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デザイナーからデータが届かず、入稿作業遅延。待ち時間ばかりの一日だったので(いや、待っている間にもアポ入れとか手配とか、いろいろやっているのだが)、「もう、まとめて明日朝イチに読む!」と高らかに宣言して7時前にダッシュ! なんとかお誘いうけてた「QUEEN」の上映に駆け込む。雨とはいえ、水曜はレディースデイで1000円だからなのか、既に全席完売。でも前もって指定席とってあったので、ありがたく拝見させていただく。映画館で映画見るのなんて、数年ぶりだ。シャンテもいつのまにか全席指定、座席もクオリティもよくなってカップホルダーとか付いていて、快適なのね。こういう映画館なら不快にならないかもしれないな。で、噂のクイーンである。主役のヘレン・ミレンは、これで今年のアカデミー主演女優賞を受賞。品があるのに淫乱という役が多かった彼女は、美女の少ないベテラン英国女優の中では、飛び切りの美女でもあった。そんな彼女も、すでに老境。あの髪型はまったく似合っていないけど、なんか見ているうちに、現女王そっくりに思えてくるから不思議だ。それにしても、久々に格調高いロイヤルイングリッシュを耳にした。もうなに言ってんのかさっぱりだ(笑)。あの、口を「オ」の字に開けたまましゃべると似てくる英国英語をさらにアクセント極端にしたクイーンのカットグラス・アクセント! ちょっとデンマークとかスウェーデンあたりの言語っぽく聞こえるよ。ノルマンつながりで、そっち近いのかな。耳で聴く擬古文調みたいな。私の英語は、ヒアリングもスピーチもBBCイングリッシュ(いわゆるスタンダード)だから、むしろブレア首相とその仲間たち(笑。実際アメリカの大学生の政党ごっこみたいに馴れ合っていて、あのなれなれしさが儀礼に則った王室の人々と比べると腹が立つほど幼稚にみえる)の話している英語のほうが、自然に耳に入ってくる。いやはや。イギリスにはアッパー、スタンダード、ミドル、ロウアーの、少なくても4通りの英語が存在するな。ロンドンの高級ホテルでかろうじてアッパーに近い英語が聴けるけど、ブレアはミドルとスタンダードの中間。だから首相より美しいクイーンズイングリッシュ話す侍従のほうが格が上に見える。イギリスは何度も行っているぐらい好きな国だけど、やんごとなき方々の私生活とか知りようがないから、この映画、どこまでフィクションなのか知らないけど、寝室の女王とか、マザコン王子とか、「マミー」とエリザベス皇太后に甘える女王とか、「私語を話すロイヤルファミリー」だけでもめちゃくちゃツボだった。監督はスティーブン・フリアーズ。ダニエル・デイ・ルイスを世に出した「マイ・ビューティフル・ランドレッド」や「プリック・アップ」、ゴージャスな「危険な関係」とか大好きだったけど、パンキッシュかつスタイリッシュな映画を撮る人だったのに、丸くなったのか俗に落ちたのか、わかりやすい話すぎて、ちょっと意外だったかな。10年前のダイアナの悲劇の夜から1週間ほどの出来事を、ドキュメントフィルムを織り込みながら描き出しているんだけど、もともと共和性を信奉するブレアが、ほんの数度電話でクイーンと話しただけで、彼女の孤独を知り、国の母たる威厳に悩殺されちゃうところに笑った。伝統を受け継ぐ義務を負った人々というのは、どの世界でもものすごい重圧に耐えながら生きていることに気づいちゃう瞬間。でもってクイーンも相当狸でさ、首相就任の挨拶のためにブレアが宮殿に行くと、滔々とチャーチルの話なんか始めちゃうんだよね。すげえ嫌味(笑)。チャールズ皇太子と離婚して、アラブの王子とラブラブの挙句事故死しちゃったダイアナを、「あんな嫁」呼ばわりして(そりゃそうだ。王室の名誉は著しく傷ついたはずだ)、死後も国葬どころか公式声明も出さず、バルモラル城に引きこもって鹿狩りしちゃってる女王一家。これは映画ではウインザー公が強行に実行に移したことになっているけど、この領地での生活がすんごい。自らジープのレンジローバーのハンドル握って山に分け入る女王って、すごいわ。日本の皇后は運転なんてできないだろう。しかも鹿狩りなのにスカート姿! 当然ウインザー公はキルト穿いてたし。狩衣姿で流鏑馬やるようなもんかな。で、日々イエロージャーナリズムの心無い報道にうんざりしていたクイーンは、森で一頭の大鹿に遭遇し、その気高さと威厳に心打たれる。そして、かたくなな心が氷解していく。このあたりの流れが見事だね。わかりやすく、しかも俗っぽくなく。イギリス映画らしい演出。どんなに誹謗中傷にあおうと、涙どころか感情を顔にも出さない人々って、きっとすごい強いんだろうな。ところで、バルモラル城だけど。あの広大な領地と城が女王の私物で、そこには何十人も使用人がいて、年に何日も滞在しない主人のために常に準備万端整えている。狩猟小屋(といっても城の一部だから立派)に男たちが何人も詰めていて、狩った獲物を吊るしておく小屋(これも立派!)まであって、その経費も税金だもんなあ。労働党のブレアさんとしてはだまっていられない。それでも、レンジローバー乗り込む際に、ウインザー公が「この車、そろそろ新しいのに乗り換えたら?」とか言うと「あら、まだ走るわよ」とかすっとぼけるクイーンもいい。ウインザー公は結構短気な人物に描かれていて、しょっちゅう世論に腹を立てていて、常に冷静なクイーンとは好対照。ダイアナの葬儀が国葬に決まったとき、そのプロトコルを伝える侍従への、エリザベス皇太后の反応。「それは私の葬式の暗号よ!」といきり立って、「でも、現時点ですぐに実行に移せる、練習済みの葬儀の方法はこれしかありません」「当たり前よ。私が自分で考えた葬儀の方法だもの」って、笑った。エリザベス皇太后、この時御年95歳である。クイーンの、Duty first, self second という言葉は印象的。「義務が第一、自分は二の次」。かっこいい~。女王萌え(笑)。そしてオーダーメイド以外にありえない、半世紀はデザインの変わらない珍妙な王室ルック! ああ、これも書いておこう。出てくる人間が見事にみんな細くて長い。男どもがほとんど馬面で筋肉のなさそうなのっぽ体型。スーツが憎らしいほどよく似合う。上流階級は本当に体型までそっくりなんだな。これで顔の造形が美しければ言うことないんだが、残念ながら英国上流階級の血筋に美男はいないようだ。あ、美女も(笑)。ブレア首相がいちばん珍竹林に見えちゃったよ。映画終了後は誘ってくれたSちゃんと、ギンザ5地下のアジアンダイニングへ。久々のヤムウンセン、うまー!! もっと辛くてもいいけど。米ナスとゴルゴンゾーラのピッツァ、アボカドとマグロのサラダ、アサリのベトナム風酒蒸しなどつまみつつ、ワイン飲んで帰宅。ちょっと幸せな夜。
2007.05.31
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『シグナル』日高ショーコ昨日の風呂本。そして日高さん3冊目。この人、どんどんうまくなるな。超うまいわけではないけど、絵はあっさりしていて好みだし、とにかく丁寧に描いているのがわかる。ワイシャツのシワとかシャツの襟のステッチとか、さりげなく自然でいいよ。男の服のどこにどうシワがよるかをよく見ている人なんだろう。かけだしサラリーマン(25ぐらい?)×バーのオーナー兼バーテンダー(28ぐらい?)の話。この人の作品は、確か前のもそうだったけど、苗字だけで名前がないんだよな。それはそれで全然気にならないけど、行為の最中も苗字+さんづけって、なんかよそよそしいと思うのは、自分が女だからだろうか。ま、BLだからな。主従だったら、「さま」付けで狼藉ふるったりするからな。で、この二人のシリーズの短編が4本+おまけショートと、高校生ものが1本。高校生もサラリーマンも同じ顔で、年齢のわかるような描き分けができてないのはなんだけど、このシリーズの受けは、まごうことなきツンデレだ。なんか会話のテンポも考えていることも、気質も性格も、おそらくは趣味嗜好も、なんら共通するところのない二人で、ツンデレは自分の属性を自覚していないという設定。自分から誘っておいて「今日はその気なくした」とか、朝目覚めて「さ、もう1ラウンド」と受けをその気にさせておいてたらさっさと仕事行っちゃうなんて、ちょっと高井戸あけみさんの低体温キャラにも通じるみごとなツンデレ。いや、ツンツンツンデレぐらいか。でも好きなんだよね、攻めのこと。こんな引き合わないのに、ラブになるって、やっぱり始まりは身体からだから? 受さん、幼稚舎からエスカレーターの大学出て、親に金出してもらってバー経営(しかも3件に増える)で、自分は週に1回しか現場に入らないって、どんだけぼっちゃんなんだよ。学生時代に趣味でモデルとか芸能活動とかやっていそうだな。そういや自分も学生時代、住んでるのも学校もずうっと成城、別荘数件、クルーザー持ち(親が)、本人は外車に乗ってるというアホみたいな男がまじっているグループと遊んでいたが、当然のように叔父叔母に芸能人がいたり、ああ、こういう恵まれていることが当然の人種っているんだなあと遠い目で見ていたよ。根は素直でいい子だったんだけどね。攻めは基本ワンコなやつだけど、これがけっこう嫉妬深い。受けにかかわる男性すべてを疑う。お前、女を疑うのが基本じゃないのかっ(怒)。でもバカでかわいい。バーテンダーもBLのテンプレだけど、これだけ店の中でのシーンが多い作品は珍しいな。でもあんなに髪長くしていると、衛生的に問題だぞ(笑)。そういえば、銀座で唯一行きつけだった東芝ビル地下の止まり木バーが、2月ごろ行ったらなくなっていたなあ。年に2、3回しか行かないとはいえ、10年ぐらいは通ったのになあ。マスター、雇われだったのかな。どこに移ったんだろう。あの、客との距離が異様に近いカウンターバーで、客の飲み物を目の前でつくるという行為は、すごく演技力が要りそうだ。なんか仮面かぶって別人にでもならないと、正気を保てないよ。喪黒福造からわたせせいぞうのハートカクテルまで、バーって一種の劇場空間だから、そこにはいつもドラマがあるんだろう。
2007.05.30
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わわわ……ブログさぼるのなんて簡単なんだな。一回抜けると、どんどんPCに近寄らなくなるよ……。もう疲れて帰ってくると、最近は食事もとらずにお風呂入って長湯して、でも空腹なのでけっこう貧血っぽくなってあがると、そのまま水飲んでベッドにダイブする日々。ところが2時間もしないうちに目が覚めて、以降は寝ようと思っても眠れず。本を読み始めたら止まらなくなるので、照明は点けずにFMで深夜特急便(だっけ?)を聴いていると、結局そのまま夜が明ける。これって不眠症なのかな?で、当然のように日中は午後になると生あくびが止まらない。昨日はとうとう昼休みは外出せず自分のデスクにつっぷして15分ぐらい眠ってしまった。なんかへんだぞ。しかもドライブの緊張が筋肉痛になって月曜に来た。もう首から肩まで鉄板が入っているのではないかと思われるほどカチカチで、昨日は夜8時頃、一旦オフィスを抜け出して駅前のてもみんへ。実はてもみんはポイントカードを持っているほど一時ヘビーユーザーだった。首、肩を20分ほどもみほぐしてもらって、また仕事に戻る(涙)。メールでSちゃんから映画のお誘い。「水曜の夜の指定席なの~1枚余っているから行こうよ~」って、あさってだよね。たぶんまだ入稿真っ最中だよ……。ヘレン・ミレンのクイーン、観たかったよ……。誰か私を眠らせてくれ!
