睦まじかったことを揶揄され、いたたまれなくなってその場を離れた。長老たちは神機(シンキ)閣に集まり、戦神を迎えた。上座に案内された璇璣は急に神仙として崇められ困惑する。すると容(ヨウ)谷主は恩人である璇璣に感謝し、実は正派の盟主になって妖魔を成敗して欲しいと嘆願した。璇璣は自分にはとても果たせない大役だと断ったが、長老たちは受けてもらえるまでひざまずく覚悟だという。そこで褚磊も正派のために一肌脱ごうと決め、父でありながら娘にひざまずいた。驚いた璇璣は父を止めたが、その時、褚磊が激しく喀血してしまう。「騰蛇!騰蛇、早く来て!」騰蛇は褚磊の体内に内臓を食らって激痛を引き起こす腔内雀(コウナイジャク)がいると分かった。「早く手当てをせぬか?!早くしろ!」苛立ちを隠せず、帝君のように振る舞ってしまう昊辰、しかしその言い草を聞いた騰蛇は急に殊勝になり、急いで腔内雀を取り出した。璇璣は父のため盟主を引き受けることにした。しかし長老たちに妖魔への報復を急かされ、璇璣は戸惑いを隠せない。長老たちは璇璣がまだ司鳳への情を捨てきれないのではと懸念したが、昊辰が咄嗟に助け船を出した。「璇璣には別の考えがあるのです、天虚堂と離沢宮は霊匙を手に入れました 次に狙うのは魔煞星の復活、まず奴らの計画を阻止すべきかと…」昊辰は最後の砦となる少陽派の秘境を守ることが先決だと説明し、報復の策を練るのはその後だと訴えた。「璇璣は盟主になると約束した、もし再び禹司鳳に会うことがあれば骨も残さず灰にするでしょう」璇璣は師兄の言葉に同意することも否定することもできず、ただ黙って悲しみをこらえていた。離沢宮では宮主が自分の霊気で司鳳の傷を癒していた。そこで想い人の存在を全て忘れられる薬を飲むよう勧め、これで情人呪が解けるという。しかし司鳳は璇璣を忘れたくないと拒んだ。「師父…本当に璇璣の母上を殺したのですか?」( ー̀谷ー́ )ヒクヒク…<皓鳳(コクホウ)を私から奪おうとしたからだ、敵を討ったまで!すると宮主は司鳳を母親に会わせることにした。皓鳳は地下の冷たい密室で氷の棺の中にいた。「待っていたのだ、皓鳳が目覚めたらお前に話そうと…」宮主は今の司鳳と同じ年頃の時に皓鳳と出会った。初めての修行で下山した宮主は美しい皓鳳に一目惚れ、次に再会した時には皓鳳が何者かと戦って深手を負っていたという。そんな皓鳳を介抱するうち情が通じ、宮主は金赤鳥のかんざしを贈った。2人は夫婦となり幸せに過ごしていたが、やがて全てを知った前宮主が2人の子供を殺そうと乗り込んできたという。しかし子供が十二羽の継承者と知って気が変わったのか、司鳳を離沢宮に連れ去り、宮主に情人呪仮面を強要した。それでも皓鳳は恨みも後悔もせず、夫が金赤鳥だと知っても去らなかったという。「無念だったのはお前が母と引き離されてしまったことだ…」結局、皓鳳は修仙門派から宮主の居場所を問い詰められ、夫の秘密を守るため自ら命を絶っていた。宮主はすでに皓鳳に千年脊髄を飲ませていた。「いずれ目を覚ますだろう、お前の顔を見たらさぞや喜ぶはずだ」「師父…」司鳳は両親の悲恋を知って涙したが、まだ師匠を父とは呼べなかった。「まだ私を師父と…分かっている、隠していたのを恨んでいるのだな? 離沢宮は妻子を持てぬ掟、前宮主は私にお前の成人まで親子の名乗りはせぬと誓わせた お前が修行に専念し、一族を再興すると期待してな…」すると司鳳はひざまずき、初めて師匠を父と呼んだ。宮主はようやく苦労が報われ、父として感激の涙を流す。「皓鳳…聞いたか?私たちの息子が私を父と呼んでくれたぁぁぁ~ そなたが目覚めたら家族三人で心ゆくまで語り合おう!」副宮主・元朗(ゲンロウ)が正殿で勝手に丹牙(タンガ)を焚いた。駆けつけた宮主や長老たちは事実上の謀反だと非難、しかし元朗は重要な告知があると訴え、責を果たさない師兄は宮主を退くべきだという。すると宮主はあっさり交代を受け入れ、ふさわしい者に地位を譲ると言った。「招集しろ!」宮主は全権を握って20年、確かに過去に執着して皆を混乱させたと認めた。そこで宮主の証しである金羽令を出し、禹司鳳に宮主の座を譲ると宣言する。元朗は憤慨、師兄にも禹司鳳にも宮主の資格はないと反発した。激怒した宮主は副宮主の首を締め上げたが、元朗は術を使って簡単にすり抜けてしまう。「師兄、嘘は良くないな~皓鳳があなたを愛していたのは妖魔と知るまでだ」つづく(  ̄꒳ ̄)シフォンが元気だとなぜか寂しい…え?wで、宮主と皓鳳の話がさっぱり分からないわ〜( ̄▽ ̄;)
2022.02.22
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琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption第37話簪花(シンカ)大会で韜輝(トウキ)を繰り出し、褚璇璣(チョセンヂー)と騰蛇(トウダ)神君を消してしまった離沢(リタク)宮の弟子・皓鳳(コウホウ)。実は皓鳳の正体は離沢宮の宮主だった。宮主が元の姿に戻るのを合図に副宮主と弟子たちが一斉に演武台へ集合、しかし用意周到だった他門派の長老たちが点睛(テンセイ)谷の法器・曜日石(ヨウジツセキ)を使って離沢宮を一網打尽にする。そこで副宮主・元朗(ゲンロウ)は29話で捕まえた狐妖を放った。「紫狐(シコ)だ…」不周山で死んだと思っていた紫狐の姿に驚きを隠せない鐘敏言(ショウビンゲン)、すると淬骨(サイコツ)の火で紫狐の妖気があぶりだされ、法器が侵食されて行く。宮主はいよいよ陣の力が弱ったところで法器を粉砕、ついに離沢宮と他門派の全面戦争が始まった。一方、璇璣と騰蛇は濁腐霧(ダクフム)の中で韜輝(トウキ)と戦っていた。2人は霧に遮られ脱出できず、しかも霧の中にいれば韜輝は不死身だという。すると騰蛇がこの濁腐霧は戦神の九天玄火でしか破れないと言った。「教えて!できるかもしれない」「繰り出せるのは戦神だけ、巨大な霊力が必要だ、今のお前では話にならん」騰蛇は璇璣だけでも逃がそうとしたが、璇璣は血の契りを交わした仲だと拒む。そこで騰蛇は自分の真気を璇璣に送って霊力を高め、韜輝に対抗しようと思いついた。璇璣と騰蛇はついに霧を破ることに成功、韜輝を離散させた。しかし騰蛇は霊力が尽きて倒れてしまう。璇璣は大会の惨状を目の当たりにして呆然、すると褚玲瓏(チョレイロウ)と鐘敏言が駆けつけ、離沢宮が妖魔と結託していたと教えた。その頃、西院で捕縛された禹司鳳(ウシフォン)の元に小銀花(ショウギンカ)が現れた。小銀花は自ら手を切って自分の血で司鳳を解放、身代わりとなって陣に捕まってしまう。そこで司鳳は小銀花を蛇に戻して助け、急いで大会へ向かった。元朗は戦のどさくさに紛れ、点睛谷の霊匙(レイシ)・七星盤(シチセイバン)を盗むことに成功した。すると自分の弟子たちだけ連れて引き揚げてしまう。報告を聞いた宮主は遅れを取ったと焦り、千年石髄(センネンセキズイ)を奪うため単独で裏山へ向かった。司鳳はちょうど師匠の姿を見かけ、後を追って洞窟へ入る。「師父!何をするおつもりですか?」司鳳は撤退するよう説得したが、すでに取り返しがつかないところまで来たことを知る。「副宮主が霊匙を?…師父、離沢宮と霊虚(レイキョ)堂には一体、何の関係が?」「私はただ皓鳳を救いたいだけ、奴は七星盤だけを奪って逃げた、奴とのケリは必ずつける」宮主はついに司鳳に全てを話す時が来たと覚悟した。洞窟の奥深くに点睛谷の先代の娘・文皓鳳の位牌が祭られていた。実は皓鳳こそ司鳳の生母だという。肖像画を見た司鳳は確かに自分が持っている母の画とそっくりだと気づき困惑した。皓鳳と言えば師匠の想い人だったはず、すると宮主は確かに皓鳳が妻だと認め、司鳳は実の息子だと告白する。しかし今はゆっくり話している時間がない。宮主は祭壇の下から千年石髄を盗み出し、皓鳳を復活させたら改めて全て説明すると言った。「では…母上はずっと離沢宮に?」「その通り、氷の棺で眠っている…」母に会えると知って喜びの涙を流す司鳳、すると弟子が駆けつけ、敵が迫っていると知らせた。宮主と司鳳が洞窟から飛び出すと、すでに他門派と弟子たちの激しい戦いが始まっていた。司鳳は必死に争いを止めようとしたが、宮主がいよいよ敵討ちのため仮面を外して空へ舞いがってしまう。宮主の額には赤い印が浮かび上がり、背中から巨大な金色の翼が広がった。すると弟子に紛れて正体を隠していた一族も一斉に翼を広げて舞い上がる。「金赤鳥(キンセキチョウ)か…」褚磊(チョライ)は仇敵を前に必ずや根絶やしにしてやると息巻いたが、司鳳は人間に十二羽金赤鳥は倒せないと警告した。宮主は大きな翼で長老たちを吹き飛ばし、落ちている弓矢を拾い集めた。このままでは修仙門派は全滅、焦った司鳳は自ら飛び上がり、父を阻む。「これ以上、無垢の者を殺めないでください!」「邪魔をするな!」宮主は司鳳を無視して掌を放ち、司鳳は激しく喀血してしまう。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!①そこへ璇璣が駆けつけた。宮主と戦う司鳳を見た璇璣は2人の間に割って入り、司鳳を助ける。すると長老たちが駆けつけ、司鳳に剣を突きつけた。「璇璣!まだ分からないのか!離沢宮も禹司鳳も皆、妖魔だ!」褚磊は目を覚ませと叱責したが、璇璣は司鳳をかばう。そこで昊辰(コウシン)は離沢宮の弟子が使っている妖気を封じる龍晶(リュウショウ)を見せた。「司鳳はこれで正体を隠すことができた、璇璣、君は騙されていたんだ!」龍晶を見た璇璣は確か31話で司鳳の枕元で見かけたと思い出した。「誤解です、それは亭奴(テイド)がくれた丸薬です、私が保証します、司鳳は妖魔なんかじゃない」「璇璣…もういいんだ…」司鳳はこれ以上、璇璣を騙すことができなくなった。「すまない…すまない、許してくれ」璇璣は司鳳の謝罪を聞いて愕然となった。自然と足は後ろへ下がり、司鳳から離れて行く璇璣…( ;∀;)))すると宮主たちが司鳳の元へ集まり、修仙門派に包囲されてしまう。「離沢宮を滅ぼさなければ災いとなる!捕らえよ!」褚磊の号令で修仙門派が一斉に霊力を放ち、金赤鳥を陣に閉じ込めた。璇璣は司鳳が苦しむ姿に耐えられず、宮主とは無関係だと釈明するよう涙ながらに訴える。しかし褚磊と昊辰は母を殺した金赤鳥こそ不倶戴天の敵だと怒号を響かせた。宮主はあの時の子供が璇璣だったと知った。「お前があの女が連れていた娘だったとはな…お前も一緒に殺すべきだった」その時、璇璣は見覚えのある宮主の額の印に気づき、母と襲われた時の記憶が鮮明に蘇る。「(はっ!)母上を殺した金赤鳥は宮主なのね…司鳳も知っていたの?私を騙したのね、司鳳! …ギギギギ、母上の敵を討つ!」璇璣は激情に駆られ定坤(テイコン)剣を招喚した。しかし宮主が妖丹に霊力を集めて陣を破壊、激しい衝撃が全てを吹き飛ばす。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!②(映像では判別できず、ただし″ブハッ″という音声がありカウント)宮主は修仙門派たちから真気を吸い取り始めた。「師父!もうやてめてください!」司鳳は自らも深手を負いながら身を挺して璇璣を守る。その時、ついに璇璣の中で戦神が目覚め、宮主へ斬りかかろうとした。司鳳は璇璣では勝ち目がないと慌てて阻止したが、宝剣の霊力で内傷を負ってしまう。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!③「司鳳?!」「…璇璣、心配するな、私が師父を止めてみせる」すると司鳳はついに自ら封印を解き、金赤鳥の姿をさらした。司鳳は霊力を解放し、父の妖術を止めた。ようやく動けるようになった修仙門派は宮主と司鳳がもめている隙を狙い、一気に攻撃を仕掛ける。「璇璣!早くしろ!」呆然としていた璇璣だったが慌てて定坤剣を振りかざし、父たちと力を合わせた。すると司鳳が咄嗟に宮主の前に立ちはだかり、全ての霊力を一身に浴びて父を守る。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!④「司鳳!」驚いた宮主は深手を負った息子を支え、攻撃を跳ね返した。すると璇璣の一撃を受けた司鳳は深く傷つき、情人呪(ジョウジンジュ)の発作が始まってしまう。宮主は司鳳を連れて逃げ出した。激しい発作に苦しみ、意識が朦朧としてくる司鳳…。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!⑤宮主は天空を飛びながら手当てしたが、司鳳の喀血は止まらなかった。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!⑥「師父…もう私は死ぬのでしょうか…」「私がいる限りお前は死なぬ!」宮主はひとまず地上に降り立ち、林の中で司鳳に霊力を施した。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!⑦司鳳は師匠のおかげで発作が収まった。そこですぐ逃げるよう訴え、自分はまた戻るという。宮主は璇璣のためだと気づいて止めたが、司鳳は璇璣なら分かってくれると信じていた。「あの娘は決してお前を許さないぞ?!忘れるのだ、永遠にな、戻っても死が待っているだけだ」父の言葉を聞いた司鳳はふと璇璣の一撃を思い出し、再び人情呪の発作に襲われてしまう。宮主は急いで霊力を施したが、そこへ2人を追って璇璣がやって来た。璇璣は司鳳が宮主に攻撃されていると誤解、司鳳を解放しろと迫った。まさか宮主が司鳳の父だと知らず、仇敵に襲いかかる璇璣、その時、司鳳が2人の間に入って止める。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!⑧「司鳳…なぜこの者をかばうの?!」その時、司鳳は背後に立つ父が璇璣に一撃を放とうとしていることに気づいた。「早く行け!もう顔も見たくない!」司鳳は璇璣を守るため、心にもないことを言ってしまう。すると司鳳は再び発作に襲われ、宮主は慌てて司鳳を抱え飛び去った。一方、点睛谷では離沢宮の反乱に乗じて天虚堂が乗り込み、玲瓏たちが烏童(ウトウ)の軍に包囲されていた。つづく( ๑≧ꇴ≦)いや〜ここまで長かったわ、ロミジュリw
2022.02.21
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长歌行 The Long Ballad第18話「新しい家族」阿詩勒隼(アシラシュン)の幕僚に迎えられた李長歌(リチャングァ)。その夜、娘の叫び声を聞いて天幕を出てみると、酔った兵士が女の奴隷を無理やり連れて行くところだった。長歌は横暴な兵士から娘を救出、弥弥古麗(ミミクリ)は眉目秀麗な十四郎にすっかり心を奪われてしまう。長歌は弥弥に食事や着替えを与え、寝台で寝るよう勧めて天幕を出た。やがて夜が明ける頃に戻ってみると、弥弥は机にうつ伏したまま熟睡している。長歌はそのうち出て行くだろうと思い床についたが、目が覚めると弥弥は追い出さないで欲しいと懇願した。そこへ昨夜の兵士から報告を聞いた穆金(ムージン)がやって来る。穆金は弥弥を鷹団の幕営から追い出すと伝え、無理やり腕を引っ張った。すると驚いた弥弥は穆金の手に噛みつき、十四郎の後ろに隠れてしまう。騒ぎに気づいた阿詩勒隼が長歌の天幕にやって来た。長歌は弥弥をそばに置きたいと頼んだが、隼は間者となり得る者を留め置くことはできないという。しかし長歌は弥弥を自分が管理すると断言した。隼は確かに長歌の世話係には女が適任だと気づき、結局、黙って見逃してくれる。驚いた穆金は慌てて隼を追いかけ、十四郎を少しは疑うべきだと諌めた。「中原人は腹黒い!…あ、隼、別に他意はないんだ」穆金はうっかり口を滑らせたが、隼は笑顔で天幕の中へ消えて行った。長歌は昨夜、外で時間を潰したせいか風邪を引いた。今夜は早めに床に入ったが、やがて長歌は激しく咳き込み、うわごとのように寒いと訴え震え始める。責任を感じた弥弥は寝台に入って十四郎を温めたが、そのうち一緒に眠っていた。翌朝、長歌が目を覚すと弥弥が横で寝ていた。「…歩真(ブジェン)、動かないで」「ぶじぇん?…歩真って誰だ?!」寝ぼけていた弥弥は驚いて起き上がると、そこへちょうど穆金が入って来た。穆金は2人が共寝していたと誤解、慌てて出て行ってしまう。弥弥は天幕を飛び出し、穆金に李軍師の天幕に食べ物が足りないと訴えた。しかし穆金は天幕ごとに割り当てが決まっていると冷たい。弥弥は仕方なく勝手に食べ物を見繕って持ち帰ろうとしたが、穆金が立ちはだかった。すると弥弥は穆金を蹴飛ばし、天幕へ戻ってしまう。長歌は″歩真″が弥弥の家族だと分かった。しかし弥弥は阿詩勒部の侵略で大勢が亡くなり、家族はいないという。長歌は自分も家族がいないと話し、仇敵に殺されたと教えた。「これからは私を家族だと思って」「うん!」一方、雲州の西郊織坊(セイコウショクボウ)では明日の納品に向け、織子たちが夜を徹して布を織っていた。織り機どころか糸を巻き取ることさえできない李楽嫣(リラクエン)は少しでも手伝おうとするが、かえって迷惑をかけてしまう。柴(サイ)女将は邪魔ばかりする楽嫣に激怒して工房から追い出し、陽が昇る頃にはようやく商品が完成した。女将たちが工房を出ると楽嫣が待っていた。楽嫣は謝罪してもう一度だけ機会が欲しいと訴えたが、女将もただ飯を食わせる余裕はない。「早く出て行って…こんな人が生きていても食糧の無駄よっ」すると楽嫣は泣きながらどこかへ行ってしまう。織子たちはさすがに言い過ぎだと心配したが、女将はどうせ死ぬ勇気などないと言い放った。弥弥が穆金の股間を蹴り飛ばした武勇伝はあっという間に広まった。面目を潰された穆金は怒り心頭だったが、弥弥はこれを機に一目置かれるようになる。鷹団で十四郎という家族と出会い、自信まで取り戻した弥弥、すると川で洗濯しているところへ穆金が現れた。弥弥は穆金の恨み節など何処吹く風だったが、十四郎の悪口を言われた途端に食ってかかる。「彼の悪口は許さないから!」激怒した弥弥は穆金に殴りかかったが相手にならず、急にへそを曲げて帰って行った。穆金は呆然と弥弥の背中を見送りながら、ふと自分の激しい鼓動に気づく。「(はっ!)俺はバカか!李十四郎の女だぞ?!」織物工場を追い出された楽嫣は死ぬしかないと思い詰め、林の中で縄を枝に引っ掛けていた。「長歌…私が枕元に立ったら怖がるかしら?」するとそこへ柴女将が現れた。女将は死ねと言われてすぐ死ぬほど軽い命なのかと呆れ、死ぬも生きるも本人次第だと諭す。「さっきは言い過ぎたわ、ごめんなさいね」女将は楽嫣に笑顔が戻ると安心し、帰って行った。楽嫣はもう一度、雇ってもらえるよう女将を追いかけ西郊織坊に戻った。すると楽嫣に気づいた織子が胡(コ)商人に手巾の刺繍をしたのはこの娘だと紹介する。商人が見ていたのは偶然、布の間に紛れ込んでいたうさぎの刺繍だった。「これは素晴らしい!もっとたくさん売ってもらえるかい?」驚いた女将は咄嗟に楽嫣を工房の織子だと紹介、思いがけず大量注文をもらうことに成功した。その夜、阿詩勒隼は長歌だけに羊肉を振る舞った。穆金と弥弥が食糧で揉めていたと耳にし、軍師に相応の待遇をする必要があるという。「…穆金たちに肉を焼いたことがある?」「ない、これが初めてだ…幼い頃、義父と羊肉を焼いたことがあった 自分でやりたいと言い張った結果、焦がしてしまい、義父が焦げた部分を食べてくれた それで義父のために焼き方を学んだんだ」幼い頃は義父も隼を可愛がってくれたが、頭角を表してくると徐々に態度も変わって行った。「お前の父親は?」「話すことなんて何もない、そばにいなかったから…」「だろうな、太子ともなれば忙しくて当然だ」「(はっ!)いつ知った?」「幽州で都督府に自由に出入りしていただろう?それに…永寧郡主と呼ばれているのを聞いた」驚いた長歌は身分を知りながらバラさなかったのは利用するためだと誤解した。これまで長歌を助けるために奔走してきた隼は感謝されるどころか疑われ、思わず肩を落とす。「確かにこうして草原でお前のために肉を焼いている…必死で利用しているよな?」( ̄▽ ̄;)ぁ…@チャングァ阿詩勒隼は倒木に座っている長歌に羊肉を渡し、隣に腰掛けた。「私の本当の名前は李長歌よ、長歌という名前が好き」「チャングァか…チャングァ」隼は長歌を見つめながら初めて名前を呼んだが、急にこそばゆくなって顔を背けてしまう。すると長歌が隼の肩に頭を乗せて身を委ねた。(๑°⌓°๑)ハッ!.oO(何の真似だ?まさか俺に身を捧げると?!「オイッ!暗闇の中だぞ?俺はこれでも男だ…さすがに良くない」その時、長歌の手から羊肉が落ち、腹部を押さえて苦しんでいると分かった。「長歌?!」阿詩勒隼は長歌を抱きかかえ、急いで天幕へ連れて帰った。その様子をちょうど穆金に見られてしまう。弥弥は具合が悪くなった十四郎をひとまず寝かせたが、その時、出血に気づいた。顔を見合わせる隼と弥弥…。弥弥は十四郎が女だと気づき、慌ててお腹を温めることにした。そこへ何も知らずに穆金がやって来る。「(はっ!)どうした?十四郎は負傷したのか?!」焦った隼は穆金を外へ引っ張り出し、怪我ではないと安心させた。「怪我じゃないって…え?…まさか?」穆金はこれでようやく隼がなぜ十四郎を特別扱いして来たのか分かった。弥弥は淡い恋心を抱いていた相手が女だと知った。しかし長歌がただ男装しているのとは違い、女である自覚がないと呆れる。「どういうつもりなの?」「私にもわからない…今まで考えたこともなかった」思えば師匠たちは皆、天下を支える男たち、一方で妻妾は美しい身体に豪華な衣装をまとい、各自が思惑を抱いていた。「私とは無縁だわ…」「とにかく数日はおとなしくして、男たちと野ざらしになっちゃだめ」すると弥弥は特勤がこの秘密を知りながら隠していたと知り、長歌に気があるという。長歌は特勤が自分を利用しているだけだと否定し、だからこそ気にかけているのだと認めなかった。楽嫣は刺繍の腕を見込まれ、ようやく織物工場で自分の居場所を見つけた。これまで世間知らずだった楽嫣だったが、自分で働き、生きることの大切さを身をもって知る。そして皇族が国や民を守る代わりに、民たちは懸命に働いて皇族を支えているのだと実感した。長歌は体調が戻り、気分転換に外へ出た。すると阿詩勒隼が現れ、赤い外套を贈る。長歌はいらないと言ったが、隼は寒い時に着るよう勧めた。「何もしないうちに倒れては困るからな…世話係は?」「衣を洗いに行った」「お前のような主に仕えられて幸運だな」「主従じゃない、大切な友だちだ、人の人生は別れの連続でもある …幸運なのは私の方、大切にしたい人に出会えたんだもの」「俺もだ…」長歌は隼の言葉を聞いて気恥ずかしくなり、暗くなる前に巡回に戻るよう促した。しかし隼は長歌を連れて行きたい場所があるという。阿詩勒隼は赤い外套をまとった長歌を連れて蛍を見に行った。「なんて美しいの~蛍を見るのはきっとこれが今年、最後ね」「来年もあるさ」「来年なんて自分がどこにいるのかさえ分からない、もうこんな機会はないかも…」「来年も見たくなったら俺を呼べばいい、どこにいても駆けつける」「…たぶん無理よ、蛍のように美しいものは儚いのが常、期待してどうするの?ふっ」(´・_・`)、しゅんとする隼…wつづく(๑´ω`๑)すぁんったら~にしても長歌の設定が無理くり過ぎるwまあ~チャンツィが15歳だからねwww
