全10件 (10件中 1-10件目)
1
続き ランナーは一二塁くらいだったと思う。打者一巡で押せ押せムードである。どんなスポーツでもそうだが、流れの偏りは本当に不思議だ。普段なら誰もなかなかバットに当たらない相手投手なのに、連打が止まらない。 自分でも、さっきのヒットの余韻が残っていて打てるような気がしていた。インコースに来た速球を無心で振った。今度は、ちょっとつまって強い手ごたえがあった。低いライナーが右中間に飛んで転々と転がった。またやったー!2塁ランナーが生還して、さらに同点の一塁ランナーも楽に生還できるタイミングだ。私も2塁を回った。 しかし、ここで思いがけない事態が生じた。前のランナーが3塁を回ったところで止まってしまった。つまずいたのかも知れないが、私も前をよく見ずに走っていて3塁近くまで行ってしまった。 慌てて戻ったが、返球が早くタッチアウト。なんたること。自滅で、ゲームセット、敗戦となった。ちゃんと前を見て、自重していれば逆転していた流れだったのに。 WBCと特に関係ない話なのだが、野球は筋書きのないドラマだなと思いながら、あの時の光景を思い出したのだ。私の場合は、天国から地獄だが、それまでほとんどバットに球が当たったことがなかったので、あの日の興奮は今も忘れられない。 その後はプロ野球をテレビで見る専門で楽しんでいる。サッカーも子供のころよく学校でやっていてプレーするのは好きだったのだが、テレビで見るのは全然面白いと感じない。ワールドカップに出たときくらいしか見ない。 これは不思議だなと思っていたら、王監督がWBCの後に面白いことを言っていた。「野球はだれでも監督になって楽しめるからいい」と。なるほど、それこそが見る野球の楽しさである。碁の楽しさにも通じるものがある。 ところで、韓国から提案されている秋の日韓戦。日本側からいい返事がない感じだが、ぜひ受けてほしい。 大リーグ選抜との試合も時々やっているが、どうも真剣味がなくて不満だったのだが、WBCと比べてその理由がよくわかった。韓国との真剣勝負の方がずっと面白い。大リーガーが参加しなくても十分楽しめる。 それに、どんなに大リーグのスター選手を集めても、そういう真剣勝負をしていないチームは国際試合では勝てないことがわかったのだから、その教訓を生かしてほしいものだ。
Mar 24, 2006
コメント(2)
華々しい王さんらしい野球で、キューバを圧倒。夢を見ているような最高のドラマを魅せてもらった。そして、少年時代のあるシーンにつながった。 テレビで王選手のホームランに興奮していた少年時代。校庭野球でのあの2打席は、その時の手ごたえやみんなの声まで、つい昨日のことのように覚えている。 へたくそだったので、他の組との対抗試合に出させてもらう事などほとんどなかったのだが、その試合はたまたま人が少なかったせいか参加していた。わが組には、学校で一番上手くて体格も立派な野球少年がいたのだが、その他にはあまり上手い子がいなくて弱い方だったと思う。 その試合もかなり負けていた。相手のピッチャーは大人並に背が高い剛速球のエース。とても、バットにあたる気がしない。その上、変化球まで投げてくる。いつものように手も足も出なかった。 たぶん8-0くらいで、9回になったと思う。ここで相手のピッチャーは、妙な変化球を投げるなどしてかなり遊んで来たようだ。我がチームが連打してチャンスが広がり、点を返し押せ押せムードである。 ここで、私に打順が回ってくる。相手のピッチャーも、すでに本気モードに戻っている。再び、すごい速球を投げてくる。球が見えない。しかし、この押せ押せムードの中で何とか打ちたい。 球が見えないまま無心でバットを振った。ほとんど手ごたえがなかったが、自分でもびっくりするようなライナーがレフトの頭上に飛んだ。 鈍いスイングだったと思うが、速球がバットの真芯に当たってしまったようだ。大量点につながる2塁打となった。生まれて初めての大仕事をして、興奮が納まらなかった。 私のようなヘボまで打ったので、完全に打線に火がついてしまった。普段ならなかなかバットに当たらなかった相手のエースの球を味方が面白いように打ち出したのだ。 ついに打者一巡して私の打席が再び回ってきた。ここで打てば、逆転も見えるという場面。最高の場面で打席が回ってきたのだ。ここで忘れることができない筋書きのないドラマが待っていた。 続く
