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9月28日(土)外山啓介のリサイタルに行ってきました(サントリーホール)。 ・バッハ:主よ、人の望みの喜びよ、われ汝に呼ばわる主イエス・キリストよ、来たれ異教徒の救い主よ、ベートーヴェン:「ワルトシュタイン」、ショパン:プレリュード第25番、エチュードop.10 今日は絶不調だったのではないでしょうか。 音は軽くタッチも柔らかいのですが、何故か繊細さは感じませんでした。音が平坦で深みに乏しいので、バッハは全く奥行きが出て来ませんでした。全体的に右手の音のこぼしが目立ち「雑」に聴こえてしまい、纏まりを欠いていました。後半のショパンでも回復は見られず、更に精度は低下した印象で残念でした。
2019年09月28日
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9月27日(金)新日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(すみだトリフォニーホール)。・シャブリエ:狂詩曲「スペイン」、ピアソラ:バンドネオン協奏曲(小松亮太)、ベルリオーズ:幻想交響曲衝撃的な幻想交響曲でした。シャブリエはおとなしめかつ極めてオーソドックスで、意外感と好感が混ざりながら今日の演奏会はスタートしました。ピアソラは評価が難しいところです。会場の大きさが影響していると思われるのですが、バンドネオンの音が拡散気味で、他の楽器の音と同化してしまう部分がありました。特にピアノ、ハープ・ソロとの調和が聴き取り辛く、やや残念でした。しかしながら、バンドネオンとしてはとてつもない大曲・難曲を繊細な表現、濃淡も織り交ぜながら弾き切った辺りは見事でした。さて、後半の幻想交響曲です。特に弦に顕著だった通常では考えられないほどの抑制、ソロパートには全く興味が無いと思わせるほどのアンサンブル・調和への強い拘りが際立っていました。もしかするとホールにいたほとんどのオーディエンスが、迫力不足や物足りなさを感じていたのではないでしょうか?。しかしながら、そんな中で浮かび上がってくる音楽は時には物悲しく、時には語りかけて来るようで、内面への迫り方が凄いのです。今まで幻想交響曲に対しては、聴かせどころ満載で煌びやかでありながら何となく平坦な曲という印象でしたが、「そうか、幻想交響曲ってこんな曲だったんだ」と目からうろこが落ちるような、あまりにも見事なコントラストが浮かび上がって来たのです。1、3、4楽章は申し分無い中、特に1楽章は圧巻で早々にノックアウト状態でした。2楽章はあまりにも抑制が利き過ぎで、かつポルタメント気味な表現が随所にあったのはやりすぎ感がありましたし、5楽章は比較的平凡だったこと、加えてオーケストラは総じて各パートも決して好調とは言えず正直穴も目立ったのですが、総合的に言えば過去に聴いたどの演奏をも圧倒的に凌駕した、超希少パフォーマンスだったのです。
2019年09月27日
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9月23日(月)ルドルフ・ブッフビンダーのコンサートに行ってきました(東京オペラシティ・コンサートホール)。・ベートーヴェン:「悲愴」「ワルトシュタイン」「熱情」ブッフビンダー結構独特でした。ブッフビンダーには「ベートーヴェン弾き」的なイメージを持っていましたが、アプローチはどちらかと言うとベートーヴェンらしくありませんでした。音色は軽やかでベートーヴェンとしては品格ありすぎですし、聴かせどころを強調せず淡々と流したりアクセントをあえて弱めたり、他には見られないほどの速いテンポで一気呵成に弾き切ったり・・・。ただ、一貫して作為感は全く無く、淀みなく、完成度は極めて高いと感じました。前半の2曲は、全体的に打鍵の強弱やテンポ設定のバランスに違和感がありました。特に「悲愴」の1、2楽章はブッフビンダーとしては遅いテンポでしたが、何ともバランスが悪くしっくり来なかったですし、「ワルトシュタイン」は1楽章が違う曲を聴いていると錯覚するほどテンポが速く、後半も全体バランスがどうにも悪く迫って来なかったです。 しかし、後半の「熱情」は一転してブッフビンダーらしさが絶妙なバランスで調和し、申し分なく良かったのです。
2019年09月23日
