全29件 (29件中 1-29件目)
1

『神龍特別攻撃隊』という本を図書館で借りたのですが、この本に水上機3機を搭載可能な伊400型潜水艦が載っていました。また、この本の副題が「潜水空母搭載「晴嵐」操縦員の手記」となっていて、終戦前のエピソードとしても興味深いのです。映画でも潜水艦映画というジャンルがあるほどで、潜水艦は軍事オタクの大使をそそる兵器でもあるわけで・・・・この際、潜水艦の世界としてまとめたのです。・神龍特別攻撃隊・潜水艦映画・伊400潜のカラー映像・艦内勤務**********************************************************【神龍特別攻撃隊】高橋一雄著、光人社NF文庫、2009年刊<「BOOK」データベースより>伊400潜に搭載された特殊攻撃機パイロットの戦い。予科練出身ベテラン操縦員の記録!14歳で海軍に入り、真珠湾攻撃からウルシー特攻まで、水上機を駆って最前線を走り抜けた歴戦航空兵の太平洋海空戦記。<大使寸評>副題が「潜水空母搭載「晴嵐」操縦員の手記」となっているが、軍事オタクにとって見過ごすことのできないキャッチコピーなのです(笑)。伊400潜、晴嵐ともども確たる戦果をあげたわけではないが・・・・ある意味で軍事技術のガラパゴス的進化の表れとして、今日的な視点をもったレポートになっています。マレー半島のペナン港には、日独それぞれが10隻ほどの潜水艦を常駐させて対英通商破壊戦に従事したようだが・・・潜水艦の性能はUボートのほうが優れていたと著者が述懐しています。なお、図書館で借りたのはハードカバーの2001年版です。rakuten神龍特別攻撃隊p190~198 昭和20年6月1日、私に伊号第400潜水艦乗り込みの辞令がでる。いよいよ来るべきものが来たとの感がする。 舞鶴工廠で製作した、パナマ運河閘門の実物大模型を七尾湾の穴水海面に浮かべ、この標的にたいして、珠洲岬東方に展開する潜水艦からいっせいに射出発艦して、上空で10機の「晴嵐」が編隊を組み、緩降下爆撃する訓練が開始された。 最初のころは昼間のみであったが、それでもエンジンの故障をはじめ、各種の事故が多発した。私の飛行機も、カタパルトで射出した直後にエンジンが止まり、高度5メートルから飛行機を海面にたたきつけるようにして着水し、フロートに皺をつくり、フロート交換した事故があった。(中略) 6月13日、完成した「晴嵐」を名古屋の愛知航空機製作所に受領にいっていた江上大尉と木本飛曹長が、七尾基地にむかって空輸中、悪天候に遭遇し、石川県三井村の山中に墜落した。江上大尉とはペナンから一緒の仲なので残念である。(中略) このころになると、日本海側にも敵の攻撃がはじまった。10日には、舞鶴から七尾に回航中の伊122潜が、珠洲岬沖で米潜に撃沈され、酒田、伏木、敦賀の各都市が大空襲を受けた。 6月20日、突然に伊13潜と伊14潜が「晴嵐」と搭乗員、整備員をおろして、舞鶴に回航していった。なにか作戦に変更があったかと思ったが、われわれには関係がない。(中略:パナマ運河攻撃から、ウルシー攻撃に作戦変更があった。8月17日射出発艦の計画) 7月23日午後2時、見送る人もない大湊を伊400潜は出撃する。水上航行のまま津軽海峡にむかった。右舷方向にのぞむ下北の山々を、見納めになる内地の最後の風景として、艦橋から飽きずに、いつまでも見つめていた。wikipediaの説明もオタク気味で、なかなか読ませる内容になっています。水冷エンジンを搭載した晴嵐のシルエットが、いい線いってます♪wikipedia晴嵐より 1944年10月、南山は高橋の操縦により魚雷発射実験に成功した。これにより高橋は、晴嵐が雷撃に向いた航空機であると確信したという。晴嵐及び晴嵐改は2機種合わせて28機が製造された。計画段階では36機以上生産予定だったが訓練用の機体すら確保できず、航空技術廠から零式小型水上偵察機2機を借りて第631空隊員の訓練をおこなった。搭乗員からは「オモチャみたいな飛行機で訓練するのか」と不満が出た。そこで第634空から瑞雲を借りて訓練を行った。 晴嵐・晴嵐改は1945年7月に作製された「海軍現用機性能要目表」においてそれぞれ「試製晴嵐」「試製晴嵐改」の名称が記されており、いずれも制式採用になってはいなかったとする説もある。第631空で晴嵐テストパイロットを勤めた高橋は、1944年11月24日に領収飛行を行い制式採用されたと述べている。<運用:実戦前に終戦> 部隊は「神龍特別攻撃隊」と命名された。晴嵐には国際法違反を承知で米軍の星マークがつけられ、米軍機と同じ銀色に塗装されていた。伊四〇〇搭載晴嵐1号機の高橋は「誰の入れ知恵だかわからなかったが、卑怯で情けない」と評している。7月20日、伊四〇〇と伊四〇一は舞鶴を出港し、21日大湊に入港する。7月23日午後2時、大港を出撃し、8月17日を攻撃予定日として航海を続けた。8月14日、伊四〇〇は伊四〇一との合流地点に到達したが発見できず、15日も待機した。この時点で「神龍特別攻撃隊」は終戦を迎え、8月16日、第六艦隊司令長官から作戦中止命令が出る。「晴嵐」が特攻に出撃することはなかった。晴嵐は、エンジン始動状態、翼を折りたたんだまま無人で射出され、洋上廃棄された。伊四〇〇では、3機をわずか10分で組み立てたという。格納段階では前述のようにアメリカ国籍マークが描かれていたが、搭乗員の希望により廃棄前に日の丸が塗装されたとされる。****************************************************************<潜水艦映画>潜水艦映画(71)が、収録データの完璧さにおいて、オタクの極致ではないだろうか。なお、潜水艦映画の一押しといえば、大使の場合『Uボート』になります。【Uボート】ヴォルフガング・ペーターゼン監督、1981年西ドイツ制作<解説>より第2次大戦を舞台にドイツ軍潜水艦の乗組員たちの行動を描く戦争人間ドラマ。製作はギュンター・ロールバッハ、監督は「昼と夜のような黒と白」のヴォルフガング・ペーターゼン、ロタール・ギュンター・ブッフハイムの原作を基にペーターゼン自らが脚色。<大使寸評>潜水艦映画のジャンルがあるほど、潜水艦とはドラマチックな兵器と言えるし、この映画の主役は潜水艦そのものかもしれない。第二次大戦中、独潜水艦乗組員4万のうち、3万人が帰還できなかったという事実は、壮大な消耗戦を想像させるとともに、戦争の過酷さを語っているだろう。goo映画UボートUボート byドングリ*******************************************************************<伊400潜のカラー映像>伊400、伊401、伊14カラー映像に廃棄前の伊400潜の雄姿が見えるのです。******************************************************************<艦内勤務>仕事の関係で呉軍港に行った際、あいた時間に退役した潜水艦を見に行ったことがあります。(この潜水艦は大和ミュージアムの斜め前に鎮座していて、ランドマークの役にもなっています)自衛隊のPAということで拝観無料であり、元自衛隊員と思われるおじさんの説明付きで内部に入ったわけですが・・・・この艦は涙滴型の戦後の国産艦であり、とぎれない技術の伝承も感じられて、大使のオタクマインドを刺激してやまないのです。吉田栄作が、自衛隊の潜水艦をレポートしています。潜水艦くろしお1/2には、最近の潜水艦の艦内勤務の一端が、垣間見える気がします。このあたりの情報までは中華のスパイにも開示OKのようですね。
2013.02.28
コメント(3)

<安藤忠雄の世界>建築家・安藤忠雄のページには、各地に点在する安藤忠雄の作品が見られます。大使もこれまでに、阪神地区の以下の作品を見てきたのです。・兵庫県木の殿堂 ・淡路夢舞台・司馬遼太郎記念館・サントリ-ミュ-ジアム天保山木の殿堂『ANDO』という本を図書館で借りたのですが、これらの作品の写真が見られるわけで、特に直島コンテンポラリーアートミュージアムが魅力的であり、ぜひ行こうと思っているのです。で、この際、安藤忠雄の世界としてまとめました。・ANDO・空中庭園、壁面緑化(復刻)・直島コンテンポラリーアートミュージアム・瀬戸内アートの楽園*************************************************************【ANDO】古山正雄著、Taschen、2007年刊<内容説明より>Philippe Starck describes him as a "mystic in a country which is no longer mystic." Drew Philip calls his buildings "land art" that "struggle to emerge from the earth." He is the only architect to have won the discipline's four most prestigious prizes: the Pritzker, Carlsberg, Praemium Imperiale, and Kyoto Prize. His name is Tadao Ando, and he is one of the world's greatest living architects. (Amazonでは日本語版のデータがなかったので、英語版のものを流用)<大使寸評>安藤忠雄作品はコンクリート打ちっ放しというイメージが強いが、地形や自然を取り込んだところに、安藤の拘りがあるのではないか♪自然に埋もれた近代的素材という・・・SFのような建築が見たいのである。この本にも、自然に埋もれた近代的建築が見られます。直島コンテンポラリーアートミュージアムが魅力的であり、ぜひ行こうと思っているのです。AmazonANDO以前の日記から『空中庭園、壁面緑化』を復刻してみます。空中庭園、壁面緑化より昨日から始まった「安藤忠雄建築展2009」をサントリーミュージアム天保山まで見に行ったのです。独学で建築を学び、今では世界各地でミュージアムなどを造る安藤さんですが・・・・・打ちっ放しのコンクリートの建築物を水、自然のなかに配する手法がいいですね。都市美とはいいがたい大阪でも、大川のサクラ植樹に目をつけた安藤さんは、さすが大阪出身ならではですね。安藤忠雄建築展2009大川の両側のビル群の壁面緑化をもくろむ安藤さんですが、これは全ての所有者の賛同をうるのは難しいでしょうね。でもなんばパークスは屋上緑化の模範例として、すでに先行しています。これだけの擬似自然が屋上にあることは、空中庭園のようで、たまりませんな~♪ということで、去年の秋からほったらかしにしていたトップの写真を変えました。なんばパークス1なんばパークス2ところで、淡路夢舞台も安藤忠雄の作品だったんですね。花博が終わったあとに、ここを訪れたんですが・・・・立体的な構成に心が躍るほどの体験だったけど、安藤の作品と今日まで知らなかったアホな大使であった。建築はすべからく自然と共生する住宅であってほしいと思う大使にとって好きな建築家を挙げると・・・・・フンデルトヴァッサーにしろ、ブルーノ・タウトにしろ、安藤にしろ、共通項は「自然」なんですね。<直島コンテンポラリーアートミュージアム>直島町-観光によると・・・・直島コンテンポラリーアートミュージアムは、今では ベネッセハウスミュージアムと言うんだそうです。それから、直島では、もう一つの安藤作品『地中美術館』が見られるそうで、これも必見ですね。【瀬戸内アートの楽園】秋元雄史著、新潮社 、2006年刊<「BOOK」データベースより>この島、まるごと現代アート!安藤忠雄設計の地中美術館、古い民家が作品に変身する家プロジェクト。美術館と一体となったホテル…。小さな島の世界的アートプロジェクトを完全ガイド。【目次】自然と歴史と現代美術(福武總一郎)/地中美術館/文化の島と見えない建築(安藤忠雄)/家プロジェクト/島民の時間を沈めた海(宮島達男)/古墳と神社のファンタジー(杉本博司)/屋外作品/島の人々と夢の記憶(大竹伸朗)/ベネッセハウス/安藤忠雄の直島ラフスケッチ/直島の歩き方<大使寸評>直島の地中美術館を見たいので、その下調べの意味もあり借りた本である。今や現代アートの直島として、世界に知られるまでになっているとか・・・そのうち行きたいのである。rakuten瀬戸内アートの楽園
2013.02.27
コメント(0)

右足捻挫もほぼ完治したし・・・・4月の伊勢志摩ハーフが近づいたので、そろそろエントリーしようとRUNNETを覗いたら、えらいこっちゃ!ハーフは定員に達していて、10Kしか残っていなかったのです。パルケエスパーニャのダルちゃんにも会いたかったが・・・・しかたないので、4月は芦屋ハーフに切り替えたのです。5月の浜坂ハーフも早めにエントリーしないと埋まってしまうかも・・・・ということで、芦屋ハーフと浜坂ハーフの2件のエントリーを済ませたのです。で、今年のエントリー計画を以下に定めたわけです。・4/14 芦屋ハーフ・5/26 浜坂ハーフ・6~9月 近場の10Kまたはハーフを1件/4ヶ月ほど・10月 淀川ハーフ・11月 神戸マラソン・12月 三田ハーフ大使の場合、体が続くかぎりは、まだスピードを追求したいわけで…ハーフマラソンを狙うことになります。(フルマラソンはきついで)
2013.02.26
コメント(4)

今回買った『おどろきの中国』の著者は、2011年のベストセラー『ふしぎなキリスト教』の社会学者カップルに宮台真司を加えた豪華な社会学者トリオになっています。で、漢民族の病理が解明できるのではないかと期待して読み進めています(大使、動機が不純です)なお、橋爪大三郎さんの奥さんは中国人なので、日常的に中国に接している最強のチャイナウォッチャーとも言えるようです。【おどろきの中国】橋爪大三郎×大澤真幸×宮台真司著、講談社、2013年刊<「BOOK」データベースより>そもそも「国家」なのか?なぜ日本人の「常識」は彼らに通じないのか?日本を代表する三人の社会学者が対症療法ではない視座を求めて白熱の大討論。【目次】第1部 中国とはそもそも何か(中国は「国家」なのか?/二千年以上前に統一できたのはなぜか ほか)/第2部 近代中国と毛沢東の謎(なぜ近代化が遅れたのか/明治維新とどこがちがったか ほか)/第3部 日中の歴史問題をどう考えるか(伝統中国は日本をどう見ていたか/中国人の認知地図 ほか)/第4部 中国のいま・日本のこれから(「社会主義市場経済」の衝撃/トウ小平のプラグマティズム ほか)<大使寸評>この本の著者は、2011年のベストセラー「ふしぎなキリスト教」の社会学者カップルに宮台真司を加えた豪華な社会学者トリオになっています。で、漢民族の病理が解明できるのではないかと期待したわけです。(大使、動機が不純です)rakutenおどろきの中国読みながら、ラインマーカーで勘所をマーキングしているのだが・・・・ま~ カラフルなこと♪ それだけ読みどころが多いわけですね。で、マーキングヵ所をメモしておきます。エッセンス部分を紹介します。<安全保障が何より大事>p55~59大澤:「ホウ(邦の下に巾)」というのは、典型的には三国志の劉備と関羽と張飛に見られるような関係性です。仲間のためなら、自分のすべてを犠牲にしてもかまわないという猛烈な友情によって結ばれたグループで、互いに兄弟以上に兄弟になり、そこでは究極の利他性が発揮される。小室さんによれば、これが中国の核になっていて、ホウの内と外ですべてが変わってしまう。ホウの中では、約束や規範は、もちろん絶対的です。しかし、逆に、ホウの外は極端に言えば無法地帯になる。 つまり中国社会はダブルスタンダード、ダブル・ノルムの社会だ、というわけです。(中略) ホウを形成しているのは、非常に小さな、結束力の固い集団をつくるのには適した論理だと思います。そうすると、ふたたび、最初のほうから言っている疑問が出てくるんですよ。 中国というのは、やっぱり圧倒的な大きさに特徴があるんですよね。たとえばインドと比べたってそうでしょう。だいぶ後になってからムガール帝国などができますけど、インドの半島はなかなか統一されなかった。そのことを思うと、中国がいかに早い段階から大規模な統一を成し遂げたかがわかる。 そういう非常に大きな統一性をつくる論理と、「ホウ」のようなきわめて結束力の固い仲間をつくる論理。これは一見、水と油以上に異なった、対象的な社会の形成原理である感じがします。この両極に分かれた二つの中国像は、どの角度から眺めるとひとつの像を結ぶのでしょうか?橋爪:どんな社会にも、大事な価値があり、それを実現するために、人間関係や組織をつくるのですが、社会ごとにその優先順位が微妙にちがっている。 中国を見ていてつくづく思うのは、安全保障の優先順位がきわめて高い。政府が存在する理由は、安全保障のためと言ってもいいぐらいで、そのことを誰もが深く理解しているんじゃないか。法家も儒家も、基本はやっぱり、安全保障をどうするかという問題だった。 いま話のあった「ホウ」も、それが結ばれる動機は安全保障です。 「ホウ」は血縁とちがって、任意に設定できる。契約の一種ですね。そして、血縁や宗族とちがって、物理的実力をそなえることもある。血縁集団は運命的なもので、選択の余地がない。官僚機構は、誰でも加われるわけではない。どちらからもはみ出した流動的な人びとは、どうにかして、第三の自発的組織を結成しようとする。ビジネス。商業。それから、組織暴力団。組織暴力団は「ホウ」の典型です。 よく考えてみると、孔子のつくった学校も、血縁でも官僚機構でもないわけで、「ホウ」みたいなものだ。三国志も水滸伝も「ホウ」の世界です。 「ホウ」は社会学でいう、中間集団なのですね。トクヴィルはアメリカを観察し、中間集団をつくるのがうまい点がアメリカを理解するカギだと考えたが、中国を理解するカギも、中間集団かもしれない。(中略) 中国の場合、中間集団は存在してもいいが、第一に、政府に従うこと。第二に、最後の最後には血縁を上回ってはならないこと。こういうふうに、上と下で挟まれた、限定的な中間集団をつくるという特色があると思うんです。 このことを補助線として、中国がなぜ世界でもっとも安全保障を重視する人びとだと言えるのか、のべてみたい。 中国には、都市国家がある。都市国家は、城壁で防御されている。ここまでは世界共通で、インドでも中東でもヨーロッパでも例外でない。 でも中国の人びとは、これで十分だと思わない。そこで都市国家の城壁に加えて、どこまでも続く城壁(長城)をもう一重、遊牧民との境界地帯にこしらえた。こんなことをしたのは中国人だけです。 政府に命令されたにしても、農民自身が、この城壁が大事だと理解できなければ、こんなものは建設できない。つまりそれだけ安全保障の優先順位が高い。遊牧民族が攻めてきたらどうなるか、農民も身にしみて知っている。 「ホウ」のことを私があんまり強調しなかったのは、こういう任意の人間関係は、個々人の安全保障のためには有益だし、中間集団をつくりだす論理としてはよいのだけれど、行き過ぎると有害になるからです。行政機構のなかにこれが生まれることを、「党」という。党は、警戒の対象です。行政機構の合理性を阻害し、党派闘争を生み、秩序を混乱させるもとになる。 よく考えてみると、中国共産党も、「ホウ」の一種だと考えられる。中国共産党や人民解放軍は、官僚機構である以前に、「ホウ」なんじゃないか。その「ホウ」が、まず軍事力を手に入れる。そして、実力闘争によって政府を乗っ取り、官僚機構に転換していくという順序を踏んでいる。国家主席とか党総書記とか中央委員とかいろいろ言うけど、その内実は「ホウ」であるという側面を、中国建国のあとも残している。 なるほど、これが上海閥とか太子党と言われる中国特有の「ホウ」であり、中国をとくカギなんでしょうね。『おどろきの中国』1
2013.02.25
コメント(0)