2007.05.29
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なんか体調も最悪だし昨日からくさっていたので、今日はランチに景気よくお寿司を食べて、帰りにいつもの書店に立ちより。で、収穫いろいろ。活字本はまだ積読本が雪崩をうっているからマンガばっかりだ。今夜、お風呂で読めると思うとちょっと元気になったのだった(現金)。遅いランチからもどってエレベーターに乗ったら、社長と取締役金庫番女史と一緒になった。取締役「腰、大丈夫?」私「はあ。なんとか」(内心:え。腰を痛めていることは、うちのシマの人間と欠勤を伝えた総務の担当者しか知らないはずなのに、なんで上層部が知っている? 本社には100人近く社員がいるのに)社長「なんや、歩けるんやないか」私「あ、歩けますよ~(汗)」社長「儂はまた、四つんばいで歩いとるんかと思ったで」(マンガのようだがうちの社長、本当に「わしぁ」とか言う。北陸出身なのにコテコテの関西弁なとこがイヤ)私「ちゃんと、コルセットして仕事してますから!」(といってシャツをめくってみせる)社「ほおお。そういえば、こいつ(取締役女史)も、腰になんかヘンなもんつけとるんやで」といいながら、女史の高そうなスーツのお尻をスルーっと撫でた。両手で、絵に描いたようなヒップタッチ。あまりに自然な動きだったので、一瞬スルーしそうになるが、これは立派なセクハラでは?で、取締役の反応は「んもう、社長ったら、やめてください!」といいつつ嬉しそうなのだった。あああ~見たくなかった初老社長と中老金庫番のじゃれあい。……しかし、見たくはないけど、やるなとは言えない。だって、本人たちは、私が思っているほど自分たちが年寄りだとは思っていないに違いないもの。自分だって物理的年齢なんはとっくに凍結して若い子と話しているほうが楽しいし、還暦近いおやじな男どもと飲んでいる時は周囲にどう思われようが知ったこっちゃない。ま、私はセクハラはしないし、されないけどな(パワハラはやられたりやりかえしたりする)。元税務署員だったという金庫番(昭和ヒトケタ生)はお若いころはさぞやお美しかったであろうと思われる面影を残す品のあるご老体であるが、私がこの会社入るずっと以前から、社長の愛人ともっぱらのうわさだった。「あ、愛人って、女史が社長の? だって社長は妻子いるよね? それに女史は社長よりずいぶん年上……」「でも女史は独身だし。社長が会社起こした時からずっと金庫番やっていて、一時会社があぶなかった時に、全財産を社長のために投げ出したらしいよ」それって、貢ぐっていわないか? それとも共依存?うちの会社は社長は超ワンマンだしクセがあるけど、逆風ばかりの出版界でここ10数年は赤字にもならずに健全経営続けていけているのは、ひとえに金庫番の財布の紐が堅いからだ。そりゃもう、10円、1円だって見逃さない。おかげで外注さんに仕事発注するのがとおーっても面倒くさくてたいへんなのだ。なにしろ車使うときは、走行距離・車種と燃費まで申告しないと経費が出ない。おまけにギャラも安い。でも売れない雑誌を出させてくれるし、とりあえず資格もののテキスト発行しているうちは、つぶれることはないだろうと楽観。いや、明日どうなるかなんてわかんないけどさ。
2007.05.28
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この人の作品は、以前声ヲタの友人に勧められて聴いた「可愛い人。」のドラマCDが、自分にはどこがおもしろいのかわからなかったので、「きっとCDは端折りすぎているのかも」と思って、わざわざ小説をぶこふで買い集め、7冊揃ったところで1冊目から読みはじめたら、やっぱり自分には合わないのだった(涙)。2組のカップル(結構年の差あり)のメインの受けが、ウジウジはっきりモノを言えないタイプで、女々しいのが苦手な自分には、鬼門の本だった。でも多作な作家さんだし、いろいろな版元から次々新作を出すので、人気があるんだろうと思って、もう一回チャレンジ。若いお嬢さん方に非常に人気の高い奈良さんの挿絵なので、ちょっぴり期待。ええっと、絵に描いたようなヒモ(爆)×腺病質タイプの会社経営者女に追いだされ、ホームレスになった攻めが、金持ち社長の受けに拾われ、夢のようなマンションで常識をたたき込まれる……って、マイフェアレディのフォモバージョンは、誰かの話にあったな。でもストーリーの主軸はラブとはまったく関係のない復讐劇で、復讐する発端となった親子・兄弟関係が、いまいち説得力に欠ける。清廉潔白風で、もしかしたらドーテーかもしれないナマッチョロイ人材派遣会社の経営者(受)と、クラブや風俗店をいくつも経営するやり手の経営者(サブキャラ。でも兄弟愛強すぎてキモい)が兄弟っていうのも、妙にリアリティに欠ける。決定的にヘンだと思ったのは、説明不足というか、言葉足らずのところが何箇所かあるんだ。もしかしたら行間を読むのかもと思って、その前後を読み返すけど、やっぱりわからない。こういうのは普通、編集がチェックするんじゃないのかなあと思って、レーベル見たらルチル文庫。幻冬舎だなあ。リンクスノベルズはきっちり校正入ることで知られているけど、ルチルは甘いのか?父を死に追いやった犯人はヤクザの親分で、その親分には若い愛人がいて、拾われた攻めはその愛人を陥れて親分に近づき、破滅させるネタを拾わせる……というのは、メロドラマにありがちなストーリーだな。BLにもかかわらず、女をたらし込むシーンが結構あるのが不思議。これは反則じゃないのかなあ。最後に攻めは、陵辱のように身体を奪った受に許しを請うため、心を入れ替えて更生してガテンワークしているところに、こっそり受けが愛に来るという、あまりにも少女マンガチックなハッピーエンディングで、露骨に泣かせのツボを押す展開。シラけさせるラストなのに、泣かされてしまう自分にちょっとムカついた。
2007.05.27
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5月はずっと体調不良で、会社行くと頭痛がしたりと知恵熱出す子どものように仕事嫌いが深く静かに潜行していた。ここのところ夜のお出かけがないし、ストレスたまってるのかもと思って、今日は晴れたので久々にテレビも活字もパソコンもない世界に行こうと、深谷の友だちに電話してドライブに誘う。新幹線で行くには半端な距離なので、1時間かけて熊谷まで行ってピックアップしてもらう。大学時代からの友人のKは、同い年のシングルウーマン。車のディーラーやっている家業を継いでセールスをやっている。年間300台軽トラックを売る女(笑)。でもマイカーは常にセダンの新車だ。花園インターあたりからだと、伊香保、妙義、赤城、軽井沢、秩父、日光あたりまで日帰りコース。以前は月に1度はドライブに行ってたけど、3時間ぐらい運転しただけで翌日に疲れが残るようなヘナチョコになってからは、なじみの山道も遠のいていた。でも、たまには運転しないとカンが鈍っちゃうし、ペーパーになるのだけはゴメンだ。今日もKちゃんの運転でインターまで行って、そこから高速ラクラクドライヴィング。やっぱりまっすぐ走るのは得意だ(笑)。結局、赤城の大鳥居をくぐって、途中でおいしい蕎麦屋でお昼を食べて、そのままなにもない山頂へ。でも久しぶりに雨の匂いと森の匂いを吸い込んで、ちょっとリフレッシュ。以前はドライアイが酷くて、夕方になると目を開けているのがつらくて運転できなかったけど、レーシックの手術してコンタクト不要になったら、夜でも運転できることがわかった。うれしい。運転中は緊張していたせいか、腰の痛みはなかったけど、帰ってきたらなんか痛いし。どこか日帰り温泉でも行ってくればよかったな。
2007.05.26
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『百日の薔薇』(1)(2)新刊で2巻を見つけたので、家で積読状態だった1巻と続けて読む。作者は別名義で非BLを描いているので、この本も表紙だけみると男女のカップルかと思ってた。アクアコミックスだからそんなわけはないのだが。ああ、作者は少年漫画で育ったんだろうなあと思う。主線がくっきり太いところとか、影のつけかたとか、戦車とか軍用バイクとか銃とか、いちいち凝っている。かっこいいなあ。相変わらず濃い絵だけど、設定に惹かれるものがある。架空の国・架空の文化だけど、どうも日本とヨーロッパが大陸で戦争している感じ。神道みたいな儀式とか、穢れとか神剣とか皇紀とか出てきて、まるで明治時代の日本のよう。だけど大陸なんだよね。兵器なんかは第一次世界大戦頃でシベリア鉄道っぽいものが出てくる。主従ものだけど、お約束で従(騎士)のほうが攻め。こいつがシェーンコップみたいなかっこいいやつで、なんか命捧げている主とは因縁があるらしい。どうもエッチすることでエネルギーをチャージしている気がするよ。かっこいいけど。でも稲荷家さんのは、この作品よりおやじばっかり出てくるやつのほうが面白い気がする。おやじ好きだし。周囲のおやじたちはみんなかっこいい。でも受が女顔すぎてダメだ。設定の細部がまだすべて解明されていないので、それは気になるけど、また2年近く待たされるのかあ。エッチ激しいよ~あれだけ怪我して包帯から血が染み出していても、ガンガンやりまくるって、ケダモノのような体力だな、クラウス。
2007.05.25
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トシが露骨に顔に出た。昨夜は魔が差して週末用にとっておいたハードカバーを、3時半までかかって読了。謎解きとドキドキではあとを燃え上がらせながら読んだら、朝から疲労していた。会社行って昼休みにトイレ入ったら、すでに目の下にクマが。がが~ん。通常、会社滞留12時間を越えないと出てこないクマさまが、こんな昼日中から。夕方から不毛な会議を2つこなして、夕刊読みにフリールーム行って、戻ったらどっさり初稿が出ていた。それから3時間、微動だにせず赤ペン先生になる。結果……両目の下にファンデでも隠せないくっきりクマ+両目充血。なんかヤヴァい薬やった人みたいだよ……。なんか視力も落ちているし、目がよく開かない。腰をかばって仕事していると、肩とか背中とかお尻とか全身筋肉痛になるし、もう年々、無理が利かなくなっているのがわかる。でも今日は『とりぱん』の3巻を手に入れてちょっと幸せ。相変わらずスリリングな日常生活。自分は庭のある実家にいたときだって、土を触ろうともしなかったのに、今になると野鳥がやってくる庭や家庭菜園に憧れる。憧れだけで実現はできないであろう身の丈スローライフ万歳前回はかまきりの卵を孵らせようとしたとりのさん、今回は蝶の幼虫を観察して、家の中でさなぎを越冬させるようだ。虫愛でる姫君だ。この本読むと、雑木林のある都立公園行って、プチ森の匂いをかぎたくなる。週末はお散歩を兼ねて現代美術館→猿江恩賜公園コースだな。
2007.05.24
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足が冷たい。コルセットのせいかと思って、今日は一日外していたけど、やっぱり冷たい。冬でも足は熱くて年中裸足の自分が、こんな時期に足が冷たくて夜眠れなかったり、長湯してもすぐに足が冷たくなるなんてヘンだ。ビタミン剤を飲むようになって、明け方に足がつったりすることはなくなったけど、この年齢になって初夏に靴下履いたりするなんて。冷え性の人の気持ちが少しわかったよ。読みたい小説その1が手に入ったけど、一気読みできないとつらいので、週末までがまん。そして久しぶりに、笑えるノンフィクション漫画を読む。 『ステキな東京魔窟』松本英子「モーニング2」に載っていた実録膀胱炎話が傑作だったので、検索かけて探した本。もう「若い」とは言われなくなった女性が、未知の世界を探検する話。編集者や字書きさんとの二人三脚というのは、この手の漫画にはよくあるな。西原理恵子も宇野亜由美もそうだな。須藤真澄の「おさんぽ王国」も編集者がよく登場する。「最先端を行ってない(興味もない)」酒飲み女ふたりが、自分には無縁だと思っていたショップや場所にチャレンジするという話で、別に目新しい場所やすごいところというのはなくて、どこも誰でも行けるところなんだけど、ブランドにもセレブにも縁のない(興味のない)人種がいくとこう感じる、というところがツボどころ。自分も作者の感性に近いから、結構笑えた。ネイルサロンとかホストクラブとか超高級ブランドショップあたりが白眉かな。『ハチの子リサちゃん』伊藤理佐相変わらず面白い。この人の、実年齢から微妙にズレた堅実さとか古臭さとか田舎くささは、すべて生い立ちに起因していたんだな。しかし、こんな山育ちだったとは……。自分も地域でいったら田舎の出身だけど町育ちだから、年齢的にいっても自分より下の伊藤理佐のほうが、まるで昭和30年代育ちみたいな文明で育っていて驚いた。そしてそれを楽しんでいて、なんだか尊敬してしまう。お父さんもお母さんもぶっ飛んでいるよ。何でも手作り、自然いっぱい、地域とのコミュニケーションって、まさに忘れられたニッポンの原風景!(笑)。有線放送(電話付)とか、くみとり式トイレとか、10年前まで屈葬だったとか、本屋も映画館もなかったとか、薬草採取とか冬の校庭スピードスケートとか、米20キロかついで登山の訓練とか、高校までのバス通学は6:45の始発バスだとか、虚弱児だった自分なら生きていけない環境だよ……。それにしても幼稚園から高校までメンバー変わらないってすごいな。
2007.05.23
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今日は夕方から8,9月号の料理レシピを考えていて、そうめんづくしのメニューをいろいろ考えていたら、いてもたってもいられず「今夜はそうめんだ!」と脳内夕食メニュー決定。ナンプラー使ってタイ風のエスニックぶっかけそうめんにしようと、帰りにパクチーとササミを買ってくるも、帰ってきたらなんかへたってて、もう作る気力が起きない……。腰の痛みを緩和するためにコルセットはめて仕事してたら、なんか下半身まで血液が循環しないみたいで、足が冷たいよ……昼間なんてあんなに暑かったのに、足だけ冬のモコモコソックス履いて仕事してた。すごいなコルセット。あんまり身体に良くなさそうだよ。ところで今週の「AERA」を読んでいたら、例によって腐編集部員の企画にちがいない「あなたの娘は大丈夫か? オーマイゴット! 腐女子の父」という記事が目に付いた。「娘はまじめな普通の高校生です。なのにあんな漫画を読んでいるなんて……」と驚愕を隠せない父……って、やりすぎだろ。父親も世間知らなすぎ。新書ベストセラーのトップ10に食い込むBL小説が気になったことはないのか。それにしても、こんなタイトルじゃまるで腐が犯罪者扱い。と思いきや、親子2代腐の紹介まであって、最後におせっかいにも「あなたの娘の腐女子度チェック」とか載っていた。全部覚えてないけど、夏休み・冬休みが近づくとそわそわする、姉がいる、女子高だった、意味不明の言葉を話す、開封厳禁のダンボールがある、池袋によく行く、部屋は父親立ち入り禁止とか、そんなあたりだったかな。……なんか、おもしろくない。「華麗なる一族萌えー!」の記事のようなうならせる視点がひとつもないじゃないか。つまらん。エロエロのBL読むのと、コスプレイヤーが同じ次元で「腐女子」と言われても、なんかピンときませんが。あ、ふつふつと起こってきた怒りがエネルギーになって夕食作る気になってきた。さ、そうめんゆでよう。そうみんちゃんぷるーもいいけど、今日はナンプラー、豆板醤入りエスニックそうめん。鶏肉・温泉たまご入り。パクチー山盛りだ~。
2007.05.22
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点滴による痛み止めは結局翌日には効果がなくなることがわかった。水曜に打って金曜仕事して、土曜にまた痛くなって取材は行けなくて、なんとか注射だけでもと家を出て200メートルほど歩いたところで腰がガンガン痛んでそれ以上進めなくなった。すごい威力だな椎間板ヘルニア。とりあえず近くの接骨院で事情を話して低周波治療とテーピングをしてもらう。スポーツテーピングって強力だ。背筋ばっちり伸びる。でも昨日外したら見事に周辺一帯がかぶれてた(涙)。それとコルセット。5000円払ってしっかりしたものを購入。これで立っていられる。土曜は痛み止めの座薬まで使ってじっとがまんの子。昨日はややマシで、それでも起きている間はコルセット着用。外すと途端に腰に力が入らなくなる。困ったなあ。昨日はどうしようかと悩んだけど、社に電話して進行確認したら、まだ特集はデザイン入稿したばかりでそれほど忙しくないことがわかったので、今日はお休みをもらう。というわけで、一日ごろごろして漫画を読んだり読みかけの小説を読んだり。 『ため息の温度』『夏時間』国枝彩香この2冊は再読。国枝さん、すっごく暗くてどろどろした作品を描くイメージがあったけど、BL移った当初はコメディだったことを思い出した。この人の描く受けの造形は本当に色気があると思う。涼しげな目元とかサラサラヘアとか蒲柳の質とか。まさに「魔性の受け」。そういえば、ありそうだと思ったのに、国枝さんのリーマンものって読んだことがないかも。春ごろの雑誌掲載のやつは職業はリーマンでも舞台はちがったし。バシっとスーツをかっこよく着こなしている男性を描いている印象がないので、榎田さんの「Stepbrother」はちょっと違和感あったのかも。国枝さん、身体がちゃんと描けていて好きだ。痩せた男子、鍛えた男子それぞれにちゃんと肉付きとか関節とか感じられるし、手足のプロポーションも過剰に引き伸ばされてなくてリアリティあるし。当たり前のことができない作家さん、多いからなあ。『のはらのはらの』雁須磨子雁さんの漫画も3冊ぐらいは読んでいるんだが、絵に気合が入っていないので苦手な部類。BLじゃないけど自衛隊ものの話は面白かったな。この作品も惹かれ合っている二人の関係がちっとも進展しなくてイライラするけど、でも読んでいるうちに登場人物がかわいくなってくる。お話作りがうまいせいだろう。……でもなあ。雁さんの絵って、もうこれ以上うまくはならないのかなあ。『三十一夜』ホームラン拳借金のカタに売られていく婿の話(笑)。ホームラン拳の描線はきれいなんだよな。硬質だけど美少年も美青年も美オヤジも好みだし、お姉さんの漫画よりは好きだ。以前読んだのはSFだったが、これは時代ものだからいっそう気合入っているなあ。背景とか風俗とか、資料集めたんだろう。着物にはまっていたみたいだから、男子の着流しと若い女の子の振袖描けて幸せだったろうな。貧乏で意に染まない家の婿に入る(その実、男妾)といっても、本当に窮していたら食欲満たすほうが先でラブなんて言ってられないから、この時代にこんな生活できるのはまだまだ恵まれているのだよ、とつっこんでみる。祝言の最中に婿を男が奪いに来るというのは、映画「卒業」のパロディにしても笑えた。