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9月22日(日)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(東京芸術劇場)。・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番(ブッフビンダー)、マーラー:交響曲第5番ブッフビンダーは貫録十分でした。どちらかと言うと軽目で伸びやかな音色であり、時として素っ気なく感じるのですが、極めて音楽の質は高いのです。以前聴いたブラームスのコンチェルトも良かったのですが、更に円熟味が増した印象でした。特に1、3楽章ともカデンツァの見事さは際立っていました。伴奏も良かったです。アンコールのベートーヴェンの18番ソナタ第2楽章も文句なく、明日のリサイタルへの期待が俄然膨らみました。後半のマーラーです。重厚なのですが暖かみのある響きを持たせており、スケール感がありました。繊細さや神経質な面は目立たず雄大さを前面に出したアプローチで、オケのレヴェルも総じて高かったことから聴き応え十分でした。このコンビの今後に更なる期待を抱かせるパフォーマンスでした。
2019年09月22日
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9月20日(金)フレディ・ケンプのコンサートに行ってきました(紀尾井ホール)。・ショパン:バラード第2番 、スケルツォ第2番 、ノクターンOp.27-2、アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 、バラード第4番 、スケルツォ第4番、ノクターンOp.62-1、ポロネーズ第6番「英雄」かなり独特なショパンでした。最初のバラードは何とも優しい音色で、しなやかで、繊細で、打鍵は抑制気味な・・・。ところが、スケルツォ、アンダンテ・スピアナートはやや速めのテンポで左手は響かせず、ぶつ切り感と言うかごつごつしていてスケール感が出て来ない印象でした。テンポ、強弱の変動が何とも細かく感情移入感満載で「コブシが利いたショパン」であり、正直違和感がありました。後半のバラードとスケルツォは人が変わったように音楽に活力がみなぎり、ぎこちなさが無くなり聴き入ってしまいました。素晴らしかったです。ノクターンは前後半ともやや単調でした。英雄ポロネーズは前半受けた印象と同様で決して悪くはないのですが、これといって残ることもありませんでした。自分としてはあまり気にはならなかったのですが、随所にミスタッチが見られたように、ケンプは本調子ではなかったのでしょうか?。
2019年09月20日
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9月17日(火)東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・チャイコフスキー: ヴァイオリン協奏曲(南紫音)、プロコフィエフ: バレエ音楽「ロメオとジュリエット」抜粋(指揮:三ツ橋敬子)南は素晴らしい音色の持ち主でした。 力強く音量も十分で、且つ、しなやかさも合わせ持っており非凡さを強く感じました。ただ、濃厚な表現が度々見られたのですが、音楽的にはやや物足りなさがあり、テクニカルで単調に聴こえたのが正直な印象です。アンコールのカプリースは更に自信たっぷりな弾きっぷりであったように今はテクニック先行という感じですが、素晴らしい音色を更に活かせるのでは・・・。いずれにせよ、極めて高い才能の持ち主であることは間違いなく、今後の飛躍に大いに期待したいと思います。 三ッ橋のプロコフィエフです。極めて真面目なアプローチなのですが、真面目すぎて面白味が足りないとも感じました。あまりメリハリがなく明らかに迫力不足な部分もあり、この曲の良さを十分には感じられませんでした。
2019年09月17日
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9月14日(土)東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(文京シビックホール)。・ヴェルディ:『運命の力』序曲、ショパン:ピアノ協奏曲第1番(清水和音)、ムソルグスキー:『展覧会の絵』清水のショパン、染み入りました。まずは「運命の力」。はつらつ、シャープな印象です。管はあまり響かせず、弦は抑え気味なのが特徴的で尖った感じは無く、絶妙な調和が感じられた快演でした。2曲目のショパンは文句無く良かったです。清水は自然体というか肩に全く力が入ってないというか、とにかく純粋に美しいのです。見方によっては飄々、淡々としていてショパン好きには物足りなく感じるのかもしれませんが・・・。音楽の素晴らしさがストレートに迫ってくる印象で、満足度は申し分ありませんでした。最後に「展覧会の絵」です。管をデッドにすることで強調し弦は抑え気味だったのは「運命の力」と同じだったのですが、残念ながら全体的な調和が必ずしもうまくいっておらず、ちぐはぐさが見られました。パートの精度も不十分であったことに加え、テンポを変動させ表現を強調することがかえってバランスを崩す結果となってしまい、最後までまとまりに欠いた印象でした。フィナーレの鐘が大音響でビックリしたましたが、意外と高揚感はありませんでした。
