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言語依存性が高いため、国内で広くは流通していない協力ゲーム「ロビンソン・クルーソー:呪われた島の冒険」を遊んでみましょうとお誘いいただいたので、ホイホイと参加。 この日の詳しい様子はこちら↓卓游選科:ロビンソン・クルーソー会とか海長とオビ湾のカジノロワイヤル:ビッグバントーナメント第三十八夜~マルチバースを覆う影●ロビンソン・クルーソー:呪われた島の冒険 プレイヤーは無人島に流された漂流者となり、食糧を確保して雨風を凌ぎつつ、シナリオごとの目的を達成すべく努力する協力ゲーム。今回は一番簡単(ということになってる)シナリオ1を4人でプレイ。 カードの種類が多かったり、プレイヤー駒の数が書かれてないので何個あればいいのかよく分からなかったりと、セットアップに非常に時間がかかり、いきなり不安な出だしw こりゃゲーム内容もやばいんじゃないかと危ぶまれたが、幸いそんなことはなく、むしろ傑作の部類だった。方向性は違うが、「パンデミック」に勝るとも劣らない出来。 1ラウンド6フェイズを繰り返しプレイしていき、シナリオごとの目的を達成したらプレイヤーの勝利。規定ラウンドが終わってしまうか、途中でプレイヤーの誰かが死亡したら敗北。シナリオ1の目的は「夏の終わりに漂着したため、来たる秋冬に備えて暖を取る準備をしつつ、同時に狼煙を上げるために薪を組み上げる」こと。暖を取るにも、雨風を凌ぐ避難所や屋根を作るにも木材が必要なので、それをいかに効率よく集めるかが鍵だ。 フェイズ1はイベントフェイズ。2ラウンド目以降、毎ラウンド1枚のイベントカードがめくられ、ろくでもないことが起こる。さらにこのカードはボード上に残り、ほったらかしにすると2ラウンド後に再びろくでもないことが起こるので、アクションを消費して対処しなければならない。対処すれば逆にいいことがある場合もあるので、その内容に応じて対処するか、放置するかを考えることになる。 次に現状のパーティーの士気レベルに応じて、そのラウンドのリーダー(持ち回り)が決意トークン(能力を使うために必要)を得たり、逆に失ったりする。失うべき時に決意トークンを持ってないと負傷するので、リーダーは大変だw そのあと、拠点であるキャンプがあるタイル上で資源を生産する。キャンプはゲーム中に移動させることができるので、必要なものが沸くタイル上に置きたい。 ここでメインのアクションフェイズ。全員で相談して、一人2個持ちのプレイヤー駒を実行したいアクションに置いていく。たまに特定のアクションにのみ使える駒を増やしたりもできるが、基本的にはプレイヤー駒は2個だけ。しかもたいていのアクションは、確実に成功させたければ駒を2個必要とする。駒1個でも実行はできるのだが、成功判定としてダイスロールが必要になるのだ。当然失敗する可能性があるし、成功しても負傷したり、ろくでもないイベントが発生したりする。このため選択肢はあまり多くはなく、そんなに長考することはない。ここでプレイヤーは狩りに出かけたり、アイテムや避難所などを作ったり、資源を集めたり、新たな地域を探検したり、キャンプを整理してやる気を得たり、休んで負傷を直したりする。 全員がアクションを決め、順番に解決したら天候フェイズ。ラウンドごとに決まっている天候ダイスを振って、雨が降ったり雪が降ったりする。このとき避難所ができてなかったり、屋根がなかったりすると、寒さに震えて食料や木材を余分に消費することになる。これが本当にきついw 狼煙を上げるために木材が山ほど必要なのに、天気が悪いとそれだけでどんどん浪費しまい、マジで泣けてくるw 最後に夜フェイズ。1日の疲れを癒やすため、食事を取らなければならない。食料が足りなければ、食べられなかったプレイヤーは負傷。避難所がない場合、野宿で疲れるので負傷。さらにたいていの食料は日持ちしないので、余った食料は腐る……この天候フェイズと夜フェイズの自動処理だけで心が折れそうになること請け合いw 仲良く島に漂着した兵士、探検家、大工、料理人の4人。何としても生還すべく、それぞれの能力を生かしたアクションを……といきたいところだったが、能力を生かすには決意トークンが必要で、最初はそれを持っていないため、誰が何をやっても大差ない。