2022.02.20
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长歌行 The Long Ballad第17話「幕僚の条件」長安に皓都(コウト)から永寧(エイネイ)郡主の訃報が届いた。李長歌(リチャングァ)は李十四郎と名を変えて朔(サク)州の守りに尽くすも、陥落後に阿詩勒(アシラ)部の捕虜となり、その後、殺されたという。皇太子・李世民(リセイミン)は奏状を前に呆然、姪との突然の別れに涙がこぼれ落ちた。一方、永安(エイアン)公主・李楽嫣(リラクエン)は雲(ウン)州の織物工場で目を覚ました。柴(サイ)女将は1日だけの約束で泊めたが、楽嫣は刺繍ならできると売り込み、このまま置いて欲しいと頼む。(´゚艸゚)∴ブッ<あんな下手な刺繍で?( ゚ロ゚)!!<違います、あのウサギは親友の刺繍で、私は得意ですするとひ弱な娘を見かねたのか、女将は仕方なく楽嫣を雇うことにした。しかし宮中育ちの楽嫣は失敗ばかり、女将はとんだお荷物を抱えることになってしまう。草原では阿詩勒隼(アシラシュン)に鼓舞された長歌が生きる気力を取り戻していた。そこで自ら特勤(テギン)の天幕を訪ね、軍師になりたいと嘆願する。すると隼はよそ者をあえて幕僚にする理由は何かと聞いた。「可汗(カガン)は城攻めの部隊ではなく、唐と戦った経験もない鷹師を朔州攻めの先鋒にした つまり可汗は結果ではなく、特勤(テギン)の敗北を望んだのでは?」穆金(ムージン)は寝言だと憤慨したが、隼は続きが聴きたいと言った。「朔州の状況を思い返せば熊師は明らかに鷹師を出し抜こうとしていた しかし何の後ろ盾もないのに可汗の養子である特勤相手にそんな度胸はないはず…」長歌は隼の顔色が変わるのを見て図星だと分かった。恐らく可汗は阿詩勒部でも屈指の猛者が揃う鷹団を牽制したいに違いない。長歌は隼も安泰ではないと気づき、特勤がいくら忠誠を誓っても大可汗や小可汗が信じるとは思えないと揺さぶった。穆金は十四郎の洞察力に驚きを隠せなかった。すると長歌は軍師にしてくれるなら3つの願いを叶えると約束、ただし唐を害したり、人道にもとることはできないという。「願いを叶えたら草原を離れる」「はお、今日からお前は奴隷ではない、だが鷹師の中で自力で生き抜くんだ」穆金は十四郎を優遇する隼に不満を募らせたが、そんな鷹団の幕営に突如、延利(イエンリー)可汗が阿詩勒捗爾(アシラシャアル)を連れてやって来た。長歌は天幕から出てきた穆金を捕まえ、真相が知りたいと迫った。すると穆金は阿詩勒隼が独断で朔州を赦免したと教え、戦でも早々に十四郎に気づいて弓矢をわざと外したという。「お前が無事か何度、俺に確認させたことか…朔州にも触れ書きを出したんだぞ お前が阿詩勒部の首領をし損じて国に殉じたとな!」可汗がこうしてわざわざ訪ねてきたのも隼が命令に背いたせいだった。可汗の甥である小可汗は隼の宿敵、もし罠にはまれば隼は終わるという。天幕に可汗、渉爾、隼が揃った。そこで渉爾は叔父でも攻略できずにいた朔州が隼に開城したのは奇妙だと訝しむ。「可汗は陥落後、城内の兵力を一掃しろと… だがお前は公孫恒(コウソンコウ)を手厚く葬り、民を赦免したとか?」しかし隼は臆することなく、その通りだと認めた。長歌は隼が情義に厚く、実は自分を助けてくれたと知った。それにしても可汗たちはなぜ急に鷹団にやって来たのか。特勤が可汗の命に従わなかったと言っても、最小限の損失で勝利を得たのは事実、罪にはならないはずだ。…可汗が自らやって来たのは別に狙いがある?目的は何かしら?…すると長歌は天幕から出てきた小可汗の配下を見かけた。どうやら連行して来た中原人に腹を立てているらしい。長歌は裏に回って天幕を少し切り裂くと、驚いたことに中には罪人となった王君廓(オウクンカク)がいた。「まずい…」阿詩勒隼は可汗に公孫恒(コウソンコウ)の文を渡し、民を守るため首を差し出して来たと報告した。これにより被害を最小限に抑えて勝利することができたと説明、これまで朔州を陥落できなかった可汗の面目も潰さずに済む。可汗は隼の決断を許したが、本題はこれからだった。阿詩勒捗爾は隼が幽州で唐と結託し、狼団を妨害したと訴えた。隼は天に誓って偽りだと否定したが、捗爾は証人がいるという。「唐の投降将が長安へ護送中に逃げ出したので捕らえました、盧江(ロコウ)王の配下・王君廓です! 潔白かどうかは奴の言い分を聞けば分かる」すると可汗はすぐ王君廓を呼ぶよう命じた。長歌は自分の監視役・努爾(ヌアル)に協力を求めた。「力を貸してくれ、でないと特勤と鷹師が大変なことになる…」長歌は王君廓と面識があるため、代わりに努爾に接触させることにした。「どうするか教える…頼んだぞ!」すると長歌は馬を放し、小可汗の馬が逃げたと叫んで配下たちをおびき出す。その隙に努爾はこっそり王君廓の天幕へ忍び込んだ。王君廓が証人として天幕に連行された。すると王君廓は何を思ったのか急に庫銀を着服したのは自分ではないと訴え、全て仕切っていた小可汗が鍵を持っているという。「小可汗はずっと隼特勤を尾行しており…」その時、慌てた渉爾が剣を抜き、王君廓を処刑してしまう。可汗は全て察した。そこで短期で朔州を陥落させた功績を認め、隼に戦利品の半分を贈り、自分の幕営にいる奴隷を届けると約束する。( ー̀谷ー́ )<渉爾…よくもやってくれたな@大ハン長歌の機転で阿詩勒隼は難を逃れた。庫銀の件は長歌のでっちあげだったが、努爾から話を聞いた王君廓は着服を疑われることを恐れて弁明したのだろう。すると努爾は特勤と鷹団を助けてくれた十四郎に感服し、これを機に友となった。その夜、阿詩勒隼はひとり川辺にいた。すると穆金が現れ、自分を助けてくれたのが長歌だと知る。「草原で戦利品をかすめるのは禁忌だとなぜ分かったんだろう?(はっ!)これも俺のお手柄だな、お前が朔州でやったことを全部、教えてやったからだ」Σ(・□・ ;)<おまっ…( ゚ェ゚)?<あ?阿詩勒隼は動揺を隠せず、幕営へ帰った。すると穆金が努爾では十四郎の監視役が務まらないという。「同じ天幕に住まわせたが、今日の件ですっかり十四郎に陶酔してるんだ」驚いた隼は今すぐ十四郎を単独の天幕に移せと命じたが、穆金はなぜ明日ではだめなのか分からなかった。一方、幽州で楽嫣を見失った魏叔玉(リシュクギョク)は酒で憂さを晴らしていた。皓都は任務を忘れるなと諌めたが、泥酔した淑玉にからまれてしまう。「感情を押し殺して疲れないか?酔ったことはあるか?傷ついたことなどないだろう? ふっ…皓都よ、哀れな奴だな、お前はただの操り人形、義父に操られている人形だ」激怒した皓都は酒を取り上げたが、淑玉は自暴自棄になって殺して欲しいと訴えた。「楽嫣が見つからなければどの面下げて長安に戻れと?父に合わせる顔もない…」すると淑玉は酔い潰れてしまう。皓都は無視して部屋に戻ろうとしたが、結局、淑玉を送ってやった。翌朝、淑玉が二日酔いで目を覚すと、すでに皓都は県衙を出発していた。このまま淑玉と一緒に探しても無駄だと朝一番で出かけたという。「どこへ向かったかは分かりません」こうして楽嫣が見つからないまま、李世民は新帝に即位した。即位後には大赦を出したが、李建成(リケンセイ)と近しい羅義(ラギ)は皇帝の恩を顧みず造反する。李世民は頑固な魏徴(ギチョウ)のこと、朝廷が功臣に手を下すのを見るのは辛いはずだと気遣った。しかし涇(ケイ)州は阿詩勒部の侵入を防ぐ要地、魏徴は直ちに事態を収束させるため、羅義と天偈(テンゲ)軍を一網打尽にすべきと理解を示す。李世民は安堵したが、ただ天偈軍が壊滅すれば阿詩勒部に隙を突かれると懸念した。「陛下…強攻に出ようと出まいと阿詩勒部は中原への野心を捨てぬでしょう ご安心ください、結果がどう出ようと我らは陛下と進退を共にいたします」すると李世民は李淑玉を一度、長安に戻すよう勧めた。必死に娘を探して心身共に疲労困憊しているだろう。李世民はちょうど監察御史の位が足りないため、淑玉が適任だと言った。鷹団の幕営に牙張から女の奴隷たちが到着した。穆金は特勤が女をそばに置かないため管理を任せたが、美しい娘・弥弥古麗(ミミクリ)に目を奪われる。そしてその夜、母の夢を見てうなされていた長歌は娘の叫び声で目を覚ました。何事かと天幕の外へ出たみたが…。つづく(  ̄꒳ ̄)皓都は何だかんだ言いながら淑玉にシンパシーを感じ始めたのか?それにしてもすぐそこに楽嫣がいるのにすれ違い~
2022.02.19
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上阳赋 The Rebel Princess第48話「狩り場での陰謀」王儇(オウケン)は申(シン)太医を屋敷へ呼び出し、人払いした。「命を懸けても子を持ちたいの、あなたが協力できないなら他の医者をあたる」「よくお考えの上ですか?子がお生まれになっても王妃は…」「分かっている、でも望みがあるならあきらめたくないの」「決断されたのなら私の全てを懸け、王妃の命も救える方法をお探しいたします」王儇は生まれ変わっても申太医への恩を忘れないと言った。たとえ自分に万が一のことがあっても申太医に迷惑はかけないという。「ありがとう」王儇は太医を見送ると、徐(ジョ)女官に数日ほど宮殿で過ごすと伝えた。実は自分の冷え性を治す方法があり、鍼治療を受けるという。一方、鄭(テイ)嬷嬷(モーモー)は皇后の使いで月柳(ゲツリュウ)閣を訪ねた。そこで賀蘭箴(ガランシン)の密偵に豫章王を仕留める準備をするよう伝言を託し、次に安平王・馬子澹(バシタン)の配下にも計画を知らせる。その頃、皇帝・馬子隆(バシリュウ)は珍しく昭陽殿を訪ねた。実は豫章王から寧朔に帰りたいと上奏があり、もし辺境に帰れば自分たちの脅威にはならないという。しかし宛如は短絡的過ぎると諌めた。その夜、王儇はなぜか胸騒ぎがして眠れなかった。蕭綦(ショウキ)が狩り場に行くと聞いてからなぜか不安でたまらない。同じ頃、宛如は泣き止まない小皇子に手こずっていた。しかも宮女から皇帝は容(ヨウ)妃の寝殿で過ごすと報告を受け、不満が募る。皇后まで上り詰めても地位は盤石になるどころか皇帝との溝は深まるばかり、しかし今は耐えるしかなかった。江南では江夏王・王夙(オウシュク)の治水計画が順調に進んでいた。3つの堤防を修復できたおかげで水位も抑制され、粛毅(シュクキ)伯・宋懐恩(ソウカイオン)が担当する下流域も5日以内に完工予定だという。これも顧采薇(コサイビ)の協力で人手が集まったおかげだった。思わぬ縁で交流を深める2人、すると王夙はしみじみ自分たちが寒門の出身なら自由に生きられただろうという。しかし采微は士族であれ寒門であれ悩みはあると言った。「出身であれ境遇であれ婚姻であれ、思い通りにいかないものです ですが不幸に直面した時、その対処法だけは自分で選べます」( ゚д゚)<ぽかーん…悟りを得たような言葉を若い女子の口から聞くとは( ˶´꒳`˵ )<私はもう成人ですよ?( ゚д゚)<お、おう(良かった、犯罪じゃない)狩り場へ発つ朝、蕭綦は見送りに出てくれた王儇に辞任の件を伝えた。「陛下から許可をもらった、狩り場から戻ったら寧朔(ネイサク)へ帰ろう」すると王儇はあっさり同意し、もはや皇都に未練はないと言った。そこで蕭綦は将来、2人で旅をしながら暮らそうと提案する。王儇は夫との幸せな未来を夢見て笑顔で送り出したが、本当は不安で一杯だった。その夜、皇太后も眠れぬ夜を過ごしていた。「どうにも不安だわ、私も狩り場へ行くべきだった…」しかし思いがけず桂(ケイ)嬷嬷(モーモー)から阿嫵(アーウォ)が宮殿に来ていると知らされる。そこで皇太后は阿嫵を宮殿に引き止める手立てを考えるよう頼み、皇帝が無事に戻るまで出してはならないと命じた。「夫が死んだと知れば復讐するはずよ…」同じ頃、鳳池(ホウチ)宮では人知れず王儇の鍼治療が始まっていた。翌朝、永安宮に宛如が妃嬪たちを連れて挨拶に現れた。そこへちょうど豫章王妃がやって来る。王儇は丁重に拝礼したが、自分の席がないことに気づいた。すると皇太后は自分のそばに席を作り、阿嫵を座らせてしまう。宛如は阿嫵が自分より高い席に座り面白くないが、皇后の威厳を保つため笑顔でごまかした。和やかに始まった女たちの談笑、しかし王儇はもはや自分が育った宮殿ではないと実感する。…笑いの中に殺気がみなぎっている…私を守ってくれた人たちは変わってしまった…叔母は叔母ではなく太后になり、宛如姐姐は姐姐ではなく皇后になった王儇はちょうど永安宮を出る皇后を呼び止めた。実は皇子に贈り物を届けたいという。「ありがとう、昭陽殿で話しましょう」宛如のよそよそしい態度は変わらなかったが、珍しく素直に豫章王妃の好意を受け取った。一方、皇太后はあと数日でついに阿嫵との縁が切れると思うとやるせなかった。阿嫵が皇后になると信じ、いつか本当の家族になれると思って愛してきたが、こんな結末になると誰が予想できただろうか。それでもこの世の中で暴漢の前に立ちはだかり自分を助けてくれるのは阿嫵だけだろう。「だけどもう姑姑と呼んではくれない…まるで他人のように太后、太后と呼ぶのよ(涙 …子隆と私があの子の夫を殺したと知ったら一生、許さないはず でも私も敵を生かしておけない」しかしその頃、皇帝陵ですでに安平王・馬子澹(バシタン)が動き出していることを皇太后は知る由もなかった。昭陽殿を訪ねた王儇は皇子への贈り物を渡した。すると宛如は人払いし、久しぶりに王儇と2人だけになる。宛如は何を話していいのか分からなかったが、王儇は以前のような姐姐と阿嫵に戻りたいと言った。しかし宛如は昔の自分なら奥深い宮殿の中で死んでしまったという。「ここでは情を断ち切らねば…」その時、奥の間から皇子の泣き声が聞こえた。小皇子・馬静(バセイ)はわけもなく一日中、泣いていた。そこで王儇は皇子を抱かせてほしいと頼み、小さな命を大事そうに抱える。すると驚いたことに皇子は静かになり、やがてそのまま眠りについた。しかし宮女が駆けつけ、皇太后が皇后を呼んでいると伝える。王儇は帰ることにしたが、宛如は皇子の安らかな顔を見て引き止めた。「よく眠っているから少し抱いていてあげて」「でも…誰もいないのに独りで残るのは…」「阿嫵、すぐ戻るわ」宛如は無意識に″阿嫵″と呼びかけ、出て行った。つづく( ๑≧ꇴ≦)腕を広げただーわんの立場w
2022.02.18
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上阳赋 The Rebel Princess第47話「羨望」皇宮では小皇子・馬静(バセイ)の身体に異変が現れ、騒ぎになっていた。診察した申(シン)太医は皇子に異常がなく、発疹の原因は酒だという。皇帝・馬子隆(バシリュウ)は赤子が酒を飲むはずないと激怒したが、太医は酔い覚ましを飲ませれば分かるとなだめた。小皇子はしばらくすると落ち着いた。やはり酒が原因だと明らかになったが、皇后・謝宛如(シャエンジョ)は泣き止ませるための苦肉の策だったとは言えず、白を切り通す。すると子隆は乳母がこっそり酒を飲み、皇子がその乳を飲んだせいだと疑った。乳母は何も知らないと命乞いしたが、昭陽殿から引きずり出されてしまう。宛如と鄭(テイ)嬷嬷(モーモー)は乳母に濡れ衣を着せて難を逃れた。すると皇帝はこの機会に皇子が朝から晩まで泣き通しだと相談する。太医は脈診でも異常が見つからないため、もともと体が弱い皇子の先天的な問題だと説明した。「…これは私の推察ですが、怯えからでしょう」皇子がようやく落ち着いて眠りについた。しかし今度は不安が募る宛如が泣き続け、子隆はうんざりしてしまう。「そなたは静児を産んでから変わってしまった、わがままで横暴で不満ばかりだ 以前は仕事に疲れると昭陽殿に来たいと思っていたが、今は… 静児かそなたのどちらかがいつも泣いている、疲れたよ」すると宛如はようやく泣き止み、実は太医の言葉が気がかりだと訴えった。皇子には怯える必要がなく、どうしても解せないという。一方、王儇(オウケン)の護衛・龐癸(ホウキ)は豫章(ヨショウ)王が密かに民家に通っていることを突き止めた。しかし徐(ジョ)女官が王妃と宮殿に滞在しているため相談できない。そこで翌日、再びひとりで出かけた豫章王を追跡した。まさか自分のあとを付けている女がいるとは知らずに…。子隆は皇子が怯える理由を探すため太史令を頼った。すると太史令は大きな災難を意味する廉貞(レンテイ)星が存在すると報告、その星は卑賤(ヒセン)の生まれながら一気に出世した星だという。「以前は北の方にいましたが、今は紫微(シビ)星に近く、皇都またはその周辺にいるでしょう」子隆は真っ先に蕭綦(ショウキ)を思い出し、顔色が一変した。実は太史令・盧子雲(ロシウン)は宛如の亡き父・謝淵(シャエン)の門下生だった。宛如は謝氏に恩がある太史令を利用し、皇帝に豫章王を排除させようと企む。「賀蘭箴(ガランシン)に伝えてちょうだい、動く準備をするようにと…」賀蘭箴が忽蘭(クラン)へ帰国してから侵犯はなく、辺境は静かだった。しかし蕭綦は報告を聞いても警戒を怠らないよう釘を刺す。すると穏やかな日々が性に合わない胡光烈(ココウレツ)がふと寧朔が恋しいと漏らした。「朝廷が安定し、肩の荷を下ろせる時が来たら一緒に帰ろう」( ๑≧ꇴ≦)<その言葉を待っていました!その頃、豫章王府に幸せいっぱいの蕭玉岫(ショウギョクシュウ)が訪ねて来た。実は宋懐恩(ソウカイオン)が江南に発ってすぐ懐妊が分かり、ようやく安定期に入って外出が認められたという。王儇は興味津々、懐妊するとどんな気分なのか、性別はどちらがいいかと矢継ぎ早に聞いた。そこへ徐女官が王妃の薬湯を持って来る。しかし徐女官は無神経な玉岫に苛立ちを隠せず、何も知らない玉岫は困惑した。子隆は永安宮に母を訪ね、太史令の話を伝えた。「事が重大だけに決断できません、母后がご決断を」すると皇太后は1ヶ月後にちょうど大臣たちが狩り場に行くと思い出した。そこで狩り場で刺客が皇帝の命を狙い、豫章王が皇帝を守って殉職するという筋書きを思いつく。子隆は妙策だと喜び、これなら阿嫵(アーウォ)との溝が深くなることもないと安堵した。こんな時まで阿嫵を心配する子隆に皇太后は思わずため息を漏らし、邪魔をすればたとえ阿嫵でも排除するという。(´・_・),<そうですね、覚えておきます徐女官は龐癸を訪ね、大王への疑いは誤解だったと伝えた。しかし大王を探っていた龐癸は思わぬ秘密を見つけたという。「この場所に長くて半月、短ければ5日ほど、私服で出入りされています」地図に印をつけた屋敷には2人の子供を連れた竇(トウ)という女人が住んでいた。一方、江南でも江夏王・王夙(オウシュク)が思わぬ密書を受け取っていた。「誰からだ?!」「名乗りませんでした」「次にその者が来たら捕まえておけ」紙切れに書かれた″夙″の文字は確かに死んだはずの父・王藺(オウリン)の筆跡だった。その夜、徐女官は王妃の寝支度をしながら上の空だった。王儇はまだ玉岫のことで不機嫌なのだと呆れたが、徐女官は思い切って地図を差し出す。「先ほど龐癸から報告を受けました…」皇子は相変わらず昼夜を問わず泣き続けた。宛如は眠れない日々が続き疲れ果て、皇帝も昭陽殿に寄り付かなくなってしまう。悶々とする宛如、しかしそんな皇后よそに子隆ははつらつとした妃嬪と楽しんでいた。江夏王はひとまず治水に成功、民への手当てもひと段落ついた。しかし蕭綦は慢心せず、朝廷からの資金と食料を早く届けるよう進言する。すると王府から急な知らせが舞い込んだ。蕭綦は慌てて竇夫人の屋敷へ駆けつけた。恐る恐る戸を開ける蕭綦、するとそこで王儇が子供と楽しそうに遊んでいる。実は竇夫人は蕭綦と軍で同期だった盟友の妻だった。王儇は蕭綦が亡くなった盟友の子供たちの面倒を見ていると夫人から聞いたという。「隠し事はなしよ」「…そなたが誤解したらと思って」その日、小禾(ショウカ)や沁之(シンシ)と触れ合った王儇は、王府に戻ると申太医を呼ぶよう頼んだ。蕭綦は宮中を訪ね、皇帝に謁見した。すると子隆はちょうど話があると切り出し、来月に狩りに出かけたいという。本来なら天候や天下太平を祈る恒例行事だったが、晩年の先帝は身体が弱く、何年も狩りに出かけていなかった。「どう思う?」「異論はありません」しかし豫章王の話は意外なものだった。「政務を辞任させてください…寧朔に帰ります」蕭綦は朝廷が安定したため、武将として国を守る本分を果たしたいという。ちょうどその頃、豫章王府に申太医が到着した。つづく( ๑≧ꇴ≦)子隆wすっかり見直したのに、ここぞという時はママ頼みなのねw
2022.02.17