Mar 21, 2006
コメント(0)
WBC豪快な勝利で決勝進出。日曜日の今日はようやくじっくり観戦できた。少年時代ほどではないが、どうしても野球は燃えてしまう。以下雑感。※筋書きのないドラマ 当初、主催がMLGであったりルールや組み合わせを見た時に、相当に茶番に感じた。しかし、選手の真剣なプレーを見ているうちに引き込まれてとんどん熱くなってしまった。これが、スポーツ、野球の魅力なのだろう。 大会は主催者の思惑と全く違った結果になっている。審判のミスやら番狂わせなどあって、本当に筋書きのないドラマだと実感する。筋書き通りにはけしてならない。※一発勝負の野球 オリンピックも同様だが、一発勝負の国際試合は普段見ている野球とは全く違うと改ためて感じた。 一点の先取点の価値が極めて高い。知らない投手相手では、あのアメリカやドミニカのスター選手でもなかなか打てない。韓国のように、守りを重視した選手構成で、早い時期からしっかり準備するチームが有利のようだ。 野手は守備と走塁の能力が高くて出塁率が高い選手が必要なので、その意味では松井秀喜や城島はどうしても必要な選手ではないかも知れない。序盤から確実にバントするような作戦は、ペナントレースで見せられたらつらいけど、国際試合での一点にこだわる試合も緊張感があって面白い。※魅せるかどうか 準決勝の前に王監督が「華々しい野球を見せたい」と言っていたので、また勝負に甘くなるかなと思ったら、今日もその通りの展開であった。 4回にイチローが出塁してノーアウト2塁の場面で松中にバントさせなかった所と、7回に松中に代走を出さなかった上に多村にスリーバントさせずに中途半端なバスターになった所である。ただ、「そこまでして勝っても」という気持ちもある。その後、起死回生の福留の本塁打から打線が爆発して大興奮のドラマを見せてもらった。しかし、7回に点が入らなかったら負ける雰囲気だった。 あの場面見ていて、碁でも似たようなケースがあるなあと思った。確実に少しポイントを上げる手があるが、多少危険もあるけれど一気に相手を圧倒する展開も見える、という場面である。 こういう時は本当に悩む。確実な手を選んだ方が勝率はいいかも知れないけれど、面白くないし、それに将来につながらない気もする。これは、勝負における永遠のテーマなのだろう。 ドミニカを一点に押えたキューバ相手では、今まで以上に簡単に点を取れないと思うけど、ここまで来たら王さんらしい野球で勝ってほしい。
Mar 19, 2006
コメント(2)

前回の解答は、当然ながら以下のシチョウ。この図だけなら間違いようがないが、少しでも働こうと考えて盲点に入ってしまった。 実戦でもやらかして悲鳴を上げそうなミスであり注意が必要。
Mar 15, 2006
コメント(0)

以下の図で、白2と出た時に黒3と緩めるのが筋の良い打ち方。利かした石はどんどん捨てる要領である。 白としては、以下の図のように最初の2線伸びで白1の割り込みから打つ手順もあったが、白が出た時に黒の外す手に気づいていなかった。 「利かした石は捨てる」というのは理屈ではわかっていても、いつも頭を柔軟にしていないと、実戦ではなかなか気づかないものである。 以下のような図でも、白2には手抜きする手もある。さらに白4と出たら、黒5と外す要領である。 これは白面白くないので、白2では以下のように割り込みから打つ方が良さそう、という話になった。 棋士も交えた数人で作られた図で、全員納得してしまったが、しばらくして一人が気づいた。この手順、黒の受け方に問題がある。その手とは?
Mar 13, 2006
コメント(11)

本日のテーマ図は以下。私の白番の碁から取材。白1に対して黒2と稼いで頑張って来られたが、出切って一気に白ペースの流れとなった。 しかし、実は途中で黒から上手くかわす手があった。その手とは?