まずは折れたマストから大量の木材を切り出すのに必要なアイテムを作るため、前提条件となる地形(アイテムを作るにはいろんな前提が必要になる)を探すべく、探検に出た一行。しかしいまいちよさそうな地形がでず、不毛な海岸線が広がるばかり。初期アイテムやイベントで得たアイテムも武器ばかりに偏り、なのに獣が沸かないため、なかなか狩りにも出かけられないという組み合わせの悪さ。 さらに、直後に島を地震が襲い、せっかく開拓した土地が通行不能に。この時点では「まあ大した資源も取れない土地だったし、問題ないだろう」くらいに楽観視してたが、“通行不能”というのが非常に厄介だった……気づいたときには手遅れだったがw 場当たり的にその日の食料を集めて糊口を凌ぎ、夜の寒さに震えているうちに、季節はあっという間に秋になり、冷たい雨が降るように。士気も下がり、パーティー内に不安の影が立ちこめる。もう悠長に安全策を採っていられないので、ダイスロールで成功することに賭け、駒1個でアクションを実行せざるを得ない場面が増える。そしてなぜか致命的なところで失敗する我々w 「おいおい、手ぶらでよく帰って来れたな……」「あーあ、誰とは言わないけど、誰かさんがあれを作るのに成功してたらなー」 など、士気がどん底まで下がった様子をロールプレイするプレイヤーたち……いやいや、そういうゲームじゃないからw ついに薪をまったく用意できないまま、季節は冬に。もはやクリアは絶望的だったが、最後まで最善を尽くそうとして「ちょっと新しい土地の様子を見てくる」と出かけた探検家は、道に迷って避難所に戻ってくることができず、冬の夜空を見上げながら「パトラッシュ、俺もう疲れたよ……」と言い残して天に召されたw いやー、難しい! シナリオ1で(しかもプレイヤーが有利になるようなルールミスをしたにもかかわらず)この難易度。それもいたずらに難しいだけでなく、自分たちのプレイングが悪かったな、うまくやればクリアできそうだなって感じられるところがまたいい。ルールブックは構成が悪くて読みにくいし、あらゆるカード類にテキストがあるため敷居は高いが、協力ゲーム好きなら一度は体験して欲しいゲーム。私も次こそはクリアしたいw 感想戦しているとメンバーが集まってきたので、ビッグバントーナメント開始。COQさんは私とタナカマさんのため、あの糞重いキックスターター版「グランドフロア」を2個も抱えてきてくれた。感謝。●センチネルズ・オブ・マルチバース 詳しくはこちら↓海長とオビ湾のカジノロワイヤル:紹介:センチネルズ・オブ・ザ・マルチバース まずは各プレイヤーが個別のヒーローデックを持って悪漢と戦う協力ゲームであるこれを。この日は奇しくも協力ゲー祭りとなった。 悪漢が攻撃する>ヒーローが順番に攻撃する>場所による影響が発生する 基本はこれだけ。あとは全部カード効果次第。協力ゲームといっても「プレイヤー全員が勝つか、負ける」というだけで、プレイヤー間の絡みはほとんどないし(誰かを強化したり、治癒したりということはたまにあるが)、手札は基本的にはブラインドなので、奉行問題は発生しようもない。 ヒーローごとに特色があって、支援能力に長けたり、アイテムをずらりと並べてから戦う大器晩成型だったり、コンスタントにボコボコ殴れるキャラだったりする。それで悪漢を倒せば勝ち。全員やられちゃったら負け。 1戦目の我がヒーロー、ラー。ニックネームはヲー。元考古学者とは思えないマッチョで、炎系大ダメージをコンスタントに与える脳筋タイプ。 1戦目の悪漢はこやつ。高いHPと大量の配下を誇る難敵かと思われたが、そうでもなかった。ヒーロー側にチート能力持ちと高性能支援キャラがいたため、難なく撃破。 続けて2戦目の悪漢はこいつ。こいつが最悪だった……。殴ってこないくせに手札や場札を大量に捨てさせるコンボが延々と続き、プレイヤーが何もできない状態に。そのあいだに地形によるアホみたいなダメージを連続でくらい、あっという間にパーティー半壊w そのまま敗北一直線ならまだよかったが、何しろ殴ってこないのでゲームが終わらないという、もうほんとどうしようもない一戦だったw まあまあ面白いけど、上記のように組み合わせによってはひどい目に遭う。