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11月25日(月)ケルン放送交響楽団のコンサートに行ってきました(東京文化会館)。・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番(チョ・ソンジン)、シューベルト:交響曲第8番「グレイト」今時なかなか聴けないシューベルトでした。前半のソンジンはやや線は細めですが、繊細かつ音が伸びやかでとても美しかったです。時としてペダルを使いすぎてやや濁りが出たり、表現に淡白さが見られもどかしく感じた部分もありましたが、派手さは無いものの音楽性の高さを感じさせる味のある演奏でした。伴奏もソンジンを立てた好サポートで、テンポも落ち着いていて全体を程よく響かせ、先日とは全く違った印象でした。3楽章カデンツァ後のホルンが何らかの理由で音が出ず、ピアノとオケが全く合わなくなってしまい、ソンジンがピアノを止める寸前になるほどの混乱が生じたハプニングもありましたが、総じて満足感の高いパフォーマンスでした。後半は硬質で熱かったです。テンポ設定は基本的には速く畳み掛けるイメージで、部分的ですがうねりが凄かったです。全体では1、3楽章をリピートして53分程度の中、1楽章は比較的ゆったり目でしたが、エンドに向かう前の異常なスピードアップやその後の極端なテンポの落としなど唖然とさせられる表現も見られました。2楽章以下は一気呵成と言う表現が当てはまるようなテンポの速さでしたが、違和感を抱く暇もなくヤノフスキの熱に引き込まれた印象でした。オケは先日の印象と大きくは変わらず細部ではやや不満も残りましたが、集中力を切らさずヤノフスキの情熱を十分に表現していました。
2019年11月25日
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11月21日(木)ケルン放送交響楽団のコンサートに行ってきました(東京オペラシティコンサートホール)。・ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、交響曲第7番80歳とは思えない指揮振り、活力でした。まずは「田園」です。テンポは速く1楽章をリピートして40分強でした。心地よさは無い「田園」で、情緒的にならず、無駄に響かせず、ビブラートも抑えていて、純粋さは感じるのですが極めて表現が抑制されている独特な「田園」でした。ドイツ正統派ということなのかもしれませんが、やや極端に過ぎる印象でした。また、たまにアクセントとしてテンポを大きく落としたり、抑揚をつけたり、間があったりしましたがやや違和感がある場面もあり、全体としてどう受け止めてよいのか判然としませんでした。オケは弦の厚みに物足りなさがあり、管もこれと言って迫るものがなく、ややモヤットした感じでした。後半の7番もテンポは速めで1、3、4楽章をリピートして40分強でした。2楽章あたりから時差ボケも取れてきたのか前半よりはオケも乗っていた印象でしたし、「田園」で気になったアクセントはほぼ見られず違和感もありませんでした。しかしながら強く心に残ったということもなく、ややインパクトに欠ける印象でした。いずれにせよ、何と言ってもヤノフスキのはつらつさと、厳格で軸がぶれない音楽性には感嘆しました。
2019年11月21日
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11月20日(水)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・R.シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」、ベートーヴェン:交響曲第3番やはりベルリン・フィルのパワーは凄いですね。「ドン・キホーテ」は、ややテンポは遅めでメータらしく極めて端正なのですが、端正過ぎるというか流れがスムーズでないと言うか、メリハリが利いていない印象を受けました。コンマスによるソロは、ヴィオラは素晴らしかったもののチェロは至って普通で、オケは弦のパワーは相変わらずなのですが、特に前半部分に固さを感じました。全体としては何となくまとまりが感じられず、中途半端感があるうちに終わってしまった印象でした。 後半のエロイカです。メータに対しては、やや角があるものの決して固くなく、極めてピュアで高品位な音楽で、派手さはないのですが聴けば聴くほど染み入ってくるような良さがあるイメージを持っているのですが、1、2楽章は全く染み入ってこず、じわじわメータが来る前にベルリン・フィルが飛び込んで来て、完全に「ベルリン・フィルのエロイカ」という印象でした。さすがスター軍団だけあって別に文句をつけるつもりはないのですが、やはりメータを聴きに来た自分としては、メータも歳には勝てずベルリン・フィルに押し切られてしまうのかと、何ともやりきれない思いがしました。しかし、3楽章になるとテンポを大きく落としながらメータ本来のリズムに戻し、4楽章ではやはり遅めのテンポで、以前に比べればやや角が取れたものの、得意の肩を揺らしながらのメータ節を見せながら、何とも聴き応えがある「メータのエロイカ」を展開したのです。おかげで、満足してホールを後にすることができました。