2007.05.22
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『夢の中の魚』五條瑛 韓国日報の特派員にして韓国国家情報部に席を置く情報部員、洪敏成が活躍する話。と思わせておいて、実は彼の片腕として影のようにつき従うパクが真の主人公なんだろうな。パク自身は無口でほとんど口をきかないから、彼の人生そのものを、人一倍饒舌な洪を通して語らせてみせるという二重構造。プロローグとエピローグでは、パクの少年時代(とても現代とは思えないが、なんか西原理恵子の「ぼくんち」とデジャビュった。寂れた漁港って、みんなこんななの?)のエピソードを語って、パクが故郷を捨てる原因となった義姉や、義姉の元恋人が韓国の情報部員にして洪の先輩だったりと、ちょっとしたつながりで話がどんどんリンクしていく。洪は思ったとおり、ほしい情報のためならなんだってやる男だった。そしてどんな相手も自分に関心を示さないと、示すまでつつきまわすタイプだな。性へのモラルもへったくれもない。葉山にまで「素行を改めろ」とか言われているし、彼だったらたとえ標的がHIVキャリアだろうと、寝れば落ちるのなら慎重にコトをすすめて落とすだろう。そんでもって祖国に忠誠を誓ってはいるけれど、自分の利益のためならアメリカにだって情報を流す二重スパイ。なんかヤヴァい橋渡ってるんですけど。いつか寝首を掻かれそうだよ、洪。なんか国に忠誠を誓っているわりには、直接韓国に対して実になる情報というより(これは長期的展望にたって、自分の手足となる人材育成から考えているらしい。これもすごいよな。きっと葉山じゃ考えつかない)、割とどうでもいい瑣末な出来事に時間をついやしているような気がする。埼玉のパン屋を救ったり、航空落下物拾って小遣い稼ぎとかね。でもただ働きはしない主義らしくて(ここも葉山と違う)、ちゃんとあとにつなげて元はとっているところがすばらしい。使えるものは田舎の高校生をも使うってすごい。それより洪をさそった、引退間近のベテラン情報部員の息子がいいよ! 比佐志!どんな仕事かわかっていながら、血のつながらない父親のあとを継ぐって、なんかいい話!2代目情報部員という立場は葉山と同じでも、整形までして自ら父の後継者になろうとする比佐志は、どんなふうに成長していくんだろうか。彼が育って葉山と対決する話希望(笑)。驚いたのが葉山。実際に洪は何回か葉山と接触していて(葉山が電話をかけてきたり、洪からかけたり。あと一回は銀座のこじゃれたイタリアンレストランに洪が呼び出していた。サバティーニあたりと妄想)なんだか造形描写が次第に乙女化しているような気がする。最初の2冊では「色が白くて細身で神経質そう」ぐらいだったのに、なんだか麗しさに拍車がかかっているような気がした。……と思って、葉山の出てくるシーンを読み返したけど、別にふつーだな。童顔には拍車がかかっていたが。自分の中で勝手に女体化しただけだろうか。あ、でも「真っ赤なダッフルコート」だよ? 30男が赤いダッフルってどうよ?洪からは、その童顔(そうだよ。色素薄い系の人種は活性酸素のせいで老化が早いから、葉山の童顔が異質に思えたんだ。肌の色素沈着とか、頭髪とか大丈夫だろうか)と女顔のせいで「レディ」とか呼ばれてるし、なんだかさんざんな葉山。でも、防衛庁のコントロールルームが映画に映っている情報を、会社より先に洪にご注進したり、葉山は葉山なりに情報の価値を見極めて駆け引きして楽しんでいたよ。よしよし。洪は葉山がエディに溺愛されているのを見抜いているし、葉山にとっては二人とも必要悪にして目の上のたんこぶなんだろうな。「二人とも地獄へおちろ」とか「二人とも舌を抜かれろ」とか、洪の前で言っている。それをエディの前では言えないだろう。
2007.05.21
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『君の夢はもう見ない』五條瑛葉山くんが勤めるビルの5階で、『アジア通信』を発行している中華文化思想研究所(もうこれだけで自分なんかは赤っぽいと疑っちゃうが)の所長、仲上氏が主役の短編連作。今は実質、会社と縁を切ってメールマンの役目を果たす彼の過去が少しずつ見えてくる話だった。葉山くんは1作目にちらっと登場するだけで、部長も坂下も出てこなかった。残念。あ、最後に野口さんが出てきて、チャンにコーヒーを出していた。びっくり。極東ジャーナルよりこっちの看板のほうが印象的だったので、飯田橋と中国から連想して、勝手に日中友好会館あたりの場所だと思っていたのだったが。あそこのビルの中国料理店はうまかった。読んでみたら、仲上氏が探偵する話だった。しかも依頼人もなしに勝手にやって勝手に解決している。時にはチャンが代わりに勝手に動いて仲上氏が尻拭いをする。頼まれごとされると断れないタイプだということはわかったよ。本編に比べるとぬるい展開だけど、自分的には、仲上さんは無類の女好きだとわかっていても、なにかと世話を焼くチャンを見てたら、仲上×チャンはありかな、と(笑)。チャンもさあ、華僑にあるまじき情に流されるタイプで、優しすぎるよ。もはや仲上氏の下でしか働けないような気がする。チャンが「ショチョウの世話だけで手いっぱい」というのは愛ですかあ?それと、ずっと通奏低音のように全編にわたって影のように見え隠れするラウル・ホウが気になる。会社の指示で仲上とともに中国の情報を収集していたけど、今は中国のために動く男なわけね。火蛇という名前からしてコードネームっぽいし、仲上のかつての妻を寝取って、修羅場の末、元妻がベランダからラウル・ホウの上に鉢植えを落としたって、すごい痴話喧嘩なんですけど。仲上さんは本編ではそれほど造形について克明に書かれていなかったと思う。少なくとも見た目の印象は「多少恰幅のいい中年男」、ぐらいの印象しかなかった。チャンもそうだけど。でも、代わりに性格やものの言い方やクセなどは細かく描かれていて、エディや葉山が表舞台の人だとすれば、この二人は裏でこそこそ(いちゃいちゃ?)やっているイメージがあるなあ。仲上も女好きとか自分で喧伝しておきながら、実際にタラしている場面はないし、見掛けのかっこよさもないとすると、どこでひっかけてんだか。口だけで、実は意外と純情だったりするのかもしれない。結局、仲上氏が過去にどんな仕事をしてきたか、どれだけ人を裏切ってきたかは、あんまり具体的には語られない。でもラウル・ホウと仲上氏が葉山と坂下のようにバディだったとしたら、いろいろあったんだろうなあ。いろいろ。えろえろ?(妄想)それにしても40歳ぐらいで足を洗うって、一人前になって一線で暗躍したのは10年足らずじゃないのかなあ。それぐらいで燃え尽きちゃう仕事なのかもしれない。すると葉山が燃え尽きるのもカウントダウンかな。いつか下請けじゃなくて部長と机ならべて働ける日がくるのだろうか。五條さんの本を読んでいると、今や中華料理店だけでなく居酒屋やコンビ二にも中国や韓国から来たアルバイトが働いているけど、かれらのなかにもそういう任務を帯びた人間がまぎれこんでいるんじゃないかと妄想してしまう。会社の近所には、新大久保のコリアンタウンほどではないけれど、ものすごい数の中国料理店がひしめいていて、どこもスタッフ同士は中国語で会話しているし、ほとんど客の姿がなくてもつぶれる様子もないって、なんかあるよなあとか(笑)。それより、彼らは労災とか年金とか健康保険とかどうなってんだろうと馬鹿なことを考えた。労務関係は日本式なのか、治外法権なのか。そういえば「プラチナ・ビーズ」で船から救出された葉山が搬送されたのは横須賀基地内の米軍病院だったな。街で交通事故とかあって、そこらの病院に搬送されても、多分エディの一言で初期治療だけして移送されるんだろうなあ。そして日本の病院にはカルテどころか葉山がいたという証拠すら残らないとかね。
2007.05.20
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英田さん、人気あるんだよなあ。「エス」も大ヒットしたし、「デッドロック」シリーズも売れているようだし。人気レーターさんとの相乗効果もあるだろうし。今世紀になってからデビューした人だし、まだ若いんだろうなあと推察。萌えを求める若い人の感性に合っているんだろう。この作品も、ドラマCDにもなっているし、「エス」系とはまた違った風味で人気があるんだろうなと判断。もと警官の探偵×ヤクザの組長受けは8歳年下の襲い受け。しかもツンデレ。うーん……英田さん、自分には合わないかもしれん。どきどきしながら一気にラストまで読ませる勢いがなかった。二人のラブはいいのよ、あれで。少年時代から思い続けていて、今は立場上自分のほうが威張っていても、ずっとちょっかい出し続けて信号送っている受けと、そのの気持ちになかなか気づかない攻めが鈍感で、なかなか気を持たせる。ラストでお互いが結ばれるまでは、攻めが一方的にイかされるだけだったり、媚態をさらされるだけというじらしプレイも、BLとしては面白い。でも、ストーリー全体が、とっちらかっている。上位の親分の息子を預かるとか、覚醒剤取引とか、親分舎弟関係とか、攻めが警官やめた理由とか、刺青師の最後の仕事とか、受けが愛人していた親分のとこ泊まる話とか、エピソードをたくさん盛り込んでドラマを複雑にして、でも整合性が取れているのはなかなかだけど、要素が多すぎて、どれも薄味になっているような感じがする。それと、セリフが練られすぎていて、自然じゃない。芝居のセリフのようだと感じた。レーターさんは好み。奈良さんよりは好きだなあ。やっぱこれはオヴァの証拠なのか……。おおっとNHKに高村薫さんが出ている。相変わらずひっつめ・ノーメイク(に近いナチュラルメイク?)で、男前な姐さんだなあ。かっこいいよ、高村さん。ほかのエンタメ作家さんと違って、いつも憲法とか地方財政とかまじめに考えている人っぽいよ。
2007.05.19
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月末の入稿にむけて、そろそろ佳境に入るはずの仕事が全然忙しくならない。連載分は終わっている。特集の原稿が来ない。時間がかかるものに限ってなんにも進んでいないのね(涙)。やることやって、他にすることもないので、他の部署が佳境で居残っているのに、9時過ぎこそこそと帰宅。点滴のせいか、もらった薬が効いているのか、腰は随分ラクになった。少なくとも神経刺激される痛みではなくなった。ただ腰をかばって歩くので、歩きづらいのは事実。それより、痛みで夜の眠りが浅いのと鎮痛剤(ボルタレン)のせいで、仕事中眠くて眠くて困った。これ、会議の前とか飲めないかも。Hちゃんがコンビ二行くついでに、目の覚めるようなグミを買ってきてと頼む。そしたら、カンロのコラーゲン4000mgとかいうボトルタイプのグミ買ってきてくれた。コラーゲン……労わってくれてありがとう(笑)。こいつがまた激すっぱくて(おいしくはない)、目が覚める。でも同じすっぱいなら梅干のほうがいいなあ。明日、あさって休めればもっとラクになれるだろうに、明日も仕事だ。しかも撮影も込み(涙)。代わってやるとは言われたけど、自分の立てた企画だし、シンポジストにも挨拶したいから渡せない。老骨に鞭打つってこのことか……。重いカメラは無理なのでオートデジで勘弁してもらう。不思議なのは、こうして土日も学会やセミナー取材で飛び回っていること多いし、デスクに張り付いているのは月の半分で、結構出歩いていると思ったのに、ヘルニアなんかになっちゃうことだ。これって、デザイナーさんとか作家さんとか、居職の人の病気じゃないのか? てなことを、水曜から軽井沢でゴルフ三昧しているSちゃんにメールしたら、「お宅のソファが悪いんじゃない?」と異なレスが帰ってきた。「どういうこと?」「お宅のソファ、沈みすぎるよ。あれ、ぜったい腰によくない」ななな、なにい~っ!久々の大型家具だからと、吟味に吟味を重ねて、それでもついぞ手が届かなかったアルフレックスを諦めて(値段もだけど、大きすぎて入らなかった……)、大塚家具で店員につきまとわれながら選んだソファが原因? ちょっとショックで立ち直れないかも……。
2007.05.18
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近ごろ貧血がすごいので、昨日は苦手なレバーに挑戦してみた。まれに、中国料理なんかで出てくるレバーをおいしいと思うことはあったけど、どうにもあの食感が苦手なので、ほとんど食べない種類の食材。でも、みるからに血の塊だよね。貧血治りそうだよね?というわけで、昨日はデザイナーの事務所帰りに青山の紀伊国屋に立ちよって、新鮮な血の滴る鶏レバーを購入。ついでに姫筍と蕗の炊いたのと、卵サラダも。おいしそうなプロシュートを量り売りしていたけど、椎間板ヘルニアの急性期にアルコール飲んじゃいけない気がするので、つまみ系には涙を飲んで目をつぶる。家に戻ってレバー料理開始。丁寧に水洗いして、牛乳にひたすこと30分。その間におかゆをつくる。ダイエットといっても運動しない人なので(ついでに当分できなくなったので)、とりあえず炭水化物を減らす作戦。ショウガ山盛りとともに下ゆで。ふきこぼしたら水少々と醤油とワインをひたひたに。醤油よりワインのほうが多いぐらいがおいしい。和風味にワインで思い出したけど、吉野家の牛丼には大量の赤ワインが使われていると聞いたことがある。考えたら醤油使ったら煮詰まるうちにどんどん色が濃くなってしまうから、あの色は醤油ではなくワインの色というのはなかなか説得力がある。本当? いやあのコストで本物のワインを大量に使うとは信じられない。色だけつけばいいなら、絞ったあとのブドウの皮とか使っていそうだ。ブドウ汁into吉牛。さて、水気が無くなったら完成。……まあ、食べられる範囲。味はいいんだ、味は。あのぬるっとした食感がなあ……3切れ食べてギブアップ。醤油味をレバーペーストにできるだろうか……。
2007.05.18
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になってしまった。デザイナーさんの職業病だと思っていたのに、へんしうの身でなるとは……。なんかしばらく前から、明け方に足がつったり、起き抜けに両足の感覚が鈍かったりはしていた。でも、一昨日突然、腰にきた。ソファに座ったきり、立ち上がれない。一瞬、ギックリかと思ったけど、痛さが違う。もう痛くて痛くて、呼吸もできないほどだった。それでも昨日はデザイン入れしないといけない原稿がたまっていたので、這うようにしてタクシー通勤。とにかく一旦座ると、立ち上がるのが難儀なので、おそるおそる立とうとしていたら、隣のシマのSさんが「なに、腰?」と声をかけてきた。「ゆうべから突然。ギックリ腰の痛みとは違うんだけどね。今日、遅くまでやってるカイロかマッサージにでも行ってくる」「最近、足しびれたりしてない?」「しびれはないけど、つったりする」「それ、椎間板ヘルニアだよ。俺もやった」「えええ~!」「早く病院行ったほうがいいよ」「接骨院とか?」「だめだめ。整形外科。できればMRIのあるとこ」というわけで、今日は午前中かけて、近所にある三井記念病院と連携している整形外科クリニックへ。MRIはないけど、必要だったら紹介状書いてくれる。ところが。単純X線一発で、素人目にもわかる立派なヘルニアだった。飛び出す椎間板。圧迫される神経。「ああ、これは2期いってるねえ。もう少し悪かったら、昔だったら手術だよ」いきなり脅す医者。「い、いまは保存療法中心ですよね」「いや、手術も多いよ。とりあえず痛みとりましょう。神経ブロック注射と点滴、どちらがいいです?」「神経ブロックは痛いからいやです」ギックリ腰をやったときに、神経ブロック注射は打ったことがある。確かに痛みは治まるが、注射そのものがめちゃくちゃ痛かった。細い血管むりやり探し出してもらって入れた点滴は、むちゃくちゃ血管痛がした。結局痛いんかいっ(怒)。その後、腰と右足に低周波治療をして、処方箋をもらう。「低周波、週に2回はきてくださいね。痛かったら点滴も。3~4カ月は覚悟して」「はあ(そんな時間ないあるよ……)」薬局でコルセットと貼付薬と、飲み薬いろいろ。ぎゃああ痛み止めの座薬まで!あれ、メチコバール、ボルタレンは飲んだことある。そういえば5年ぐらい前、手指がしびれて九段坂病院でMRIを撮ったら、頸部脊柱管狭窄だといわれてもらった薬と同じだ。結局ビタミン剤なのか? それしか方法はないのか?それより、医者よ。冷やせとか温めろとか、生活上の注意はないんかいっ(怒)!午後は会議だけ出て、デザイナーのとこに写真を持っていこうと夕方社を出たら、5分歩いたところで、固まった。腰に鈍痛が走って歩けないあるよ……ママン助けて!