あと、支援能力持ちがいないとつらいのだが、そのヒーローの担当プレイヤーはつまらないというジレンマw まあアメコミ好きによるアメコミ好きのためのゲームなんで、お布施として買って、プレイはせずに背景設定だけ読んで(こことここに素晴らしい和訳あり)ハアハアしてればいいんじゃないかなw●スカイライン 詳しくはこちら↓ひだりの灰色:スカイライン/Skyline 最後にちょっと時間が余ったので、COQさんがインスト役に徹してくれて、5人で変則「スカイライン」(本来は4人まで)を。 ダイス振って、うまいこと組み合わせて高いビルを作って、得点を得る。振るダイスの取り方と、振ったあとのダイスから使うダイスを選ぶところにちょっと考えどころがある。あと、使えなかったダイスを廃棄区域に置くと次のプレイヤーが有利になるので、得点や建設途中のダイスを崩してでもストックに戻すかどうかってとこにも、多少の計算が必要になるだろう。 とはいえ、基本は都合のいい目がでることを念じるダイスゲー。みんながんがん振っていく。最も高いビルが完成し、終了フラグが立ったところで最後のラウンド。たまたまうまいこといって私がまくって勝った……気がする。よく覚えてないw こういうゲームとしては悪くない。悪くないが、ダイスが3種類あるのに素材の色が全部黒一色なので見分けづらい。ここは色分けすべきだっただろう。時間調整ゲームとして、静かに進むカードゲームより熱くなれるチンチロリン系の方が好き、って人にはいいかもね。そこまで短時間で終わらないのが難点だけど。
2013.02.12
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代理定例会。久しぶり(のはず)に5人集まったので、なかなかやる機会のない「富と栄光」をやろうかと、ばかでかいボードと大量の内容物を抱えてヒイヒイ言いながらイエサブに到着。 ボードを広げ、フィギュア類を見せると、メンバーの食いつきもなかなかいい感じ。ゲーム内容はかなり雑な印象だが、これなら楽しんでもらえるかも……と思ったとき、とんでもないことに気づいた。キャラクターシートがねえ。 ……まあね。持ち運びのためにボードや内容物を箱から出して圧縮してるので、遅かれ早かれ、いずれミスしてこういう日が来るとは覚悟してた。覚悟してたけど、よりによって持ってくるのが極めてめんどくさい(ボードが三つ折りでディセントサイズの箱に入ってるといえば分かってもらえるだろう)このゲームの、代用がいっさいきかないキャラシーを忘れなくてもいいだろう……orz これがマーカーだのフィギュアだのだったら、置きゲーから何かしら借りていくらでもゲームできたのに! 仕方ないのでこの日はお披露目のみ。さすがに1時間かけて持って帰る気力が沸かなかったので、近所に住んでるハマチに預かってもらうことにした。申し訳ない。ありがとう。 何とか気を取り直し、持ってきた他の2ゲームをプレイした。●P.I. 詳しくはこちら↓ボードゲーム CU部(キューブ):『P.I.』 こちらのブログではいつも極めて詳しくルールを解説してるので、もうここ読めばどんなゲームか100%分かる。素晴らしい。 推理ゲームなんて20年くらい前に大学のサークルボックスで「クルー」をやったきりなので(他にもやったかもしれないが記憶に残ってない)、初手からセオリーが見えるわけもなく、みんな手探り。まったく情報がない最序盤では、とりあえず隣接してる区画が多いところで調査した方が多くの情報を得られるだろうから、まずはそういう区画に探偵を置くプレイが主流に。3セットのプレイを通して5枚しか使えない貴重な探偵カウンターだが、逆に言えば1セットに1、2枚は使えるわけだしね。 プレイするまでは多人数ソロプレイだと思ってたが、そこはパーティーゲームでさえ勝敗にこだわる駄目ゲーマーの集まり。他プレイヤーの視線、選んだ区画、言動のあらゆるものをヒントにしようとしはじめる。まあ確かにヒントになるけどさあ……そんなことしたら超長時間ゲーになるだろw もっと軽く行こうぜー。 1セット目、「このゲームのコツが見えた!」と宣言したハマチは、なぜか推理そっちのけで下家のM2を絞ることに専念。結果、必要な手がかりカードが常に場に出てない状態となったM2とともにドベとブービーフィニッシュ。全然コツ見えてねーw 2セット目以降、どうも序盤の探偵カウンターは情報が薄く得られてしまうため、あまり効果的ではない気がしたので、手がかりカード主体のプレイに変更。事件タイルの配置もよく、探偵カウンターを3枚残して2択に詰め寄る。