2019年11月20日
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11月18日(月)ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ワーグナー: 楽劇「タンホイザー」序曲、ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第2番(ラン・ラン)、ブラームス: 交響曲第4番ヤルヴィとコンセルトヘボウの響きはマッチしているのでしょいか?厳かさは感じられず特に弦を抑えて時として軽ささえ感じさせる陽のワーグナーでした。オケはヨーロピアンの響きで安定した立ち上がりでしたが、指揮者のせいか以前聴いた時より響きがシャープに感じました。ランランはとにかくテクニックが凄いですね。でも、打鍵の強さがどうしても気になってしまうのです。1音1音の聴こえ方は半端ないのですが、音の調和と言う意味では不十分でどうしても響いて来ないのです。弱音でも繊細とは受け止められず、美しさになってこない印象でした。ヤルヴィのブラ4はドイツカンマーフィルで以前聴いていて、全体的な印象はあまり変わりませんでした。どちらかと言うと速めのテンポで淡々と進めるのですが、ヤルヴィらしく熱が籠っていながら重くはなく、ブラームスらしさはそれほど感じないものの聴き応えは十分でした。しかしながら、前述同様以前聴いたコンセルトヘボウの響きとはややイメージが違い、特に弦は淡白さを感じ物足りなさが残りました。木管は相変わらず安定感はありましたが、完成度と言う点では以外と綻びが目につき、過去に圧倒的に惹き付けられたことのあるオケからすると寂しさがありました。どうやらオケだけの問題ではなく、ヤルヴィの音楽とコンセルトヘボウの響きとの相性が今一つではないのかと感じたことが、寂しさにつながった大きな一因のようです。
2019年11月18日
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11月16日(土)NHK交響楽団のコンサートに行ってきました(NHKホール)。・ステンハンマル:ピアノ協奏曲第2番(ステュルフェルト)、ブラームス:交響曲第3番ブロムシュテットは恐ろしいほどの頑強さでした。ステュルフェルトは滑らかなタッチで透明感があり、落ち着いた音色でした。打鍵のバランスが絶妙で心地良く、オケとの調和が素晴らしかったです。ドラマチックなこの曲を努めて冷静に余分な装飾を施すことなく、しかし雄大さや美しさも失わずに魅力を十分に発揮した、心に強く残るパフォーマンスでした。アンコールでもステンハンマルの幻想曲が演奏されましたが、それほど取り上げられる訳ではないこの作曲家の真価に触れられた大変貴重な機会となりました。後半のブラ3です。90歳を越える指揮者が振っているとはとても思えないシャープさで、しかも2,3,4楽章は切れ目なく演奏されたように気力体力とも十分で、とにかくハツラツとしていました。無駄は一切なく、全体的に乾いた響きで鋭く切り込んで来るイメージで、終始ぶれない硬質で上質な演奏でした。ただ、もう少しふくよかな響きが聴きたかったと感じたのも正直なところで、やや辛く感じた部分もありました。オケは終曲に向けて金管のほころびが目立ったのが残念でした。
2019年11月16日
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11月13日(水)河村尚子のコンサートに行ってきました(紀尾井ホール)。・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番、第31番、第32番河村の定点観測を開始します。河村はゴツゴツしていて繊細さはあまり感じないのですが、パンチがあるのです。音色はベーゼンドルファーの特徴なのでしょうか、響きに伸びは見られませんが暖かみを感じました。30番はゴツゴツ+右手がもごもごしていてハッキリしませんでした。加えて1、2楽章はテンポが目立って速かったことでボリューム感も出ていませんでした。31番はそこまでではありませんでしたが、やはりしっくり感がありませんでした。ひたむきにベートーヴェンと向き合い独自性を持って表現していることはひしひしと感じるのですが、一方で更なる繊細さやハッとするような美しさをこの2曲に対しては正直期待していたのです。しかししかし、32番は文句なく素晴らしく聴き入ってしまいました。河村のスタイルと曲が合致していた部分は無きにしもあらずですが、前半と何かが変わったという訳ではなく河村の本質がより表現された印象でした。決して綺麗なピアノではなく前述の通りゴツゴツしているのですが、内面がストレートにピアノに伝わり深みや絶妙なコントラストを感じさせました。時には体をスウィングさせながらジャズ調とも思わせる表現も見られましたが、個性が味わいとなって現れており、先日の「皇帝」のような違和感はありませんでした。自分の好みで言えば決して好きなタイプのピアニストではないのですが、どういう訳か引き込まれてしまいました。今後どのように進化していくのか、強く興味を持ったのです。
