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福田首相は立法措置により薬害肝炎被害者の救済にあたる旨を表明しましたが、妥当な結論だと思います。薬害肝炎は法の想定外でしたから、司法の場では決着が付けられないかも知れません。政治が解決すべき問題だと思います。 原告の肝炎患者の余命は健康な人たちに比べれば著しく限られています。司法、裁判の場では原告の患者側は一刻一秒を争いますが、被告側の官僚は定年まで裁判を伸ばせれば責任から逃れられますから、公正な裁判とはいえません。 薬害事件で思わされるのは、厚生官僚の想像力の無さです。もし薬害の当事者になったならばどうなるかを想像できない感性の無さです。ペーパー試験の秀才には人の心が分からないからです。受験教育が産んだ奇形児なのでしょう。 C型肝炎に感染した可能性の高い患者のリストがあれば、守秘義務を犯しても本人に告知するのが人情だと思います。薬害裁判では公務員の不作為が過失として認定されてきていますが、当時は誰一人も思いつかなかったようです。 厚労省の内部調査でも資料の取り扱いが不適切であったと認めただけです。官僚の不作為はお咎めなしになりましたが、国民感情からすれば容認しがたい調査結果です。全国の官庁、役所では公務員の不作為が横行しているからです。 宙に浮いた年金問題でも社会保険庁の故意による過失だけではなく、不作為による過失も追求すべきです。社会保険庁の申請主義は仕事をしないための道具立てでした。年金を納めている人を窓口で平身低頭させる制度は異常でした。 しかも納めた年金は官僚の財布代わりに使われていました。グリーンピアを始めとする官僚の無駄遣いは数十兆円に達するそうです。国民の年金を横領した官僚は懐手をしていますが、現役の世代は彼らの付けを支払わされています。 官僚は無事定年を迎えられば過去の不始末には口を拭ったままでいられます。官僚には損害賠償請求ができないからです。企業の経営陣にも抜かずの宝刀であった背任罪が適用される時代ですから、官僚にも新たな立法措置が必要です。 官僚が尊敬されるには滅私奉公的な気概が必要です。個人の利益ではなく、公の利益を追求する官僚が輩出すれば日本は再生できますが、現実に私たちに見せ付けられる官僚の不祥事は常軌を逸すしていますから、お先真っ暗です。 経済が再生したのは集団指導体制から脱皮したからでしょう。経営陣はハイリスク・ハイリターンですから、責任の所在が明確化されました。責任の分散、回避、問題の先送りができなくなりましたから、大企業病が克服されました。 官僚の世界では経済は右肩上がりを続けているようです。国債が償還できなくなる可能性には目をつぶっているからです。かつてロシアでは財政が破綻し、デフォルトを起こしました。年金生活者は年金で生活ができなくなりました。 日本も不景気が続き信用不安が起きればデフォルトを起こしたロシアと違わなくなります。国家財政は多重債務者並みですから、自転車操業がうまく回らなくなれば大混乱に陥ります。年金生活者が先ず血祭りに上げられるでしょう。
2007/12/25
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薬害肝炎の和解交渉が決裂しましたが、政府側の対応は理解しがたいものです。薬害肝炎の法的な責任がないとしても、行政側には不作為の責任があるはずです。感染可能者に告知を怠ったのは行政の不作為とみなされるからです。 行政のプロならば薬害肝炎を予測できたはずですから、早期に対策を行えたはずですが、無視しました。行政では疑わしきは対策を採らないのが常識でしたが、薬害エイズ裁判では官僚の不作為に対して過失責任が認められました。 官僚の責任回避、問題先送り体質がサリドマイド、スモン、薬害エイズ…と繰り返された薬害を引き起こしました。海外では薬害が問題にされていても、国内では問題にされなかったのは、官僚がメーカーに過度に配慮したからです。 原告側が和解勧告を拒否したのも、官僚が不作為の責任を認めなかったからです。官僚は原告側の時間切れを待っています。原告は死出の旅路を辿っていますから、官僚は原告側が矢が折れ、刀が尽きるのを待っているからです。 国民の側から見れば、行政が加害者であり、薬害肝炎患者が被害者であるのは火を見るよりも明らかです。