しかしここで上家に先に解決されてしまったので、同順解決を目指して5割の賭けにでざるを得なくなった。幸い成功し、勝敗レースに残ることができた。 しかし3セット目、暫定トップだったM1の上家、M2が強烈な絞りプレイを敢行したため、M1は事件タイルの1枚の情報をほとんど得られない状態に。やむを得ず行った推理を立て続けに外し、大きく後退。私も今度は配置が悪く、1手ごとに4択が3択、3択が2択と、調査が遅々として進まない羽目に。そのあいだに、盤上では2択が2つに見えた下家のHが、手札など他の要素から一気に絞り込んで一発で事件解決。見事なまくりで勝利した。 たった8ページのルールからは想像もできないほど知恵を絞る推理ゲーム。他プレイヤーとの絡みも意外なほどある。ジャンルがジャンルなので、好んでプレイしてる重ゲーと同列には語れないが、脳みその普段使ってない部分がフル回転してるのが分かるくらいに熱くなれるw 残念ながら長考大好き、勝利至上主義のうちのメンバーの中には気に入らない者もいたようだが、半年に1回くらい来る「さすがに重ゲーも飽きたな……」という気分のとき(重ゲー賢者タイム)にプレイして、頭をリフレッシュするにはいいゲームじゃないかな。●エアロプレーン 詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:エアロプレーンズ ワレスの乗り物三部作の最後。いや、このあと船ゲー出して四部作になるかもしれんけどw 「飛行機を買う」「買った飛行機を使って航路を確立し、都市に空港を設立する」「乗客を輸送する」基本はこの3つのアクションを実行していき、時代終了ごとに各地域にある空港数での順位と、「輸送した乗客数-余った乗客輸送能力」による順位から得点を得る。これを3時代繰り返して、最多得点プレイヤーの勝ち。 最近のワレスゲーにしては珍しく、航路確立時と毎ラウンドのスタートプレイヤー決定時にダイスを振る。航路確立時のダイスロールはゲーム性を高めるのに貢献してるし、アドバンテージタイルやお金の利用である程度運の要素も減らせるのでいいんだけど、スタートプレイヤーをダイスで決める必要あるかねえ。ラウンドごとに時計回り順に持ち回りでもいい気がする。 初期配置で狙ってたパリは取られたので、何となくパリに近くて乗客にも運びやすそうなのがいたチューリッヒを母港にしてみた……えーと、他に私について書くことはあんまりない。何しろ何もかも、本当に何もかもうまく行かなかったからw まずね、乗客輸送力が1の飛行機(または残りの輸送力を1にしてしまうような乗客輸送の仕方)は非常に効率が悪いので、できるだけ避けた方がいいんだけど、実際のプレイは真逆。手元に輸送力1の飛行機がずらりと並ぶ展開になり、アクションの無駄っぷりがハンパなかったw また、空港を複数置ける飛行機や、海外に足場を築くのに必要な長距離飛行機の価格の見積もりが甘く、「この値段じゃ買われないだろうから、もう1周したときに買えるだろう」と思ってた飛行機を次々と買われてしまった。おかげでヨーロッパ外にほとんど出ることができず、それならとヨーロッパでの優勢を全力で取りに行くものの、それもあっさりと覆されていいとこなし。 唯一、拡張のチャーター便を使って、下家のHが苦労して設立した南アメリカの空港を間借りし、次の手番で唯一の乗客を輸送したところが見せ場だった……5位が4位(だったか3位だったか)を叩くという最悪の一手だったけどw この一手でHは相当げんなりしたようだ。正直すまんかった。このチャーター便を使うと、重要な都市に空港を設立するタイミングが非常に限られる(他プレイヤーにチャーターされないときにしか設立できない)ので、未プレイの方は採用しない方がいい。 ゲームはM1の圧勝かと思われたが、最後の最後でハマチが大遠征を敢行し、日本に空港を設立。さらに飛行機や輸送した乗客の得点も多く、わずか2点差でかわして勝利した。 さすがにワレスの重ゲー。ダイスを使うものの、運ゲー感はほとんどない佳作。輸送状況にもよるが、乗客タイルが全体の1/3ほど余り、その出方によって都市の価値が変わるため、当然ゲームごとに展開も変わるだろう。空港数と輸送力の管理は極めて難しく、初見でうまくやるのは相当困難だが、繰り返し遊べるポテンシャルがある。ただ、出てくる乗客タイルは全時代を通して1つのプールから用意されるため、飛行機の性能が向上して輸送力は増えるのに、乗客数は余り増えない。このため、3時代目にはあっというまに乗客がいなくなり、ちょっと大味な展開になりがちかも。全員がそういうものだと理解してプレイすればいいんだろうけど。あと、もうちょっと内容物の見た目がかっこよくて、100倍くらいルールブックがちゃんとしてたらなーw この日は2つしかゲームしなかったが、これで時間いっぱい。さすがだな俺らw きっと神様も、これを見越して「富と栄光」のキャラシーを忘れさせてくれたに違いない……サンキュー神様!(いいってことよー)。