2019年11月13日
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11月9日(土)日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」(河村尚子)、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番日フィルの不振が目に余りました。河村は独特な溜めがあって、抑揚が利いているといえば利いているのですが、テンポの大胆な揺らぎも加わって極めて違和感のある演奏でした。特に3楽章は部分的ではなく全般的に何らかの変動が見られたことから尚更でしたし、2楽章は速めのテンポでやたらさらりと流していたのが逆に理解に苦しみました。ベートーヴェンとしては異質で、独りよがりというか「変わっている皇帝」でした。後半のショスタコーヴィチは、重々しさは無く全体にのっぺりしていました。どこをとっても、どのパートも、同じトーンで強めに弾き、吹き、叩いていたイメージです。緊張感にもやや欠けた印象で、味も高揚感もありませんでした。前後半を通して個々の詳細は省きますが、オケの出来が余りにもお粗末で、何ともやるせないコンサートでした。
2019年11月09日
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11月7日(木)フィラデルフィア管弦楽団のコンサートに行ってきました(NHKホール)。・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(ハオチェン・チャン)、ドボルザーク:交響曲第9番「新世界から」フィラデルフィア・サウンドは聴けませんでした。まずは前半のラフマニノフです。チャンのピアノは線が細く、軽いと言うか弱いと言うか・・・。完全にセガン主導で、オケはゆったりしたテンポで情感豊かに進めて行くのですが、ピアノ・ソロはこれと言った特徴が感じられず、正直存在感が薄かったです。部分的にはどちらが伴奏なのかと思わせる程で、退屈でコンチェルトとしては極めて聴き応えがありませんでした。メインは、弦と金管主体で木管は抑え気味にした、全体的には締まっていながらスケール感もあるドヴォルザークでした。ただ、セガンは随所で細かい強弱やテンポの変化を見せていましたが、逆にせっかくのスケール感を削いでいる感がありましたし、2楽章では遅いテンポで表現をつけていましたが、他楽章とのバランスで言うともっさり感が出てしまい効果的ではありませんでした。オケは弦はシャープ、金管は安定していましたが、木管は前述の通り抑え気味な中粗が目立ったことから冴えない印象が強く、全体としても世界的な質感はありませんでした。
2019年11月07日
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11月6日(水)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートに行ってきました(ミューザ川崎シンフォニーホール)。・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番(ブロンフマン)、ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」ブロンフマンのラフマニノフはインパクトに欠けました。ペダルの多用で濁って聴こえる部分が多く、やや解析度が足りないイメージでした。ダイナミックさは健在ですが、以前に比べると突っかかって来るような印象は影を潜め、良くも悪くも落ち着きを感じました。出だしから非常に弱い入り方でいきなり違和感があったのですが、全般的に独特な節回しというか溜めがあり、それが重々しさとなって色調を暗めにしていて、ラフマニノフにしては華がなく今一つマッチしていない印象でした。コンチェルトでありながらオケの素晴らしさの方に耳が向いてしまいました。ストラヴィンスキーは、荒々しさはあまりなく色彩豊かでまとまりがあり、端正で几帳面な「春の祭典」でした。オケの力量やエストラーダの非凡さが多いに発揮され、中でも前半はバレエ音楽の特性が存分に感じられる、活き活きとした見事なパフォーマンスでした。しかし、後半に進むにつれて、きっちり感が鼻についてしまい、曲が本来持っているダイナミックさが十分には表れていない印象でした。
2019年11月06日