2007.05.17
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漫画家シリーズ第3弾。ルコちゃんの話は、どっちもヘタレで面白かった。これはどうかな? 気弱で軟弱で(あ、同じか…)、女の腐ったような藤野は、実はベストセラーを続ける漫画の作者。ヤクザのような編集者が世話係&担当。藤野は高校時代の同級生、飴屋に恋していて、偶然同じマンションに引っ越すことになって……。という話。少女マンガを媒介にして話は進行するけど、憧れの飴屋は広告代理店勤務のバリバリのリーマンで女をとっかえひっかえ、という典型的なBLノンケ攻め、藤野も典型的なヘタレ受け。飴屋が藤野を「かわいい」と思い始める瞬間が胸キュン。テンポがよくてコメディとしてよくできた話だったな。あの漫画は「白鳥麗子」みたいなものかな~と想像してみたり。ほとんどヒッキーの藤野が、なぜこれだけ風俗やら人間関係やらが重要な作品を描けるかが不思議だが、編集者の力か。書き下ろしの、二人の住むマンション1階のコンビ二でバイトしている元小説家と、藤野の担当編集者の話がよかった。あ~これがツンデレか~と納得。過去に恋人を亡くしているというのもよくあるパターンだけど、編集者がちょっとナナメなアプローチをしていて、結局はツンデレくんから告白させるというミラクル展開だった。これのみシリアス。強引編集者はなかなかいいけど、それよりこのバイト君は好みだ。もう一本のSS、飴屋×藤野の挿入編(爆)。おめでと~。ルコちゃんの円陣さんを見慣れていたので、レーターさんはちょっと物足りなかった。
2007.05.17
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これも久しぶりに読み返す。「北の工作員が二つの家族をめぐって命がけで悩む話」という大まかな筋以外はすっかり忘れていて、実に新鮮(笑)。貧乏になったら、新たに本を買わずに、こうやって昔読んで面白かった本を読み返せばいいわけだな。とか言って、この本も、日曜に読んでいた本も、家のどこかにあると知りつつ、文庫で買いなおしたわけだが。「プラチナ・ビーズ」の主な登場人物が、そのままスライドしていて楽しく読めた。葉山もエディもいっぱい出てきてうれしいよ。坂下もね。出番は少なかったけど、キレた野口女史や、女好き炸裂の仲上氏も健在。坂上がちゃっかり水谷を情報屋として使っていたのにも笑った。おかまの吾郎ちゃんと葉山が連れ立って、田所先生の洋服を買いにいくシーンは、本筋とはなんのかかわりもないから、ファンサービスなんだろうな。主人公は、北の工作員チョンと彼の2つの家族なわけだが。前回読んだ時、なんだかすごく泣ける話だったということを覚えていたのに、なかなか涙腺を押されないので、あれ~おかしいなあと思いながらも、アクション映画さながらの後半の韓国大統領狙撃未遂のあらましを読んでいた。で、思ったとおりチョンは殺されるわけだが、その後の、ラストのわずか10数ページ、二つの家族の未来を担う長男と長女で締めくくるところで、涙の堤防が決壊した。「こうくるか! こうきたか!」とそれまでのハードボイルドタッチを180度ひっくりかえすメロドラマに、やっぱりテーマは家族なんだなと納得。エディばっかりひいきにしていたけど、この本では葉山が成長していて嬉しい。エディの人の悪さを十分承知しながら、駆け引きにでたりしている。エディの行動も発言も読めるくせに、自分の弱さも自覚している葉山は、慎重になりすぎているような気がするよ。ええいっ、なぜそこで押し倒さない!と思うシーンがいくつもあった(笑)。エディも葉山のことは単なるコマとしてでなく大事に扱って、割と彼のためならなんでもしてやっているように見える。エディ、もしかして、やっぱりあなたの葉山に対するその態度はラブですか? 同じコマでも、坂下は神経が通ってないような人間で、ほうっておいてもロボットのように正確に動くから、やっぱり手をかけるべきは葉山なんだな。自分の完璧なルックスをも武器になることを重々承知しているエディが、葉山にまで「首の傷を隠すために髪を伸ばすのはいいが、ほどほどに」とか、こまかく指示を出すところがおかしい。おまえはおねえさんかと。そして今回も坂下とともによく走ったね、葉山。葉山は常に、自分のアイデンティティーがどこにあるのかを探している。前回はそれをサーシャに指摘され、今回は「父の不在」という境遇がチョンの長男(勇気)とシンクロした。その前に、エディには「なにものにも属さない人間でいることなど不可能だ」というようなことを言われているんだよね。エディってば、結構葉山の能力を見抜いていて、その弱さも人間臭すぎるところもひっくるめて愛しているとしか思えないよ。「プラチナ」もこの本も、「3way waltz」もそうだったけど、五條さんは実際の事件・事故を巧みにストーリーに取り入れて、リアリティを出しているところが秀逸だ。北からの亡命の現状とか金大中大統領来日の様子とか、大物政治家亡命の裏にある司法取引とか。それに舞台設定が、プラチナに出てきたバルカー船もそうだけど、大阪帝国ホテルも周辺の地理を含めて目に見えるようにリアルで、随分取材したんだろうなあ。同じ登場人物で、9.11以降の横田の姿勢と、拉致邦人帰国以降の北の動きを踏まえた新しい話を書いてほしいんだけどなあ。ああ、でもそうすると葉山は40歳とかになっちゃうし、いつまでも末端のヒラのアナリストではいられないから無理なのかな。もういっそサザエさんワールドで、エディも葉山も坂下も、永遠に年をとらないといいのに。最後の書き下ろしは、完全にファンサービスだな。葉山に野球ができるとは思わなかったけど、それを遠くからじっと見守っているエディがかわいいよ! エディ!ああ、そうそう。冒頭に出てくる蝶々さんみたいなはかなげな少女が、ハニートラップであることは、すぐにわかったよ。これはちょっと単純すぎる伏線。シークレットサービスは犬死だ。
2007.05.16
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最初に読んだのは初版が出た直後だから、もう8年も前になるのね。当時は高村熱が一段落して京極や森博詞、藤木禀あたりにはまっていた頃かな。ミレニアムイヤーに事故って救急外来搬送された時、出たばかりの3冊目(「水の中の魚」)を持っていたので、それ持って入院したのを覚えている。原稿用紙1200枚という大部の小説を読んだのはほんとうに何年ぶり。日曜に断続的に読んでいて読み終わらず、結局昨日までかかった。久しぶりに読んだら、覚えているのはエディと葉山と、冒頭に出てくるサーシャ、そして「プラチナ・ビーズ」の意味するものだけで、ストーリーはまったく忘れていたので、新鮮だった。昔はそれほどキャラ萌えしなかったと思うんだけど、読み直すと坂下も吾郎ちゃんも、野口女史もみんないい! 坂下みたいなキャラは昔は一番苦手なタイプだったのに、なんか許容範囲広がったな>自分。坂下が追っている米軍脱走兵の殺人事件と、葉山がごく普通に面会した対象者。なんの脈絡もないこの2つの点が、「北」をキーワードに接近してくる。非公式な2度目の接触があったために(つまり葉山の不注意で)殺されてしまう対象者。葉山にとりつく尾行。一件なんの脈絡もない2つの事件がつながる瞬間、そして葉山が「プラチナ・ビーズ」の意味を知る刹那。うう~ん何度読んでもぞくぞくするなあ。エディは現場には出て行かないし、指示するだけだが、ウラでは権力の限りを尽くして葉山をガードしているのがわかってうれしかった。坂下と葉山がインドネシアへコメを運ぶ貨物船に乗り込むのも、その後、米軍のヘリに救助されるのも、すべてエディの力だもんねえ。すごいよ、エディ! 一番萌えたのは、もうなんといっても、ピンクのゴルフシャツを着たエディが、英字新聞を読みながら、まるで「散歩の途中でかたつむりを見た」というのと同じ気軽さで、葉山が気にしていた対象者が遺体で発見されたことを告げるシーン。いいよ、エディ! あえて神経逆撫でするような告知が葉山の心の傷を増やしていくんだな。岡元らにぼこぼこにされた葉山を自分の宿舎まで連れ帰って手当てをする坂下のくだりもいい。隣に住む軍属の医師をたたき起こしたまではいいけれど、ぞんざいな治療とケアに目をむく葉山。「あの医者の専門は何なんだ?」と問う葉山に「眼科」としれっとして答える坂下。こういうやりとりが、すごくいい。車の中でのやりとりとかみていると、葉山の前だと坂下はだだっ子になるような気がする。でも、葉山を守ってやれるのは自分だという自負もあるらしい。ここにプッシー以外のもうひとつの選択肢が出てくるわけよ、坂下、わかってる?どこも知っている地名と行ったことのある場所で、「ああ、あのへんか」と推測できるのも楽しい。小説に出てくる地名を訪ねて歩くことを「地どり」というが、万葉集の地どりもしていた自分は、いわばプロだ(笑)。都内も、横須賀も福生の基地の位置もわかるけど、残念ながらゲートも向こうへは行けないのがくやしい。4章「ヘラクレス」に入ってからは、貨物船の内部構造なんてぜんぜんわからないから、さっぱりだったが。でも海軍所属の坂下が生き生きしていて、かわいかった。狭いゲストルームで、船酔いで半死半生の葉山を尻目に、腹筋と腕立てを繰り返す坂下ってば萌え。人間関係がなかなかいいんだよな。まずエディを軸につながる人間関係。葉山、坂下、JDほか「会社」関係の人々。エディ本人は本当に脇の脇なのに、なんでこんなに出張って見えるんだ。完ぺきなワスプなんてものは存在しないと思っていたけど、「かすり傷ひとつない軍歴」って、マジ?坂下と葉山は外見も中身も水と油だが、唯一、陸上経験者という共通点がある。しかしホノルルマラソンに出たときは、熱さでバテた葉山のペースに合わせて伴走したことを美談として報道されたことを、坂下自身は自分の恥だと思っている。こういう、どうでもいい過去のエピソードから、二人の並々ならぬ友情か庇護関係が浮かび上がってくる。坂下は口が悪く思いやりもなく、大の女好き。だが仕事はできる。葉山はバディのつもりで坂下と行動を共にするのに、エディに言わせれば、坂下は葉山のボディガードであり見張りでありお守りなんだよなあ。でも葉山には、簡単に同情なんてしない、こうした無神経な友人が絶対必要だ。葉山の父のこととか、弟のことがなかなか語られないので、あれ~? と思っていたら、父については葉山を尾行していた警官上がりの興信所の所長から口ぎたなく暴露される。固まる葉山が哀れ。弟はといえば、ただのゲイだった。なあ~んだとBL脳は考えるのだが、やはり世間一般の常識としては認められないのね。葉山あ、あんたとエディだって相当なもんよお?洪も、ゲイだのバイだの公言しているあやしいジャーナリストで、チビであばたという外見で油断させておいて骨を断っちゃう憎い奴。ユダヤ人的なだまし方をするんだろうなあ。洪がやたらと葉山に手を出したがるところがなんかおかしい。情報が傷を縫ったところを見せる(そして触る)のと引換えなんて、相当の変態とみた。彼が主役の話もあるらしいけど、葉山やエディを知ったあとでは、ルックス的に魅力が半減するなあ。吾郎ちゃん、そうそう、あんたはおかまのゲイで2丁目勤務なのに、異母兄弟の葉山を常に心配しているいいやつだった。坂下とJDは典型的な女好きだから、怪しい関係にはならないが、エディと葉山・坂下の三角関係や、坂下・葉山のパワーゲームは面白い。三度の飯よりプッシーが好きで、プッシーよりも銃が好き。そうですか。わかりやすいですね。こういう人の脳みそをのぞいてみたいよ。そういえば五條さん、葉山は坂下の2つ上(これは小説の中で語られていた)で、エディは葉山の6つ上とインタビューでバラしていた。まだ30代なの、エディ?7年前のインタビューでは、エディと葉山父の話とか、エディが最前線に出てくる話についても触れられていた。早く書いてくれ~あと2冊残ってるでしょ~。別に北朝鮮がらみでなくてもいいよ。もしかしてエディと葉山は極東専門なのかな? 北がからまないと、出番がないわけ? でも拉致問題はあいかわらず進展していないし、飢餓も国境紛争も大麻栽培も絶好調だし、核保有問題まで加わったから、一層複雑になって、ますます書くネタ増えていると思うんだけどな~。あ、でも米軍の関心が9.11以降中東へ向いているから、エディも転勤とか? いやあ~~!そうだ、サーシャ。こいつも美丈夫なんだよねえ。くらくら。彼が主役の話は他にもあるので、今回は目立たないのね。でも吾郎ちゃんが働くオカマバーで泥酔した葉山を介抱したのはサーシャだって、すぐにわかったよん。あんた、いつから日本来てたの?2時間足らずで読み終わってしまうBL小説と比べて、この本は読みきるのに時間がかかる。BLでは主役の受攻の名前すら覚えずに忘れ去られていく登場人物の名前が、20人以上からんでくるのに、全員しっかり記憶できる。なんだ、これって愛の差かしら? 犠牲になる留美以外、女っ気のほとんどない構造が、また腐女子の妄想を加速させるんだな。自分的には息子を理解しようと、眉間にしわを寄せて少年漫画を読みふける野口女史がかっこいい。そして雑用を一手に引き受けるマメな葉山よ、お前は小心者のA型だろう?葉山に言葉と態度でセクハラの限りをつくすサド上司のエディは、BLにしか存在しえないような完ぺきさと臭い台詞を縦横に使いこなす。きっと葉山は、誰からもいたぶられやすいマゾ体質なんだな。坂下も洪も、探偵の水谷からもおちょくられる。その真面目すぎる気質を心配するのは、田所さんと、いたぶりながらも心配する野口女史、そしておかまの吾郎ちゃん。なんておいしい。ところで「プラチナ・ビーズ」は一時、白泉社の「メロディ」で漫画化されていたらしい。途中でとん挫してるのかな。見たいような見たくないような。ていうか「メロディ」って、どう考えても掲載誌のジャンル間違ってるだろっ! ちょっと自分のなかの偶像が崩れる可能性があるから探さないぞ。ええ、探すものですか。絶対……。軍隊のおおまかな階級制度については、銀英伝で学んだけど(笑)、米軍組織についてはうといので、ちょっとウィキってみた。国内には陸海空合わせて全国27都道県に135施設もある。ええっ! FENのジングルで語られるベースキャンプ(三島、横田、横須賀、岩国、佐世保、座間)だけじゃないんだってことに、まずビックリ。それらを束ねる総司令部は横田基地にある。エディはここの所属なのね。総司令部。かっこいいわ~マッカーサー~!30代の若さで、日本語の新聞も読めるほど(おそらく韓国語も中国語も堪能だろう)東アジア通で、ルックスも体躯も完ぺきなワスプ。確かにねえ、自信満々のワスプに特に日本人はつい卑屈になってしまうからねえ。悪いクセだ。「プラチナ・ビーズ」を読みながら、それこそ数十年ぶりにFENを聞いていたら、ちょうどベースキャンプの妻たちの人生相談の時間で、夫が浮気をしているようだとか、子供の教育とか、めそめそ泣きながら訴えていて、それに対して階級は聞きそびれたけど、回答者の女性士官がバッサバッサと、途中訴えを遮るように「それはあなたが間違っている!」とか言い切っていて面白い。古今東西、軍人の妻だろうが八百屋の女房だろうが、悩みはおんなじなんだなと納得。外見日本人なのに中身アメリカ人(坂下)、外見白人なのに心は日本人(葉山)というのは、似たような境遇の知りあいが何人かいるな。両親アメリカ人なのに、生まれも育ちも日本のJ嬢とか(彼女の声はNHK教育でも三越でも新幹線でも聞ける)、かつての上司はまんま葉山と同じで父親が日系二世のハワイ出身で、バイリンガルだった。たしか「外交フォーラム」の編集長をしていたが……はっ、これってまんま葉山じゃない?え、Mさん、みかけ「どらえもん」だけど、葉山!? 萌え……ない(涙)。
2007.05.15