2013.02.09
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ボックスアートゲームボード類(飛行船フィギュアはキックスターター特典のはず) ハイクオリティな内容物(中国のPanda Game Manufacturingによるもの)と、高いレベルで安定したゲーム内容、そして遅れに遅れるスケジュールで知られるTasty Minstrel Gamesのキックスターター発ゲーム。出資したユーザーをないがしろにすることでも悪名高く、出資特典だったはずの内容物を市販流通分に同梱したりすることもざらなので、きっと今度もフィギュア入りのが出回るだろうw 背景設定は、なんだか最近よく見かける気がするスチームパンク。20世紀初頭のアメリカで、プレイヤーは運輸会社の社長となって鉄道網を構築し、工場で生産された商品を需要のある都市に輸送して利益を得る。いわゆるピックアンドデリバリー。 これだけだとよくある鉄道ゲーに過ぎないが、このゲームではもう一つの輸送手段として飛行船が使われる。鉄道が走る線路は町と町をつないでおり、これは最初からタイル上に印刷されているのだが、商品を生産する工場は町の外にあり、そこに線路はつながっていない。このため、プレイヤーはまず飛行船を使って工場から線路上にある貯蔵所に商品を運び、そのあと鉄道を使って貯蔵所から町へと輸送しなければならないのだ。これを5ラウンド繰り返したあと、さまざまな要素から得た勝利点が一番多いプレイヤーが勝ち。 プレイ人数に応じた六角形のゲームボードを組み合わせ、外縁にできたへこみ部分を三角形のバンパーボードで埋めてプレイエリアを作る。 ゲームボードの1枚。たぶん1辺10センチくらいなので結構でかい。丸いアイコンがその種類の商品を生産する工場で、線路でつながってる色つきヘクスが町。色は商品の種類に対応してる。 プレイヤーは自分の色のプレイヤーボードや駒類などを受け取って、ボード上の任意の線路上に貯蔵所駒1個と飛行船フィギュアを置いたらゲーム開始。 プレイヤーボードのうちの2枚。個別のチーム名や飛行船イラストがあるが、基本ゲームでは能力差はない。 まずはそのラウンドの商品価格を決めるため、市場タイルを3枚引いてタイル置き場に置く。出たタイルに応じて商品価格を上昇させる。ゲーム終了時までには全タイルが引かれ、全商品の価格が最高値になるのだが、当然値上がりした順番によってラウンドごとの商品価値が変わってくる。 こんな感じ。黄色の贅沢品タイルが2枚、灰色の機械タイルが1枚引かれたので、その分だけ価格マーカーを進める。 ここで各プレイヤーは、次の「移動とアクション」フェイズにおける飛行船の移動を計画する。このゲームでは他プレイヤーの移動を見てから自分の移動を考えるのではなく、事前に移動カードをプロットする必要があるのだ。 こんな感じ。基本ゲームでは、移動力(数値)が書かれたカードしか使わない。 「移動とアクション」フェイズはこのゲームの主要部分。カードを4枚プロットしたので、4サイクルに渡って1手番ずつ移動とアクションを実行する。まず全員が1サイクル目のカード(一番左にプロットしたやつ)を公開する。手番順は時計回りとかではなく、カードに書かれているアルファベット順(同じ場合はスタートプレイヤーマーカーから時計回り順)になる。ちょっとカード見てないので分からないが、たぶん移動力が大きいカードほど後手になるようになってるはず。 この移動力カードには、移動力の他にダイヤモンドコストというものが示されてることがある。この世界の蒸気エンジンは、実は石炭ではなくダイヤモンドが燃料なのだw で、ダイヤモンドコストがあるカードは大量のダイヤモンドを燃焼炉に投入したことを意味しており、その分だけエンジンに負荷がかかる。