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表紙のタイトル『腹だけ痩せる技術』のすぐ下にある、次の説明文に注意。 「すぐ凹む!誰にでもできる! 男のコンプレックスを即解決して人生を変える 驚きの『植森式ドローイン』」 そう、本著は男性向けに書かれた一冊であり、 女性向けに書かれたものではありません。 女性には『美へそダイエット』の方が適しているようです。 ついでに、著者の植村さんのホームページは、こちらです。 ***さて、著者が提唱する「植森式ドローイン」とは、如何なるものかというと では、その具体的な方法は? 簡単です。 おなかを凹ませるだけ。 凹ませていない腹はたるみ、凹ませている腹は締まるのです。 だから、一日に数回でも意識的に凹ませるだけでお腹は見るみる痩せていきます。(p.13)なぜ、それだけでお腹が凹むのか、正しい凹ませ方は、どうすればいいのか、どうすれば、より効果的に凹ませることが出来るのか、そういったことが、本著には書かれています。特に、第2章「その腹痩せは本当に効果的?」は、一読の価値有り。これまで様々なダイエットを試み、その都度失敗してきた人にとっては、目から鱗。おなかを凹ませるだけならお手軽で、どこでも出来ます。まぁ、やってみて損はないかと。
2013.02.24
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いつもとは、ちょっと違う立ち位置で書かれた「はがない」。 そして、いつもより、今巻の方がずっと楽しむことが出来た。 読み終える度に、何だかんだ文句を言いながら、結局続巻に手を伸ばし、 「はがない」の世界に、すっかりハマってしまっていた私……ということ? 本著は、既刊のお話しの裏話とか、スピン・オフを集めたものだが、 その一つ一つについて、著者自身が「あとがき」で簡単に解説してくれている。 既刊を読んでいる人の方が、それぞれのお話しを、より楽しめるとは思うが、 そうでなくても、まぁ、読み進めるのに、そんなに支障はないだろう。今巻の中で、最も楽しめたのは「はじまりの翼」。小鷹の父・羽瀬川隼人と母・アイリに、星奈の父・柏崎天馬と、柏崎家の家令として働くステラの母・ノエルが登場。ステラが何者だったかは、「スーパーノヴァ」冒頭で明らかになる。一方、「カムパネルラ」では、夜空のこれまで知ることが出来なかった一面が見られる。「動き出した時間」も含め、「はがない」は、やはり小鷹と夜空の二人が軸のお話だと再確認。そんな夜空から、隣人部の部員たちに『旅に出ます。探さないでください』のメールが。今巻はここで終了し、次巻へと続くことになる。そうそう、アニメの第2シーズンが始まるとのこと。「人気は下火」ではなかったようです。
2013.02.24
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5つのお話しから成る短編集。 今巻のメインは何と言っても、第2話「雨森華蓮の出所」。 経営に行き詰まった認可外の保育園を経営する母親を助けようと、 17歳の少女が、自宅に残る古銭の売却を提案、莉子の店を訪れる。 すると、それは総額350万円の価値を持つ物で、これで閉園せず済むはず。 ところが、少女がそれを買い取ってもらうことにした古銭商がとんだ小悪人で、 たった5万円でしか買い取れないと言う。 少女は、若い莉子の鑑定より、その古銭商の鑑定を信じ、言い値で売却。ここで、笠松刑務所を出所したばかりの華蓮が、必殺仕事人のような大活躍。自らの技術を生かして、何の痕跡も残さず、最後に古銭商をギャフンと言わせる。これまでのQシリーズの中でも、最も心にグッと来るイイお話し。華蓮は、今後も度々登場するんだろうな。そして、もう一つの目玉商品は、あの嵯峨敏也が登場する、第4話「賢者の贈り物」。嵯峨君は、『催眠』に主役として登場して以来、「千里眼シリーズ」を始め、松岡さんの様々な作品の中に、最も頻繁に登場しているキャラじゃないだろうか。ただ、今回のお話しの中身は、出来としては、今巻の中で最も残念な感じ。あとの3編は、運搬中に起こったプレミア付き切手コレクション消失事件、映画ロケ現場裏で行われていた脅迫事件、満開のソメイヨシノを枯らしてしまう強力ウィルス発生事件。もちろん、どれも一定レベルを保った作品ばかりで、充実の一冊。