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『その唇に夜の露』深井結己なんだか久しぶりにBL漫画で痛い作品を読んだような気がする。基本的に男二人が恋愛して愛が成就→ハッピーエンドという展開がほとんどのBLで、ヤクザだ警察だという暴力沙汰はあっても、心理的な痛さの漫画は少ないと思っていた。自分がこれまで読んだBL漫画で痛かったのは坂井さんの「花盛りの庭」シリーズの最初のほうと、国枝さん(つまり同じ人だ)の作品だが、前者はBLとはいえないカテゴリーだし、後者の作品群も短編が多いのでそれほど傷は深くなかった。まあ、小説でも痛い系といわれるのは木原さんぐらいしか思いつかないので、もともと多くはないんだと思う。でも、この漫画は思いっきり痛い話だった。基本的に好きなんだけどね。でも最後は予定調和で、こんだけねじれた愛を違和感なく描くのは大変そうだ。ともかくすごかった。たった二人の心理戦とレイプで一冊仕上げて、最後はハッピーエンドって。まず表紙が漫画っぽくなくて、どちらかというとBL小説みたいなデザイン。わざと粗い解像度で処理したようなザラついた質感が珍しいかも。タイトルもそうだけど、もう湿気十分、湿度100%の予感。明るくない予感たっぷり。地味ながら基本の「働くお兄さん」であるバスの運転手と、学生時代レイプまがいにもてあそんだ(でもそれはラブだったの、という設定だが)相手が10年ぶりに再会。犯されたほうはその恨みを忘れておらず、当時の蛮行をバラされたくなかったら言いなりになれ、と終電後のバスの車内で逆にレイプされる。なんか、渋すぎる設定! 昭和30年代かと思ったよ。そもそもあまり時代感を感じさせないから、料金箱さえハイテクじゃなければそのまま昭和中期の話でも通じるな。バスの運転手って、少なくとも腐女子の萌えツボではないと思うが、公衆の面前に笑顔と名前をさらしているところがミソだ。仕事中は人の命を預かっている公人なんだもん、まさか若い頃、ヤロー犯して楽しんでたとは誰も思うまい。でもって、戻ってきた奴がまた10年一日も恨みを忘れずにいた執念深いヤローだった。女顔の美少年は眼鏡の酷薄美人に成長していた、というわけだ。当然、リベンジでは受攻逆転で、二人の関係はこの時点で立派なリバーシブル。バスの中とかって、安手のポルノまがいで(それも執拗に何回も出てくるから)、BLでは新鮮な設定だけど、10年前から実は二人の奥底には、お互いを好きだったという感情があって、ちょっとした態度や行き違いで、お互いに「裏切られた」という思いを抱いていた。それが無謀な身体の関係からはじまって、最後は結局ハッピーエンド。自分的にはバッドエンドでもよかったぐらいハマった。面白いよ。絵も嫌いじゃない。あっさり目だけどエッチは意外と濃くて、目つきの悪い男は最高だ。二面性とかよく出ているし。ともかくほとんど2人っきりと言っていい密度の濃さなのに、破綻なく話を盛り上げて、最後はうまくまとめるあたり、構成力のある人なんだろうと思う。こういう暗くてネチっこい作品もっと読みたい。この人、ホラーっぽいもの描かせても上手いと思う。ていうか、この作品自体、ホラー要素大だった。初めて読む作家さんだったので、この作品でびっくりして、とりあえず近場のぶこふで既刊を漁る。で、2冊ゲット。『砂の下の水脈』これも痛さ満載。『きみが居る場所』ちょっとホームドラマ。ああ、やっぱり国枝さん、それに宮本佳野さんとも共通する湿っぽさと後ろ向きな登場人物たち! うじうじねちねちしたタイプは全然好みじゃないのに、しっかり心の動きが描けているから、納得してしまう。好きだ! こういうの。絵はとりわけ個性があるわけでもゴージャス系でもないけど、子どもも学生もリーマンも、ついでにくたびれたオヤジもよく描けている。「きみが居る場所」は6,7年前の短編集で、ちょっと耽美入ってる絵柄もあって、もともとBLよりはジュネ系なのかもと思ったり。今のほうがすっきり・あっさりしていて好きだな。あ、なんだか作家さんの名前に見覚えがあると思ったら、雑誌(「麗人」だったか「ピアス」だったか)でフォモビデオのレビュー描いてる人じゃないか! どうりでエッチが濃いと思ったよ(笑)。
2007.05.14
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今年で3年目になる先生のところに通うレッスンは月1回。正味60分(時折おしゃべりが過ぎて90分ぐらいになる)のレッスンの内容は、バッハ1曲、ロマン派1曲、そして好きな曲1曲。1曲=演奏時間10分前後なので、短い曲なら2曲ということも。エチュードは最初のころはコルトーとか少しみてもらったけど、リハビリは飽きちゃうので、曲やりながらテクは磨きましょうということに。なんといってもスタインウェイ2台揃って、コンチェルトも弾けるし、年齢が近くて一緒にコンサートも行ける仲なのが嬉しい。今年も秋にツィメルマンとクレーメルのデュオに行く約束をする。バッハはここ1年、地道に平均律をこなしているから、プレリュードとフーガ併せて1曲。ロマン派はここのところずっとショパン。ここ1年でエチュード数曲、ノクターン13番、16番、8番、舟歌ときて、またエチュードに戻る。今25-5。そろそろ長い曲に戻りたい。バラードが無理ならポロネーズとか。で、任意の曲は、本当ならシューマンの幻想曲に行くはずだったが、幻想小曲集に手間取って、ちょっとシューマンアレルギーになったので、簡単なものにしてもらう。やっぱりテクニックが追いつかないので、短い曲でも音が多くて速い曲は苦手だ。というわけで、大昔弾いたことのある森の情景全曲。これなら、1回のレッスンで2曲ずつあげられる。1番-3番。どっちも大好き。昔と違って、自分で考えて表情をつけられる楽しさ。身の丈に合うテクニック。愛らしい旋律。会話するような楽しさ。そうだ、歌曲に近いんだな。こういうシューマンのほうがずっと好きだ。派手さは全然ないけど、こういう曲を弾いているときが一番楽しいや。でも、指に馴染んだ曲なので、長いこと弾くと飽きる。レッスン後、10日ほど爪を伸ばして、やっとマニキュアが塗れる指になったが、やっぱり長いと鍵盤引っかかってもどかしいので、惜しいけど切る。大人のピアノのジレンマはマニキュア塗れないところだなあ。爪の形がきれいじゃないので、伸ばさないとマニキュアさまにならないんだよなあ。そろそろサンダルの季節で、せっかくペディキュア塗っても、手指がおろそかだとなんか間が抜けているよ。でも、今日は何処にも出かけなかったので、久々にちゃんと爪切ってピアノに向かう。その前に、楽譜を漁る。なにがいいかな~。久々にノクターン。13番から20番までノンストップ。考えたら、マトモに見てもらった曲は5曲ぐらいしかないんだけど、旋律が単音だし、テンポがゆるいので、ほとんど初見で弾けるのが楽しい。17番の後半は練習しないと無理。15番、18番みたいな地味な曲がやっぱり好きだ。ベース音を目立たせて見たり、思わせぶりなアゴーギクつけてみたり、大人になってから弾くと俄然楽しいな、ノクターン。図に乗って苦手な3度6度の12番を飛ばして、11番から逆に3番まで弾く。有名な8番、5番、好きなのになぜか萌えない。ゆらゆら酔いそうな7番が意外とハマる。2時間ぐらいかけて一人ノクターン祭り。楽しい。
2007.05.13
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昨日は午前中に家事をまとめてやって、ちょっとピアノ弾いて、3時の予約の歯医者に行って、夕方は仕事の打ち合わせで新宿で人と会っていた。くされ縁の仲なので、資料渡して、ちょっと飲もうかということで、新宿の街に出る。だめだ、人が多すぎる。おまけに車のライトがチカチカ眩しすぎて目に突き刺さる。これは偏頭痛のいやーんな予感。でも、久々の新宿ネオン街、そして久々の昔好きだった男(告ってはいない)との会食。「ね、西新宿のホテルいかない? ハイアットかヒルトン」「え、そんな突然……(狼狽)」「バカ、部屋じゃなくて食事」「なんで」「人が少なくて静かだから」「調子悪いの?」「人酔いしたみたい」そのあたりは大人な対応で、すぐにタクシー拾ってくれて、ここが一番人が少なそうだからと、パークタワーホテルに。弱ってるからそのまま拉致ってもいいぞ~と思ったよ。ウソだけど(笑)。でもどんどん血が下がる感覚が収まらない。やっぱだめだわと、バーで1杯だけ飲んで、今日は帰ると断ってそのまま帰宅。調子悪くても飲んじゃうところがもっとダメだが。なんか旅の疲れが今頃出てるのと、2日ほど続いた緊張強いられる仕事のせいで、結構身体がダメージ受けているんだな。家帰ってイミグラン飲んでちょっと横になる。あーWOWOWでCSINYをやっている時間だな~と思うも、身体動かなくて観られない。マック~!そのまま爆睡。目覚めたら7時。うげ~8時間も寝ちゃったよ。化粧も落とさずに。女失格……。今朝はまだ眼窩の奥が痛いので、午後の予定はキャンセル。1時間ぬる湯につかってちょっと覚醒してきた。久しぶりに毛まみれになって猫と遊ぶか。
2007.05.13
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箱が好き来るな来るなと思っていたが、やって来ましたよ、今年も大変な季節が。猫たちの換毛期である。部屋中に人間中にびっしり貼り付く猫の毛・毛・ケ……。休みの日はそれこそ一日中、平日でもかき抱いてモフモフしたい衝動を抑えつつ、コロコロローラーでそこいらじゅうの(出勤前は主に体中の)毛をとる作業に没頭しなければならない。1日に10分「毛とり」という習慣が秋ごろまで追加される。今朝も朝からソファとクッションとラグにローラーかけて、ピロケースとシーツ交換して、毛布とコンフォーターをコロコロすること20分……ぜいぜい……疲れたよ。これから掃除機もかける。え? なら寝室に入れるな? そんなことができる愛猫家がいたら連れて来~い! どっちにしろレバー式のドアノブなんて、冷蔵庫すら開ける白い子は簡単に開けてしまうのだが。長毛種と暮らしている人から見たら「甘いよ」と言われるかもしれない。でも短毛でもうちのは2匹ともダブルコートなんである。そして換毛はおもに下のタンポポの綿毛みたいな細くて短い毛が抜けるんである。指でつまむこともできないこの細い毛は口から入ることもしばしばで、食道入ればそのまま未消化でお出ましになるだろうが、気管に入った毛はどうなるんだろうかと、いつもびくびくしている。おまけに自分は軽い慢性気管支炎持ちだ。猫のように溜まった毛を毛玉にして排出できればいいのに。今朝は滅多に上だから吐き出さない白い子が、長さ3センチほどの見事な毛玉を2つ吐出した。お見事。掃除が一段落し、淹れたてのコーヒーをリビングに持ってくる。ちょっと新聞とりに席をはずす。カップの近くを猫が通る。戻ってきたときにはアロマの香りに浮かぶ毛数本……涙。や、毛だけを取り除き、飲んじゃいますけどね。もともとアレルギー持ちだから、RAST検査でもペットの毛は数値が高かった。医者は猫なんて手放せと言い放った。なにいっ(怒)? センセー、ハウスダストの数値が最も高いですが、どんなにマメに掃除したってなくするのは無理ですよね? ねっ? でもハウスダストに反応するから家に住むなとは言いませんよね? 猫も同じです。私にとっては環境ですから。私は調べたよ。猫アレルギーは毛そのものでなく、毛に付着した猫の唾液に含まれる酵素に反応することを。ならばその酵素と共存できればいいはずだ。友人が勤めるラボで分析させるから、誰か試薬をもって来~い!できることは最大限している。換気に気を使い、強力な空気清浄機を2台フル回転させ、掃除機は出しっぱなし。部屋ごとにコロコロローラーを配備。そんな生活も7年目。黒と白のコンビだから、洋服は何色を着てもアウトなのがつらいが、それでも猫と暮らすのはやめられない。そういえばもったいながりの自分は、常々、毎年大量に溜まるふわふわのアンダーコートをなにかに活用できないかと考えていた。紡いでセーターにするとか(実際にペットの毛でニットを編むサービスは存在する)。で、ぐぐったら、熱を加えて圧縮してフェルトにする方法を見つけた。今年はやってみよう。
2007.05.12
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今日は精神的にしんどい一日だった。若年性認知症の方4人(それぞれ妻・夫の介添え付)と内科医2名の座談会。いずれも40~50代で発症し、世間に公表している勇気ある方々だが、現実は厳しい。オブザーバーとして2時間ほど出席したけど、4人のうちお2人は、まだ全然普通に会話もできるし、とても聡明な方のように思える。一人は早稲田の弁論部出身で、スペイン語がペラペラだったという奥様で、若年性アルツハイマー症を発症。われわれとは普通に会話できるのに、家では料理ができなくなっているという。ご主人に「いつ異変に気づきましたか?」とお聞きしたら、いつも奥様先導で計画をたて、2年に一度ご夫婦で出かけていたスペイン旅行の最中に、「明日はどこに行くの?」とたずねたことだっという。そして次第に基本的な生活能力が失われていった。もう一人は茅ヶ崎市役所の公務員だった方。ピック病という、まだよくわかっていない認知症のせいで、万引き騒動を起こし懲戒免職。新聞報道もされ家族は仕事も地域からの信頼も失った。ご長男は婚約者とも別れたという。病気のせいとわかっても、懲戒免職は翻らない。とてもダンディな方で、オフホワイトの麻のスーツがよく似合ってらっしゃる。なのに奥様に言わせると、朝と夜とでまったく別人格のようになってしまうらしい。おかしいと気づいたのは、毎日毎日、トイレットペーパーを買ってくるようになったことだったという。認知症の症例とその対応については、さんざん取り上げてよく知っていたつもりだったけど、高齢者のそれと大きく異なるのは、働き盛りなのに仕事に就けないことと、社会的な認知が進まないこと、デイサービスに若年性専門のところがほとんどないことだ。難病指定でもなんでもないからなんの保障もないし、介護保険の適用は受けられるが、身体の機能はなんら問題はないから、介護保険といってもデイサービスぐらいしか使えない。しかし肝心のデイサービスはお年寄りばかりで、やっていることは老人の幼稚園。いたたまれないだろう。なによりまだ就学中のお子さんのいる方も多く、収入の道を断たれれば家族はその日から路頭に迷う。アリセプトが効いているうちはいいが、それも効かなくなると安定剤で不穏を抑えるため、抜け殻のようになってしまうという。しかも日本ではまだアリセプトしか使えない。順天堂で新薬の治験を受けている方もいらしたが、「効いているようには思えない」とご本人の弁。がんならまだ、自分で考え、死に支度ができる。今週の「AERA」では、厚労省が進める在宅医療でがん患者が見捨てられている現状をレポートしていたが、緩和ケアやホスピスにはお金もかかることを、入院時からきちんと患者と家族に説明するような体制がととのっていない。そしてなにより受け入れ先(末期がん患者の訪問診療や訪問看護)が限られている。でも認知症は、命に別状はなく(アルツハイマーになると老化のスピードは速いそうだが)、次第に自分というものが失われていく恐怖と闘わなければならない。どなたも異口同音に、告知されたときは「どうして私だけがこんな病気になったのか」と、毎晩泣いていたという。認知症の方からじかにお話をうかがえるのはとても貴重な体験だったが、われわれができることは何だろうと考えてみる。直す方法がないなら、せめて医療分野の人たちには専門的なケアの手法を確立してもらいたいし、われわれは正しい報道を通じて、なんとか若年性認知症専門のデイサービスの整備や就労雇用の場を作ってもらうための予算をとってもらうよう厚労省に働きかけることぐらいしかできない。「いずれ必ず直せる方法が見つかる」と長谷川先生あたりはいつもおっしゃっているが、それがいつなのか、この方たちに間に合うのか。脳のことはわからないことが多すぎる。
2007.05.11
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『モーニング2』VOL.3絵が受け付けない数本を除いてはすべて面白い。不思議な少年もオノナツメさんの珍しい現代日本のファミリードラマも、やまだないとさんのやおいトキワ荘も、×天も、杉本さんのイリュージョンも、そしていち押しの仏陀とキリストの話も、みんな面白いよ。まいったなあ。でも自分的にツボだったのは、実録膀胱炎もの書いてた女流作家さん。いいんか、一応青年誌だけど……。この人の実録ものはぜひ手に入れよう。脱力系の「もどき」というのも、なんだかツボだった。無機物を擬人化する手法があまりに自然で、あとからじんわりおかしい。ページものといい柱といい、他社の広告をバンバン載せているのは、この雑誌の編集ポリシーが自社の利益を守ることより、作家の利益を優先しているからなんだな。天晴れ。ガリバー雑誌の余裕というか、冒険というか……。ベースは誰からも愛される大衆路線でありながら、エンタメ5割、サブカル2割、不思議電波系2割、やおいテイスト1割みたいな配分が、自分的にはツボ。A6版のBL雑誌は軒並み700~1000円ぐらいして、自分が読めるのは半分もなかったりするから、これだけ読めるものが多くて390円というのは脅威のCPと言っていいかもね。季刊からいよいよ隔月刊へ。書店の売場担当者はぜひBLコーナーでの展開を!