今回買った『おどろきの中国』の著者は、2011年のベストセラー『ふしぎなキリスト教』の社会学者カップルに宮台真司を加えた豪華な社会学者トリオになっています。で、漢民族の病理が解明できるのではないかと期待して読み始めたところです(大使、動機が不純です)【おどろきの中国】橋爪大三郎×大澤真幸×宮台真司著、講談社、2013年刊<「BOOK」データベースより>そもそも「国家」なのか?なぜ日本人の「常識」は彼らに通じないのか?日本を代表する三人の社会学者が対症療法ではない視座を求めて白熱の大討論。【目次】第1部 中国とはそもそも何か(中国は「国家」なのか?/二千年以上前に統一できたのはなぜか ほか)/第2部 近代中国と毛沢東の謎(なぜ近代化が遅れたのか/明治維新とどこがちがったか ほか)/第3部 日中の歴史問題をどう考えるか(伝統中国は日本をどう見ていたか/中国人の認知地図 ほか)/第4部 中国のいま・日本のこれから(「社会主義市場経済」の衝撃/トウ小平のプラグマティズム ほか)<読む前の大使寸評>この本の著者は、2011年のベストセラー「ふしぎなキリスト教」の社会学者カップルに宮台真司を加えた豪華な社会学者トリオになっています。で、漢民族の病理が解明できるのではないかと期待して読んでみます。(大使、動機が不純です)rakutenおどろきの中国読みながら、ラインマーカーで勘所をマーキングしているのだが・・・・ま~ カラフルなこと♪ それだけ読みどころが多いわけですね。で、マーキングヵ所をメモしておきます。p19~23橋爪:「国家」って漢字で書くけれど、中身はヨーロッパの概念なんですね。で、ヨーロッパの国家がいつできたかというと、だいたい400年ぐらいの歴史しかない。フランスとかドイツとか、イングランドとか、そういう人間集団のまとまりができて、国家へと形成されていった。そしてその考え方を世界中に広めて、日本も受け入れているわけです。だから、「中国は国家だろうか?」という疑問になる。 これは、ヨーロッパのものさしで、中国のことが測れるか、という疑問なわけです。 で、そのものさしの中身を見てみると、国家はまず、世俗のものである。教会じゃない。国家は宗教でなくて、政治だけを行う。これはキリスト教文明の伝統のなかで、だんだんそうなってきたんですけど、このものさしは中国を測るのに適当ではないんです。 いまの中国がどれぐらいさかのぼれるかというと、400年どころじゃなく、少なくとも2200年前にさかのぼる。秦の始皇帝のときです。ここで、統一国家としての中国が、出現した。それから、現在につながっている。中国を理解するには、それだけ長い時間が必要なんです。今から2200年前、ひょっとすると3000年かもっと前に、中国の骨格が出来あがった。ヨーロッパのものさしでは、理解しにくいものなんです。 もともと日本人は、中国とのつきあいが長いので、ヨーロッパの「国家」なんていう概念を使わないで、中国をそれ自身として、千年以上にわたって理解してきた。でも、その理解の補助線(儒教とか仏教とか、道教とかの知識)を忘れてしまって、明治になってからヨーロッパの概念とものさしで、中国のことを考え直してみたら、前よりわからなくなってしまった。宮台さんの指摘する、ふつう国家を成り立たせるパーツ(民族、言語、文化、宗教・・・)が、パーツになっていると見えないんです。なんて奇妙だ、ということになる。宮台:ようは、中国はいわゆる国家ではないということですね。そうすると、ただちに二つ疑問がわきます。 ひとつは、国際関係のゲームに関連します。このゲームの主体はもちろん国家ですね。中国だって、その意味では国家です。とすると、中国は「国家だけれど国家ではない」」ということになる。そしてこの状況は、かりに中国が共産党独裁を脱して民主化したとしても、変わりません。ならば、ぼくらは国際関係のゲームで、 中国に何を期待してはいけないのかが気になります。 もうひとつは、中国が「国家だけれど国家ではない」がゆえに、採用できない政体区分があるのかどうか。たとえば、中国は民主制を採用できないということがあったりするのかどうか。独裁制であれ、寡頭制であれ、民主制であれ、こういった政体区分はヨーロッパの近代を前提にしたものだからです。 今後の議論のために伏線を引くと、民主制の対立概念を独裁制や寡頭制だとする政治学者もいるけど、本来、デモクラシーの反対概念は、シオクラシー(神のなす政治)です。だから、中国共産党を神の織りなすパンテオンだと理解したり、毛沢東を神だと見なせば一貫しそうな気もしますが、この場合、中国は独裁制でも寡頭制でも民主性でもあり得ないことになります。橋爪:それはとても大きなテーマなので、この本全体を通じて、みんなでじっくり考えていきましょう。p24~25橋爪:中国人自身も、自分を把握できないところがあるんです。中国の留学生が宮台さんのところへ来て、「中国人だけは信用してはいけない」って言ったそうですけど、これを言っているのは中国人でしょ?「クレタ人はウソつき」のパラドクスとそっくりだ。これだと、なにを言っても審議不明になる。 それから、「共産党は大嫌いだけど、中国のことは愛している」という話。これはいまに始まったことではなくて、清朝だったら、満州族の王朝や役人はまあ嫌われていた。中国の人びとは、官僚が嫌いなんです。でも、郷土愛にあふれ、国は統一されていなければと思っている。官僚は嫌いなのに、統一国家が大好きなんて、矛盾しているわけです。 中国人自身でさえ矛盾しているのだから、中国について客観的に説明しているテキストを、中国人自身の書いたものの中から探すのはなかなか難しい。 そこで、観察者が外から理解するしかないのですが、その責任は第一に、日本人にあると思う。でも日本人は、これを怠ってきた。誤解に誤解をかさねて、愚かな戦争までひき起こした。その次に責任があるのは、世界の覇権国家。イギリスもアメリカも、フランスもロシアもドイツも、中国を研究してきた。それなりに成果を収めたけれども、まだ中国の本質を理解するところまで行っていないと思う。 つまり中国は、まだ謎だらけなんです。それが、私が中国に興味を持つ理由。そして、みなさんと集まって、ディスカッションしたいと思った理由です。大澤:見方によっては、中国は、社会科学のもっとも重要な試金石になっているわけですよね。宮台:試されていますね。大澤:ごくまれな、小さな集団に関して、説明できない矛盾がひとつあるのであれば、まだ「例外」として片付けて、社会科学の本体はおおむね無傷ですみます。しかし、中国人は世界でもっとも大きな集団で、地球上の人間の5人に1人は中国人。なのに、その社会の仕組みや構造を説明できないということになると、社会科学にとっては決定的な欠落になってしまう。だから、中国について論じるということは、中国について知るだけではなくて、社会科学の理論を徹底的に鍛え直すという意味があります。中国は、社会科学のもっとも重要な試金石になっているようですね。「中国人自身にも分からないことが、我々どシロウトに分かる訳がない」という気がするが・・・でも、それらを知った上で、戦争を回避する道を模索する必要があるのでしょう。中国漁船の虎網が東シナ海の資源減少に表れているようですが、今さえ良ければいい(後先考えない)漢族に世界はたじろいでいます。
2013.02.24
コメント(0)

先入観を排して図書館や本屋で本を探すのもいいだろう。それから、書評サイトをさまようのもいい方法ですね。晴走雨読でわりに暇な大使であるが・・・・朝日の書評アーカイブに『日本語は生きのびるか―米中日の文化史的三角関係』という書評があることに気づいたのです♪日本語は生きのびるか―米中日の文化史的三角関係より<国際的な発信力を高める必要性:小杉泰(京都大学教授) > 日本の文化は千年以上にわたって中国の影響を受け、近代には西洋、特に英米の影響を受けて発展してきた。グローバル化時代の今後、日本語はどうなるかを本書は論じている。博識と豊富な体験にもとづく比較文化論は読者を飽きさせない。 その基本認識は、国際的な文化関係は不平等、不均衡という点にある。国家は主権の平等を前提とし、経済は互恵で成り立っていても、文化はそうではない。世界には中心的で覇権的な言語とそうでない言語がある。 英語はいまや、世界の共通語と化した。ヨーロッパや中国の文化に詳しい著者は、過去半世紀の間に欧州連合(EU)内でも英語が共通語として広まった様子を描いている。また漢語はかつて東アジアの中心言語だったが、今では中国でさえ英語学習熱が高い。 著者が日本語にとって死活的な現実として指摘するのは、この言語が一国でしか使われていない点である。複数の国にまたがる言語は、特定の国の浮沈を乗り越えて生きのびうる。日本語はそうではない。 となると、日本の国際力を高めることが日本語が生きのびるために必要であり、今こそ、グローバル化に対応する言語戦略を立てなければならない。覇権言語を学ぶとともに、母語の文芸を鍛える方途が求められる。 具体的な教育法として、日本の古典を優れた英訳で読む、という手法が紹介される。訳文と原文を照らしながら読解すると一挙両得というのが面白い。 本書が文化的な国際関係に照らして日本と日本語の置かれた現状に警笛を鳴らしているのに対して、カナダで日本語を20年以上も教えている金谷武洋氏は『日本語は亡(ほろ)びない』(ちくま新書)で、外国語としての日本語の隆盛を説いている。日本語は海外で空前の学習ブームを迎えているのみならず、強靱(きょうじん)な生命力を持つという。 どちらの書にも共通する論点は、「日本語人」が国際的な発信力を高める必要性である。グローバル化時代を生きのびる鍵が、発信力を持つ言語にあることは疑いを入れない。 ◇平川祐弘著、河出ブックス、2010年刊<「BOOK」データベースより>ときに言語は亡びる。日本語の興亡は、日本の運命に直結する。文化史的に見て、かつての中国、今日の米国のような中心国に対し、日本は周辺国である。これまで日本人は、優れた外来文化は積極的に受容しつつ、自らの主体性は維持してきた。グローバル化が加速する現在、母語である日本語とともに、支配語である英語をいかに習得すべきか。そして世界といかに対峙すべきか。国際文化史を背景に考察する、画期的な日本語論。 <読む前の大使寸評>水村美苗著『日本語が亡びるとき』もかなりセンセーショナルな題名であったが、この本の題名もそれに匹敵するほどセンセーショナルであり・・・・大使のナショナリズムがうずくのです(笑)Amazon日本語は生きのびるか水村美苗著『日本語が亡びるとき』もかなりセンセーショナルな題名であったが、この本の題名もそれに匹敵するほどセンセーショナルであり・・・・大使のナショナリズムがうずくのです(笑)冗談はさておいて・・・・・この書評サイトの関連記事がお奨めです。<この記事に関する関連記事>・英語教育はなぜ間違うのか [著]山田雄一郎・日本語が亡びるとき-英語の世紀の中で [著]水村美苗・中国外交の新思考 王逸舟著 責任ある「大国」への道筋を提言・我的日本語 [著]リービ英雄 ・漢字を飼い慣らす-日本語の文字の成立史 [著]犬飼隆・日本人にとって英語とは何か-異文化理解のあり方を問う [著]大谷泰照 ・メインストリーム 文化とメディアの世界戦争 [著]フレデリック・マルテル・大国政治の悲劇―米中は必ず衝突する! [著]ジョン・ミアシャイマー・聖書の日本語―翻訳の歴史 [著]鈴木範久・言語関連の本byドングリ
2013.02.23
コメント(0)

<中国本の衝動買い>本屋で「おどろきの中国」を手にして立ち読みしていたところ・・・・例のやまいが出て、また衝動買いをしてしまったのです。我が蔵書録にも追加したので、衝動買いの軌跡を以下にたどってみます。2005年から2011年までの間に空白期が見えるけど、2011年に中国漁船衝突事件があったように・・・・中華の自己中心的な論理が世界中に再認識された時期ですね。なお、今回買った「おどろきの中国」の著者は、2011年のベストセラー「ふしぎなキリスト教」の社会学者カップルに宮台真司を加えた豪華な社会学者トリオになっています。で、漢民族の病理が解明できるのではないかと期待して読んでみます。(大使、動機が不純です) <中国関連の本>レアアースの禁輸、尖閣諸島沖事件以来、危機感を持ってフォローしています。フォローしているネット情報は多いけど、中国関連の蔵書は意外と少ないのです。それから、台湾関連の蔵書も含めるものとします。・おどろきの中国(2013年)・「無法」中国との戦い方(2012年)・2014年、中国は崩壊する(2012年)・2013年の中国を予測する(2012年)・日中もし戦わば(2011年)・中国化する日本(2011年)・中国ビジネス2012(2011年)・ほんとうは日本に憧れる中国人(2005年)・やがて中国の崩壊がはじまる(2001年)・台湾人と日本精神(2001年)孔子批判7************************************************************************【おどろきの中国】橋爪大三郎×大澤真幸×宮台真司著、講談社、2013年刊<「BOOK」データベースより>そもそも「国家」なのか?なぜ日本人の「常識」は彼らに通じないのか?日本を代表する三人の社会学者が対症療法ではない視座を求めて白熱の大討論。【目次】第1部 中国とはそもそも何か(中国は「国家」なのか?/二千年以上前に統一できたのはなぜか ほか)/第2部 近代中国と毛沢東の謎(なぜ近代化が遅れたのか/明治維新とどこがちがったか ほか)/第3部 日中の歴史問題をどう考えるか(伝統中国は日本をどう見ていたか/中国人の認知地図 ほか)/第4部 中国のいま・日本のこれから(「社会主義市場経済」の衝撃/トウ小平のプラグマティズム ほか)<読む前の大使寸評>この本の著者は、2011年のベストセラー「ふしぎなキリスト教」の社会学者カップルに宮台真司を加えた豪華な社会学者トリオになっています。で、漢民族の病理が解明できるのではないかと期待して読んでみます。(大使、動機が不純です)rakutenおどろきの中国【「無法」中国との戦い方】古森義久著、小学館、2012年刊<内容紹介より>「中国を刺激するな」「ホワイトハウスも日中交戦は望んでいない」「日本の強硬論が戦争を招く」――尖閣諸島の国有化以降、日本側の毅然たる対応が、日中間の戦争を引き起こしかねないという批判が一部で起きています。しかし著者の古森氏は、「中国を刺激するな」的なこの種の主張は、中国側の尖閣奪取への意欲を増長するだけだとして、米国の中国研究者の次のような警告を紹介しています。「中国が、東シナ海の尖閣諸島に対してはまだ南シナ海でのような攻撃的な態度をとっていないのは、紛争相手の日本が、東南アジア諸国よりも強い立場にあるからです」――。つまり、「相手が弱い」と判断すれば、ためらうことなく軍事的手段をとるのが中国の常套手段だと、著者は看破します。さらに米国の足元を揺さぶる中国の熾烈なロビー活動等も紹介。他では読めない論考が満載です。 <大使寸評>他力本願でひたすら中国の自壊を待つのも方便だが、やや情けないので・・・・アメリカ流の戦い方を知っておくことも肝要かと思い、本屋で衝動買いした本です。「共産党支配が続く限り、反日暴動は繰り返される」と著者が説くとおり、日本の敵は中国共産党であり、中国人民ではないのだ。Amazon「無法」中国との戦い方【2014年、中国は崩壊する】宇田川敬介著、扶桑社、2012年刊<内容紹介より>13億の人民の暴走が始まる!尖閣諸島の奪取に失敗し、頼みの経済成長も減速。やがて、自壊する中国。日本人よ準備はできているか? ■本書の構成第1章 尖閣諸島で敗北した中国第2章 日本人が知らないメンツ社会第3章 中国経済の問題第4章 中国崩壊とその後<大使寸評>他力本願になるけど、ひたすら中国の自壊を待つわけですね。Amazon2014年、中国は崩壊する 2014年、中国は崩壊するbyドングリ【2013年の中国を予測する】宮崎正弘×石平、WAC BUNKO、2012年刊<amazon紹介>より第1章 中国のバブルはとっくにはじけている第2章 中国ならやりかねない奇妙奇天烈な経済対策第3章 「造幣局経済」のツケは第五世代指導部に回された第4章 世界中でチャイナ・バッシングが起こっている第5章 貧乏クジを引いた薄煕来第6章 人民解放軍が尖閣諸島を占領する日第7章 「二十一世紀型暴動」は中国に乱世をもたらすか終 章 「新しい中国」とどう向き合えばいいのか<大使寸評>チャイナウォッチャーの宮崎さんと日本に帰化した石平さんが掛け合いで説く中国が、すごい訳です。お二方ともディープで歯に衣着せない物言いなので、ま~すごいこと♪Amazon2013年の中国を予測する新華僑を許容できるか?byドングリ【日中もし戦わば】マイケル・グリーン×張宇燕×春原剛×富阪聰、文春新書、2011年刊<amazon紹介>より緊張高まる日中両国だが、実際に戦ったらどうなるのか。日米中を代表する専門家・ジャーナリストが一堂に会し激論を交わした。<大使寸評>人民解放軍の暴走を抑えることのできるのは共産党中枢9人のうち2人だけという、薄氷を踏むような文民統制システムが怖いわけで・・・・その中華のシステムを究明したいわけだけど、日米の専門家にしても不透明さは変わらないようです。この本の詳細については遅れてきた帝国主義3参照。Amazon日中もし戦わば【中国化する日本】與那覇 潤著、文藝春秋、2011年刊<内容紹介>より日本の「進歩」は終わったのか──ポスト「3.11」の衝撃の中で、これまで使われてきた「西洋化」・「近代化」・「民主化」の枠組を放棄し、「中国化」「再江戸時代化」という概念をキーワードに、新しいストーリーを描きなおす。ポップにして真摯、大胆にして正統的な、ライブ感あふれる「役に立つ日本史」の誕生!<担当編集者から一言>後生畏るべし、とはよく言ったもの。この本は弱冠32歳の日本史学者が軽やかなタッチでものした、まったく新しいライヴ感あふれる日本通史です。高校生レベルの知識だけを前提にしながらも、次々と日本史の常識がくつがえされ、「真説」が提示されます。全体を貫くキーワードは「中国化」と「江戸時代化」。教科書の常識とアカデミズムの行儀よさを突き抜け、いまの社会にも役に立つ「日本史」の誕生には、文科省もびっくり!?<大使寸評>それにしても、中国が嫌いなはずの与那覇先生は、そういう感情を表に出さず、中国を客観視して述べるところが、さすが歴史学者という感じで・・・・歯がゆいのです。【中国ビジネス2012】日経BPムック、日経BP社、2011年刊(1エントリー文字数制約により省略)【ほんとうは日本に憧れる中国人】王敏著、PHP研究所、2005年刊(1エントリー文字数制約により省略)【やがて中国の崩壊がはじまる】ゴードン チャン著、草思社、2001年刊(1エントリー文字数制約により省略)【台湾人と日本精神】蔡焜燦著、小学館、2001年刊(1エントリー文字数制約により省略)
2013.02.22
コメント(0)

NHK特集「3Dプリンターで変わる“モノづくり”」を紹介します。おもちゃのフィギュア造りが劇的に値下がりするのではないか、また人工骨、医療用シミュレーション器具などにも革命的な普及が進行中のようです。3Dプリンターで変わる“モノづくり”より 先ほど紹介した、私のフィギュアなんですが、どうやって作ったのかというと。専用のカメラを使って、体のサイズを測定してデータを取っていきます。そのデータを3Dプリンターに入力して、作っていったんです。そして出来たのが、このフィギュアです。16時間ほどで完成しました。去年(2011年)3Dプリンターを購入したという、さいたま市の会社員、加藤雅さんです。アメリカから個人輸入で10万円で手に入れました。まずは、パソコンを使ってデータを作ります。そして、作業開始。「お風呂の排水溝のふたですかね?」ちょうどいいサイズのものが見つからず、3Dプリンターで作ったんだそうです。3Dプリンターは個人のアイデアを簡単に形にすることができるため、物作りの担い手が爆発的に増えると予想されています。先端技術と社会との関わりに詳しい長沼博之さんは、3Dプリンターの普及によって、産業構造が大きく変わると言います。データを元に、クリーンルームで人工の骨を作りました。ポイントになるのが材料です。骨に近いリン酸カルシウムという物質を使います。移植後の画像を見てください。そして、右が2年後の画像、境目がわからなくなっています。人工の骨が同化したんだそうです。形が複雑で、しかも患者ごとに違うものが作れる3Dプリンターは医療現場にぴったりのようですね。3Dプリンターの主な方式です。・積層型:樹脂を溶かして吹き付ける。・粉末型:粉末状の原料とのりの噴射を繰り返して固める。・インクジェット型:樹脂を吹き付け、光で固める。・バスタブ型:液体樹脂を光で固める。WEDGEの記事にも、革命的な3Dプリンタが出てきます。3Dプリンタはモノづくりに「革命」を起こすのかよりQ:最近メディアでも3Dプリンタが話題になっています。また、去年、クリス・アンダーソンの著作『makers―21世紀の産業革命が始まる』(NHK出版)も話題になりました。本書でも「気軽に世界レベルの仕事ができるようになった」とあります。こういう状況の要因として、本書では「環境と道具」だと指摘されています。まずその環境とはどういうことでしょうか?A:ひとつは眼に見える物理的な環境があげられますね。3Dプリンタだけでなく、データを作るためのソフトやコミュニケーションツールとしてのソーシャルメディア。そういった環境の出現により、データを作り、コミュニケーションを図り、実際に形を作るといったことが、そのレベルはともかくとしてプロでなくてもできるようになりました。 また、一昔前であれば「自分でモノづくりをするしメーカーになりたい」と考えても親や同僚から、起業自体を止められることが多かった。しかし、最近ではひとりでビジネスをやるような人が増えていると感じます。たとえば、コワーキングスペースへ行くと、モノづくりに限らず小規模の新しいビジネスを立ち上げている人たちがこんなにもいるのかということに驚かされます。近頃では、世間的にも起業すること自体のハードルが下がっていると思います。 さらに、最近では今までなら大企業しかやらなかったような最終製品の製作を、中小製造業の会社がベンチャー企業などの若い人たちと手を組んで製作するようになった。その背景にはそれら中小製造業も代替りし、二代目、三代目の経営者が新しいことをやっていこうという思いも間違いなくあります。しかし、幸か不幸か長引く不況で大企業からの下請け仕事が減少し、逆にそれまで手を出せなかった最終製品を作る部分まで進出できるようになった。「メイカーズ革命の最前線」より、気になるヵ所を再掲します。メイカーズ革命の最前線より たとえば、自宅のパソコンでオリジナル食器を立体デザインする。ファイルを3Dプリンターに送れば、自動的に樹脂が塗り重ねられ、設計図通りの食器が完成する。3Dプリンターとはいわば紙にインクを吹きつけて印刷する家庭用プリンターの立体版だ。素材をチタンやガラス、金属などで作ることもできる。 技術的にはそこまで来た。となれば、本書が指摘するように、ものづくりが資本集約型の大量生産だけでなく、個人や小企業によるニッチ産業モデルに回帰する可能性は十分ある。目の肥えた消費者だけのために、新しいアイデアや技術を盛り込んだ商品を作る企業が数千、数万の単位で続々と生まれても、けっしておかしくないだろう。 そこまでは著者の見立てに賛成だが、この潮流が新興国に雇用を奪われている先進国の製造業を復活させ、雇用を後押しする、との見解はやや楽観的すぎるのではないか。 労賃の安い中国から製造業を取り戻したとしても、熟練工いらずのデジタル工作機械が生むメイカーズがどれほどの雇用を生むだろう。ネット革命が必ずしも雇用増をもたらしていないように、製造業革命も、そこが気がかりだ。後で知ったのだが・・・・実際に見たわけではないが、巷では3Dプリンターを備えたシェアオフィスが既に存在し、3DCADの設計図そのものが商品となりつつあるようです。バカの一つ覚えのように海外進出を模索するトッツアン経営は遅れているのかも?モデル試作が3Dプリンターの場合は従来の金型より100分の1のコストでできるそうで、これはもう革命ですね。
2013.02.21
コメント(2)

