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2014.05.11
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カテゴリ: 映画/犯罪
【アイガー・サンクション】
20130428

「部員一人がチューリヒで敵二人に殺された。犯人を“サンクション”しろ」
「悪いが誰かほかの者に殺させるんだな」
「“殺す”など下品な言葉はよせ」
「“サンクション”でも“制裁”でも、要するに殺しは殺しだ」


つくづくクリント・イーストウッドはスゴイ人物だと思う。
役者としてのキャラは、ご本人もよくご存知のようで、ちょっとばかしクセのあるヒーロー役がお得意だ。
そういうキャラクターを生かすも殺すも、全ては監督の演出に左右されるものなのだが、イーストウッド本人が監督でもあるので、その辺においても全く抜かりない。
70年代の作品なのでもちろんCGなどは使用しておらず、全てが本物だ。
このリアリティーはどうやったって作り物からは感じられない。アナログだからこそのド迫力というものだ。
さらに、音楽を担当したのが、あのジョン・ウィリアムスだ。ジョン・ウィリアムスと言ったら『スターウォーズ』の音楽を手掛けたことでも有名な人物。この人のメロディーがバックで流れたら、それだけで作品は成功したようなものだろう。
見どころはやっぱり、アイガーを制するために、垂直にそそり立つ岩壁を登るシーンだろう。
この命懸けのシーンを見るだけでも『アイガー・サンクション』の存在価値はあるからだ。

話はこうだ。

ある日、ボスでもあるドラゴンから使者が来た。それは、再び殺し屋としてターゲットを始末せよという依頼だった。
だが現在はすでに殺し屋稼業から足を洗ったジョナサンは、断るつもりでいた。が、それは不可能。
なぜならドラゴンはジョナサンの弱みを握っていたのだ。
仕方なく依頼に応じたジョナサンは、難なく一人を始末したのだが、ドラゴンはもう一人も“サンクション”せよ、という。
ジョナサンは断るものの、ドラゴンの息のかかった美人のキャビン・アテンダントと一夜を過ごしてしまい、金庫に入れておいた3万ドルの小切手と政府発行の保証書を盗まれてしまう。
こうしてジョナサンは、もう一人も“サンクション”しなければならなくなってしまった。
ところがターゲットの名前は不明。分かっているのは、近々アイガーに挑む国際登山チームの一員で、どうやら片足が不自由な人物だという情報のみだった。
ジョナサンは登山経験者で、しかもアイガーには2度挑戦して2度とも失敗していたのだ。

作品を鑑賞して気づいたことなのだが、どうやらクリント・イーストウッドはスタントマンを使っていないようで、ご本人自らがリアルに登山に挑んでいる。
隙のない真剣な顔つき、見事な登山技術は、どこから見てもスゴイの一言。
スイス・アルプスの広大な自然美を眺めるだけでも癒されそうだ。


1975年公開 
【監督・出演】クリント・イーストウッド

20130124aisatsu





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最終更新日  2014.05.11 05:58:37
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