西洋陶器を求めて　－内外の洋食器－

Profile

kopanda06

フォローする

Free Space

【西洋陶器を求めて】
西洋陶器に限らず、様々な話題を取り上げています。

にほんブログ村

[クリック募金]

sumabo

【西洋陶器を求めて】

(0)

―

(0)

・

(0)

,

(0)

・・・・

(0)

-

(0)

・・

(0)

.

(0)

~

(0)

**

(0)

***

(0)

・・・

(0)

'

(0)

ふたつの眼に　翻弄されて　　―　フィラデルフィア美術館展　―

(28)

テーマ：美術館・展覧会・ギャラリー(8877)

カテゴリ： *** 旅行・美術館・博物館 ***

そして個々の絵に力があるだけに、雑多な感もある展示会でした。

人気があるのは、ルノアールの「ルグラン嬢の肖像」（左下）です。
ルノアールの絵の魅力。そのひとつに「眼」があると、私は思う。
見るものを惹きつけるその眼は、優しさに満ちて輝いています。
その眼から、生命の力が伝わってくるように。

ルノアールの絵では、私は「ジャンヌ・サマリーの肖像」（右下，模写）が好きです。
生き生きとしたその眼に吸い寄せられる。
この展示会にはありませんが、いつかは拝見したい絵です。

「ルグラン嬢の肖像」がある階から移動すると、モディリアーニの「ポーランドの女の肖像」に出会えます。
フロアーでも一際目立つ、モディリアーニの絵。
死に向う彼が持つ空虚さが、その絵からもあふれています。

モディリアーニの絵も、「眼」が果たす役割は大きい。
人見がないその眼は、見るだけで命が奪い去られそう。
ルノアールの「眼」で与えられた命は、モディリアーニの「眼」によって奪われます。

そして、ようやく気がつきます。
私が２枚の絵の間で、命の受け渡しをさせられたことに。
なんのことはありません。
私は「眼」から「眼」への命の運搬役に過ぎなかったのです。

もしこの展示会を見ようと思われるなら、注意しなくてはなりません。
あなたはきっと、与えられ、そして奪われることになるでしょうから。

○ 「フィラデルフィア美術館展」

ルグラン嬢の肖像