前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

2012/02/29
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カテゴリ: woman problem
まだかまだかと待っていた ねんきん定期便が届いた。

1ヶ月の漏れもなく きちんと納付されていたようだ。よかった~。

学生時代の1号、会社員時代と今現在の2号、そして専業主婦時代の3号。
このうち、3号期間が一番長い(もうすぐ2号期間が追いつき追い越すけど)。
システムにならっただけとはいえ、非常に申し訳ない気持ちになる。

会社員(または公務員)の夫に扶養される妻は、年金を納付する義務がない。
そのしくみについて、私は勘違いしていた。
夫が妻の分も払っているものだと思い込んでいたのだ。


実は違うんだな!夫が2人分払っていると思ったら大間違い。
3号の分は、2号全体で負担している。つまり、夫だけでなく独身者まで含めて、
どこの誰かもわからない奥さんの分を負担しているということ。

自分では1円も払わないのに、老齢基礎年金と同額が保証される。
つまり、1号として毎月 年金保険料を納付してきた人と同じということ。

専業主婦(年収130万以下のパート主婦も含む)は優遇されすぎだ、という
批判の声があるが、厳密に言えば、3号である主婦が優遇されているにすぎない。
同じ主婦であっても、夫が自営業や非正規雇用などで1号の場合、妻も1号になり、
毎月 年金保険料を納付しなければならない。

極端な話、専業主婦として20歳から60歳までずっと3号で1円も払ったことがない人と、
専業主婦ではあるものの 夫の職業により妻も1号であるため

この2人が65歳になった時に受給する年金額は同じなのである。何だ、この不公平さは。

元々、主婦には年金に加入する義務はなかった。
しかしそれでは 夫の退職や離婚で無年金になるケースが多いため、
1986年に「女性の年金権を確立する」という理由で第3号被保険者が創設された。
当時、厚生年金と共済年金の原資には余裕があったため、政治的配慮により

「弱者」である主婦を救済するためとはいえ、
これは明らかに不公平なシステムであることはまちがいないのだ。

国が行うべき社会保障の負担を企業(官庁)に押しつけるシステムは、
高度成長期のように原資がどんどん拡大している時期には
見かけ上の高福祉&低負担を実現したのだろう。しかし今は状況がまったく違う。
財政危機で 民間企業の経営も苦しくなると、
そのツケは将来の世代の負担増となってはね返るのだ。

日本の労働人口は減っている。女性を労働者として活用することは急務の課題である。
国会では、厚生年金の適用範囲を週20時間以上の労働者にまで拡大しようかと
検討されているようだが、実際、パート主婦はそんなことは望んでいないらしい。
130万円以内なら夫の扶養で健康保険も年金もタダ(!)なのに、
厚生年金に入ったら保険も年金も払わなきゃいけないから損だ、という言い分らしい。
3号というシステムは、女性の就労意欲を低下させていると思う。

せっかく 男女の雇用機会均等を制度化したのに、
年金制度によって女性の労働を阻害するのでは筋が通らないじゃないか~!





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Last updated  2012/03/08 10:42:52 PM
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