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11月5日(火)ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートに行ってきました(文京シビックホール)。・イェルク・ヴィトマン:コン・ブリオ、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」(辻井伸行)、ブラームス :交響曲第1番ケント・ナガノほろ苦デビューです。辻井は、冒頭のカデンツァが透明感があって美しかったので期待が膨らんだのですが、その後はやや単調な印象に終始しました。クリアなのですが部分的には軽く聴こえてしまい「皇帝」としてはやや違和感がありました。アンコールの「月光」1楽章では更にベートーヴェンとは離れた、違うジャンルの音楽に聴こえました。メインは全体的に管がやたらと聴こえるブラ1でした。ベースとしては余計に響かせずスッキリ系で絞れいるのですが、特に1、4楽章ではテンポを部分的に極端に遅くして時々コッテリみたいな動きが随所に見られ、何とも掴みどころがなく感じました。2、3楽章はまとまりがあり良かったのですが、結局はケント・ナガノの意図があまり理解できないまま終わってしまった印象でした。オケもややムラがあり、中でも弦の印象が薄かったです。
2019年11月06日
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11月2日(土)BBCスコティッシュ交響楽団のコンサートに行ってきました(オーチャードホール)。・シベリウス:「フィンランデイア」、チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲(レーピン)、シベリウス:交響曲第2番さすがレーピンは貫禄十分でしたし、また一人、注目の指揮者が増えました。「フィンランデイア」はポップな仕上がりで、オケは重厚感が薄いものの個々のレヴェルは相応で好印象でした。元々のホールの構造か「Proms」の演出による舞台構造の要因かはわかりませんが、音が後ろに逃げていくように聴こえ遠い感じがするのは気になりました。レーピンは力強く優美で、線が太く圧倒的な存在感でした。初めて聴いた時にR・シュトラウスのソナタの出だしで、芯が通っていて突き抜けるようなのに滑らかな音に驚愕したことを今でも思い出します。それ以来当初イメージしたよりは繊細な印象を受けてきましたが、今日のチャイコフスキーはストレートにグイグイ来る感じでした。先達を思わせる濃厚な表現や、たまに暴走気味に走りオケとの乱れを生ずるところなども堪らなく味を感じさせ、CDで聴いたオイストラフを彷彿とさせる場面が見られました。前述の通りオケの音は後ろに逃げ気味ですが、レーピンは別格で体全体に重く迫って来ました。全体的に素晴らしかったのですが、強いて言えば情感豊かな2楽章が最も強く印象に残りました。後半のシベリウスは快活なイメージで重々しさはありませんでした。ダウスゴーは完全なバランス型で調和重視でした。曲としては各パートの印象的なフレーズが満載なのはご存じの通りですが、強調しているところはほとんど見られず、さりげなさのオンパレードで不思議な感覚でした。しかし、物足りないということは全く無く、聴いて行くうちに絶妙な味わいに気付かされました。要は、オケのレヴェルが相応に高くダウスゴーの音楽観を体現できていた証であり、非常に質が高く充実感のあるシベリウスであったのです。
2019年11月02日
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11月1日(金)日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。 ・グラズノフ:交響曲第6番、ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』全曲 日フィルの管に更なる奮起を期待します。 ラザレフは、以前聴いた時に渋めの響きが特徴的だったように記憶していたのですが、今日は渋いと言うよりはスッキリとした印象でした。更に全般的に淡々としたアプローチでロシアの重厚なイメージではありませんでした。グラズノフはオケが全体的に好調とは言い難く、淡々としているのがそのまま淡々と聴こえてしまい、対比や濃淡が表れず、決して悪くはなかったのですが物足りなさが残りました。 後半のストラヴィンスキーは前半にも増してオケの粗が目立ち、メリハリが利かず平凡な印象で、ソロの精度が上がらないと絶望的なこの曲において、残念ながら大いに不満の残るパフォーマンスでした。トランペット3本を2階両サイド、ステージバック後方に配置する演出が見られましたが、効果は不十分となってしまいました。
2019年11月01日
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