2007.05.11
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昨日平積みのなかから食指が動いて手にとった3冊は、いずれも草間さんを世に出したことで一気に注目が集まっている東京漫画社の本だった。なんて直接話法な社名……かつて(大昔)、漫画が音楽に変わっただけの会社にいたことを思い出したよ。場所は神保町の大雲堂書店の4階かあ……隣は高岡書店だな。神田界隈の書店では結構面展開している印象だけど、新興弱小独立系でそう人数いるとは思えないのに、営業さんが頑張っているんだなあ。表紙デザインが既存のBLぽくなくて(男×2が絡んではいるのだが、色使いとレイアウトとマットPPのせいかな)気に入っているのだが、中身も気になる。サブカル好きのおねえさんを狙うのは、BLの方向性としてはありなんだろう。BLだけ読む人じゃない人対象、みたいな。実際、自分も7冊ほど読んでいたが、ベッタベタのBLというものはなかったな。しいていえばBLテイストのオサレ漫画?『シュガーミルク』蛇龍どくろジャリュウ・ドクロだそうである。……すんごいPNだ。インパクトはあるけど、長い目でみたらどうだろう。ビミョー30代のオネエさんが無理して描く若者風俗じゃない、ホンモノの若いおねえちゃんが描く若者風俗漫画、なのかな。絵は最近増えてきたヤマダサクラコとかヤマシタトモコ系。草間さんも入れてもいいかもしれない。共通点は鼻先が三角形なの(笑)。でも、どくろさん(って呼び方でいいのか?)はも少しかわいい系だな。人物のプロポーションが、北沢りょうとか京山あつきさんと同じ、末端の細いヘタレ絵なんだけど、この人はさらに半ケツ出しルーズフィットの下半身を、エロくなく自然に描いていて、こりゃ若いわと思ったんだけど。なんか絵がワル系なのに、お話は爽やか系で、今時のニートだったりフリーターだったり、高校生だったり、いろいろなシチュエーションの短編が入っていて、カラオケボックスの厨房スタッフという設定は、自分の知らない世界で、リアルで利用している人にしか出せない描写だったりして面白かった。最後の、40代カメラマン(やもめ? 娘あり)と謎の美青年の話が、リアルなのにファンタジーになっていて好き。好きな人の前で、長い髪をバリカンで刈っていくというシーンは、SATCのラストシーズンにあったな。そっくりだけど、パクリというのではなく、インスパイアされたんだろうというぐらいの節度ある描き方。絵柄はね、みんな同じ顔。でも違う人。もっと描き分けを学んでくれ。表紙は若者テイストすぎて自分にはピンとこなかったけど、中身はよかった。満足。『喜劇は恋で進化する』阿仁谷ユイジ新人さんの初コミックスがいきなりオール描き下ろしですか。勇気あるなあ東京漫画社。同人やHPで人気の人だったんだろうか。表紙はデザインがすごくいい。これぐらいの仕事する人なら、アートディレクターの名前入れてほしい。二人の造形はちょっとワタナベあじあ入ってて好きじゃないんだけど、中身は大ヒットだった。この人、いいよ。なんか漫画で初めて見るような表現とか文法がいくつかあった。全体にみなぎる軽快なコメディタッチとスピード感、そしてパスティーシュ(といったら大袈裟だが)が小さな笑いをたくさん誘う。なんかエヴァを最初に観たときのような、かくれた秘密さがしみたいな楽しさがあるなあ。「うひひ、知ってるよ~ん」みたいな。中心は30代双子とプーの若者(一応ノンケ)なんだが、なんかハチクロへのオマージュっぽくもある。いたよねえ、オカマな双子が脇に。テーマはね、酔っ払いがなりゆきでフォモを開発される話だ(笑)。時折デッサン狂うのと、男性と女性が造形的に違いすぎる(同じ画面上で展開するには異質すぎる)のが気になったけど、きっとこの人は、絵がすごいとかそういうことじゃなくて、センスを買われたんだろうな。場面転換とかオチとかギャグコマが秀逸だよ。このセンスは大事にしてほしい。画力ははっきり言うとまだまだぎこちない。がんばれ~。エッチはしつこいけどそんなにエロくない。こんな会社知ってるよ……あ、デジャビュった。『誰も寝てはならぬ』だ!いいかんじ~。
2007.05.11
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120時間日本を離れていて、何を一番したかったって、BLマンガを読みたかったんだよ(笑)。家ではお風呂で読んだり、ベッドでゴロゴロしながら読んでいるマンガを1冊も持っていかなかったことを激しく後悔した。で、帰ってくるなり未読箱の山から手当たり次第。『我らの水はどこにある』山田ユギ主従・年下攻め・三角関係相変わらず面白い。主従もだけど、ガテンワイルド系のやんちゃ年下って、ユギさんには珍しいかも。『どうして涙がでるのかな』山田ユギちょっと構成が変わっていて、友人をも含むいろんな登場人物視点で描かれていて散漫っちゃあ散漫だけど、ラブは一途でよい。長い時間をかけてくっついたり離れたりをくりかえすという設定が、並行して読んでいた榎田さんの『聖夜』とかぶるけど、ユギさんのマンガのほうが人物配置が多くて面白い。そういえば『聖夜』の挿絵もユギさんだ。『NOT/LOVE』宮本佳野宮本さんのカラーがすごく独特だ。最初苦手だったんだけど、この本の口絵なんかマットな厚塗りを感じさせる画風がまるきり油絵のそれだ。この人は美大出なのかな。同じ主人公のシリーズがたくさんあって、もうわけがわからなくなっているけど、この本もサラッと読めて楽しかった。ブンちゃんというのは、ずいぶん変貌しているんだな。『メイク・ミー・ハッピー』宮本佳野バツイチ中年×大学生の年の差カップル。ほか短編いろいろ。珍しくスーツのリーマン話もあった。あと異母兄弟とか、雪に埋もれるちょっと足り無そうな高校生とか。一途で積極的な年下受けが多いのも宮本さんの特徴かな。あと相変わらず湿気が多い。ちょっと暗くて湿度が高くて後ろ向きな人ばっかり出てくる印象。そこが好き。『ニュームーンに逢いましょう』依田沙江美初出は古いんだけど、絵はかわらないのね。むしろ今の絵より丁寧でしっかり背景も描き込んでいる。意外にも人狼ものだったが、この人のファンタジーはいまひとつだなあ。そして昨日、目当ての五條さんがなかったので、悔し紛れに買った3冊もエントリーしておく。雑誌も3冊(マガビー、小説リンクス、モーニング2)。面白いといいなあ。あ、最近東京漫画社ばっかりだ。BGMもよかったよ。うん。
2007.05.10
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さっきカウントしたら、BL小説の積読本でもっとも冊数の多いのはたけうちりうとと榎田尤利の本ということがわかった。榎田さんはこれまでにも15冊ぐらい読んでいるけど、まだ15冊ほど未読。たけうちさんに至っては、1冊読んで面白かったので、とりあえずシリーズ一気買いしたものの、その後1冊もない……。というわけで、平日昼食時限定のグインマラソンが4月で決着したので(結局111冊読むのに1年かかってしまったよ)、これからは仕事の合間にBL小説をがつがつ読むことにしよう。カバーかけて、エロい挿絵のページはコソコソと。昨日から読み始めたのに、あっさり今日読み終わったのがこの『聖夜』。いい話だった。榎田さんの泣ける話という点では、『永遠の昨日』に次ぐ切ない系の話だ。後半、涙腺押されるポイントが何箇所かあって、電車の中ではサングラスしたまま読んでしまったよ。幼馴染みでティーンエイジャーの頃にほのかなラブが芽生えて、何年か後に再び出会って……という話はBLには数限りなくあるけど、これは高校でラブを確信して、10年後に再会。それもたった一度愛を確認しただけでまた別れ、また10年後に再会。なんと20年の年月が流れている。高校時代から中年のオヤジまで、一貫してたった一人を思いぬくたあ、すごい男たちだ。どちらもバリバリのかっこいいリーマンではなく、地味めでごく平凡な地方出身者で、結婚に失敗していたり、一生一緒と誓い合った男の恋人がわが子が障害者になったことで妻のところへ戻っていくことになったりと、かなりしょっぱい人生を送っている。過去を振り切って前を向いて生きようとしても、心の奥底には高校の頃、じゃれあうようにキスをした相手をお互い忘れられないでいる。そして舞台は北海道~東京(10年後)~北海道(5年後)~沖縄(5年後)と日本縦断。時代感もよく出ている。バブル崩壊期の混乱とか、ネット社会を見据えてPC習う場面とか、自分がたどってきた時代とシンクロするので、すごく共感できる。状況設定に過剰な部分がないので、ツッコミの入れどころがない。知っている世界なのに、齟齬を感じないのは、BL作家さんの中ではやはり力のある人なんだと思う。波はあるにしても。ただね。視点交代があるんだよ、ここにも。マンガならまだしも、小説で、同じ時間軸を視点変えて書くって、やっぱりBLで時々見られるけど、こういうの習作っていわないか? いろんな視点で書いてみて、収斂させて一本の話にするのが小説書きの醍醐味じゃないかと思うんだけど。いやこれはこれで面白いんだけどさ。BLやラノベならではの甘さかなあと思うわけだ。そしてそんなの読めばわかるのに、誰もが後書きでそれをわざわざ説明する。「読者の皆さん、気づいていただけましたか?」って、そういう基本的な文章作法は、わざわざ断らなくてもいいっつーの。それでも時代感覚と季節感、地域性やそこの気象(湿気とか雪とか太陽とか)がとても丁寧に描かれていて、そういう意味では広く一般の小説と混ぜても違和感ない作家さんではある。最後は切なくも甘くハッピーエンドでよかった。でもあの男臭さいっぱいのカメラマンは当て馬? ちょっともったいないキャラだったな。あと受けのかつての上司で恋人だった人も、いい人っぽくてよかった。榎田さんにしてはエチシーンがねちっこいのが意外。
2007.05.10
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今日は表紙の撮影で恵比寿のスタジオまで行ったので、五條熱にうなされるまま在日米軍私服組を見たくて、帰りは遠回りして山王ホテルまで行ってしまった。行ったところでそこは治外法権。中はアメリカ。パスがないと入れないのだが。そういえば昔から麻布~広尾近辺にはナショナル麻布マーケットとかアメリカンスクールとかアメリカンな環境が多く、米国大使館はちょっと遠いし、どうしてだろうと思っていたけど、山王ホテルがあるせいか。あそこは長期滞在も可能なのかな。エディは横田のカサノヴァだけど、葉山と接触するために麻布界隈によく来ている。23区内の米軍関係といえば、一度だけ取材で入ったことのある「赤坂プレスセンター」。ここには地面から直に離発着するヘリポートがあるんだよな。港区のど真ん中からヘリが発着する姿を昔、一回だけ見たことがあるけど、そりゃあ目玉が落ちるかと思うほど驚いた。だってうっそうとした森と鉄条網の向こうからいきなり軍用機が飛び立つんだもん。たしかマイコー・ジャクソンはここから帰ったんだよな。米軍を私物化するとはさすがだな。 軍関係の働く乗り物が好きだったりする私は、沖縄では嘉手納飛行場のフェンスに張り付いて、戦闘機の離発着を一日中眺めていられる女だが、都会のど真ん中でヘリが飛び立つのを見たのは初めてだった。そしてここ赤坂の敷地には独身士官用宿舎もあるのだった。にやり。このあたりは麻布に近くて、いつも行くデザイン事務所の近所だな。あ、だから赤坂~六本木って若い軍関係者が多いのか。今ごろつながったよ。どこまで暴走するかエディ病。もう虚構と現実の区別がつかん。早く『プラチナビーズ』と『スリーアゲーツ』を手に入れて読まなくては!とととところが!いつもの大型書店に行くも買おうとしていた2冊がない。ハードカバーも文庫も。あせって、駅前までもどって別の書店で探す。が、やっぱりない!文庫には書き下ろしが入っているはずだからと目を皿のようにして探すも、ハタと考えたら、文庫は800ページ近いから品揃えから弾かれているだろうと推測。もっと分厚い京極の文庫はシリーズで面展開しているくせに、マイナー作家ファンの辛さを久々に味わう。どうしよう。今日読みたいのに。今夜エディに会いたいのに! 今すぐ本が欲しいのにい~~!なんか子供のようにだだをこねている自分に唖然。家帰って密林の早便ポチれば明日には着くけど、今夜読めないならこれから汗水流して納戸のダンボール解体して、再度捜索しようか。でも今から力仕事なんてしたら、疲れて肝心の本が読めない!あのみっしり詰まった小説は一晩では読めない!そして週末まではまだあと2日ある。落ち着け、自分。ハアハアハア……密林ポチった。明日着だ。エディ・・・
2007.05.09
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だめだ。何年かぶりに五條さんを読んだら、五條瑛熱が再燃してしまった。第一「3 Way Waltz」を読んでアナリスト=葉山だとすぐにピンとこないなんて、エディファン失格だ~。エディが言葉でいたぶって可愛がる最高の部下なのに。「3 Way Waltz」には一箇所だけエディが「タカシか」と本名を呼ぶシーンがあったのに、最初にエディを知ってからあまりに時間がたっているので、思い出せなかった。たまらず「プラチナビーズ」と「スリーアゲーツ」を読み返したくなる。発掘開始。ない……ないよ。引越し前に読んだ本だから、もう手放してしまったかな。いや、好きな本は処分しない主義だ。段ボールの中か……。でもエディと葉山に会いた~い! というわけで、今日、2冊目買ってくる。確信犯的ダブル買い。ところで、鉱物シリーズ(私にとっては好物シリーズだ)4部作(短編集は除く)のうち、2冊は未刊行なのね。しかももう6年も。五條瑛よ、お前もか……。夕べ、「3 Way Waltz」を読み返していたら、エディとアナリストが東京タワーでデートする下りなんて、そこらのBLなんてメじゃないってほど妖しくて、「どどどどどうしよう」と乙女の妄想炸裂。当時はBLも腐女子という単語もなかったけど、そして私も自覚はなかったけど、高村薫も五條瑛も腐った頭と曇った眼鏡で読んでしまっていたのだな。見た目白人の日本国籍の諜報部員と2メートル近い典型的なワスプが、東京タワーの展望室いたら、そりゃ浮きまくるだろうなあ。でも実はここからだと旧ソ連大使館が丸見えで、かつては米国大使館の人間は結構あたりをうろいろしていたものだが。そういえば米大使館とソ連大使館もわりと近いよな……。冷戦時代は飯倉の交差点によく機動隊の装甲車が止まってたなあ。かつてエディが葉山のネクタイを結び直し「私はウインザーノットしか認めない」みたいな台詞を吐いていて、その余りの浮世離れした台詞にしばらくツボってころげまわっていた。腐女子にとってはおいしいキャラのエディは、五條さん自身のかつての上司がモデルだと、なにかのインタビューで語っていた。本当にいるのか、こんな気障なヤローが! とってもシリアスで泣ける話なのに、エディが出てくるとそこだけ浮いてツッコミ入れたくなるのは、このキャラが色ものだからなんだろうな。思わせぶりも下心もなく、こんな意味不明の腰砕けな台詞をはけるのは、水壬さんのファンタジーに出てくる攻めだけかと思っていたが、先達がちゃんといた。「3 Way Waltz」でのエディ様のクサいセリフは「君は詩人だね」ゴロゴロゴロ~(床を転げまわる音)。最強の女テロリスト由沙によって、エディが在日米軍情報部長であることを知る。部長だったのエディ? ブチョー! そして「横田のカサノヴァ」とか呼ばれてる。恥ずかしいぞ、エディ!