このため、飛行船をある程度改良(後述)しておかないと、そもそも使うことすらできない。使えるようになっても、ダイヤモンドコストの累積分が限界を超えてしまった場合、その移動はキャンセルされてしまうので注意が必要だ。ただし、プロットした時点でダイヤモンドコストが超過していたとしても、そのカードが公開される前に飛行船を改良してしまえばセーフなので、緻密な移動とアクション計画を練ればトリッキーな移動を行うこともできるだろう。 飛行船は自動車なんかとは違うので、移動力を全部使い切らなければならず、鋭角に曲がることはできないといったいくつかの制限がある。これを守ってうまく工場の上で移動を終えたら、そこにある商品駒を積む(プレイヤーボード上に置く)ことができる。また、商品駒を積んだ状態で自分の貯蔵所があるヘクスに止まったら、そこに商品駒を降ろすことができる。カードによって決まった手番順次第では、狙ってた工場の商品駒をかっさらわれたりすることもあるので、近くに他プレイヤーがいるときは「あの工場の商品が欲しいが、それには3ヘクス移動しなきゃならなくて、そうすると手番順が後手になってあいつに取られるかも……」と悩むことになるだろうw そのあとアクション。これは他のゲームでもよく見るものが多く、線路上に貯蔵所を置いたり、鉄道レベルを上げたり、商品駒を貯蔵所から町へと輸送したり。商品駒の輸送には充分な鉄道レベルが必要で、少し「蒸気の時代」や「スチーム」に似てるが、町はいくつでも経由することができ、「経由した貯蔵所(線路ごとに1つだけ)+1」以上のレベルが必要になる。 輸送した商品駒1個ごとに、現在価格分のお金を得られる。都市に空きマスがあれば需要がある商品駒を同時に複数輸送できるが、途中で他プレイヤーの貯蔵所しかない線路を通った場合、そのプレイヤーに通行料として「輸送した商品駒×1」ドルを支払わなければならない。 この例で青が左下から黄駒を左上の都市に1個輸送すると、AとBの貯蔵所を経由するので2+1=3鉄道レベルが必要になる。また、青は黄に1ドル払う必要がある。Aの線路上には緑の貯蔵所もあるが、自分の貯蔵所を経由してるので緑には通行料を支払う必要はない。 都市のマスが全部埋まったら、需要タイル(前ラウンドまでに市場タイルとして使われたものからランダムに引く)を置いて新たな需要を決める。これも埋まったら、もうその町は何の商品も欲しがらない。どんどん需要は少なくなっていくのだw こうなると「需要があろうがなかろうが、とりあえず手に入る商品駒をガメとけ」みたいなプレイも成り立ちそうだが、このゲームではラウンド終了時に、貯蔵所と飛行船に置かれてる商品駒1個ごとに1ドルという破格の保管費がかかるので、とてもそんなことはしていられない。運輸業者にとって、商品管理費は常に頭の痛い問題なのだ。 これを5ラウンドやって、所持金や貯蔵所、飛行船と鉄道のレベルから勝利点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。上級ルールでは飛行船ごとに性能差(輸送力やエンジン性能)があり、人物カードによる特殊能力と、特殊な移動カードが追加される。 人物カードの例。「ダ・ヴィンチ号」を駆るアウレリア・ベイリーはマッドサイエンティストで、任意の商品駒1個を錬金術で他の商品駒2個にできる。由緒ある「エンペラー号」の所有者、ハーベイ・ゴールディングは、ゲーム開始時に貯蔵所駒を2個置くことができる。 いろんなルールが付加されてるが、最初にも書いた通り、基本はピックアンドデリバリー。なので、それ系のゲームが好きな人にとってハズレゲーとなることはないだろう。緩やかなカーブしかできず、急には止まれない飛行船の移動を4手先まで考えてプロットするというのは相当悩ましそうで、想像するだけで脳みそが煮えそうだw 移動カードの選択肢を増やすために飛行船も改良したいし、遠くに商品運ぶために鉄道レベルも上げたいし、通行料を支払いたくないから自分の貯蔵所も増やしたいし……とやりたいことはてんこ盛りなのに、アクション数は4サイクル×5ラウンドで20回しかない。何もかもというのはとうてい無理なので、ボード上での町と工場の配置、商品価格の推移、他プレイヤーの動向を見て、正しい優先順位を見極める必要があるだろう。上級ゲームともなれば、ここに特殊能力がついてくる……こいつは重そうだw(褒め言葉) このブログを見てるような諸兄は重ければ重いほどゲームを高評価する人たちなので(断言)、きっとこのゲームも気に入るだろう。是非最初から上級ゲームに挑戦していただきたい。