裁判員制度が民事でも採用されていれば、被告の敗訴は確定的です。被告、行政の論理は常識を越えた無理押しだからです。 しかし、被告側の狙い通りに原告は要求を下げてきましたが、苦渋の選択であったでしょう。官僚の何の過失もない原告から人間としての誇りを奪い取る行為は血も涙もない仕打ちといえます。官僚パッシングが高まるでしょう。 今回の薬害訴訟は司法の場では解決できない問題なのかも知れません。前例に囚われる官僚にも解決不能だともいえます。政治が解決しなければならない問題なのです。福田首相に国民は期待しましたが、期待は裏切られました。 内閣支持率はさらに下がるでしょう。参議院選でも安倍前首相が一人で転けましたが、安倍内閣も一人で転けるようです。国民は民主党を支持しているのではなく、自民党政権のあまりのだらしなさに愛想を尽かしているからです。 宙に浮いた年金問題にしても、率直に謝罪すれば良かったのですが、居直りました。肝炎訴訟でも政治解決をするチャンスを逃し、オウンゴールを決めてしまいました。小泉前首相の土壇場の逆転満塁ホームランとは対照的過ぎます。 小沢民主党には不安を抱く国民は多いと思いますが、自民党がオウンゴールばかりを決めていますから、政権交代が現実化してきました。政権交代が消去法で決まるのは将来に禍根を残します。政策論争で決めるべきだからです。 自民党に巣くった宿痾の根が余りにも深いですから、根から掘り起こさなければならないのかも知れません。小沢トロイカ体制も同じ宿痾に冒されていると思います。日本の経済は再生しましたが、政治的は危機に陥っています。 バブル崩壊から経済界は血と汗を流しながら再生を果たしましたが、政界は旧態依然としています。政権交代が必要なのかも知れません。政界も55年体制が崩壊し、混沌の中に陥り、世代交代を諮った方がよいのかも知れません。
2007/12/21
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東京地検特捜部は守屋元事務次官を再逮捕しましたが、防衛省の闇の解明が何処まで進められるのかが問われています。元次官がゴルフ三昧であったことは周知の事実であったはずですし、彼の給料では賄いきれないことも常識です。 元次官の異常な言動に違和感を覚えていた幹部もいたはずですが、在任中には表に出ませんでした。官僚には自浄能力がないことを満天下に知らしめました。背広組が実力部隊である自衛隊の指揮命令系統を蚕食していたようです。 シビリアンコントロールは征服組が自衛隊をコントロールするという意味に曲解されていますが、征服組も自衛官ですから、シビリアンとはいえません。シビリアンコントロールでは政治が命令を出し、軍隊が命令に従うからです。 小泉前首相は例外ですが、歴代の内閣は内閣改造により求心力を高めましたから、腰掛け大臣ばかりでした。官僚を掌握する能力のない者が大臣になりましたから、行政は大臣抜きの事務次官会議で事実上決まっていたようです。 事務次官は任期2年に限るのが不文律であったようですが、守屋元次官は4年も在任しました。絶大な権力を掌握し、防衛省の天皇といわれていたようです。小池元防衛大臣が解任しようとしたら、官邸に直訴したぐらいです。 シビリアンコントロールの原則からすれば、大臣の人事権に介入するのは越権行為です。自らの保身のための抵抗などは言語道断です。元次官をそこまで増長、慢心させたのは政治家、特に防衛族との太いパイプだと言われています。 元次官には罪の意識が見られませんが、官僚の役得だと思っているのかも知れません。厚労省の汚職事件が契機となり公務員倫理法が定められた時には官房長でしたから、率先垂範すべき立場にあったはずですが何をか況んやです。 古今東西、官僚の汚職が尽きることはありませんが、接待も仕事の内だと思っている官僚が多いのではないでしょうか。大蔵省のMOF担接待ではノーパンしゃぶしゃぶが有名になりましたが、ゴルフ三昧も昭和史に残るでしょう。 妻が身分のない共犯として逮捕されましたが頂門の一針になりました。家族のおねだりから汚職に引き込まれるケースも少なくないからです。将を射んと欲すれば先ず馬を射よが接待側の常識だからです。家族も厳罰に処すべきです。 