今回借りた7冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば「マンガ&日本アパッチ族」でしょうか。西原理恵子、東海林さだお、小松左京を括るものは「マンガ」であり、廃墟と小松左京を括るものとは、大阪砲兵工廠に巣食う「日本アパッチ族」になります。なお、「峠」は大作であるが今回の目玉というか、2週間の期限では読みきれないと思うのですが。<大学図書館>・どうころんでも社会科・もっとコロッケな日本語を・地中の廃墟から<市立図書館>・さよなら小松左京・毎日かあさん4・アジアMANGAサミット・「峠」1 「アパッチ族」アンソロジーbyドングリ*************************************************************【どうころんでも社会科】清水義範×西原理恵子著、講談社、2002年刊<「BOOK」データベースより>沖縄の人はどうして北海道の昆布をたくさん食べるの?リアス式海岸のリアスってなに?素朴な疑問を解き明かせば社会科の奥深さ、面白さの虜に。独自の人生哲学に裏打ちされた西原ガハクのマンガも、ますます過激に冴えわたる痛快エッセイ。『おもしろくても理科』に始まった「お勉強」シリーズ第3弾。 <読む前の大使寸評>この本の売りは、西原理恵子のマンガか清水義範のエッセイか?と問われても、清水義範who?の大使である。だけど、清水義範さんのエッセイも、薀蓄やペーソスもそれなりに良さそう。西原理恵子がメジャーになった今では、このコンビの本はもう出ないだろうな~。(楽天ブックスでは取り扱ってないので、Amazonで検索下さい)【もっとコロッケな日本語を】東海林さだお著、文藝春秋 、2006年刊<「BOOK」データベースより>長年にわたるドーダ学研究の成果を発表すべく、フィールドワークの現場として選ばれたのは銀座のクラブ。果たしてそこは宝庫であった-。懐かしの歌声喫茶で大声を張りあげ、自分で打った蕎麦に舌鼓をうち、標高4.5メートルの“日本一低い山”に登る。そして読み物屋・ショージ君の理想とする文章とは。<読む前の大使寸評>知る人ぞ知る♪ショージ君はエッセイの達人なんですね。最強のエッセイストを選ぶとなると、大使としては兼好法師、米原万里、ショージ君あたりになるわけです。「文章の書き方、教えます」という、直裁な章もあり参考になります。ユーモア路線で、破れかぶれが一番大事とのことです。つまり・・・・一に破れかぶれが大事、二にダメもと、三にギリギリの下品。最強のエッセイストrakutenもっとコロッケな日本語を【地中の廃墟から】河村直哉著、作品社、1999年刊<「BOOK」データベースより>大阪城公園の地下には、アジア最大の兵器工場の廃墟がいまも眠っている。45人の記憶の中の歴史―どのような意識で膨大な死者を生み出し、そして忘却したのか。 <大使寸評>大阪城公園から何を連想するかといえば、大使の場合は「日本アパッチ族」を通じて知った大阪砲兵工廠になるわけです。今では、広大な公園の中に工廠を示す構造物はほぼ消滅していて・・・・この本などでよすがを偲ぶしかないようです。大阪ビジネスパークの明るいホテルで聞く、工廠関係者への聞き取りには、時を隔てて光と闇が現れてくるが・・・・戦後、日本人はこの廃墟をどのように忘れたのかと、著者は問うています。(楽天ブックスでは取り扱ってないので、Amazonで検索下さい)この本の一部を紹介します。<工廠跡の闇―アパッチ族>p208~210 「戦後」は加速する。 1955年、自由民主党が結成され55年体制が成立した。神武景気といわれる大型景気の時代に入り、56年の経済白書には有名な「もはや戦後ではない」という言葉が登場する。日本は高度成長の明るい坂道をかけのぼっていく。 ぼくは今日も、大阪城公園、大阪ビジネスパーク、森之宮、そして京橋を歩いている。それは、ぼくの一部になっている。忘れられた地、ごまかされた地、欲望の発熱するような地。この日本で、前々からそれはぼくの一部だった。 東京タワーが完成し、長嶋茂雄がデビューした58年。この明るい日本の夜な夜な、公園整備が本格化していた大阪砲兵工廠の跡地の闇に、男たちがあらわれるようになる。男たちは組を作り、立ち入り禁止の一帯から金属類を掘り出した。新聞は、当時人気のあった西部劇にちなんで、彼らを「アパッチ族」と名づけた。 ほとんどは在日韓国・朝鮮の人たちだった。日本の復興から繁栄の正史の裏で、在日の人たちの戦いが工廠の跡地に刻まれていくことになる。在日二世の作家、梁石日さんもアパッチとして跡地に忍び込んだ。 こわいですよ、夜の工廠の跡は。あっこはね、ふつうの人は入らないからね、あんなとこ。あれはもうほんとに、昼、あの横通っていくでしょ、環状線かなんかで。昼見ても気持ち悪い。広大だしね。もう瓦礫の山ですからね。夜なんかは、もう。 戦後13年ですか。(市内には)もう焼け跡とかなかったです。廃墟っていうのはあそこぐらいのもんじゃないかな。当時ね、第二寝屋川をはさんだ工廠の対岸にアパッチ部落があってね。朝鮮人集落ですけどね。バラックですよ。貧しい。朝鮮料理の香辛料のにおいとか、それから共同便所だから、そんなにおいとかね。夜、そこに集まって、弁天橋のあたりから忍び込むんです。【さよなら小松左京】小松左京著、徳間書店、2011年刊<「BOOK」データベースより>新発見の短篇小説やラジオ台本や創作ノートに鼎談・インタビュー、多種多様な友人・関係者の証言などで構成する永久保存版パーフェクトガイド。手塚治虫との貴重な対談CD付。 <大使寸評>小松左京といえば、処女長編作品の「日本アパッチ族」の面白さが衝撃的であった。「日本沈没」などの大作もあるが、大使にとってのベストは「日本アパッチ族」になるのです。大阪在住の小松さんだから書けたSFだったかも知れないですね。漫才の原稿や漫画も書いた小松さんであるが・・・・多芸、多彩な関西人だったと思うのです。大阪万博のプランナーとして、梅棹忠夫や岡本太郎と親交があったようだが・・・SF作家の枠に収まりきらなかった人である。さよなら小松左京♪rakutenさよなら小松左京【毎日かあさん4】西原理恵子著、毎日新聞社、2007年刊<「BOOK」データベースより>戻ってきた夫・鴨ちゃんとの輝く日々を描くシリーズ最高の描き下ろし、一挙20ページ収録。 <大使寸評>カンボジア取材や鴨ちゃんが亡くなるシーンもあり、笑ったり、シュンとしたりと、見どころの多い本になっています。rakuten毎日かあさん4【アジアMANGAサミット】関口シュン×秋田孝宏著、子どもの未来社、2005年刊<「MARC」データベースより>「アジアMANGAサミット」のあゆみ、第5回日本大会開催を成し遂げたマンガ家たちの記録を収録。日本、中国、韓国、香港、マレーシア、台湾など、アジアに広がるマンガ文化の現状と未来を展望する。 <大使寸評>アジア5ヶ所でのサミット開催レポートや世界9ヶ所のマンガ事情など読みどころ満載であり、漫画ファンにはお奨めです。rakutenアジアMANGAサミット【「峠」1】司馬遼太郎著、文藝春秋、1972年刊<「BOOK」データベースより>古書につき、データ無し。<読む前の大使寸評>司馬遼太郎の紀行文などはよく読んだが、大作小説を読むのは、「竜馬がゆく」以来で約半世紀ぶりではないだろうか(そんな大仰な)(楽天ブックスでは取り扱ってないので、Amazonで検索下さい)*************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。2/03図書館大好き231/17図書館大好き22
2013.02.20
コメント(4)

朝ドラのベスト7ですが連続テレビ小説一覧から朝ドラのベスト7を選んでみました。おお♪関西系が多いやんけ、どうしても地元色が出るなぁ。1おしん2ちりとてちん3カーネーション4お花はん5純と愛6げげげの女房7つばさ全87作から7作を選ぶとは、個人的とは言え・・・・偏見そのものというかアホやで♪でも、第1作から最新作まで含まれているので、このラインナップもあながちアホでないのかも。(と自負しているのです)87作もあれば、ベスト7といっても各年代で百家争鳴で、喧々諤々の論争必至なので・・・・罪な提案だったかもしれないが、別のラインナップを提案してやまない人がいれば、恐れずに書き込み願います(笑)朝ドラベスト1と言えば、「おしん」となるのは衆目の一致するところかもしれないが・・・・ナンバー2以降は各年代で違ってくるでしょうね。大使の場合はナンバー2は「ちりとてちん」とか「カーネーション」でんな♪ 「ちりとてちん」が ええな~ さようなら「カーネーション」「純と愛」|NHKオンラインちりとてちん公式サイト
2013.02.19
コメント(4)

<一押しの書評委員、書評>朝日書評のなかで、ドングリ一押しの書評委員と書評を挙げてみます。まったくの、個人的チョイスなんですが、ご笑覧ください。福岡伸一 (青山学院大学教授・生物学) 1959年東京都生まれ。専門は分子細胞生物学。著書に『プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー』(講談社出版文化賞)『ロハスの思考』『生物と無生物のあいだ』(サントリー学芸賞)『動的平衡』『ルリボシカミキリの青』など。 <ドングリ一押しの書評>・新農薬ネオニコチノイドが日本を脅かす [著]水野玲子・こころ朗らなれ、誰もみな [著]アーネスト・ヘミングウェイ [訳]柴田元幸・ディアスポラ[著]勝谷誠彦中島岳志 (北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史) 1975年大阪府生まれ。著書に『中村屋のボース―インド独立運動と近代日本のアジア主義』(大佛次郎論壇賞)『ヒンドゥー・ナショナリズム―印パ緊張の背景』『パール判事―東京裁判批判と絶対平和主義』など。 <ドングリ一押しの書評>・冷血〈上・下〉[著]高村薫横尾忠則 (美術家) 1936年兵庫県生まれ。60年代からグラフィックデザイナーとして活躍、80年に画家に転向。画集に『赤の魔笛』『横尾忠則Y字路』『人工庭園』、随想や絵画論に『インドへ』『名画感応術』、対談集に『芸術ウソつかない』、小説に『ぶるうらんど』(泉鏡花文学賞)など。 <ドングリ一押しの書評>・仕事をつくる―私の履歴書 [著]安藤忠雄 荒俣宏 (作家) 1947年東京都生まれ。博物学者、翻訳家。著書に『帝都物語』(日本SF大賞)『世界大博物図鑑』(第2巻「魚類」サントリー学芸賞)『日本妖怪巡礼団』『白樺記』『セクシーガールの起源』『アラマタ図像館』『江戸の醍醐味』、訳書にラヴクラフト『ク・リトル・リトル神話集』など。 <ドングリ一押しの書評>・人と芸術とアンドロイド―私はなぜロボットを作るのか [著]石黒浩保阪正康 (ノンフィクション作家) 1939年北海道生まれ。ジャーナリスト。著書に『東條英機と天皇の時代』『陸軍省軍務局と日米開戦』『安楽死と尊厳死』『医療崩壊』『官僚亡国―軍部と霞が関エリート、失敗の本質』など。主宰する「昭和史を語り継ぐ会」の会誌「昭和史講座」で菊池寛賞。 <ドングリ一押しの書評>・官僚制としての日本陸軍 [著]北岡伸一田中優子 (法政大学教授・近世比較文化) 1952年横浜市生まれ。専門は江戸近世文化・アジア比較文化。著書に『江戸の想像力』(芸術選奨文部大臣新人賞)『江戸百夢』(サントリー学芸賞)『カムイ伝講義』『布のちから―江戸から現在へ』『樋口一葉「いやだ!」と云ふ』」など。。ゆう魚斎雑録:プライベートサイト<ドングリ一押しの書評>・森林の江戸学 [編]徳川林政史研究所後藤正治 (ノンフィクション作家) 1946年京都府生まれ。神戸夙川学院大学学長、教授。著書に『空白の軌跡―心臓移植に賭けた男たち』(潮ノンフィクション賞)『遠いリング』(講談社ノンフィクション賞)『リターンマッチ』(大宅賞)『清冽―詩人茨木のり子の肖像』(桑原武夫学芸賞)など。 <ドングリ一押しの書評>・梅棹忠夫―「知の探検家」の思想と生涯 [著]山本紀夫原真人(本社編集委員) 1961年長野県生まれ。。日本経済新聞を経て88年に朝日新聞に入社。経済取材が長く、財務省、総務省、経産省、金融庁、日本銀行などを担当。銀行、エネルギー、通信、流通、素材業界などの民間取材も多数経験。共著に『不安大国ニッポン』『失われた〈20年〉』。 <ドングリ一押しの書評>・MAKERS―21世紀の産業革命が始まる[著]クリス・アンダーソン・メイカーズ革命の最前線byドングリ<asahi.comのインデックス>最新の書評を読むベストセラー解読
2013.02.18
コメント(3)

南京町の春節が今日まで続いています。尖閣沖では一触即発の状態ではあるが・・・・例年のように、わりと好評なのはご同慶のいたりである。京阪神いちえんからお客が到来して、買い食いしたりして・・…なんだか参加することに意味があるようで、まあ、オリンピックみたいなもんか♪12日に見に行ったので、その写真です。西安門より眺める南京町広場で催しがありました。こんな感じの店が続いています長安門神戸の南京町の規模は、横浜の中華街に比べると小さいが・・・・元町のアーケードと一筋はなれて平行しているので、散歩、買い物と併せて楽しめるのがいいのかも
2013.02.17
コメント(2)

満を持して安部信三首相が来週、米国を訪問してオバマ大統領と会談する。「日米同盟の強化を」と意気込む首相だが、経済、安全保障、それぞれの壁は越えられるのか。そもそもこの時代、同盟強化が最優先の道なのか。 榊原英資さんが朝日オピニオンで「どっちにもつく立場を生かせ」と説いているので、紹介します。(デジタル朝日ではこの記事が見えないので、2/16朝日から転記しました・・・そのうち朝日からお咎めがあるかも) 安部政権の経済政策、いわゆるアベノミクスは危うい側面も持っています。対外関係を崩しかねない面があります。景気対策としての金融緩和などは間違いではないですし、その結果若干円安になることはあってもいいでしょう。しかし「円安にする」といった発言が複数の政治家からありました。通貨切り下げ競争につながる円安誘導策を諸外国は認めませんよ。 1995年、僕は旧大蔵省の国際金融局長時代に米国と協調して為替介入に動き、5ヶ月ほどで20円近く円安に持っていきました。ドル安を嫌った米国と円高を是正したい日本の利害が一致して成功しました。いま、輸出倍増戦略を掲げるオバマ政権はドル安を望んでいます。為替相場を操作するような姿勢を日本がみせたら、米国も反発します。アベノミクスの一部は見直すべきだと思います。<TPPは急ぐな> 日米の同盟関係はもちろん維持すべきです。ただ、米国の国益ともぶつかる政策を繰り出しながら「同盟を強化する」というのは矛盾しています。そもそも、いま、なぜ同盟強化が必要なんですか? 中国との関係悪化が大きな理由なら、それはおかしい。尖閣諸島を巡る問題の発端は石原慎太郎さんや野田政権の購入、国有化の動きにあった。波風を立てた日本自身が外交的解決に向けて、あらゆる努力をすべきでしょう。 政治や軍事では米国と近く、最大の貿易相手国となった中国と経済的には近い。軸足を2方向に伸ばしているのが今の日本の姿です。どっちつかずなのではなく、どっちにもつくことで、両方からの利益を享受できます。 日米同盟の存在を示しながら中国と向き合い、実質的な経済統合が進む東アジアの主役として米国と交渉する。そんな行動から次の発展の機会が広がるはずで、対米関係だけに傾くなら、こんなユニークな立場をみすみす失ってしまうことになります。 米国が交渉参加を求める環太平洋経済連携協定(TPP)にも、急いで乗る必要はありません。経済分野で影響力が低下しつつある米国が活力のあるアジア太平洋地域に加わりたい。それがTPPの狙いです。既にアジア経済圏の中心にある日本はどんと構え、静観しておけばいい。加盟に向け、交渉上手の米国と20分野以上も渡り合おうとすれば大変です。 逆に、中国が入らないTPPには意味がないと広く問題提起すればいい。米国中心のTPPに、たとえば日本と中国との自由貿易協定(FTA)を媒介として中国も組み入れることができるなら、中国と米国との貿易自由化の橋渡しを日本が務める形になる。その役割は、世界3位の経済大国である日本以外には果たせません。<見直し議論必要> 世界は数百年に一度の大転換期に差しかかっています。先進国が成熟段階に入り、世界経済の重心は中国やインドなどの新興国に移りつつあります。産業革命以来といえる潮流の変化です。日本の国益に大きくかかわる日米同盟のあり方は、そうしたダイナミックな変化も視野に入れて論じるべきですが、軍事面に重点を置いた「同盟強化」の主張は、まだ冷戦期の日米関係の考え方から抜け切れていないような気がします。 超大国としての力が徐々に落ちている米国から中国などアジアへパワーシフトがもっと進むだろうこれから、「同盟強化」よりもむしろ「同盟見直し」の議論が必要なのかもしれません。対米依存の同盟関係を脱して、日本の領土や近海の防衛は日本が責任を持つ、日米の合意の下に米軍には日本から撤退してもらう――。憲法や日米安全保障条約の見直しも含め、国の防衛を国民全体で考える時ではないでしょうか。 そこまで根本的に考え直すことなく、安全保障で米国に依存したまま同盟強化を唱えても、多くの日本人にとって「国の守り」は遠い話のままです。この考えを「軍国主義化への道」と批判する人たちは、米軍基地が集中的に置かれた沖縄の「不公平だ」という怒りを、どう見ているのでしょう。自分の国は自分で守るふつうの独立国になることは、沖縄の問題の解決にもつながります。どうでしょう、考えてみませんか。(聞き手:永持裕紀)経済のお話かと思ったら、国防にまで踏み込んだ榊原さんでした。対米交渉で「ミスター円」と呼ばれただけに、対米追従とは一味違う硬骨ぶりが見えましたね。とかく経済絡みの論説は百家争鳴の言った者勝ちの世界であり、何を指南とするか迷うことになるが・・・・榊原さんの「フレンチ・パラドックス」を読んで以来、榊原さんの論説をわりと信頼しているのです。
2013.02.17
コメント(0)