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琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption第36話禹司鳳(ウシフォン)は褚璇璣(チョセンジー)ら少陽派と一緒に簪花(シンカ)大会へ向かうことになった。すると破門になった褚玲瓏(チョレイロウ)と鐘敏言(ショウビンゲン)が駆けつけ、従僕でも構わないので同行したいという。「師父、私と玲瓏は天虚(テンキョ)堂を熟知しています、必ずお役に立てるかと」掌門・褚磊(チョライ)は決めかねていたが、結局、2人を連れて行くことにした。点睛(テンセイ)谷に四大門派が続々と到着した。浮玉(フギョク)島で追放されて以来、初めて離沢(リタク)宮の宮主と顔を合わせた司鳳、そこでこの機会に十数年前に起きた褚掌門夫人の死について聞いてみる。宮主は覚えていないとごまかしたが、司鳳はそれが肯定を意味すると分かった。「なぜそんなことを!」すると宮主は離沢宮が情愛を断つ掟を定めた理由を教えた。二十数年前、離沢宮の弟子が先代の谷主の娘と恋仲になった。子も生まれ幸せに暮らせるはずだったが、弟子の素性が露見してしまう。すると修仙門派の弟子たちは先代谷主の娘を連れ戻し、離沢宮の秘密を暴こうとした。その結果、娘は離沢宮の秘密を守るため、自ら命を絶ったという。宮主はどれほど愛し合っても、自分たちの正体を知られたら悲惨な結末しかないと言い聞かせた。しかし司鳳は自分のために命までかけた璇璣の愛を信じ、夫人の件を説明して俗世を離れて暮らすと譲らない。宮主は騙されているだけだと呆れ、司鳳に愛想を尽かして出て行ってしまう。その夜、褚磊と昊辰(コウシン)は間者をあぶり出すため、容(ヨウ)谷主と合流した。すでに谷主は霊匙を西殿に移したと情報を流し、扉に鮫人(コウジン)の血を塗っておいたという。さらに殿前には妖気に反応する装置も置いていた。一方、璇璣は暇つぶしに司鳳からもらった魯公鎖(ロコウサ)を開けようとしていた。すると突然、司鳳が後ろから強く抱きしめる。「司鳳?どうしたの?…私はどこにも行かないわ?」そこで璇璣は魯公鎖のからくりが難し過ぎて開けられないと訴え、秘密を教えて欲しいと頼んだ。しかし司鳳は開かない方が良いという。「司鳳、どうかしたの?」「私には…すべきことがある、何が起きても、何を見聞きしても、驚かないでくれ 必ず説明する、私を待っていてくれ」昊辰は未だ諦めきれず、点睛谷でも両儀化形陣(リョウギカケイジン)で司鳳の髪を生成していた。するとついに髪の毛が金色の羽根に姿を変える。( ・`ω・´)はっ!…禹司鳳、やはり妖魔だったか!…今度こそ逃さんぞ!元朗(ゲンロウ)は地狼(チロウ)と共に西殿にやって来た。すると殿前の石像が妖気を感知すると気づき、地狼の気を消しておく。実は扉を開けるには陰と陽の鍵を同時に回す必要があり、どうしても地狼を連れてくる必要があった。こうして罠だと知らず西殿に潜入した2人、しかし殿内には何もなく、がらんとしている。その時、元朗がうっかり陣を踏んだ。地狼は堂主を守るため突き飛ばし、困妖陣に捕らわれてしまう。「堂主、お逃げください!…私は喜んで命を捨てます!早く逃げてください!早く!」点睛谷に鐘の音が響き渡った。驚いた長老たちが西殿に駆けつけてみると、陣に捕まった地狼があがいている。すると地狼は堂主を守るため、自ら元神を砕いて消散した。「…霊匙の守りは鉄壁と聞いたが、妖魔が侵入するとはねえ~」自分のために自害した地狼に心を痛めながら、副宮主は平然と言いのける。そこで谷主は長老たちの真気を借りて陣の威力を強めたいと頼んだ。こうして長老たち12人が集まり、円陣を作って掌(ショウ)を放つ。その時、褚磊たちは副宮主の手の平だけが赤くなっているのを確認した。褚磊たちはついに間者を特定、疑惑が晴れた浮玉(フギョク)島の島主・東方清奇(トウホウセイキ)に事情を説明した。それにしてもまさか離沢宮の副宮主が妖魔の手先だったとは驚きだ。すると昊辰が実は他にも妖魔がいたと報告し、金色の羽根を見せた。「これは禹司鳳の髪が変化したものです」褚磊は司鳳に裏切られたと憤怒、危うく娘を母の敵に嫁がせるところだったという。恐らく離沢宮は妖魔の巣窟、昊辰は霊匙を持って失踪した若玉(ジャクギョク)も恐らく妖魔だと疑った。「先手必勝です、大会で離沢宮に不意打ちをかけては?妖魔の姿になった奴らと戦うのは分が悪い」そこで谷主は祖師伝来の陣法を使うことにした。一方、離沢宮もにわかに慌ただしくなった。小銀花(ショウギンカ)から知らせを受けた司鳳は慌てて様子を見に行くと、どうやら師匠が他門派に何か仕掛けると分かる。「そうはさせない…小銀花、騰蛇(トウダ)に知らせてくれ」そこで司鳳は師匠を訪ねた。司鳳は数百年来、親睦を図り信頼を築いて来た関係を壊すのかと非難したが、宮主は決着をつける時が来たという。「信頼と親睦?…どこにそんなものが?司鳳、錯覚だ 奴らは皓鳳(コウホウ)を連れ去り、死に追いやった…私の恨みは決して消えぬ 奴らを殺して敵を討つ!」司鳳は何の話か分からず困惑した。すると宮主は皓鳳が先代の谷主の娘であり、恋に落ちて駆け落ちした相手が自分だと告白する。しかし先代の谷主と他派の長老たちは2人の仲を決して許さなかった。修仙門派の弟子たちは宮主の正体を白状させようと皓鳳を追い詰め、その後、宮主は皓鳳を蘇らせる機会を待っていたという。「ついにその願いが叶う時が来た…今度こそ正派を滅ぼし、千年石髄(センネンセキズイ)を手に入れる」司鳳は思わずひざまずき、自分が千年石髄を手に入れると申し出た。皓鳳さえ蘇れば他派を滅ぼす必要はないはず、しかし宮主は積年の恨みを晴らさねば気が済まないという。「師父…離沢宮に殺戮などさせません!」「弟子の分際で私を止めるだと?」一方、元朗も他派を殺して地狼の忠義に報いろうと決意していた。すると弟子が駆けつけ、宮主が呼んでいるという。元朗は仕方なく宮主の居所を訪ねたが、宮主は陣に捕らわれていた。「後ろだ?!」しかし宮主の警告も虚しく、元朗は物陰に隠れていた司鳳に陣の中へ突き飛ばされてしまう。「不忠をお許しください」司鳳は師匠から金羽令を奪い、出て行った。そこで宮主は秘術を使い、自分の影を陣から逃すことに成功する。翌朝、司鳳は離沢宮の弟子たちに簪花大会の欠場を伝えた。金羽令を見た弟子たちはおとなしく従い、司鳳が谷を出る許可をもらうまで待機する。しかし神機(シンキ)閣に容谷主を訪ねた司鳳は西院へ案内され、そこで突然、捕縛された。すると谷主は昊辰に司鳳を任せて出て行ってしまう。「禹司鳳…この妖魔め!よくも我らを欺いたな!」「確かに私は妖魔です…だが人を傷つけたことはない、火急の用があるのです、行かせてください」司鳳は危険が迫っていると訴えたが、昊辰はすでに手を打ったと言った。「″今度こそ″必ず根絶やしにしてやる!ここで待っていろ!」司鳳の出現で璇璣は思いがけず人間界で覚醒することになった。璇璣の修行を無事に終わらせ、登仙させるために転生した昊辰、しかしどうしても避けられないのなら、せめて覚醒を意味あるものにしたい。四大門派の長老たちが着席し、簪花大会が始まった。離沢宮も宮主と副宮主が揃って着席していたが、司鳳の姿はない。「第一戦は少陽派・褚璇璣と離沢宮・皓鳳の対戦!」″皓鳳″と聞いて耳を疑う容谷主、一方、璇璣は司鳳が見当たらず、困惑しながら試合に臨んだ。しかし皓鳳は挨拶もせず、いきなり璇璣に襲いかかる。璇璣は咄嗟に避けたが、そのすさまじい剣気だけでも只者ではないと分かった。褚璇璣と皓鳳は激しい戦いを繰り広げた。やがて璇璣は皓鳳の剣を弾き飛ばすことに成功、すると皓鳳は術を使って璇璣の足を拘束してしまう。その時、高みの見物をしていた騰蛇が足元にある影を剣で払えと助言した。璇璣は言われた通り定坤(テイコン)剣で影を取り除き難を逃れたが、その影から韜輝(トウキ)が現れる。( ゚д゚)<何だこりゃ?@玲瓏 はいはいどうも〜>(•̀ɷ•́ ))))慌てた騰蛇は咄嗟に助太刀しようと飛び出した。しかし韜輝の煙にまかれ、璇璣と共に連れ去られてしまう。つづく(  ̄꒳ ̄)イチャイチャタイムも終わり、いよいよ盛り上がってまいりました!
2022.02.16
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琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption第35話首陽(シュヨウ)堂で鐘敏言(ショウビンゲン)の尋問が始まった。敏言は褚玲瓏(チョレイロウ)をかばって二師兄を殺したと認め、命をもって償うと剣を招喚する。「だめえぇぇぇぇ~!」玲瓏は思わず飛び出し、素手で刃をつかんで止めた。「何もかも思い出したの…私のせいで二師兄は…」「違う!私をかばうな!君は何もしていない… 玲瓏、私が8歳で少陽にやって来た時、赤い衣で得意げに出迎えてくれた君は薔薇のようだった その美しさに目を奪われたよ、その後、君が師父の娘だと知った 身寄りのない私はその時に誓った、懸命に修行して君を守ると…」すると褚璇璣(チョセンジー)や大師兄ら弟子たちが一斉にひざまずき、六師兄を許して欲しいと嘆願する。苦渋の決断を迫られた褚磊(チョライ)、そこで門下の総意を受け入れ死罪を免じたが、妖魔と結託した罪は免れないと追放を言い渡した。鐘敏言は弟子の印である名牌を返上した。褚磊は涙をのんで取り上げたが、その時、玲瓏も自分の名牌を差し出し、敏言について行くという。すると璇璣まで一緒に弟子をやめると言い出した。「私は2人とずっと一緒だと誓った…出て行くなら私も一緒です!」しかし玲瓏が璇璣を止める。「少陽と敏言はどちらも私の宝物、でも1つしか選べないなら敏言を選ぶわ 少陽を失っても生きていけるけど、敏言を失えば私は死ぬ でも破門されても私は姉に変わりないし、敏言も敏言のままよ?だから私の分まで親孝行して」褚磊は敏言と玲瓏の名牌を名残惜しそうに眺めていたが、ついに覚悟を決めて名牌を処分した。「今日を限りに破門を命じる、もう弟子ではなくなるが、忘れるでない… 少陽は永遠に2人の家だ」璇璣は玲瓏の支度を手伝った。すると玲瓏は目覚めてからというもの、花妖の記憶に悩まされていると告白する。花妖が自分と同じ外見で人を殺めたり、烏童(ウトウ)と過ごしていたことがまるで現実のようで、自分が汚らわしく感じていた。しかし璇璣は全て花妖の記憶だとなだめ、罪の意識を持つ必要はないと言い聞かせる。玲瓏は元気を出し、最後に亡き母が残した駐影珠(チュウエイシュ)を璇璣に渡した。当時、母が六識のない璇璣のために知識を記録していたという。「私が下山して父上が辛そうにしていたら、寄り添って話を聞いてあげてね」こうして玲瓏は生まれ育った少陽山を去り、愛する人と新しい人生を歩み始めた。その夜、司鳳は寂しそうな璇璣を励ました。すると璇璣は司鳳もいつか大事な事と自分のどちらかを選ぶ時が来たらどうするかと尋ねる。(^ꇴ^)<…もちろん君を選ぶよ 私も!>(^ꇴ^*)そこで司鳳は簪花(シンカ)大会が終わったら2人で俗世を離れ、静かに暮らそうと婚姻を申し込んだ。褚磊はひとり霊廟で亡き妻・何丹萍(カタンヘイ)の位牌を眺めていた。そこへ璇璣と司鳳がやって来る。璇璣は自分も強くなったと自信を見せ、これからは父と姉を守ると約束した。確かに修行で成長した璇璣、しかし褚磊は時折、璇璣が見せる特異な力に不安を感じるという。…まずいわ、戦神だと分かったら怪物扱いされてしまう…「でぃえ、定坤(テイコン)剣も騰蛇(トウダ)も偶然、得られただけよ」「隠し事はないのだな…まあよい」すると驚いたことに褚磊は司鳳が璇璣のそばにいてくれるなら安心だと言った。実は玲瓏と鐘敏言の一件で考え方が変わったという。愛する2人が互いに支え合い、強い絆で結ばれることこそ強い力が生まれると気づいたのだ。「司鳳、離沢(リタク)宮にはたくさんの掟があり、宮主も璇璣とのことに不満があるのは分かる だが安心しなさい、今度、宮主と話してみよう」「感謝します、掌門、決して璇璣を裏切りません、安心してお任せください」そこで褚磊は点睛(テンセイ)谷から戻ったら吉日を選んで婚礼を挙げると決めた。褚磊から認められ正式な許嫁となった璇璣と司鳳、これでようやく璇璣は司鳳からもらったかんざしを髪に挿すことにしたが、これが新たな波紋となってしまう。楚影紅(ソエイコウ)は偶然、麓から戻って来た璇璣と出くわした。「玲瓏たちに会って来たの?」「うん、点睛谷へ立つ前に挨拶に…じゃあ」その時、影紅は璇璣が挿しているかんざしを見て驚愕した。「それは金赤鳥(キンセキチョウ)のかんざし?!あなたの母上は…あ、何でもない ただ金赤鳥は凶暴で悪事を働く、父上は憎んでいるわ、早く取りなさい」璇璣がかんざしを外して見せると、影紅はやはり金赤鳥だと確信する。金赤鳥の一族は魔族に加担し、仙魔大戦のあと人間界に逃げていた。すると影紅はこのかんざしが何かの手がかりになると考え、どこで手に入れたのか尋ねる。まさか司鳳の父が妻に贈ったかんざしとは言えず、璇璣は青木(セイボク)鎮で買ったと嘘をついた。その夜、璇璣が考え事をしていると司鳳がやって来た。璇璣は司鳳に何か秘密があると分かっていたが、その前に自分の忘れてしまった過去を2人で確認しようと決める。そこで司鳳は早速、駐影珠に術をかけた。すると生前の母との懐かしい思い出が映し出される。しかしやがて母娘が金赤鳥に襲われる場面に変わった。「はっ…思い出した、金赤鳥だわ、司鳳、母を殺したのは金赤鳥だった!」璇璣は影紅がなぜかんざしを取れと言ったのか分かった。「父君はどこでこのかんざしを手に入れたの?何か手がかりが分かるかも!」「璇璣、母の形見だということしか知らないんだ、それに善良な金赤鳥だっているはずだ」「そうね…だけど母上を殺したことは事実よ、妖魔を捕まえて金赤鳥のことを聞く 母上の敵を討ってみせるわ」「…そうだな」司鳳は小銀花(ショウギンカ)に璇璣の母親の件を調べるよう頼んだ。もし全て事実だとしたら敵討ちを手伝うつもりだという。小銀花はどうしても璇璣と離れられないなら魯公鎖(ロコウサ)を取り戻すよう助言したが、司鳳は独りになりたいと追い出した。褚磊は簪花大会で最後の霊匙である七星盤(シチセイバン)が狙われると心配していた。すると昊辰は妙案があると安心させ、東海で手に入れた鮫人の血を見せる。身体を離れた血は無色だったが、鮫人の涙と混ざると再び赤色に戻る性質があった。祭壇で手合わせした妖魔は生辰蝋(セイシンロウ)を消した時に鮫人の涙が手に付着したはず、この血に触れて手が赤く染まった者が間者だ。「第24話で司鳳を拷問した時、12人の長老がいました、1人ずつ調べてみては?」昊辰は東海からの帰り、すでに容(ヨウ)谷主と接触し、大会での協力を取り付けていた。「ご安心ください、調べましたが容谷主は間者ではありません」( ๑≧ꇴ≦)ししょん!また余計なこと思いついた?w一方、飛龍印を奪われた烏童(ウトウ)は元朗(ゲンロウ)に捕まった。飼い犬に手をかまれた元朗は見せしめに烏童の左腕をもぎ取り、あと一時で全ての血を失うと脅す。すると焦った烏童は罪を認め、命乞いした。「堂主…点睛谷へ乗り込むおつもりでは?奇門遁甲(キモントンコウ)で有名な点睛谷は仕掛けだらけ 地理を知らねば深手を負います!」かつて点睛谷の弟子だった烏童は仕掛けの図を見たことがあるという。そこで元朗は自分で腕の傷を焼いて止血すれば生き延びられると迫った。拘束を解かれた烏童は迷わず傷口を火で焼き、血を止める。元朗は自分にも容赦ない烏童を評価し、もう一度だけ機会を与えることにした。元朗が離沢宮に戻ると、弟子が報告に来た。実は点睛谷の千年石髄(センネンセキズイ)が見つかったが、報告しようにも宮主が見当たらないという。しかし元朗は宮主の居場所を知っていた。「…師兄?20年も骸に語りかけて面白いですか?」「勝手に入るな!」まさか女人禁制の離沢宮で宮主が女子の骸を隠していると知ったら弟子たちはどう思うだろうか。宮主は出ていけと怒号を響かせたが、元朗は良い知らせを持って来た。宮主が皓鳳(コウホウ)を蘇らせるため探していた点睛谷の千年石髄が見つかったという。そこで元朗は自分が手伝うと申し出たが、宮主は副宮主が悪事を働いていると知っていた。「私を利用して霊匙を手に入れるつもりだな?」「お見通しでしたか」「何を企んでいるか知らんが、私は皓鳳さえ救えれば良い」つづく(* ̄0 ̄)θ〜♪アアアアアア〜君はぁぁぁ〜変わったあぁぁぁぁ〜@マイクは添え物
2022.02.15
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琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption第34話花妖は元神を取り戻し、本来の姿で烏童(ウトウ)を出迎えた。「私の好きな姿で構わないって言ったでしょう?」しかし烏童は花妖が引魂鈴(インコンレイ)を盗んで褚玲瓏(チョレイロウ)の元神を鐘敏言(ショウビンゲン)に返したと知り激高、もはや用無しとなった花妖を灰にしてしまう。「玲瓏は私のものだ…必ずや奪い返す」すると配下が駆けつけ、宝庫から霊匙(レイシ)と飛龍印(ヒリュウイン)が失くなったと報告した。「鐘敏言は飛龍印があると知らないはず…はっ!マズい!」烏童は慌てて出かけようとしたが、突然、天虚(テンキョ)堂の堂主・元朗(ゲンロウ)が現れた。褚磊(チョライ)の霊獣・紅鸞(コウラン)が不周山の付近で妖魔が落とした打妖鞭(ダヨウベン)の欠片を持ち帰った。打妖鞭と言えば第24話で褚璇璣(チョセンヂー)が定坤(テイコン)剣で砕き、多くの欠片が飛び散っている。昊辰(コウシン)は祭壇で手合わせした妖魔があの時、現場にいたと気づき、実は自分たちの身近に天虚堂の間者がいたと知った。褚璇璣と禹司鳳(ウシフォン)は鐘敏言を連れて少陽山に戻った。同門を手にかけた敏言に怒りが収まらない褚磊だったが、楚影紅(ソエイコウ)もまずは玲瓏の命を救うことが先決だと説得する。こうして残りの元神が戻った玲瓏はついに目を覚ました。「爹爹…紅姑姑…せんぢー…私、戻ったのね」玲瓏は涙を流して喜んだが、なぜか敏言の姿がなかった。褚磊は昊辰、楚影紅の3人で地下牢で待つ鐘敏言の元へ向かった。すると敏言はひざまずき、師匠から天虚堂に潜入するよう命じられたが、霊匙の奪回を果たせず、二師兄も救えなかったと謝罪する。褚磊は何も命じていないと呆然、昊辰と影紅も青木(セイボク)鎮ではずっと一緒に行動していたと証言した。詳しい経緯を聞いた昊辰は恐らく変わり身の術を習得している地狼(チロウ)の仕業だと気づき、霊匙の行方が気になる。敏言は退路を断たれた時、霊匙を持っていた若玉(ジャクギョク)が崖から落ちたため、結局、霊匙は妖魔の手中だと説明した。しかし褚磊は二師兄を殺した敏言の証言を信じられない。敏言は釈明しようとしたが、ふと二師兄を殺したのが玲瓏の差し入れた菓子だったと思い出し、自ら罪をかぶった。元朗は若玉を褚璇璣のそばに置いた作戦が功を奏し、ついに霊匙と飛龍印を手に入れた。若玉は功績を認められ、監禁されている妹と面会が叶う。そこで町で手に入れた腕輪を若雪(ジャクセツ)に贈った。「これは…私の親友が一緒に選んでくれたものだ、だが私のような者が友では奴も不運だな」若玉は司鳳を刺し、敏言を裏切った自責の念に駆られたが、妹を連れて家に帰るためには副宮主の任務を早く終わらせなければならなかった。司鳳は地下牢で昊辰を見つけ、不周山から助け出してくれたことを感謝した。しかし昊辰は司鳳への嫌悪感を隠そうともしない。「もし情で璇璣を欺き利用する者がいれば絶対に容赦せぬ」司鳳は思わずなぜ自分に強い敵意を持っているのか聞いた。すると昊辰は司鳳が璇璣に六識を取り戻すようそそのかし、不周山へ連れて行って命を危険にさらしたと非難、何の目的で璇璣に近づいたのかと迫る。「…昊辰師兄は有情訣(ユウジョウケツ)を修行されるそうですね? 情を信じていない人が修めたいとは皮肉でしかない」「ふん、今は静観していえるが、そなたの下心に気づいた時はただでは済まぬ」そこへ弟子が慌ててやって来た。秘境に大きな亀裂ができたという。長老たちが秘境に集まった。恒陽(コウヨウ)と昊辰は早速、亀裂の修復を始めたが、術がまったく効かない。大陣を安定させるためにはやはり璇璣が昊辰に嫁いで共に有情訣を修行するしかなかった。璇璣は驚いて縁談を断ろうとしたが、そこへ若玉の捜索で遅れていた騰蛇(トウダ)神君が現れる。「オイオイオイ~師兄に嫁ぐつもりか?!帝君を忘れても腕利きの賄いを捨てるのはどうかな?」昊辰はなぜ騰蛇が人間界にいるのか分からず困惑した。しかし騰蛇は昊辰が帝君だと気づいていない。すると璇璣が父に騰蛇は自分の霊獣で神蛇だと紹介した。楚影紅は20歳そこらの神官はいないと一笑に伏したが、騰蛇はいとも容易く秘境の亀裂を修復してみせる。「解決してやったお礼に禹司鳳に美味い料理を作らせてくれよ」首陽(シュヨウ)堂に戻った褚磊たちは騰蛇神君の肖像画を確認、本物だと分かった。褚磊たちは態度を一変、丁重に拝礼して簪花(シンカ)大会への同行を願い出る。しかし昊辰は人間界に神仙が関与するのは天命に背くと反対し、密かに合図を送った。すると何を勘違いしたのか騰蛇神君は帝君に仙術を放って突き飛ばしてしまう。コイツッ!(;゚Д゚)))) (。つ∀≦。)アハハハ~弱っちぃ~騰蛇神君はまさか相手が帝君だと知らず冷笑し、ふと若玉の件を思い出した。不周山で若玉を捜索したが見つからず、血のついた衣だけが残され、骸もなかったという。( ๑≧ꇴ≦)ししょんwww昊辰は旭陽(キョクヨウ)峰に戻り司命を呼んだ。しかし司命の話では騰蛇が霊獣になった以上、追い払う方法はないという。「ところで戦神の命柱ですが、もう制御の限界に来ています、いずれ戦神は覚醒を…」司命は璇璣が妖魔から狙われているため、騰蛇がそばで守ってくれるのはむしろ好都合だと言った。玲瓏は元神を取り戻したものの、人知れず苦しんでいた。実は元神に花妖の記憶があり、烏童との親密な関係や、鐘敏言への仕打ちを思い出し混乱してしまう。すると騰蛇神君が菓子の匂いに誘われ、こっそり玲瓏の寝所に入った。驚いた玲瓏は人を呼ぼうとしたが、騰蛇神君に点穴されてしまう。「叫ぶな!小娘が来るだろう?!…俺が元神を取り戻してやったんだ、桂花菓子ごときでケチくさい」しかし玲瓏が泣き出し、騰蛇神君はおろおろして点穴を解いてやることにした。「お前が泣いたら奴が悲しむだろう?」「敏言のこと、何か知ってるの?!」「少ししか知らない、お前の元神を取り戻すため何とか堂に潜入したとか… しかも間者に騙されて間者になって人まで殺めたらしい、二師兄だったかな?」その時、玲瓏は二師兄に餅菓子を差し入れ、それを食べたせいで二師兄が死んだことを思い出した。璇璣と司鳳は収監された鐘敏言に差し入れを届けた。敏言は玲瓏が目覚めたと聞いて安堵したが、会いに来てくれないことが答えだと気づく。「俺を避けているんだな…」そんな敏言の様子を玲瓏は物陰からそっと見ていた。「違うの、六師兄」「いいんだ、天虚堂に騙された俺なんて見限られて当然だよ」璇璣と司鳳は事情があって会えないだけだと誤魔化したが、敏言はこれでいいという。そこで璇璣に伝言を託した。「そばにいられないがしっかり生きて欲しいと…」敏言は全ての罪をかぶり、玲瓏の幸せだけを祈ろうと決意した。騰蛇神君は璇璣たちを探しに地下牢へやって来た。すると玲瓏がひとりで泣いている。騰蛇神君は敏言を呼んでやると言ったが、玲瓏は断った。「私がいなければ小六子は罠にはまらなかった…私が悪いの…」(  ̄꒳ ̄)<人間は理解できんな~その時、敏言が牢から連行された。玲瓏は父が敏言を尋問すると耳にし、慌てて後を追う。つづく(  ̄꒳ ̄)あれ?見返してみたけれど、前回は確かに飛龍印だけしかないって言ってるいつの間に3個も手に入れたの?