2013.02.08
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入手したはいいものの、おそらくプレイ機会がなくて何年も死蔵することになるだろうなーと思ってた「グレート・ジンバブエ」をやりたいと言っていただいたので、喜び勇んで持っていった。 詳しくはこちら↓卓游選科:グレートジンバブエ会とか●グレート・ジンバブエ 先日紹介したばかりのゲーム。所有者である私がインストした(当たり前)。我ながら頑張ってはみたが、インスト終了時には全員の顔に“?”と書かれていた気がするw 今思い返せば、サマリーを自作すべきだったなと反省。オフィシャルのサマリーシートが最初から入ってはいるのだが、これが実に使えない。シート左半分がプレイの概要になっているが、混同しやすい中継地ルールについては詳しく書かれていないし、右半分を大きく使って技術ツリーや記念碑高層化時の得点が図示されている……そんなの得点ボードや技術カード見れば一目瞭然だろw そんなこんなで手探り状態の中、とりあえずプレイ開始。さすがに神様カードは推奨セットにしてみた。手番順の関係で、何となく強そうに見えた神様の「グ」(どの技術カードでも勝利条件+1で取れる)が取れたので、それを軸に技術カードを早め、多めに獲得し、ボード上に職人を多く配置する戦術を採ることにした……けど全然そうはならなかったw 専門家カードを使ったり、記念碑高層化時に職人タイルを使ったりした場合、コストはそのカード上に支払われ、ラウンド終了時にそのプレイヤーのものとなる。つまり自分で使えば全額返ってくるので、他に支払いをしなければ、ラウンド終了時の収入が入ってくるたびに所持金(牛だけど)が増え続けていく。このシステムを利用して、つなきさんは2/4/6牛投資するとラウンド終了時に3/6/9牛返ってくる「牧者」と、新規記念碑配置時に追加で1個置ける神様「オパタラ」を採って蓄財>新規記念碑ばらまき戦術から、後半に一気に高層化する方針。いたるさんはラウンドごとの収入が2牛増える神様「エンガイ」、新規記念碑配置時に配置制限を無視する「遊牧民」、職人配置コストの一部が戻ってくる「建築士」を獲得。私と同じく職人タイル重視の戦術だ。どちらもおおもとの資源である牛駒を充分に入手し、かつ節約できる組み合わせで、この2人が牛駒に困ることは終始なかった。 対して私とタムラさんは常に汲々としていたが、ラウンドごとの収入をすぐ次の職人タイル配置につぎ込んでいた私とは逆に、タムラさんは1枚だけ要所に置いた職人タイルをフル活用する方針。言うまでもなく、後者が正解だった。支払いの大半が返ってくるこのゲームで、職人タイルの配置コストだけはストックに支払うので、所持金が減るのだ。 タイル配置場所の選択も全然駄目だった。あとあとたくさん置くことを考えると、タイル1枚で複数の資源マスを縄張りに入れてしまうのは損じゃないかと思ってずらして置いたのだが、これが大失敗。むしろできるだけ多くの資源マスを縄張りに入れ、その職人タイルを何度も使わざるを得ない状態にすべきだったのだ。そう考えると、「グ」は「技術カードを何枚も取るための神様」ではなく、「いつでも必要な技術カードを取ることができる神様」なのかもしれない。 一見して先行するつなきさんといたるさん、遅れるタムラさんと私という構図だったが、ゲーム終盤、記念碑の高層化競争が始まると状況は一変。新規記念碑の配置を怠っていた私といたるさんは得点手段がなく、減速。数多くの記念碑をまんべんなく高層化するつなきさんに対し、キーポイントに置いた職人をフル活用してもらって得た潤沢な資金で「シャーマン」「雨乞いの儀式」を使って資源マスを増やし、水域タイルを置いて輸送路を確保したタムラさんが猛追。5階建ての記念碑を建てるも、わずかに及ばず、つなきさんの勝利となった。とはいえ、最終手番に3位と4位が順位も変わらないのに手番順の競りに全ツッパした結果、後手になって使える資源マスがなくなったせいなので、どちらが勝ってもおかしくないゲームだった。