2013.02.24
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『夢をかなえるゾウ』を読んだ者なら、 誰しもが、この続編に大いに期待をしてしまう。 TVドラマの方も、小栗君のも水野さんのも共に面白かったから、 世間の期待値は高く、本著が超えねばならないハードルは最初から高い。 もちろん、読む前に、既読の人たちの声に耳を傾けておいた方が良い。 そうすれば、心に構えを持って、ページを捲ることが出来るから。 そして、その人たちの声の通り、本著は前著ほどの強烈なインパクトはない。 それでも、読み物としては充分に楽しむことが出来た。巻末に、各キャラから主人公への「有り難いお言葉」が、まとめて掲載されており、さらには、人物や用語の説明まで付けてくれているので、読み返す際にはとても便利。だが、その内容・レベルは、ビジネス書としては、前著を上回るものではない。そう、ビジネスにおける自己啓発本としては、物足りなさが残ると思う。それは、お笑い芸人という、かなり特殊な職業に就く人物が主人公だからだろう。もちろん、同じ職業人として、相通ずるところはあるにしても、ごく普通のサラリーマンと、お笑い芸人の日常とでは、どうしても隔たりがある。それ故、有り難いお言葉も、自分の生活に重ねながら、読み進めることは出来ない。ただ、読み物としては面白い。スラスラと読み進め、あっと言う間に読了してしまえる。もちろん、心に残る言葉も少なからず登場する。例えば、 「だって、あの人は気持ちよさそうに人を責めているじゃないですか。 人を責めたり批判したりすることが好きな人って、 他人が不幸になることを望んでいる人ですから。 そういう言葉を口にすればするほど 貧乏神というのはその人に近づいていきたくなるんです」(p.134) 「『いい人』というのは、他人を喜ばせるのではなく、 他人から嫌われたくないという気持から自分の欲求を抑えつけてしまう人です。 でも、そういう人が何かを手に入れることはありません。 なぜなら-自分の欲求を抑え続けることで、 どんどん『やる気』を失ってしまうからです」(p.222) 「人が何かに憧れるとき、その世界はまるで夢の国のように見えるもんや。 その仕事の中にあるつらいことや苦しいことには目を向けずに、 ええところばっか見てまうからな。 ダンデミスくんはこう言うてるわ- 『人の幸福を羨んではいけない。 なぜならあなたは彼の密かな悲しみを知らないのだから』。 人が何かに憧れる理由はな、そのことを『知らへん』からやねん」(p.236)そう、本著は前著のようなビジネスにおける自己啓発本として書かれたものではなく、生きる上での指針・教訓を示した、人生の自己啓発本なのだった。
2013.02.10
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『虚言と虚飾の国・韓国』を読んで、呉 善花さんに興味を持ち、 本著を購入、読んでみました。 韓国併合に至る前の朝鮮半島の状況や、 そこでどのような人たちが、どのような行動をとったのかが確認できました。 特に、第四章「独立・開花を目指した青年官僚たちの活躍」と 第五章「一大政変へ乗り出した金玉均」は、読み応え十分で、 「もし、この動きが成功していたら、歴史はどう変わっていただろう」と 考えさせられる内容でした。19世紀半ば、アジアへ欧米の帝国主義の波が押し寄せてきたとき、日本と朝鮮との間には、状況や立場に大きな違いができてしまいました。日本の方は、黒船来港を一つの切っ掛けに、欧米諸国に倣って、自力で近代国家へと変貌し、海外へもその勢力を伸ばそうとしました。一方、朝鮮はというと、自力で近代国家へと変貌することが出来ないまま、日本により併合されてしまうという道を歩むことになります。この両国における違い、なぜ朝鮮が日本と同じ道を歩むことが出来なかったのかを、明らかにしようとするのが本著です。 *** 朝鮮では、父親の仇を討たなかったならば、父子関係が否定され、 その子は私生児となり、姓を名乗る権利さえもなくなってしまう。 このような不幸は、祖先崇拝だけで成り立っているこの国の宗教の根本を侵すことになる。 たとえ父が合法的に殺されたとしても、 父の仇あるいはその子を、父と同じ境遇に陥れなければならず、 また父が流罪になればその敵を流罪にしてやらねばならない。 父が暗殺された場合も、同じ行為が求められる。 この場合、犯人はたいてい無罪とされる。 なぜなら、この国の宗教的国民感情が彼に与するからである。これは、本著p.29に掲載されている四方博氏の「李朝人口に関する身分階級別的観察」からの引用文ですが、この一文は、これまで私が抱いてきた、韓国・朝鮮の人たちが持つ感情や行動への疑問を、一気に振り払ってくれることになりました。例えば、昨年末までNHKのBSで放映されていた『王女の男』というドラマについてですが、主人公キム・スンユの執念深い行動について、私は少なからず違和感を覚えていたのです。ところが、韓国・朝鮮の人たちにとっては、彼の持つ感情や行動こそが普通のものであり、イ・セリョンの感情や行動の方が、常軌を逸した理解不能なものととらえられてしまうこと、そして、そんな異常な行動をとってしまうほど、セリョンがキム・スンユを愛していることに、逆に、何か得体の知れない超越したものを感じてしまうのだろうということに気付かされたのです。そして、日本との関係についても、このような感情を持つ人たちが大多数の国ならば、何年経とうが、過去にこだわり続けるのも、当然のように思えたのです。
2013.02.10
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「十年後の卒業文集」 私にしては珍しく、早い段階でカラクリに気付いた。 「二十年後の宿題」 こちらの方は、クライマックスの少し手前で、カラクリに気付いた。 「十五年後の補習」 このお話の終盤は、どんでん返しの連続で、最後まで結末が読み切れなかった。 「一年後の連絡網」 「十五年後…」の締めくくりに追加されたお話しで、ミステリー性はなし。湊さんのこれまでの作品に比べると、読後に「嫌な気分」が残る度合いが低く、その点は、とても良かった。ただ、登場するキャラが「面倒な人たち」ばかりなのは、これまで同様。登場人物に共感できなければ、深い感動に辿り着けない。と言いながら、また、湊さんの作品を読んでしまった。きっと、『夜行観覧車』も読むんだろうな。ドラマは見てないけれど。不思議な作家さんである。
2013.02.10
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『ゲーテの警告』発行から8か月後の2012年4月20日、本著は発行された。 前半は、『ゲーテの警告』より哲学的色彩が濃く、どうなることかと心配したが、 暫くすると、そういった感覚は次第に薄れ、最後まで読み切ることができた。 それにしても、著者の主張は、本著においてもかなり過激なものである。 第2章に見られる「キリスト教は邪教です!」「人権思想が地獄を生み出す」や 「民主主義の本質は反知性主義」等のタイトルに、著者の姿勢が反映され、 さらに、第4章の「フロイト、ユングはオカルト」や 第5章の「選挙には行きません」にも、著者の態度が表れている。 *** 政治家の仕事と居酒屋の経営は違うということに気づかない人間が、 そのまま社会の前面に躍り出てしまった。 「素人が世の中を動かしてはいけない」と注意する人間も周囲にはなかった。(p.19)現在「何か引っかかる」「どうも胡散臭い」と思う出来事や人が、確かに多く存在する。そういった出来事や人を、ズバッと一刀両断してくれる記述には、胸がすく思い。だが、本著における記述は、そんな感覚で読み進められるものばかりではない。例えば、 民主主義は、「一人一人が完全に平等である」という妄想で成り立っています。 社会に貢献する人も社会に害を与える人も同じ権利をもちます。 これは絶対存在である《神》を想定しないと出てこない発想です。 