まだ日本の文壇に、日本人SFというジャンルが形成される前だったけど・・・小松左京の「日本アパッチ族」を読んだが、その荒唐無稽な面白さは衝撃的であった。その「アパッチ族」が気になっていたので、図書館で2冊の本を借りたのです。・さよなら小松左京・地中の廃墟から【さよなら小松左京】小松左京著、徳間書店、2011年刊<「BOOK」データベースより>新発見の短篇小説やラジオ台本や創作ノートに鼎談・インタビュー、多種多様な友人・関係者の証言などで構成する永久保存版パーフェクトガイド。手塚治虫との貴重な対談CD付。 <大使寸評>小松左京といえば、処女長編作品の「日本アパッチ族」の面白さが衝撃的であった。「日本沈没」などの大作もあるが、大使にとってのベストは「日本アパッチ族」になるのです。大阪在住の小松さんだから書けたSFだったかも知れないですね。漫才の原稿や漫画も書いた小松さんであるが・・・・多芸、多彩な関西人だったと思うのです。大阪万博のプランナーとして、梅棹忠夫や岡本太郎と親交があったようだが・・・SF作家の枠に収まりきらなかった人である。さよなら小松左京♪amazonさよなら小松左京この本から「日本アパッチ族」の個所を紹介します。<「日本アパッチ族」>p52~54 「日本アパッチ族」は1964年に光文社より刊行された、書き下ろしの処女長編作品。 物語誕生の経緯は『小松左京自伝』(日本経済新聞出版社)に詳しい。 小松さんは1958年に下山克美さんと結婚する。が、当時は貧乏暮らしなのに超多忙で帰りは午前様という日々。克美さんは毎晩、ラジオを聴きながら独り寂しく小松さんの帰りを待っていた。ある日、部屋から大切なラジオが消えていた。「とうとう質屋に行ったか」と思った小松さんは(実は修理に出していた)、不憫な奥さんを喜ばそうと「ラジオドラマのような面白い物語を妻のために書こう」と決意する。そして「大阪新聞」に掲載された「大阪にアパッチ族現る」という記事をヒントに、200字詰め原稿用紙に毎日15枚ずつ書いて克美さんに見せるようになった。 半分くらいまで書いたところで、そのまま放ったらかしにしていた。やがて友人のつてで光文社に持ち込んだところ、面白いから完成させろということになった。 舞台は大阪。大阪城のふもとの陸軍砲兵工廠跡地に「追放地」があった。そこには鉄を食べるアパッチと呼ばれる集団がいた。というストーリー。 幾枚かにわたる構想ノートは1960年頃に書かれたものと思われる。(中略) ノートを見ると小松さんは鉄を食べることのメカニズムを重要視していたことがわかる。『小松左京自伝』では「鉄の代謝プロセスもだいぶ考えられましたか」の質問に対し、「いろいろね。うちは男兄弟5人、女1人なんだけど、兄弟のうち3人が京大工学部の冶金なんだ。過酸化鉄がどうの、鉄分がどうのという知識は弟たちから聞いた」と語っている。【地中の廃墟から】河村直哉著、作品社、1999年刊<「BOOK」データベースより>大阪城公園の地下には、アジア最大の兵器工場の廃墟がいまも眠っている。45人の記憶の中の歴史―どのような意識で膨大な死者を生み出し、そして忘却したのか。 <大使寸評>大阪城公園から何を連想するかといえば、大使の場合は「日本アパッチ族」を通じて知った大阪砲兵工廠になるわけです。今では、広大な公園の中に工廠を示す構造物はほぼ消滅していて・・・・この本などでよすがを偲ぶしかないようです。大阪ビジネスパークの明るいホテルで聞く、工廠関係者への聞き取りには、時を隔てて光と闇が現れてくるが・・・・戦後、日本人はこの廃墟をどのように忘れたのかと、著者は問うています。Amazon地中の廃墟からこの本の一部を紹介します。<工廠跡の闇―アパッチ族>p208~210 「戦後」は加速する。 1955年、自由民主党が結成され55年体制が成立した。神武景気といわれる大型景気の時代に入り、56年の経済白書には有名な「もはや戦後ではない」という言葉が登場する。日本は高度成長の明るい坂道をかけのぼっていく。 ぼくは今日も、大阪城公園、大阪ビジネスパーク、森之宮、そして京橋を歩いている。それは、ぼくの一部になっている。忘れられた地、ごまかされた地、欲望の発熱するような地。この日本で、前々からそれはぼくの一部だった。 東京タワーが完成し、長嶋茂雄がデビューした58年。この明るい日本の夜な夜な、公園整備が本格化していた大阪砲兵工廠の跡地の闇に、男たちがあらわれるようになる。男たちは組を作り、立ち入り禁止の一帯から金属類を掘り出した。新聞は、当時人気のあった西部劇にちなんで、彼らを「アパッチ族」と名づけた。 ほとんどは在日韓国・朝鮮の人たちだった。日本の復興から繁栄の正史の裏で、在日の人たちの戦いが工廠の跡地に刻まれていくことになる。在日二世の作家、梁石日さんもアパッチとして跡地に忍び込んだ。 こわいですよ、夜の工廠の跡は。あっこはね、ふつうの人は入らないからね、あんなとこ。あれはもうほんとに、昼、あの横通っていくでしょ、環状線かなんかで。昼見ても気持ち悪い。広大だしね。もう瓦礫の山ですからね。夜なんかは、もう。 戦後13年ですか。(市内には)もう焼け跡とかなかったです。廃墟っていうのはあそこぐらいのもんじゃないかな。当時ね、第二寝屋川をはさんだ工廠の対岸にアパッチ部落があってね。朝鮮人集落ですけどね。バラックですよ。貧しい。朝鮮料理の香辛料のにおいとか、それから共同便所だから、そんなにおいとかね。夜、そこに集まって、弁天橋のあたりから忍び込むんです。「日本アパッチ族」を読んだ後で、そのアパッチ族として生きてきた作家の梁石日さんを知ったわけですが・・・・梁石日さんの自伝をもとにした映画が2本、作られていています。「夜を賭けて」のほうはまだ観ていないが、大阪砲兵工廠跡地の攻防が描かれているようです。・血と骨・夜を賭けて【血と骨】崔洋一監督、 2004年制作、H24.4.24観賞<goo映画解説より>1923年。成功を夢見て祖国から大阪へ渡った少年・金俊平。朝鮮人集落での裸一貫の船出から、持ち前の腕力と上昇志向で自分の蒲鉾工場を構えるまでにのし上がった俊平だが、並外れた凶暴さと強欲さで悪名も高く、家族までがその存在を怖れていた。俊平の息子・正雄は、父を「頭のおかしいオッサン」と軽蔑しつつ、その巨大さに憧憬とも畏怖ともつかない感情を抱く。そんな折、俊平の息子を名乗る武という青年が現れ、金家に転がり込んで好き勝手に暮らし始める。俊平の存在にびくともしない武の姿に、正雄は羨望の眼差しを注ぐが…。<大使寸評>タケシならではの凶暴な父親役が圧巻であり、これほど欲望のおもむくままの人生もあったのかという感じですね。怒りにまかせて家を壊すような、破壊力がすごーい♪また、チョイ役ではあったが、若き日の(今でも若いが)オダギリジョーが息子役を好演しています。goo映画血と骨CinemaTopics血と骨【夜を賭けて】金守珍監督、 2002年制作、日韓合作映画<goo映画解説より>1958年、大阪。かつて兵器工場だった広大な敷地は、戦時中に空襲に遭い、今は廃墟と化していた。そこは立ち入り禁止になっていたが、そんなのおかまいなしに鉄を掘り出し売る連中がいた。義夫をはじめとする“アパッチ”と呼ばれる彼らは川沿いに集落を構えて貧しい生活をしており、大金に換わる鉄は彼らにとっては重要な生活資金だったのだ。だが残骸とはいえ兵器の鉄は国有財産であるため、彼らは警察の目を盗み、夜の闇に紛れて作業していた。ますます強固になる警察の警備の間を縫い、今日も義夫たちは体を張って生きてゆく。<観る前の大使寸評>日韓合作映画のなかで、山本太郎が主演した異色の映画であるが、大学図書館でDVDを探してみよう。 助演の樹木希林、李麗仙、唐十郎、風吹ジュン、奥田英二もすごいメンバーである。goo映画夜を賭けて「日本アパッチ族」の復刻版が出ているようですね。【日本アパッチ族(復刻版)】小松左京著、角川春樹事務所 、2012年刊<「BOOK」データベースより>終戦直後の大阪で、鉄を食べる人間が出現した。名は「アパッチ」。一日に平均六キロの鉄と〇・二~〇・六リットルのガソリンを摂取し、その肉体の強靭さとスピードは、人類をはるかに凌駕する。彼らはやがて全国へと拡がり、日本の政治、生産機構までも揺さぶるようになっていった…。小松左京の処女長篇にして、SFの枠を超えた永遠の名作が、ここに復活。<大使寸評>48年ぶりの復刻というのも凄いではないか♪表紙の絵もそれなりにいいのだが・・・・1964年に読んだときのイメージと何だか違うのだ。ま いいけどね。rakuten日本アパッチ族(復刻版)
2013.02.16
コメント(4)
ドングリ国では、税理士指導による確定申告が今日までということで、夫婦そろって出かけたのです。会場では順番待ちの人の長蛇の列であり、午前の列の末尾に滑り込みでセーフ♪我々の番が回ってきて、税理士から一通りの説明を受けたわけです。「若干の還付があるので、申告したほうがいいと思いますが、パソコン入力にしますか、手書きにしますか?」と聞かれ、やれうれしや♪手書きを選んで、言われるままに申告書を作ったところ・・・6万円ちょっとの還付額が出たわけです。「嬉しいんだけど、税理士さんの金銭感覚は我が夫婦とは違うやんけ」あきれるやら、喜ぶやらで微妙であったが・・・ともかく、申告に行った甲斐がありました♪だけど・・・・その還付金は、後日、嫁さんが管理する銀行口座に直行であり・・・・大使の手元には届かないのです(チャン、チャン)それから、つい6万円ちょっともらえると思うのが貧民の浅はかさで・・・・納税者の正当な権利として取り返すと解釈すべきなんでしょうね(汗) 会場に掲示があったのですが・・・年収400万未満の人は確定申告する義務は無くなったんだそうです(去年から)この掲示の意味することは、「申告に出かけて小遣い銭が欲しい人は申告したほうがいいですよ」ではないだろうか?・・・来年も申告しようと思う大使であった。
2013.02.15
コメント(2)

ドングリ国の市民ランナーで山本伝さんを知らない人はモグリといわれる・・・そんな伝説の人がいるのです。13日の朝日地方版に、その記事が出ていたので紹介します。2/13走る81歳、常に挑戦 神戸のマスターズ日本記録保持者より 年代別に競うマスターズ陸上で、約30年間にわたり多くの日本記録を塗り替えてきたランナーが神戸にいる。一時は世界記録保持者でもあった神戸市須磨区の山本伝(つたえ)さん(81)。「ひいおじいちゃん」と呼ばれる身になった今も現役で走り続ける。頑健な肉体を保つ鉄人に秘訣を聞いた。 43歳から走り始めたというから、市民ランナーとしても遅咲きであるが・・・・その後の記録の伸びがすごいですね。フルマラソンの経験は6回ほどとのことで、スピード志向の中距離ランナーなんですね。地域のレースで時々見かけたが、「伝さんにはかなわん」という年代の部荒らしのような人である。まったく伝さんにはかなわんが、大使の目標のような人である。参考のために、伝さんのトレーニング方法を控えておこう。<伝さんのトレーニング方法>●午後4時ころから、7~10Kを1時間半かけてジョギング●両手に2Kの鉄アレイを持ってスクワットを150回くらい
2013.02.14
コメント(0)

<朝日デジタルの書評から7>日曜日の朝日新聞に読書欄があるので、ときどき切り取ってスクラップで残していたのだが、これを一歩進めて、無料デジタル版のデータで残すことにしたのです。・・・・で、今回のお奨めです。・世界を騙しつづける科学者たち〈上・下〉・再読 こんな時 こんな本さっそく、図書館に借り出し予約するのもいいかもね。********************************************************************************世の中には規制を受けたくない人々が存在する。酸性雨、オゾンホール、二次喫煙、地球温暖化。いずれの問題も、科学者の中には反規制陣営に味方するものがいる。その裏にはカネやイデオロギーが潜んでいると・・・・福岡博士が告発しています。世界を騙しつづける科学者たち〈上・下〉より<「懐疑の売人」はなぜ消えないか:福岡伸一(青山学院大学教授) >殺虫剤DDTは当初、奇跡の化学物質に見えた。即効性があって、効果も長持ちする。なのにヒトには害がない。しかし、効き目があるからこそ、生態系の平衡を崩していた。分解されにくいDDTは昆虫の細胞内に残留し、次の捕食者に移行して、生殖組織まで害するのだ。食物連鎖による生物濃縮。それは最後には鳥がさえずることのない季節をもたらす。 1960年代初め、『沈黙の春』を刊行し、環境問題に大きな警鐘を鳴らしたレイチェル・カーソン。その彼女が今、ネット上で徹底的に非難されているのをご存じだろうか。彼女は間違っており、ナチス、スターリンよりも多くの人を殺したと。 主張はこうだ。カーソンの警告によってDDTが40年前に禁止されたせいでその後何百万人ものアフリカ人がマラリアで死んだというのだ。ひるがえって、DDTで直接、死んだ人はほとんどいない。人間の生命より環境の方が大事だという考え方は誤りだと。 本書は、今更展開されているこのような批判の隠された意図を暴露している。政府による規制が、成功ではなく実は失敗だったと人々に思い込ませることができるなら、他の規制に対しても懐疑論を醸成、強化できるという意図を。 世の中には規制を受けたくない人々が存在する。酸性雨、オゾンホール、二次喫煙、地球温暖化。いずれの問題も、科学者の中には反規制陣営に味方するものがいる。その裏にはカネやイデオロギーが潜んでいる。本書ではこれらの問題を順に検討し、そんな科学者たちを名指しで糾弾する(原題は「懐疑の売人」)。 科学的な問題のほとんどは、科学の問題ではなく、実は科学の限界の問題である。本当に危険があるのかどうか、今すぐにはリスクを立証できない問題。その時私たちはもっと研究が必要だとして立ち止まるべきか。それとも行動を起こすべきか。そこに懐疑の売人がつけいる隙ができる。 DDTに関する米大統領科学諮問委員会は行動を要求した。リスクの立証責任は、規制側ではなく、安全だと主張している側にあると。DDTは、直ちに人を殺さなかったが、自然界に取り返しがつかない変化をもたらした。DDTは禁止前から使用量が減っていた。効かなくなりつつあったからだ。カーソンは生物の耐性の問題にも言及していた。一方で、生態系をゆっくり浸潤していった。 私たちも、科学をめぐる議論の真っただ中にいる。今こそ、真偽、善悪そして美醜の基準を確かめなければならない。カーソンをために非難することは、科学的に間違っているばかりでなく、悪意に満ち、醜い行為なのである。 ◇ナオミ・オレスケス、エリック・M・コンウェイ著、楽工社 、2011年刊<「BOOK」データベースより>米国の中枢からニセ情報をバラまく「御用学者」の実態。一部のエリート科学者が特定の企業・政治的団体と癒着し、いかにして反科学的活動をしてきたか。恐るべき事実を描く全米ベストセラー。<読む前の大使寸評>福岡博士お奨めの本ということで、注目しました。倫理観の狂ったような科学者、それを裏でサポートする多国籍企業・・・とにかく欧米の産学・司法の癒着はナイーブな日本人の想定から外れているのではないだろうか。モンサントやTPPに対抗する上でも、この本は理論武装に資すると思うのです。rakuten世界を騙しつづける科学者たち***************************************************************PC遠隔操作事件の容疑者が逮捕されたが、匿名化ソフトTorの脅威に対しては、世界が立ちすくんでいます。また、尖閣沖の緊張が高まって、情報戦の様相を呈してきた昨今ですが・・・・朝日デジタルの再読コラムから、情報戦に絡む本を引っ張りだしてきたのです。「『戦争に負けない』を『戦争をしない』へ言いかえられるなら、インテリジェンスは、まさに戦争せずに現代社会を生き延びるために必要不可欠な知恵です」・・・・・ジュンク堂の鎌田さんはこう説いたけど、まさに日本のとる道なんですけどね。再読 こんな時 こんな本より<書店員に聞く 情報戦ネオ:保科龍朗>定年が延長された老スパイには「特殊任務用らくらくスマホ」が支給されるだろう。自爆もするが、老眼でも敵のコンピューター・ネットワークに侵入できるお助け装備だ。そんな生涯現役スパイをめざす人の必読書を紹介します。■ジュンク堂池袋本店 鎌田伸弘さんのおすすめ(1)暗号解読 [著]サイモン・シン(2)世界インテリジェンス事件史 [著]佐藤優(3)007 白紙委任状 [著]ジェフリー・ディーヴァー ▽記者のお薦め(4)世界サイバー戦争 [著]リチャード・クラーク、ロバート・ネイク■敗北免れる知略 いまわしい暗殺や隣国をあざむいて征服するたくらみにとらわれた王や将軍たちは古代から、秘すべき情報を「暗号」を手だてに敵へ露見するのを防ぎながら通信してきた。 (1)『暗号解読』は、その暗号の進化史をたどるノンフィクションだ。「暗号の作り手と解読者の戦いが熱い人間ドラマとして描かれている」と鎌田さんは薦める。 最古の暗号の史実は紀元前5世紀、ギリシャの歴史家ヘロドトスが書きあらわした『歴史』に記された秘密通信だ。ペルシャのギリシャ侵略の野望を察知したあるギリシャ人が、事変を伝える文字を板に刻み入れ、その上に蝋(ろう)を塗りたくって隠してからスパルタへ届けたという。 暗号は第2次世界大戦後も、たゆまず完全無欠を追い求められた。その成果がインターネットの銀行取引などで利用されているRSA暗号や量子力学をよりどころとした量子暗号だ。「暗号は個人のプライバシー保護のために擁護されるべきか、治安維持のために需要を断つべきかという現代社会の問題にまで言及し、暗号をめぐる戦いの果てしのなさを示唆している」と鎌田さんはいう。 「外務省のラスプーチン」の異名をとった著者の(2)『世界インテリジェンス事件史』は、世界各国のインテリジェンス(諜報(ちょうほう))機関が、第4次中東戦争(1973年)や「美しすぎるスパイ事件」(2010年)などの背後でどうやって謀略をめぐらせたかを論じている。「世界は国家エゴがむき出しの新・帝国主義の時代に突入した」と断ずる著者は、インテリジェンスの目標は「少なくとも戦争に負けないこと」だという。「『戦争に負けない』を『戦争をしない』へ言いかえられるなら、インテリジェンスは、まさに戦争せずに現代社会を生き延びるために必要不可欠な知恵です」(鎌田さん)。 (3)『007 白紙委任状』は、イアン・フレミング亡き後も公認作家に書き継がれてきた007シリーズ最新作。イギリスを標的にしたテロの陰謀をはばむジェームズ・ボンドの手にはやっぱり、スパイ仕様のスマホが握られているのだった。 記者が薦める(4)『世界サイバー戦争』は、コンピューター・ネットワークのサイバー空間が戦場と化す電子戦の脅威を警告する。サイバー戦争とは「損害や混乱をもたらすために他国のコンピューター・ネットワークに侵入する行為」で、いわば国家的ハッキングだ。ネットワーク化がゆきとどいた国家ほど攻撃にもろく、瞬時に送電網や鉄道などのインフラが機能しなくなり、金融機関のデータまで消されてしまう。 敗者は、軍事目標を空爆されるよりも深手を負うことになりそうだ。 ◇【引用書籍:世界サイバー戦争】 リチャード・A.クラーク ロバート・K.ネイク著、徳間書店、2011年刊【目次】(「BOOK」データベースより)第1章 サイバー戦争はすでに始まっているー北朝鮮の大規模サイバー戦闘部隊/第2章 サイバー戦闘部隊の誕生ー中国のサイバー戦略とハッカー集団/第3章 サイバー空間から現実世界を破壊するー天然ガス・パイプライン大爆発の裏側/第4章 大規模に盗み出される国家機密ーなぜサイバー攻撃を防御できないのか?/第5章 サイバー防衛戦略の構築ーセキュリティの3本柱とは何か/第6章 中国とのサイバー戦争をシミュレートするー核戦争よりも厄介な10のポイント/第7章 サイバー軍縮は可能かー無差別攻撃を防ぐための方策/第8章 もっと安全な世界へーサイバー戦争を避けるための6つの取組みrakuten世界サイバー戦争<asahi.comのインデックス>最新の書評を読むベストセラー解読売れてる本著者に会いたい福岡伸一教授の書評次回の読書面(新聞紙面のデジタル版はだいたい2~3日後にUPされています。)朝日デジタルの書評から6朝日デジタルの書評から5
2013.02.13
コメント(0)

10日の江川さんツイートです。@amneris84: 現場がサイバー空間から警察が従来の捜査力を発揮しやすいリアルの世界に移ったことで捜査が進展、と→なぜ容疑者を特定できたのか NHKニュース http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130210/k10015420861000.ht...監視カメラが容疑者を捉えていたためPC遠隔操作事件は一件落着したように見えるが・・・・以下の問題は解決できていないようです。1.現状の警察では、この種の犯罪をサイバー空間で捜査することは、ほぼ絶望的であった。(匿名化ソフトTorに対してはFBIもお手上げのようです)2.この事件で冤罪を生んだメカニズムは何ひとつ改善されていない。気になるのは、誤認逮捕のほうであるが・・・・“捏造”警察から身を守る術をネットで探してみました。12/10PC遠隔操作事件に学ぶ、IT疎い“捏造”警察から身を守る術より 1つは、まったく心当たりがない人々が何人も「自白」し、それらしい言い訳を並べた調書までつくられているということだ。昔から、激しく長い尋問に耐えきれず、やってもいないことを自白してしまうというパターンがあるといわれているが、現在でも、精神的に追い詰める拷問のようなことがされているのかと想像すると恐ろしい。調書の珍妙な言い分は、誰の作文なのかということも気になる。 もう1つは、あまりにも警察のIT知識が低いことだ。産経新聞の記事に、警察幹部のコメントとして掲載されていた「IPアドレスが判明すれば、捜査は半分終わったようなものだと思っていた。想定外の事態ですよ」という言葉は、少しでもインターネットの技術的なことを知っていれば、とんでもない発言だとわかるはずだ。(http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1210/17/news064.html) 今回の一連の事件は、外部からPCを操作する「乗っ取り」だったが、IPアドレスを基準に捜査などされては、もっと単純な事件でも冤罪が起こりかねない。例えば、マンションなど集合住宅では契約の関係上マンション全体や数戸単位でIPアドレスが共通していることがある。 ネット上で身元を隠す方法として、IPアドレスを偽装したり、プロキシサーバを通して元のIPをわかりづらくして接続するのも簡単だ。ちょっとした知識があり、悪いことをする自覚のある人ほどしっかりと身元は隠しているもので、アクセスしてきたIPアドレスをそのまま信じて逮捕などという方法で捕まるのは、知識がない人のイタズラくらいだろう。残念ながら一般的なウィルス対策ソフトでは悪意あるプログラムの感染を防げないことも多いため、こうした詳細な記録が必要なのだ。このログ保存を実現するツールをぜひ利用したい。例えば、ソフトイーサがフリーで提供している「パケット警察 for Windows」などは導入しやすいだろう。 詳細なログがあれば、仮に警察に誤認逮捕されたとしても、戦う材料になるはずだ。もちろん、自分の行動も詳細に記録されるのだから、違法な音楽のダウンロードや、国内法に触れるサイトの視聴などはしないように心がけなければいけない。 クリーンな日頃の行動と、やっていないことはやっていないと言い張れる強靱な精神と、詳細なログ。インターネット利用に欠かせない3つのアイテム、ぜひ手にしておこう。パソコンに浸り、ネコカフェにも行ったこともある大使は、片山容疑者に似たところもあり、一歩間違えば冤罪のドツボにはまるおそれもあったわけで・・・・他人事ではないのである(笑)ところで・・・・この事件はインターネット、SE派遣社員が絡む犯罪であったが、奇しくも今読んでいる「モダンタイムス」と似ていて・・・その偶然に驚いているのです。ネコの首輪、監視カメラが事件解明の鍵となったが、この小説のプロットと張り合うほどであり、逮捕前にメディアが犯人の目処をつけていたのも、なにやら井坂ワールドである。<モダンタイムス>30世紀ころの日本で、浮気調査を仕掛ける妻や占いメールから、なにやら不穏な空気が漂い、つかみがうまいんですね。出会い系サイトのSEの仕事中に幻魔大戦の話が出てくるあたりに・・・・この小説は漫画雑誌に連載だったことに気がつくわけです。グーグル検索に長けた者がサイトにたどり着くわけで、特殊な検索単語の組合せが鍵になっています。著者が「ゴールデンスランバー」と2卵生双生児のような小説であると述懐しているが・・・なるほど、突拍子もない展開が似ています。【モダンタイムス】伊坂幸太郎著、講談社、2008年刊<「BOOK」データベースより>5年前の惨事―播磨崎中学校銃乱射事件。奇跡の英雄・永嶋丈は、いまや国会議員として権力を手中にしていた。謎めいた検索ワードは、あの事件の真相を探れと仄めかしているのか?追手はすぐそこまで…大きなシステムに覆われた社会で、幸せを掴むには―問いかけと愉しさの詰まった傑作エンターテイメント。 <大使寸評>30世紀ころの日本で、浮気調査を仕掛ける妻や占いメールから、なにやら不穏な空気が漂い、つかみがうまいんですね。SEの仕事中に幻魔大戦の話が出てくるあたりに・・・・この小説は漫画雑誌に連載だったことに気がつくわけです。著者が「ゴールデンスランバー」と2卵生双生児のような小説であると述懐しているように・・・なるほど、突拍子もない展開が似ています。rakutenモダンタイムス今回の事件では容疑者の動機が警察、検察への恨みと見られているが、日本の閉塞感が表れているようで・・・このあたりが井坂ワールドより闇が深いのではないか?生活のために来日して犯罪に励む中国人と違って、恨みのために犯罪に手を染める日本人が見えるのですが・・・・成熟した国には、また別の悩みが垣間見えるようです。12日のTsuchiyaさんツイートです。えらいこっちゃ!@gold_sf: 遠隔操作ウイルス事件 Torは、アメリカでは国家機密情報の漏洩で話題になった「ウィキリークス」への投稿にも使われていて、FBIですら、まったく手を焼いている技術。どうやって、他人のパソコンにウィルスを侵入させたかを立証できるのだろう。wikipediaTorより Tor(トーア、The Onion Router)は、TCP/IPにおける接続経路の匿名化を実現するための規格、及びそのリファレンス実装であるソフトウェアの名称であり、P2P技術を利用したSOCKSプロキシとして動作する。 Torのリファレンス実装は、WindowsやMac OS X、Linux等の各種UnixライクOSで動作する。Windows版では設定済みのTorとMozilla Firefoxをセットにし、USBメモリに入れての利用を想定したゼロインストールパッケージも用意されている。 Torは主として接続経路の匿名化を行うものであり、通信内容の秘匿化を行うものではない。Torでは経路の中間に限り一応の暗号化を行っているが経路の末端では暗号化が行われていない。通信内容自体の秘匿化まで行う場合は、SSLなど(HTTPSやSMTP over SSLなど)を用いて別途暗号化を行う必要がある。
2013.02.12
コメント(0)