Mar 12, 2006
コメント(0)
フィギアの浅田選手は軽々と3回転ジャンプをこなしている。しかし、4年後には大人の体形になっていくだろうから、同じように飛べるとはとても思えないがどうなのだろうか? 若くして世界のトップに立ちながら体の成長に伴って、一気に成績が出せなくなる選手はしばしば見かける。 私がすぐ思い浮かぶのは、フィンランドのジャンプ選手ニエミネンと水泳の岩崎恭子である。一度トップになってしまったら、競技力の衰えが耐えがたいであろうし、目標の立て方も難しくたいへんつらいのではないかと思う。 ところで、先日朝日新聞の全国アマ将棋名人戦の参加選手一覧を眺めていて、碁の方と比べていろいろ面白い違いがあるなと思った。 将棋で生活している人がほとんどいない。最近、碁の方は「碁インストラクター」という肩書きの人が必ず数人以上いる。これは、碁の世界の方が金を出す人が多いということだろう。 また、自営業の人が少なく、会社員ばかりである。これはどういう理由なんだろう。会社のクラブが有力選手を集めているからだろうか? 若い選手が多くて、40歳以上の選手はほとんどいない。これは碁と大分違う。それだけ、若さがものを言う競技なのだろう。 碁では、私が学生のころは20代の選手が3~4人ということが普通だったけれど、最近は大分増えてきた。それでも、60歳以上の選手もかなりいる。昔は、年寄りばかり出ている状況はよくないと思っていたけれど、最近はこれこそが碁の大きな魅力だと思うようになった。
Mar 10, 2006
コメント(0)
フィギアスケートで解説者が、選手がジャンプした途端に、「トリプルルッツ」、「トリプルサルコー」などと伝えるのは私には神業に見える。いくら解説してもらっても同じに見えてしまう。 そう思っていて碁の用語もちょっと似たような所があるなと気づいた。 伸び/伸びきり/立ち/押し/押し上げ/引き/這い/およぎ/下がり/並び/鉄柱/押さえ、など似たような形でも相手の石との関係で呼び名が変る。 これを碁を打たない人に解説しても理解できないであろう。碁を打つ人でも、ある程度の経験を積まないと正確に使いこなすのは難しいようだ。 打つ手つきだけで実力がわかることもあるのと同様に、用語の使い方でもかなりわかるかも知れない。 イナバウアーの本質がそり技ではないというのも報道などで知って驚いた。私もてっきりそるのが本質だと思っていたし、多くの人が今後もそう思うだろう。 それと似たような言葉の誤解は、仕事上でもよく感じる。以下はその代表的な例である。医療関係者でなくて、全部正確に理解していた人は表彰したい。ただ、マスコミが完全に間違った用語を平気で使っているので、困ったものだ。<貧血> 血液中の赤血球が少ないこと。ふらついたり、立ち眩みすることを「貧血」と表現されることがあるが間違いである。「血液検査で貧血と言われたことがあるのですか?」と聞いて、逆に「貧血を知らないのですか?」と言われて往生したこともある。<顔面神経麻痺> 顔面神経痛という病気はない。顔の神経痛のことは三叉神経痛という。顔面神経の主体は運動神経であり、顔の痛みとは無関係。顔面神経が障害されれば、顔面神経麻痺となる。<擦過創> 皮膚が切れているのを「創」、切れていないのを「傷」と呼ぶ。一般に、「擦過傷」と呼ばれている状態は、正しくは「擦過創」。ただ、日常用語として「擦過傷」は市民権を得てしまったようだ。<打撲> 医学用語ではない。体を打つという意味の日常用語で、外傷の種類の表現ではない。一般に「打撲」と言われている外傷の名称は正しくは「挫傷」という。つまり、打撲による「挫傷」とか打撲による「挫創」というように表現するのが正しい。<癌> 悪性腫瘍のことではない。悪性腫瘍の中にも、癌、肉腫、血液系腫瘍、神経系腫瘍などいろいろある。癌は上皮細胞から発生した悪性腫瘍。この誤解はかなり深刻。癌ではないけれど悪性腫瘍であることを理解してもらうのに苦労する。「悪性腫瘍のことを癌というんですよ」と説教されて困ったことがある。
Mar 7, 2006
コメント(5)