民主主義や社会主義の根本にある平等主義は、《神》との距離における平等なのです。 (中略) 要するに、キリスト教の《神》は、民主主義や平等主義といったイデオロギーに姿を変えて、 世界を支配しているわけです。(p.68)こうなると「なるほど、そうも言えるか」と思う反面、「でも、本当にそこまで言ってしまって良いものなのか?」と、一抹の不安を感じてしまう。バランス的に、危うさを覚えずにはいられない。しかし、これも私自身が現代の風潮に染まってしまっているから? ニーチェは言います。 「私が憎悪するのは、そのルソー的道徳性である-(中略)平等の教え! ……しかしこれ以上の有毒な毒は全然ない。 平等の教えは正義について説いたかにみえるのに、それは正義の終末だからである。 ……『等しき者には等しきものを、等しからざる者には等しからざるものを』 -これこそが正義の真の言葉であるべきだろう」(『偶像の黄昏』) 等しくないものが等しくなること。 これが近代大衆社会およびB層社会の最大の特徴です。(p.72)「違いを認めること」と「格差を認めること」。これは似ているようで、全くの別物である。「格差」、これを社会としてどう受け止め、どう扱うべきか。本著は、そのことを私たちに問いかけている。
2013.02.09
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『B層の研究』を読んで、その著者に興味を持ち、 彼には、本著や『ニーチェの警鐘』といった著作があることを知った。 ゲーテやニーチェという名前は知っていても、果たしてどんな人なのか? 哲学というものに、まともに接したことのない私に理解できるのだろうか? まぁ、それでも何とかなるだろうと2冊とも購入、本著から読み始めた。 まず、本著であるが、2011月8月20日に第1刷が発行されている。 その頃は、まだ民主党が政権を握っており、首相は菅さんだった。 それ故、著者の非難の矛先の多くは、民主党やその所属議員に向いている。ただ、著者が非難する原点は、民主党議員以前に、小泉元首相と郵政民営化である。「B層」というネーミング自体、「郵政民営化を進めるための企画書」に由来し、「B層」の支持を得ることで進められたのが、郵政民営化だったからである。著者は、小泉さんをB層政治家、民主党をB層政党と言う。 B層社会では、簡単に理解できないもの、難しいもの、一流のものは 「つまらない」とけなされるようになります。 そして、砂糖でコーティングされたようなものばかりがもてはやされるようになる。(p.64)政治家同様、著者はB層グルメやB層カルチャーも否定し、「一流」や「教養人」を重んじる。 ですから、B層グルメに対しては、女子供向けとして、 一定の距離を置くことが大人の態度ではないでしょうか。(p.85)この辺りの表現には、著者の本音・本心が透けて見える。これでは、なかなか世間に受け入れてもらうのは難しいだろう。まぁ、著者は「B層に受け入れてもらおうなどとは考えていない」とでも言いそうだが、B層に読んでもらわないと、本も売れず、自分の主張も広がっていかないのだが……。 西欧には教養人の系譜があります。 彼らは民主主義の危険性に警鐘を鳴らし続けました。 まともな哲学者・思想家は、例外なく民主主義を否定しています。 彼らは民主主義が、この世における地獄を生み出すことを知り抜いていたからです。(p.142) 西欧の教養人は、宗教に出自を持つ「民主主義」に対する警戒心を持っていた。 そこで、民意を背景にした議会の暴走から、社会・共同体を守るために、 三権分立(立法権、行政権、司法権が互いに抑制均衡する仕組み)や 二院制の導入といったセーフティーネットを歴史的に築いてきたわけです。(p.149)なるほど。著者も本著の中で述べているように、私自身も「民主主義=正義」「民主主義=善」であると思い込んでいたが、一度、それを疑ってみてみるという姿勢も、必要なことなのかも知れない。
2013.02.02
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