今回の事件は日本が未だに官僚社会主義から脱していないことを印象づけました。官僚主義が駄目なのではなく、政治家が官僚を使いこなせないところに問題があるのです。政治主導がかけ声倒れになっているのが現状だからです。 政治家は政策立案能力を高めるように努力しなければなりません。官僚に政治の目指すところを明確に示す能力が必要なのです。政治家には小泉前首相のように官僚を手足として使えるだけの強いリーダーシップが必要なのです。 政治家はリーダーシップを発揮すればするほど重い責任を負わされますから、ハイリスク・ハイリターンが宿命ですが、官僚はノーリスク・ハイリターンですから、官僚の世界にもハイリスク・ハイリターンの制度を持ち込むべきです。
2007/12/19
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国連気候変動枠組み条約第13回締約国会議(COP13)はバリ・ロードマップを採択しました。国際社会が地球温暖化対策に協調して取り組みだした会議として歴史に残るでしょう。先ず参加することに意義がある会議でした。 京都議定書から脱退したアメリカが国際会議に復帰したのは大いなる前進です。中国を始めとしたBRICs諸国などの急成長国も参加しました。発展途上国の参加もあり、国際社会が一致を目指して、国益の違いを乗り越えました。 数値目標に拘るヨーロッパ、EU諸国とアメリカとの対立が最後まで続きましたが、決議が採択されたことは人類にとって大きな一歩です。温暖化ガス削減は環境問題である以上に経済問題でしたから、国益が錯綜しているからです。 西欧がエネルギー大量消費社会から発想の転換をし、省エネ社会を目指そうとしていますが、前途には課題が山積しています。一方BRICs諸国のエネルギー消費も急拡大しています。中国の炭酸ガス排出量はアメリカを抜きました。 日本は産業界の省エネは進みましたが、家庭、事務所、自動車の炭酸ガス排出が拡大しています。京都議定書の目標値は達成できないかも知れません。特に原発の稼働率が下がっているのが炭酸ガスの排出量を押し上げています。 炭酸ガス対策は先進国、BRICsを初めとする急成長国、未開発国、それぞれに相応しい対策があるようです。特に先進国は産業構造を省エネ、省資源型に変える必要がありますが、日常生活もエコライクに変える必要があります。 急成長国は先ずエネルギー源から省エネ化をする必要があります。そのためには先進国からの省エネ技術の移転が急がれます。西欧の市場重視の姿勢からは先進技術を独占し、環境問題を急成長国に丸投げする姿勢が透けて見えます。 しかし、産業廃棄物ならば急成長国に処理を委ねればよいかも知れませんが、炭酸ガス濃度の上昇は地球の裏側の国にも等しく影響しますから、一国平和主義は成り立ちません。国際協調なしには温暖化と戦うことはできないのです。 省エネ、省資源技術の移転は国家間の取り決めにより、経済の論理を超えて行われるべきです。市場に委ねれば短期的な利益を求める経済活動しか行われないからです。政治主導の国際協調が長期的な技術移転を促進するからです。 日本の省エネ技術は世界でもトップクラスにありますから、技術移転をODAを利用したプロジェクトとしてアジア、アフリカ諸国で行うべきです。原子力発電所は諸刃の剣ですが、炭酸ガス放出量を激減させる手段として有効です。 電力の不足が燃料不足を招き、森林破壊を生み出す面もありますが、電力供給が安定しなければ経済も活性化されないからです。経済力が向上しなければ、森林を守る余裕も生まれないからです。経済力の向上も必要不可欠なのです。 中国のエネルギー消費の急増を発電所の効率化により緩和しなければなりません。中国には核拡散の問題もありませんから、原電の輸出が効率的です。日本の原電技術もトップクラスですから、日中貿易に寄与することもできます。
2007/12/17