今日も英語ネタのお話になるのですが・・・先日、封切り日にあわせて「カラカラ」を観たのです。モントリオール世界映画祭ダブル受賞という宣伝にも惹かれたが・・・主役の工藤夕貴の英語がうまいそうで、その英語がどの程度のものかという興味もあったわけです。結果、まったく言語が絡んだような映画であり、いたく大使好みの映画であった。工藤夕貴が「まるで(英語が)母国語のように話せたのは、今回が初めて。自由で守られた現場の雰囲気のおかげ」と振り返ったそうです。さすがに、日本人俳優でもっとも上手に英語をしゃべるといわれる工藤夕貴である。(生活のためかもしれないが、英語にかけた役者根性、ガッツに拍手!)フランス語の歌を歌うピエールの長回しにどれだけの思いがこめられているか?それはケベックに住むカナダ人にしかわからない感情かもしれない。母語と異なる日常語をクレオール語(またはピジン語)というそうだが、主役の二人ともクレオール言語を介して会話するような映画なんですね。カナダ人のピエールと日本人の工藤をつなぐ言語が英語という関係は、韓国で韓国人相手の仕事を英語でこなしてきた大使とかぶるわけですね。もちろん英語のレベルは格段の差があったけど(笑)わりと地味な映画だと思ったが、満員ではないにしろ客席は6割ほど埋まっていたが、沖縄に絡んだ観客だと思うのです。この映画は沖縄の自然、文化を愛してやまないカナダ人監督の作品なのです。泡盛を入れるおちょうしをカラカラと呼ぶそうだが、カラカラや芭蕉布作り、珊瑚礁の海辺などが見られるように、沖縄に対する思い入れが伝わってきます。【カラカラ】クロード・ガニオン監督、2012年日本=カナダ制作<goo映画解説>より気功の合宿クラスで沖縄に滞在中の元大学教授ピエールは、最後の1週間を島でのんびり過ごそうと考えていた。そんな時、本島から移住してきている主婦の純子と、沖縄の友人明美に出会い意気投合する。それきりの縁に思えたが翌日、夫と大喧嘩をした純子がピエールに会いに来た事から二人は急接近する。夫の暴力に悩まされていた純子は家出を決意、ピエールの旅に一緒についていくと言い出すが…。<大使寸評>『ヒマラヤ杉に降る雪』はまだ観ていないが・・・工藤夕貴がしゃべる英語がどの程度のものかという興味もあって観たわけです。演技としては、『サユリ』のおカボ役がはまり役だったと思うけど・・・やや歳を重ねた、おばちゃん役の工藤夕貴も、ま~ま~でんな♪goo映画カラカラ最後のエンドロールに流れる沖縄の歌がいいのだが・・・・聞いても分からない方言としては津軽弁が知られているが、この歌の歌詞はそれ以上であり、みごとなまでに意味不明でした(笑)とにかく、封切り初日に観たというところに、大使の入れ込み度合いが表れていますね。カラカラ公式サイトから一部を紹介します。カラカラ公式サイトよりモントリオール世界映画祭ダブル受賞!世界が認めた、“心満たす”ロードムービーの誕生モントリオール世界映画祭で、世界に開かれた視点賞・観客賞を見事ダブル受賞した本作は、人生の折り返し地点で迷う大人たちの背中を後押ししてくれる。気づいたら、空っぽな人生。これが自分の望んでいた生き方なのだろうか?誰もが直面する悩みを抱える主人公達は、旅に出る。舞台となるのは、沖縄本島と、本島の北に位置する伊是名、伊平屋、具志川の島々。青く透き通った海、どこまでも続く白い砂浜、生命力あふれる草木などの自然美と、カラカラや芭蕉布に象徴される土地固有の豊かな文化が、二人の乾いた心を潤していく。工藤夕貴×ガブリエル・アルカン×クロード・ガニオン日本とカナダの才能のコラボレーション純子役には、『ヒマラヤ杉に降る雪』といった大作からジム・ジャームッシュ作品まで、国籍を超えて数々の作品で圧倒的な存在感を放つ工藤夕貴。ピエール役には、カナダのアカデミー賞といわれるジニー賞を二度にわたって受賞している名優ガブリエル・アルカン。世界の映画ファンを魅了してきた二人が、円熟した演技で繊細な大人の機微を見せる。監督は、カナダと日本をベースに意欲作を発表し続ける、クロード・ガニオン。日本人女性の日常を赤裸々に捉えた伝説の『Keiko』(79)でデビューして以来、『ケニー』(87)、『KAMATAKI-窯焚-』(05)などでモントリオール世界映画祭、ベルリン国際映画祭等で数々の受賞歴に輝く。本作では沖縄に対する深い思い入れとともに、誰もが共感せずにはいられない普遍的な人間ドラマを描き、見事モントリオール映画祭でダブル受賞を果たしている。クロード・ガニオン監督、工藤夕貴出演の「カラカラ」で問いかけた人生の意味より僕の人生において沖縄はとても気持ちがいい土地だった。人生を楽しもうという人々の考え方やムードが大好き。よく考えたら、(出身地であるカナダの)ケベック州と一緒だと気付いたんだよ。カナダは昔フランス人の国だったけれど、イギリスに占領されたという歴史があり、ケベックには独自の言葉、考え方などの文化が残っている。沖縄も似た歴史を持っていて、現在も日本に属しているけど独自の文化を持っている。多分、そういう意味で居心地がいいんだと思ったね。
2013.02.11
コメント(2)

新聞をスクラップをしていたら、朝日の「RANKING」コラムに「イライラするカタカナ語は?」というのがありました。これは、切り取って保存しよう♪・・・・それから、ブログで広く拡散する必要もあるんじゃないか、という訳なんです。大使もときとして、このカタカナ語を使うことがあるが・・・・アメリカかぶれの偉いさんから聞くカタカナ語には、イライラを通りこしてムカっとするんですね。既に日本語に訳語が有る場合は、極力、日本語を使えよ!訳語が無いのは、アメリカ独自の概念であるが・・・・おおむね性悪の概念であることが多いのだ。(大使の思いすごしでは?)1位:Competency・・・・明らかに性悪である(人事評価用語とのこと)2位:Installation3位:Incubation4位:Commodity・・・・今、日本が痛い目にあっている。5位:Diversity6位:Sustainable7位:Consortium8位:Alternative9位:Stakeholder・・・・かなり性悪である。10位:Literacy心穏やかに暮らすには、こんなカタカナ語を使うシチュエーションには敬して、入りこまないことでしょうね(大使、イエローカードです)コラム記事でも「リスペクトより尊敬でしょう」と書いてあったが、当然である。10~15年前の記事で頻繁に使われたアカウンタビリティが最近は「説明責任」に駆逐されているようで・・・これなど、イラつきを解消した好例ですね♪あの梅棹さんは、アメリカ人を「厚顔の言語帝国主義者たち」と表現していたが・・・この人は、何というか別格である。この記事のタイトルを「敵性米語について」としたのも、梅棹さんへの敬意があったのかも。で、朝日デジタルの書評を再掲します。梅棹忠夫―「知の探検家」の思想と生涯より<「最後の弟子」が追う仕事と生涯:後藤正治(ノンフィクション作家)>かつて梅棹忠夫氏の『文明の生態史観』や『知的生産の技術』を熟読した一人である。前著の、西欧と日本を「第一地域」として括る押さえ方にはかすかな違和を覚えつつ、ともに知的な刺激に満ちた本だった。 本書は、梅棹の仕事と生涯を追った評伝である。著者は、大学探検部や国立民族学博物館で梅棹に至近距離で接した「最後の弟子」。それ故でもあろう、梅棹の志向と思考に目線がよく届いている。 梅棹の最後の著は『山をたのしむ』。少年期、京都の北山に親しんだ。「登山が生涯の原点」と記す。「学術探検」を掲げ、ポンペイ島へ、大興安嶺へ、モンゴルの草原へとフィールドを広げていく。細密画を見るようなスケッチが印象的だ。生来「歩き、見て、考えること」が好きな人だったのだろうと思う。 生態学の泰斗・今西錦司に多大な影響を受けつつ、戦後、梅棹は人類学、民族学という新領域に関心を向ける。「二番せんじは、くそくらえ、だ」「未知のものと接したとき、つかんだときは、しびれるような喜びを感じる」という言葉を残している。 行動のベクトルが常に新たに開拓することへと向かう。原稿の書き方や研究論文の方法についても、その志向は変わらない。パイオニアたらんとすることが梅棹の生涯を貫いてある原動力だった。 65歳のとき、ウイルス性疾患で両眼の視力を失うがくじけない。以降、口述ワープロで全23巻の著作集の完成を果たす。「そこは漢字か、漢字やったらひらいといて」といいつつ作業を重ねたとある。サポートがあったからできたともいえようが、ピアノの練習まではじめたというエピソードには驚く。 梅棹最大のパイオニアは光を失ってからの生き方であったかも知れない。評者の学生時代、居酒屋で席をともにしたことがある。にこやかな温顔が懐かしくよぎる。 ◇山本紀夫著、中央公論新社、2012年刊<「BOOK」データベースより>中学時代から山や森林に分け入り、白頭山や大興安嶺を踏査した探検家、モンゴル、ヒマラヤ、アフリカにフィールドを求め、「文明の生態史観」を提唱した民族学者、厖大な情報の活用を説き「知的生産の技術」を広めた「知のアジテーター」、そして国立民族学博物館を生んだ教育者・経営者―梅棹忠夫は、どの分野においても目的に向けて周到に準備し、全力で未知の問題を追求した。開拓者として生きたその思想と生涯。 <大使寸評>梅棹さんと言えば、国立民族学博物館を生んだ人でもあり、大使も時として万博公園内のその博物館まで足を運んでいます。それから・・・「通訳もつれずにやってくる、厚顔の言語帝国主義者たちには、手をやいた」とまで言う梅棹さんであるが、そのあたりのことが「実戦・世界言語紀行」に載っています。とにかく、今ではインターネットを通じてデファクトスタンダードとなった英語であるが・・・最近の倣岸な英語(厳密には米語)に接することがなかった梅棹さんは幸せだったかも(笑)rakuten梅棹忠夫「知の探検家」の思想と生涯 「実戦・世界言語紀行」2byドングリ対応する日本語が無くて、訳すと不自然な漢語になる場合は仕方がないが・・・輸入語が悪いのではなくて、無批判に使う人が悪いんですけどね。余談になるが・・・中国人の書く漢字で、カラオケ(卡拉OK)、コカコーラ(可口可楽)が何とも漫画チックで笑ってしまうのです。それに引き換え、外来語をカタカナ表記する日本語の自由度は素晴らしいではないか♪漢字仮名交じり表記の日本語は、ハイブリッド表記とも言えるわけですね。
2013.02.10
コメント(0)

8日に退任したカート・キャンベルさんがインタビューで「日米関係強化には安保重視よりも、TPPへの参加だ」と説いているので紹介します。(これは聞き捨てならないのだ)カート・キャンベルさんへのインタビュー <米の「アジア回帰」外交>(デジタル朝日ではこの記事が見えないので、2/9朝日から転記しました・・・月500円キャンペーン月間のあいだにデジタル朝日に申込みせなあかんな) 米オバマ政権の発足当初から4年間、アジア外交を主導してきたカート・キャンベル国務次官補が8日、政権を去る。この間、中国対外姿勢の硬化、米国の「アジア回帰」、尖閣諸島問題をきっかけにした日中関係の悪化など、アジア太平洋地域では「地殻変動」とも言える動きが相次いだ。政権第一期を通じたアジア外交の総括を聞いた。Q:東シナ海で中国軍艦が海上自衛隊の護衛艦に射撃レーダーを当てる威嚇行動が先日、あるました。尖閣諸島問題以降、日中間では緊張が高まっています。A:米国は懸念している。すでに両国政府に対して、このまま緊張がエスカレートすれば両国関係だけでなく、地域全体の経済に重大で長期にわたる悪影響を及ぼすと伝えている。米国は今後も両国政府に対し、さらに外交努力や対話を重ね、慎重に対応するよう強く求めていく。Q:北朝鮮も核実験の実施をちらつかせています。A:北朝鮮の挑発行為は、最近始まったことではない。今後も続くだろう。ミサイル発射や核開発は地域を不安定化するものであり、潜在的には米国の存在そのものへの脅威となりうる。その旨は北朝鮮に伝えているし、おそらくより重要な相手である中国にもそう説明している。中国が理解すべきことは、北朝鮮が現在の道を進み続ければ米国は弾道ミサイル防衛など何らかの明確な対抗策を取るだろうということだ。そうした対抗策を中国も自国の利益に資するとは思わないだろう。Q:東アジアの緊張が高まる中で安部信三首相が訪米します。安部首相は、米国との同盟関係強化に強い意欲を示し、民主党政権との違いを強調しています。A:我々が日米関係の文脈で求めるのは、党派を超えた共通の取組み姿勢だ。実際、野田(前)首相のもとでは大きな成果を上げた。日米関係は順調に前進している。安部政権は防衛費を増額しようとしている。妥当な方針だと思う。日本が、サイバーセキュリティーのような新たな分野での協力を追及していることも歓迎する。日本政府はここ数年来、安全保障に対して従来以上に真剣な取組み姿勢を見せている。米国はそれも歓迎する。Q:しかし、ワシントンでは従軍慰安婦問題が日韓関係に与える影響に懸念と不安の声も聞かれます。A:率直に言って私自身、歴史の解釈し直しの動きには懸念を感じる。それよりも、朝鮮半島の不確実性にどう対応するか、共通の価値を考えてほしい。日韓両国の政治指導者の間で、いかにして信頼と自信を構築するかだ。さらに、米日、米韓間にある重要な安保協力関係を、どうやって『三国化』していくかだ。Q:日本では、米国が主導する環太平洋経済連携協定(TPP)になお、根強い反対があります。A:TPPは、アジア主要国間の経済連携を強化する巨大な潜在力を持っている。日本にとっても、戦略レベルで考えれば、参加すること以上に意味のある選択肢はないだろう。日本の国内政治の観点から難しい問題であることは理解している。しかし、米日関係を活性化し強化するために最も役立つのは、対話の強化ではなく、安全保障問題に一層の重点を置くことでもない。両国の経済関係をより解放し、競争と連携にさらすことだ。これが今後数年間、米日関係のもっとも中心的な課題になると思う。そのような大きな意味を持つ経済連携ができなければ、両国関係は衰退していく。Q:米国は「アジア回帰」を打ち出しています。地域諸国の多くは基本的に歓迎する一方、疑問も抱いています。まず「なぜ今か」です。この新方針が最初に打ち出されたのは2011年秋に出版されたクリントン前国務長官の雑誌論文ででした。。A:その論文が多くの関心を集めたのは事実だ。しかし、アジア太平洋への関与を強化しようという考えは政権発足当初からあった。クリントン長官も論文出版に先立ち、いくつかの演説で似たような考えを示していた。実際、米国はこの地域から離れたことはない。数10年にわたって体系的かつ、しっかりと関与してきた。それでもより効果的に、もっと関与を強めなければならないという認識がある。Q:オバマ政権発足当初からあった方針だ、ということですか。A:09年当時、世界各国の間で『米国の衰退』という深刻な懸念があった。対応策として考えたのはまず、米国のリーダーシップや、地域への質の高い関与は継続するとはっきりさせることだった。次に『アジア回帰』を進めることだ。中東や南アジアでの困難で多額の予算を要する活動を、段階的に縮小し、焦点をアジア太平洋地域に移すことだ。Q:中東は今も不安定です。本当にアジアに「回帰」できますか。A:「アジア回帰」といっても、中東から完全に引いてしまうわけではない。中東や南アジアへの関与を続けることは必然であり、戦略的にも賢明だとは思う。ただ従来と同じレベルというわけにはいかない。膨大な予算がかかるというだけでなく、米国政府全体の関心を奪ってしまうという弊害があるからだ。最終的には、海軍や(海兵隊などの)遠征機能により多くの資源を配分し、アジアの主要同盟関係の維持、育成にも力を注ぐ。いずれアジアは、戦略的重心の中心地になる。Q:もう一つの懸念は予算です。オバマ大統領は「国防予算の削減が、アジア太平洋に影響することはない」と言っていますが、そううまくいきますか。A:アジアでのさまざまな活動を支え、米国の地域リーダーシップを維持するために必要な予算は、十分に確保している。イラク、アフガニスタンでの戦費の1週間分をつぎ込むことができれば、アジアでの活動は非常に長い間、維持できる。Q:それにしても、米国がテロとの戦いに専念していた10年の間に、「中国の台頭と米国の相対的衰退」という見方が定着してしまい、米国は今、それを修正しようとしています。テロとの戦いは戦略的な「回り道」だったのでは。A:そこまで言うつもりはないが、米国の軍隊や生命、財産に大きな損失をもたらしたことは否定できない。ただ、指摘しておきたいのは、これまでも「米国の衰退」は繰り返し言われたきた事柄である点だ。第2次大戦後にはじまり、朝鮮戦争、ベトナム戦争、そして冷戦。最近では08年のリーマン・ショックの後だ。しかし、いずれの場合も米国は復活した。米国経済の基礎は堅調で、アジア太平洋地域で積極的な役割を果たそうという決意も揺らいでいない。米国が今後何十年にもわたって、たとえ地域で支配的な国家ではないにせよ、リーダーを務める条件は整っている。Q:以前のインタビューで、米国がこの地域への関与を強化することで大きな恩恵を受ける国のひとつは中国だと指摘しています。しかし中国側には、米国の「アジア回帰」を脅威だとする見方もあります。どうして理解が得られないのでしょう。A:理解の欠如なのかどうか分からない。米中は厳しい競争関係にある。米国は今後、相当長期にわたり強い役割を演じる。そのことを中国が受け入れることが重要なのだ。しかし、中国とはより強固で深い関係を築きたい。その点は中国にも明確に伝えてある。Q:09年にオバマ大統領が初訪中した際の共同声明には「相互の核心的利益の尊重が極めて重要だと合意した」という一文が入っていました。それが11年胡錦濤国家主席が訪米した時の共同声明からは消えました。どうしてですか。A:「核心的利益」という概念は、誤解を招きやすく、実際、米中関係にかなり深刻な緊張をもたらした。ある国家がある課題について「我が国の核心的利益だ」と宣言しさえすれば、他国との協議の対象にもならないということは、21世紀の外交には有効ではないと思う。Q:米中間には根深い相互不信があり、米国の「アジア回帰」で一層悪化したという見方もあります。A:確かに不信はあると思う。無知に基くものと、価値観や見方の違いに関する不正確な評価が原因になっているものとがあり、前者についてはいくらか除去できたと思う。しかし、米中関係が軋轢のタネを抱えていることは否定できない事実だ。サイバーセキュリティー、知的所有権、軍事、政治的価値観、人権などで、時には衝突含みになることもある。ただ重要なのは、そうした緒課題をも抱合する大きな協力の枠組みはあるし、両国ともに協力の意志はあることだ。<取材を終えて>「アジア回帰」はキャンベル氏が主導した。その根幹の対中政策は、政権発足当初の「融和」から「対抗」へと大きく変針した。中国の対外姿勢硬化の反作用といえるが、米政権内の路線対立の表れでもあった。ここへきて中国に加えて北朝鮮の強硬姿勢も際だっている。「アジア回帰」はこれからその真価が問われる。(編集委員:加藤洋一)中華の札束攻勢で、アメリカのマスゴミは中華寄りであるが・・・・キャンベル氏の中華に対するスタンスは、両国の関係を「融和」から「対抗」へ変えた張本人であるだけに、かなり心強いものがある。日本に対してはTPP参加を促すなど甘い顔を見せていないが・・・安保とTPPをセットで提示するアメリカの罠にはまらない知恵が肝要なんでしょう。また、日本とアメリカとは価値観のズレはあまりないが・・・・中国共産党が示す「メンツ」に対しては、隣国としてなんとかならないものかと思う大使である。(内憂外患のなか、共産党の危機感がそれだけ大きいのかもしれないが)「核心的利益」の使い分けを読み返してみます。
2013.02.09
コメント(2)