我々がキングメイクしたとも言えるが、まあ完全情報公開なので仕方ないw 面白い。「3マスでどこまでつながるかな」とちまちま数え続けるゲームかと思ったが、盤面が狭いのでそこまで大変ではなかった。神カードと専門家カードの組み合わせによるいくつかの戦術もありそうだし、記念碑配置場所の争いには陣取りの要素が、職人や資源マスへのつながり確保にはネットワークビルディングの要素がある。初見プレイではどうしていいか分かりづらいが、そんな中でも実プレイ3時間ほど。2回目からは公称の120分で終わりそうだ。アートワークが一般受けするものではなく、箱裏は真っ白で手にとってもどんなゲームかまったく分からないので広く知られることは決してないだろうが、これこそ知られざる傑作と言うにふさわしいゲームかもしれない。●サッターズ・ミル タムラさんが早退し、残りの3人でこれ。 これまた超重量級ゲームばかりを出すことで知られていたPhalanx Games(最近息してないらしいけど)のゲーム。とはいえこれは軽かった。 タイトルを直訳すると「サッターさんの水車小屋」。ここで初めて金が見つかったことから、19世紀アメリカのゴールドラッシュが起こったとのこと。そんなわけで、プレイヤーは一攫千金をもくろむ山師の一団となって金の獲得を目指す。 ゲーム序盤は、金堀りのためにできた町に人が集まってくるフェイズ。プレイヤーは手番ごとにアクションを実行するのだが、ここがちょっと他のゲームとは違っており、2つあるアクションの“セット”を選ぶことになる。セット1を選んだ場合、採掘現場にいるすべての駒を使って金タイルを獲得したあと、その駒を町に配置して(採掘から帰ってきたのだ)持っている建物カードの効果を発動させる。セット2を選んだ場合、「新規労働者駒の配置」「町の建物への影響力カードの配置(これによって建物カードを得る)」「労働者駒の移動」を任意の組み合わせで5回まで実行できるが、回数が増えるとコスト(獲得した金で払う)がかかる。当然、できるだけ多くの駒を採掘現場に配置し、いっせいに採掘>町でアクションして採掘現場に戻るという流れを繰り返したいが、駒が増えるほど移動コストがかかる。また、採掘現場は川、丘、山の3カ所あるのだが、この順番に採掘しなければならず、ある現場からすべての金タイルが取られてしまうと、その現場に残っている労働者駒は役立たずになってしまう。このため、他プレイヤーの駒の動きにも注意しなければならない。 さらにユニークなのが、ゲームのフェイズを各プレイヤーが自分で変更できるという点。残りの金タイルが乏しくなってきたと思ったら、プレイヤーは個別にフェイズを変更し、町から撤収を開始することができる。こうしたらもう元のフェイズには戻れないが、労働者駒やカードの“配置”の代わりに“撤去”を行えるようになる(採掘も引き続き実行できる)。すべての金タイルがなくなったらゲーム終了で、その時点で町に残っている労働者駒と影響力カードは失点になってしまう。しかも手札に残った影響力カードは何の役にも立たないが、いったんボード上に置いてから回収した影響力カードはその数値分の得点になるので、どの時点でフェイズを切り替えるかが実に悩ましい。影響力10のカードを残してゲーム終了したら大ダメージだからねw サマリーカード(クリックで拡大)。右が建設フェイズ、左が撤収(町の解体)フェイズ。両面仕様になっており、フェイズを切り替えたプレイヤーは自分のカードを裏返す。 ここまで褒めてる感じで書いたが、実はプレイの印象はあまりよくないw 目を引くルールはあるものの、ちょっとそれを生かし切れていない。影響力カードがトランプなので、数値の分布に面白みがないのが悪いのかも。もうちょっと悩ましくなるような数値にできたんじゃないか。 また、テーマの再現という点では文句ないのだが、何しろゲーム終了時にはボード上がほぼすっからかんなので、見栄えが非常によろしくないw ここは好みの問題だが、建設ゲーとかで「負けたけど俺は俺の建物(町)を作り上げたぜ」みたいな達成感が好きな人には合わないかもね。 いろいろ惜しいゲーム。誰が勝ったかも忘れてしまうくらいに印象が薄いw もう1ひねり2ひねりすれば化けそうなんだけどね。
2013.02.01
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