2022.02.14
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琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption第33話禹司鳳(ウシフォン)は料理の腕をふるい、食通の騰蛇(トウダ)神君を懐柔することに成功した。しかし神官の騰蛇から戦神の転生の理由が柏麟(ハクリン)帝君だと聞き、司鳳はにわかに信じられない。そこで褚璇璣(チョセンキ)の留守を狙って確認したが、騰蛇は天界では確かにそう伝わっていると話した。「まあ~帝君は三界にしか興味がない、戦神のことなど忘れているだろうな」一方、司鳳を妖魔だと疑う昊辰(コウシン)は両儀化形陣(リョウギカケイジン)を使ったが、司鳳の髪には何の変化もなかった。落胆する昊辰、そこへ少陽山に戻った褚磊(チョライ)がやって来る。昊辰は今一度、祭壇を調べに行きたいと申し出たが、褚磊は完治するまで無理をしないよう止めた。「どうしてもと言うなら霊獣の紅鸞(コウラン)に調べさせよう」褚磊が首陽(シュヨウ)峰に戻ると、一番弟子・敏行(ビンコウ)たちが師匠の帰りを待っていた。実は少陽山に天虚(テンキョ)堂の使者が来ているという。驚いた褚磊たちは急いで下山すると、使者の中に鐘敏言(ショウビンゲン)の姿があった。妖魔に寝返った敏言に驚愕する一同、すると敏言は取り戻した褚玲瓏(チョレイロウ)の元神が半分のため、烏童(ウトウ)に協力するべきだと説得する。そこで敏言は壇主からの贈り物だと言って木箱を運ばせた。しかし憤慨した師叔の和陽(ワヨウ)が木箱を運ぶ使者を攻撃、驚いた使者は木箱を落とし、ふたが外れてしまう。烏童の贈り物とは陳敏覚(チンビンカク)の死体だった。使者たちは慌てて逃げ出したが、何も知らなかった敏言は呆然と立ちすくむ。すると褚磊は同門を手にかけた敏言を激しく非難し、一撃で吹き飛ばした。敏言は負傷しながら二師兄を殺していないと釈明したが、信じてもらえるはずもない。「こんな恩知らずを育てていたとは…私の手で始末してやる!」激怒した褚磊は功力を高めたが、若玉(ジャクギョク)が咄嗟に呪符を使って敏言と一緒に姿を消した。鐘敏言は烏童が自分を共犯に仕立てるため使者に選んだと分かった。もはや死んで二師兄に詫びるしかないと荒ぶる敏言、しかし若玉は玲瓏の元神を取り返すために生きるよう説得する。「ここで投げ出したら二師兄の死が無駄になる、大事のために今は耐えるんだ」「グッ…烏童、二師兄の敵は必ず討つ、お前の命で贖(アガナ)わせる!」少陽派は兄弟子を手にかけた鐘敏言を破門にしたと告示を出した。璇璣のもとにも褚磊から文が届き、六師兄が天虚堂の手下になったと知る。…用心して早く少陽山へ戻れ…しかも玲瓏の元神がまだ半分しかなく、今も目覚めていなかった。烏童に騙されたと知った璇璣は激怒、再び不周山へ行くと決めたが、亭奴(テイド)は材料がなく生辰蝋(セイシンロウ)を作れないという。しかし今や璇璣には強い味方がいた。「そりゃ目をつぶっても入れるさ~その代わり腕を斬って契約を解いてくれればな~」騰蛇はからかったつもりだったが、璇璣は姉と六師兄を助けるためなら仕方ないと腕を出した。すると見かねた司鳳は自分に考えがあるという。「騰蛇なら玲瓏の元神を使い、残り半分を召喚できるはずだ」(˘•ε•˘)<チッ、物知りな奴め…鐘敏言と若玉は不周山に戻り、烏童に贈り物を届けてきたと報告した。しかしこらえ切れず敏言は怒りをあらわにしてしまう。「演技が下手だな…私が堂主の側仕えをしていた時は演技だと見破られたことなどなかったぞ?」「なぜだ…なぜ二師兄を殺した?!」「お前の二師兄を殺したのは俺じゃない…この玲瓏だ」花妖はようやく自分の届けた餅菓子に毒が入っていたと知った。すると若玉は敏言まで殺されると焦り、ひざまずいて償う機会を与えて欲しいと嘆願する。烏童は簡単に殺してはつまらないと見逃したが、自分のものに触れるなと釘を刺した。「玲瓏は私の女子だ、何かしたらその度に少陽派へ贈り物を届けるぞ」鐘敏言が酒で憂さを晴らしていると花妖がやって来た。無視された花妖は敏言が二師兄のことで怒っていると分かったが、もう過ぎたことだとあっけらかんとしている。「…失せろ」「この玲瓏に″失せろ″ですって?」「君は偽物だ!玲瓏と名乗る資格はない」憤慨した花妖は自分と玲瓏にどんな関係があるのか説明して欲しいと訴えた。花妖は鐘敏言から全てを聞いた。実は烏童は自分から元神の半分を取り出し、代わりに玲瓏の元神を入れて傀儡にしたという。花妖は烏童が愛しているのは少陽派に存在する玲瓏で、自分はただの身代わりに過ぎないと知り愕然となった。「そんなの嘘よ!」洞窟を飛び出した花妖は自分が修行していた林に出た。確かここで烏童に助けられ、玲瓏とそっくりの人作(ヒトガタ)に造ったと聞いた覚えがある。…(はっ)そうよ、私が好きなのは黄色だった、自分の花の色だったのに…そこで花妖は敏言の話が本当なのか確認することにした。一方、璇璣は父にばれないよう人目を避けて少陽山へ入った。すると偶然にも二師兄の墓を見つけ、必ず真相を突き止めて敵を討つと誓う。そして玲瓏の寝所に忍び込み、早速、元神を探すことにした。騰蛇は司鳳の料理と引き換えに玲瓏の残りの元神を招喚したが、なぜか反応がない。(´゚艸゚)∴ブッ<何が神官よ~@小銀花 キッ!(・`ω・´)実は元神が他の身体に封印されている場合、騰蛇でも招喚することはできないという。「この元神を通じて確認してみよう」花妖が洞窟の外で待っていると、ちょうど洗濯を終えた鐘敏覚と若玉が帰ってきた。「ねえ!やっぱり烏童哥哥が好きなのは本当の私よ!」実は花妖はわざと黄色い衣に着替えて烏童に見せた。すると烏童は玲瓏の自由にして構わないと認めてくれたという。その時、突然、花妖は様子がおかしくなり、急に璇璣の声で話し始めた。『六師兄の声だわ…六師兄!私よ!璇璣よ!』敏覚は驚いてうっかり洗濯物を落としたが、確かに璇璣の声だと分かる。そこで玲瓏の元神が花妖に封印されていると伝えた。『やっぱり…元神を探すために残ったのね!』「君だけは私を信じてくれるんだな…」(* ゚ェ゚)<われわれは〜怪しいものでは〜あれあれあれ〜璇璣は騰蛇の術を使い、玲瓏の元神で交信していると説明した。そこで騰蛇は玲瓏の元神を取り戻すためにまず引魂鈴(インコンレイ)を探すよう指示する。『小子、回れ』騰蛇は花妖を操って敏言の背中に日霊月犀符(ニチレイゲツセイフ)を貼った。これがあれば5里以内で敏言と感応できるという。『六師兄、用心してね、不周山で会いましょう!』交信が途切れると同時に術が解けた。どうやら操られていた花妖は自分に何が起こったのか気づいていないらしい。「…何か話していた気がしたけど、あ、そうそう!過去が見える鏡を貸してくれない?」すると花妖はようやく自分の本来の姿を思い出した。やはり烏童は引魂鈴で花妖の元神を取り出し、玲瓏の元神を入れたいう。花妖の元神は修行していた場所にあった。そこで若玉が術で元神を回収し、引魂鈴があれば元の姿に戻せると説得する。「いいわ、私が玲瓏の身代わりではないと証明する!」璇璣たちは不周山の入り口となる祭壇に到着し、鐘敏言と交信した。敏言の話では明日、堂主から軍の準備を任された烏童が不在になるという。『その間に玲瓏の元神を取り戻す』すると司鳳は元神を得たらすぐ脱出するよう伝えた。「祭壇で待ってるぞ」そして翌朝、花妖は烏童が身支度を整えている隙に引魂鈴をすり替えた。烏童は偽の引魂鈴と気づかず、腰に付けて出かけて行った。早速、花妖は敏言に引魂鈴を渡し、敏言が騰蛇に合図する。騰蛇はまず花妖から玲瓏の元神を取り出し、次に花妖へ元神を戻すと説明、敏言の身体を操って術をかけた。「玲瓏…これで帰れるぞ」しかし花妖の元神を戻そうとした時、若玉がこっそり敏言の背中から護符を剥がしてしまう。「あ、切れた!」騰蛇は何かの拍子に護符が落ちたと分かったが、敏言が陣のやり方を覚えているはずだと気にしなかった。敏言は陣のやり方が分からず困惑した。すると若玉が覚えていると安心させ、その前に花妖を利用して霊匙(レイシ)を取り戻そうという。敏言は道義に反すると止めたが、若玉は敏言こそ潜入のため二師兄の腕を斬ったと言い返した。「師父の命を忘れたのか?霊匙を取り戻せと言われただろう?」烏童に寵愛される花妖はあっさり霊匙を手に入れ戻ってきた。しかし化粧箱には離沢(リタク)宮の飛龍印(ヒリュウイン)しか入っていない。若玉は離沢宮の秘宝を懐にしまうと、他の霊匙は別の隠し場所だろうとごまかした。「長居は危険だ、もう行こう!」すると若玉は花妖に元神を戻したが、運悪く妖魔たちに見つかってしまう。鐘敏言と若玉は洞窟から逃げ出したものの、不周山の出口までは遠かった。物陰に身を潜める2人、すると若玉は自分が敵を引き付けるので逃げろという。「青木(セイボク)鎮で合流しよう」若玉は敏言が止めるのも聞かず飛び出した。しかし妖魔たちに追い詰められ、崖から転落してしまう。「若玉っ!」驚いた敏言は若玉を助けに行こうと引き返し、妖魔に囲まれた。その時、璇璣たちが駆けつけ、騰蛇が一撃で妖魔を一掃してくれる。そこで司鳳は騰蛇に若玉の捜索を任せ、ひとまず敏言を連れて不周山を脱出した。つづく(  ̄꒳ ̄)みんな自分のポケモンがいるのねw
2022.02.13
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长歌行 The Long Ballad第16話「生きる意味」李長歌(リチャングァ)は阿詩勒隼(アシラシュン)がなぜ自分を奴隷にしたのか、その真意が分からなかった。自分をそばに置いても禍根を残すだけ、しかし隼はまずは弱肉強食の草原で生き抜くことができてからの話だという。一方、皓都(コウト)は配下に阿詩勒部を追うよう命じていた。「李長歌の最期が見たい、もし敵と結託したら殺せ」位牌の前で長歌は使命があると訴え、この難の決着後に自分を殺せと言っていた。…李長歌、その使命に殉じることができるかな?…皇太子・李世民(リセイミン)は未だ行方知れずとなった娘の永安(エイアン)公主・李楽嫣(リラクエン)を見つけられずにいた。それでも便りがないの無事な証拠、天が守ってくれると祈るしかない。すると杜如晦(トジョカイ)が急報を知らせにやって来た。実は阿詩勒部が国境を襲い、行軍総管・司馬図(シバズ)と朔(サク)州刺史・公孫恒(コウソンコウ)が殉職したという。どうやら阿詩勒軍に包囲されて戦報を出せず、皓都に命じられた配下がやっとの思いで長安へ伝達していた。故郷を追われ草原へ向かう李長歌だったが、すっかり生きる気力を失っていた。穆金(ボクキン)は十四郎が女だとは知らず、あのひ弱さで草原は耐え切れないという。しかし阿詩勒隼はなぜか大丈夫だと言った。「生への執着が強い、これしきでは負けないさ」「…奴のことを理解しているんだな」こうして鷹団の幕営に到着した阿詩勒隼たち、実は朔州から斥候が尾行していることに気づいていた。どうやら十四郎の様子を探っているらしい。そこでその夜、十四郎を天幕の裏へ連行し、斥候が見ていると知りながら処刑した。朔州から逃れた秦老(シンロウ)と緒風(ショフウ)は外地の客桟にいた。偵察に出ていた緒風は朝廷が阿詩勒軍を追い出し、今は唐軍が駐屯して民を守っていると報告する。「それから…若主公が…ゥッ…暗殺が失敗に終わり殺されたと…」しかし秦老は長歌なら生きていると安心させた。刺史の約束に応じた阿詩勒隼は長歌を殺せないはず、恐らく草原に連れて行ったのだろう。そこでまず媛娘(エンジョウ)の落ち着き先を決め、かつての情報網を使って行方を探すことにした。皓都は伝書鳩で李長歌が処刑されたと知った。…李長歌、それがお前には最善かもしれないな…すると偶然にも同じ宿舎に魏淑玉(ギシュクギョク)が現れる。淑玉は皓都が長安に戻っていないことから、まだ長歌を探していると気づいた。しかし皓都は李長歌なら死んだと教える。淑玉は皓都が殺したと早合点、思わず剣を抜いて皓都の首に突きつけた。「お前を殺し、自害する!」「じゃあやれよ、李長歌が死んで勇敢になったのか?」皓都あっさり淑玉から剣を奪い取ると、李長歌を殺したのは阿詩勒部だと教えた。「結局、俺は誰も守れなかった…」楽嫣からもらった平安符を握りしめながら目を潤ませるイールン…って、また情けない役(´-ω-。` )皓都は公主探しに専念するよう釘を刺し、淑玉だけでは心もとないのか、義父から公主を探すよう命じられたと言った。(๑•̀ㅂ•́)و✧<私が先に見つける! ←やる気はあるイールンwそこで皓都は少なくとも朔州にはいないと教えた。「李長歌は朔州で都尉だった、公主がいたのなら接触を試みる、つまり朔州はハズレだ」長歌が目を覚ますと天幕に穆金がいた。「なぜ気絶させた?殺すはずだろう?」すると穆金は十四郎の代わりに別の奴隷が死んだと教える。なぜ阿詩勒隼が自分を助けたのか訝しむ長歌、しかし穆金こそ奴隷に目をかける隼が理解できないと苛立った。「どれほどのタマなんだか、こんなヤワな奴を連れ帰って何になるんだよ!…ふん!」一方、陥落した代州から逃げ延びた楽嫣は雲州に流れ着いた。そこで県衙(ケンガ)に助けを求めたが、装飾品を全て奪われ身分を示せる物が何もない。確かに朝廷は秘密裏に公主を捜索していたが、長官はまさか目の前の薄汚れた難民の娘が公主とは思えなかった。すると楽嫣は公主を装う罪人だと責められ、捕縛されそうになって慌てて逃げ出してしまう。しかし行く当てなどなく、市場の石段に腰掛けて悲しみに暮れた。阿詩勒隼は十四郎を放っておいた。ますます隼のことが分からなくなる穆金、すると隼は自分が気にかけるほど苦しめてしまうという。「自分を恨むくらいなら俺を恨めばいい…」( ゚д゚)<はあ?どっどうした?!呪いでもかけられたのか?!(  ̄꒳ ̄)<奴は自力で立ち上がり身を守るしかない…俺がいない時もあるんだ( ゚д゚)<なぜ気にかけるんだ?あいつ、感謝もしてないぞ?(  ̄꒳ ̄)<いいんだ…生きてくれるなら( ゚д゚)<はい?そこへ十四郎を監視している衛兵が駆けつけた。「例の奴隷が倒れました」飲まず食わずの長歌がついに倒れた。やがて気がついた長歌は付き添っている阿詩勒隼の姿に驚き、慌てて身体を起こす。「何かされるとでも思ったか?こんな女、興味はない」隼は長歌の正体を知っていた。実は川で助けた時から長歌が女だと分かっていたという。「忘れるな、その命は俺のものだ」隼は薬を飲むよう迫ったが、長歌は咄嗟に隼の帯刀を抜いて斬りかかった。しかし隼は瞬時に回避、そこで長歌はそのまま自分の喉元を刺そうとする。隼はぎりぎりのところで長歌の腕をつかんで止めると、短刀を捨てた。「死ねば全て解決するのか?!」「惨めに生きるよりマシよ…」すると隼は強くなって自分を倒すために生きたらどうかという。「俺がお前なら鷹師の中でのし上がり、いつか必ず相手の息の根を止める(๑•̀ㅂ•́)و✧ 公孫恒に報いるため歯を食いしばって生きろ!」長歌は敵討ちと聞いて急に身体の力が抜けた。…そうだ、刺史や阿竇(アトウ)の敵討ちだけじゃない、このまま死んではダメよ…隼は死ぬのは簡単だが生きるのは難しいと諭し、短刀を拾って出て行った。その頃、楽嫣の捜索に戻った皓都と魏叔玉が雲州へ入った。2人は真っ先に県衙へ乗り込み公主の肖像画を見せると、雲州長官は追い払った難民の娘だと気づいて真っ青になる。一方、楽嫣は空腹に耐えかね、露店で胡麻餅(フーマービン)を買おうとしていた。店先で偶然、出くわした柴(サイ)女将は難民の娘を怪訝そうな顔で見たが、楽嫣が衣の下から銭袋を取り出すと安堵する。「それで女の刺繍と言えるのかい?」女将は娘の下手くそな刺繍を揶揄したが、楽嫣にとって長歌のうさぎの刺繍ほど価値のあるものはなかった。「私には天下一、素敵な小袋だわ」しかしその様子を物乞いの少年が眺めていた。少年はわざと娘に体当たりして銭袋を奪った。何も気づかない楽嫣だったが、女将から指摘されて銭袋をすられたと気づく。「返して!」楽嫣は必死に少年を追いかけ、やがて裏道で追い詰めた。「袋は返して、お金はあげるから!」すると少年は中身を取り出して袋を投げ捨て、塀をよじ登り逃げてしまう。楽嫣は袋の埃をはたきながら、急に涙が込み上げてきた。「チャングァ…どこにいるの?」官兵は市場で肖像画を見せながら公主を探していた。すると偶然、市場に戻ってきた楽嫣を見つける。楽嫣は自分が公主を偽った罪人として追われていると誤解、慌てて坂道を登って逃げた。楽嫣は高台にある織物工場に逃げ込んだ。勝手に正門を閉じて呼吸を整える楽嫣、すると市場で出会った柴女将が現れる。「お金をなくしたからって私を尾行したの?」「追われているんです、公主を装ったと言われて…」すると運悪く官兵が門を叩いた。「開門!」官兵は織物工場に乗り込み、公主を探した。しかし公主の姿はなく、あきらめて帰って行く。すると水瓶の中で息を止めていた楽嫣が飛び出した。ザッパーン!彡( ๑≧ꇴ≦)プハーッ!楽嫣は公主を偽ったのではなく、本当に公主だと話した。当然、女将は信用しなかったが、娘が悪人とは思えず見逃してくれる。「忙しいの、出て行ってくれる?」「今、出て行ったら殺されてしまう、もう少しここにいさせて、お願い」女将は乗り掛かった船だと1日だけ泊めることにしたが、楽嫣はこれからどうすればいいのか分からず途方に暮れた。長歌は生きる気力を取り戻し、久しぶりに外へ出た。…これが草原なのね、なんて広いの…その時、ちょうど子供たちに土産を渡す阿詩勒隼たちの姿を見かける。長歌は幼い頃、楽嫣と2人で叔父の土産を楽しみにしていたことを思い出し、ふいに感傷的になった。すると高台にいる長歌に気づいた隼が鞠を投げ渡す。「蹴鞠(シュウキク)が得意だろう?それをやるよ!」その様子を見ていた子供が長歌に鞠で遊びたいと声をかけた。長歌は黙って鞠を譲ると、嬉しそうに走りまわる子供たちを見て思わず笑顔になる。草原で初めて見せる長歌の笑顔、隼は安堵して戻ったが、長歌の両足は鎖でつながれていた。県衙は総出で公主を探した。しかし市場でせっかく見つけた公主を見失ってしまったという。「なぜ逃した!」「こっ公主にも足がありますから…もう雲州にはいないやも…アワアワ…」皓都と淑玉は雲州長官に激怒、もはや官府を信用できず自分たちで探すと決めた。つづく( ̄▽ ̄;)よく見るとウーレイのかつらもリーゼント型だわ…もうこの型で行くと決まったの?w
2022.02.12