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桝添厚労相が年金の内、コンピューターでは名寄せできないものが4割、最終的に特定困難のものが2割、1000万件もあると報告しましたが、想像を絶する数字です。社会保険庁の職員の組織的サボタージュの結果としか思えません。 安部前総理の公約、「最後の一人、最後の一円まで確実に給付につなげる」が守られなかったのですから、政府与党は素直に国民に謝罪すべきです。「選挙のスローガン。意気込みを示したまで」と言い逃れするのは見苦しいです。 厚労相が想定外であったというのは事実でしょう。まともな職場であれば起こりえないミスだからです。社会保険庁の職員が単に機械的に記録を残すだけの仕事、子供でもできる仕事さえしなかったのは常識外の出来事だからです。 少なくとも安部政権、福田政権のミスではありませんが、できないことをできるといった責任を取らなくてはなりません。エンドレスの仕事ですが、現内閣が責任を持って解決に至る道筋を示し、ブラックボックスを公開すべきです。 自民党政権には一義的な責任がありますが、組織的サボタージュを主導してきた自治労、公務員の職務専念義務を放棄してきた職員、それを許してきた厚労省の官僚の責任を明らかにすべきです。組織的な汚職構造を解明すべきです。 消えた年金記録は社会保険庁の無責任体質、事なかれ主義、先送り体質が引き起こした構造的な汚職ですが、戦後の政治体制の矛盾の集大成ともいえます。戦後の焼け跡から再生した日本経済の力の源泉が淀んできた象徴ともいえます。 厚労省官僚は年金基金を財布代わりにしました。グリーピア建設で象徴される無駄遣いは数十兆円にも達するといわれています。官僚、政治家が年金基金の放つ甘い香りに誘われ、甘い蜜を堪能した残り滓が消えた年金なのです。 社会保険事務所の職員も仕事に対する誇りを奪われた点では被害者かも知れませんが、1000万件もの記録を散逸させた加害者です。年金を横領した職員の責任を追及すらしなかった社会保険庁、地方自治体も共犯者だといえます。 最も責任が重いのは自治労幹部です。労働者の権利獲得と仕事放棄を同一視させた労働運動が職場にモラルハザードを蔓延させました。イデオロギー優先の時代が終焉したにも拘わらず、軌道修正を試みなかった責任があります。 誰か一人の責任ではなく、様々な因子が絡み合い、競合脱線を引き起こしたのかも知れませんが、被害者は何の落ち度もない国民です。老後の生活は厳しくなる一方ですのに、年金が支給されなければ路頭に迷うしかありません。 さらに問題なのは無年金者の増加です。現段階でも数百万人単位の無年金者がでることが推定されていますから、年金制度は既に破綻したのかも知れません。基礎年金の税負担しか高齢化社会に対応する手段がないかも知れません。 消費税を社会保障目的税とし、10%台にしなければ高齢化社会を維持できません。団塊の世代にも負担させるには消費税しかありません。基礎年金を税負担にし、それ以上の保障のために新たな年金制度を創設するしかありません。
2007/12/13
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洋上給油反対については国論が二分していますから、野党が反対するのは当然ですが、国会での審議拒否は正当な手段とはいえません。憲法には衆議院優位を明記してあるのですから、参議院で慎重に審議し、否決するのが当然です。 参議院与党、民主党が何でも反対のために参議院を利用するのならば、参議院無用論も出てくるでしょう。例え直近の国政選挙に勝ったとしても、民意を代表するのは衆議院ですから、野党の主張する民意は論理的に矛盾しています。 解散総選挙に舞い上がっている野党には国政の停滞が目に入らないようですが、世界は非常時なのです。サブプライムローンにより国際的な信用不安が起きかねないからです。地球温暖化対策ための国際協調が急がれるからです。 日本はサブプライムローンの影響を余り受けていないようですが、信用不安を対岸の火事として見過ごすことはできません。アメリカの住宅バブルが弾けたのですから、輸出に頼る日本経済にも緊急的な対策が必要とされるからです。 バブル崩壊を早めたのは非自民党政権でした。小沢代表の政策よりも政局を好む政治姿勢が失った10年を生み出したのです。小沢民主党の不作為により生じた政治空白がどん底から再生した日本経済に二の舞を演じさせかねません。 国会の機能停止は野党の国会対策のためです。政治的な主張が違うのは当たり前ですが、審議拒否は責任政党の取るべき戦術ではありません。国論が二分されているのですから、国会法に則り、黒白の決着を付けるしかありません。 