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ある朝、自分の尿の色が変だということに気が付いた。茶色い色に近くて、何となく赤みを帯びている感じもする。とりあえずその日は出勤し、職場のトイレで都度観察していたが、やはり濃い感じ。 土曜日・・・やはり朝から色が濃い感じなので、こりゃ病院に行かねばならんな!と堪忍した。すぐにネットで検索する。そもそも!オラが村に泌尿器科ってあるんか? ちょっと遠くに大きい病院があるが、泌尿器科の先生は週1回しか来ないらしい。それでは話にならんので、近くの診療所で内科・泌尿器科をやってる医院へ行って来た。尿検査の結果は何と血尿! ということは→尿管結石の疑いがあるから、ということでレントゲンを撮った。ところが石が見当たらないという。後は膀胱に異変が無いかどうか見なければいけない。そうなるとCTを撮る必要があって、立川の医療機関へ行くということになった。先生は素早く電話をかけて日時の打ち合わせをしている。早口の先生だけあってやることも早い(笑)。 要は・・・最悪の場合膀胱癌の可能性があるのだ。無自覚というところが気持ち悪い。松田優作じゃあるまいし、どうせなら結石とか言われる方が気が紛れたかも知れない。40代だから・・・その可能性は低いんだけど医者だから分かりませんじゃ済まないんですよ、と先生はおっしゃった。もちろん拙者もきちんと理由を知りたい。 とりあえずその日は家へ引き揚げた。嫁さんが心配しちゃって・・・心配してくれる女がいるという幸せと、心配をかけてしまった申し訳なさで頭はごっちゃだ。もっと気持ち悪いのは、しばらくして尿が普通っぽくなったこと。これで大したことない!と油断してはいけないらしい。 翌日、立川の某医療機関へCTを撮ってもらいに行った。頭の中は真っ白・・・指定時刻に出向き、初めてCTというのを体験する。点滴をつなぎ、CTの機器に仰向けに寝て、後は担当者の指示どおり息を吸ったり吐いたりを繰り返す。造影剤を注入されると熱く感じますよと言われ、全くそのとおりだった。なぜかこの時テンションが上がる。体が熱くなったからか?撮影は意外にすんなりと終わり、頭も真っ白なまま家路に就く。 週明け・・・仕事なんか身に入らないよ。頭の中は真っ白で視野が半分ぐらいしかない。もちろん執権殿には事の次第を報告し、他の御家人衆には概要だけ話しておく。無理な残業は控えて家へ帰ると・・・嫁さんの手料理がやたらと充実している。今更遅いつーか・・・でも感謝だな。何としてでもこの逆境を乗り切るしか無いのだが、やはり心は折れかけている。 よく分からないまま迎えた水曜日の夜中、鈍い痛みに目が覚めた。お腹が下ったのかと思ったが、微妙に違う。左の背中あたりが痛くてたまらない。寒気もしてきた。30分くらい経ったか、痛みは急になくなりそのまま自分も眠ってしまった。 朝が明けて・・・やっぱり血尿が出た。ということは?→結石かもしれない! 会社へ電話して休暇を申請し、すぐに泌尿器科へ行った。そしたらCTの結果も出ていて、「癌とかはありません」「結石もありません(?)」なんだと。 左の背中が痛くなった旨申告すると・・・先生はCTの一部を指して「これかもな」と言った。左腎に小さな石が認められるという。ところが、「こんなの治療する必要ないよ」とのこと。 つまり、尿管に付着していないから「尿管結石」にもならないという。途中で痛みが出たら困るだろうから、と座薬を渡されてそれで終わってしまった。 んー癌は見つからなくて良かったし、石と言っても治療の必要のないレベル、というのも良かったかもしれない。でも腎臓に残った石はずっと残るのだろうか。俺は一生座薬を持ち歩く人生ってこと?松田優作状態は逃れたとしても、こりゃお笑い芸人のネタだよ。 ネットでいろいろ検索した。片っ端から検索したと言っていい。おぼろげながら分かってきたのは、腎臓に石が出来たからって手術する訳じゃない、ということ。もう手の付けられない大きさになってしまえば体外衝撃波か何かで破壊するそうだが、それ以前の状態なら自然に流すしかない。だから余計大変でもある。尿管結石の痛さから逃れたいなら、今ある石をこれ以上大きくしないことに尽きる。 とにかく水分を摂取すること、ホウレンソウ等のシュウ酸が多い食べ物は控える、肉類より魚類へ・・・先生に言われたんじゃない。ネットで自分で検索して分かった。大丈夫かなあの先生・・・。