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长歌行 The Long Ballad第15話「信念に殉じて」公孫恒(コウソンコウ)は朔(サク)州の民を守るため阿詩勒(アシラ)部に自分の首を差し出すと決意した。驚いた李長歌(リチャングァ)は止めようとしたが、秦(シン)老が制止する。「秦老!刺史が犠牲になるのを見ているつもり?!」「それは…主公、私に送り出せと言うのはあんまりでは?」しかし主が自分の決断を覆さないことは秦老が一番良く分かっていた。すると公孫恒は剣を手つかみ、背を向ける。「秦老、今後は長歌に仕えよ、お前の信念につながるやも…」この危機の中、朔州の数万の民は誰一人として逃げようとしなかった。公孫恒は自分を信じてくれる民を裏切ることはできないと覚悟を決めたが、妻と娘を残して行くことが悔やまれる。「妻よ…来世でまた会おう」「刺史ぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」公孫恒は長歌と秦老の目の前で自害した。悲しみに打ちひしがれる長歌、そこへ夫の決意に気づいていた夫人が現れる。「…これは犠牲ではない、民を守れたことは最大の栄誉よ」すると夫人は夫のそばにいたいので少し時間が欲しいと頼んだ。秦老は泣き崩れる長歌を引っ張り出して外へ出たが、やがて殿内から刃物が落下する音が聞こえる。驚いた長歌と秦老が扉を開けると、夫人は公孫恒の後を追って自害していた。命を絶った二人の姿に悲しみと怒りが込み上げる長歌、しかし秦老は刺史夫婦が命をもって信念に殉じたという。「これで郡主もやっと分かったはず、家とは何か、国とは何か、民とは天下とは何たるか …郡主が執着する信念は?あなたの信念は何ですか?」「信念?私の信念は…」穆金(ムージン)は公孫恒があっさり降参したことに戸惑いを隠せなかった。すると阿詩勒隼(シュン)は公孫恒を英雄だと称え、献杯する。しかし条件を聞いた穆金は驚いた。民を傷つけず捕虜にもしないという取引など、延利(イエンリー)可汗にどう説明するつもりなのか。「お前らしくないぞ?いつから軟弱になった?」「…それからもう一つ、伊布坎(イフカン)が死んで熊ちゃんには痛手だ 明日の開城時、熊ちゃんの暴走を防がねばならない」( ๑≧ꇴ≦)<熊ちゃんって…やっぱり軟弱だ!w阿詩勒隼は穆金を先に帰し、高台でひとり酒を飲みながら朔州を眺めていた。あの灯のどこかに十四郎がいるのだろう。その頃、長歌は城楼に立っていた。そばには公孫恒の首を収めた木箱がある。…″身は死しても霊は眠らず、豪胆たる魂魄(コンパク)は死者の英雄″…刺史には及ばなくても朔州の民とこの辺境の要塞は守ってみせます…虎穴や火水であろうとこの長歌、決して恐れませんそしてついに約束の朝を迎えた。朔州のどさくさに紛れて皓都(コウト)は刺史府に潜入、公孫恒と夫人の位牌の前で座っていた長歌に剣を突きつけた。「公孫恒は死に朔州は開城、もはやその命に意味はない」「まだ終わっていない、唐の郡主として唐の民を守るために戦う それを阻むというならお前は唐の敵も同じ!」すると皓都は何も言い返せず、剣を降ろした。「私の家族は虫けらのように殺された、生まれた地から追放され、毎日が生き地獄だった… この難の決着後に私を殺せばいい」皓都は長歌が位牌に礼を尽くす姿を不思議そうに見ていた。「投降将にそれほどの礼を?」「それほどの方よ、私は公孫恒と出会って自分の忠義に気づいた… 民のために首を差し出した方は誰より尊敬できる」長歌の思わぬ言葉に皓都はそれ以上、何も言えなかった。秦老と緒風(ショフウ)が城門で待っていると、長歌が公孫恒の首級を持ってやって来た。「帳簿は二重に作った?」「はい、7割はごまかせました」「阿詩勒部が入城した隙に媛娘(エンジョウ)を城外へ逃がし、蓄えも運び出して 連絡するまで戻ってはだめよ」国境の都城が敵に奪われても長安から援軍が来る様子もなく、長歌は投降後に何が起きるか予測がつかなかった。公孫恒夫妻の忘れ形見を預けられるのは秦老たちだけ、長歌は朔州なら自分が守ると安心させる。「この秦老、一介の侠客で耳順(ジジュン/60)の年も越えました 謀士として補佐した主公は5人、皆が運気と帝王の相に恵まれながら李氏に勝てず身を滅ぼした そんな私を郡主は傘下に従えるというのか?」「自分の信念が何か今は分からない、でも一つだけはっきりしている 私は家を失ったけれど唐は失いたくない、私に力を貸して欲しいの」すると秦老と緒風は永寧郡主に仕えると誓った。阿詩勒隼が率いる鷹団は静かに開城を待った。やがて雪が舞い始めると、長歌がたった一人で門から出て来る。長歌は鷹団首領のもとへ到着、投降すると宣言して首級を差し出した。そこで穆金は箱の中を確認し、確かに公孫恒の首だと特勤(テギン)に報告する。しかし長歌は聞き覚えのある声にハッとなった。鷹団の首領が仮面を外した。長歌は特勤の正体が阿準(アジュン)だと知って呆然、しかし涙をのんで朔州の民を助けて欲しいと嘆願する。「どうしても血祭りにあげるというなら朔州ともども果てるまで!」鷹団から怒号を浴びせられながら必死に民を守ろうとする長歌、すると阿詩勒隼が馬を降りて来た。「いいだろう、約束する」その時、急に空が明るくなって雪が止んだ。「しかし1つ条件がある、俺に服従せよ…俺を主とし、俺の意に従え」隼は今や朔州中が李都尉を反徒とみなしていると指摘し、どちらにしても戻れないという。「…特勤に従います」その時、隼は長歌の大きな瞳からこぼれ落ちる涙を見た。秦老と緒風は媛娘を連れて無事に朔州から脱出した。一方、朔州には阿詩勒軍が侵攻し、長歌を見せしめにする。長歌は民から刺史を殺して朔州を売ったとなじられたが、決して言い訳しなかった。黙って見ていた穆金だったが、何も知らず恩人に怒りをぶつける民たちの理不尽さにへき易する。そこで穆金は可汗が朔州に恩赦を与えたと教え、民をなだめた。その夜、阿詩勒隼たちは刺史府に入った。そこへ敵兵を解放したと知った土喀設(トカシャー)が乗り込んでくる。「なぜ殺して首を持ち帰らぬ!熊師が大勢、犠牲を出したんだぞ?!」「お前が暴挙に出たから作戦は失敗した!可汗の計画を潰しておいて、よく言えたな! …お前がおとなしく口をつぐむならうまい汁を吸わせよう しかし拒むなら、可汗に何と報告されても知らんぞ」ฅ(•̀㉨•́ )ฅ<覚えてろよ!阿詩勒隼はこれまでも唐の民を密かに見逃していた。しかし今回はあの土喀設に知られ、穆金は可汗の耳に入るのではと危惧する。「覚えておけ、これは俺が決めたことだ、鷹師は関係ない…それより頼みがある」阿詩勒隼は朔州に″李十四郎は鷹団を襲って失敗し、国に殉じた″と告示を張り出した。民たちは死屍に鞭打つことはできず、李都尉への怒りを収める。一方、捕らわれの身となった長歌は阿準が自分のために策を弄したとは知らず、悶々としていた。つづく(^ꇴ^)ようやく男主と女主が合流しました!
2022.02.11
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上阳赋 The Rebel Princess第46話「皇子の誕生」皇后・謝宛如(シャエンジョ)が産気づいた。臨月までまだ3ヶ月、急な早産に驚いた皇帝・馬子隆(バシリュウ)は昭陽殿に駆けつけ、何としてでも母子を守れと叱咤する。一方、夜中に起こされた皇太后は面倒臭そうに着替えていた。桂(ケイ)嬷嬷(モーモー)は皇帝がこの数日、辛(シン)貴人を訪ねていたため、皇后の気を引く作戦だと揶揄する。「まあいいわ、行きましょう、初孫には違いないのだから…」皇后は難産で苦しみながらもついに皇子を出産した。謝家の血筋だと冷静だった皇太后も、息子そっくりな孫を抱いて目尻を下げる。一方、王儇(オウケン)も翌朝、蕭綦(ショウキ)から皇子の誕生を聞いた。「時が経つのは早いものね…」一緒に育って来た兄の王夙(オウシュク)と宛如が親になったと思うと王儇は感慨深い。すると蕭綦はそのまま阿嫵(アブ)と寝所にこもった。その頃、北の地で死を装った王藺(オウリン)は道なき道を進んでいた。護衛は皇都に戻るよう勧めたが、警戒心の強い王藺は嘘とはいつか露呈するものだと戒める。そんな王藺にとって江南の水害が思わぬ助けとなった。「まさか私が行くとは誰も思うまい」護衛は疫病が蔓延していると反対したが、王藺は江南で治水にあたる息子・王夙を訪ねると譲らなかった。「心配ならここで待て」王夙が避難民を集めたおかげで人手不足は解消された。しかし梅雨はまだ1ヶ月は続くため、先手を打たねばならないと気を引き締める。そんな中、突然、見覚えのある美しい娘が王夙を訪ねて来た。「…采微か?久しぶりだな」聞けば顧氏は江南陵陽(リョウヨウ)の出身、大雨で祖父の墓が損壊したと知らせがあり、朝廷にいる兄の代わりに修繕に来ていたという。王夙は力を貸すと申し出たが、実は采微が来たのは治水に人手が足りないと聞いたからだった。「江南の士族は顧氏から恩恵を受けているため、力になれるかと…」宮殿で皇子の誕生を祝う盛大な宴会が開かれた。しかしなぜか主役の皇子と皇后の姿がない。その頃、宛如は泣き止まない皇子に苛立ち、宮女たちに八つ当たりしていた。皇子が病弱だと噂になれば皇太子の地位に影響しかねない。鄭(テイ)嬷嬷(モーモー)はかんの虫退治も試したが効果がなかったと訴え、仕方なくある方法を提案した。皇后が遅れて息子・馬静(バセイ)を連れて大殿に現れた。皇帝は早速、臣下たちに皇子を披露、阿嫵に自分の子供を見てくれという。そこで王儇は席を立ち、皇子を腕に抱かせてもらった。皇子は眠っていたが、なぜか顔が赤く、様子がおかしい。しかし王儇は何も言わず席へ戻った。祝宴はお開きとなり、王儇は申太医の治療を受けるため鳳池(ホウチ)宮に泊まることになった。「明日、迎えに来よう…酒は飲むなよ」「…はお」すると王儇は意味ありげに微笑んで蕭綦と別れた。王儇は道すがら徐(ジョ)女官に小皇子の様子が変だったと教えた。「ものすごく顔が赤かったの、でも汗は出ていなかった」しかし徐女官は多くの付き人がいる皇子に問題があるとは思えないという。王儇は皇子を抱いた時に酒気がしたと言ったが、確かに自分の匂いだったかもしれないと笑った。鳳池宮の宮女たちは郡主との再会を喜んだ。「お帰りをお待ちしていました!王妃、申太医がお待ちです」皇祖母から賜った鳳池宮は今も何ら変わっていない。…民たちは″宮殿は欲望の城だ″という…山のような財宝と権力があり、富み栄えた場所だと言うが…私にとって宮殿は鎖であり邪悪な獣そのもの、それでいて我が家のようにも感じる…好きだけど怖くもある…今なら分かる、宮殿には愛すべき親族たちがいるが、怖いのもまた彼らだと王儇は治療が終わると、中庭の木の根を掘り始めた。実は成人の儀の前にこの下に桃花酒を埋めたという。「せっかくだから味見しないと…」「大王の言いつけを忘れたのですか?」王儇は徐女官に叱られたが、2人だけの秘密だと説得した。「少しだけですよ?」「酔わないと誓うわ」しかしそこへ招かれざる客が現れた。皇太后は阿嫵が鳳池宮に泊まると知り、急に訪ねて来た。困惑する王儇をよそに酒を飲もうと誘う皇太后、しかし王儇は口をつけようとしない。そこで皇太后は昔話を持ち出して叔母と姪の情を懐かしんだ。「…あの頃、太后は私の叔母で、私は阿嫵でした」「そうよ、私はずっとあなたの叔母です、あなたが成長して言うことを聞かなくなっただけ」皇太后は冗談めかして笑いながら、もし皇帝に嫁いでいれば何も変わらなかったという。「そなたがあの頃のままなら良かったのに…」一方、宛如は皇子に酒を飲ませて眠らせ祝宴を乗り切った。しかし昭陽殿に戻ってしばらくすると、皇子は身体中に湿疹が出て泣き出してしまう。皇太后は改めて酒を勧めたが、王儇は拒んだ。もし皇帝と婚姻すれば父と皇太后は不仲にならず、先帝も父も命を落とさずに済んだと言うのか。「母親は今も屋敷で私を待っていてくれたと?」皇太后は阿嫵がまだ自分を恨んでいると分かったが、王儇は皇太后を責めなかった。ただ自分が皇太后の障害になれば、結局、自分も排除されるのだろう。皇太后は阿嫵の言葉に驚き、和解をあきらめて席を立った。「お気をつけて」皇帝は知らせを聞いて慌てて昭陽殿に駆けつけた。確かに皇子は身体中が真っ赤になり湿疹が出ていたが、申太医は異常ないという。「…陛下、発疹の原因はおそらく酒です」「酒だと?!」太医の呆れた診断に子隆は思わずふざけるなと怒号を響かせたが…。つづく( ๑≧ꇴ≦)哥哥の満面の笑みよw
2022.02.10
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上阳赋 The Rebel Princess第45話「喜と悲」馬子澹(バシタン)は皇帝陵に戻る前、密かに蘇錦児(ソキンジ)と接触した。「…彼女はどうだ?」「王妃はお元気です、大王も王妃を大切になさっています」「やはりそうか…容易に手に入らない女だ、大切にして当然だ」すると錦児はいずれにしても王儇(オウケン)は豫章(ヨショウ)王の妻だと釘を刺した。しかし子澹は心の赴くまま生きると伝え、それより自分に協力して欲しいという。「安平王の頼みなら命でも差し出せます」「…王妃を裏切ることになってもか?」「もう裏切っています、あなた様のために…」一方、父の死を知った王儇は衝撃のあまり倒れた。駆けつけた申(シン)太医は鎮静薬を飲ませて王妃を眠らせたが、心労により古傷や流産で弱っていた身体は衰弱、また何かあれば命の危険もあるという。しかし幸いにも豫章王府には賀蘭箴(ガランシン)が贈った氷綃(ヒョウショウ)花があった。申太医の話ではこの貴重な花は傷を癒やし、寿命を延ばす効果があるという。「この花を煎じて飲めば十数年は寿命が延びます…その代わり決して懐妊してはなりませぬ」子澹は錦児が自分を皇都へ戻すため、従姉の皇后・謝宛如(シャエンジョ)の間者になったと知った。「しかし私が今世で忠誠を誓うのは安平王ただお一人です」すると子澹は自分を助けたいなら皇后であれ豫章王府であれ、ささいな動きも全て自分の腹心に伝えるよう頼む。「私の帰りを待て、お前への恩は忘れぬと約束する」王儇は幼い頃の幸せな夢を見ながら、このまま目覚めたくないと願った。しかし現実に引き戻され、氷綃花の薬を飲むことになる。蕭綦はいつものように口直しの砂糖菓子を差し出したが、王儇は口にしなかった。「両親を亡くして知ったわ、薬の苦さなどたかが知れていると…」すると蕭綦は幼い頃、両親を疫病で失ったことを思い出し、確かに永遠に続く痛みだという。思えば長く軍にいて多くの命を奪い、自分の両手は血にまみれていた。「そんな私への罰として子を持てぬのなら何も文句は言えぬ だが…天は私を気遣い、そなたを妻としてくださった」蕭綦は正直に王儇の身体では子供を産むのが難しいと伝え、2人で生きて行こうと励ました。我が子が母を失うくらいなら子はいなくていいという。「この人生では子がいなくていい」蕭綦は阿嫵(アーウォ)を抱き寄せると、王儇はしばし蕭綦の胸で泣いた。。゚(∩ω∩`)゚。だーわんその夜、皇帝・馬子隆(バシリュウ)は身重の皇后の様子を見に行った。宛如は政務で疲れた皇帝を気遣ったが、子隆はしみじみ謝家の女子は男の心をつかむのがうまいと感心する。「父皇が謝貴妃を寵愛した理由が分かる」「(はっ)他意はありません、陛下に尽くしたいと思っただけで…」「打算などとは思ぬ、そなたの心はよく分かっておる」←いや分かってないwすると宛如は近頃、お腹の子が何度も寝返りを打ってよく眠れず、どうも心が落ち着かないと言った。「どんなことであれ見過ごさず、用心した方がよいのでは?」一方、皇太后は王倩(オウセン)の失敗にもめげず、新たに選抜させた妃嬪たちを入宮させていた。しかし目を掛けていた娘・顧采薇(コサイビ)が選ばれなかったと知り、側室が駄目なら甥・王夙(オウシュク)の相手にするのも悪くないという。忽蘭(クラン)の使者として皇都に来ていた賀蘭箴たちは帰国の途についた。一行の中には賀蘭拓(ガランタク)に嫁ぐ王倩の馬車もあったが、見送りは一人もいない。同じ頃、豫章王府の前には宋懐恩(ソウカイオン)が花嫁を迎えに来ていた。義妹の門出を笑顔で送り出したい王儇だったが、これまで苦楽を共にして来た蕭玉岫(ショウギョクシュウ)との別れに涙をこらえるだけで精一杯となる。「行きなさい…」すると玉岫は最後に叩頭し、別れの挨拶とした。粛毅(シュクキ)伯府で宋懐恩と玉岫の盛大な祝宴が行なわれた。懐恩は酔った勢いで床入りの儀へ向かったが、玉岫の花嫁姿にあの日の王儇の姿を重ねてしまう。そんな王妃への秘めた思いを隠し、懐恩は玉岫を抱きしめ、全てを心の中に封じ込めた。懐恩は新妻を残し、江夏王と共に江南へ旅立った。王夙と宋懐恩は早速、治水工事に取りかかったが、造っても造ってもすぐ雨で崩され、やがて人も馬も限界に近づく。水害により広まった疫病もいよいよ薬が底をつき、このままでは持ちこたえられそうになかった。ともかく排水路が完成しなければ話にならず、王夙は働き盛りの男を工事に合流させる命令を出すと決める。「労働時間別に食料を分ける、そうすれば兵士も休めるし、避難民には仕事ができる」その夜、皇都も雷雨になった。王儇は窓から外を眺めながら、江南ではどれほどの雨なのだろうと兄を心配する。思えばこの時、王儇は兄との別れで泣いていなかった。恐らく兄が江南へ夢を叶えに行ったからだろう。…しばらくして予想通りの結末になったと知ったが、その間、何が起きたのかは予想できなかった…のちに哥哥と再会した日、何もかもが変わり果ててしまっていた一方、宮中では突然、皇后が産気づいていた。つづく(  ̄꒳ ̄)色々とフラグが立ってます
2022.02.10
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琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption第32話花妖は緒玲琅(チョレイロウ)の元神を半分持っているとも知らず、鐘敏言(ショウビンゲン)に親近感を持ち始めた。そこで密かに敏言と二師兄を面会させて居所に戻ったが、ふいに烏童(ウドウ)が現れる。烏童は花妖の行動を怪しみながら、それとなく探りを入れた。「陳敏覚(チンビンカク)に何か食べ物を届けないとな…」すると菓子を食べていた花妖は動揺して激しくむせてしまう。( ๑≧ꇴ≦)∴ブハッ!…じゃあ私が持って行くわしかし烏童が渡した点心には毒が入っていた。烏童の部屋に大きな木箱が運ばれて来た。何事かと集まる鐘敏言や若玉(ジャクギョク)たち、すると烏童は少陽派掌門・褚磊(チョライ)に贈り物を届けるという。敏言と若玉は道案内を任されたが、その大きな木箱の中身が何なのか知る由もなかった。褚璇璣(チョセンヂー)と禹司鳳(ウシフォン)は山に出かけては天虚(テンキョ)堂へ潜入する方法を探した。しかし今日も妖魔の影さえ見当たらない。2人はあきらめて引き上げることにしたが、その時、山火事を発見した。現場へ急ぐ璇璣と司鳳、すると村人たちがこれも天意だと諦めながら避難していた。聞いてみれば空から大きな火の玉が現れ、全てを燃やしてしまったという。そこで司鳳は陣を張って雨を降らせ、消火した。(^ꇴ^)<火が消えたわ!すると山からびしょ濡れになった神仙が現れる。( *`ω´)ノ<この神君の火を消したのは誰じゃ?!司鳳はその神仙が天界の神獣・騰蛇(トウダ)神君だと分かった。山に火の玉を落としたのは騰蛇だった。騰蛇は自分の火を消した2人に激怒、無力な人間を火術で吹き飛ばそうとする。すると司鳳が咄嗟に璇璣を突き飛ばして助け、激しい炎にまかれて消散した。( ゚ロ゚)!!<司鳳?!…よくも〜(,,Ծ‸Ծ,,)メラメラメラメラ~キッ!(・`ω・´)ノ<定坤(テイコン)!司鳳を殺された璇璣は激情にかられ命剣を招喚、するとその剣を見た騰蛇は呆然となる。「定坤?!」実はその娘こそ騰蛇が探し続けていた戦神だった。騰蛇はついに戦神を見つけた。mg( ー̀ωー́ )<お前と腕比べしたくて千年も探してきたんだ!来いや!( ・`ω・´)<腕比べなどではない…死ねっ!すると司鳳が無事に戻って来た。あの時、咄嗟に陣を張って逃げ出すことに成功した司鳳は、ちょうど璇璣が騰蛇を突き飛ばした隙に傲因筋(ゴウインキン)を放ち、騰蛇を捕縛することに成功する。( ๑≧ꇴ≦)<司鳳!生きていたのね!そこで司鳳は騰蛇を璇璣の霊獣にしてはどうかと提案した。璇璣はどう見ても聞き分けのなさそうな騰蛇では嫌だという。しかし司鳳が騰蛇から一条の血を抜き取って血魂珠(ケツコンシュ)を作り、璇璣に渡した。「璇璣、握ってみろ」( ˙꒳˙ )_。ギュッ! ヒィィィ!(((;꒪ꈊ꒪;)))「璇璣、名前を呼んで」(^ꇴ^)<騰蛇!💫ピカッ!(O_O)ハッ!すると璇璣と騰蛇は血の契約で結ばれ、騰蛇は自分の意志に関係なく主に服従してしまう。( T_T)\(´ω`๑)ヨシヨシ♪璇璣と司鳳は騰蛇を連れてふもとの町へやって来た。そこで司鳳は小銀花(ショウギンカ)に騰蛇を任せ、酒楼の部屋で休憩するという。「小銀花は私の霊獣だ、心得を学ぶといい」騰蛇は今のうちにさっさと逃げ出したが、肩に乗った銀花蛇が無駄だと呆れた。「じゃあ、どこまで行ける?」すると空を飛んでいた騰蛇はいきなり落下してしまう。ƪ(˘⌣˘)ʃ<ここまでみたいね~@小銀花璇璣と司鳳はしばし2人だけの幸せな時間を過ごした。司鳳は騰蛇の火のせいで燃えてしまった璇璣の眉を描き足しながら、かつて柳意歓(リュウイカン)に教えてもらったと話す。「いつか役に立つと言われたが本当だったなw」「父上も母上に眉を描いてあげたそうよ」「夫婦なら当然さ…」しかし穏やかな時間も束の間、給仕が駆けつけ、外で騰蛇が暴れて大変だと知らせた。