<ポンちゃんの文体>文体といえば、かつて椎名誠や中村うさぎの文体が好きだった大使である。その文体を真似ようとして、文章を転記してみたりしたが・・・なかなか身に付かないのである。(当然である)まあ、文体とは、その人の思考回路や気質まで表したようなものだから・・・やすやすと真似できるものではないのだろう。最近、古本屋で山田詠美の「熱血ポンちゃん膝栗毛」を買って読んでいるんだが・・・これが面白いのだ♪もろに、この人の思考回路が表れていて、生きる勇気もわいてくるというものだ。ただ、この人のスケベは尋常ではないので、これは真似できるものではない。で・・・思考回路だけでも真似してみようということで、この本から一部、転記して紹介します。<梅雨時の内臓も、うまし>p125~127 ははははは。またもや沖縄帰りですの。ははははは。脳みそが、すっかり豆腐よう化してしまいましたの。はははは・・・・って、馬鹿者になっている暇などなだろう。この原稿を待ち続けている担当編集者の姿を思い浮かべたことがあるのか。来週は、芥川賞の選考会。選考委員として、しゃんと背筋を伸ばしたらいかがかね。そう自分を叱咤する私であるが、帰って来た東京は、ただ今、梅雨の真っ最中。ただでさえ、南の島で発酵した脳みそが湿気を含んで、ハンバーグのつなぎに使う牛乳に浸した食パン(たとえがくどくてすまんね)みたいになっているのである。これではいかん!と喝を入れるために、笙野頼子さんの『徹底抗戦!文士の森』を読んだ。はー、この次期に読むべき本だったのだろうか。我が身の不甲斐なさを改めて痛感してしまい、ただうなだれるばかりである。文学というものへの姿勢が、私など足元にも及ばないくらい真摯なのである。真摯過ぎて恐いぐらい。そして、恐過ぎるあまりに、おもしろ過ぎるのである。人は、自分の聖域を侵されたと感じた時に、ここまで、勤勉に過激に怒りをあらわにする情熱を保ち続けられるものだろうか。短距離走の速度で、長距離を走り抜くことが出来るものだろうか。そもそも、そんな確固たる聖域を持つ人がどのくらいいるだろうか。私の内にも、聖域らしきものはあるのだが、彼女のそれに比べると、都合に合わせて折りたたんでポケットにしまえる程度のものである。 文学。それは、ほとんんどの人にとって日常語ではない。小説を読まない人には、それこそ無縁の言葉であろう。小説に携わっている人にとっても、気恥ずかしさの伴う言葉。実際、小説の書き手の私ですら、口に出す際、ためらったこともある。けれど、この本における文学は、悪びれようのない存在としての文学なのだ。そこに人間がいる、という事実のように、そこに文学がいる、のである。思えば、揶揄の対象にされそうになっていた文学という代物を、きっちりあるべき場所に引き戻したのは、笙野さんの論争だったもんなあ。以来、私も茶化す方がかっちょ悪いよなーと感じて、文学をやっている自分を自然に受け止めるようになったんだっけ。文学とかやっちゃててーという「とか」の部分が消えた訳だ。すると、文学は特別な用語ではなくなった。自分の内にしっかりととりついているもの。たとえば、内臓と同じような。うーん、やっぱり、内臓を傷付けられたら声を上げるよな。あ、ちなみに英語では、内臓をガッツ(guts)と呼ぶ。日本語で言うところの、ガッツだぜ、とか、あいつガッツあるよな、の「ガッツ」である。日本語と少し違う使い方をするのは、人の好き嫌いを表す時。あいつの根性、気にくわねー!の時にも「ガッツ」を使う。I hate his guts.みたいに。私は、夫がこの言い回しを使うたびに、あいつの内臓、気にくわねー!と心の中で翻訳してしまうの。そして、この本を読んだ時に思い浮かべたのも、そのフレーズなの。アイ ヘイト ヒズ ガッツ!ガッツを以てガッツを制す、とでも言いたくなるようなこの本で、我が身のガッツの軟弱さを再認識している私。笙野さんのようになるのは到底無理なので、ずるっちく、こそこそと尻馬に乗り、エールを贈ってみよう。それにしても、笙野さんや高橋源一郎さんなんかが、文学という言葉を使う時に漂う潔さは真似できないな。(ガッツのある文体ではないか、以下省略)エイミーは芥川賞の選考委員なのか・・・偉いんだ♪【熱血ポンちゃん膝栗毛】山田詠美著 、新潮社、2009年刊<「BOOK」データベースより>きみの前に空瓶はない。きみの後ろに空瓶は出来る。ああ、酔いどれよ。酒よ―沖縄でユビハブと格闘し、博多の屋台で大合唱。はたまた、徹夜本で不眠症になりかける。どうして、いつも歯止めを掛けることが出来ないんだろう。大人なのに…という顰蹙を携えて進まんとする膝栗毛。NY、パリ、メキシコ、さまざまな国での郷愁もお供に、ポンちゃんののりすぎ人生はまだまだ続く―。 <大使寸評>格差とか尖閣とか内憂外患の状況では、このような脱力系で、且つ人生に前向きなエッセイを読んで・・・精神のバランスをとることも、いいんじゃないでしょうか♪Amazon熱血ポンちゃん膝栗毛エイミーお奨めの「徹底抗戦!文士の森」です。【徹底抗戦!文士の森】笙野頼子著、河出書房新社、2005年刊<「BOOK」データベースより>書くことも戦いだ。小さい私から大きく振り返る、それが文学だ。芥川は戦い、高見順は激怒し、平野謙は日和り、恆存は冷笑した、そしてまた始まるはてしない「論争」。批評はどこへ行った。そのとき評論家は何をしていたのか。国家を超え、近代をつき抜けるワン・アンド・オンリー作家の祈りと戦い。 <読む前の大使寸評>山田詠美お奨めの本だから・・・そのうち、図書館で借りて読んでみるか。Amazon徹底抗戦!文士の森余談になるが・・・・エイミーは船戸与一2号と自称しているほどのお友達(呑み友達)のようです。文壇の相関関係はなかなか面白いが、やはり東京の飲み屋が主戦場のようですね。
2013.02.08
コメント(0)

TPP参加反対ツイートを2/1~2/7のツイッタ-に見てみましょう。残念ながら衆院選で自公が圧勝してしまったが、TPPにはしつこく反対することが肝要ではないでしょうか。なお、モンサント社告発の輪も含めています。大手メディアは自民党、財務省、経産省、米国金融、経団連、穀物メジャー、モンサント、対中国抑止力etcの相関を解明する気があるんだろうか?【2月7日】@KKnagomi: 【緊急拡散】今、国民が最も騙されているTPPの嘘=「交渉参加しても国益を確保できなかったら離脱できる」。この詐欺を完全にぶっ潰そう。後悔する前に過去の事例を検証しよう。【TPP】抜けられない日本/交渉離脱不可能の状況証拠【青山繁晴】 http://youtu.be/SxiO69GgO_U@fuku00011: 必見!【TPPは、"1%"が私たちの生存権を未来永劫に脅かすことができるツール】次回官邸前アクションは3/5です! @ganmo14 【拡散希望】TPPの恐怖アメリカのテレビが取り上げたようです。アメリカ国民も、TPPに恐怖しています。http://youtu.be/WFY-z1PcjT8@toshio_tamogami: 中国船の尖閣侵入、射撃管制レーダーの照射、北朝鮮の核開発の進展、ロシアの我が国の北方領土での演習など我が国の安全保障が脅かされる事態が進行しています。日米安保がいよいよ強化されなければなりません。だからTPPに参加しなければならないという雰囲気が作られることを私は危惧しています。@HEAT2009: 米政府は今春にもシェールガスなどの天然ガス輸出を解禁する。FTA締結国以外にも輸出を認める措置で第1陣として日本の企業連合が参画する事業が有力視されてる。日経⇒http://s.nikkei.com/UY2BJ4 東電がシェールガス年200万トン確保⇒http://bit.ly/12sNqMp【2月5日】@KKnagomi: 安倍はTPP反対派に支持され総裁選を勝ち、各地のTPP反対議員に投票した国民のお蔭で首相になれた分際で、関税突破すればTPPに問題はないような世論誘導をするな。TPPを関税問題・農業問題に矮小化し、投資の自由化というコア中のコアをガン無視して国民を守れると思うな。犯罪的な矮小化だ【2月4日】@HEAT2009: TPP交渉参加に賛成の自民党議員による勉強会が13日、会合を開く。先の衆院選で初当選した新人議員らの参加を募り、TPP推進の立場から意見交換する。勉強会は川口順子元外相と中村博彦元総務政務官が共同代表を務める。日経⇒http://s.nikkei.com/X9GT3p ※誰が参加するか注目。@KKnagomi: 「今や発展途上国のみならず、先進国においても同時進行的に新自由主義グローバリズム・1%支配に対する抵抗運動に火がつき始めている」イタリアにおける「反緊縮」オールタナティブ運動、世界で同時進行する新自由主義との戦い:イタリア人友人との会話 http://nicoasia.wordpress.com/2012/10/15/%E3%82%A4%E3%82%BF... 【2月3日】@KKnagomi: 必読。「環太平洋経済連携協定(TPP)の草案は新たに特許の特権を与え、ネットの自由を制限する可能性があるが、これは秘密である―多国籍企業のCEO以外には」 自由貿易どころではない環太平洋自由貿易協定(TPP) http://antitpp.at.webry.info/201209/article_2.html@KKnagomi: 米韓FTAの概要 平成24年3月 外務省 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/pdfs/tpp20120327_10.p... 「TPPはこれ以上の要求になる」と米国交渉担当USTRは明言。【2月1日】@KKnagomi: 「日本のTPP反対の運動が、アメリカのTPP反対の運動を励ましていることもわかりました。また、国際的なTPP反対のネットワークがあって、日本からも参加するよう求められました。日本の運動は、世界的に見ても輝いています」 http://www.nouminren.ne.jp/newspaper.php?fname=dat/201206/2... #TPP #ACTA日本の政治家、官僚はこのアメリカの戦略性には勝算がないはずなのに、交渉参加を煽るのはなぜでしょうね。「モンサントの不自然な食べもの」のロバン監督のメッセージを紹介します。ロバン監督のメッセージ当会場にお集まりの国会議員の皆様、本日は日本を代表する皆様がたに私個人の私見をお伝えする機会をいただき大変光栄に存じます。現在、日本は、環太平洋経済連携協定、いわゆる《TPP》への参加にむけて大きく舵を切られたとうかがっております。当協定は非常に重要な意味をもつアメリカ主導の協定です。本日、皆様がたにお伝えしたいのは、北米自由貿易協定に関して、私が実際に見聞した事実です。ご存じのように北米自由貿易協定は1992年にアメリカ、カナダ、メキシコの3国間で署名され、1994年1月1日に発効された自由貿易協定です。実は私はつい先頃、この北米自由貿易協定に関するドキュメンタリー作品を制作しました。現地で取材をしながら私が目にしたのは、当協定がメキシコ経済およびメキシコ社会に及ぼした多大なる悪影響です。中でも最悪の被害を今から申し上げます。メキシコはトウモロコシの原産国ですが、この協定によってメキシコは一夜にしてアメリカの多国籍企業モンサントが送り込む遺伝子組み換えトウモロコシに侵略されてしまいました。なぜなら、北米産のトウモロコシはアメリカの非常に手厚い補助金制度のおかげで生産費を19%も下回る破格の値段で市場に出回ったからです。このダンピング(=破格値販売)によって、300万人ものメキシコの小規模農家の人達が農業を捨てざるを得ない状況に追い込まれました。アメリカの巨大な穀物メーカーにはもはや太刀打ちできなかったからです。離農したメキシコ人の多くがひそかに、つまり不法にリオ・グランデ川を越えました。推定では1994年から2008年にかけて不法越境したメキシコ人は毎年50万人と言われています。北米自由貿易協定が締結される以前、メキシコは食糧に関しては自給自足の国でしたが、現在では食糧の40%以上を輸入に頼っています。そして2008年にはメキシコの歴史始まって以来の飢餓暴動が勃発しました。なぜなら、国民の主食の原料であるトウモロコシの流通が、全世界のマーケットで農産物に投機を仕掛けるカーギルやモンサントといった食品業界の多国籍企業に牛耳られてしまったからです。輸入によってメキシコに入った遺伝子組み換えトウモロコシは地元の在来種を汚染しました。その結果、いずれ国内の在来種の全滅も危惧されます。それはまさに食料主権の要である生物多様性が劇的な形で失われることを意味するのです。自由貿易の《比較優位》という概念があります。これは各国が自由貿易協定によって自身の得意分野を活かして得をするという希望をもたせる概念ですが、これはまやかしです。農業のみならず産業分野についても同じことです。もちろん日本の経済力はメキシコ経済に比べてはるかに強大です。それでもなお、あえてわたくしが皆様の注意を促したいのは、TPP参加によって日本の農業、日本で消費される食品のクオリティーにどういう影響がもたらされうるかという点です。どう考えても、TPPへの参加は食糧供給において日本がアメリカへの依存を深めることになるのは明らかです。現在、世界中で地球温暖化が進行し、異常気象に伴う農作物の不安定な供給を受けた価格の乱高下(らんこうげ)が顕著です。そうした状況をかんがみると、TPP参加は今後日本を非常に脆弱な国、立場の弱い国にしてしまいかねません。私は現在、新作ドキュメンタリーを制作中です。同時に同じテーマで関係書も執筆しています。その撮影のため私はすでに4大陸を駆け巡り、今こうして日本にいます。その結果、確信したことがあります。私たちはこの21世紀、様々な問題に直面しています。地球温暖化、想定される化石資源の枯渇、あるいは生物多様性の危機といった難問です。もし世界各国がこうした問題に果敢に取り組み、乗り越えたいと願うのであれば、世界的にグローバル化するマーケットから食料品だけは何としても引き離すべきです。同時に、輸入ではなく自国での生産体制に戻すこと、有機農業という農業モデルに力を注ぐことです。有機農業は、天然資源を大切にし、気候の不順に対しても順応性の高い農業モデルなのです。環太平洋経済連携協定、TPPは、今、私が推奨させていただいた方向性のまさに逆方向を行くものなのです。皆様、最後までご静聴どうもありがとうございました。(2012年6月14日 衆議院議員会館にて)モンサントのBt綿花が引き起こす悲劇が伝えられています。1/26農産物貿易自由化と遺伝子組換作物とインド農民の自殺より インドではWTOに加盟した1995年以来、16年間で合計25万人もの農民が自殺をした。レポートの表題通り、「30分ごとに1人」の割合で自殺者が出ていることになる。もっとも、農民の自殺に関する政府統計は低く見積もられている。自殺した時点で土地を所有していた人々しか統計に含まれていないので、土地を持たない下層カーストや小作農民などが統計から漏れているからだ。インド農民の自殺に関する正確な数字は分からない。自殺者がとくに多いのは、前掲レポートによれば、綿花生産地帯である。綿花部門は、1990年代IMFや世界銀行の「構造調整」によって、貿易自由化と民営化、さらに政府による保護措置の撤廃を求められた。インド政府は小麦やコメのような穀物部門に関しては、現在でも100%を超える関税率を維持して抵抗を続けているが、基礎的食糧品ではない綿花に関しては、早々に自由化の軍門に下ったのであった。 インド農民は借金をしてモンサント社が特許を持つ「Bt綿花(殺虫成分を分泌して害虫を駆除する遺伝子組換綿花)」を導入し、生産の拡大を図った。その後、綿花の国際価格が下落の一途をたどったため、借金の返済が不可能になって、自殺する農民が後を絶たないのである。インド農民は借金をしてまでモンサント社の農薬と、同社の遺伝子組換綿花をセットで導入し、借金を返せなくなって自殺に追い込まれている。多くの農民はその農薬を飲んで自殺するという。遺伝子組換え食品 海外での“大事件”が報じられない日本を読んでみます。反TPPの核心TPP参加反対の輪16TPP参加反対の輪15「モンサントの不自然な食べもの」 byドングリこれらもTPPで頭悪すぎ包囲網を敷く7に収録し、保存します。
2013.02.07
コメント(0)