2007.05.09
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『海街DIARY 1 蝉時雨のやむ頃』吉田秋生少女漫画家としての吉田秋生は、昔はカメレオンのように作風を変える人だと思っていたけど、吉祥天女の頃からどんどん主人公の目が吊りあがって鋭角的な造形になり、バナナフィッシュ、YASHAを読んで「この人は王道の少女マンガに興味がないんだろうなあ」と思っていた。掲載誌は少女マンガだったけど、もともと、あまりカテゴリーを気にする人でもないような気がするけど。それにしても、この絵の変わり具合はどうだ?これは舞台や設定に合わせて意識的に変えたとしか思えないけど、くらもちふさこが「天然コケッコー」で見せたような絵の変わりようとは逆に、吉田秋生はどんどん平均に歩み寄っていって、正直、最初にこの単行本を手にとったときには「こんな絵、誰にでも描けるだろうになあ」と思った。でも読んでみると、まるで波の音や谷戸を渡る風のざわめきまで聞こえてきそうな舞台のリアル感や、女4人の暮らしにリアリティがあって、確かに造形は誰にでも描けても、この舞台でこの設定でのこのお話は彼女にしか描けないなろうと思った。ちょっと宮崎駿の非ファンタジーにもつながるような。もう、バナナフィッシュ以来、目が釣りあがった主人公しか見ていなかったから、こんなまん丸の、頭身の低いキャラ九ターは久しぶりに見る。ていうか、吉祥天女や桜の園の頃だって、とても高校生とは思えない大人びた女を描いていたから、小学生ぐらいに見える中学生とか、お気楽な次女・三女の造形に驚いた。しっかりものの長女は、のほほんとした下2人を気にかけているだけでも大変なのに、仕事は看護師で、正義感に溢れていて、常識で縛られていて、常に正しい行動をする。両親がいないこの3姉妹にとっての母を演じざるを得なかった苦労性の長女はきっとA型。見栄っ張りで寂しがりやで、常に誰かといたくて男に貢いじゃう銀行勤務の次女、アングラな連中のなかでお気楽に生きている大学生の三女。そして新メンバーの、異母姉妹である中学生の4女。もちろんよしながさんの「愛すべき娘たち」のような説教臭はない。ドラマとしての面白さだけを追求する姿勢。ああ、なんかわくわくする。鎌倉の描写がいいよね。一時期、仕事で毎週のように通っていた街で観光名所はいうに及ばず、小さな寺社や、私にとっては登山しか思えない丘を登って降りたりもした。車で悪評高い細い未整備の道路も通った。電柱にミラーぶつけて破損したっけ。ゴミの分別が超細かくて住民税の超高い街(笑)。代々住んでいたらそれなりにいい街であることは、小津映画や養老さんのエッセイで知っている。少女だったころ憧れだった渋澤龍彦も小林秀雄も江藤淳も皆鎌倉在住で、高校の頃は本気で鎌倉に住みたいと思った。吉田秀和さんは現在も在住だろう。でも、今はいいかな(笑)。なにか行動を起こそうと思ったときに、鎌倉は遠すぎるよ。もう5、6年行ってないけど、久しぶりに行ってみようかな。東慶寺にお墓参りにも行きたい。ウィーンの仇を鎌倉で返そう。あ、マンガは面白かったけど、まだプロローグっぽいからどうなるかが楽しみ。
2007.05.08
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成田に午後3時に到着。とりあえず、猫をかき抱いてモフモフする。猫パワーエンプティだったからただいま絶賛チャージ中。行きも帰りも座席がフルなのは仕方がないとして、バゲージクレーン待ちが長いのがイヤだ。いつも苦労して荷物少なくしているのに(今回3日だけだしボストンバッグでもいいかと思ったが、もしかして陶器買うかもと思い機内持ち込みギリギリのゼロハリバートン借りてったので結局預けた)、重いものは荷重調整であとであっちこっち移動させるから、結局小さい荷物は一番先に積まれて、出てくるときは逆で最後なんだよな。個人旅行の面倒くささは、ひとえにこの荷物待ちだ。パスポートコントロール出たら(ここ大事。バゲージクレーンは通らずに!)、そのまま家に直行できるサービスはないものか(ツアーだとあったりするんだろうか)。というわけで、明るいうちに自宅に着けると思ったのに、結局たどり着いたのは6時過ぎ。スキポールでも大きなものはなにも買わなかったから、身軽なまま帰ってこられてよかったよ。なのにバゲージ1時間待ち(怒)。積載早積みコンテストとかやって、有料でもいいから優秀なクルーにテキパキ荷出ししてほしいよ、ほんと。帰りはアムスを夜発って12時間のフライトだったから、ちゃんと眠れた。スキポール積載の機内食はあいかわらず大ざっぱな味で半分残す。隣がベルギーなのに、この国の食に対する民度の低さが悔やまれる。隣のベジーの人が食べていたシチューっぽいのがおいしそうに見えた。座りっぱなしでちょっと膝痛いけど、酔わなかったし、いい旅だった。さ、これからブログの空きをうめるぞ~!
2007.05.07
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エディ! 懐かしいよ、エディ! 会いたかったよ、エディ! 相変わらずかっこいいよ、エディ! 久しぶりにエディが出ていた五條さんのスパイもの。あ~くらくらする。「リヴィエラを撃て!」を読んではアイルランドへ行きたくなり、「神の火」を読んでは敦賀の原発を見に行きたくなるほどスパイ小説に脳を犯されやすい自分が、なかなか新作を書かない高村薫のあとに嵌ったのが五條瑛だった。警察以上に民間人を拒絶する世界、防衛機密でいっぱいの諜報機関という設定はツボだ。エディは「プラチナビーズ」と「スリーアゲーツ」に出てきたペンタゴンの人間で、脇役にもかかわらず、あまりの美丈夫な造形と冷徹さに私の中では永遠のナンバーワンスパイなのだが。彼が主役で活躍する漫画か小説を誰か描いてくれ!五條瑛に一番のめりこんでいた6、7年前、そういえば大学時代の友人が横須賀基地勤務のシビリアンと結婚したはず!と連絡をとってみたり、中高が一緒だった友人のお兄さんが防衛医大に行ったはずだ!と思ったけど、だからといってどうなるわけでもなく。今はすっかりおたくの街と化してしまったアキハバラも、かつては諜報員と工作員と掃除屋(殺し屋)が堂々と闊歩する街だったことにどきどきしたり。こういう妄想で乙女の脳はどんどん腐っていくんだな。今回は、北朝鮮、日本、アメリカの3国ががっつり三つ巴でからむ話で、とかくシンプル構造のBL小説ばっかり読んでいたせいで、やたらと多い登場人物のそれぞれの立場を把握するのに時間がかかる。そして過去話もからんでくるし、モノローグだけで登場する諸悪の根源のVIPが、最後まで誰かわからず、自分の推理能力が磨り減っていることがわかった。相変わらずプロローグがうまい。まるで映画のように印象的なシーン。そして、珍しく女性が主人公だった。徹頭徹尾男前で不死身の女。キル・ビルもびっくり。しかも今回、日本側が複雑で、警視庁と公安と防衛庁と官僚と政治家がそれぞれの立場で情報戦を繰り広げていて、途中で何度も失速しかかる。チョイ役の脇役ですら、それぞれの立場と人生を抱えていることをきちんと描写して、北と日本の悲しい歴史もしっかり描いてみせて、なかなかうならせる。最後まで誰が味方か、いい奴なのか全然わからなかったよ。そして今回、子ども(といっても高校生だが)も巻き込んでの情報戦で、相変わらず最後は家族の絆で泣かせてくれる。今時のプータローの若者がどんどん目覚めて、自分のルーツ探しをするあたり、別の小説を読んでいるみたいだったよ。それにしても相変わらずエディの回りの男たちが怪しすぎる。五條さん、これ絶対腐女子狙いでしょ? かわいい部下(アナリスト)を簡単に矢面に立たせたり、バイトで雇ったハーフのショーンが撃たれても「何事も経験だ」とか言ってのけるなんて、おまえはエーベルバッハ少佐かというぐらい冷酷でかっこいいよ、エディ! ペンタゴンの犬め(はあと)。そして、明らかに濃厚なフォモ臭に腐女子の脳はとろけそうだったよ。今回のカップリングはエディ×アナリスト、エディ×ショーン、そしてショーン×恭祐だな(笑)。腐ってます。ごめんなさい。エディ様の造形描写を何度も読み返してうっとりするもんだから、さっぱり進まない。予定では行きの機内で読みきって、帰りは日本人スタッフのいるアメックスのビューローにおいてこようと思ったのに(喜ばれてちょっとしたノベルティをくれたりする)、結局帰りの機内でもだらだらと読む羽目になってしまったよ。おそろしいことにホテルにチェックインした途端、このままどこにも行かず、ベッドの上で続きを読みふけりたいという欲求に襲われ、「自分がどこにいるのかよく考えろ!」と出かけるための重い腰を上げるのに難儀した。
2007.05.06
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ウィーンの何が好きかと問われると、街の秩序と古いものを大切にしているところ。リンクと呼ばれる市電の内側(東京で言ったら山手線内という感覚。ずっと狭いけど)は、おそらく法律で建物や景観が保存・維持されているんだろうと思う。安全で清潔で、狭いから一人でどこへでも迷わずに行ける。問題は標識が読めないことだな(笑)。ドイツ語とも微妙に違うオーストリーの言葉は、聴いても読んでもさっぱりだよ。主要産業:観光というのは、京都あたりもそうだけど、市民一人ひとりにまでその意識が徹底されているから、だれもがやたらと親切だし、世界中から音楽好きが集まってくるから、クラシックがクラシックである限り、あと300年ぐらいは安泰だろう(根拠のない推論)。食べ物も自分の中ではベスト3に入る。他の物価は高いのに、食べ物のCPはいい。さてベルヴェデーレ行った日は、明るいうちに宿に戻って来られたので、シュトラーセ西側のアンティーク街のウィンドウを覗いて「買えるものがないっ(泣)」と庶民の身を嘆き、本屋を覗いて「読めるものがないっ(怒)」とおのが語学力を嘆き、スーパー寄ってワインとつまみを買う(あうう庶民……)。部屋でフレッシュブラックベリーをポチリポチリ食べながら、買い込んだワイン飲んでプチ幸せ。ダブルポリフェノール! チーズは朝食に出た中がクリーム状になっているのが美味しかったので、銘柄をたずねて、売場で探したけど同じものはなかった。なので、ホテルのダイニングのスタッフに、「朝食で食べたチーズがおいしかったので、今、部屋で食べたいので分けてくれ」と交渉する。こういう、どうでもいい交渉ごとが成功するとうれしい。なるべくオーバーに、相手を褒めたおしてお願いするのがコツ。5分ぐらい待って、厨房のスタッフがホールのまま抱えてもってきて「どのぐらい切る?」とジェスチャーしたので、2切れ所望して紙皿に載せてもらう。クラッカーは部屋になぜか何種類か山盛りだったので、この日の夕食はワインとチーズとクラッカーとフルーツでおしまい。一人だと、ちゃんと着替えて外で食べるのは1回ぐらいだから、食費が安くあがる。ところでこのチーズ、スタッフには部屋番号と名前を告げたけど、チェックアウト時にカウントされてなかったので、必死で伝えたけど、イレギュラーな出来事はいちいち覚えていないらしく、「気にするな。お前が心配することはない」と言われて終わった。いいのか、本当に。英語のチャンネルを見ながら、ウィーンカードの説明読んでいると、やっぱりユーロになってなにもかも値が上がっているなあとひとしきり嘆く。常宿(といっても4回目)のカイザーリンエリザベートは相変わらず家族経営で、フロントには英語のおぼつかない老けたジャック・ニコルソンしかいないが、明日の夜のシュターツオパーの席を1枚予約してくれと頼む。小さくても老舗ホテルだと、たとえ劇場のチケットビューローでソールドアウトになっていても、どんなツテを使うのか知らんけど、魔法のように当日券が取れたりする。ただしコミッションは25%。高いよ……。やったことないけど、ウィーンフィルのチケット(国立歌劇場はラクにとれるけど、こちらは至難)だって、袖の下次第で取れるにちがいない。一回行ってみたいなあ楽友協会。 どの国に行っても必ず行くのがスーパーと本屋とレコード屋で、ウィーンでもHMVに行ってセールになってたクラシックのCDを何枚か買う。ビデオと逆で、ヨーロッパ製DVDは日本でそのまま観られるので、探していたヨーロッパ映画も何本か買う。オペラ好きで、(多分)ホモで、マニアックな耽美映画を撮った寡作家の監督ダニエル・シュミット。去年亡くなってしまったことを最近知ったばかりだが、コーンゴルトという作曲家を教えてくれた映画監督だった。週末は一人ダニエル・シュミット祭りで、彼の孤高の感性を弔おう。合掌。シュターツオパー(国立歌劇場)では、いつも日替わりでオペラやバレエを上演しているので、短期滞在でも観る気になれば毎日違う出し物が観られる。その日はちょうどR・シュトラウスの「ダフネ」をやっていたけど、客席は空席もあったから、チケットビューローで買えばよかったよ。シュターツオパーなんて宿から歩いて行けるのに、シェーンブルンで6時間以上歩き回ったら足がガクガクで、パンプス履いたら歩けそうになかったので、遠回りになるけどタクシーを呼んでもらう。そして一人なんちゃってセレブ。一幕ものなので、幕間の余韻とかないんだけど、早めにはねたので、部屋でシャンパン開けて一人プチパーティー。あーあ。あと2日延長して滞在できれば、小澤征爾の「さまよえるオランダ人」が観られたのに。ちょっと残念。それにしても、オーストリーマルクの頃は、紙幣デザインがこれでもかというぐらい全種類作曲家で楽しかったけど、ユーロの札はつまらんな。なくなってしまうなら、モーツァルトの紙幣(200オーストリーマルク)とっておけばよかったよ。あれ、好きだった。過去訪れた2回とも冬だったので難攻不落に思えたシェーンブルンの庭もグロリエッテの丘まで歩いたぞ! もう途中、すべてが一面芝生のグリーンと水と咲き乱れる花!花!花! じいちゃんはこれを見せたかったのね。そりゃもう美しかったが、どこまでいっても人工的であることには変わりない。ロンドンだと市内中心部にもかなり広い公園が点在しているけど、どこまでいっても石造りの景観が続くウィーンは、市外にこないとグリーンがない。それもこうした人工的な城の庭しかないように思える。それにしても、この広大な王宮の庭には動物園まであって、宮殿と同じ色したキリンがいた。のんびり庭を散策していたらたっぷり往復3時間かかって、王宮内のギャラリーなんかも歩き倒したら、もう夕方には膝が笑っちゃうほどがくがくになった。美術館もそうだが、本当に向こうの城ってよく歩かせるよな。万歩計もって来るんだったよ。でも日本みたいにリノリウムの床じゃないので、疲れ方は多少ましだけど。あ、でも石畳の道はやっぱり疲れるよ。今回、久しぶりのウィーンで感じたことは、かつては東洋人といえば、ほとんど日本人だったが(在留邦人は1500人ぐらいいるはず)、今回は韓国人と中国人もかなり目についた。かれらははばかることなく往来でも大声で話すから、丸わかり。きっと自分の娘や息子を音楽留学させている富裕層の家族が遊びに来た、というシチュエーションなのかもしれない。日本が追い落とされる音がウィーンでも聞こえたのであった。あと、伊勢丹がなくなっていた(そう、ウィーンには伊勢丹があったんだよ)。オペラのチケットぐらいしかお金使ってないので、乗り継ぎのスキポール空港でぶらぶらお土産を物色。デンマーク製のニシンの酢漬けを探したけど、手に入れられず。きゃべ2を知るまで、速効の二日酔い覚ましだったヴンターベルクを見つけ、懐かしさのあまりバンドル買いする(笑)。しかし初めて知ったが、これ自身ものすごいアルコール度だった。だらだら書いてきて、今頃気づいたけど、画像がないんだな。説得力ゼロ。旅行にカメラを持っていく習慣がないので、使えない携帯もゼロハリに入れっぱなしだった。あ~あブロガー失格。
2007.05.05
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やっぱり正味2日半しかないと、まったく予定はこなせないのだった。好きな街だからこそ何度行っても飽きないし、最低1週間は滞在したいと思いつつ、長期の休みが取れない宮仕えはつらい。昼はシェーンブルンとベルヴェデーレ、夜はズデニェックじいさんの生演奏とシュターツオパーでダフネを観て終わり。ベルデヴェーレ行った日だけ、夕方ちょっと時間があったので、宿近くのフィガロハウス行ったら工事中だし(泣)。しょうがないのでスーパー行って食料を買い込む。市庁舎地下のホイリゲは、さすがにオンシーズンなので、団体のツーリスト用のホールでは民族舞踊やバレエの出し物でにぎわっていたが、個人客用のホールはそれほど満員でもなかった。それでも真冬に比べたら人は多く、近くの席がとれなかったので、じいさんの出番が終わってからバックステージを訪ねる。6年ぶりの彼はやっぱり老けて、一回り縮んでいた。「今は週2回しか仕事してないんだよ」と言ってたので、確認もせずにいきなり行って会えたのはラッキーだったかも。従業員用の食堂で煮詰まったコーヒーをごちそうになりながら、友好を温めあう。なんかあんまり会話もなかったけど、「長い間、ありがとう。最後にこのホールであなたの演奏を聴きたくて、3日だけウィーンに来たんだよ」と言って手を握ったら、おじいちゃん泣き出しちゃってびっくり。「お疲れ様」の一言が出てこなくて、「あなたの長年のすばらしい仕事に私は随分癒された」てなことを言ったわけだが、伝わってよかった。ささやかなお土産を渡して、ご自宅の住所を確認して(変わっていなかった)、日曜に寄るかも、と告げて別れる。いつも滞在するシュテファン寺院近くのプチホテルは、相変わらず外側はボロいのに中は古いヨーロッパ式でそこはかとなく優雅。家族経営っぽくて、一人何役もやっているから、ベルボーイも、バスルームの水道の出が悪いのを直しに来たのも、夕食のワイン注ぎにきたのも、朝食のフロアスタッフも同じにいちゃんで笑った。以前いた、オペラ通のコンシェルジュのじいさんは亡くなったのかな。行けなかったとこ:中央墓地。墓地マニアとしてははずせない場所だが、今回時間がなくて無理だった。作曲家のみなさんごめんなさい。ピアノうまくしてください。アウガルテンの工房。コツコツ買い足していたビーダーマイヤーのC/S,今回は買えず。それにしても、あのとろんとしたスモーキーブルーを出せる職人がもう高齢で、作れなくなるかもと聴いたのが約10年前だが、相変わらず作ってるんだな。無事に後継者が育ったのか、まだ生きているのか、単に自分が騙されたのか、どっちなんだ~。価格は現地でも高騰の一途だ。宿の近くのフィガロハウスは工事中で休み。残念。カフェめぐり。リンク内の老舗カフェには立ち寄れず。美術史博物館内のカフェも大好きだが、今回はパス。グロリエッテの丘と、街中のテイクアウトカフェみたいなところでお茶と軽食。菓子類は相変わらず激甘で一気に血糖値が上がる。美術史博物館および王宮の博物館。ここはまると1日では出てこられないから。リンク内のウィーン子の高齢化率の高さは相変わらず。カフェに若者がいない街(半数は高齢者)というのは、世界中みてもそうないだろう。最初にウィーンに行った時、街の雰囲気に完璧にマッチした品よく着飾った老婦人が、カフェの片隅の指定席に当然のように座っていて、ああ過去の遺産だけで食べている街だけに、観光客が期待するような演出のひとつ(国家公務員のさくら)かもと思ったけど、のちのち、かの国にはまだまだ荘園を所有していたり、国家に土地を貸与していたり、信託財産で食べているような不労層が多いことがわかった。目抜き通りで18世紀のコスプレして客引いて、自慢のサロンでへたくそなクラシックを聴かせているのも、時間と金の有り余っている貴族の道楽だと知って、大笑いした。そう、のだめに出てくる酔狂な貴族は、少なくともウィーンには実在する。王宮の博物館とか行っても、大英帝国が所有する何倍も豪華な宝飾品や装身具がめまいがするほど展示されていて、宝石酔いしそうだった。げにハプスブルグは偉大なり=搾取の歴史だと思ったよ(ロシアのほうがもっとすごかったけど)。自分で身に着ける宝石類に関心がないのは、ホンモノを見すぎちゃったからだろうと思っているのだが。未来永劫続くわけではないにせよ、20世紀から100年以上、この街は過去の栄光で生きながらえているわけで、自分のような単なるウィーンファンをうっとりさせるためなら、着飾った年寄りの数十人ぐらい、カフェのさくらとして、ウィーンの観光協会が雇っていても不思議じゃないだろう。アンティークストリート(ってほど件数はないが)も、ロンドンのポートベローみたいな玉石混交じゃなくて、どれもがいかにも古い家から出てきた由緒正しい品に見える。いろんな歴史を見てきた装飾品や装身具を見ていると、それだけで小説の1本や2本書けそうに思えてくる。いや、書けないけどさ。
2007.05.04
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携帯からこんにちは。出国審査終わってゲートに向かう途中。 この時期今から欧州行く酔狂は少ないのか、欧州線の多い1ターミナル北ウイングは 思ったほど混雑してなくてよかった。うさぎさんのアドバイスどおり、トイレに立ち やすいよう窓側の通路側をキープ。冬だと窓からツンドラの大地やオーロラが見られ るけどこの時期はそれも望めないから通路側でもノープロブレム。水も買った。アム スの天候は晴れ気温17度。ちょっと肌寒いのね。あ、ウィーンの天候確認するの忘れ た!