騰蛇は霊獣の契約を破棄させようと、町を破壊して璇璣を困らせた。怒った民は主の璇璣に詰め寄ったが、司鳳が賠償金を払ってなだめてくれる。騰蛇は再び璇璣と手合わせしたいと訴え、決着をつけると意気込んだ。しかし霊獣は主を傷つけることができず、璇璣に何度、手を出そうとしても無駄だと知る。「私の霊獣になった以上、勝手は許さない、謝罪して」璇璣は血魂珠を出して握りしめると、否応なしに騰蛇はひざまずいた。主従関係を結んだものの、璇璣と騰蛇は険悪なままだった。そこで司鳳は喧嘩をせず向き合うよう助言し、璇璣に″霊獣しつけ便覧″を譲る。しかし騰蛇は愛玩動物のように扱われたと憤慨、結局、打ち解けられないまま亭奴(テイド)と柳意歓が待つ隠れ家に戻った。亭奴は璇璣の霊獣が騰蛇神君だと知って驚いた。騰蛇はようやく自分を崇めてくれる人材と出会って安堵したが、その時、意歓の眉間に天眼があると気づく。「お前、天眼を盗んだのか?!なんと不敬な…私が天界に報告すればお前たちは罪を免れぬぞ!」そこで璇璣との契約を解けば助けると迫ったが、意歓はそう簡単に騙されなかった。「霊獣ならお前に自由はない、璇璣、でかしたぞ!そいつを放すなよ!」(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン人間たちに翻弄され不満を募らせる騰蛇、その時、ようやく亭奴が天界にいた医官だと思い出した。小銀花はあきらめの悪い騰蛇を懲らしめようと考えた。そこで確かに主に仙術は使えないが毒なら使えると吹き込み、意歓から盗んだ入魂(ジュウコン)を渡す。「意識を失わせて、その間に腕を斬り落とせば契約が切れるわ」その夜、騰蛇は璇璣の部屋を訪ね、観念したと見せかけて酒を酌み交わそうと持ちかけた。騰蛇に勧められるまま酒を飲み続ける璇璣、しかし一向に倒れる様子はない。その代わり騰蛇の顔がパンパンに腫れて来た。「騰蛇?その顔は…どうしたの?」(  ̄꒳ ̄)<顔って?…(∩゚д゚∩ え?…(((●°◇°●)))ウワァァァァーッ!騰蛇は急いで意歓の部屋に駆けつけ、解毒薬を要求した。しかし意歓は入魂の毒ならすでに死んでいると呆れ、そもそも毒なら手元にあるという。「…ん?だが七蜂催顔(シツホウサイガン)がない」すると意歓は七蜂催顔なら7つの蜂の毒針が原料のため、顔が醜くはなるが死ぬことはないとからかった。璇璣は騰蛇がなぜ自ら毒を飲んだのか分からなかったが、司鳳は恐らく璇璣に飲ませようと企み、主の被害が霊獣に及ぶことまで考えなかったのだという。璇璣は騰蛇の裏切りに深く傷ついた。しかし意歓に解毒する方法を尋ね、主の血が必要だと知る。「いいさ…この顔のままで一生、暮らせばいいんだろう?」素直になれない騰蛇は強がって出て行こうとしたが、璇璣が急に捕まえた。すると騰蛇のかんざしを抜いて手首に刺し、湯呑みに血を入れる。「あなたは私の霊獣よ、守ると約束したわ… 主と認めなくてもいい、醜い顔を見たくないだけよ…さっさと飲んで天界に帰って」璇璣は腕を斬り落とすことができない代わりに、自分の元を離れても構わないと認めた。どちらにしても天界に戻れば人間の短い一生などあっという間、主従関係もすぐ終わるだろう。「あなたと一緒に友だちを救いたかったけれど、あなたは望まなかった 縁がなければ強要できないわ、霊獣なら他にもたくさんいる、こっちから願い下げよ」司鳳は部屋に戻り、璇璣の手首の傷を手当てした。すると璇璣と騰蛇のやりとりを見ていた司鳳は2人なら気が合うはずだという。「実は騰蛇についてある噂を耳にした、良い方法がある…」そこで翌朝、司鳳は騰蛇を引き止めるため、料理の腕をふるった。目が覚めると騰蛇はすっかり顔の腫れが引いていた。そこで一目散に天界へ戻ろうとしたが、どこからともなく美味しそうな匂いが漂ってくる。騰蛇は急いで駆けつけると、ちょうど璇璣と司鳳が朝食を囲んでいるところだった。(๑´ω`๑)<美味しいわ~あら、誰かさんは天界に帰るから食べられないわねえ( ̄▽ ̄;)<たっ食べてから出立する騰蛇は司鳳の料理に舌つづみを打ち、あまりの美味しさに帰らないと言い出した。騰蛇は少しくらい人間と遊んでやるのも一興だと悪態をついた。すると戦神が柏麟帝君(ハクリンテイクン)を覚えていないと知り唖然とする。「帝君のおかげで助かったのに覚えていないなんて…」「帝君のおかげ?」「そうさ、司命によるとお前は帝君を死ぬほど愛していたとか… 転生して全て忘れてしまったのか?しかも美少年にくら替えとはな〜」「でたらめよ!」「チッチッチ…愛が成就しなかったから、お前は天界を恨んだ末に反逆を図ったんだよ だから下界に堕とされたのさ、本当に覚えていないのか?」しかし璇璣はそのおかげで司鳳と出会えたと笑顔を見せた。「まあ美味いものが食えるなら、お前が誰を好こうと関係ないがな~」騰蛇は料理と引き換えに璇璣たちが友だちを救うのを手伝うと約束した。つづく( ˙꒳˙ )あれ?不周山から脱出したあと客桟に戻ったと思っていたけど違うのねで、この屋敷はどこなの?w
2022.02.09
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琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption第31話緒璇璣(チョセンヂー)たちは回廊で禹司鳳(ウシフォン)の治療が終わるのを待った。一方、亭奴(テイド)は司鳳の経脈を修復し、龍晶(リュウショウ)の封印は回復してからにするよう助言する。そこで柳意歓(リュウイカン)は龍晶を枕元に起き、森の中で妖魔を装い司鳳を助けたのは自分だと自慢した。昊辰(コウシン)が気を利用して司鳳を探るとは予想外だったが、霊虚(レイキョ)に隠した妖毒と亭奴の治療のおかげで正体を暴かれずに済む。しかし亭奴はすでに離沢(リタク)宮の秘密に勘づいていた。離沢宮は千年前に絶滅したと言われる金赤鳥(キンセキチョウ)一族の隠れ蓑だった。生き残った祖先が龍晶封印の術で正体を隠す方法を発見し、仮面で顔を隠すのもこれが理由だという。亭奴は決して口外しないと約束したが、ただ将来を共にする相手にも隠し通すのかと聞いた。思わず口ごもる司鳳、すると意歓は話すべきではないという。「璇璣の父親の態度を見ただろ?人間と異なる存在は許せないらしい」しかし褚磊(チョライ)は意外な反応を見せた。亭奴が部屋を出ると褚磊は拝礼して感謝し、今後は恩人として礼を持って遇するという。ただし悪事を働けば正道を優先すると付け加えることも忘れなかった。璇璣は司鳳のそばを片時も離れず見守った。六識を持って初めて心痛の辛さを理解し、もっと強くなって司鳳や大切な人たちを守らねばならないと実感する。一方、不周(フシュウ)山に残った鐘敏言(ショウビンゲン)と若玉(ジャクギョク)は天墟(テンキョ)堂の下働きになった。敏言は若玉が司鳳を刺したことが気がかりだったが、若玉は司鳳が死ぬことはないと安心させる。「君は師父の命で残ったんだろう?友として見過ごせなかったんだ」実は若玉は29話で敏言が客桟に現れた褚磊と密談しているのを目撃していた。あの夜、褚磊は鐘敏言に褚玲瓏(チョレイロウ)の元神だけでなく、霊匙(レイシ)も奪還するよう命じていた。そこで屈服したと見せかけ、天虚堂に潜入するよう指示する。『…いざという時は正道と同門を犠牲にしても構わぬ』敏言は師匠の言葉に驚いたが、これも玲瓏を救うためだと覚悟を決めて拝命した。そこで若玉は自分も協力すると申し出る。敏言は友人まで巻き込んだことに責任を感じたが、若玉は二師兄を助けて霊匙を必ず見つけようと励ました。元朗(ゲンロウ)はまたしても戦神を完全に目覚めさせることができなかった。烏童(ウトウ)に足をすくわれたことが返す返すも悔やまれるが、下手に手を出して飛龍印の霊匙を破壊されたら全てが水の泡になってしまう。ともかく今は目前に迫った簪花(シンカ)大会で点睛(テンセイ)谷の七星盤(シチセイバン)を奪うことが先決、そこで地狼(チロウ)に準備を任せた。「騒ぎを起こし戦神を刺激するのだ、今度こそ完全に覚醒させる」←チャレンジ何回目?( ̄▽ ̄;)司鳳が目を覚ますと璇璣が付き添っていた。璇璣の泣き腫らした目を見た司鳳はこれほど泣けるようになったと揶揄したが、璇璣はもはや笑えない冗談だという。「人を愛するのがこんなに辛いなんて…二度と私を怖がらせないで…」すると司鳳は思わず璇璣を抱きしめ、永遠にそばにいると誓った。その時、璇璣は偶然、枕元にある龍晶を見つけてしまう。「これは何?…あ、分かった!亭奴がくれた薬ね?」「…そうだ」司鳳は自分の正体を明かそうか悩んだが、そこへ意歓や褚磊たちが現れ機会を失った。司鳳はまだ静養が必要だった。そこで璇璣はこのまま残って司鳳に付き添い、褚磊は少陽山に帰って玲瓏に元神を戻すことにする。「お前も大人だ、お前が決めたことには口出しせぬ、だが4年に1度の簪花大会も近い 彼が回復したらすぐ戻りなさい…それからくれぐれも礼節を守るのだぞ?」「でぃえ(爹)ったら!」(  ̄꒳ ̄)え…あれから4年?@きみまろ璇璣はかくまっていた玉児(ギョクジ)を意歓に引き渡した。すると天虚堂で酷い目に遭った玉児は心を入れ替え修行したいという。亭奴はならば安全で霊力が十分な鮫(コウ)人の住む東海が良いと勧め、早速、2人を連れて行った。璇璣は六師兄のことが気がかりだった。六師兄が自分たちを裏切るとは思えず、何か事情があるはずだという。司鳳も若玉の行動には理由があると訴え、回復したら不周山へ行こうと誘った。「絶対に2人を連れ戻そう」「…もうあなたを巻き込まない、強くなって今度こそ烏童と妖魔を倒すわ」「璇璣、君は全ての妖魔が悪だと思うかい?」「もちろん違うわ…ただ悪事を働く妖魔は許さない」(๑•̀ㅂ•́)و✧ガシッ! ヒュ~彡(-_-;)彡←妖魔下働きしながら二師兄の居場所と霊匙を探すことにした鐘敏言と若玉。ある時、敏言は偶然、花妖が毽子(ジェンズ)で遊んでいる姿を目撃した。蹴り羽根は玲瓏の得意な遊戯で、敏言はそっくりな容姿も相まって見惚れてしまう。すると敏言に気づいた花妖が憤慨していきなり鞭を放った。その衝撃で敏言はひざをつき、肌身離さず持っている匕首が落下してしまう。「それは何?」花妖は匕首を招喚すると、急に玲瓏の記憶が蘇った。「…これが家宝?」自分の言葉に動揺した花妖は匕首を投げ返し、無意識に″未来の妻に与えろ″と言い放って帰ってしまう。その頃、褚磊は玲瓏に元神を戻していた。楚影紅(ソエイコウ)は脈も安定し命に別状はないと安心させたが、玲瓏の意識は戻らない。「初めての経験なので典籍を調べてみます、しばらく様子を見ましょう」鐘敏言は花妖が見せた足技が確かに玲瓏の繰り出す瑶華(ヨウカ)剣法を応用した技だと分かった。しかもこの匕首を覚えているとはどう見ても玲瓏としか思えない。すると若玉が北方に元神を他者に移す呪術があると思い出した。「もしや本物の元神は花妖の中にあるのでは?」そこで敏言は隠し持っていた万刧八荒鏡(バンゴウハッコウキョウ)の破片で花妖を調べることにした。(  ̄꒳ ̄)ニヤリ…@若玉一方、旭陽(キョクヨウ)峰に戻った昊辰(コウシン)は師匠・恒陽(コウヨウ)の治療を受けていた。完全に妖毒を排出するにはまだ時間が必要だったが、恒陽は前に昊辰から頼まれた両儀化形陣(リョウギカケイジン)を授ける。「人の姿をした妖魔でも、髪や身体の一部をこの陣で精錬すれば必ずその原形が現れる」昊辰はひとりになると早速、こっそり拾っておいた司鳳の髪を陣の中へ入れた。…奴に良縁花は効かなかった…天界の霊力に身体が抵抗したのは毒のせいではなく妖魔かもしれぬ…禹司鳳、必ず正体を暴いてやる( ๑≧ꇴ≦)ししょん!亭奴と意歓はひとりで修行したいという玉児を残し、客桟に戻って来た。司鳳も床上げし、あと数日もすれば完治できるだろう。これで不周山へ出発できるめどがついたが、璇璣はまだ自分の力が足りないと実感していた。「私も霊獣が欲しいわ、小銀花(ショウギンカ)とあなたの連携が羨ましいの」「確かに強力な神獣を得られたら鬼に金棒だな」璇璣は散歩がてら林に植えた願掛けの木に案内した。実は客桟で願掛けの話を聞き、それを手本にして司鳳の無病息災を祈る風鈴を吊るしたという。満開の青い花が咲く枝にはすでに沢山の風鈴が下がっていた。すると司鳳は璇璣に伝えたいことがあると切り出す。「この秘密は一生、守り抜く、人に知られたくない」司鳳は不思議な形の小箱を招喚し、秘密をここに封じたと教えた。「璇璣、この魯公鎖(ロコウサ)を開ければ分かる」しかし璇璣は複雑なからくりに手こずり、しばらく開けられそうにないと断念する。…璇璣、君はいつかその中を見るだろう…臆病者だと言われてもいい、今の幸せを失いたくないそんな2人の様子を意歓と小銀花が見ていた。小銀花は璇璣が事実を知れば司鳳を傷つけると心配したが、意歓は璇璣にまかせておけと冷たい。「いいか、司鳳にはもう執着するな」一方、鐘敏言はそれとなく花妖に鏡の破片を見せることに成功した。すると予想通り鏡に玲瓏の過去が映し出される。「これは何?!…少陽山って?なぜ私、見覚えがあるの?八珍糕(ハッチンコウ)って?」敏言はやはり花妖の中に玲瓏がいると気づいたが、動揺した花妖は何かの術だと怒って逃げ出してしまう。花妖は突然、地狼に襲われた。「烏童の隠し部屋の開け方を教えろ」「し…知らないわ!」そこへ花妖を追いかけて来た敏言が現れ、匕首を放って花妖を救出する。しかし地狼が一撃を放ち、敏言は花妖をかばって倒れ込んだ。「小六子!大丈夫?!」「今、何と?」すると烏童が駆けつけ、地狼を激しく吹き飛ばした。飛龍印を取り戻そうとした地狼だったが、烏童は他者の魂を奪って己の功力を高めていた。地狼は仕方なく退散、すると花妖は真っ先に烏童に寄り添い、自分で逃げられたと嘘をつく。しかし鐘敏言は功績が認められ、烏童の下で働けることになった。鐘敏言は居所に戻り、若玉に花妖が玲瓏だと訴えた。八珍糕は璇璣の誕生日の祝い菓子、玲瓏でなければ知り得ないという。すると若玉が花妖の体内にあるのは玲瓏の元神の半分で、そのため過去の記憶も不完全なのだと気づいた。そこで花妖を味方につけてはどうかと提案したが、敏言は協力してくれるとは思えない。しかし突然、花妖がこっそり敏言を訪ねて来た。花妖は自分を助けて怪我をした鐘敏言に薬を差し入れ、借りを返しに来ただけだという。「ねえ、二師兄に会いたい?」独房に捕らわれた陳敏覚(チンビンカク)は失った腕の傷が化膿し、熱を出して朦朧としていた。鐘敏言は胸を痛め、花妖からもらった薬を二師兄に飲ませてやる。すると敏覚は目を覚ましたが、六弟子を見ると顔を背けた。敏言は自分の責任だと謝罪し、必ず少陽へ連れ帰って自分の腕を差し出すと約束する。「分かった…お前を信じる」花妖はそろそろ帰ろうと声をかけた。しかし鐘敏言は二師兄に何か食べ物をくれと要求する。仕方なく花妖はいつも持っている餅米菓子を投げ渡した。「あげる、私の好物なの」「感謝する…だた君の好物は桂花菓子だ」つづく(꒦ິ⌑꒦ີ)Rししょん!それにしても若玉がここまでネタバレしているのに疑わない小六子…
2022.02.08
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琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption第30話烏童(ウトウ)に捕らわれた鐘敏言(ショウビンゲン)。そこで禹司鳳(ウシフォン)は隙を見て霊獣・小銀花(ショウギンカ)を放ち、烏童の手を噛ませた。烏童が怯んだ隙に自由になった敏言は緒玲琅(チョレイロウ)の元神を奪おうとしたが失敗、蹴り飛ばされてしまう。褚璇璣(チョセンヂー)はふと腕輪に気づき、もうすぐ生辰蝋(セイシンロウ)が燃え尽きそうだと焦った。その頃、山の入口となる祭壇では柏麟帝君(ハクリンテイクン)こと昊辰(コウシン)が内傷を癒していた。…地煞(チサツ)の気を持つ妖魔だった、かなりの強者だな、普通の妖魔ではない…狙いは璇璣のはずだが璇璣の炎は消さなかったのか、一体、何を企んでいる?璇璣たちは玲瓏の元神を取り戻すため再び妖魔たちと剣を交えた。しかし功力が半減した身体では歯が立たず、時間だけが過ぎて行く。そこで敏言は剣を捨て降参し、玲瓏の元神と引き換えに天墟(テンキョ)堂の配下となり、霊匙(レイシ)を集めると持ちかけた。すると烏童は敏言を試すため、人質の陳敏覚(チンビンカク)を連れて来る。「敏言、誠意を見せてみろ、今ここでこいつを殺せ …この黒白指輪は玄陰鉄と明陽石でできている、これがあれば不周山に留まれるぞ?」苦渋の決断を迫られた敏言、その時、烏童が黒白指輪を投げ渡した。敏言は璇璣が止めるのもきかず、剣を受け取って二師兄に斬りかかった。しかし同門の師兄を殺すことはできず、片腕を斬り落とすに留める。「師兄の腕だけで十分だろう?同門を傷つければもう後戻りはできない、信じてくれ」烏童は納得し玲瓏の元神を渡したが、本物は腰に下げていた。まんまと騙せたと気が緩んだ烏童、すると嘘を見抜いた司鳳が不意をついて襲いかかり、本物の元神を奪うことに成功する。その時、ちょうど蝋燭が燃え尽きた。祭壇の生辰蝋が昊辰の目の前で消えた。どうやら先ほど手合わせした妖魔が地煞の気で束縛陣を張ったため、璇璣たちは戻れないらしい。…不周山で死ねば璇璣の修行は失敗に終わる、ここで死なせるわけにはいかぬ…しかし昊辰の術でも結界はびくともしなかった。璇璣たちは脱出できず、これも烏童の仕業だと疑った。しかし烏童は自分ではないと否定し、誰の仕業にしても生辰蝋がなければ生きられず、このまま死を待つしかないと笑う。その時、若玉(ジャクギョク)が生き延びるため、自分も天虚堂に下ると言い出した。烏童はならば璇璣たちを殺して誠意を見せろと命じ、黒白指輪を投げ渡す。「恨まないでくれ」若玉はいきなり剣を抜いて突進すると、司鳳が璇璣をかばって背中から刺されてしまう。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!①すると愛する司鳳を傷つけられた怒りが璇璣の中で眠る戦神を呼び覚ました。「司鳳を傷つける者は許さぬ!」激情に駆られた璇璣が定坤(テイコン)剣を掲げると、洞窟に激しい天雷が落ちた。昊辰は璇璣を助けるため必死に結界を破ろうとしていた。その時、激しい衝撃と共に結界に亀裂が現れ、これを利用して裂け目を作ることに成功する。すると璇璣と深手を負った司鳳が飛び出してきた。「司鳳!しっかりして!外へ出られたのよ!司鳳!」司鳳は璇璣の頬に触れ笑顔を見せたが、そのまま気を失ってしまう。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!②昊辰と楚影紅(ソエイコウ)は瀕死の司鳳を治療した。しかし司鳳は再び激しく吐血してしまう。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!③「普通の人間なら即死していたわ、司鳳は功力が強いから持ちこたえられているの でも脈を傷つけられ、真気の消失が止まらない」影紅は残念だが長くはもたないと告知した。驚いた小銀花は全て璇璣のせいだと激怒、離沢宮へ連れて帰ると決める。すると昊辰が動かせる状態ではないと反対した。その時、司鳳が再び血を吐いてしまう。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!④「ならどうしたらいいの?!苦しむ姿をただ見ているだけ?!」居ても立っても居られない小銀花、そこで璇璣は陽厥功(ヨウケツコウ)を反転させる技で自分の気を注ぐと言い出した。「もし救えなければ一緒に死ぬ覚悟です」昊辰はみすみす璇璣を死なせるわけにもいかず、仕方なく功力の高い自分が司鳳を救うと決めた。昊辰は司鳳に自分の気を注いだ。…禹司鳳、そなたが死ぬのは構わぬ、だが璇璣を道連れにするな…そなたに何かあれば璇璣の心に魔が生じる…今日は救ってやるが、本当は粉々にしたいこうして昊辰は内傷を負った身ながら無理をして司鳳を救った。