2019年09月14日
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9月8日(日)東京都交響楽団のコンサートに行ってきました(東京芸術劇場)。・シベリウス:トゥオネラの白鳥、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(アチュカロ)、シベリウス:交響曲第2番アチュカロ激渋でした。 まずはそのアチュカロです。とにかく渋めで、音色は透明感があり美しいのですが決して女性的と言う訳ではなく、むしろ男性的で芯がある印象です。第一楽章は堂々としたテンポでスタートしていったのですが、進めば進むほどテンポがどんどん遅くなっていく印象で、オケも合わせるのに苦労している様に感じました。また渋めのトーンは一貫していて、時にはオケの音量に埋没気味でもスタイルは崩さず、聴き手によっては物足りなさがあったのではないでしょうか。ミスタッチやオケとの調和の乱れが目立ったことから、自分としてもどう受け止めてよいか戸惑いがあったと言うのが正直なところです。第二楽章になると打って変わって、文句なく素晴らしかったです。ちなみにテンポは普通でした。何とも美しくアチュカロの真髄を存分味わえました。第三楽章は自分の聴く準備もようやく整ったという事だと思うのですが、ある意味衝撃的な演奏でした。基本的には第一楽章と同じだったのですが、相変わらずミスタッチや乱れは見られたもののそんなことは気にならない程激遅のテンポと満載された渋さのインパクトが強く、終わってみたら感動がじわじわしみじみ味わえたのです。恐らくこのような演奏は二度と聴くことができないはずで、貴重な体験となったのです。ふと、晩年のミケランジェリが来日してチェリビダッケとのコンビで、シューマンのコンチェルトを弾いた時の超微速度怪演を思い出しました。アンコールのスクリャービン:ノクターンがこれまた絶品で、左手だけのこの難曲を極上の美しさで聴かせたアチュカロの健在さを強く印象付けました。後半のシベリウスは全体的にテンポはやや速めで、洗練されいて筋肉質な印象でした。オケのレヴェルも高く、総合力も高く、満足度も高い素晴らしい出来でした。ただし、北欧の風景が浮かぶような抒情性には縁遠く、やや冷たさを感じたことも事実です。
2019年09月08日
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9月1日(日)ハンガリー放送交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ドヴォルザーク:チェロ協奏曲(宮田大)、交響曲第8番宮田大の将来性を強く感じました。どちらかと言うと男性的で決して艶やかではありませんが、音色が素晴らしい、音が綺麗なのです。時として先達を彷彿とさせる濃厚な表現が随所に見られたのですが、いやらしさを全く感じさせないのも音色の良さが故です。強いて言えば、何が欠けているのかと言われると答えに窮するのですが、存在感と言う点ではまだ余地があり、更に高められると感じました。アンコールは神様の十八番「鳥の歌」で、この曲を取り上げること自体強い自信の表れだと思いますし、錚々たる弾き振りに感動させられました。さて後半のドヴォ8です。実は本日コバケンデビューだったのですが、これはいただけませんでした。際立って遅いテンポ、表現と言うよりは「演出」と感じさせる解釈、必要以上の間・・・。これがコバケンワールドというものなのでしょうか。正直「やり過ぎ」感は拭えず、効果とは逆にテンポの遅さは退屈さに、歌わせは曲本来の美しさを損なってしまう結果となり全く美しくなかったのです。救われたのはオケのレヴェルの高さで、それがなければ曲が壊れてしまっていたのではないかと危惧したほどです。終演時の嵐のようなブラボーはコバケンワールドの虜になった人が数多くいたと言うことなのでしょうか。 会場はコバケン&宮田大という事もあり普段とは違って華やいでおり、俳優の高橋克典さんがいたり、後半からは上皇様、上皇后様がお見えになった事も重なり、いつもとは違った雰囲気でした。最後に、本日のオーディエンスは極めて残念でした。私は聴衆の咳はあまり気にならないのですが、特に前半でアンコールを含めてまさにチェロの聴かせどころでデリカシーのかけらもない咳が目立ったのには、さすがに興醒めさせられました。
2019年09月01日
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