国民は民主党の対案を期待しているのですが、党内情勢により対案を上程できないようです。対案も出さずに反対だけするのは何でも反対の旧社会党への先祖返りです。小沢トロイカ体制は55年体制を21世紀に持ち越しただけです。 前原、岡田元代表からは新しい息吹が感じられましたが、小沢トロイカからは旧態依然とした風しか感じられません。小沢トロイカが民主党を率いている限り、政権交代は日本沈没に繋がるでしょう。破壊を好むリーダーだからです。 ねじれ国会は日本の専売特許ではありません。国際的にはむしろ普通な姿です。両院協議会などによる意見の集約から新しい法案ができるのが普通です。黒白を決めるのではなく、灰色で決着させるのが政党政治家の知恵でしょう。 現在の国会の姿はとても子供に見せられません。国会が生徒会以下のレベルでしかないからです。党利党略しか頭にない政治家が国民の代表、選良だとは思えないからです。政治家としての誇りを失った議員が多すぎるからです。 野党の審議拒否が国家機能を停滞させていますから、国会審議を直ちに再開させるべきです。国会審議の場で反対をするべきです。対決法案には対案を示すべきです。国会の場で洋上給付の反対理由と対案を具体的に示すべきです。 反対をするのが悪いのではなく、審議拒否をするのがいけないのです。国会が立法府としての機能を果たせていないのが政治危機なのです。洋上給油の再開ができないことよりも、国会が機能していないことの方が国家の危機だからです。
2007/12/12
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テレビ朝日の「報道ステーション」で過剰演出報道がありましたが、報道番組のバラエティ化はテレビの存在意義を自ら否定するものです。テレビが大衆をミスリードし始めれば、報道に対する規制が強化されかねないからです。 民主主義は報道の自由、言論の自由が保障されなければ、絵に描いた餅にしか過ぎません。菅前総務相が報道規制に踏み込んだのもテレビ番組の改竄事件が契機でした。報道規制は権力者の本能ですから、口実を与えてはいけません。 ヒットラーは最も民主的な憲法として知られていたワイマール憲法の下で政権を奪取しました。ナチスは革命ではなく、合法的な手段を用いて独裁体制を築き上げました。ヒットラーは視覚、聴覚を利用し、大衆を操作したのです。 劇場型民主主義の草分けがヒットラーです。視覚、聴覚を利用したマインドコントロールは芸術的ともいえます。世界の超一流の知性、理性の持ち主が取り込まれたのは、ナチスのラジオを活用した大衆操作の影響もあるでしょう。 ケネディー、ニクソンのテレビ討論が劣勢のケネディーに形勢逆転の機会を与えました。アメリカの大統領選の帰趨を制するのはテレビからインターネットの世界に変わりました。マスコミを制した者のみが権力の座に就けるのです。 日本の政治をマスコミが左右したのは小泉劇場が初めてです。派閥領袖には党内基盤が盤石であった橋本元総理が総裁選で小泉前首相に破れたのは驚天動地でした。小泉首相が郵政解散を強行し、圧倒的な勝利を得たのも同様でした。 小泉劇場が始まるまでは派閥領袖の談合が日本の政治を動かしていました。与野党の国対政治も談合でした。日本の政治は国民から見えない場における談合で決められていました。バブルが弾けるまでは効率的なシステムでした。 談合政治はマスコミを利用し、世論を誘導していました。政治が主権を持ち、マスコミは道具でした。道具は意志を持ち得なかったのですが、小泉劇場がマスコミと政治の立場を逆転しました。マスコミが意志表示をし始めたのです。 政治家はマスコミの力を知らされましたから、マスコミの規制に乗り出してきたのです。マスコミがミスをするのを鵜の目鷹の目で狙っているのです。マスコミ批判の世論を喚起し、報道の自由を規制するのが守旧派の目標です。 守旧派は談合政治を死守しようとしています。談合政治こそが彼らの権力の源であり、利権の温床であるからです。福田首相、小沢代表は談合政治に先祖返りをしようとしています。政治家、官僚の存在意義は談合にあるからです。 マスコミは守旧派と戦わなくてはなりませんから、節度ある報道に徹しなければならないのです。人権擁護法案も報道の自由を規制しようとしているからです。政治とマスコミが緊張関係にあってこそ民主主義が保たれるからです。 最近はテレビ業界のモラルの低下が目立ちます。世論も政府が規制に乗り出すことを支持しだしています。テレビ業界のオウンゴールになりかねません。テレビ業界は自らの首を自ら絞めるような愚かな番組作りを止めるべきです。