しかし離沢宮の弟子のせいなのか、陽厥の気が全身に行き届かなかったという。すると楚影紅が強力な霊力で脈を守りながら真気を動かそうと提案、早速、手分けして霊力の高い万年の木を探しに出かけた。璇璣は客桟に残って昊辰と司鳳に付き添った。司鳳のために命まで捨てると言い放った璇璣に呆れる昊辰、しかし璇璣は司鳳こそ自分が求めていた人だと断言する。「永遠に離れません…司鳳が死んだら私も死にます!」すると昊辰は深く失望し、自分の部屋に帰ってしまう。「何たることだ!修行に失敗するわけだ…私が手を貸さなければ今世も道を誤ることになる」( ๑≧ꇴ≦)ししょん!璇璣は司鳳の手を握りしめながら涙に暮れた。するとこぼれ落ちた涙から良縁花が現れる。良縁花には強い霊力が宿っており、璇璣はこれで司鳳を助けられると考えた。しかし意識がないせいか司鳳は良縁花を拒んでいる。そこで璇璣は唇を重ねて強引に良縁花を飲ませたが、その様子をちょうど昊辰が目撃していた。帝君の激しい怒りは雷雲となった。それを見た司命は驚いて人間界へ降りると、帝君は戦神が良縁花で司鳳を救ったと憤慨している。実はその良縁花は帝君が邪気を消すため戦神に与えた貴重な霊物であり、愛の証しでもあった。「ですが…緒璇璣は今や六識を持つ身、他者を愛することができます 望む通り今世を生きさせては?邪気が消えれば天界に戻ってくるかも…」すると一段と激しい天雷が落ちた。「いやいやいや~そんなのだめですよね…でも人間の一生など短くはかないものです 2人を自由にさせてたとしても一瞬のことですし…」「ふぁんすー(放肆)!2人を自由にすれば天下の危機を招く! 璇璣は今までも今もこれからも私だけのものだ!今世こそ失敗させるわけにいかぬ!」昊辰は必ず2人を別れさせ、悪縁を切るとまくし立てた。一方、璇璣はようやく父に玲瓏の元神を渡し、六師兄は不周山に残ったと報告した。「六師兄に何か任務を与えたのでしょう?二師兄の腕を斬った時、師父の命に従うと言ったわ」璇璣は不周山での経緯を説明したが、褚磊(チョライ)は何も命じていないと否定する。恐らく鐘敏言は誰かに騙され、自分たちを裏切ったのだ。すると璇璣は若玉が司鳳を突き刺したことを思い出し、若玉ではないかと疑う。褚磊はともかく起きてしまったことは仕方がないとなだめ、璇璣に尽くしてくれる昊辰との縁談話を蒸し返した。しかし璇璣は司鳳と生死を共にする覚悟だと訴え、すでに昊辰にも伝えたという。褚磊は確かに恩人である司鳳を無下にできず、婚姻の件はまた相談しようと言った。その頃、小銀花は司鳳に付き添っていた。すると司鳳がまた苦しみ始め、再び血を吐いてしまう。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!⑤驚いた小銀花はやはり人間の術が逆効果だったと考え、司鳳が楽になるよう脈を塞いでいる龍晶(リュウショウ)の封印を解いた。「大丈夫、強い霊力があるし、妖気なら隠せるわ」しかし璇璣が霊物を与えたことを知らず、司鳳の体内で反発が起き、妖気が出現してしまう。そこで司鳳は急いで柳意歓(リュウイカン)を呼んでくるよう頼んだ。司鳳は独りになると龍晶で再び封印しようと試みた。しかし功力が落ちているせいか、なかなかうまくいかない。すると運悪く璇璣が薬を持ってやって来た。扉は封印しておいたが、璇璣が妖気に気づいて仙術で無理やり開けてしまう。「司鳳!」部屋はもぬけの殻だった。その時、璇璣は窓から消えるわずかな妖気に気づく。一方、林に逃げ込んだ司鳳は必死に妖気を抑え込みながらさまよっていた。璇璣たちは手分けして司鳳を探した。すると木にもたれかかり、うな垂れている司鳳を昊辰が見つける。その時、どこからともなく妖気が現れ、昊辰に襲いかかった。司鳳はそのおかげで昊辰の疑心をそらすことに成功し、難を逃れる。そこへ璇璣が駆けつけ、憔悴した司鳳をすぐ連れて帰った。昊辰は妖魔がなぜ司鳳を置き去りにしたのか分からなかった。しかしともかく気を送り、脈を落ち着かせることにする。…妖魔の話も妙だが、禹司鳳は天界の霊力を得たのになぜこれほど弱っている?…九転還丹の術で経脈を動かし探ってみるかするとおかしなことに司鳳の気血は常人とは違っていた。どうやら何かが霊虚(レイキョ)に潜んでいるらしい。「妖毒か!」しかし気づいた時には司鳳の妖毒が昊辰の気を伝って腕に絡みついていた。このままでは昊辰の気が暴走し魔道に堕ちてしまうが、途中で九転還丹をやめれば体内に妖毒が入ってしまう。なす術なく呆然とたちすくむ緒磊たち、その時、妖魔の侵入を知らせる鈴の音が響き渡った。小銀花が柳意歓と亭奴(テイド)を連れて現れた。驚いた緒磊は妖魔が首を突っ込むなと反発したが、璇璣は亭奴も恩人であり、何より天界で医官だったと教える。楚影紅も火急の事態だと師兄を説得、緒磊は認めざるを得なくなった。亭奴は妖毒を鮫人涙(コウジンルイ)に吸収させ、司鳳と昊辰を解放した。そして2人を点穴し、暴走した気を止める。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!⑥すると亭奴はなぜか昊辰が鋭い目つきで自分を見ていることに気づいた。…初対面なのになぜにらんでいる?ぞっとする目だ…緒磊は昊辰を養生させるため、師弟の和陽(ワヨウ)にすぐ少陽山へ連れて帰るよう頼んだ。その時、司鳳がまた血を吐いてしまう。(´゚ω゚):;*.’:;.,.ブハッ!⑦すると亭奴は柳意歓だけを残して皆を外へ出した。「司鳳、これから経脈を再生させる、動かずに耐えてくれ」「…頼む」つづく
2022.02.07
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长歌行 The Long Ballad第14話「大将軍の覚悟」熊団に捕まり、首領の天幕の柱に縛り付けられた阿竇(アトウ)。すると朔(サク)州陥落に失敗した土喀設(トカシャー)が鷹団に指揮権を奪われ、今や蚊帳の外だと知った。どうやら土喀設は挽回しようと気が急くあまり、可汗の命さえ無視して功を立てようとしている。そこで阿竇は高笑いして首領の気を引いた。「俺は都尉の実の弟だ、一番の交渉の手札だろう?哥哥にとっちゃ俺は朔州の半分の価値はある」一方、唐軍に成り済ました穆金(ムージン)たちは朔州へ引き返していた。すると城下で落ち合うはずだった阿詩勒隼(アシラシュン)が突然、現れる。「土喀設が中原人を連れて朔州の方へ向かった、奴らの愚行を止めないと作戦が台無しだ!」朔州に熊団が現れた。李長歌(リチャングァ)こと十四郎は今さら熊団が何の用かと困惑、城楼から確認する。ʕ •ɷ•ʔノ″<どうも~熊ちゃんです!…こいつに見覚えがあるか~い?その時、騎馬隊の後ろから阿竇が引っ張り出された。呆然となる長歌と将軍たち、すると馬を降りた伊布坎(イフカン)が阿竇の背中を踏みつけ、開城して交渉に応じるよう迫る。「拒むならお前の前で殺すぞ!」激怒した長歌は助けに行こうとしたが、郭寧(カクネイ)と張暉(チョウキ)が止めた。「近過ぎます!城門を開けば奴らがなだれ込む!」( ๑≧ꇴ≦)<クソッ!伊布坎はこれ見よがしに阿竇を蹴り飛ばした。すると阿竇がふいに城楼を見上げ、師匠に合図を送る。…俺は今から大将軍になる…阿竇は重い身体を起こしてひざまずくと、師匠に叩頭してから決死の覚悟で叫んだ。「代 州 が 陥 落 し た !!! 援 軍 は 来 な い !!!」土喀設は阿竇に騙されたと気づいて激怒した。すると伊布坎は早合点し、李都尉の目の前で阿竇を処刑してしまう。「あとおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」その時、唐軍に成り済まして駆けつけた阿詩勒隼たちは長歌の悲痛な叫び声を聞いた。どうやら手遅れだったらしい。敵は自分たちが援軍を装っていると見抜き、すぐさま戦闘態勢に入った。土喀設は人質を失い撤収を決めた。すると城門から十四郎率いる唐軍が飛び出し、その様子を見た阿詩勒隼は巻き込まれないよう鷹団を止める。阿竇を失った絶望と悲しみ、激情に駆られた長歌は熊団を次々となぎ倒し、ついに阿竇を手にかけた伊布坎を追い詰めた。「悲兵は勝つ…機を逸したな」隼は最後に長歌を背後から狙う熊団の兵士を射抜き、そこで引き返した。長歌はまさか敵将に助けられたとは知らず、阿竇と戦死した兵士の敵を討った。こうして阿竇の犠牲により陥落を免れた朔州、長歌は望み通り阿竇を竇大将軍として埋葬し、朔州軍と共に礼を尽くし凱旋を迎える。しかし長歌が悲しみに打ちひしがれる中、公孫恒(コウソンコウ)は密かに重大な決断を下していた。朔州の屯田は鷹団に潰され、食糧庫も焼き払われていた。今や城内の食糧はもって3日、そこで公孫恒は護衛の緒風(ショフウ)に文を託し、敵将の阿詩勒隼へ届けるよう命じる。するとその夜、長歌が書房に現れ、新たな策を思いついたと訴えた。撤退を装って鷹団に朔州を明け渡し、入城後に仕込んだ火種を引火してはどうかという。しかし公孫恒は朔州の人々を流民にできないと反対した。「私が守るのは要塞ではなく、万民の安息の地であり、命を紡ぐ朔州だ そうでなければ晋陽(シンヨウ)の挙兵で唐が建った後、投降などしない… 私に考えがある、明日、改めて話そう」阿詩勒隼は本当に単身で約束の場所に現れた。公孫恒はその度量に敬服し、取引を持ちかける。「朔州を献上したら城内の民を傷つけないと保証してくれるか?」鷹団は確かに食糧庫を燃やしたが、周辺の民家は被害を受けず、目撃者も見逃していた。公孫恒は特勤も殺戮を望んでいないと気づき、敵将とは言え城内の民の命を預けるに値する相手だと判断する。「もちろん朔州を献上するに当たり誠意を見せよう… 阿詩勒兵の全員の鬱憤が晴れるような手土産を用意するつもりだ」「後戻りできないこともあるぞ?」「…朔州の民の安全に比べたら何でもない」公孫恒は悔いはないと断言、すると隼は約束は必ず守ると安心させた。翌日、長歌は書房に呼ばれた。何やら思い詰めた様子の公孫恒と秦(シン)老、すると公孫恒は朔州城の兵の配置図と全ての物資を十四郎に託すという。「そしてこれが令符だ、これで朔州の兵と刺史(シシ)府の配下を動員できる、もう決めた… 明日、投降する」実はすでに阿詩勒隼も同意し、自分の首を差し出す条件で民の命を必ず守ると約束させていた。刺史がいる限り朔州軍は最後の1人になるまで決して投降しないだろう。公孫恒にとっても苦渋の決断だった。公孫恒と秦老が急に十四郎に向かって拱手した。「朔州の民の命を唐の郡主に託します、仁義を貫いて死ねるなら悔いはありません」2人はすでに十四郎が永寧(エイネイ)郡主だと知っていたという。あの日、秦老は皓都(コウト)が十四郎に向かって″永寧郡主″と呼びかけたのを聞いていた。手合わせしたところ皓都の腕からして宮中の禁衛、遠路はるばる朔州まで前皇太子の縁者を追って来たのだと察しがついたという。しかし公孫恒は郡主の目的が何にせよ悪意はないと判断し、黙ってそばに置いていた。長歌はついに身分を明かした。「私は李長歌、確かに李建成(リケンセイ)の娘ですが、もう郡主ではありません 今は刺史と共に敵と戦いたい」しかし公孫恒は城主の朔州の民に対する深い情に感謝し、最後の願いを託した。「唯一、気がかりなのはまだ幼い媛娘(エンジョウ)を残して逝くことです どうか郡主が可能な限り母娘の面倒を見て頂きたいと…」「刺史…考え直してください!」すると公孫恒は必死に涙をこらえながら秦老に郡主を見送るよう命じた。「刺史!」つづく(  ̄꒳ ̄)漫画のせいかイマイチ感情移入ができず…でも来週はいよいよお楽しみのシーズン2へ!
2022.02.06
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长歌行 The Long Ballad第13話「朔州攻防」阿詩勒隼(アシラシュン)率いる鷹団が朔(サク)州陥落に動き出した。李長歌(リチャングァ)こと十四郎は城東に地形の利ありと西門に守りを集中させたが、鷹団はその過信を突いて東の沼地を渡ってしまう。驚いた長歌は自分の落ち度だと謝罪し、自ら敵を迎え撃つと申し出た。しかし朔(サク)州刺史(シシ)・公孫恒(コウソンコウ)は李都尉(トイ)ひとりの責任ではないとなだめる。「十四郎、しかと心しておけ、これより対峙するのは阿詩勒部随一の精鋭だ」荒野に甲高い鷹の鳴き声が響き渡った。公孫恒は全軍を招集、ついに東門で阿詩勒軍と激突する。鷹団の特勤(テギン)・阿詩勒隼は仮面で顔を隠し、後方から戦況を眺めていた。すると城楼で戦っていた公孫恒が敵兵に腹を刺され、立てなくなってしまう。「お戻りください、ここは私が!」長歌は緒風(ショフウ)に刺史を任せて見送ったが、その時、阿詩勒部に援軍が到着した。穆金(ムージン)は阿詩勒隼と合流、亜羅(ヤールオ)が計画通り屯田を潰したと報告した。すると隼が穆金にも仮面を渡し、顔を隠せという。穆金は理由もわからず仮面をつけて城門の様子を眺めたが、その時、顔を隠す理由が分かった。( ゚ロ゚)!!<あれは…十四郎か?!面が割れたくない?じゃあ身分を隠していたのか?( ๑≧ꇴ≦)<黙れ!隼は複雑な心境だったが、ついに全軍へ攻撃を命じた。阿詩勒部の騎馬隊が一斉に東門へ駆け出した。圧倒的な兵力の差に戸惑いを隠せない郭寧(カクネイ)と張暉(チョウキ)、すると長歌は夜を徹して襲撃に挑んでいる阿詩勒軍なら馬に餌を与える時間もなかったと気づく。そこで干草に撒菱(マキビシ)を混ぜ、投石機で次々、投下した。すると空腹だった阿詩勒軍の馬が足を止めて餌に食いつき、撒菱で喉を切って次々、倒れてしまう。「十四郎、お前だな…隼!奴を生かしておくわけにはいかない!」穆金は激怒したが、なぜか隼は黙ったまま動こうとしなかった。「隼!何を迷っているんだ?!…特勤?!」城楼を見上げ長歌とにらみ合う隼、その時、長歌が矢をつがえて自分を狙う姿が見える。隼も急いで矢をつがえ、2人はほぼ同時に矢を放った。阿詩勒隼は長歌が放った矢をぎりぎりのところで避けた。しかし長歌は敵将の放った矢が胸に命中、そのまま後ろに倒れてしまう。穆金は敵将が死んだと確信し、唐軍に投降するよう迫った。その時、自ら矢を引き抜き、長歌は気丈にも城楼から無事な姿を見せる。李都尉は死んでない!>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ<死んでないぞ!穆金は呆然となった。阿詩勒隼の弓矢は百発百中、外したことなどない。すると唐軍が士気を盛り返し、隼は撤収せざるを得なくなった。「引くぞ、城外で駐留する」阿詩勒軍が引き返す姿を見た長歌は安堵したが、そこで倒れてしまう。長歌は刺史府で目を覚ました。公孫恒は命に別状ないものの古傷まで傷めてしまい、まだ伏せているという。阿竇(アトウ)は起きあがろうとする師匠を止めたが、長歌は危険が迫る朔州を放っておけないと言った。その夜、阿詩勒隼は高台でひとり朔州を見下ろしていた。そこへ穆金がやって来る。狼団はすでに2州を攻めており、可汗からも10日以内に朔州を落とすよう急かされていた。しかし隼は包囲された朔州なら長くもたないという。「…ムージン、俺の弓の腕は?」「百発百中だ」穆金は隼が十四郎を心配して朔州へ行くつもりだと焦り、慌てて隼の弓術なら無事だと安心させた。すると隼は熊団首領・土喀設(トカシャー)に会いに行くという。「災いの芽は摘む、朔州は鷹団が引き継ぐ」土喀設は軍師・司馬健(シバケン)の度重なる失態に怒り心頭だった。すると天幕に阿詩勒隼たちが現れる。隼は熊団の兵士ら半数が命を落としたと指摘、司馬健が深刻な被害をもたらしたと非難した。追い詰められた土喀設は司馬健をその場で処刑し、可汗には自ら奸臣に惑わされたと釈明するという。「可汗からの指令なら受け取った…」「功を焦って俺たちの足を引っ張らないでくれ」土喀設は可汗に告げ口されないよう隼特勤に従ったが、腹心の伊布坎(イフカン)に鷹団を監視させることにした。延利(イエンリー)可汗は阿詩勒捗爾(アシラシャアル)が代州を攻める際、鷹団に呼応するよう命じていた。そこで阿詩勒隼は穆金を送ると決める。「すぐ発て、代州では敵の軍装を回収しろ、民を襲うな…可汗に伝える必要はない」実は狼団が侵攻した代州にはさらわれた李楽嫣(リラクエン)がいた。しかし混乱の中で麻子(マシ)が敵兵に殺され、海(カイ)老も自分の身を守るだけで精一杯となる。楽嫣は思いがけず自由の身となり、民に紛れて無我夢中で逃げ出した。長歌は城東の様子が心配で阿竇と城門へ向かった。しかしその途中、突然、皓都(コウト)が襲いかかって来る。長歌は阿竇を逃すことに成功したが、病み上がりの身体で対抗できず、皓都に激しく蹴り飛ばされた。「どうやら狙いは皇太子璽(ジ)だけじゃない…私の命か?」すると皓都がついに剣を振り上げ、止めを刺そうとする。その時、知らせを聞いた秦(シン)老が駆けつけ、皓都の剣を跳ね返した。驚いた皓都は彼女をかくまえば必ず後悔すると説得したが、秦老は失笑する。「あの者は他でもない、敵から朔州を必死で守る軽車都尉だ 小郎君、鷹師が包囲する前に朔州に入ったなら、現在の状況を知っているだろう 今や朔州の民の安全は李都尉にかかっておる、傷つひとつ負わせぬぞ!」皓都は秦老の気迫に負け、今回は仕方なく引き下がった。長歌は熊団を水攻めにした時、無定河に排水した穴があると思い出した。そこでその穴から城外へ出て援軍を呼ぼうと決める。しかし公孫恒は深手を負った長歌にこれ以上の重責は負わせられないと止めた。すると阿竇がその役目を引き受けたいと申し出る。身体が小さい自分なら狭い穴も通ることができる上、何より子供なら敵の注意を引かずに済むはずだ。「俺は機転が利くから弟子にしたんだよね?師父からもたくさん学んだよ?」長歌はついに決断し、阿竇に荷物を渡した。「逃げ道の地図と追撃をかわす手弩(シュド)が入っている」「俺が戻ったら竇大将軍って呼んでよね!それまで耐えてください」こうして阿竇は元気よく走り出した。「李都尉、いい弟子を持ったな」「いいえ、阿竇に出会えた私こそ救われました…」翌朝、阿竇は深い森を出て、ついに代州を望める道へ出た。しかし山道には唐軍の死体が転がっている。そこへ阿詩勒軍が現れ、阿竇は慌てて物陰に隠れた。どうやら敵軍は代州から半径100里の唐軍を皆殺しにした帰りで、これから鷹軍特勤の使者を出迎えに戻るという。…駅道が阻まれては長安に知らせが届かない…代州はもう占領され、援軍も来ないのか阿竇は師匠に報告するため、急いで引き返した。穆金は鷹軍と代州に到着したが、民たちは狼団に虐殺されていた。目も覆いたくなるような凄惨な城内、しかし穆金は特勤の指示通り唐軍の軍装を剥ぎ、代州を出たら着替えるよう命じる。一方、楽嫣は生き延びた民たちと一緒に必死に逃げ回っていた。しかしついに阿詩勒軍に囲まれてしまう。もはやこれまでかと思われたが、その時、穆金たち鷹軍が現れた。「早くうせろ!難民を殺した代償は分かっているんだろうな?」狼軍は憤慨したが鷹軍に対抗できるはずもなく、そこで引き上げて行った。阿竇はもうすぐ無定河というところまで戻って来た。しかしその時、阿詩勒軍が現れ、急いで草むらに身を隠す。すると後ろから急に殴られ、気を失った。阿竇は土喀設の前に引っ立てられた。土喀設は子供では役に立たないと始末するよう命じたが、阿竇は生かしてくれるなら協力するという。「李主簿が昇格したことも知らないくせに主導権を握れるの?俺なら交渉できるよ?!」阿竇は李都尉と刺史が鷹団との戦いで瀕死の状態だと嘘をついた。失敗続きで蚊帳の外となり、何とか挽回したい土喀設、そこでひとまず阿竇を生かしてやるという。公主である楽嫣が今や難民に身をやつした。それでも生きるため必死に歩いたが、やがて一緒に逃げた婦人が足を痛めてしまう。楽嫣は婦人が裸足だと気づき、自分の靴を譲って励ました。鷹団を監視していた熊団の兵士が帰って来た。「鷹師は代州で唐軍の軍装を回収し着替えさせました!」(# •̀㉨•́)ฅ<出し抜く気か…(机バーン!)熊団を集めよ!つづく( ๑≧ꇴ≦)欲を出してすぐ騙されちゃうクマちゃん!
