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山椒の若葉(木の芽)が芽吹き、黄緑から緑色のしっかりした葉になってきました。深緑色になるころには硬くて食べられなくなりますが、今の時期、香りを楽しむ食材として重宝します。吸い物に1片浮かしたりしてもいいですが、しっかり味わうには西京味噌に木の芽を混ぜた木の芽味噌を作って、湯がいた豆腐やこんにゃくに塗った「木の芽田楽」はどうでしょうか。赤味噌がベースの田楽味噌とはまた違った、この季節ならではの風物詩かと思います (^_^)。白味噌(西京味噌)大さじ2~3に砂糖、みりん各1程度を混ぜて、ゆるめます。木の芽は大きなもので3~5枚を、真ん中の軸を外して(とげに注意!)小さな葉だけにし、包丁でみじんにたたきます。これを混ぜ込めば木の芽味噌のできあがり。みりんのアルコール分が気になるなら、木の芽を混ぜる前に電子レンジで少し加熱してください。豆腐やこんにゃくは幅広い拍子木に切り、食べやすいように串を打って、かつおと昆布のだしで温め、沸騰する直前で火を切って、しばらくそのまま浸けておきます。食べる直前に適度に温めます。豆腐とこんにゃくを皿に取ったら、木の芽味噌を塗り、温かいうちにいただきましょう。田楽とは、「田楽」という田植えなどの際の芸能で、そのときに食べる、串を刺した豆腐などに味噌を塗って焼いたものも田楽、のちにおデンと呼ぶようになったものです。今では焼かなくても、味噌が塗ってあれば田楽と呼んで差し支えないでしょう。将棋用語に「田楽刺し」があったり、落語には「馬の田楽」という演題があったりします。今では関東煮きを指しておデンと呼ぶことが多いですが、元々の味噌田楽も、庶民に親しみ深い食べ物でした。
2011年04月30日
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買っておいたじゃがいもが、暗い所に置いていたにもかかわらず、いっぱい芽が出てしまいました。このままでは長く放置できないので、すぐに使ってしまおうと思い、小さく刻んでハッシュドポテトにすることにしました。カリッと表面を焼くと、香ばしい一品です。某ハンバーガー店の朝食メニューのようになりますかどうか…(^_^;)。まず皮をむいて、芽の周囲も包丁の根元でえぐり取りましょう。やや透明感のある範囲が目安です。ここで一度軽く洗います。じゃがいもの芽の周囲にはソラニンという物質ができていて、食中毒を起こしたりしますので、洗ったいもをもう一度、慎重に確認します。芽の周囲がきれいに取れていたら、ボウルを用意し、じゃがいもを細かく刻んで、今度は洗わずにボウルに入れます。何個分も入れたら、少し片栗粉を加えてよく混ぜ合わせ、いくつかにまとめます。最近の片栗粉はじゃがいも澱粉なので、親和性はいいはずです。粉を入れすぎたら水をほんの少しだけ加えて調整しましょう。焼く前に塩とこしょう少々で味付けをし、よく熱したフライパンにサラダ油を多めに入れて、まとめたじゃがいもを平たくして入れ、弱火でふたをして焼きます。片面がきつね色になったら裏返してもう片面も焼きます。浅く焼くと透明感のある仕上がり、じっくり焼くとホクホクに焼き上がります。皿に取ってお好みでケチャップなどを掛けていただきましょう。いもを切る際に、小さなサイコロ、粗みじん切り、ごく細い糸状など、いろいろ試しても楽しいです。
2011年04月23日
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今回のは“カルボナーラ風”。チーズも牛乳も使わないで作ることにします。代わりに使うのは、市販のクリームシチューの素。ただし「パンプキン風味」や「コーン風味」を使うとカルボナーラっぽくなくなりますので、ご注意を。ほかに使うのはベーコン、たまねぎ、卵、そして黒こしょうです。ベーコンは細切りにし、たまねぎも薄切りにして、サラダ油でよく炒めます。フライパンでも鍋でもかまいません。たまねぎは多少きつね色になってもいいでしょう。ホワイトシチューの素(ルー)は、1山を120~150ccの水で溶くのが基本です。ただし今回は濃いめに作るため、1人前2山を基本とし、200ccで溶くことにします。ベーコンとたまねぎを炒めて頃合いになったら、人数分×200ccの水で少し煮込み、いったん火を切ります。沸騰がやんでしばらくしたら(80~90度ぐらいに下がったら)ルーを溶かし込み、再度加熱します。沸騰しそうになったら弱火にし、焦げないように注意しながらトロトロとかき混ぜます。ここで、1人前1個の卵をよく溶いておき、鍋に加えたら一生懸命にかき混ぜます。半熟になる直前で火を止め、しばらくかき混ぜ続けて、余熱でとろりとなれば、できあがり。お好みの硬さに茹でて皿に盛ったスパゲティーにかけていただきます。粗挽きの黒こしょうも適宜、振りかけましょう。チーズの風味が物足りない人は、粉チーズをかけてください。下記と同じく卵料理なので、仕上がりの火加減(熱の通し具合)が重要ですが、これでも結構いけますよ。
2011年04月22日