<朝日デジタルの書評から6>日曜日の朝日新聞に読書欄があるので、ときどき切り取ってスクラップで残していたのだが、これを一歩進めて、無料デジタル版のデータで残すことにしたのです。・・・・で、2/3のお奨めです。・梅棹忠夫―「知の探検家」の思想と生涯・尾関章の文理悠々さっそく、図書館に借り出し予約するのもいいかもね。********************************************************************************梅棹忠夫―「知の探検家」の思想と生涯より<「最後の弟子」が追う仕事と生涯:後藤正治(ノンフィクション作家)>かつて梅棹忠夫氏の『文明の生態史観』や『知的生産の技術』を熟読した一人である。前著の、西欧と日本を「第一地域」として括る押さえ方にはかすかな違和を覚えつつ、ともに知的な刺激に満ちた本だった。 本書は、梅棹の仕事と生涯を追った評伝である。著者は、大学探検部や国立民族学博物館で梅棹に至近距離で接した「最後の弟子」。それ故でもあろう、梅棹の志向と思考に目線がよく届いている。 梅棹の最後の著は『山をたのしむ』。少年期、京都の北山に親しんだ。「登山が生涯の原点」と記す。「学術探検」を掲げ、ポンペイ島へ、大興安嶺へ、モンゴルの草原へとフィールドを広げていく。細密画を見るようなスケッチが印象的だ。生来「歩き、見て、考えること」が好きな人だったのだろうと思う。 生態学の泰斗・今西錦司に多大な影響を受けつつ、戦後、梅棹は人類学、民族学という新領域に関心を向ける。「二番せんじは、くそくらえ、だ」「未知のものと接したとき、つかんだときは、しびれるような喜びを感じる」という言葉を残している。 行動のベクトルが常に新たに開拓することへと向かう。原稿の書き方や研究論文の方法についても、その志向は変わらない。パイオニアたらんとすることが梅棹の生涯を貫いてある原動力だった。 65歳のとき、ウイルス性疾患で両眼の視力を失うがくじけない。以降、口述ワープロで全23巻の著作集の完成を果たす。「そこは漢字か、漢字やったらひらいといて」といいつつ作業を重ねたとある。サポートがあったからできたともいえようが、ピアノの練習まではじめたというエピソードには驚く。 梅棹最大のパイオニアは光を失ってからの生き方であったかも知れない。評者の学生時代、居酒屋で席をともにしたことがある。にこやかな温顔が懐かしくよぎる。 ◇山本紀夫著、中央公論新社、2012年刊<「BOOK」データベースより>中学時代から山や森林に分け入り、白頭山や大興安嶺を踏査した探検家、モンゴル、ヒマラヤ、アフリカにフィールドを求め、「文明の生態史観」を提唱した民族学者、厖大な情報の活用を説き「知的生産の技術」を広めた「知のアジテーター」、そして国立民族学博物館を生んだ教育者・経営者―梅棹忠夫は、どの分野においても目的に向けて周到に準備し、全力で未知の問題を追求した。開拓者として生きたその思想と生涯。 <大使寸評>梅棹さんと言えば、国立民族学博物館を生んだ人でもあり、大使も時として万博公園内のその博物館まで足を運んでいます。それから・・・「通訳もつれずにやってくる、厚顔の言語帝国主義者たちには、手をやいた」とまで言う梅棹さんであるが、そのあたりのことが「実戦・世界言語紀行」に載っています。とにかく、今ではインターネットを通じてデファクトスタンダードとなった英語であるが・・・最近の倣岸な英語(厳密には米語)に接することがなかった梅棹さんは幸せだったかも(笑)rakuten梅棹忠夫「知の探検家」の思想と生涯 「実戦・世界言語紀行」2byドングリコラム「尾関章の文理悠々」の2月3日版がB787の事故をあつかっていたので紹介します。尾関章の文理悠々より<B787のヒヤリ、ヒコーキの経験知:尾関章>最新鋭機ボーイング787(B787)のトラブルが、あちらでもこちらでもだ。この機種名を朝日新聞の記事データベースに打ち込んで検索してみると、1月の一覧表には「出火」「燃料漏れ」「機内に煙」「焦げた臭い」「窓ガラスにひび」といった記事が並んでいる。飛行機の事故は乗客全員を生命の危機に陥れる。ニュースに触れるたびに背筋が「ヒヤリ」とした人は僕だけではないだろう。 もちろん、そこにメディアの生理がもたらすトリックがないわけではない。たとえば、遠い外国で小さなトラブルがあったとき、ふつうなら日本の新聞に載らない。ところが、一度なにかが起こると、類似例が次から次に出てくる。今回も、米国ボストンでの出火騒ぎが報じられた後、朝日新聞の在米特派員電は米紙の報道として、テスト飛行時代から電気系統のトラブルが相次いでいたことを伝えている。 とはいえ、火が出たり、煙が上がったり、焦げた臭いが漂ったりするという症状からみると、一連のトラブルには、根治が急がれる病理が隠れているのだろう。日米当局がこの機種を運航停止にしたのは理にかなっている。 B787の一連のトラブルには「小さな事故」の域に達しているものもあろうが、それも含めての「ヒヤリ」である。ハインリッヒの法則から心すべきことは、そうした「ヒヤリ」を侮るな、ということだ。そこから、事故回避のヒントが得られる。そのことを改めて思い知らせてくれる本を今週は語ろうと思う。『飛行機物語――航空技術の歴史』(鈴木真二著、ちくま学芸文庫)。 著者は、航空宇宙工学が専門の東大教授。ちなみに、この本は米国でライト兄弟が初の動力飛行をしてから100年の節目にあたる2003年に単行本として中央公論社から刊行されたものを、去年12月に文庫化した。 文庫本巻末の一文にはB787の話が出てくる。日本の航空機関連産業がボーイング社との共同開発路線を選び、それを実らせた成果で、製造比率は「ボーイング社と同等の35%」に及ぶという。ただ、ボーイング社から「Made with Japan」と言われても「アフターサービスの情報は日本には届かず、エンジンをはじめとする付加価値の高い装備品に日本企業の参入は困難」と、Made in Japanでない悲哀にも触れている。 だが、最大の読みどころは揚力の話かもしれない。僕にとっては読み返してもストンと胸に落ちず、難解を極める部分だが、そのことが航空技術の本質を物語っている。 揚力のしくみをめぐっては、2000年代初めにちょっとした騒ぎがあった。米国の物理学者が、揚力が生まれるしくみとして広まっている通説に異を唱えた。その説は「気流が速くなると圧力が下がる」という「ベルヌーイの定理」を根拠にしており、翼の上の空気は翼下よりも速く流れるので圧力が低く、その圧力差で翼が下から上へもちあげられる、というものだ。 ここで最大の驚きは、乗客500人を超える超大型機が空を行き交う時代に、飛行機がなぜ飛ぶかが大まじめに議論されている、ということである。著者は、この話題を本の冒頭に置き、さらに随所でかなりのページを割いて飛行の理論に踏み込んでいる。そこで痛感するのは、飛行機は理論があって飛んだのではないということだ。経験知の結晶が翼となって飛翔したのである。 それは、次の記述でよくわかる。「ライト兄弟は、翼模型の風洞実験によって揚力や抵抗を計測し、人類初の動力飛行に成功した。1903年のことである。しかし、どうして揚力は発生するのか、という根本的な問題が解明できたわけではなかった」。風洞とは、人工の気流を起こす流体力学の実験装置だ。「人類初の動力飛行」は、その測定結果を踏まえている。だから、科学の成果に違いない。だが、理論の果実ではなかった。 そもそも、飛行のしくみを解き明かすには、空気の粘り気――「粘性」を考えに入れなくてはならない。粘性のある流体については「ナヴィエ-ストークス方程式」が19世紀の中ごろにできあがっていた。ところが「それは現代の計算機による数値計算以外では一般的に解くことはできない難解な方程式」だった。ライト兄弟の快挙に至る時代に「この方程式が飛行機の開発に利用されることがなかったのも無理はない」のである。<大使寸評>図書館で「富国強兵の遺産」を借りて以来、飛行機づいている大使であるが・・・・飛行機は理論があって飛んだのではないということだ。経験知の結晶が翼となって飛翔したのである。・・・・・この当たり前のセリフが、すっとぼけていて面白い♪流体力学を面白く語るコラムニスト尾関さんの語り口も、なかなかのもんやでぇ♪B787 米の調査長期化8カ国で電池生産分業富国強兵の遺産byドングリ********************************************************************【引用書籍:飛行機物語――航空技術の歴史】 鈴木真二著、文藝春秋、2013年刊<「BOOK」データベースより>400トンの金属のかたまりが時速1000キロで自由に空を飛ぶ!想像を絶する出来事だ。どのようにしたら重いものも飛べるのか。その謎を探る長い歴史の後、100年ほど前に、空を飛ぶ夢は飛行機に結晶した。本書では、揚力の探求の話題を手始めに、エンジンの原理と歴史、プロペラや翼の理論など、飛行機の要となる工学と技術を、ベルヌーイ、ケイリー卿、リリエンタール、ライト兄弟などのエピソードをまじえながら歴史的にひもとく。さまざまな分野の技術が飛行機に適用されていくさまは、技術者のロマンがひしひしと感じられる。後半では飛行機開発の社会的背景にも触れられる。工学一般に関心のある学生・技術者に格好の航空技術の入門書。rakuten飛行機物語: 航空技術の歴史<asahi.comのインデックス>最新の書評を読むベストセラー解読売れてる本著者に会いたい福岡伸一教授の書評次回の読書面(新聞紙面のデジタル版はだいたい2~3日後にUPされています。)朝日デジタルの書評から5朝日デジタルの書評から4
2013.02.06
コメント(2)

4つの押しボタンを適当に押したところ・・・えらいこっちゃ!腕時計がフリーズして、ウンともスンとも言わなくなってしまった。この時計はトライアスロン用に買ったもので、20数年愛用していたものなので・・・この故障は大変なことなのです。トライアスロン用なので風呂にも付けて入るし、つまり腕から外すことがないわけで・・・20数年、嫁さんより身近な存在でもあったわけです(笑)取扱い説明書は紛失しているし、時計屋に見てもらうしかないか。で、当座の腕時計が要るので・・・早速、百均で買ってきました。左:105円、右:8千円台右が故障中のもので、左が百均のものだが、一見どちらが高価に見えるか迷うのが、すご~い♪105円という値段から・・・使い捨ての時計付き格安電池♪という感慨を覚えるのです。古くからの時計メーカーの嘆息が聞こえるようだが・・・良い悪いは別にして、隔世の感がありまんな。団塊世代はまだ、時計と自動車は壊れるもの、という感覚が残っているが・・・今どきの価格破壊、コモディティ化は凄まじいものがあるな~(泣)ところで、日頃から百均をご愛顧にしている大使であるが・・・これではいかんと、常々思っているわけで、「コモディティ・トラップ」から脱出する方法を述べている本がありました。ややアメリカ流だけど。「オープン・サービス・イノベーション」書評より 先進国企業が陥った「コモディティ・トラップ」から脱出する方法は二つ。製品中心から、体験価値のサービス中心へと転換する。自社の壁を越えてオープン化し、社内外の知識を融合させる。両分野の第一人者が要諦と事例を示す「自分のレースで戦おう」の指南書だ。 キーになるのは、顧客との共創とプラットフォームの構築だ。メーカーではないが、ネット販売のアマゾンの例。顧客の読者レビューがサイトの体験価値を高める。他社にもオープン化し、自社の枠組みを越えてプラットフォーム化させる。顧客はワンストップ・ショッピングが可能になり、「範囲の経済性」が実現。顧客の利用情報が増えるほど効率的なデータ処理が可能になり、「規模の経済性」も成立。収益が拡大する好循環。
2013.02.05
コメント(4)

今回借りた7冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば「ナショナリズム」でしょうか。<大学図書館>・富国強兵の遺産・ニッポン近代化遺産の旅<市立図書館>・国家と犯罪・モダンタイムス・日本人の「正義」の話をしよう・WEDGE12月号:食ビジネス、世界で勝つ4ヵ条・週間東洋経済8/4号:読書の技法テクノナショナリズムに目覚めた6*************************************************************【富国強兵の遺産】リチャード・J. サミュエルズ著、三田出版会、1997年刊<「BOOK」データベースより>「日本」繁栄の本質!!民生産業と防衛産業の相互依存により、日本の技術戦略は大成功を収めた。その根底には、明治期に培われたイデオロギーが脈脈と流れる。 <大使寸評>この本を読むと、アメリカ人教授の情報収集、執筆力に舌を巻くわけですね♪さすがに「菊と刀」を著わした国の学者である。その伝統とインテリジェンスが感じられる内容になっています(褒めすぎか)このガッツには日本人の学者、ジャーナリストも見習うべきではないでしょうか?なお、著者は日本のテクノナショナリズムを理解しつつも批判的であることを、心しておきましょう。富国強兵の遺産byドングリ【ニッポン近代化遺産の旅】清水慶一著、 朝日新聞社、2002年刊<「MARC」データベースより>全国に残る、維新前後からの「近代化建築」。今なお美しい姿をとどめる小樽運河、富岡製糸場、門司港駅など40件を、美しいカラー写真とともに紹介する貴重な一冊。交通案内つき。<大使寸評>文字の頁よりカラー写真の頁が多いような本である。「百聞は一見にしかず」という諺もあることだし、地味なテーマでも見てみようかという気にさせる本である。(編集者に座布団一枚♪)【国家と犯罪】船戸与一著、小学館、2000年刊<内容紹介より>「わたしは比較的辺境を旅することが多いが、ときどき眩暈を覚えるような光景に出くわすことがある。そこでは人間があまりにも簡単に殺されるのだ……。国家に対する犯罪。本書はその二つの相関についてのささやかな旅の報告である」(「序にかえて」より)キューバ、メキシコ、中国、クルディスタン、イタリア…世界の辺境では、いま何が起きているか?『山猫の夏』『砂のクロニクル』など傑作冒険小説を描き続ける作家が20年ぶりに世に問うた巨弾ルポルタージュ。<大使寸評>目次を見ると「中華膨張主義の解体」という章があり、これこそ喫緊の世界的課題ではないかと思い、借りたわけです。この本の発刊時(1997年)には新疆では暴動が沈静化していたようだが、今チベットでおきているような暴動が、起きていたはずである。(ウルムチでは4人にひとりが公安関係だといわれているそうです)緩慢なジェノサイドのような少数民族対策であるが、それが国是とも言える大漢民族主義である。、この本の一部を紹介します。p246~250 中華人民共和国において民族問題は一貫していないようで一貫している。 孫文が日本の対華21カ条の要求を撥ねのけた1923年の中国共産党綱領草案「チベット、モンゴル、新疆、青海等の地域と中国本土との関係は当該地域の民族自決によって決めるものとする」。1931年の端金ソヴィエト憲法第14条「中華ソヴィエト政権は中国国境内少数民族の自決権を承認する」。中華人民共和国成立後の毛沢東声明「帝国主義が過去あえて中国を侮った原因のひとつは中国の各民族が団結していないことにあった。中華人民共和国が成立したその日から中国の各民族は団結して友愛協力による大家庭となすものとなりはじめた」。1952年に政務院政務会議が採択した民族区域自治実施要綱「各民族の自治区はすべて中華人民共和国領土の切り離すことのできない1部門である。各民族自治区の自治機関はすべて中央人民政府の統一的指導のもとにある地方政権であり、かつ上級の人民政府の指導を受ける」。 要するに、抗日戦争と国共内戦のあいだは少数民族のよろこびそうな言辞を弄してシンパ化させ、権力奪取後は秦の始皇帝以来の手法、すなわち中華思想のもとに民族自決権を否定したのだ。東夷・西戎・北荻・南蛮を漢人のなかに取り込むことによって版図を拡大するのである。 (中略) 新疆における漢人大量移民はいつも北京の政治路線のあからさまな反映である。新疆生産建設兵団の発足。辺境支援という名目の都市余剰人口の放出。文化大革命のための下放。北京のそのときそのときの政争によって漢人たちがどっと押し寄せて来る。これによって果樹園や羊を飼っていたウイグル人たちの暮らしがばらばらに壊されていく。1962年のイリ・カザフ自治州での人民解放軍との激突。こういう漢化政策に加えて、中ソ対立の結果、毛沢東は自力による核開発を決定する。原爆の実験地に新疆ウイグル自治区が選ばれる。そして新たな油田の発見。 これらの事実はもはや何があっても中華人民共和国がこの広大な地を手離さないことを意味したのである。 「最近になって漢人がまたどんどん押しかけて来るようになった。このままじゃわれわれウイグル人は住むところさえなくなってしまう」バザール商人は苛立ちを剥きだしにして言った。「トルファン駅で降りて来る漢人たちは1日に500人を越える。甘粛省とか狭西省とかそっちから来やがるんだよ。そいつらはトルファン駅に降りたらもう引き返しはしない。新疆に住みつきやがるんだ、1年間に18万人もが・・・」 これはもちろん改革開放路線の結果である。上海や華南だけでなく新疆ウイグル自治区にも石油採掘権をめぐって外貨が導入された。日本の商社もこれに絡んでいる。その前線基地たるコルラはまさにゴールド・ラッシュ時代のサンフランシスコがこうではなかったかと想わせる。アタッシュケースを持つビジネスマンたち。きびきびと動く陽に焼けた採鉱技師たち。タンク・ローリーの排気音。夜のカラオケ騒ぎ。内陸部の農民たちがタクラマカン砂漠のタリム盆地の入口にぽつんとできたコルラの町に民工として流れて来るのは当然だ。汽車の窓から見える光景―保線工事で働いているのはすべて漢人、道路建設に携わるのはすべて漢人。新疆ウイグル自治区の好景気は石油だけじゃない。シルクロード観光のための施設造りも着々と進んでいる。民工たちはおそらく4,5年稼いだら郷里に戻るのだろう。しかし、ウイグル人の眼には移民として映る。改革解放路線の進展はそのまま彼らの緊張を高めるだけだった。(中略) 1992年3月、新疆ウイグル自治区高級人民法院および人民検察院の報告「国内外の敵対勢力がわが国に対して転覆、破壊分裂活動を強めている。昨年1年間で自治区の法院が受理した反革命罪は36件(182人)にのぼる」。この報告の直前には区都ウルムチで『東トルキスタン共和国』独立要求のポスターが貼られた。 1993年7月、香港の中立系月刊誌『前哨』の記述「北京の消息筋の話によれば、最高指導者・トウ小平は中国からの独立」。【モダンタイムス】伊坂幸太郎著、講談社、2008年刊<「BOOK」データベースより>5年前の惨事―播磨崎中学校銃乱射事件。奇跡の英雄・永嶋丈は、いまや国会議員として権力を手中にしていた。謎めいた検索ワードは、あの事件の真相を探れと仄めかしているのか?追手はすぐそこまで…大きなシステムに覆われた社会で、幸せを掴むには―問いかけと愉しさの詰まった傑作エンターテイメント。 <読む前の大使寸評>「フィッシュストーリー」を読んではずみがついたので、ちょっと長めのこの本を選んだわけです。rakutenモダンタイムス【日本人の「正義」の話をしよう】岡野雅行×勝谷誠彦著、アスコム、2011年刊<「BOOK」データベースより>金型ひとつで食べてきた小さな町工場の主人、岡野雅行。どこの組織にも属さずに筆一本で食べているエッセイスト、勝谷誠彦。一本の筋を通して生きてきた2人が、「日本人であるための哲学と生き方」とは何か、過激に語りあった!本当のことを言って何が悪い!本当は、あなたもそう思っているはずだ!!<読む前の大使寸評>「ディアスポラ」に続いて、勝谷さんの本を借りたのです。この本にも、中国人に真似できない職人の技術が語られれていて、大使のツボ(テクノナショナリズム)にクリーンヒットするわけですね。それから岡野さんの携帯持たない主義が、へそ曲がりの大使を強くうちます。(だけど、スマホがほしい大使である)rakuten日本人の「正義」の話をしよう勝谷誠彦の世界byドングリ図書館では雑誌最新号の貸し出しはしないけど、古いものは貸し出しがあり、よく借りています♪(以下参照)・WEDGE12月号:食ビジネス、世界で勝つ4ヵ条・週間東洋経済8/4号:読書の技法*************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。1/17図書館大好き221/08図書館大好き21
2013.02.04
コメント(4)

<勝谷誠彦の世界>2日の報道では、製造業就業が1000万人割れを報じているし、NHKドラマ「メイドインジャパン」も放映されるし・・・・日本の製造業の行く末はバラ色とは言えないようです。図書館で『日本人の「正義」の話をしよう』という本を借りたけど、そのあたりの世情がが気になっているせいでしょう。バラエティ番組の常連コメンテーターとして知られる勝谷誠彦さんであるが・・・・たて続けに勝谷さんの本を借りたので、この際、勝谷ワールドとしてまとめてみました。勝谷誠彦websiteで勝谷誠彦ライブラリーを覗いてみると・・・その数の多さ、レパートリーの広さに驚いた次第です。【日本人の「正義」の話をしよう】岡野雅行×勝谷誠彦著、アスコム、2011年刊<「BOOK」データベースより>金型ひとつで食べてきた小さな町工場の主人、岡野雅行。どこの組織にも属さずに筆一本で食べているエッセイスト、勝谷誠彦。一本の筋を通して生きてきた2人が、「日本人であるための哲学と生き方」とは何か、過激に語りあった!本当のことを言って何が悪い!本当は、あなたもそう思っているはずだ!!<大使寸評>「ディアスポラ」に続いて、勝谷さんの本を借りたのです。この本にも、中国人に真似できない職人の技術が語られれていて、大使のツボ(テクノナショナリズム)にクリーンヒットするわけですね。それから岡野さんの携帯持たない主義が、へそ曲がりの大使を強くうちます。(だけど、スマホがほしい大使である)rakuten日本人の「正義」の話をしようこの本から、大使のツボをヒットした部分をアトランダムに抜粋して紹介します。今、放映しているテレビドラマ「メイドインジャパン」にも頭の中の図面というのが出ていますね。<頭の中の図面は、盗まれない:岡野>p15~16 職人だからというわけではないけど、俺の自慢は、どんなものでも図面なしで金型をこしらえられることなんだ。図面がなければ何もできない今の奴らとは、そこが違うんだ。なんで図面なし作れるのかというと、話は簡単で、俺の師匠も図面なしで作る人だったからさ。 うちの父親は明治37年生まれの職人だったけど、やっぱり図面なしで作った。土間に白墨で簡単な図を描いて、「こうやってやればいいんだ」と教えてくれた。先生が図面描けないんだから、生徒が図面描けるわけがないよな。 だけど、図面がなくたって何の不便もない。どんな複雑怪奇なものも、ささっとこしらえちゃうんだから。要するに頭の中に自動的に図面が描かれているわけなんだ。 だから30年くらい前だけど日立電線の部長に、こんなことを言われた。「お前はいいよな、技術を盗まれる心配がない。なにしろ図面がないんだから。スパイが来ても、頭の中の図面は写真に撮れないものな」 そんあわけで、俺の仕事は今でも図面がない。そんでもおかげさまで、人ができないものをずっとやってこられたんだ。岡野さんは携帯電話は持たない主義だそうだが、大使も同じだから惹かれるわけです。<皆が使っているから、はつまらない:岡野>p47~49 今は小学生でも携帯電話を持っているけど、俺は携帯電話は持たない主義なんだ。あんなもの持ってたら、どこに行ってるか見張られてるみたいでたまらない。だから俺は言っているんだ。「家を出たら、もう俺のことを当てにするな」と。伝書鳩じゃねえんだから、どこにいるかがいつでもわかってるなんて、そんな馬鹿な話はないよ。 携帯電話で見張られてる奴らを見ていると、孫悟空の話を思い出すんだ。お釈迦様の手の上から出られなくて、世界の果ての柱だと思ったら、お釈迦様の指だったという。俺がその話を聞いたのは、まだ小さい時だったけど、「ひとつの世界から出るのは大変なんだなあ」と思ったよ。 だけど、携帯電話が出回る前に自動車電話ってのがあったけど、俺が一番最初につけたんだ。車のトランクの中に受信機をつけて、アンテナの黒い棒を立てて、機材を取りつけるだけで50万円くらい取られた。で、1通話300円もした。それも、まだそんなにエリアがないころで、東京都内をちょっと外れたら、もうつながらなかった。だからあまり実用的じゃなかったんだけど、俺は新しいもの好きだろ、みんながやらないものを誰より早くやっちゃう(笑)。 だからなんだろうな、今はみんなが当たり前に携帯電話を持つようになったから、逆に興味がないわけだ。 (中略) 俺は人と同じことをやるのが嫌なんだ。流行し始めるとつまらなくなる。だから、携帯を使いたいとか、カメラを買いたいとかいう気持ちがぜんぜん起きないんだ。 ブランドでは、ひとつだけこだわっているものがある。それは「バリーの作業靴」。これだけは今でも変わらない。日本の靴だと、長時間立ち続けてると疲れちゃうんだ。大陸の儒教国家では職人文化は発生しなかったようですね。<職人文化は日本とヨーロッパにある宝である:勝谷>p100~101 いろいろ調べてみると、職人文化というものが存在するのは、日本とヨーロッパだけなんですね。アメリカや中国にはそういうものがない。アメリカなんかは、いきなり大工場で大量生産なんです。というのは、アメリカには町工場の概念がないんです。 ヨーロッパには、中世になるとギルドができて、職人社会ができていました。そこで食い詰めたピューリタンが大西洋を渡ってアメリカを作ったんです。彼らはそこで自動車の大量生産をするようになった。その過程で町工場というものがなかったんです。だから、アメリカには職人がいないんです。 中国、朝鮮にも職人文化がないんです。なぜかといったら、彼らはすごく職人を卑しむんですよね。どちらも儒教文化だから、中国では科挙が役人になった高級官僚が一番偉い。朝鮮だと両班が偉いんです。だから朝鮮には、何代も続いた老舗がないんです。100年以上続いた会社もない。何代も続けて職人や食堂ごときをやっているようじゃダメだというのが儒教思想なんです。 そういうわけで、職人文化は日本とヨーロッパだけの宝なんです。ヨーロッパはそのことに気づいていて、町工場や職人文化を大事にしている。ところが日本人は、ヨーロッパの町工場で作ったブランド品を、馬鹿みたいに買いあさっているだけ。 ああいう伝統ある産業が本当は強いんです。日本の政府はそれがわかってないんですね。だから、日本の町工場を大事にしようとしないんです。凋落著しい日本企業であるが、呉善花さんなどは日本の独創的な技術を評価しています。つまりは岡野社長などの職人文化を評価しているのであり、知ってる人は知っているんだけどね。韓国の躍進と日本の優位性より製作技術に劣り、技術的な創造性に乏しい韓国企業は、いうまでもなく後発企業に追いつかれやすい。たとえばこの4年の間に、韓国が世界1位を誇っていた21品目で中国に1位の座を奪われている。現在の韓国企業は、低・中級技術製品では中国やインドに追われ、高度技術製品では日本に追いつけないという、前後からの挟撃状態にある。韓国の大企業はいずれも、ここから脱出していくことができない限り、「先がない」ところへ追いつめられているのが現状である。以下、勝谷さんの著書の一端です。言いたいほうだいの新書をよく出しているが、短編小説まで出していたとは♪【ディアスポラ】勝谷誠彦著、文藝春秋、2011年刊<「BOOK」データベースより>国土を失っても日本人は日本人たりえるのか?“あの事故”で居住不能となった日本。十年前に描かれていたポスト・フクシマの世界。<大使寸評>2001年「文学界」初出誌で描かれた勝谷誠彦の世界であるが・・・時代を先取りした感性がすごいではないか。日本人が亡国の民に陥った経緯は最後まで語られることはなかったが(多分、米中による核戦争後、または原発事故と類推するしかないのだが)チベットに難民として移住させられた日本人グループを国連職員が定期調査に訪れるのです。日本人、漢人、チベット人、ユダヤ人が登場するが・・・ディアスポラの先輩とも言えるユダヤ人調査員やチベットの若者が示す悲哀と強靭さが印象的である。この本は2編構成であって、もう1編は「水のゆくえ」rakutenディアスポラ蔵書録にも勝谷さんの本がありました。おお安倍政権(旧政権)を、偽装国家とまでこき下ろしています。(過激やな~)【偽装国家】勝谷誠彦著、扶桑社、2007年刊<「BOOK」データベース>よりやらせタウンミーティングや郵政造反組の復党で露呈した、小泉・安倍政権の「偽装改革」。また、「耐震強度偽装」事件、ほとんど出勤しない「偽装公務員」の発覚など、「偽装国家」の化けの皮が剥がれ始めている―。偽装の陰には利権が生まれ、その利権を守るためにタブーや談合がはびこる。そんな日本は「利権談合共産主義」にほかならない。政治から経済、安全保障まで、この国の宿痾を覆い隠してきた「偽装」の数々を検証する。<大使寸評>言いたい放題で変化球主体の勝谷氏と思いきや、いい所を突いていると思うのです。rakuten偽装国家
2013.02.03
コメント(2)

