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2020.03.04
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ロビン・ルッツ「エッシャー 視覚の魔術師」元町映画館

​  ​オランダ人​ の版画家で画家 マウリッツ・コルネリス・エッシャー という名前は、今の若い人たちの間でも有名なのでしょうか。 「だまし絵」 って言うんですよね。1980年か90年にかけてだったと思いますが、ブームがあったと思います。平面が立体化して見えるのが、まず最初の錯覚で、次に循環が導入されて、有限が無限化する。そういう絵が、あちらこちらに氾濫していました。​
 絵や版画は止まっているけれど、映像は動くよなあ、それがこの映画を見た動機でした。
 始まりの画面は古いタイプライターのクローズ・アップで、タイプライターを叩く音と一緒に、画面に文字が打ち出されていって

「エッシャーを映画にできるのはエッシャーしかいない。

​ ​ というテロップになって、シーンが変わりました。
 ここから ​エッシャーの世界​ のはじまりでしたが、 ​少年エッシャー​ が、 ​視覚の魔術師 エッシャー へと成長してゆく過程が、この映画の最初の見どころでした。
 岩山の上の城塞の町や、海に突き出した丘の町のうつくしいスケッチが映し出されます。若き日のエッシャーのスケッチですね。そこに現実の写真が重ねられてゆくのを見て、最初のため息が出ます。そこまでで、充分美しいのですが、その絵が、ぼくたちが知っている ​「エッシャーの絵」​ に変貌してゆくのです。
 二つ目の見どころは、イスラムのモスク、アルハンブラ宮殿のタイル画の文様に出会った 青年エッシャー が、トカゲや鳥や人間を ​​​​​二次元の無限として描き始めるところです。そこには広大な草原の美しい具象的なスケッチから、無限に連なる並木道が生まれてくるシーンもあります。二次元だった無限は三次元へと進化し、やがて無限に上り続ける階段が生まれてきます。
​​​​ 最後は球体の導入です。平面がゆがめられて水晶球の中に描かれます。そこから眼球の眸の奥にある 「死」 が発見されいていくようです。人間に与えられた 「時間」 の有限が描かれているのでしょうか。有名な 「描き続ける二つの手」 「無限」 を描こうとした ​エッシャー​ 自身の辿りついた 「死」 のイメージが印象的です。​​​​
​ それを象徴するのが、最後に描いた 「蛇」 でしょうか。何とも、禍々しい三匹の蛇の文様です。​
 たった80分の映像が繰り広げる不思議を、こうして数え上げていて気づきました。キリがないのです。さすがは ​エッシャー​ というべきなのでしょうか。
 最後にタイプライターのシーンに戻ってきます。そこで、なにが叩き出されたのか、残念なことに思い出せません。ヤレヤレ・・・・。
​​​
​​
​​​​ チラシの裏面にある、テープになった 「二人の顔」 エッシャーと彼の妻 だそうです。この映画は​ エッシャーの子供たち​ の証言を軸にして語られている、現実の時間の中で生きた エッシャーの伝記ドキュメンタリー でした。​​​​​​​​​
​​​​​​​ 裕福で内気な少年時代。彼の才能を見出した師​ メスキータ ​との出会い。妻となる ​イエッタ・ウミカー ​との愛。 メスキータを殺したナチスドイツ 息子のジョージにファシスト少年団の制服を着せたムッソリーニのイタリア。 エッシャー を流行の先端に祭り上げた60年代のヒッピ―文化。病んだ妻との別れ。そして エッシャー自身の死 です。 1972年、73歳 だったそうです。​​​​​​​​​
​​  エッシャー を称賛するナレーターとして グラハム・ナッシュ が出てきたりします。エッシャーをまだ知らない人にも見てほしい映画でした。バランスの取れたいい作品だと思いました。​​
​​ ​​
​​​監督 ロビン・ルッツ
製作 ロビン・ルッツ
脚本 ロビン・ルッツ  マラインケ・デ・ヨンケ
撮影 ロビン・ルッツ
ナレーション  スティーブン・フライ
出演
ジョージ・エッシャー(長男) 
ヤン・エッシャー (次男)
リーベス・エッシャー(次男の妻) 
グラハム・ナッシュ (ミュージシャン・CSNY)
エリック・バードン(ミュージシャン・アニマルズ)
2018 年・ 80 分・オランダ 原題「 M.C. Escher - Het oneindige zoeken
2020 03 02  元町映画館no34​


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最終更新日  2023.12.19 21:32:27
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