2016.10.30
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休日が快晴だと朝早く起きてコイン洗車場へ行ってラパンの洗車だ。このクルマはメタリックな塗装ではないけど、景色が写り込むまで磨くと何だか気持ちも清々しい。 今日は給油口のあたりが泥まみれになっていることを思い出して、そこを拭いておいた。こまめに洗車しているつもりだが、タオルはすぐに真っ黒だ。相模原の実家に余っているタオルをもらう→しばらく風呂で使い→洗濯しても臭い出したら→洗車に使い→最後はベランダの手すりを拭いて廃棄!こんな感じ。 嫁と部屋の掃除をして洗濯ものをベランダに干して、我々は出かける。かと言ってどこか遠出する計画もなく、何となく新青梅街道を東に進んでコメダ珈琲があったからそこで休憩。 大阪生まれの拙者は基本的に喫茶店大好き人間。子供の頃よく祖父に連れられてモロゾフの喫茶店に行ったっけ。あの時代はウインナーコーヒーというのは無かった気がする。いつの間にかコメダ珈琲が好きになった理由は、乗っかったクリームが「長い時間持つ」から。時間を愉しんでこそ喫茶店! さらに何となく行き着いたのはイオンモール。青空とまったりした時間だけを愉しんだ。この話は一週間前のことである。まさかこの後、自分が「病気」という現実問題に直面していようとは・・・。わずか一週間前なのに恐ろしく遠く懐かしい日々に感じられる。 何があろうとも、あのささやかで輝かしい日々を取り戻すぞ!
2016.10.23
個人情報保護士なんていう「公的でも何でもない、誰かさんが勝手に作った系の資格」を取得して何年が経ったっけ。2年毎に来るウェブ上の更新試験はとりあえず律儀に更新してきた。それだけで数千円取られる訳で、こりゃいい商売だなと内心癪に障りつつ、なぜか更新を続けていた理由は拙者にも分からない。 平成28年が明けてしばらくして、こんなことが分かった。 それは、マイナンバーの講習を受けると「プラチナ認定カード」をもらえることになった、ということ。当初受講料は6,000円で、希望者のみといった感じだった。もちろんスルーする。 クレジットカードでゴールドの上を行くプラチナ云々のダイレクトメールが銀行から来たことがある。手数料等を見て「アホか」とスル―(笑)。そのプラチナ認定カードとやら、どこそこのクレジットカードみたいなデザインだとブログに書いてる人を見た。そんなのをもらって嬉しくもなんともない。 それから2ヶ月ぐらいして、こんなメールが来た。マイナンバーの講習を受けるか、マイナンバー対応更新試験を受けるか、マイナンバー実務検定2級以上を取得しなければ、個人情報保護士の資格更新自体認めない!というものだった。 しかも・・・マイナンバー講習の受講料はいつの間にか12,000円に跳ね上がっている! わが目を疑う、とはこのことだ。こんなえげつない商売は聞いたことがない。味わい深いのは、ここへ来ていきなりの方針変更。みんなの反応がイマイチで、このままだと大コケの企画だったのか。だが待てよ・・・惰性で更新してた人が「さいなら」してしまうと更新手数料が入らなくなるのでは? どうでもいいけど、自分の態度を決めなければならない・・・出た結論は、マイナンバー実務検定2級を粛々と受験するということ。試験の受験料が講習受けるより安いのだ。 座学というのは目標が無いとやる気になれない。これまでいろんな資格を取ったが、勉強癖を付けるためだった、と言ってもいいだろう。ネタも尽きてきたところだし、ちょうどいいか?・・・マイナンバー実務検定を受けることになった動機はこんな感じです。