<富国強兵の遺産> この本をパラパラとめくると、テクノナショナリズムという言葉も出てくるし、「戦後日本の航空機産業」という章もあり、もろに大使のツボを突いているわけです。 副題が「技術戦略にみる日本の総合安全保障」となっているが、著者がMIT教授(政治学部長)となっているのが、看過できないわけですね。こんなぶ厚い本をものにするMIT教授がいること自体に、アメリカの戦略性を感じるわけです。【富国強兵の遺産】リチャード・J. サミュエルズ著、三田出版会、1997年刊<「BOOK」データベースより>「日本」繁栄の本質!!民生産業と防衛産業の相互依存により、日本の技術戦略は大成功を収めた。その根底には、明治期に培われたイデオロギーが脈脈と流れる。 <大使寸評>この本を読むと、アメリカ人教授の情報収集、執筆力に舌を巻くわけですね♪さすがに「菊と刀」を著わした国の学者である。その伝統とインテリジェンスが感じられる内容になっています(褒めすぎか)このガッツには日本人の学者、ジャーナリストも見習うべきではないでしょうか?なお、著者は日本のテクノナショナリズムを理解しつつも批判的であることを、心しておきましょう。Amazon富国強兵の遺産「戦後日本の航空機産業」について著者リチャード・J. サミュエルズさんが俯瞰しています。<第7章:戦後日本の航空機産業>p291 日本の貧弱な民間航空機産業は、戦後の非軍事化によって利益を得た日本経済全体の影の部分として解釈されることが多かった。占領軍の命令により、終戦直後の7年間にわたる重要な時期に、航空機産業が姿を消していたからである。にもかかわらず、日本の航空機産業はめざましい発展を遂げた。それは、日本の航空機メーカーが外国から熱心に航空機技術を取り入れ、1980年代には防衛力が強化され、防衛分野と民生分野の間の技術交流がさかんに行われるようになり、航空機メーカーが戦略を変更して外国の民間航空機メーカーに部品を納入するようになったことの成果であった。 柳田邦男が述べているように、財界首脳と政府の指導者は長い間、航空機産業を戦略的な分野としてとらえてきた。つまり、航空機産業の自立を図ることは日本の「バーゲニングパワー(交渉力)」の向上につながり、安全保障の要となり、産業の発達を促す中心的存在になると考えられてきたのである。大使のツボを突いた部分をアトランダムに抜粋して紹介します。<非軍国主義化への道>p197~199 戦後日本の政治と経済の歴史はアメリカの外交政策によって形成された。言うまでも無く、アメリカの外交政策を構成する要素の中で日本に最大の影響を与えたものは、ダグラス・マッカーサー元帥が率いる連合軍による占領であった。 連合軍最高司令官(SCAP)が最初に着手したのは日本の非軍国主義化だった。1945年7月に作成された日本の降伏後の基本統治政策(指令82)の草案では、日本は産業を維持して復興のための外貨を稼ぐことはできても、軍隊をつくることはできないことになっていた。 「指令82」の内容は非常に明快である。「日本がふたたび世界の平和と安全を脅かす存在になることを防ぎ・・・ためには、日本の軍事力の経済的な基盤を破壊し、軍国主義を根絶する必要がある」。指令は次のように命じている。 兵器の製造や兵器の保全に用いられる製品、または軍隊・軍事施設で利用される製品の生産を即刻中止し、今後も生産を禁止すること。戦争の遂行に必要な製品を生産したり修理する設備を封鎖し、検査および制御の機能をもつ機関の運営を禁止して、偽装的な軍備を抑止すること。日本に再軍備の能力を与えるような産業や生産部門を排除すること。戦争遂行能力の育成を目的とした専門の研究機関を廃止すること。 (文字数制約のため省略)<航空機産業の解体>p291~294 日本の航空機産業を支配してきた4大メーカー(三菱重工業、川崎重工業、富士重工業、石川島播磨重工業)は、今世紀初頭からたがいに協力し、あるいは個別に航空機業界のさまざまな分野に携わってきた。戦前、これらの企業は同じ設計図を共有するよう義務づけられたが、実際の航空機の生産は一つの企業だけに任され、標準化はあまり進まず、その生産性は低かった。1944年の時点で、日本には12の機体メーカーと七つのエンジン・メーカーがあった。 占領軍は、ただちに日本の航空機産業とその技術基盤の解体に取りかかった。1945年8月24日、日本製の航空機の生産はすべて中止され、9月初め、占領軍は正式にすべての航空機工場を接収した。9月末、連合軍最高司令官(SCAP)は、この年の暮れまでにすべての軍用機と民間機を破壊する計画を発表した。11月、日本政府は「航空機に関連した・・・政府機関およびそれに準ずる機関すべてを解体する」。航空機とその部品の生産、修理、航空機関連の教育、研究、試験はすべて―摸型飛行機の製作も含めて―禁止された。(文字数制約のため省略)<不利な天候の中で進められたYS-11の研究>p307~312 YS-11は特別な航空機であった。本格的な国策会社が日本で最初につくった唯一の航空機である。現在にいたるまで、日本でつくられた民間輸送機はこのYS-11しかない。 産業育成のために行われた多くの実験同様、YS-11のプロジェクトは一つの構想の産物であった。通産省と産業界が共有する例にもれず、この構想も深慮遠謀を尽くしたものである。1955年に通産省の航空機課の課長に就任した赤沢祥一は、このプロジェクトの推進役になった。赤沢は当時を振り返り、日本の技術のありかたと国家安全保障イデオロギーを感じさせる比喩を交えて次のように語っている。 「航空機工業は裾野が広いし、非常に精密な工業だし、その技術開発のもたらす波及効果が非常に大きい。私は当時、航空機工業ダイヤモンド論というのを考えていた・・・・」 (文字数制約のため省略)<テクノナショナリズムとプロトコル経済>p488~490 日本のテクノナショナリズムの100年以上にわたる歴史を顧みて、我々が学ぶことができるのは、どれほど遠大な戦略を構築し、国防体制を固めたっところで、欠点だらけでお粗末な成果しか得られないということである。戦略というものは、我々が考えている以上に首尾一貫性を要求するものらしい。それでも日本のエリートたちは、しばしば驚くべき明敏さを発揮してきた。彼らが優れた政治的手腕の持ち主であり、チャンスに恵まれていたことも、彼らの明敏さと同じくらいに重要であった。 (文字数制約のため省略) 日本において、テクノナショナリズムは圧倒的に支持されている。過去数10年にわたって、日本のテクノナショナリズムの根幹をなす三つの方針がつねに大切に守られ、この国の価値観と信念の要としての役割を果たしてきた。日本の産業を支えるこれらの基本方針は、個別にみればどこの国でも採用しているものである。だが、この三つの基本方針がいっせいに奏でられ「三音和音」をつくると、それは他に例をみない力を発揮する。何十年にもわたって―いや、何世紀にもわたって―日本の防衛産業は、この三音和音に立ち返って目の前の課題を解決してきた。以下に関連情報を並べておきます。・名機YS-11・MRJの初飛行が年内に・大丈夫?787型機<名機YS-11>日本の航空会社はYS-11の後継機として、ボンバルディアを選んだが・・・・性能の良かったYS-11の後釜を準備できないのは、技術上の問題ではなくて、ひとえに官民の経営感覚の無さなんでしょうね。(採算性の悪さに懲りて手を引いたのは惜しかったようです)【名機YS-11】前間孝則著、大和書房、2006年刊<「BOOK」データベースより>悪戦苦闘しつつも零戦の技術を土台にYS‐11を開発した「五人のサムライ」。トラブルに悩まされながらも必死の努力を重ねた整備技術者。薄氷を踏む思いで操縦桿を握ったパイロット。彼らの血のにじむような奮闘の末、世界の大空に羽ばたいた国産旅客機YS‐11。2006年9月30日に国内でのラストフライトを迎えるYS‐11の軌跡を追う。 <大使寸評>高知空港着陸の前に太平洋上で急角度のバンクを行うが、これぞ小型のレシプロ飛行機という感じで高揚する大使であった。田舎のバスのように居住性は二の次であるが・・・・丈夫で、驚異的な●の良さを発揮した機体でした。この戦後初の日の丸旅客機を退陣に追い込んだのは、ひとえに貧弱な経営感覚にあったわけで、技術的には遜色なかったことが、惜しまれます。Amazon名機YS-11<MRJの初飛行が年内に>MRJ試作初号機の初飛行が年内に予定されているそうです。・・・楽しみだぜ♪MRJ1/22三菱航空機、MRJ初飛行へ品質管理を強化より小型ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」を開発する三菱航空機(名古屋市港区)は、年内に実施する試作初号機の初飛行に向け、機体の品質管理体制を強化する。現在約900人の設計・品質保証の担当者を数十人増やし、国内外サプライヤーの製造工程確認や納品管理などに当たらせる。MRJは部品の6割(金額ベース)が親会社の三菱重工業以外からの購入品。安全性の確認に加え、スケジュール順守のためにもサプライヤー管理を徹底する。 1月1日付で就任した川井昭陽三菱航空機社長が明らかにした。同社によると、MRJの部材を供給する1次サプライヤー(ティア1)は約30社。今後は初飛行に向けて各社の部材生産も本格化するため、管理体制の強化を決めた。 MRJの一機当たりの部品点数は約95万点にもなる。原則すべてのサプライヤーに同社の担当者が出向き、製品や製造工程を確認する。1日の文字数制限で一部削除しましたが、全文は富国強兵の遺産に入れておきます。
2013.02.02
コメント(0)

準国産機といえなくもないB787機がこのところの故障で飛行禁止になっている昨今であるが・・・純国産の中型ジェットMRJの初飛行が年内に予定されています。MRJところで・・・ゼロ戦、YS-11、F2、MRJ、心神と並べてみて何のシリーズか判る人・・・はい、貴方!そうです。戦中以降の国産機ですね。こう並べてみると順調のように見えるのだが、ゼロ戦からYS-11に至るまでの技術的断絶が大きいのです。この間に、もちろん日本の非軍事化を進めるアメリカの規制があったわけです。このたび図書館で「富国強兵の遺産」という本を借りたわけは、アメリカの規制下におけるテクノロジー開発というややオタク気味の関心があったのです。もっと突き詰めて言えば、「技術戦略」という言葉が当っているかも。そのあたりに関係する本やネット情報を集めてみました。・富国強兵の遺産・日本の軍事テクノロジー・名機YS-11・MRJの初飛行が年内に・先進技術実証機(ATD-X)「心神」・飛行機シリーズbyドングリ<富国強兵の遺産>この本をパラパラとめくると、テクノナショナリズムという言葉も出てくるし、「戦後日本の航空機産業」という章もあり、もろに大使のツボを突いているわけです。【富国強兵の遺産】リチャード・J. サミュエルズ著、三田出版会、1997年刊<「BOOK」データベースより>「日本」繁栄の本質!!民生産業と防衛産業の相互依存により、日本の技術戦略は大成功を収めた。その根底には、明治期に培われたイデオロギーが脈脈と流れる。 <読む前の大使寸評>副題が「技術戦略にみる日本の総合安全保障」となっているが、著者がMIT教授(政治学部長)となっているのが、看過できないわけですね。こんなぶ厚い本をものにするMIT教授がいること自体に、アメリカの戦略性を感じるわけです。読破後の感想は後ほどに。Amazon富国強兵の遺産<日本の軍事テクノロジー>個人的には「震電」の開発が興味深いのです。【日本の軍事テクノロジー】碇義朗ほか著、光人社、新装版2007年刊<「BOOK」データベースより>太平洋戦で戦場の主役となり得なかった日本の兵器は、なぜ、欧米諸国に遅れをとったのか。究極のレシプロ機「震電」、本土決戦用「水中高速潜水艦」、日本陸軍バズーカ砲「噴進弾」など、第二次大戦のさなか、連合軍を打ちやぶる兵器開発にとり組んだ陸海軍の技術者たちの奮闘。『陸海軍の兵器開発と製造の歴史』収録。 <大使寸評>戦時中の技術開発は、手持ちの資源で進めるしかないわけで・・・やむにやまれない特異なものが現れるわけで、興味は尽きない。Amazon日本の軍事テクノロジー<名機YS-11>日本の航空会社はYS-11の後継機として、ボンバルディアを選んだが・・・・性能の良かったYS-11の後釜を準備できないのは、技術上の問題ではなくて、ひとえに官民の経営感覚の無さなんでしょうね。(採算性の悪さに懲りて手を引いたのは惜しかったようです)【名機YS-11】前間孝則著、大和書房、2006年刊<「BOOK」データベースより>悪戦苦闘しつつも零戦の技術を土台にYS‐11を開発した「五人のサムライ」。トラブルに悩まされながらも必死の努力を重ねた整備技術者。薄氷を踏む思いで操縦桿を握ったパイロット。彼らの血のにじむような奮闘の末、世界の大空に羽ばたいた国産旅客機YS‐11。2006年9月30日に国内でのラストフライトを迎えるYS‐11の軌跡を追う。 <大使寸評>高知空港着陸の前に太平洋上で急角度のバンクを行うが、これぞ小型のレシプロ飛行機という感じで高揚する大使であった。田舎のバスのように居住性は二の次であるが・・・・丈夫で、驚異的な●の良さを発揮した機体でした。この戦後初の日の丸旅客機を退陣に追い込んだのは、ひとえに貧弱な経営感覚にあったわけで、技術的には遜色なかったことが、惜しまれます。Amazon名機YS-11<MRJの初飛行が年内に>MRJ試作初号機の初飛行が年内に予定されているそうです。・・・楽しみだぜ♪1/22三菱航空機、MRJ初飛行へ品質管理を強化より小型ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」を開発する三菱航空機(名古屋市港区)は、年内に実施する試作初号機の初飛行に向け、機体の品質管理体制を強化する。現在約900人の設計・品質保証の担当者を数十人増やし、国内外サプライヤーの製造工程確認や納品管理などに当たらせる。MRJは部品の6割(金額ベース)が親会社の三菱重工業以外からの購入品。安全性の確認に加え、スケジュール順守のためにもサプライヤー管理を徹底する。 1月1日付で就任した川井昭陽三菱航空機社長が明らかにした。同社によると、MRJの部材を供給する1次サプライヤー(ティア1)は約30社。今後は初飛行に向けて各社の部材生産も本格化するため、管理体制の強化を決めた。 MRJの一機当たりの部品点数は約95万点にもなる。原則すべてのサプライヤーに同社の担当者が出向き、製品や製造工程を確認する。<先進技術実証機(ATD-X)「心神」> 自衛隊の次期戦闘機にF35が決まったようですね。 やはり最先端の性能(ステルス性)が決め手のようで、高くても性能を重視する軍人の思考が貫かれたようで・・・・仮想敵国の殲20と対抗するには妥当といえなくもないですね。だけど、アメリカが技術流出を嫌がっているように、思惑どおりに防衛産業育成につながるかどうかは不透明のようです。12/14次期主力戦闘機:F35固まる 中国見すえステルスより 航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)に、当初から有力視されていたステルス機F35が採用される方針が固まった。ステルス機の開発を進める中国に対抗する狙いだ。一方、F35は生産技術に非開示部分が多く、製造や修理に参画して国内防衛産業の育成につなげたい防衛省の思惑通りになるかは未知数だ。 F35の最大の特徴は敵のレーダーに探知されにくい高度のステルス性能だ。空自のF15とF4は07年、沖縄県周辺で行われた米空軍の最新鋭ステルス機F22との戦闘訓練で、相手を発見する前に攻撃され完敗。空自幹部は「大人と赤ん坊ほどの違いだった」と振り返る。防衛省はF22導入を検討したが、技術流出を恐れた米国による禁輸や生産中止を受け09年に断念した経緯があり、ステルス機導入は空自の悲願だった。 背景には、台頭する中国への強い警戒感がある。中国空軍は1月にF35と同じ第5世代機のステルス機「殲(せん)20(J20)」の試作機の試験飛行に成功。「国土防空型」から「攻撃兼備型」への転換を加速しており、中国機に対する空自の緊急発進(スクランブル)は、今年4~9月の半年間で、前年同期比3・5倍の83回に急増した。 防衛省が懸念するのが、国内防衛産業の技術基盤の衰退だ。F2生産には主契約者の三菱重工業のほか、下請けも含め約1200社が参画していたが、既存の機種の修理だけでは、防衛産業全体を維持するのは難しい。戦闘機生産から撤退を決めた企業もある。 F35も国内でのライセンス生産の見通しは立っていないが、空自幹部は「詳細な情報が開示されなくても、最先端技術に直接触れる意味は大きい」と力説する。だが国内企業が関与できる部分が少なければ、それだけ部品調達や修理を米国側に頼ることになり、部隊の運用に影響する恐れもある。 政府は武器輸出三原則の見直しを検討。11月末から外務、防衛両省などの副大臣級会合で議論を重ねている。しかし、三原則見直しには民主党内に根強い慎重論があるほか、臨時国会で一川保夫防衛相が参院で問責決議を受けたことに野党が反発を強めており、見直しの行方は不透明さを増している。ところで、国産ステルス機ができないわけではなくて、日本製ステルス機「心神」という計画もあるようです。ただ、武器輸出のできない日本で国産するとなると、べらぼうに高いものにつくし、今後どうなるでしょうね。日本製F2の実績など勘案して具体化を検討するんでしょうけど。12/21日本政府、F35配備を正式に決定より 一方、20日付の日本経済新聞は、三菱重工業とIHI、三菱電機の3社がF35の翼、エンジンなどの部品を生産することになったと伝えた。防衛省側は「全体の40%程度を日本企業が生産することになり、ステルス技術も一部公開されるだろう」と語った。これは、日本が2016年の完成を目標として独自に進めている先進技術実証機(ATD-X)「心神」の開発にも役立つ見込みだ。テクノナショナリズムに目覚めた大使としては心神頑張れ!! という気もするのですが。
2013.02.01
コメント(2)
全29件 (29件中 1-29件目)
1