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2011.05.20
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カテゴリ: 映画/西部劇

「貴様こそ本当の悪党だ」
「地獄で(お前を)待ってるぞ」

「荒野の用心棒」や「夕陽のガンマン」で、クリント・イーストウッドのポンチョ姿に見慣れた感があったが、本作ではポンチョは着ていない(笑) 当然だ。
やっぱり正統な西部劇はアメリカ人の手によって作られるべきであり、それこそがアメリカ国家建国の誇りにもつながるというものであろう。
本作「許されざる者」は、アカデミー賞最優秀作品賞や監督賞を受賞した、クリント・イーストウッド渾身の作品なのだ。
ガン・アクションを基調とする西部劇は、どうしても相手を倒してナンボの世界であるため、血生臭さは拭えない。
そこで作品に何らかのテーマ性を持たせることで、より知的でグレードの高い西部劇へと変革させたのが、この「許されざる者」であろう。
もともとクリント・イーストウッドの得意とする“正義と暴力”、あるいは“権力の横暴”などを西部劇に盛り込むことで、銃器という映画的小道具のあり方を肯定させるのだ。

20110520b

1880年のワイオミング州でのこと。
しがない農場主であるウィリアム・マニーは、幼い二人の子どもを育てながら貧乏生活を余儀なくされていた。
ある日、マニーのもとへキッドという若いガンマンがやって来る。
キッドは、伯父から「ウィリアム・マニーという凄腕のガンマンがいる」と聞かされ、一緒に賞金稼ぎをしようと誘いにやって来たのだった。
それは、娼婦の顔に酷いケガをさせた二人のカウ・ボーイで、仕留めれば1000ドルもの大金を手に入れることが出来るという。
マニーは、妻と出会って悪の道から足を洗ったものの、今はその妻も亡くなり、二人の子どもを抱えて貧困に喘いでいた。
マニーは一度は誘いを断ったものの、やはり再び銃を持つことを決意するのだった。

本作の見どころは、リトル・ビル(保安官)に扮するジーン・ハックマンの権力に物を言わせた横暴なやり方、憎々しげな態度、そういう強者に群がる情報屋や酒場の店主ら(長いものには巻かれろ主義的弱者)の存在。
あるいは、いざ人を撃った瞬間、自分のしてしまったことの恐ろしさに我を失いそうになったキッドの動揺ぶり。
さらに、11年間のブランクがあっても、一たび銃を手にするや凄腕のガンマンへと変貌を遂げたマニーと、相棒であるネッドとの絆。
どのシーンを挙げてもキリがないほどだ。

20110520c

1992年(米)、1993年(日)公開
【監督】クリント・イーストウッド
【出演】クリント・イーストウッド、ジーン・ハックマン、モーガン・フリーマン

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2011.05.20 08:26:42 コメントを書く
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