2016.10.15
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東宝の株主優待券をどこで使おうか迷っていたが、結局この映画で有効利用させていただくことになった。とにかく凄いことになっている!というのは日々ネットニュースを普通に読み飛ばしているだけで伝わってくる。「聖地巡礼も流行っているらしい!」ことも伝わって来た。 どうせなら、聖地の一つでも行っておこうかと丸ノ内線の四谷三丁目で下車した。ここは消防博物館という珍スポットを見に何回か来たことがある。 さて、聖地の代表格らしい「須賀神社」へ行ってみると、確かに巡礼者と思われる人々がチラホラ・・・まだ拙者はストーリーもろくに分かっていなくて、とにかく「男女が入れ替わるらしい」ということだけ知っていたから、ここから二人で転げ落ちた後に入れ替わってしまうのか?と思った。この手のドラマ、30年くらい前に見た記憶があって、よく覚えている。やっぱり可哀想なのは女の子の方で、股間に手を当てて「・・・ある!」とショックを受ける場面なんか、まだ覚えていた。 神社はこのとおり、地元の子供の遊び場レベルの小さい神社で、都心であることも信じられないくらい静かだ。 さて我々は再び丸ノ内線に乗り、銀座で降りた。有楽町マリオンのTOHOシネマズ日劇で観ようと思っただけでなく、もう一つの「聖地」も見ておきたかった。 聖地なのかは定かではないが、数寄屋橋といえば大昔流行った「君の名は」で有名な場所。親世代の人で、君の名は、といえば「東京大空襲の日に出会った男女が数寄屋橋で・・・」のことを指すに違いない。 残念ながら数寄屋橋という橋は無い。川が埋め立てられてしまったのだ。申し訳程度の公園に、かつて数寄屋橋という橋がありました、という石碑が建っているだけ。公園のとなりの銀座阪急MOSICも無くなってしまっているのはさらに残念。 いよいよ映画を観ることに・・・神社の階段で転げ落ちて・・・というマンガチックなストーリーしか想像もつかなかったが、新海監督の作品だから「もう少し重たい部分があるだろう」とも予想していた。というのは、初めて彼の作品に触れたのが「雲のむこう、約束の場所」だったから。 この映画は、日本が南北に分断された架空の戦後が物語の舞台で、北海道が旧東ドイツみたいになってしまっている。冷戦時代の人生経験もある自分にとって、何かと重たいものを感じる作品だった。背景に「大きな物語」があったから。この映画を観た当時は札幌に住んでいたので、「もし終戦直後にソ連軍が北海道に上陸したら、米軍は札幌市内だけでも確保に動くのだろうか→そうなれば札幌市内も東西に分割され・・・」などと、いろんな妄想を膨らませていたっけ。 大昔の「君の名は」も、太平洋戦争や戦後の混乱期が背景にあって、そりゃ大きな物語なんてもんじゃない。 平成の「君の名は。」にどのような大きな物語を持ってくるのか・・・やっぱり重たいテーマがショッキングな形で出てきた~まだ記憶に新しい「大震災」だ。 劇中、復興庁とか書かれたバリケードによって立入禁止になっている場面に、東日本大震災のイメージが重なった。あの震災が無ければ、あの表現はあり得なかっただろう。 これ以上ストーリーのことを書く時間もなく、この程度にとどめるが、戦争とか震災とか、歴史の「大きな物語」があって初めて感情移入している拙者のような古い人間でも十分に楽しめる映画だった。※ちなみに、冒頭の須賀神社の階段の写真は多少の画像処理をしています。午前中は建物が影を作ったりするので階段が暗くなってしまいます。明るさを調整しないと映画のシーンのようにならないです(笑)。
2016.10.02
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