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“炭焼き職人のスパゲティー”。黒こしょうの粉が炭の粉を連想させるところからの命名だとか。「シェパーズ(羊飼いの)パイ」には「パイ生地を作れない貧しい農夫の…」といったイメージがありますが、カルボナーラにはそういうマイナスの意味合いは無いんでしょうね。ともあれ、まったり、ぽってりとして、こしょうさえ控えめにすれば子たちにも大評判のパスタメニューです。生クリームを使わずとも牛乳で充分。卵料理なので、火加減だけはご注意を。スパゲティーは、ソースができる頃合いに、硬めに茹であがるようにします。フライパンでベーコンかハムを炒めます。切り方や使う油の量、種類はお好みで。1人前あたり卵1個、牛乳を卵と同量、塩少々、スライスチーズ1枚を用意します。卵と牛乳、塩を混ぜ、ベーコンなどを炒めているフライパンを弱火にして卵液を入れ、さっとかき混ぜます。そこへチーズをぺらっと乗せ、さらによくかき混ぜ続けて、卵が半熟になれば火を止めます。茹でて水気を切ったスパゲティーを加えて絡めたら、粗挽きの黒こしょうを振って、できあがり。肉と卵と牛乳が使われていて、栄養満点、カロリー満点のメニューです。卵料理らしい優しい風合いも感じられます。卵と牛乳に浸したパンにハムを挟んで焼くクロックムッシュに、何となく似ていませんか。黒こしょうを振らずとも美味しい一品なのですが、大人は、名前の由来となったこしょうをふんだんに振っていただきましょう。もちろんスパゲティーでなくても、マカロニなどのショートパスタにも合います。アル・デンテに茹でれば、食卓はイタリアン!
2011年04月19日
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先日の東京出張の折、新橋の機関車広場に震災被災地支援の青空市が出ていました。せっかくだからと、福島県いわき市産の「凍み大根(しみだいこん)」を2本買って、大阪に帰りました。切り干しでも割り干しでもない、丸干しの大根です。夜に屋外で凍らせ、日光で溶かして…を繰り返すので、丸ごとでも干し上がるのでしょう。ごろっと1本、家で量ったら45g。きびがらのようにふわっとした軽さが驚きです。大きなボウルに水を張って、水で戻しました。10分ほどしたら、中まで水を吸って軟らかくなります。6等分すると1切れが5cm程度。これを水を絞って、繊維に沿って縦に細く切り、両側に皮のあるものは中央で切ると、やや幅広の切り干し大根のようになりました(1本使うと結構な量になります)。これをにんじん、しめじ、薄揚げといっしょに、油で炒めて砂糖、だし、酒、醤油で煮るという、これも切り干し大根と同じ手法(きんぴら式)で、薄味に煮き上げました。やや歯ごたえのある煮物でした。あとでネットで調べてみると、縦に細切りする以外に、輪切りにして煮る方法もあるようです。もう1本あるので、次回は厚揚げといっしょに、輪切りで煮てみます。ところで、切り干し大根といえば、宮崎県が産地で有名です。先日来、新燃岳の噴火で畑が灰をかぶり、切り干し用の皮が厚めの大根が関西にも生で廉価で出回っていました。皮を厚くむいてきんぴらにすると、身はふつうに食べられました。福島も被災地ですが、今も続く宮崎の噴火もお忘れなく。
2011年04月17日
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かけそばの具にもいろいろありますが、みがきにしんの煮付けを具にしたそばは、どちらかと言えば粋な食べ物の部類に入ります。京都の食べ物という気がしますが、京都はいわゆる「そばどころ」ではなく、ましてやにしんも獲れません。「取り合わせの妙」と言うべきでしょうか。にしんは北の海で獲れる魚ですが、干物(みがきにしん)になって関西にも流通し、昆布巻きの芯にも使われます。甘辛い煮付けと滋味たっぷりの身は、関西人の口に合うのでしょう。さて、昼はそばに決めたものの、何を具にしようか迷っていたところ、魚売り場に、さんまの開きがありました。さんまは山椒を効かせた有馬煮も美味しいですが、開きを山椒味で煮付けたら、そばの具になるのではないか。にしんそばならぬ「さんまそば」も美味しいのではないか。…もう、そこまで考えると実行しない手はありません。頭を落としたさんまの開きを、フライパンで紙の落としぶたをして煮付け、かまぼこと青ねぎを添えて、そばをいただきました。さんまの開き3匹分を煮た汁は、醤油60cc、みりん60cc、酒30cc、砂糖大さじ山盛り1、水150cc。煮詰まったら木ノ芽(山椒の葉)を数枚乗せました。そばつゆは仕上がりを3人前900ccとして、醤油45cc、みりん30cc、酒15cc、かつおだしの素適量、水810cc。煮立つ直前で火を止め、乾燥わかめを加えました。かけそばのつゆとしては薄めですが、具が醤油味なのでこれでいいと思います。みがきにしんほどポクポクした食感はありませんが、適度に脂の乗った「さんまそば」も、これはこれで結構な一品になったと思います。
2011年04月16日
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