2007/12/11
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道路特定財源の一般財源化が無視されました。バブル崩壊時に財政出動に走った結果が日本経済をさらに悪化させました。小泉改革が財政出動なき経済再生を目指したから日本沈没を免れましたが、前者の轍を踏む懲りない面々です。 計画規模が65兆円を超す道路を造る合理的な理由が見あたりません。箱物行政に先祖返りをすれば、赤字国債がGDPの2倍になる日もそう遠くはないでしょう。国際信用不安に巻き込まれれば、国債市場もどうなるか分かりません。 国民一人一人が1000万円近くの借金を背負わされている現状は狂気の沙汰としかいえません。借金も財産の内だと考えても桁違いの借金です。多重債務者と五十歩百歩です。自転車操業の怖さをバブルが弾けた時に味わったはずです。 嘉田滋賀県知事の「もったいない」が新幹線の新駅建設を廃止させましたが、時代にマッチした政策だと思います。省エネ、省資源が世界の合い言葉になっている時代に不必要な道路を造り続ける道路族は時代錯誤も甚だしいです。 道路特定財源の使い道としては環境対策が相応しいと思います。ゴア副大統領がノーベル賞を受賞したのも地球温暖化対策のために使える時間が限られているからです。オーストラリア、アメリカも対策に真剣に取り組み出しました。 日本の省エネ技術は世界のトップクラスですが、さらなる技術開発が求められます。画期的な技術開発には膨大な資金が必要ですし、普及のためにはさらなる資金が必要だからです。日本の国際貢献には相応しい分野だからです。 省エネ技術のブレイクスルーは一企業の手には負えません。省エネは必ずしも利益が出るとは限らないからです。アメリカが京都議定書から離脱したのも経済の論理が優先したからです。国家の財政的な関与が必要不可欠だからです。 現在まで車が排出した排気ガスが環境を汚染してきたのは明らかですから、道路特定財源を環境対策のために使うのならば使用者の同意も得られます。何でもビリから数えれば沖縄県の次の高知県でも道路特定財源は返上します。 箱物行政に頼れば地域が確実に疲弊していくことは明らかです。箱物行政は経済界を麻薬漬けにするからです。痛み止めは対症療法に過ぎず、根治療法をしなければ薬物依存になるだけです。結果は第二の夕張市になるだけです。 地方が活気を取り戻すためには、地域住民の創意工夫が必要です。道路を造っても使う人がいなければ無意味です。地方の疲弊は箱物、道路、ハードは整っていますが、利用者、ソフトが充実してませんから、過疎地ができるのです。 地方に行けば完備された道路、立派な役場、不似合いな市民会館などが目に付きます。箱物は立派なのですが利用する人はいないからです。維持費が財政を圧迫しているのが分かります。「箱物や政治家たちの夢の跡」のようです。 道路を造るのは地方を疲弊させますが、政治家、官僚には先のことにしか過ぎません。彼らは責任を取らなくても良いからです。残された住民、国民の背に借金が重くのしかかるだけです。税金は次の世代のために使われるべきです。
2007/12/08
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アメリカのテロ支援国家指定解除に反対する超党派決議が国会でなされるようですが、日本では異例の決議になります。アメリカに対する好感度が落ちた原因も融和政策に起因すると思われますが、洋上給油の再開が先でしょう。 ブッシュ大統領は金正日に親書を送りましたが、敵に塩を送っただけです。クリントン元大統領も外交実績を残すために軽水炉を供与しましたが、核開発のための時間稼ぎを許しただけでした。金正日に足元を見透かされています。 ヒル代表のキャリアアップのための外交交渉はクリント時代の二の舞を演じかねません。アメリカ大統領は二期目にはレームダックになりますから、歴史に名を残すために外交実績を上げようと焦りますが、汚点を残しかねません。 