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2013.02.24
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カテゴリ: 映画/アクション
【ファイヤーフォックス】
20130224

「いいか、おれが死んでもその間に君が逃げるんだ」
「・・・ユダヤ人は理解できん。飽きず権力に刃向かう」
「おれたちに刃向かうほどの自由があると思うのか?」


出演している役者さんたちの顔ぶれが、皆若いこともあって、かなり前に製作された作品だろうと見当はつく。
さらには、アメリカとソ連の緊張感のある雰囲気からして、冷戦時代を象徴する内容だなと判断できる。
公開されたのは1982年で、今から30年も前だ。
メガホンを取ったのは、かのクリント・イーストウッドだが、やっぱりこの人は凄い。

大衆向けが基本である映画のポジションを、とてもよくわきまえているのだ。
時代の流れもちゃんと汲み取っていて、それなのに自分が目指すものを明確にしている。

クリント・イーストウッドは自己分析に傑出しているため、自分という役者がアメリカン・ヒーロー像として求められているのを、よく知っている。
『荒野の用心棒』や『夕陽のガンマン』では西部劇のヒーロー。『ダーティハリー』シリーズでは現代劇のヒーロー。そして『ファイヤーフォックス』では、冷戦時下でのヒーローというわけだ。
『ファイヤーフォックス』は、1976年のベレンコ中尉亡命事件をモチーフにして書き上げられた小説を映画化したものらしい。(ウィキペディア参照)


ソ連が最新鋭の戦闘機ミグ31(ファイヤーフォックス)を完成させたという情報がNATOにもたらされる。
NATO側は脅威を抱き、ソ連からミグ31を盗み出す計画を企てる。
その任務を受けたのは、元空軍パイロット、ミッチェル・ガントで、ベトナム戦争での経験とロシア語を流暢に話せることが買われたのだった。
ガントは、麻薬密輸業者になりすましてモスクワに入るが、さすがに不審に思ったソ連側により、ガントにKGBがピタリと尾行をつける。
ガントはソ連にいる協力者の尊い犠牲のもとに、どうにか目的地までたどりつくことができたが、そのころにはKGBもガントの本来の目的に気づき始め、総力をあげて追跡するのだった。

見どころは何と言ってもファイヤーフォックスを盗み出すまでのプロセスだろう。
ソ連側の協力者である科学者や設計者、運搬役などの尊い犠牲を経て、ミグ31に乗り込むガントを見た時、思わず目頭が熱くなる。
また後半では、ミグ31に追いついて来た2号機との空中戦も、手に汗握る緊張感だ。

当時はCGなんて使わないから、おそらく特撮だろう。
だがこの何とも言えないアナログ感は、SFチックで心が躍る。
スパイ映画のようでもあり、ドキドキハラハラ感満載の、正統派アクション映画だ。



20130124aisatsu





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最終更新日  2013.02.24 06:23:33
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