ずっと一軍と二軍を行ったり来たりしている。一軍と二軍とでは天と地ほどに状況が違う。スター選手もそろって華やかな一軍は報酬もでかいが、二軍となるとひっそりとして報酬も2桁もちがう。 しかも最近は博打に手を出してしまってなかなか貯金が貯まらない。一軍にいる間は博打で負けてもすぐ補充できるが、二軍に落ちても一軍時代の金銭感覚のまま、大儲けした快感が忘れられずついつい大勝負に手を出してしまう。 タイゼムの話しである。ここは人生勉強もさせてくれるサイトである。自分の力ではスター選手ぞろいの一軍に定着するのは無理なのだが、上がった直後は思いがけず強豪に善戦して金星を上げることもある。 しかし、だんだん成績が落ちて二軍落ちがちらついて来ると精神的に追い詰められる。相手を選んで何とかしようとするが、勝ちたい気持ちが先行するとさらに泥沼にはまる。 二軍に落ちた直後がまたいけない。ちょっとでも二軍選手をなめる気持ちで早く勝って上がろうなどとすると必ずやられる。 プライドを捨てて二軍選手になりきった時にようやく一軍が見えてくる。 プロ野球でも、昔から一軍に上がった直後だけ活躍をする選手がいて不思議だなと思っていたけれど、何となく選手の気持ちがわかる気がした。 報酬もあるのに貯金が増えないことを考えると、博打の方もかなり負けているはずだ。 観戦しながら50手までにどちらが勝つかを当てるだけの博打で、対局者の勝者に2%の報酬がある。本来、そんなに儲けが偏るしくみではないのに勝ち組と負け組みができるのは不思議である。 狙い済ましてここぞの勝負に賭ける時はけっこう勝てるのだが、だんだん調子に乗ると気持ちが大きくなって危ない勝負にもどんどんつぎ込んで、焼けどを負ってしまう。 負けが込みだすと取り返そうとして見境なく勝負に行ってさらに、傷が深まる。 私は株などやらないけれど、ほりえもんとか、株にはまっている人達の気持ちが少しわかった気がする。そして、けして株には手を出すまいと改めて思った。 負けたら終わりの勝負はまだ素人にもできるが、勝ったり負けたりの勝負でトータルで勝ちを積み重ねるのが真の勝負師なのだろう。
Mar 6, 2006
コメント(0)
先日のアコム杯の話。 駅まで車で30分くらいかかる。電車の時間に余裕をもって出かけたのだが、ひどい渋滞に巻き込まれてしまった。どこかで事故があったようだ。一時間以上かかって、ようやく駅に近づいてきた。しかし、相当に混んでいてなかなか進まない。だんだん焦ってくる。 何処かで裏道に入りたいが、この辺の道には詳しくないので下手するとよけいに泥沼にはまる危険もある。我慢していたが、このままでは本当に乗り遅れてしまう状況になってきた。ついに決断し、裏道に入った。幸運にも判断が的中し、かなりいい感じで駅に向かって進んだ。 ようやく駅が近づいてきたが、問題は駐車場だ。駅のすぐそばまで行って駐車場が空いてなくて引き返すようだと遅れてしまう。少し離れた駐車場でも停めてあとは走った方が得策だ。タイミングを計りながら進む。 左側に駐車場がある。「よし、ここだ!」ついに決断した。ここなら駅まで数百メートル、発車時刻まで10分ちょっとあるから余裕だ。絶妙のタイミングだ。まさしく、イナバウアーの出しどころだ!(しつこく)。この時は、われながら会心のタイミングだと思った。 しかし、実はまだ気づいていない思いもかけない計算違いがあったのだ。はたしてそれは? 200mくらい走った時に気づいた。そう、自分の体力の衰えを完全に読み落していたのだ。息切れして、足が痛くなって全然進めなくなってしまった。吐き気もしてきた。仕方なく歩く。しかし、このまま歩いたのでは間に合わない。また必死に走る。体力の限界を超えた。やばい、本当に間に合わないそうもない。 あきらめかけたその時、薄れいく意識の中で全国大会に遅れて不戦敗したO氏の記事を思い出した。正月にアコム杯楽しみにしているという記事を書いて、電車に乗り遅れて不戦敗ではO氏の二の舞だ。それだけは避けねばならぬ。 最後の力を振り絞って走り抜き、ぎりぎり間に合った。 正確な読みの大切さと、イナバウアーを出すタイミングが早すぎてはいけなという教訓的な話である。
Mar 1, 2006
コメント(0)
全10件 (10件中 1-10件目)
1

![]()
![]()