アメリカ大統領の権力は日本の首相とは桁違いですから、個人的な権勢欲を満たすことも可能です。ライス国務長官に対する信任も厚いようですから、北に譲歩する可能性は大です。現実主義が理想主義を押しのけるかもしれません。 しかし、アメリカは理念の国でもあります。基本的人権を無視すれば反発も出ます。議会にも拉致問題の解決なしの指定解除に反対する声が上がっています。日米の議会が人道主義に基づき連帯できれば画期的なことになります。 ブッシュ大統領はアメリカの正義を標榜して対テロ作戦を開始したのですから、アメリカの理念に反する融和政策を取るべきではありませんが、洋上給油から撤退し、対テロ作戦から離脱した日本が声高に反対する訳にもいきません。 日本が洋上給油を再開し、日米同盟の実を見せてから、ブッシュ大統領に翻意を迫るのが筋でしょう。外交はギブアンドテイクですから、洋上給油の再可決ができなければ、指定解除は国務省の既定路線として進められかねません。 洋上給油については国論が二分されていますから、野党の反対行動も当然の権利かも知れませんが、衆参両院の意志が違う場合は憲法に則り結論を出すべきです。参議院で否決、衆議院で再可決するのが議会政治のルールです。 参議院選の結果が民意だという主張は論理的に間違っています。二院制では下院、衆議院が民意を代表するからです。参議院選の結果が国政を左右するのならば一院制にすれば良いからです。参議院の存在意義が問われています。 現在のような国会の機能停止は憲法の想定外ですから、与野党が国会運営の実績を積み上げる努力をすべきです。ねじれ国会のノーハウは日本にはないからです。与野党が睨み合ったまま立ちすくんでいては国民が迷惑します。 二大政党制への実験は失敗したと思えます。対案の出せない民主党には政権担当能力はありません。何でも反対の姿勢が変わらなければ日本は沈没します。世界情勢は目まぐるしく変化しているからです。経済も停滞しかねません。 国民が望むのは国会で政策論議が活発に行われることですが、最重要法案である洋上給油に反対する理由すら国民に明らかにされていません。対テロ戦線から離脱しながら、テロ支援国指定解除を要請するのは虫が良すぎます。
2007/12/07
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民主党の訪中団は400名を超すそうですが、国会が迷走している時期を弁えるべきです。小沢代表の毎年恒例の訪中だそうですが、副代表、国会対策委員長までも同伴させるのは行きすぎです。重要法案が山積しているからです。 安部首相の突然の辞任から始まる政局の混迷を、国民を無視した与野党の党利党略が加速させました。額賀大臣に対する疑惑追及が尻切れトンボに終わったのは世論を見誤った結果です。国政調査権の乱発は泥仕合になりかねません。 民主党の参議院選による大躍進がもたらしたのは政治空白でした。万年野党が与党になれば国会審議が混乱するのは仕方がないにしても、対案を出さずに反対ばかりする姿は、旧社会党に先祖返りしたかのようにさえ感じられます。 政権担当能力は対案を提出する能力次第ですから、小沢代表自らが指摘するまでもなく、力不足としかいえません。政策立案能力を高めるためにも具体的な対案を国会に上程し、国会審議の場で与党の攻撃に耐える必要があります。 洋上給油の賛否は国論を二分していますから、洋上給油に反対するのも自由ですが、対案が上程されなければ議論のしようがありません。小沢代表の主張は的外れだとは思いますが、民主党の主張も何でも反対としか思えません。 国会審議も守屋元事務次官関連の疑惑を追及するのが唯一の目的としか思えません。洋上給油に反対ならば世論を味方に付ける努力をすべきですが、何が争点なのかも明らかにされていません。解散総選挙しか念頭にないようです。 二大政党制に移行するためには何でも反対の野党から卒業しなければなりませんが、解散総選挙で舞い上がっている野党からは国会で審議を尽くす姿勢が感じられません。政策ではなく、政局がらみの生臭い話しか聞こえてきません。 小沢代表が現在の民主党を見限ったのも、政権与党としての力量不足を痛感したからでしょう。自民党の永久政権には否定的な人も現在の民主党への政権交代を日本沈没だと感じるでしょうから、健全な野党になることが第一です。 