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2015.06.02
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カテゴリ: 映画/歴史・伝記
【J.エドガー】
20150602

「ニクソンのような相手は初めてだ。私がこれまで盗聴した連中は、心にやましいことを抱えているから脅されたと感じて、私の言いなりになった」
「そんなことはどうでも、、、」
「じゃ、何だ? 何が言いたいんだ?」
「我々もそろそろ引退の潮時だよ」


歴史上の人物について興味を持った時、現代ならさしあたりネットで検索したりして、おおよその輪郭は掴むことができる。
勤勉な方なら、本を読んで調べるという手間も惜しまないだろう。
だが、なかなかフツーはそこまではしない。
めんどうくさいというのがホンネだ。
そこで私がオススメしたいのは、なるべくドラマ化、映画化された作品を視聴してみることだ。
もちろん、脚色されているだろうが、人物の生い立ちとか功績などは、概ね捉えることができるに違いない。
『J・エドガー』も実在の人物である。
FBI初代長官で、大物政治家たちを震え上がらせた影の支配者なのだ。
この人物について興味を持った方は、『J・エドガー』をご覧いただきたい。


FBIのジョン・エドガー・フーバー長官は、老いていよいよ半生を振り返ろうと思った。
部下に命じ、口述タイプさせた。
それは、自らの過去の記録であり、苦悩でもあった。
1919年、アメリカは共産主義や運動家の過激派によるテロが活発化していた。
24歳のフーバーが、特別捜査チームの責任者に抜擢される。
彼はまず、国会図書館の蔵書をインデックス化し、検索時間を大幅にカットすることに成功。
また、アメリカ全土から大卒の優秀な人材を採用することで、FBIのレベルを向上させた。(しかし有色人種はほとんど起用しなかった。)
さらには、FBIの記録とは別に、政治家たちの情報をファイリングすることで、自らの権力を揺るぎないものとした。
一方で、フーバーは生涯、独身を貫いた。
彼のアシスタントであり、40年以上の付き合いがあったクライド・トルソンとは、毎日、ランチかディナーを共にする間柄だった。
トルソンもまた、生涯独身だった。

フーバーは、常に黒い疑惑やスキャンダラスな噂がつきまとったが、それもこれも、国家を守るという絶対的な信念によるものだった。

監督はクリント・イーストウッドだが、欲を言えば、もう少し盛り上がりがあっても良かったような気もする。
始終、主役のレオナルド・ディカプリオのナレーションで淡々と進んでいくので、クライマックス的なシーンがぼやけているように思えた。
とはいえ、50年近くも政府機関の長を務め、世界で最も恐れられた男をディカプリオが好演。
圧倒的な存在感で視聴者を魅了する。


2011年(米)、2012年(日)公開
【監督】クリント・イーストウッド
【出演】レオナルド・ディカプリオ、ナオミ・ワッツ、アーミー・ハマー


20130124aisatsu





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最終更新日  2015.06.02 22:17:44
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