2022.02.05
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上阳赋 The Rebel Princess第44話「欲望の代償」蕭綦(ショウキ)は王倩(オウセン)に毒を盛られ、自ら手を切って排毒していた。駆けつけた劉(リュウ)執事は驚いて太医を呼ぶことにしたが、蕭綦はうつらうつらしながらも止める。「大事にするな」一方、江夏王・王夙(オウシュク)は王儇を心配して豫章王府までやって来た。しかし正門は堅く閉じたまま、応答がない。そこで裏門へ回ってみると、どこへ出かけていたのか阿嫵(アーウォ)と出くわした。王儇(オウケン)は兄に気づいたが、とても話す気分になれず奥へ行ってしまう。薛(セツ)夫人は池に落ちてずぶ濡れになった王倩を連れ寝殿に戻った。しかし聞いてみると計画は失敗、ひとまず騒ぎを大きくして自分を側室にせざるを得なくしようとしたという。行き当たりばったりの娘に困惑する薛夫人だったが、実は王倩には思わぬ収穫があった。「母親(ムーチン)、さっき書斎である秘密を知ったの…」王夙は徐(ジョ)女官に何があったのか聞いた。徐女官は事情を説明したが我慢できず、これまで王妃が豫章王から避妊薬を飲まされていたことまで暴露してしまう。これに王夙は激怒、豫章王の書斎に乗り込むなり殴りかかった。王儇が王倩の様子を見に来た。「詳しく説明してちょうだい、心配しないで、大王の仕業なら豫章王府が責任を取るわ」すると薛夫人がこの件にはある秘密が隠されているという。王倩は豫章王が王儇に飲ませている薬が避妊薬で、長く飲めば2度と子が持てないと教えた。にわかに信じられない王儇、そこで王倩はもう一押し必要だと企む。「大王は私を抱きながら…こう言ったの…大王は…その〜私からは言えない」王倩は咄嗟に作り話が思い浮かばず、母の顔を見た。「それが…大王は倩児を抱きながら… ″王妃は子を産めぬ身体、ゆえにお前が産んだ子を王妃の子として育てる″と…」薛夫人の残酷な言葉に王儇は立ちくらみを起こした。しかし決して取り乱さず、ともかく自分の病状を確かめるため太医を呼ぶよう命じる。拝命した阿越(アエツ)はすぐ出ていくと、回廊で慌てふためく徐女官と出会した。徐女官は王妃の元へ駆けつけ、実は興奮した王夙が大王につかみかかっていると報告した。驚いた王儇はすぐさま大王の書斎へ、するとまさに兄が短剣を振り上げ、蕭綦を刺そうとしている。咄嗟に江夏王にしがみつく劉執事、急いで引き止める徐女官、そんな騒ぎの中、王儇の目に映ったのは手から血を流し朦朧とする蕭綦の姿だった。王夙と徐女官は豫章王から事情を聞いた。しかし王夙は信じられず、夫婦を残し、外で申太医の到着を待つことにする。するとちょうど阿越が太医を連れて戻って来た。王儇は手首を切った蕭綦を介抱しながら、なぜ自分が避妊薬を飲まされていたのか知った。蕭綦は必ず治療法を見つけると励ましたが、王儇は蕭綦が子供を持てない可能性があると危惧する。「…私の子を産むのは王儇ただ一人、持てなくてもいいさ 私が年老いてこの世を去る時、そなたさえいれば十分だ」王儇は蕭綦の深い愛情に涙し、これからは2度と蕭綦を疑わないと誓った。。゚(∩ω∩`)゚。 だーわん王夙は申太医から阿嫵の病状を聞いた。自分の誤解だったと知った王夙はともかくすぐ蕭綦の診察を頼む。すると確かに蕭綦は強い媚薬を大量に飲まされていたと分かった。幸い大王がすぐ自分で血を排出し、身体に害が残らずに済んだという。薛夫人と王倩が待ちくたびれていると、ようやく王儇が戻って来た。大王と江夏王が揉めていたなら朗報だと期待する母娘、しかしどうも様子がおかしい。すると王儇は王倩にどうやって大王の書斎に入ったのか聞いた。王倩は何食わぬ顔で守衛が入れてくれたと答えたが、守衛から聞いた話では薛夫人が転んで歩けないと訴え、手を貸している隙に侵入されてしまったという。そこで薛夫人は部下が大王をかばうのは当然だと主張した。「だとしても…大王が自ら媚薬を飲んだとでも?」王儇は言い逃れする王倩に近づき、髪の毛の匂いを嗅いだ。やはり綺羅(キラ)香の匂いが残っている。「王氏の屋敷は嫌だと大騒ぎして来た2人を厚意で迎えたのに… まさかこんな悪質な策略があったとは…よくも騙してくれたわね?」薛夫人は引くに引けなくなり、濡れ衣だと憤慨して王儇をねじ伏せようとした。すると王夙が現れる。「どこまで面の皮が厚いのだ!…阿嫵、これがお前が救おうとしていた人間たちの本性だ」王夙は阿嫵が2人のために賀蘭箴(ガランシン)に頭まで下げ、そのお陰で文が届いたと投げつけた。薛夫人と王倩は慌てて文を拾って確認すると、賀蘭箴は王儇との友情を鑑み、王倩との婚約話を破棄するという。喜んだ2人はそれまでの無礼な態度を一変、急に殊勝になった。そこで王儇は王倩から文を取り上げ、結局、今回の騒ぎは2人の仕業かと迫る。「認めるの?」「…私が間違っていました!」「王妃、どうか愚か者をお許しください!」王倩と薛夫人はその場に平伏し、許しを請うた。しかし王儇は罪を認めた以上は忽蘭(クラン)へ嫁げと言い放ち、賀蘭箴からの文を燃やしてしまう。翌朝、皇太后は桂(ケイ)嬷嬷(モーモー)から豫章王府での騒ぎを聞いた。「愚かな子ね…」皇太后は王倩のために奔走した阿嫵を思うと不憫になってしまう。今や疎遠になってしまった可愛い姪、しかし再び刺客が現れても助けてくれるのは阿嫵だけだと分かっていた。「大事にしながらも用心しなくては…これも天の定めよ」一方、賀蘭箴も江夏王から王倩の件を撤回すると知らせを受けた。なぜ一夜にして王倩を嫁がせる気になったのか。不審に思った賀蘭箴は忽耶奇(コツヤキ)に豫章王府を調べるよう命じた。「それなら蘇錦児(ソキンジ)に聞けば分かります」王倩母娘は江夏王の屋敷へ戻り、ついに公主に封じられた。王倩の輿入れは宋懐恩(ソウカイオン)と玉岫(ギョクシュウ)の婚礼と同じ日、そこで王夙は王倩が忽蘭に到着したら薛夫人を琅琊に帰し、2度と皇都に来させないと決める。一方、王儇は静かな朝を迎え、蕭綦と朝食の席に着いた。すると蕭綦が突然、玉岫に王妃がいつも飲んでいる酒を用意してくれと頼む。「今日は例外だ…」蕭綦は2度と隠し事はしないと約束した以上、正直に伝えようと決めた。「話さねばならぬことがある…岳父が、つまり君の父上が亡くなった」実は王夙もすでに知っているという。蘇錦児は来るはずのない故郷からの手紙を受け取った。「(はっ)安平王が戻られたのね…」喜んだ錦児は街へ出かけ、指示通り春来巷(シュンライコウ)を探す。すると安平王の従者がわざと錦児にぶつかり、目配せして隠れ家まで案内した。馬子澹(バシタン)は粗末な屋敷で蘇錦児を待っていた。「今夜、皇帝陵に帰る」「今夜ですか?…私には分かりません、なぜこんなご苦労をなさるのか」「太后と皇帝を安心させておけば長く生きられる…で、彼女はどうだ?」「王妃ですか?」「…そうは呼びたくないが今は仕方がない、豫章王妃と呼ぼう」つづく( ๑≧ꇴ≦)面倒臭いの終わった!…でも気は抜かないで〜w
2022.02.04
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上阳赋 The Rebel Princess第43話「誠意あるもてなし」江南の治水を任された江夏王・王夙(オウシュク)は王儇(オウケン)に誘われて慈安寺にやって来た。兄妹水入らずで過ごす亡き母の居所、すると王儇が保存していた治水策を返してくれる。王夙は3年かけて書き上げた治水策を懐かしんだが、もはや当時の勇ましい青年ではないとこぼした。もし失敗すれば大成に王氏の居場所はなくなるだろう。しかし王儇は今でも江南から戻った兄が治水策に情熱を注いだ姿を良く覚えていた。「信じているわ、母親(ムーチン)もきっと同じよ…私は皇都で美酒を用意して哥哥の帰りを待ってる」「…約束するよ、成功して戻り、その酒を飲む」賀蘭箴(ガランシン)は豫章王妃から文を受け取った。何でも急に予定を変更し、江夏王府で会いたいという。賀蘭箴は素直に屋敷を訪ね、確かに王妃が心からもてなしてくれるなら心変わりもあると意味ありげに言った。王儇は賀蘭箴の希望で庭園を案内した。すると賀蘭箴は大成を去る前に王儇と会いたかったとやけに馴れ馴れしい。しかし王儇は警戒し、自重するよう諌めた。「で、阿嫵(アーウォ)はここで育ったのか?」「…アーウォ?」何とか王儇とのわだかまりを解きたい賀蘭箴だったが、改めて″豫章王妃″と言い直した。「深読みするな、今日1日だけでも気兼ねない友になりたいだけさ」一方、薛(セツ)夫人は王儇が江夏王府に出かけ、夕食も済ませてくると知った。そこで急いで寝殿に戻り、王倩(オウセン)にこれが最後の好機になると伝える。父と兄が生きていればこんな屈辱は受けずに済んだだろう。しかし王倩は今となってはこれが最善の方法だと覚悟を決めた。薛夫人は王倩を美しく着飾ってから正堂へ連れて行った。「階段の下に兵がいるわ、私が気を引くからその間にこっそり入りなさい」すると薛夫人はわざと転んで兵士に助けを求める。王倩はその隙に上階へ一気に駆け上がり、豫章王の書斎に忍び込んで媚薬を仕込んだ。王夙は宴席をもうけ、賀蘭箴に公主を王倩以外の女に変えて欲しいと頼んだ。「もちろん礼は惜しみません」そこで賀蘭箴にも美しい娘を献上することにしたが、賀蘭箴はそれより王妃の舞踊が見たいという。王夙は妹への無礼に激怒、賀蘭箴を追い返そうとしたが、王儇は王倩を救うため条件を飲んだ。日が暮れる頃、蕭綦(ショウキ)が王府に帰って来た。ひとまず王倩は物陰に隠れて機会をうかがうことにしたが、思いがけず蕭綦が太医を連れて書斎に入ってくる。「王妃の病状は良くなったか?」「それは…ご存知の通り流産の時の出血が多く、懸命な治療で一命は取り止めましたが…」王儇の病は完治していなかった。実は王儇は例え懐妊しても身体がもたず、また流産すれば命の危険があるという。蕭綦は王儇の病状を知りながら王妃が唯一の妻であると公言し、笑顔の裏で苦悩しながら王儇に避妊薬を飲ませていたのだ。そんな献身的な大王のためにも太医はあらゆる手を尽くして王妃の治療薬を見つけると誓う。蕭綦はともかく王妃を生かすことが先決だと伝え、水を飲んで喉を潤した。王儇の舞踊が始まった。その舞を見た賀蘭箴は思わず席を立ち、王儇と共に踊り始める。「まさか忽蘭(クラン)の踊りを知っていたとはな…」賀蘭箴は王儇の誠意を受け取り、手厚いもてなしだったと感謝して帰って行った。賀蘭箴は蕭綦を始末する代償として王儇の要求を飲むことにした。忽耶奇(コツヤキ)は確かに王妃には並はずれた魅力があるが、蕭綦の死後に安平王・馬子澹(バシタン)に捧げる約束だと釘を刺す。「たかが女のために計画を棒に振ると?!」「分かっているさ…自分の心なら」王儇はかつて草原で見た忽蘭の踊りを覚えていた。すっかり悪酔いした王夙は門まで妹を見送りながら、なぜ王倩を助けるのかと首を傾げる。確かに玉岫(ギョクシュウ)の件は許せなかったが、それでも王儇は王倩が駒になるのを見過ごせなかった。「婚姻の強制が嫌なの…」「蕭綦との婚姻を根に持っていると?」「いいえ…彼は優しいわ」王儇は夫婦喧嘩のことを隠して帰ったが、王夙は徐(ジョ)女官の困惑した様子を見て何かあったと察した。「王安(オウアン)、馬車を用意してくれ、後を追う」蕭綦はひとりになると水の中に入っていた媚薬のせいで急に身体が火照って来た。何度も王儇の帰りを確認するが、まだ戻って来ないという。やがて蕭綦は衣をゆるめ、熱さのせいでまた媚薬入りの水を飲んでしまう。蕭綦の様子をうかがっていた王倩は朦朧として来たことを確認、ついに背後からそっと抱きついた。「帰って来たのか?」「…はい、戻りました」王倩は王儇を装って蕭綦を誘惑、すると蕭綦はそのまま王倩を押し倒してしまう。しかし蕭綦はふと阿嫵ではなく王倩だと気づいた。「…明日になったらここを去れ、2度と現れるな」憤慨した蕭綦は必死に理性を保ち、王倩を突き飛ばした。「…大王、仕方ありません、私を恨まないで」すると王倩は部屋を飛び出し、泣きながら王府を出て行ってしまう。その頃、豫章王府に戻った王儇は寝支度をしていた。すると徐女官が駆けつけ、王倩が裏門から飛び出し、池に飛び込んだと知らせる。王儇たちは慌てて様子を見に行ったが、すでに人だかりができていた。薛夫人はこれを利用し、娘が従姉の夫である豫章王に辱められたと吹聴する。思わぬ騒ぎに困惑する王儇、ともかくすぐ屋敷へ戻るよう命じ、大王を呼んでくるよう頼んだ。劉(リュウ)執事は急いで大王の書斎に駆けつけた。すると蕭綦が手首から血を流している。驚いた劉執事は咄嗟に戸を閉め、大王に駆け寄った。「大王!何事ですか?」つづく( ๑≧ꇴ≦)そうか、あの謎の踊りは忽蘭の鷹の舞だったのか…って、知らんけどw
2022.02.03
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传闻中的陈芊芊 The Romance of Tiger and Rose最終話「天の門が開くとき」陳楚楚(チンソソ)の命で陳芊芊(チンセンセン)たちを包囲した護城軍。しかし今や三公主が民に慕われ、むしろ城主の命に背いて民の暮らしを乱した二郡主こそ故裴(ハイ)司軍の遺志に背いていると気づいた。その時、芊芊が捕まったと知った裴恒(ハイコウ)が他の部隊を率いて乗り込んで来る。すると護城軍は楚楚が今後は人に従えと花符を自ら砕いたことを引き合いに出し、自分たちが従うべきは裴恒だと言い放った。「今後は裴公子に従う!」進退窮まった楚楚はあえて一歩前に出た。短剣を突きつけていた蘇子嬰(ソシエイ)は思わず手を降ろし、一瞬の隙を突いた楚楚に蹴り飛ばされてしまう。楚楚はついに剣を抜き、それをきっかけに楚楚の腹心たちと兵士が衝突、芊芊は混乱の中で韓爍(カンシャク)の姿を追った。「芊芊!危ない!」その時、楚楚が芊芊に向かって突撃し、芊芊はもはや手遅れと覚悟を決めて目を閉じる。しかし楚楚が突き刺したのは一目散に駆けつけた韓爍の胸だった。韓爍は激しく血を吐き、そのまま崩れ落ちるように倒れてしまう。「韓爍?!…ぁぁぁ…韓爍ーーーっ!」芊芊の絶叫が響き渡る中、楚楚は再び嬰嬰に拘束され、そこで争いは終息した。一方、監禁された城主たちは孫が生まれたらどちらの姓にするかでもめていた。そこで賽子(サイコロ)で勝負することにしたが、8回目になっても決着がつかない。すると芊芊が飛び込んで来た。決着は?!>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ(´-ω-。` )<韓爍が大変なことに…大郡主・陳沅沅(チンゲンゲン)の手当てで韓爍は目を覚ました。急所は外れていたが、運悪く肺が傷ついてしまったため、長くはもたないと告知する。絶望した芊芊は韓爍の手を握りしめ泣き崩れた。居たたまれなくなった城主たちは夫婦2人だけにしようと静かに出て行く。「私の脚本のせいよ…私が悪いんだわ!」「そうではない…君のため、花垣(カエン)と玄虎(ゲンコ)のためなら死んでも悔いはないよ… これは君が書いた結末ではない…私、韓爍が決めたことだ」回り道しながら本当の愛にたどり着いた2人、すると韓爍はこれこそ最高の結末だと笑顔を見せた。「物語を終わらせよう、城主になる君の姿を見せてくれ…」「嫌よ…」「長い夢を見たと思えばいい、夢から覚めて脚本を開いたら私はそこにいる…永遠に君と一緒だ」芊芊が寝殿を出ると韓爍の両親が待っていた。2人は芊芊を責めるどころか、これも韓爍が選んだ道だと受け止めてくれる。すると芊芊は2人に韓爍を任せ、ひとり城楼へ向かった。芊芊は人々の行き交う姿を眺めていた。城楼にいる芊芊を見つけた裴恒はそっと寄り添い、手巾を出して芊芊の涙を拭こうとする。しかし思い直して芊芊の手に手巾を握らせた。「これは以前、君からもらったものだが返すよ…私も司学の職に戻った 君の言葉に従って私塾を開く、花垣城では今後、男も女子も平等に学べるようになるんだ 君の賢明さを皆が称えているよ」「私一人の手柄じゃない、大勢の希望の成果よ」「…で、楚楚をどうするつもりだ?」その夜、芊芊は差し入れを持って楚楚の牢を訪ねた。すると楚楚は確かに芊芊を刺そうとしたが、急所を外していたと釈明する。「それがまさか韓爍が身を挺して守るなんて…さぞ嬉しいでしょうね? 母の愛を独り占めにし、姉とは仲良し、韓爍に愛され、民には慕われているんだもの」しかし陳小千(チェンシァオチエン)は楚楚がこうなった責任の一端は自分にあると分かっていた。当初の筋書き通り三公主が死んでいれば韓爍は二郡主の夫となり、楚楚は城主の寵愛を独り占めし、未来の城主として皆に慕われていただろう。「でも私は死ななかった…私に罪はないわ 生き延びた私があなたの邪魔をして全てを奪ったと思っているのね? でも考えてみて…蘇子嬰がなぜ寝返ったのか、民はなぜ無能な三公主を支持するのか?」小千は結局のところ楚楚には城主の才徳がなかったと指摘した。それを証明する方法があるという。初代の花垣城主が建城の儀式を行った際、城主が花路(カロ)を歩くと太陽と月が輝き、天の門が開いたという逸話があった。それ以来、明主の継承式には瑞祥が現れると言い伝えられている。芊芊は楚楚の目を覚まさせるため、継承式で楚楚が明主かどうか試そうと言った。すると偶然、牢を訪ねた城主が芊芊の提案を聞いて賛成する。「ならば娘3人を全員、歩かせましょう… 花路を歩いて瑞祥が現れた者に城主の座を譲る…これで公平でしょう?」韓爍は継承式が行われると知り、無理を押して立ちあがろうとしていた。そこへ芊芊が現れ、慌てて止める。「君も継承式に出るんだろう?」「そばで見ているだけよ」「君の世界に帰れるんだぞ?」「そう簡単に現れるはずないわ、だって特撮は費用がかさむから( ̄▽ ̄;)」「君が歩けば開くかもしれない」「あなたはこの夢を終わらせようとしているの?…言ったでしょう?私はどこへも行かない」すると韓爍は芊芊が礼服に身を包み、継承式に出る姿を見て心に留めたいと訴えた。芊芊は韓爍の最期の願いを叶えようと同意したが、花路は歩かないという。議事庁前の広場で花垣城主継承式が始まった。詳しい事情を知らない大臣たちは困惑しながら参列し、動向を見守っている。するとまず最初に楚楚が花路を歩いた。祭壇に到着し、香を捧げる楚楚、その時、突然、暗雲が立ち込め、激しい突風が巻き起こる。それはまるで天が楚楚の城主を拒んでいるように見えた。次に大郡主・沅沅(ゲンゲン)が蘇沐(ソボク)に付き添われ、自分の足で花路を歩いた。無事に祭壇までたどり着き香を捧げたが、やはり瑞祥は現れない。しかし沅沅は花路を歩き切れた充実感で一杯だった。城主は大郡主が初めて見せる幸せそうな姿に胸がいっぱいになり、満面の笑みを浮かべる。そして最後に三公主が残った。「私はやめておくわ…だって…もし天の門が開いたら…」城主は芊芊にこの座を継承したくないのか聞いた。しかし芊芊は城主になることと瑞祥が現れるかどうかは関係ないという。「瑞祥で明主だと証明する必要なんてない、民を思う善良で寛大な心があれば民から敬愛されるはず」その時、祭壇の前に韓爍が現れた。「来るんだ…芊芊」芊芊は首を横に振ったが、韓爍は無理をしたせいで喀血し倒れてしまう。驚いた芊芊は思わず花路を走り出し、韓爍のもとへ駆け寄った。すると突然、瑞雲が現れ天の門が開く。伝説の瑞祥に思わずひれ伏す大臣たち、一方で楚楚は呆然と立ちすくんでいた。「不可能…つまり芊芊が正しくて私が間違っていたの?」小千は韓爍との別れを恐れ、泣き崩れた。しかし韓爍は死を目前にして小千を元の世界に帰せると安堵する。「これも悪くない…死別の涙は避けられた…」「いいえ、白芨(ハクキュウ)!屋敷に戻るわよ!」小千は韓爍を立ち上がらせようとしたが、急に意識が遠のいて動けなくなった。「芊芊?…芊芊…」すると急に白い光に包まれ、小千の目の前から韓爍の姿が消えてしまう。小千は自分の部屋で目を覚ました。慌てて起き上がると、そばに書き上げた脚本がある。…陳楚楚は苦難の末、城主の位に就いた…太陽と月が同時に輝く瑞祥が現れ、神秘の輝きが放たれる…大結局小千は何もかも夢だったと気づき、韓爍が現実に存在していないと分かって虚しさに襲われた。するとちょうど韓(ハン)先生のドラマ制作発表会の配信を目にする。韓爍に瓜二つの韓先生を見た小千は涙があふれ出し、張(ジャン)社長に時間が欲しいと連絡した。「私の脚本は間違っていたと気づいたんです、韓先生に指摘されたことは事実でした でも今は愛を理解できました…」しかし張社長の話では撮影が3ヶ月も遅れるため、時間には余裕があるという。実は韓先生は一昨日の夜、事故に遭って入院していた。「肺が傷ついているが、3ヶ月休めば撮影に入れるそうだ」小千は社長から韓先生の入院先を聞き出し、見舞いに行った。韓先生の話では急な事故に遭い、白い強烈な光を見た以外は記憶がないという。「現代医学はすごいな、古代だったら死んでいたよ…」そこで小千は七夕に城中で花火を上げたことや、韓爍の心臓病を治すため龍骨を盗んだことを覚えていないか聞いた。しかし韓先生は全く身に覚えがない。「韓爍じゃないのね…」「韓爍?あ〜楚楚?、陳芊芊?…蜜柑君、入院中の私に脚本を読めと言いたいのか?」「…お邪魔しました、帰ります」小千は落胆して病室を出たが、その時、ふいに立ち止まった。「みかん君?!…脚本には出てこないはずよ」小千は病室に飛び込んだ。するとちょうどバナナ(甘蕉)をむいていた韓先生が驚いて飛び上がる。「そばに寄るな!妙なものにぶつかられたあと、長い夢を見ていた 林檎だの甘蕉だの蜜柑だのと…身に覚えのない記憶は君のせいなのか?…って分かのるかい?」「…ふっ、本当に虎なんだから」「私が虎だと?」「虎よ!」「…みかん?」小千はやはり韓先生が韓爍だと確信し、抱きついた。こうして現代に戻り韓爍と再会を果たした小千は無事、脚本を書き上げた。…陳楚楚は城主となり、韓爍と陳芊芊は結ばれた…大結局終(  ̄꒳ ̄)うむ…広げた風呂敷を何とかまとめましたね〜つくづく楚楚の設定が不憫だな〜最後には城主の才徳なしとか言われちゃうし( ̄▽ ̄;)でもさすがルースーです
2022.02.01
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