民主党には子供がピストルを手にしているような危うさを感じます。子供の力でも大人を殺戮できるからです。証人喚問を全会一致の慣例を無視し、強行採決しましたが、立場が逆転する事態を想像できない鈍感さを見せつけました。 民主党には自民党の持つノウハウがないことを自覚していれば、斬新な切り口を模索すべきだと思いますが、十年一日のような何でも反対の姿勢には進歩が見られません。民主党にもニューリーダーによる構造改革が必要不可欠です。 国会が機能停止している間にも国際情勢は目まぐるしく変化しています。気がついたら日本は世界から取り残されていたことになりかねません。国論が二分している以上、憲法の規定に則り参議院で否決、衆議院で再可決すべきです。 民主党が何でも反対を繰り返す以上、衆議院の2/3の議席を与党が守り続けるべきです。民主党が政権担当能力を身につけるまでには時間を稼ぐ必要があるからです。国民が望む二大政党制に移行するためには経験が必要だからです。
2007/12/05
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プーチン翼賛会の統一ロシアが圧勝しました。投票数も過半数を超えましたから、プーチン王朝が名実共に確立しました。ロシアが本来あるべき姿に回帰したといえるでしょう。ロシアには民主主義、自由主義は馴染まないからです。 自由主義、民主主義、基本的人権は西欧の価値観です。西方のキリスト教会が生み出した価値観であり、東方のキリスト教会、ギリシア正教には異なる価値観があるからです。ロマノフ王朝から旧ソ連まで続いた大ロシア主義です。 広大なロシアの大地に根付いた大ロシア主義は島国の日本人には理解しがたいものなのでしょう。多民族、多文化、多言語のロシアを統治するにはツアー、皇帝が必要なのでしょう。絶対的な権力者による中央集権が必要なのでしょう。 ローマ帝国以後の西欧の君主が統治していた領国は情報が行き届く範囲でしたが、広大なロシアでは情報が疎遠になりました。絶対君主でなければ統治できませんでしたが、モスクワから一歩離れれば分封領主が支配していました。 プーチン大統領がロシアを統治するためには教会から任命された皇帝になる必要がありました。大統領就任式がツアーの戴冠式を踏襲したのもそのためです。ノーベル賞作家のソルジェニーツィンさえもプーチン王朝の支持者です。 ロシア人は近代的な市民社会には適応できないのでしょう。ブッシュ大統領はイラクを民主主義国家にするのが正義だと盲信しましたが、イスラム教国家に西欧の価値観を押しつければ、政治的な立場を超えて批判が集中しました。 ブッシュ大統領はアメリカが日本を解放し、民主主義国家にしましたから、日本が未曾有の繁栄を遂げたと錯覚していますが、日本人は融通無碍な国民ですから、西欧の民主主義を換骨奪胎し、日本流民主主義を身につけただけです。 ロシアあるいは中国は膨大の国土に多くの民族が住んでいますから、皇帝でなければ統治できないのでしょう。スターリンにしろ毛沢東にしろ社会主義を統治のイデオロギーとして利用しただけであり、共産主義者ではありません。 民主主義体制は次善の体制です。日本、ドイツは国家社会主義が最も効率の良い体制であることを証明しましたが、効率の良さが制御不能の状況を生み出したのです。民主主義の非効率さが国家を破局的な状況から救い出すからです。 ロシア、中国は国家社会主義から国家資本主義に脱皮し、向かうところ敵なしですが、日本のバブルを思い起こさせます。国際社会が国家資本主義に対するリスク管理を適正にしなければ、順調な世界経済に破局が訪れかねません。 資本主義国のルールは国家資本主義国には通用しません。ロシアがエネルギー資源を国家管理にした手法はロシアが法治国ではなく、人治国であることを裏付けましたが、彼らには西欧的な法治国である必然性がないからでしょう。 日本はロシアリスク、中国リスクを冷静に値踏みしければならないでしょう。人治国には人治国なりの付き合い方があるからです。経済のグローバル化から恩恵を受けても、グローバルスタンダードを受け入れない国もあるからです。
2007/12/04
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