2007.05.03
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『情熱の温度』木原音瀬あら、画像が違う。あ、文庫はレーターさん違うんだ。読んだのは山田ユギさん版。これまで読んだ木原さんの作品のなかでは、もっとも古いものになるのかな。発行が99年で、同人誌からの再録だから、下手すると10年ぐらい前の作品かも。でも、先日偶然ブックオフで発見した一冊は、商業デビュー作が収められた本だった。これも楽しみ。あ、それよりおなじオークラ出版のノベルズ『プレイス』が、いつも行く新刊書店で平積みになっていて驚いた。初版(99年)のまま。デッドストックでも見つかったのかな。さて今回のカップルは、教え子×教師 年の差17歳 最初はどっちもノンケ生きていることにすら自身がもてない、さえない高校教師(受け)が、勢いで女子生徒に告白→その生徒のBF(攻め)から牽制→自殺未遂→救った相手が攻めの父親(父子家庭)というきっかけで、自分のせいで入院することになった父親の代わりに、攻めの家事全般の面倒を見ることになった受け、という設定だけど、最初は自殺未遂とバレバレの行動+リスカの痕を目撃し、それを阻止するために面倒をみられるフリをしている攻めだが、あまりに要領悪く、人付き合いもヘタ、口ベタないい大人をほうっておけなくなって、かまっているうちにラブが芽生える……というストーリー。視点交代しての高校編(攻め視点)と、その後編(受け視点)にSS1本だけど、後半、受け視点のお話が、例によって最後はぐっと涙腺を押される話になっている。他の人の小説だと、周囲の環境設定が希薄だったり、二人っきりしか出てこない話だと「ゴルァ!」とその広がりのなさにげんなりするのに、木原さんが書くと、みっしり濃厚な心理描写が続くので、二人きりの話でもおなかいっぱいになる。木原さんだからして、当然痛い要素も満載で、このダメ教師は何度も女に酷い目に遭って、最後は障害を負ってしまう、あんまりな人生なわけだが。しかし、要領の悪い教師って、自分の身近にも一人いるけど、無趣味で不器用で、真面目すぎて周囲から浮いていて、人にいいように利用されているところとか、そっくりだ。ただ、自ら生きている価値がないとか思って自殺するほど後ろ向きじゃないぞ。誰が見ても教師しか向いてなさそうなのに、そいつはしょっちゅう「もう、今度こそ教師なんてやめてやる!」と言っているからな。無理だっつうの。ギリギリ終わりのほうにならないと、二人は結ばれないんだけど(それまではキスとペッティングのみ)、それもこれも、男同士とか年齢差とか常識にとらわれて、攻めとの関係を受容できないことを、年下の攻めはよく理解していて、常に一歩引いて見守っているからだ。今時の若者なのに、先生のそばにいるだけでいい、絶対に無理強いはしないという健気さに泣けてくる。不器用で、うまく感情を言葉にできない攻めを、ちゃんと立てながらも、守ろうとする攻め。こんなよくできた嫁が欲しいと思うよ。ほんと。女性は、例によってイヤなやつばっかり出てきて、これも木原さんの常套だけど、女性になんか恨みでもあるのか、それとも女によってどんどんどん底に落とされていく男を書くのが好きなのか、SとMがないまぜになっているところは、BLならではの面白さかもしれない。ラストの20ページほどのすれ違いラブったら、まるで少女マンガのような初々しさ。でもそれが足を引きずった中年男と大学生というところが泣ける。レイプや病死、精神障害と痛さ満載の「Flower」シリーズもいいけど、こういう普通の話も面白い。公務員辞めて故郷の雑貨屋を継ぐという設定がさ、なんだかありふれていそうで「もったいないだろっ」という違和感があるなあ。せめて勤続25年クリアしてからやめるとかさ、もうちょっとリアリティが欲しい。あと貢がせる女の詐欺まがいの手口がわかりやすすぎ。機内で爆睡するため、徹夜してみた。さてそろそろ箱崎CAT行かなくちゃ。
2007.05.03
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7日に代休をもらって5連休のGW後半、正味3日弱のあわただしい旅行に出かける。GWの遠出は3年ぶり。仕事の予定がギリギリまで不明だったので、イタリア在住の友人に格安チケットを手配してもらって、「取れたら行こう」ぐらいに考えていたら、4月中旬になってオーケーの返事。ただしアムス経由なので、乗り換えが必要だが。今回は、これで最後になるかもしれない人との再会と、オペラとお城(といっても美術館と博物館)めぐりと墓参り(笑)。どこも何度か行ったことのあるところなので、基本はまったりのんびりだが、おそらくこの時期は世界中の観光客が集まってくるので、人ごみはある程度覚悟しないといけないだろう。最後に訪れたのは2001年だから、6年ぶり、ユーロになってからは初めての渡墺だ。きっかけは年末にもらった一通のクリスマス&ニューイヤーズカード。かの街を訪れるたびに会いに行っていた、市庁舎地下の酒場でハープを弾いているおじいちゃんから「今年で引退するから、最後に花の季節においで」と招待状が届いた。ずっと冬しか行ったことがなく、「この街は5月になると、たくさんの花が一斉に咲いて、とても美しいんだ。ぜひ次は5月においで」といわれ続けて早10数年。もう70歳はとっくに過ぎているだろうから、本当に会えるのは今回が最後かもしれない。人ごみ苦手で、オンシーズンはずっと避けていたのだけど、知り合ってからは、時間のある限りついでに維納に寄った。もちろんこの街自体、こじんまりしていて大好きだけど。ご自宅にまで呼ばれて、奥様の見事なビーダーマイヤーのコレクションを見せていただいたり、お手製の激甘なアプフェルシュトレーデルでお茶したりもいい思い出。音楽だけでなく、建築や心理学留学で在維納邦人は多いにもかかわらず、数年に1度しか行かない自分を、なんだかすごくかわいがってもらった。観光客のいないオフシーズンに、客のほとんどいないホールで寂しくハープを弾いていた彼に、シュトラウスのワルツをリクエストしたのがきっかけで、たちまち意気投合。休憩時間には私たちのテーブルにやって来て、お互いつたない英語でいろいろなことを話した。ウィーンコンツェルトハウスを本拠地とする名門オケでハープを弾いていた頃、ツアーで何度も日本を訪れたことのある彼はもともと日本通。なにしろ大きな楽器で持ち歩きできないうえ、どこにでもあるものじゃないので、ツアー中はその土地のハープ奏者や指導者のお宅におじゃまして練習するのだと言っていた。だから日本人の知り合いも多いようだった。一線を退いた後、市庁舎地下の有名な酒場兼レストランでハープ演奏をしていた。名門オケ出身者が落ちぶれて……と思ったけど、彼は単に音楽が好きでたまらなくて、実際「オケでのハープ活躍の場は少ないから、今のほうが幸せだよ」と言っていた。99年にはご夫婦で日本にやってきて、東京滞在中は浅草や東博を案内して喜ばれた。なんだか、どれも楽しい思い出。私が「シェーンブルンの離宮まで、すごく遠いので(目の前に見えるのに、上り坂で2キロ以上ある)行けなかった」と言うと、「花の季節には行けるよ」と謎の誘い文句が。その理由を確認するのも目的のひとつ。お土産は、お相撲好きの彼のために、絵入り番付と、力士模様のクッションカバーを調達。奥様には日本茶と粉末のお汁粉(笑)。ところで、丸5日PCのない環境なので、ブログ更新できないな~と考えていたら、期間限定で、過去にさかのぼって書けることを発見! なんて便利なんだ!でも本は小説1冊しかもっていかないし、あとは目新しいところに行くわけじゃないので、どれだけ書くネタを持って帰ってこられるか。猫たち、シッターさんの言うこときいて、ちゃんとお留守番してるんだよ~!
2007.05.02
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全然上手くならないので(つまりあまり勝てないので)、誘われても断ることの多い麻雀だったが、「レート下げるから」につられて、半年ぶりに卓を囲む。新メンバーが一人いた。おおおっ初の未亡人! いつも集まるヤクザなオンナども(時々気弱な男も交じる)は、×3を筆頭になかなか凄みのあるメンバー(30~50代オールシングル)だが、未亡人は初めてだ。ホステス役Sのゴルフ仲間だというこのKさん、とにかく真面目な人で、麻雀もスクールに行って習っている最中だそうである。スクール! そんなものがあるとは知らなかったよ。しかも「私のところは東大式だそうで……」って、東大? 東大で麻雀教えてんの? とびっくりして聞いたら、井出名人のことだった。麻雀にも流派や派閥のある時代なのね。でもやっとこれで符を数えられる人ができた!友人S宅には全自動麻雀卓がある。ノースモーカーの我々に雀荘の環境は厳しいので、集まるのはたいていここ。20畳ほどのワンルームの奥にはローラ・アシュレイで統一された乙女なベッドとソファセットに山盛りのぬいぐるみがあるのに、その手前に麻雀卓! いつも思うが、Sちゃん、君の勇気を讚えるよ。ホント。せめてパーティションで区切ってくれ。女が集まる麻雀の何がスゴイって、手土産がお菓子に集中することだ。昨日も、フルーツゼリー、シュークリーム、柏餅、プリンが集まった。こんなにどうすんだ?休憩中、キッチンの窓から見える隣家の芝生の庭では、小学生ぐらいの子供2人とその両親が、楽しそうにバーベキューパーティーをしている。「ねえねえ」とSちゃんが皆を呼ぶ。しばし眺めていたけど、みんな心の中で考えていることは同じらしかった。以下、バーベキューデバカメ中の会話。S「なんか間違ってるよね、私たち」私「いいんじゃないの? なに、あの(バーベキューファミリー)輪の中に混ざりたい?」S「いいや全然」Iくん「あんなに油はねさせて、あれ、誰が片づけるんだよ」S「でも、なんかいいよね、ああいうの」Iくん「そおかあ。お父さんの罪滅ぼしにしか見えないよ」S「バーベキューやりたいわけじゃなくてね、こんなに快晴であったかいのに……」私「麻雀のできる公園で、青空麻雀とか?」Iくん「いや、それはもっと間違ってるだろう」S「えっ、麻雀できる公園なんてあるの? 行きたい行きたいっ!」Iくん「ねえよ、そんなの(怒)」私「そうだよ。こんなヘボ麻雀を公衆の面前でさらしたら、警察に捕まっちゃうよ」Iくん「それも相当間違ってるぞ。そもそも掛けたら捕まるだろっ」一同シーン……。S「さ、続きやろう」私「そだね」なんか、メンバー全員、絵に書いたようなファミリーの幸せとは縁遠いいろいろ訳ありで独身中年四人は、外の明るさに背を向けて再び卓に向かうのであった。この仲間は失いたくないな。ボケ防止のためにも。ゴルフ以外無趣味だったSに麻雀を教えたのは私だ。そしたらのめり込んで金にあかせて麻雀卓まで買った。そう彼女の実家は、ママンが70万の玄関マットを買っちゃう家なのだ。そして月日が流れ、互いに仕事が忙しく滅多に会えない仲間たちは、唯一麻雀を理由に会って安否確認ができるようになった。これからの一人暮らし、安否確認は大事だよな。うん。結果は2位だったけど、初の役満達成! そんな高い役じゃなかったので念のためリーチかけたら、一発ツモあがり。ドラがみんな乗って、ドラ7! 自分でもびっくりだよ。宝くじに当たった気分(小さいな)。初心者がいるとカンとかすぐ鳴きまくるから、ドラ大放出だった。ちょっと幸せ(はあと)。
2007.05.01
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